JP6431809B2 - 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6431809B2
JP6431809B2 JP2015089731A JP2015089731A JP6431809B2 JP 6431809 B2 JP6431809 B2 JP 6431809B2 JP 2015089731 A JP2015089731 A JP 2015089731A JP 2015089731 A JP2015089731 A JP 2015089731A JP 6431809 B2 JP6431809 B2 JP 6431809B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medium
image processing
unit
image
imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015089731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016207039A (ja
Inventor
浩司 奥山
浩司 奥山
遼平 林
遼平 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Frontech Ltd
Original Assignee
Fujitsu Frontech Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Frontech Ltd filed Critical Fujitsu Frontech Ltd
Priority to JP2015089731A priority Critical patent/JP6431809B2/ja
Publication of JP2016207039A publication Critical patent/JP2016207039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6431809B2 publication Critical patent/JP6431809B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
金融機関等においては、媒体(例えば、帳票など)の読み取りや印鑑照合のために、画像読取装置が利用されている。画像読取装置は、媒体等の画像を取得するための装置としてスタンド型イメージスキャナ(以下、「スタンドスキャナ」と表記する場合がある)を備える。スタンドスキャナは、媒体を置くための台座と、台座に媒体を正しく載置するための手助けとなる媒体突き当てガイドと、撮像素子であるカメラ(例えば、CCDイメージセンサ)と、カメラを台座から所定距離だけ離して支える支柱を備える。
スタンドスキャナが備えるカメラは、2次元の画像を撮像する二次元エリアセンサであり、台座に載置された媒体を撮影することで媒体の画像を取り込む。そして、スタンドスキャナは、自身が撮影した画像をUSB(Universal Serial Bus)などの通信インターフェースを介して画像処理装置(例えばパーソナルコンピュータなどの情報処理端末)に送信する。
画像処理装置は、スタンドスキャナから受信する画像データを基に媒体の画像(媒体画像)を生成する。そして、画像処理装置は、生成した媒体画像を2値化し、さらにOCR(Optical Character Recognition、光学文字認識)等を施し、媒体画像から文字等の情報を抽出する。
かかるOCR処理においては、画像が撮像される際に、媒体全面を均一な明るさにすることが望ましい。しかし、スタンドスキャナは、自身で光源を持たないため、周囲の照明や影の影響により、媒体表面は均一な明るさにすることが困難である。例えば、適切な照度が得られずに読取処理が行われた場合、媒体に記載された文字等を読み取ることができないといった不具合(エラー)が発生する。
この問題を解決するため、スタンドスキャナには、以下に説明する調整機能がある。まず、スタンドスキャナは、事前の初期調整(キャリブレーション、校正処理)として、台座上に置いた基準媒体(キャリブレーションシート)を読み取ることで、設置環境の明るさに応じてカメラの露出時間とゲインアンプの最適な設定値を取得したり、影を画像補正(影補正)するための情報を取得したりするなど、装置が設置される環境の情報を取得する。そして、実際に読取処理が行われる段階において、スタンドスキャナは、設置環境の明るさに応じた最適なカメラの露出時間とゲインアンプの設定で読取処理を実施し、影を画像補正(影補正)で除去したりすることで、設置環境毎の画像差異を吸収し、均一な明るさの媒体画像を取得できる。また、スタンドスキャナによっては、撮影範囲内に照度変動検知用のプレートを設けることにより、日中の外光による照度変動をプレチェックして、自動で明るさを調整する自動キャリブレーション機能を有する場合もある。このように、スタンドスキャナは、初期調整時と異なる環境下においても、変動した環境情報を加味して読取処理を行うことにより、適切な画像を取得することができる。
特開2012−83951号公報 特開2014−44652号公報 特開2003−85478号公報
しかしながら、上記の従来技術では、媒体の読取処理を効率的に行うことが困難であった。例えば、上記のようにプレチェックが行われ、環境情報が自動調整された後に画像が読取処理される場合であっても、実際の読取処理ではエラーが起こりうる。これは、初期調整時と実際に読取処理が行われる時との環境情報との差異が、最終的な読取処理の結果にどれほどの影響を及ぼすかをプレチェック時に判別することが難しいことによる。すなわち、上記の従来技術では、環境情報を調整した後の画像によってOCR処理が試みられるに過ぎず、最終的な読み取りに不具合が生じるか否かを適切に判別することが困難である。このため、スタンドスキャナを扱うオペレータは、最終的なOCR処理等の結果を参照しなければ、装置に対して再キャリブレーションを行うか否かの判断ができず、リトライのために多くの時間を要する。
また、上記の従来技術では、エラーの要因を特定し難いという問題がある。例えば、OCR処理の結果にエラーが生じたとしても、オペレータは、かかるエラーの要因が環境の変動によるものか、スタンドスキャナ等の装置の不具合によるものか、撮像対象とする媒体の不具合によるものか、といった判断を行うことが困難である。このため、オペレータが現場での判断ができず、業務が滞ったり、無駄な部品の交換などが行われたりといった、非効率な状況が発生し得る。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、媒体の読取処理を効率的に行うことを目的とする。
開示の態様では、画像処理システムは、撮像対象物である媒体を撮像する撮像部を備えるスキャナ装置と、前記撮像部によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置とを含む。前記撮像部は、撮像の際に媒体が置かれる台座に表示される文字列、及び媒体を撮像する。前記画像処理装置は、校正処理として、予め前記撮像部によって撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率を記憶する記憶部と、前記記憶部によって記憶された初期調整認識率と、媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出部と、前記算出部によって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
開示の態様によれば、媒体の読取処理を効率的に行うことができる。
図1は、第1の実施例に係る画像処理システムの構成例を示す図である。 図2は、第1の実施例に係るスタンドスキャナの外観図である。 図3は、第1の実施例に係るスタンドスキャナの構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施例に係るスタンドスキャナの台座部の一例を示す図である。 図5は、第1の実施例に係る台座に表示される文字列を説明する図である。 図6は、第1の実施例に係る画像処理装置の構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施例に係る初期調整処理の流れの説明に供するフローチャートである。 図8は、第1の実施例に係る画像読取処理の流れの説明に供するフローチャートである。 図9は、第2の実施例に係る画像読取処理の流れの説明に供するフローチャートである。 図10は、第2の実施例に係る判定処理を説明する図である。 図11は、画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下に、本願の開示する画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本願の開示する画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施例において同一の機能を有する構成、及び、同一の処理を行うステップには同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1の実施例]
まず、図1を用いて、第1の実施例に係る画像処理システム1の構成について説明する。図1は、第1の実施例に係る画像処理システム1の構成例を示す図である。図1に示すように、画像処理システム1は、スタンドスキャナ10と、モニタ50と、画像処理装置100とを有する。スタンドスキャナ10と画像処理装置100とは、USBなどの通信インターフェースを介して接続される。また、モニタ50と画像処理装置100とは、互いの入出力部を介して接続される。
スタンドスキャナ10は、媒体(撮影対象物)を撮影して媒体の画像を取得するための非接触型のイメージスキャナである。スタンドスキャナ10は、撮影した画像を、USBケーブル等を介して画像処理装置100に転送する。また、スタンドスキャナ10には、基準表示となる文字列が台座部に印字されている。第1の実施例に係る画像処理システム1は、媒体画像のOCR処理(以下、この処理を「本OCR処理」と表記する場合がある)の前に、かかる基準表示をプレOCR処理する。そして、画像処理システム1は、プレOCR処理の結果に基づいて、本OCR処理の実施の可否を判定することにより、本OCR処理に不具合が発生することを未然に防止することができる。かかる処理についての詳細は後述する。
モニタ50は、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置である。モニタ50は、画像処理装置100の制御を受けて、画像処理システム1のオペレータに対するユーザ・インターフェース画面の表示や、スタンドスキャナ10が読み取った媒体画像及びOCR認識の結果などを表示する。
画像処理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末である。画像処理装置100は、スタンドスキャナ10によって取得された媒体画像を読み取り、媒体画像をOCR処理することにより、媒体に記載された文字を認識する等の各処理を行う。画像処理装置100は、入力装置としてマウスやキーボード等が接続されており、入力装置を介してオペレータからの操作を受け付ける。また、画像処理装置100は、媒体画像に対する読取処理の結果や、処理中に不具合が発生した場合のオペレータへの指示等をモニタ50に表示させる。
[スタンドスキャナについて]
次に、図2乃至図5を用いて、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10について説明する。まず、図2を用いて、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の外観について説明する。図2は、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の外観図である。図2に示すように、スタンドスキャナ10は、台座部11、支柱部12、カメラボード13、レンズ14を有する。なお、カメラボード13、レンズ14とから構成される撮像処理に係る処理部を撮像部15と表記する。
スタンドスキャナ10は、台座部11に置かれた媒体(例えば、原稿や、帳票や、キャリブレーションで用いられる基準媒体など)を、カメラボード13及びレンズ14を有する撮像部15で上方から撮影する。撮像部15は、周囲の光源(例えば天井の蛍光灯など)から照射される光を用いて媒体の画像を撮像する。なお、撮像部15は、撮像に際して、後述するような環境情報を取得する部品等を用いて、周囲の環境情報について取得する。
次に、図3を用いて、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の内部構成について説明する。図3は、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の内部構成の一例を示す図である。図3に示すように、スタンドスキャナ10は、イメージセンサ20、制御CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22等を有する。例えば、イメージセンサ20、制御CPU21、RAM22等は、スタンドスキャナ10に係るカメラボード13内に設置される。
イメージセンサ20は、例えば二次元エリアセンサ(CCDやCMOSセンサ等)であり、図2に示したレンズ14と接続される。制御CPU21は、イメージセンサ20によって取得された画像を変換処理したり、通信機能を制御したりする処理部である。制御CPU21は、通信機能の制御として、例えばUSBコントローラ23を有する。USBコントローラ23は、USBインターフェース24の入出力を制御し、例えば、USBインターフェース24を介して画像処理装置100との接続を制御する。
撮影対象物である媒体からの反射光は、レンズ14を介してイメージセンサ20で受光後、制御CPU21によってイメージデータに変換され、RAM22に転送・格納される。すなわち、媒体の撮像画像(例えば、媒体に印刷されている文字や画像等)が、RAM22に格納される。
そして、制御CPU21は、画像処理装置100からの指示に応じて、USBインターフェース24を介してRAM22に格納されたイメージデータを画像処理装置100へ転送する。
次に、図4を用いて、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の台座部11について説明する。図4は、第1の実施例に係るスタンドスキャナ10の台座部11の一例を示す図である。図4に示すように、台座部11は、台座31と、突き当てガイド32と、環境チェック用プレート33と、文字列34とを有する。
台座31には、撮影の対象となる媒体が据置きされる。また、台座31の表面には、突起である突き当てガイド32が設けられる。突き当てガイド32は、媒体設置エリア40に接するように配置され、媒体を設置する際のガイドとなる突起である。媒体を設置するオペレータは、突き当てガイド32に媒体を突き当てることにより、媒体を媒体設置エリア40に正しく設置することができる。なお、媒体設置エリア40とは、台座31において媒体が設置されるエリアであり、媒体設置エリア40で示されるエリアがOCR処理の対象範囲とされる。例えば、媒体画像のうち、媒体設置エリア40の外側において撮像された部分は、補正処理等により削除される。
また、台座31には、環境チェック用プレート33が設けられる。環境チェック用プレート33は、受光する光量に応じて、室内の蛍光灯の光度の変化や、外光による照度変動などの環境情報の変化を検知する目的に利用される。そして、スタンドスキャナ10に係る撮像部15は、初期調整時及び実際に読取処理を実施する際に環境チェック用プレート33によって検知された環境情報を取得する。スタンドスキャナ10は、取得した環境情報を画像処理装置100に転送することにより、画像処理装置100が行う、画像生成時における環境情報の調整処理に資することができる。図4に示すように、環境チェック用プレート33は、例えば、媒体設置エリア40の外側、かつ、カメラ撮像エリア41の内側の4隅に設置される。なお、カメラ撮像エリア41とは、撮像部15によって撮像が可能なエリアを示す。
また、台座31には、文字列34が設けられる。ここで、文字列34とは、初期調整に用いられる基準となる表示であり、例えば台座31に直接印字される文字や記号である。画像処理システム1では、初期調整として、環境情報のチェック等を行うとともに、文字列34に対してOCR処理を行う(以下、初期調整時におけるOCR処理を「初期調整OCR処理」と表記する)。画像処理システム1は、本OCR処理と同じOCRエンジンを用いた初期調整OCR処理を行い、初期調整時における文字認識率を予め取得しておくことにより、本OCR処理での認識率の低下等の影響を判定することができる。
また、文字列34は、環境チェック用プレート33と同様に、媒体設置エリア40の外側、かつ、カメラ撮像エリア41の内側に設けられる。このように、文字列34は、媒体設置エリア40の外側に設けられることにより、媒体が設置された際に媒体によって文字列34が隠されることをなくすことができる。また、図4に示した例では、文字列34は、各隅に4つ設けられているが、この例に限られず、文字列34は1つだけ設けられてもよい。ここで、文字列34は、少なくとも、台座31において左上端部には設けられていることが望ましい。これは、媒体である帳票の種類を特定するような、比較的重要な表示が左上端部に記載されることが多いことによる。
次に、図5を用いて、第1の実施例に係る文字列34の詳細について説明する。図5は、第1の実施例に係る台座31に表示される文字列34を説明する図である。文字列34は、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、英字、もしくは記号と、枠線35により構成される。例えば、図5に示すように、文字列34は、「あ」、「ア」、「漢」、「1」、「A」、「¥」という文字と、それぞれの文字を囲む枠線35とで構成される。
ここで、枠線35の色には、ドロップアウトカラーが採用される。ドロップアウトカラーとは、画像を白と黒の2値に変換する2値化処理によって、「白」に変換される閾値に対応する色を示す。例えば、ドロップアウトカラーは、媒体の一例である帳票において、枠線や基準線に用いられる赤色等である。すなわち、画像処理システム1は、初期調整OCR処理において、文字列34の文字を正確に認識することができるか否かを判定するとともに、枠線35におけるドロップアウトカラーが正確に「白」側に変換されるか否かを判定することができる。
[画像処理装置について]
次に、図6を用いて、第1の実施例に係る画像処理装置100の構成について説明する。図6は、第1の実施例に係る画像処理装置100の構成の一例を示す図である。図6に示すように、画像処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、スタンドスキャナ10やモニタ50との間で情報の送受信を行う。
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、記憶部120は、制御部130が行う各処理に用いられる情報を適宜記憶する。図6に示すように、記憶部120は、初期状態記憶部121と、パラメータ記憶部122と、画像記憶部123とを有する。
初期状態記憶部121は、媒体を読み取る前に、画像処理システム1に対して行われる校正処理である初期調整の結果を記憶する。すなわち、初期状態記憶部121は、初期調整における照度などの環境情報や、初期調整において撮像部15によって撮像された文字列34をOCR処理した結果である初期調整認識率等を記憶する。
パラメータ記憶部122は、画像をOCR処理する前に行われる処理である2値化処理に用いられる2値化パラメータや、OCR処理に用いられるOCRパラメータを記憶する。2値化パラメータとは、例えば、画像の輝度値に対する所定の閾値である。かかる閾値を境として、読み取られた画像は、白と黒の2値へと変換される。また、OCRパラメータとは、光学的に読み取られた手書き文字や印字された文字を特定(照合)させるために用いられるパラメータである。
画像記憶部123は、本OCR処理された結果である媒体の画像を記憶する。画像記憶部123に記憶された画像は、例えば、モニタ50を介してオペレータが視認可能なように表示される。なお、画像記憶部123には、媒体の画像に対してOCR処理がなされることにより、媒体から認識された文字に関する情報が記憶されてもよい。
なお、記憶部120内に記憶される情報は、初期状態記憶部121や、パラメータ記憶部122や、画像記憶部123が記憶する情報に限られず、例えば、制御部130が各処理に用いる一時的な情報が適宜記憶されるものとする。
続いて、制御部130について説明する。制御部130は、例えば、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等によって、画像処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部130は、画像取得部131と、OCRエンジン部135と、算出部139と、判定部140と、表示制御部141とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
画像取得部131は、スタンドスキャナ10によって撮像された媒体の画像を取得する。また、画像取得部131は、媒体の画像とともに、スタンドスキャナ10によって媒体が撮像された際の光量等の環境情報を取得する。また、画像取得部131は、取得した画像や環境情報を所定の記憶部に格納する。図6に示すように、画像取得部131は、読取部132と、環境調整部133と、画像生成部134とを有する。
読取部132は、スタンドスキャナ10を用いて媒体の画像を読み取る。例えば、読取部132は、オペレータが画像処理装置100を操作して媒体の画像を読み取ろうとする際には、オペレータからの入力に従い、スタンドスキャナ10が行う撮像処理を制御する。具体的には、読取部132は、オペレータによる読取に対応するキーの押下に反応し、スタンドスキャナ10に対して撮像処理の指示を送信する。そして、読取部132は、撮像処理の指示に従い撮像された媒体画像を読み取ることにより、スタンドスキャナ10から媒体画像を取得する。なお、読取に対応するキーは、画像処理装置100に存在してもよいし、スタンドスキャナ10に存在していてもよい。
環境調整部133は、読取部132によって読み取られた画像における環境情報を調整する。まず、環境調整部133は、初期調整時において、スタンドスキャナ10に係る環境チェック用プレート33から取得される環境情報を取得する。環境調整部133は、取得した環境情報を初期状態記憶部121に格納する。そして、環境調整部133は、画像の撮像の際に、実際に媒体が設置された状態においてOCR処理等に先立って行われる環境情報のチェックである環境プレチェックを行う。具体的には、環境調整部133は、環境プレチェックにおいて、撮像時点における照度などの光量に係る環境情報を取得し、取得した環境情報と初期調整時において記憶されている環境情報との差分(環境変動の量)を検出する。そして、環境調整部133は、かかる差分によって最終的な画像処理に与えられる影響を吸収するように、環境情報の調整を行う。例えば、環境調整部133は、初期調整時における環境よりも暗い環境で画像が撮像されている場合には、初期調整時における明るさの画像になるようソフト的に輝度を増幅することにより、撮像画像が初期調整時の基準媒体で観測される程度の明るさの画像となるよう読取画像を調整する。
画像生成部134は、読取部132によって読み取られた画像に対して、環境調整部133によって調整された環境情報の影響を加味した上で、OCR処理に適する画像を生成する。すなわち、画像生成部134は、初期調整時において基準媒体で取得されたような画像の輝度と同程度の輝度となるような、OCR処理に適した画像を生成する。このように、画像生成部134によって、環境情報やカラー情報が調整された画像が生成され、生成された画像がOCRエンジン部135に送られる。
OCRエンジン部135は、スタンドスキャナ10によって撮像された画像に対して、OCRによる認識処理を行う。図6に示すように、OCRエンジン部135は、補正処理部136と、2値化処理部137と、OCR処理部138とを有する。
補正処理部136は、2値化処理及びOCR処理に際して、画像生成部134によって生成された画像を補正する。例えば、補正処理部136は、カメラ撮像エリア41の大きさで撮像された画像のうち、媒体設置エリア40からはみ出して撮像された部分を切り出す補正や、撮像された媒体画像の傾きを補正する。具体的には、補正処理部136は、媒体が帳票である場合には、帳票の四辺や枠線の傾きなどを参照することで、媒体の傾きを補正する。
2値化処理部137は、処理対象である画像を2値化処理する。例えば、2値化処理部137は、補正処理部136によって補正された画像を2値化処理することにより、OCR処理が可能なような白と黒とで2値化された画像を生成する。この場合、2値化処理部137は、パラメータ記憶部122に記憶されている2値化パラメータを用いることにより、OCR処理部138によるOCRに適した閾値によって画像を2値化する。なお、2値化処理部137は、初期調整時においては、文字列34に含まれる枠線35を2値化することにより、ドロップアウトカラーで描かれた枠線35が「白」側へと2値化されるか否かを判定する。
OCR処理部138は、処理対象である画像に対してOCR処理を行う。すなわち、OCR処理部138は、OCR処理により、媒体画像から文字等の情報を抽出する。そして、OCR処理部138は、処理結果である画像や文字等の情報を画像記憶部123に記憶する。
ここで、OCR処理部138による初期調整について説明する。第1の実施例に係る画像処理システム1は、初期調整の段階において、文字列34をOCR処理することにより、初期調整認識率を取得する。例えば、OCR処理部138は、文字列34に描かれた6種の文字に対してOCR処理を行い、各文字を認識できたか否かという認識率を初期調整認識率として取得し、初期状態記憶部121に記憶する。
また、OCR処理部138は、媒体が実際に撮像され、撮像された媒体画像に対するOCR処理を行う前に、台座31上における媒体付近に設けられた文字列34に対するOCR処理(プレOCR処理)を行う。プレOCR処理は、文字列34が所定位置にあることが予めわかっているおり、補正処理部136が行う画像の補正処理等を経ずに行われるため、本OCR処理よりも迅速に行うことができる。そして、OCR処理部138は、プレOCR処理によって得られた文字列34の認識率(プレOCR認識率)を算出部139に送る。
算出部139は、初期状態記憶部121に記憶されている初期調整認識率と、対象物(媒体)が実際に撮像される環境で文字列34をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する。例えば、算出部139は、初期調整認識率に対して、プレOCR認識率がどのくらい低下したかを算出する。具体的には、算出部139は、初期調整におけるOCR認識では6つの文字を全て認識できていたのに対して、プレOCRではいくつの文字が認識不可能となったか等の認識率の差分を算出する。そして、算出部139は、算出した結果を判定部140に送る。
なお、算出部139は、文字列34に係る初期調整認識率とプレOCR認識率との差分の算出について、所定の重み付けを行ってもよい。
例えば、画像処理システム1が取り扱う媒体には、漢字が用いられない帳票や、数字のみが記載されている帳票など、複雑な文字を読み取ることを要しない媒体が含まれ得る。ここで、算出部139は、文字列34に含まれる漢字に係るOCR認識率の重みを他の文字よりも低く設定することや、数字に係る認識率の重みを他の文字よりも高く設定することなどができる。
すなわち、算出部139は、取り扱う媒体に応じて、読み取り精度が重視されない文字に関しては、認識率の差分の検出に関しても重みを調整することで、より効率的な処理を行うことができる。具体的には、算出部139は、漢字等の複雑な文字を扱わない帳票を媒体とする場合には、プレOCR処理によって検出される漢字に係る認識率の差分の重みを低く算出する。これにより、算出部139は、複雑な文字を扱わないOCR処理において十分な精度を確保しつつ、後述する判定部140による再キャリブレーション判定などが行われにくくすることができるため、処理の効率化を図ることができる。なお、上記のような認識率の調整は、オペレータが手動で行ってもよい。例えば、オペレータは、媒体が関係する業種などに応じて、文字列34内の認識率差分の算出に用いる重みを調整することができる。
判定部140は、算出部139によって算出された差分に基づいて、媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する。例えば、判定部140は、算出部139によって算出された差分に基づいて、再度の初期調整(再キャリブレーション、再校正処理)を行わせるか、又は、対象物が撮像された画像に対する本OCR処理を実行させるかを判定する。具体的には、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えないと判定した場合には、媒体の画像をOCRエンジンに認識させる処理を実行させる。一方、判定部140は、差分が所定の閾値を超えたと判定した場合には、再度の校正処理を要するものと判定する。すなわち、判定部140は、初期調整認識率に対して、プレOCR認識率の低下が所定数値以上である場合には、本OCR処理を行わずに、再度の初期調整をさせるよう判定し、プレOCR認識率の低下が所定数値より小さい場合には、本OCR処理を行うように判定する。
判定部140は、プレOCR処理が行われ、算出部139による算出結果を受け取ったのち、上記の判定処理を行う。判定部140は、再度の初期調整を行うべきと判定した場合には、後述する表示制御部141にかかる情報を送り、モニタ50に再度の初期調整を実施する旨を表示させる。一方、判定部140は、本OCR処理を行うべきと判定した場合には、OCRエンジン部135に判定結果を送り、本OCR処理を行わせる。
表示制御部141は、画像処理装置100から送信される情報を表示部に表示させる。具体的には、表示制御部141は、表示部としてモニタ50を用いて、OCR処理の結果得られた画像や、オペレータに対する指示等を表示させる。例えば、表示制御部141は、判定部140によって再度の初期調整を行うべきと判定された場合には、かかる旨が記載されたエラー表示をモニタ50に表示させる。
[処理の流れについて]
次に、図7及び図8を用いて、第1の実施例に係る画像処理システム1の処理の流れについて説明する。まず、図7を用いて、第1の実施例に係る初期調整処理の流れについて説明する。図7は、第1の実施例に係る初期調整処理の流れの説明に供するフローチャートである。
図7に示すように、画像処理装置100に係る環境調整部133は、初期調整として、環境情報を取得する(ステップS101)。例えば、環境調整部133は、スタンドスキャナ10に備えられた環境チェック用プレート33から取得される照度情報等を取得する。
続いて、OCRエンジン部135は、初期調整OCR処理を実施する(ステップS102)。すなわち、OCRエンジン部135は、台座部11に設けられた文字列34をOCR処理することにより、初期調整時におけるOCR認識率を取得する。
そして、環境調整部133及びOCRエンジン部135は、初期調整の環境情報とOCR結果とを初期状態記憶部121に記憶させる(ステップS103)。これにより、画像処理システム1による初期調整処理は終了する。
次に、図8を用いて、第1の実施例に係る画像読取処理の流れについて説明する。図8は、第1の実施例に係る画像読取処理の流れの説明に供するフローチャートである。
図8に示すように、画像処理装置100に係る読取部132は、スタンドスキャナ10の撮像部15によって撮像される画像を読み取る(ステップS201)。そして、環境調整部133は、実際に媒体が読み取られる際の環境情報をチェックし、かかる環境情報に基づいて、環境情報の調整処理を行う(ステップS202)。すなわち、環境調整部133は、初期状態記憶部121に記憶されている初期調整時の環境情報に基づいて、実際に媒体が読み取られる際に変動している環境情報の影響を吸収するように、読み取られた画像に対する調整を行う。
そして、画像生成部134は、環境調整部133による調整に基づいて、OCR処理に供するための画像を生成する(ステップS203)。ここで、OCRエンジン部135は、プレOCR処理を行う(ステップS204)。
すなわち、OCRエンジン部135は、実際に媒体が読み取られる際の環境において、台座部11に設けられた文字列34をOCR処理する。具体的には、2値化処理部137は、文字列34を2値化する。そして、OCR処理部138は、2値化された文字列34をOCR処理し、文字列34に描かれた文字の認識を試みる。
そして、算出部139は、初期状態記憶部121に記憶されている初期調整OCR認識率と、プレOCR認識率との差分を算出する。そして、判定部140は、算出部139によって算出された差分に基づいて、プレOCR認識率の低下が所定数値以上であるか否かを判定する(ステップS205)。
プレOCR認識率の低下が所定数値以上であった場合には(ステップS205;Yes)、判定部140は、読取処理において、再度の初期調整を実施すべきと判定する(ステップS206)。そして、表示制御部141は、判定部140による判定に従って、オペレータに対する指示として、再度の初期調整を実施する旨をモニタ50に表示する(ステップS207)。
一方、プレOCR認識率の低下が所定数値以上でなかった場合には(ステップS205;No)、判定部140は、本OCR処理を行うべきと判定する。かかる判定を受けて、補正処理部136は、生成された画像に対して補正処理を行う(ステップS208)。
そして、2値化処理部137は、補正処理された画像に対して2値化処理を行う(ステップS209)。そして、OCR処理部138は、2値化された画像に対して本OCR処理を行う(ステップS210)。そして、OCR処理部138は、本OCR処理によって媒体から抽出される情報を取得する(ステップS211)。OCR処理部138は、適宜、抽出された情報を画像記憶部123に記憶する。もしくは、OCR処理部138は、表示制御部141に情報を送り、モニタ50に抽出された情報を表示させる。これにより、画像処理システム1による画像読取処理は終了する。
なお、判定部140は、ステップS207において、オペレータに対する指示として、再度の初期調整を実施する旨をモニタ50に表示させた後に、自動的に初期調整を行うよう判定してもよい。この場合、画像処理システム1による処理の流れは、ステップS207を経て、図7に示すステップS101に移行する。
[第1の実施例の効果]
以上のように、第1の実施例によれば、画像処理システム1は、撮像対象物である媒体を撮像する撮像部15を備えるスタンドスキャナ10(スキャナ装置の一例)と、撮像部15によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置100とを含む。撮像部15は、撮像の際に媒体が置かれる台座31に表示された文字列34及び媒体を撮像する。画像処理装置100は、校正処理として、予め撮像部15によって撮像された文字列34をOCRエンジン(OCRエンジン部135に対応する)に認識させた結果である初期調整認識率を記憶する初期状態記憶部121と、初期状態記憶部121によって記憶された初期調整認識率と、媒体が実際に撮像される環境において、媒体とともに撮像された文字列34をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出部139と、算出部139によって算出された差分に基づいて、媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定部140と、を備える。
また、第1の実施例によれば、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えないと判定した場合には、媒体の画像をOCRエンジンに認識させる処理である本OCR処理を実行させ、差分が所定の閾値を超えたと判定した場合には、再度の校正処理を行うべき旨を表示させる。
また、第1の実施例によれば、文字列34は、OCRエンジンによる2値化処理において閾値に対応する色により描かれる枠線35と、枠線35に囲われた文字により構成される。
また、第1の実施例によれば、算出部139は、文字列34を構成する文字の種別毎に重み付けをしたうえで、初期調整認識率とプレ認識率との差分を算出する。
このように、第1の実施例に係る画像処理システム1は、実際に媒体に対するOCR処理と同じエンジン、同じパラメータで、台座に刻まれた文字列34に対して予めOCR処理を行う。そして、画像処理システム1は、かかる結果を初期状態記憶部121に記憶し、プレOCR処理において、両者の差分を検出する。これにより、画像処理システム1は、本番のOCR処理と同精度で文字列34に対する認識影響を判定することができる。そして、画像処理システム1は、差分が所定の閾値を超える場合、例えば認識率の低下が一定以上の数値となった場合に、再キャリブレーションの指示をモニタ50に表示させるよう判定する。このため、画像処理システム1によれば、本番と同精度で判定された結果に基づいて、媒体画像を補正処理等する前に再キャリブレーションの指示を出すことができるので、処理の効率化を図ることができる。
また、文字列34は、2値化処理において閾値に対応する色であるドロップアウトカラーを枠線に用いて構成されることにより、校正処理において、2値化が適切であるか否かを判定することで、校正処理が適切にされていることを確認することができ、処理の効率化を図ることができる。また、2値化処理を適切に行うことを担保することにより、OCR処理による文字認識の精度を高めることができる。
また、算出部139は、文字列34を構成する文字の種別毎に重み付けをしてもよい。これにより、画像処理システム1によれば、読み取り対象となる媒体の種類に応じて、校正処理の精度を調整することができるため、複雑な文字を読み取ることを要しない作業時には、再キャリブレーションの指示を出されにくくすることができる。これにより、処理の効率化を図ることができる。
[第2の実施例]
上述した第1の実施例では、画像処理システム1が、プレOCR処理の結果に基づき、本OCR処理に先立って再キャリブレーションを実施するか否かを判定する処理を実施する例を説明した。ここで、画像処理システム1は、本OCR処理の前に再キャリブレーションを実施するか否かを判定する処理を実施せずに、本OCR処理の終了後に、各処理の結果に基づき、画像処理システム1に係るエラー要因を抽出するような処理を行ってもよい。
すなわち、第2の実施例に係る画像処理システム1は、第1の実施例とは異なる処理によって、エラー要因を正確に抽出する。以下では、第2の実施例に係る画像処理システム1による処理の流れについて説明する。なお、第1の実施例で説明した処理については、説明を省略する。例えば、画像処理装置100等の画像処理システム1を構成する各装置の構成や、画像処理システム1が行う初期調整の処理については、第1の実施例と第2の実施例とで共通するため、説明を省略する。
[処理の流れについて]
ここで、図9を用いて、第2の実施例に係る画像読取処理の流れについて説明する。図9は、第2の実施例に係る画像読取処理の流れの説明に供するフローチャートである。
図9に示すように、画像処理装置100に係る読取部132が行う読み取り処理(ステップS301)から、OCRエンジン部135が行うプレOCR処理(ステップS304)までのステップは、図8に示すステップS201〜ステップS204までと共通する。
第2の実施例に係る判定部140は、ステップS304においてプレOCR処理が行われ、初期調整OCR処理とプレOCR処理の認識率の差分を取得するものの、この時点では、再キャリブレーションの判定を行わず、処理を継続させる。
すなわち、第2の実施例に係るOCRエンジン部135は、プレOCR処理ののち、本OCR処理を行う。本OCR処理に係るステップS305〜ステップS307は、図8に示すステップS208〜ステップS210までと共通する。
そして、判定部140は、本OCR処理の終了後に、ステップS302で得られた環境情報(「(1)」の情報)と、ステップS304で得られたプレOCR処理の認識率(「(2)」の情報)と、ステップS307で得られた本OCR処理の結果(「(3)」の情報)の、各情報に基づいて、画像処理システム1が実施した読取処理の結果をモニタ50に表示する(ステップS308)。
[エラー要因の判定について]
ここで、図10を用いて、判定部140がモニタ50に表示する処理結果について説明する。図10は、第2の実施例に係る判定処理を説明する図である。図10に示すように、判定部140は、環境プレチェック(図9におけるステップS302に対応する)、プレOCR処理(図9におけるステップS304に対応する)、本OCR処理(図9におけるステップS307に対応する)の各処理で得られた情報に基づいて、画像処理システム1に関するエラー要因を特定する。例えば、環境プレチェックにおいて、環境調整部133による調整処理では調整しきないような変動がある場合には、環境プレチェックの項目には「×」が記憶され、そうでない場合には「○」が記憶される。例えば、プレOCR処理において、文字列34が認識できなかった、あるいは、初期調整時と比較して所定数値以上に認識率が低下していた場合には、プレOCR処理の項目には「×」が記憶され、そうでない場合には「○」が記憶される。例えば、本OCR処理において、媒体に記載された文字が認識できなかった、あるいは、何らかの不具合のために媒体画像を認識できなかったという不具合が生じた場合には、本OCR処理の項目には「×」が記憶され、そうでない場合には「○」が記憶される。
環境プレチェック、プレOCR処理、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されなかった場合、判定部140は、画像処理システム1による読取処理は正常に動作していると判定する(ステップS401)。
プレOCR処理、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されなかった場合であって、環境プレチェックに異常が発生したとすると、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には環境変動の可能性があると判定する(ステップS402)。この場合には、本OCR処理に問題が生じていないことから、例えば、オペレータは、プレ環境チェックの不具合の要因として、環境プレチェック時の一時的な照度の変動、一時的に発生した影、手写りなどを想定することができる。
環境プレチェック、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されなかった場合であって、プレOCR処理に異常が発生したとすると、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には装置異常の可能性があると判定する(ステップS403)。この場合には、本OCR処理に問題が生じていないことから、例えば、オペレータは、装置異常の不具合の要因として、プレOCR処理時の一時的なカメラの汚れ、カメラのピントのずれなどを想定することができる。また、オペレータは、本OCR処理に問題が生じずにプレOCR処理に問題が生じていることに鑑みて、カメラ等の潜在的な不具合要因を認識することができる。
環境プレチェック、プレOCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されなかった場合であって、本OCR処理に異常が発生したとすると、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には媒体異常の可能性があると判定する(ステップS404)。すなわち、オペレータは、環境プレチェック及びプレOCR処理に問題が検出されない場合には、文字列34のOCR処理に問題がないことから、媒体設置エリア40に配置された媒体そのものにエラー要因があると想定することができる。具体的には、オペレータは、媒体の反りや折れ、媒体に記入された文字が雑(例えば、癖字など)であるため、適切なOCR処理がなされなかったことを想定することができる。
環境プレチェック、プレOCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されており、かつ、本OCR処理に異常が発生していない場合には、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には環境変動及び装置異常の可能性があると判定する(ステップS405)。この場合には、オペレータは、ステップS402及びステップS403における要因を想定することができる。
環境プレチェック、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されており、かつ、プレOCR処理に異常が発生していない場合には、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には環境変動及び媒体異常の可能性があると判定する(ステップS406)。この場合には、オペレータは、ステップS402及びステップS404における要因を想定することができる。すなわち、オペレータは、プレOCR処理に問題が生じていないことから、カメラ撮像エリア41内であって文字列34と重ならない範囲において、一時的に発生した影、手写りなどが発生したことや、媒体そのものの異常であることを想定することができる。
プレOCR処理、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されており、かつ、環境プレチェックに異常が発生していない場合には、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には装置異常の可能性があると判定する(ステップS407)。すなわち、判定部140は、OCR処理に関わる装置(主として、カメラ等の撮像部15に含まれる部品)に対する異常を想定することができる。
環境プレチェック、プレOCR処理、本OCR処理のいずれにおいてもエラー要因が検出されている場合には、判定部140は、画像処理システム1による読取処理には環境変動、装置異常、媒体異常のいずれの可能性もあるものと判定する(ステップS408)。この場合には、オペレータは、ステップS402、ステップS404及びステップS407における要因を想定することができる。
なお、上記の判定処理において、判定部140は、本OCR処理の終了後に、処理の過程で得られた各情報に基づいて、エラー要因の判定結果を表示する例を示した。しかし、判定部140は、例えば、図9におけるステップS302の環境プレチェックと、ステップS304のプレOCR処理との段階において、エラー要因の判定結果を表示するようにしてもよい。これにより、判定部140は、2以上のエラー要因が重なる結果となるステップS405、ステップS406、ステップS408のような事態に対しても、正確にエラー要因をオペレータに通知することができる。
また、本OCR処理にエラーが発生しない場合には、エラーに係る各判定処理は一時的な誤診断とも解されるため、判定部140は、本OCR処理に対してエラーが発生した場合に限って、上記の判定結果を表示させてもよい。
[第2の実施例の効果]
以上のように、第2の実施例によれば、画像処理システム1は、撮像対象物である媒体を撮像する撮像部15を備えるスタンドスキャナ10と、撮像部15によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置100とを含む。撮像部15は、撮像の際に媒体が置かれる台座に表示された文字列34及び媒体を撮像するとともに、文字列34が撮像される際の環境情報を取得する。画像処理装置100は、初期状態記憶部121と、環境調整部133と、算出部139と、判定部140とを備える。初期状態記憶部121は、校正処理として、予め撮像部15によって撮像された文字列34をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率と、校正処理において文字列34が撮像された際の環境情報(「第1の環境情報と表記する」とを記憶する。環境調整部133は、初期状態記憶部121によって記憶された第1の環境情報と、媒体が実際に撮像される際の環境情報(「第2の環境情報」と表記する)との差分を調整する。算出部139は、初期状態記憶部121によって記憶された初期調整認識率と、媒体が実際に撮像される環境において、媒体とともに撮像された基準表示をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する。判定部140は、環境調整部133によって調整された結果、及び算出部139によって算出された差分に基づいて、媒体の画像をOCRエンジンに認識させた際に不具合が生じる要因を判定する。
また、第2の実施例によれば、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えないと判定した場合であって、かつ、媒体の画像をOCRエンジンに認識させた際に不具合が生じた場合には、媒体を不具合の要因と判定する。
また、第2の実施例によれば、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えないと判定した場合であって、かつ、環境調整部133による調整処理で調整しきれないような変動があった場合には、媒体が実際に撮像された環境を不具合の要因と判定する。
また、第2の実施例によれば、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えたと判定した場合には、媒体を撮像した撮像部15を不具合の要因と判定する。
また、第2の実施例によれば、判定部140は、算出部139によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、差分が所定の閾値を超えたと判定した場合であって、かつ、環境調整部133による調整処理で調整しきれないような変動があった場合には、媒体が実際に撮像された環境を不具合の要因と判定する。
このように、第2の実施例に係る画像処理システム1は、校正処理において、初期状態の環境情報とOCR認識率を記憶し、プレOCR処理及び本OCR処理において、初期状態の情報との差分を検出する。これにより、画像処理システム1は、本OCR処理において不具合が生じた場合に、かかる不具合要因を適切に判定することができる。例えば、従来であれば、本OCR処理において不具合が生じた場合であっても、撮像時の照度等の環境変動による不具合か、レンズ等の装置関係の不具合か、媒体そのものの不具合か、を特定することが困難であった。第2の実施例に係る画像処理システム1によれば、文字列34という、媒体とは別の対象を本番と同精度でOCR処理しておくことにより、かかる認識影響を判定することができるため、上述のように、不具合要因を高精度に判定することができる。このため、不具合要因が特定できないために、業務が滞ったり、無駄な部品の交換などが行われたりといった、非効率な状況が発生することを防止することができる。結果として、第2の実施例に係る画像処理システム1によれば、処理を効率化することができる。
[その他の実施例]
上述した実施例では、文字列34は、ひらがな等の文字を用いる例を示した。しかし、文字列34は、上述した例に限られない。例えば、文字列34は、バーコードなどの所定の形式を持つ記号や図形を含んでいてもよい。この場合、画像処理システム1は、文字列34に描かれた記号や図形を光学認識するための所定のパラメータを用いて、かかる記号に対してOCR処理を行うことができる。
また、上述した実施例では、画像処理システム1は、スタンドスキャナ10と、画像処理装置100と、モニタ50とから構成される例を示した。しかし、本発明が実現されるにあたっては、上述した構成に限られなくてもよい。
例えば、スタンドスキャナ10と画像処理装置100とは一体であってもよい。この場合、スタンドスキャナ10は、上記実施例に加えて、制御部130に対応するCPUや、記憶部120に対応するメモリ等を備える構成となり、撮像部15によって撮像された画像に対して、画像処理装置100に係る記憶部120や制御部130等に対応する処理部によってOCR処理を行う。あるいは、画像処理装置100とモニタ50とは一体であってもよい。この場合、画像処理装置100は、通信インターフェースを介さずに、表示制御部141による制御に従って、所定の表示を表示部(モニタ50に対応する)に表示する。
[ハードウェア構成]
画像処理装置100は、例えば、次のようなハードウェア構成により実現することができる。図11は、画像処理装置100のハードウェア構成例を示す図である。図11に示すように、画像処理装置100は、ハードウェアの構成要素として、プロセッサ100aと、メモリ100bと、記憶装置100cと、ネットワークインターフェースモジュール100dとを有する。プロセッサ100aの一例として、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA等が挙げられる。また、画像処理装置100は、プロセッサ100aと周辺回路とを含むLSI(Large Scale Integrated circuit)を有してもよい。メモリ100bの一例として、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAM、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられる。
例えば、通信部110は、ネットワークインターフェースモジュール100dによって実現される。また、記憶部120は、メモリ100b及び記憶装置100cによって実現される。また、制御部130は、プロセッサ100aによって実現される。
そして、画像処理装置100での上記説明における各処理は、各処理に対応するプログラムをプロセッサ100aに実行させることによって実現してもよい。例えば、上記説明における各処理に対応するプログラムがメモリ100bまたは記憶装置100c等の記憶部に記憶され、プログラムがプロセッサ100aによって記憶部から読み出されて実行されてもよい。
例えば、画像処理プログラムは、画像処理装置100を、取得手段、格納手段、算出手段及び判定手段として機能させる。取得手段(画像取得部131に対応する)は、撮像の際に媒体が置かれる台座31に表示される文字列34、及び媒体を撮像した画像を取得する。格納手段(OCRエンジン部135に対応する)は、取得手段によって取得された画像のうち、校正処理として、予め撮像された画像に含まれる文字列34をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率を所定の記憶部(例えば、初期状態記憶部121)に格納する。算出手段(算出部139に対応する)は、格納手段によって格納された初期調整認識率と、媒体が実際に撮像される環境において、媒体とともに撮像された文字列34をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する。判定手段(判定部140に対応する)は、算出手段によって算出された差分に基づいて、媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する。
なお、本発明の画像処理方法を適用したソフトウェア(プログラム)は、可搬性の記憶媒体に格納して配布するようにしてもよいし、ネットワークからダウンロードして配布するようにしてもよい。さらには、Saas(Software as a Service)などのようにクラウドサービスでソフトウェアを提供するようにしてもよい。
1 画像処理システム
10 スタンドスキャナ
11 台座部
12 支柱部
13 カメラボード
14 レンズ
15 撮像部
20 イメージセンサ
21 制御CPU
22 RAM
23 USBコントローラ
24 USBインターフェース
31 台座
32 突き当てガイド
33 環境チェック用プレート
34 文字列
35 枠線
40 媒体設置エリア
41 カメラ撮像エリア
50 モニタ
100 画像処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 初期状態記憶部
122 パラメータ記憶部
123 画像記憶部
130 制御部
131 画像取得部
132 読取部
133 環境調整部
134 画像生成部
135 OCRエンジン部
136 補正処理部
137 2値化処理部
138 OCR処理部
139 算出部
140 判定部
141 表示制御部

Claims (12)

  1. 撮像対象物である媒体を撮像する撮像部を備えるスキャナ装置と、前記撮像部によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置とを含む画像処理システムであって、
    前記撮像部は、
    撮像の際に媒体が置かれる台座に表示された文字列、及び前記媒体を撮像し、
    前記画像処理装置は、
    校正処理として、予め前記撮像部によって撮像された前記文字列をOCR(Optical Character Recognition)エンジンに認識させた結果である初期調整認識率を記憶する記憶部と、
    前記記憶部によって記憶された初期調整認識率と、前記媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記判定部は、
    前記算出部によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記差分が所定の閾値を超えないと判定した場合には、前記媒体の画像をOCRエンジンに認識させる処理を実行させ、前記差分が所定の閾値を超えたと判定した場合には、再度の校正処理を行うべき旨を表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記文字列は、OCRエンジンによる2値化処理において閾値に対応する色により描かれる枠線と、枠線に囲われた文字により構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  4. 前記算出部は、前記文字列を構成する文字の種別毎に重み付けをしたうえで、前記初期調整認識率と前記プレ認識率との差分を算出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理システム。
  5. 撮像対象物である媒体を撮像する撮像部を備えるスキャナ装置と、前記撮像部によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置とを含む画像処理システムであって、
    前記撮像部は、
    撮像の際に媒体が置かれる台座に刻まれた文字列、及び前記媒体を撮像するとともに、前記文字列が撮像される際の環境情報を取得し、
    前記画像処理装置は、
    校正処理として、予め前記撮像部によって撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率と、前記校正処理において前記文字列が撮像された際の環境情報である第1の環境情報とを記憶する記憶部と、
    前記記憶部によって記憶された前記第1の環境情報と、前記媒体が実際に撮像される際の環境情報である第2の環境情報との差分を調整する環境調整部と、
    前記記憶部によって記憶された初期調整認識率と、前記媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出部と、
    前記環境調整部によって調整された結果、及び前記算出部によって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像をOCRエンジンに認識させた際に不具合が生じる要因を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
  6. 前記判定部は、
    前記算出部によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記差分が所定の閾値を超えないと判定した場合であって、かつ、前記媒体の画像をOCRエンジンに認識させた際に不具合が生じた場合には、前記媒体を不具合の要因と判定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
  7. 前記判定部は、
    前記算出部によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記差分が所定の閾値を超えないと判定した場合であって、かつ、前記環境調整部による調整処理で調整しきれないような変動があった場合には、前記媒体が実際に撮像された環境を不具合の要因と判定する、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像処理システム。
  8. 前記判定部は、
    前記算出部によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記差分が所定の閾値を超えたと判定した場合には、前記媒体を撮像した前記撮像部を不具合の要因と判定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
  9. 前記判定部は、
    前記算出部によって算出された差分が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記差分が所定の閾値を超えたと判定した場合であって、かつ、前記環境調整部による調整処理で調整しきれないような変動があった場合には、前記媒体が実際に撮像された環境を不具合の要因と判定する、
    ことを特徴とする請求項5又は8に記載の画像処理システム。
  10. 撮像対象物である媒体を撮像するスキャナ装置と接続される画像処理装置であって、
    撮像の際に媒体が置かれる台座に刻まれた文字列、及び前記媒体を撮像した画像を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された画像のうち、校正処理として、予め撮像された画像に含まれる前記文字列をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率を記憶する記憶部と、
    前記記憶部によって記憶された初期調整認識率と、前記媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  11. 撮像対象物である媒体を撮像するスキャナ装置と、前記スキャナ装置によって撮像された画像に所定の処理を行う画像処理装置とを含む画像処理システムで実行される画像処理方法であって、
    撮像の際に媒体が置かれる台座に表示された文字列、及び前記媒体を撮像する撮像ステップと、
    校正処理として、予め前記撮像ステップによって撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率を記憶部に格納する格納ステップと、
    前記格納ステップによって格納された初期調整認識率と、前記媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップによって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  12. 撮像対象物である媒体を撮像するスキャナ装置と接続されるコンピュータを、
    撮像の際に媒体が置かれる台座に表示される文字列、及び前記媒体を撮像した画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された画像のうち、校正処理として、予め撮像された画像に含まれる前記文字列をOCRエンジンに認識させた結果である初期調整認識率を記憶部に格納する格納手段と、
    前記格納手段によって格納された初期調整認識率と、前記媒体が実際に撮像される環境において、前記媒体とともに撮像された前記文字列をOCRエンジンに認識させた場合の認識率であるプレ認識率との差分を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された差分に基づいて、前記媒体の画像に対して実行される所定の処理の内容を判定する判定手段と、
    として機能させるための画像処理プログラム。
JP2015089731A 2015-04-24 2015-04-24 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Active JP6431809B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015089731A JP6431809B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015089731A JP6431809B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016207039A JP2016207039A (ja) 2016-12-08
JP6431809B2 true JP6431809B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=57489899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015089731A Active JP6431809B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6431809B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019197492A (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 株式会社オプトエレクトロニクス 光学的情報読取装置及び光学的情報読取方法
CN111860202A (zh) * 2020-06-28 2020-10-30 中铁大桥科学研究院有限公司 图像识别与智能设备结合的梁场台座状态识别方法及系统
JP7134380B2 (ja) * 2020-08-24 2022-09-09 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 文書画像認識システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002342752A (ja) * 2001-05-21 2002-11-29 Fujitsu Ltd 帳票読取装置
JP5650579B2 (ja) * 2011-04-21 2015-01-07 富士通フロンテック株式会社 イメージスキャナ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016207039A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5680976B2 (ja) 電子黒板システム及びプログラム
US10694098B2 (en) Apparatus displaying guide for imaging document, storage medium, and information processing method
US10291843B2 (en) Information processing apparatus having camera function and producing guide display to capture character recognizable image, control method thereof, and storage medium
JP6431809B2 (ja) 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
CN111163261A (zh) 目标检测方法、电路、视障辅助设备、电子设备和介质
US20170244870A1 (en) Image processing device and image processing method
JP6794284B2 (ja) カメラ機能を有する携帯可能な情報処理装置、その表示制御方法、及びプログラム
CN105100616B (zh) 一种图像处理方法及电子设备
JP6030890B2 (ja) 画像処理ユニット、画像処理方法、およびスタンド型スキャナ
JP6540597B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2015087726A (ja) 画像投影装置
JP5844698B2 (ja) 文字認識装置
JP6639257B2 (ja) 情報処理装置及びその制御方法
JP6402797B1 (ja) 撮影装置、画像取得方法及びプログラム
JP2017120455A (ja) 情報処理装置、プログラム及び制御方法
JP2015149603A (ja) 画像表示システム、画像表示装置及び画像表示方法
KR102114997B1 (ko) 여권 인식 시스템 및 이를 이용한 여권 인식방법
JP2018191094A (ja) 原稿読取装置、原稿読取装置の制御方法、及びプログラム
JP6751859B2 (ja) 載置検出システム
JP2017123561A (ja) 画像処理装置、画像処理装置の画像処理方法、画像処理装置の制御方法、及びプログラム
JP6697829B2 (ja) モバイル端末、画像処理方法、および、プログラム
WO2019064836A1 (ja) 載置検出システム
JP2020149184A (ja) 情報処理装置、その制御方法及びプログラム
JP6093290B2 (ja) 画像読取装置、その読取方法、及び記録媒体
JP2011028611A (ja) 文字情報読取装置および文字情報読取方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6431809

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150