JP6432276B2 - 熱間プレス方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間プレス方法および熱間プレス成型品、特に熱間プレス時に鋼板表面に生成するスケールを抑制する熱間プレス方法および熱間プレス成型品に関係する。
近年、自動車の軽量化のため、鋼材の高強度化を図り、使用重量を減ずる努力が進んでいる。しかし、自動車に広く使用される薄鋼板においては、鋼板強度の増加に伴って、プレス成形性が低下し、複雑な形状を製造することが困難になってきている。具体的には、延性が低下して加工度が高い部位で破断が生じる、スプリングバックや壁反りが大きくなり寸法精度が劣化するという問題が発生する。従って、高強度、特に780MPa級以上の鋼板を用いて、プレス成形で部品を製造することは容易ではない。プレス成形ではなくロール成形によれば、高強度の鋼板の加工が可能であるが、長手方向に一様な断面を有する部品にしか適用できない。
一方、加熱した鋼板をプレス成形する熱間プレスと呼ばれる方法では、鋼板が高温で軟質、高延性になっているため、複雑な形状を寸法精度よく成形することが可能である。さらに、鋼板をオーステナイト域に加熱しておき、金型内で急冷することにより、マルテンサイト変態による鋼板の高強度化が同時に達成できる。
また、室温で予め所定の形状に成形後、オーステナイト域に加熱し、金型内で急冷することで鋼板の高強度化と成形性の確保とを同時に達成する予プレスクエンチ法も知られている。
このような熱間プレス法や予プレスクエンチ法は、部材の高強度化と成形性を同時に確保できる優れた成形方法であるが、800〜1000℃といった高温に加熱することが必要なため、鋼板表面が酸化するという問題が生じる。このときの加熱により生じる鉄酸化物からなるスケールがプレス時に脱落して金型に付着して生産性が低下したり、あるいはプレス後の製品にそのようなスケールが残存して外観が不良となるという問題がある。しかも、このようなスケールが製品に残存すると、次工程で塗装する場合に鋼板と塗膜の密着性が劣り、耐食性の低下を招く。そこでこれらのプレス成形後は、ショットブラスト等のスケール除去処理が必要となり、コスト増は免れない。また加熱時にそのようなスケールを形成させないために合金鋼やステンレス鋼を用いても、スケール発生は完全に防止できないばかりか、普通鋼に比較し大幅なコスト増となる。また加熱時の雰囲気とプレス工程全体を非酸化性雰囲気にすることも理論的に有効であるが、設備上大幅なコスト増になる。
このような問題を解決すべく、特許文献1では、鋼中のSi量およびCr量、さらに好ましくは鋼板表面粗さを一定範囲内に収め、かつ特別な洗浄を施すことで、鋼板の酸化が抑制できることを開示している。より具体的には、Si:0.01〜0.5%、Cr:0.01〜0.5%を含有する化学組成を有する鋼板を、鋼板表面平均粗さが3.0μm以下とし、ブラシ水洗浄を行い、その後、酸洗を行い、さらにアルカリ洗浄を行い、最後にブラシ水洗浄を行っている。ただし、この特別な洗浄工程は、コスト増となる。
また、特許文献2では、Zn−Fe合金皮膜(めっき層)の存在がスケール防止に有効であるとの知見を得て、予め、めっき層の初期Fe質量%およびめっき付着量を適正化することを提案しており、これにより、スケールの生成を抑制しつつ熱間プレスを行うことができるとしている。ただし、この亜鉛めっきも、コスト増となる。
特開2005−133180号公報 特開2003−147499号公報
本発明の課題は、スケール生成抑制のために特段の工程や設備、例えば特別な洗浄工程や亜鉛めっき工程ならびにそのための設備、を必要とせずに、安価に、耐酸化性に優れた熱間プレス成形品を得ることのできる、熱間プレス方法、およびその熱間プレス成形品を提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、Siを含有する鋼板を素早く昇温すると、鋼板表面にSiOがフィルム状に生成し、耐酸化効果が発現することを見出し、本発明を完成させた。
本発明により以下が提供される。
(1)Si:0.8質量%以上を含み、表面粗さが0.300μm以下である熱間プレス用鋼板を加熱して、オーステナイト単相となる温度以上950℃以下で熱間プレスする方法であって、600℃から熱間プレス温度までを20秒以内で加熱し、SiO の被覆率を70%以上とすることを特徴とする熱間プレス方法
従来の熱間プレスでは、酸化抑制のために、特別な洗浄工程やめっき処理工程ならびにそのための設備が必要とされていた。
本発明によれば、スケール生成抑制のために特段の工程や設備を必要とせずに、安価に、耐酸化性に優れた熱間プレス成形品を得ることのできる、熱間プレス方法、およびその熱間プレス成形品を提供することができる。
比較例および本発明例の熱間プレス相当品(全体像)の写真 比較例の熱間プレス相当品(拡大像)の高温顕微鏡写真 本発明例の熱間プレス相当品(拡大像)の高温顕微鏡写真
本発明の一態様である、熱間プレス方法は、Si:0.8質量%以上を含み、表面粗さが0.3μm以下である熱間プレス用鋼板を、加熱して熱間プレスする方法であって、
加熱に際して、600℃から950℃以下の温度までを20秒以内で加熱する
ことを特徴とする熱間プレス方法、である。上記の鋼組成、表面粗さ、プロセス条件に限定される理由を説明する。
Si:0.8質量%以上
Siは鋼板の強度を高める元素であるとともに、鋼板表面にSiOをフィルム状に生成し、耐酸化効果を発現させる為に必要な元素である。0.8質量%未満では、鋼板表面にフィルム状SiOを十分に生成できず、本発明の効果が得られない。したがって、Si含有率の下限を0.8質量%とする。上限については、特に限定されないが、過度な添加は鋼板製造時の熱延工程での延性低下やその結果として表面性状などを損ねることがあるため、3.0%を上限としてもよい。
本発明の熱間プレス用鋼板は、その他の合金元素については特に限定はしないが、例えば自動車用補強部材のような用途におけるように焼入れ後の980MPa以上の強度確保等のため、通常、含有される各合金元素について、望ましい成分範囲について述べる。
C:0.10〜0.40質量%
Cは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後の強度を主に決定する非常に重要な元素であり、熱間プレスの強度確保のために添加してもよい。さらにCは、AC3点を下げ、焼入れ処理温度の低温化を促進する元素である。しかしC含有量が0.10%未満では、その効果は十分ではなく、一方でC含有量が0.40%を超えると焼入れ部の靱性劣化が著しくなり、割れが生じることがある。そのため、Cを添加する場合、0.10〜0.40質量%とする。
Mn:0.5〜3.5質量%
Mnは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後の強度を安定して確保するために、非常に効果のある元素である。さらにAC3点を下げ、焼入れ処理温度の低温化を促進する元素である。しかしMn含有量が0.5%未満ではその効果は十分ではなく、一方でMn含有量が3.5%を超えるとその効果は飽和し、さらに焼入れ部の靱性劣化を招き、圧延時に割れが生じることもある。そのため、Mnを添加する場合、0.5〜3.5質量%とする。
P:0.05質量%以下、S:0.05質量%以下
これらの元素も、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度の安定確保に効果の有る元素である。しかしそれぞれ上限値を超えて含有させてもその効果は飽和し、かついたずらにコスト増を招く。そのため、P、Sを添加する場合、それぞれ0.05質量%以下とする。
Al:0.3質量%以下
Alは、脱酸剤として利用される他に強化元素として有効である。0.3wt%より多いと効果が飽和する。そのため、Alを添加する場合、0.3質量%以下とする。
B:0.01質量%以下
Bは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度の安定確保効果をさらに高める元素である。しかしB含有量が0.01質量%を超えるとその効果は飽和し、かつコスト増を招く。そのため、Bを添加する場合、0.01質量%以下とする。
Nb:1.0質量%以下、Mo:1.0質量%以下
これらの元素は、鋼板の靱性向上に効果の有る元素である。しかしそれぞれ上限値を超えて含有させてもその効果は飽和し、かついたずらにコスト増を招く。そのため、NbまたはMoを添加する場合、それぞれ1.0質量%以下とする。
熱間プレス用鋼板の表面粗さは、0.3μm以下である。本明細書における表面粗さは、特に断りのない限り、JIS B0601:2013に基づいて測定された平均粗度Raを指す。本発明では鋼板の表面にフィルム状SiOが生成するが、鋼板表面に凹凸があると、凹凸部でSiOがフィルム状になりにくく、そこでは耐酸化性が十分得られずに酸化の起点になりやすい。鋼板表面が平滑であるほど、フィルム状のSiOが均一に生成しやすく、鋼板の耐酸化性は向上する。そのため、鋼板の表面粗さは0.3μm以下とする。鋼板の表面粗さを0.3μm以下にするための手段は、特に限定されるものではなく、一般的な粗さ制御のための技術を用いることができる。所望の表面粗さを得るために、例えば、ブライトロールで冷間圧延してもよく、または、鋼板表面を研磨してもよい。
本発明の熱間プレス用鋼板は、加熱して熱間プレスされる。加熱に際して、600℃から950℃以下の温度までを20秒以内で加熱する。このときに、鋼板表面にSiOがフィルム状に生成し、耐酸化効果が発現される。この効果に関して、特定の理論に拘束されることを望むものではないが、以下の説明が考えられる。
熱間プレスのために鋼板は加熱され、鋼板温度が600℃以上に達すると、鋼板に含有されるSiが酸化しはじめ、その酸化物はフィルム状に成長する。鋼板は、600℃から950℃以下の温度まで20秒以内で加熱される。600℃から950℃以下の温度までの温度域では、Siの拡散が鋼板中のSi以外の成分よりも速く、この温度域に達してから20秒以内はSiの酸化がSi以外の成分より優先的に先行する。鋼板をこの温度域で加熱する時間が20秒を超えると、鋼板中のSi以外の成分の酸化も進み、SiOのフィルムが生成しにくくなり、鋼板表面の耐酸化効果が十分に得られないことがある。例えば、鋼板にMnも含まれる場合について説明する。Siの拡散速度がMnよりも速く、Siの酸化が主に先行する。しかし、鋼板をこの温度域で加熱する時間が20秒を超えると、Mnの酸化物の含有比率も増えるため、鋼板表面酸化物がSiMn酸化物となり、この酸化物はフィルム状にならない。そのため、鋼板表面の耐酸化効果が十分に得られないことがある。この現象は、鋼板の表面粗度と密接に関係する。即ち、鋼板は通常表面に凹凸を有するが、表面粗度が大きい場合、即ち、凹部が深く凸部が高い場合、例えば凸部の頂上近傍はSiが欠乏する傾向となり、上記のSiの先行した酸化がおこりにくくなる。そして、その結果としてフィルム状のSiOが形成されにくくなる。したがって、鋼板表面の粗度と加熱条件の両方を満足することは極めて重要となる。
熱間プレス温度は950℃以下とする。950℃を超えると、鋼板表面のフィルム状SiOによる酸化抑制の効果を超えて、鋼板自体(地金)の酸化が進む。また、熱間プレス温度は、マルテンサイト変態による強度化を行うために、オーステナイト単相となる温度以上とすることが好ましい。
600℃から950℃以下の温度まで20秒以内で加熱するためには、一般的なガス炉を用いることができる。ただし、熱間プレスに使用する一般的なガス炉は、加熱に30秒程度かけているため、本発明を使用するには、より早い加熱速度が必要である。より早く加熱する方法としては、ガス炉の焚き量を多くする(高出力)ことで実現できる。これは、従来のガス炉の特別な改造や追加の設備を必要としない。あるいは、直接通電加熱等の技術を活用して、所望する加熱を実現してもよい。
また、本発明では、600℃から950℃以下の温度まで20秒以内で加熱する際に、雰囲気を特別に調節する必要はない。一般的に裸材の加熱は、空燃比が1.0未満の還元雰囲気(多くは0.8程度)で実施する。しかし、本発明は空燃比が1.0以上の酸化雰囲気でも耐酸化性を得られるため、雰囲気は問わない。ただし、空燃比1.0未満で加熱すると、さらに酸化が抑制されるため好ましい。
950℃以下の温度まで加熱された鋼板は、金型でプレスされる。鋼板は、プレス加工と同時に、金型との接触による冷却効果(接触冷却)により焼き入れを強化することで、1500MPa級の引張強さ(TS)と良好な寸法精度が実現される。
冷却速度については、マルテンサイト組織が得られるように、その鋼の臨界冷却速度以上の冷却速度を確保してやればよい。このときの冷却停止温度は、特に制限はなく、室温にまで冷却してもよいが、鋼板表面温度が100℃以下であれば通常の雰囲気では鉄の酸化は進まないので、冷却停止温度は、100℃としてもよい。
このように急速に冷却されるため、鋼板表面での酸化反応がさらに進むことはなく、すでに鋼板表面に形成されたフィルム状SiOの耐酸化効果が持続する。
本発明の別の態様として、上記の熱間プレス方法で熱間プレスされ、SiOの被覆率が70%以上であることを特徴とする熱間プレス成形品、が提供される。
本発明の熱間プレス成形品は、鋼板表面にフィルム状SiOが形成され、耐酸化効果を得ている。このフィルム状SiOを、鋼板の被覆率で表現すると、70%以上の被覆率となる。70%未満では、耐酸化効果が十分に得られないことがある。被覆率は、鋼板表面をオージェ電子分光法で元素マッピングし、SiO分布を測定することにより求められる。
本発明についてより理解されるように、以下に本発明の実施例および比較例を示しながら、本発明について説明する。ただし、本発明は、実施例に限定して解釈されるべきものではない。
(1.加熱・急冷後の鋼板表面の酸化挙動について)
1.2Si−1.3Mn鋼の表面を機械研削および研磨し、表面粗さをそれぞれ、0.465μm(比較例)、0.026μm(本発明例)とした。表面粗さは、JIS B0601:2013に基づいて平均粗度Raを測定した。これらのサンプルを、900℃に加熱した大気雰囲気の電気炉に入れて、鋼板温度が600℃以上900℃以下の範囲である時間が20秒に達した時点で、炉から取り出し、大気放冷した。冷却後のサンプルの表面の酸化挙動について調査した。
図1は、比較例および本発明例の熱間プレス相当品(全体像)の写真である。機械研削した表面粗さの大きい鋼板(比較例)では、スケールが生成し、一部ではスケールの剥離が見られた。研磨した表面粗さの小さい鋼板(本発明例)では、テンパーカラー状となり、鋼板表面の酸化が抑制された。また、これらの鋼板について、加熱前と冷却後の重量変化を測定したところ、表面粗さの小さい鋼板の方(本発明例)が、重量増加が少なかった。これは、本発明例では、表面酸化が抑制されたため、酸化物の生成量が少なかったためである。
図2は、比較例の熱間プレス相当品(拡大像)の高温顕微鏡写真であり、図3は、本発明例の熱間プレス相当品(拡大像)の高温顕微鏡写真である。これらの拡大像でも、機械研削した表面粗さの大きい鋼板(比較例)では、全体的にスケールが生成している様子が見られた。一方で、研磨した表面粗さの小さい鋼板(本発明例)では、鋼板(地金)の酸化が部分的であり、多くの部分で酸化が抑制されている様子が見られた。
(2.鋼成分、表面粗さ、プロセス条件による影響について)
様々な成分を含有する鋼板を、ブライトロール冷間圧延または研磨により様々な表面粗さになるよう変化させた。表面粗さは、JIS B0601:2013に基づいて平均粗度Raを測定した。それらの試験鋼板を大気雰囲気中で加熱して、目標加熱温度および、600℃から目標加熱温度までの加熱時間が種々の条件になるようにした。その後、試験鋼板を大気放冷し、表面をオージェ電子分光法で元素マッピングし、SiO分布を測定した。500μm角視野における分析値のSiO検出領域が、70%以上を○、それ未満を×とした。70%以上としたのは、それ未満の場合、酸化抑制効果が得られなかったからである。酸化抑制効果の有無は、上記種々の条件で試験鋼板を加熱した時の重量増加で評価した。重量増加が0.0003g/cm2以下の場合、外観が良好であったので試験鋼板の表面の酸化が抑制されているとした。その結果、オージェ電子分光法で表面を元素マッピングして求めたSiO分布が70%以上の場合は酸化が抑制されていた。各試験の条件および結果を表1〜4に示す。
表1において、酸化が抑制された(○)結果が得られたNo.1、2は、本発明の範囲内の鋼組成、表面粗さ、プロセス条件であった。表面粗さが0.3μm超である(No.3、4等)条件、加熱温度が950℃超である(No.5〜8等)条件、600℃から950℃以下の温度までの加熱時間が20秒超である(No.10〜16)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。特に、加熱時間以外が本発明の範囲内の条件を満たしていても加熱時間が20秒超である(No.9、10)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。
表2において、酸化が抑制された(○)結果が得られたNo.17、18は、本発明の範囲内の鋼組成、表面粗さ、プロセス条件であった。表面粗さが0.3μm超である(No.19、20等)条件、加熱温度が950℃超である(No.21〜24)である条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。特に、加熱温度以外が本発明の範囲内の条件を満たしていても加熱温度が950℃超である(No.21、22)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。
表3において、酸化が抑制された(○)結果が得られたNo.25、26は、本発明の範囲内の鋼組成、表面粗さ、プロセス条件であった。表面粗さが0.3μm超である(No.27、28等)条件、加熱温度が950℃超である(No.29〜32等)条件、鋼組成(Si含有量)が0.8質量%未満である(No.33〜40)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。特に、鋼組成(Si含有量)以外が本発明の範囲内の条件を満たしていてもSi含有量が0.8質量%未満である(No.33、34)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。
表4において、酸化が抑制された(○)結果が得られたNo.41、42、43は、本発明の範囲内の鋼組成、表面粗さ、プロセス条件であった。表面粗さが0.3μm超である(No.44等)条件、加熱温度が950℃超である(No.45〜48等)条件、600℃から950℃以下の温度までの加熱時間が20秒超である(No.49〜56)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。特に、表面粗さ以外が本発明の範囲内の条件を満たしていても表面粗さが0.3μm超である(No.44)条件では、酸化が十分に抑制されなかった(×)。
尚、No1〜No16までの鋼のオーステナイト単相となる温度は900℃
No17〜No24までの鋼のオーステナイト単相となる温度は920℃
No25〜No32までの鋼のオーステナイト単相となる温度は910℃
No33〜NO40までの鋼のオーステナイト単相となる温度は900℃
No41〜NO50までの鋼のオーステナイト単相となる温度は880℃であった。

Claims (1)

  1. Si:0.8質量%以上を含み、表面粗さが0.300μm以下である熱間プレス用鋼板を加熱して、オーステナイト単相となる温度以上950℃以下で熱間プレスする方法であって、600℃から熱間プレス温度までを20秒以内で加熱し、SiO の被覆率を70%以上とすることを特徴とする熱間プレス方法。
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