JP6431719B2 - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ及びエアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6431719B2
JP6431719B2 JP2014161686A JP2014161686A JP6431719B2 JP 6431719 B2 JP6431719 B2 JP 6431719B2 JP 2014161686 A JP2014161686 A JP 2014161686A JP 2014161686 A JP2014161686 A JP 2014161686A JP 6431719 B2 JP6431719 B2 JP 6431719B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
vent hole
occupant
lid member
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014161686A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016037176A (ja
Inventor
輝彦 晝田
輝彦 晝田
三大 丸岡
三大 丸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Joyson Safety Systems Japan GK
Original Assignee
Joyson Safety Systems Japan GK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Joyson Safety Systems Japan GK filed Critical Joyson Safety Systems Japan GK
Priority to JP2014161686A priority Critical patent/JP6431719B2/ja
Publication of JP2016037176A publication Critical patent/JP2016037176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6431719B2 publication Critical patent/JP6431719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、自動車等の衝突時に乗員の安全を確保するためのエアバッグ及びそれを利用したエアバッグ装置に関する。
従来より、自動車の衝突や横転などの緊急時にインフレータが作動し、このインフレータから噴出した圧力ガスによって袋体に形成したエアバッグが折り畳まれた状態から膨張展開し、乗員を拘束するエアバッグ装置が知られている。
このエアバッグには、ベントホールを形成しており、膨張したエアバッグに乗員等が突っ込んで来たときに、エアバッグの内部に導入した圧力ガスをベントホールを介して外部へと流出させることにより、乗員等をエアバッグによってソフトに受け止めるようにすることは周知である。
近年では、エアバッグの内圧が所定以上となるまではベントホールは閉塞又は小開放となっており、エアバッグの内圧が所定以上となり、かつエアバッグに乗員が突っ込んで来たときにベントホールを開放するよう構成したエアバッグが提案している(特許文献1参照)。
これは、例えば、車両運転席に設けらたドライバーズエアバッグ用のエアバッグで、乗員と対向する面とは反対側の面を構成するリヤパネルのうち、膨張展開したときの配置でステアリングホイールの中心部分よりもエアバッグの外周側の位置にベントホールを形成している、このベントホールは、エアバッグの内側から蓋部材によって覆われている。エアバッグの内部において乗員と対向する面を構成するフロントパネルに蓋部材からYの字状に分岐した2本の吊紐の先端を接続している。
蓋部材は、ベントホールを閉塞するように重なっており、さらにその内側からベントホールと同程度の開口を有する当布により押さえつけている。
これにより、エアバッグの内圧が所定以上になったときに、吊紐が緊張状態となって蓋部材がベントホールを閉塞し、その後、エアバッグに乗員が接触することによって吊紐に緩みが発生するとともにエアバッグの内圧が上昇し、その内圧によって蓋部材がベントホールを開放する。
特開2012−166685号公報
上記従来技術にあっては、蓋部材によってベントホールを開放したときには、蓋部材の両脇からエアバッグの内部の圧力流体を放出(以下、単に「排気」と称する)するようにしているため、ベントホールからそのまま圧力流体が直進することなく、横に流れるようになっている。
したがって、蓋部材の移動方向と平行な縁部がベントホールから外部にはみ出た分だけ開放することになり、ベントホールの開度が小さいという問題が生じていた。
本発明の目的は、蓋部材によってベントホールを閉塞しているときのエアバッグの内部の圧力を良好に保持しつつ、ベントホールを開放した際の排気性能を向上することができるエアバッグ及びエアバッグ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願第1発明は、膨張状態において乗員対向面と反乗員側面とを有するように袋体に形成したエアバッグ本体と、前記反乗員側面に形成した圧力流体導入用の開口と、前記乗員対向面と前記反乗員側面とを連結した連結部材と、前記反乗員側面の前記開口から離れた位置に形成したベントホールと、前記ベントホールを閉塞するように前記ベントホールの前記開口側に位置する一端を前記反乗員側面に固定した蓋部材と、前記連結部材に基端を固定した繋ぎ部材と、を有するエアバッグであって、前記蓋部材の他端に前記開口と前記ベントホールとを結ぶ方向と直行する縁部の両端付近で固定した2本の帯状体を設け、前記2本の帯状体は、通常時は周縁シームによって前記乗員対向面と前記反乗員側面との間に接合され、前記エアバッグ本体の膨張により周縁シームが破断して前記接合が解除されることに連動して前記蓋部材が前記ベントホールを開放したときに、前記蓋部材の前記他端及び前記2本の帯状体と共に前記ベントホールから外部に露出して圧力流体を排気することを特徴とする。
本願第1発明において、エアバッグ本体は、膨張状態において乗員と対向する乗員対向面とこの乗員対向面とは反対側の反乗員側面とを有するように袋体に形成している。このようなエアバッグ本体の内部には連結部材が設けられており、この連結部材によって乗員対向面と反乗員側面とが連結される。また、反乗員対向面には、圧力流体を導入するための開口と、この開口から離れた位置にベントホールと、を形成している。このベントホールは、ベントホールとは逆側において一端を反乗員側面に固定した蓋部材によって閉塞している。また、蓋部材の他端は、繋ぎ部材によって連結部材に固定している。
ここで、蓋部材は2本の帯状体を備えており、蓋部材の他端のうち開口とベントホールとを結ぶ方向と直行する縁部の両端付近で固定している。
そして、エアバッグ本体が膨張してベントホールを蓋部材が開放するときには、蓋部材の他端と一緒に2本の帯状体がベントホールから外部へと露出するようになっている。
これにより、蓋部材によってベントホールを閉塞しているときのエアバッグの内部の圧力を良好に保持しつつ、ベントホールを開放した際の排気性能を向上することができる。
第2発明のエアバッグ装置は、上記第1発明のエアバッグと、前記開口から圧力ガスを供給するインフレータとを有することを特徴とする。
これにより、上記第1発明のエアバッグの効果を有するエアバッグ装置を実現することができる。
本発明によれば、蓋部材によってベントホールを閉塞しているときのエアバッグの内部の圧力を良好に保持しつつ、ベントホールを開放した際の排気性能を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るエアバッグ装置の分解斜視図である。 図1に示したエアバッグ本体をリヤパネル側から見た平面図である。 図2に示したエアバッグ本体の要部を拡大した平面図である。 図1のエアバッグ装置の線状結合部によりエアバッグの膨張が規制された状態を示す断面図である。 図1のエアバッグ装置の線状結合部が破断し、且つエアバッグに乗員が接触する前の状態を示す断面図である。 図1のエアバッグ装置の線状結合部が破断した後にエアバッグに乗員が接触した状態を示す断面図である。 図6に示したエアバッグ本体のベントホール開放状態における要部の拡大斜視図である。 本発明の一実施形態に係る他のエアバッグ装置の分解斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
この実施の形態では、車両の運転席用のエアバッグ装置1に適用したものである。図1において、エアバッグ装置1は、エアバッグ10と、リテーナ20と、インフレータ30と、固定リング60を有する固定ユニット40と、を備える。
エアバッグ10は、乗員対向面を構成するフロントパネル70と、乗員対向面と反対側の反乗員側面を構成するリヤパネル80と、連結部材90と、蓋部材100と、支持部材130と、繋ぎ部材120と、を備える。なお、フロントパネル70とリヤパネル80とは、エアバッグ本体12を構成している。
リテーナ20は、金属のプレス加工及び打ち抜き加工等によって形成しており、インフレータ用(ガス導入用)の開口22とボルト挿通孔24とを形成した略正方形状のベース部26と、ベース部26の四辺から下方に向けて折り曲げたフランジ部28と、を一体に有する。また、ボルト挿通孔24は、開口22の周囲四箇所に形成している。
インフレータ30は、略円柱形状のインフレータ本体32と、インフレータ本体32の中途部に形成してベース部26の底面側に位置する取付フランジ部34と、を備える。なお、インフレータ本体32の内部には公知のガス噴射機構(図示せず)を設けている。また、インフレータ本体32には、取付フランジ部34よりも軸線方向先端側の側周面に複数のガス噴出口36を形成している。さらに、取付フランジ部34にはボルト挿通孔38を形成している。
固定ユニット40は、ベース部26とでリヤパネル80を挟持する金属製の固定リング60と、ナット42と、を備え、図4〜図8に示すステアリングホイール16にリテーナ20を固定するようになっている。
固定リング60は、円環状に形成しており、その略中央に形成したインフレータ用開口62と、固定リング60の底面から突出してナット42と螺合するスタッドボルト64と、を備える。
フロントパネル70及びリヤパネル80はそれぞれ円形の同一素材の織布よりなる。フロントパネル70とリヤパネル80とは略同一直径のものであり、これらの外周縁部同士を周縁シーム72によって縫合することにより、袋体のエアバッグ本体12を構成している。なお、周縁シーム72は、フロントパネル70及びリヤパネル80の外周に沿って円環状(略全周)に周設している。また、周縁シーム72は、エアバッグ本体12の内部の圧力が所定以上となったときに破断するようになっている。なお、周縁シーム72は縫糸等よりなるが、これに限定されない。ここで、周縁シーム72は、その一部に非縫合部74を有するように両端に径方向に延びる終端部76,78を設けている。
リヤパネル80は、その中央(中心)に形成した圧力流体導入用の開口82と、開口82の周囲に形成したボルト挿通孔84と、ベントホール86と、を備える。
ベントホール86は、リヤパネル80の周縁部からリヤパネル80の中央側に所定距離離隔し、かつ開口82からも隔離した位置に形成してエアバッグ本体12の内外を連結する。また、ベントホール86は、リヤパネル80のうちの比較的内周側に設けている。このため、エアバッグ装置1が車両の運転席用エアバッグとして設置した場合に、ベントホール86はリヤパネル80のうち膨張展開時の配置でステアリングホイールリム18よりもエアバッグ本体12の内周側に位置することになる。
一方、エアバッグ本体12の内部には、フロントパネル70の中心付近とリヤパネル80の中心付近とに跨る連結部材90と、一端102をシーム等によってリヤパネル80に固定してベントホール86を内側から覆う蓋部材100と、蓋部材100の他端104の付近をリヤパネル80と協働してスライド変位可能に支持する2本の帯状体110と、連結部材90と蓋部材100の他端104とに両端を固定した繋ぎ部材120と、帯状体110を介して蓋部材100の他端側をリヤパネル80で支持する支持部材130と、を備える。
連結部材90は、リヤパネル80の開口82の周りに位置する環状のリング基布92と、リング基布92の対向する外周二箇所に一端側を一体に設けた帯状の吊り紐94と、一対の吊り紐94の他端側に一体に設けた円形の吊り紐接続部96と、を備える。
環状のリング基布92は、その中央(中心)に形成したインフレータ用開口98Aと、インフレータ用開口98Aの周囲に形成したボルト挿通孔98Bと、を備える。また、リング基布92は、リヤパネル80と共にその表裏を固定リング60で挟み込むことによりリテーナ20に固定する。
吊り紐接続部96は、本実施の形態では略真円形状となっており、フロントパネル70の内壁面略中央付近にシームにより縫着している。
蓋部材100は、図2及び図3に示すように、開口82からベントホール86に向かうリヤパネル80の径方向に沿って延在しており、ベントホール86を径方向に沿って横切ることで閉塞するように配置している。したがって、蓋部材100は、リヤパネル80の径方向中央側、すなわち、開口82に近接する一端102を、シーム106によりリヤパネル80に縫着している。蓋部材100は、本実施形態では、エアバッグ本体12の内部側からベントホール86に重ね合わしている。また、蓋部材100の材質等は、リヤパネル80と同質で同じ厚さものを使用することができるが、リヤパネル80よりも変形が容易となるように、材質や厚さは限定されない。また、蓋部材100の幅はベントホール86の直径よりもやや幅広とするのが良いが、上述した変形容易性とエアバッグ本体12の内部の圧力との関係から、エアバッグ本体12が膨張している際に、不測に蓋部材100の一部がベントホール86から外部に露出しないようになっている。
2本の帯状体110の一端112は、蓋部材100の他端104に開口82とベントホール86とを結ぶ方向と直行する縁部の両端付近で固定している。なお、帯状体110は、蓋部材100と一体に形成したものでもよく、蓋部材100の他端104を実質的に構成している。2本の帯状体110の他端114は、通常時は周縁シーム72によってフロントパネル70とリヤパネル80との間に接合されている。そして、後述する圧力流体の導入によって周縁シーム72が破断すると、他端114の結合状態化解除されて他端114が自由端となる。また、2本の帯状体110の一端112は、エアバッグ本体12の膨張により他端114が自由端となって蓋部材100がベントホール86を開放したときに、蓋部材100の他端104と共に一端112と繋ぎ部材120の先端124とがベントホール86から外部に露出するよう、繋ぎ部材120の先端124を固定している。
繋ぎ部材120は、本実施の形態においては、2本を用いており、エアバッグ本体12の内部をリヤパネル80側からフロントパネル70側に引き回され、図3に示すように、その基端122は吊り紐94の途中部分に接続固定され、先端124は2本の帯状体110の中途部に接続固定している。この際、繋ぎ部材120の長さは、帯状体110と共に先端124をリヤパネル80の径方向外周側から内側に向けて支持部材130に通している。これにより、エアバッグ本体12が膨張展開してフロントパネル70から外圧が加わらない状態にあるときに、吊り紐94との途中接続部分と支持部材130との間で緊張し、蓋部材100がガス圧によってベントホール86からエアバッグ本体12の外部へと押し出されることを阻止する。なおかつ、蓋部材100が繋ぎ部材120によって過度にエアバッグ本体12の内側へ引っ張られてリヤパネル80のエアバッグ内側面から浮き上ってしまうこともない寸法としている。また、2本の各基端122を1本の吊り紐94の途中部分に接続することにより、2本の繋ぎ部材120の緊張状態や緩み状態を安定させることができる。
支持部材130は、ベントホール86よりもリヤパネル80外周側であって、リヤパネル80の中央側に配置している。支持部材130は、本実施形態では、略長方形の小クロスより構成している。支持部材130は、長手方向をリヤパネル80の周方向(蓋部材100の延在方向と交差方向)に沿う方向として配置され、基端122の長手方向に対向する対の辺部分をそれぞれリヤパネル80にシーム132により縫着している。蓋部材100は、支持部材130の短手方向に対向する残りの対の辺とリヤパネル80との間を引き通される。
次に、エアバッグ本体12の取り付けについて説明する。上記のように構成されたエアバッグ本体12をリテーナ20に取り付けるにあたっては、リヤパネル80の開口82の周縁部を、リテーナ20の開口22の周縁部に重ね合わせる。そして、固定リング60のスタッドボルト64を、リング基布92、リヤパネル80、リテーナ20、取付フランジ部34の各ボルト挿通孔98B,84,24,38に通し、その先端にナット42を締め込んで、インフレータ30とエアバッグ本体12とをリテーナ20に固定する。これにより、リヤパネル80、リング基布92はベース部26と固定リング60との間に挟み込まれて固定されることになる。
その後、エアバッグ本体12を折り畳み、このエアバッグ本体12の折り畳み体を覆うようにモジュールカバーにリテーナ20を取り付けることにより、エアバッグ装置1が構成される。ただし、エアバッグ本体12のリテーナ20への取り付けに先立って、予めエアバッグ本体12が折り畳まれていてもよい。このエアバッグ装置1は、自動車のステアリングホイール16に設置される。
次に、エアバッグ装置1の作動を図4乃至図6を参照して説明する。このエアバッグ装置1の作動は以下の通りである。乗員拘束装置の制御装置(特に図示せず)からインフレータ30に作動信号が入力されると、インフレータ30の作動によりエアバッグ本体12の内部に圧力流体として圧力ガスを導入する。
この場合、エアバッグ本体12の内部の圧力(内圧)が所定以上となるまでは、図4に示すように、周縁シーム72によるフロントパネル70、リヤパネル80及び帯状体110の結合が解除されないため、エアバッグ本体12のうち、周縁シーム72よりも外周側の部分においては膨張が規制される。また、蓋部材100は、帯状体110によりエアバッグ本体12の外部側への移動を阻止されてベントホール86に重なった状態となっており、これによりベントホール86が閉鎖され、このベントホール86からのエアバッグ本体12の外部への圧力ガスの流出が規制されている。そのため、インフレータ30として高出力ものを用いなくても、エアバッグ本体12の内圧が速やかに上昇する。
このエアバッグ本体12の内圧による応力は、非縫合部74に臨む周縁シーム72の終端部76,78に集中する。そして、エアバッグ本体12の内圧が所定以上になると、この終端部76,78から周縁シーム72の破断が開始する。この際、周縁シーム72の破断は、周縁シーム72によって結合されたフロントパネル70、リヤパネル80及び帯状体110の結合は、この周縁シーム72の略全体が破断するまで解除されない。これにより、周縁シーム72の略全体が破断する前に帯状体110による蓋部材100の引き留めが解除されて蓋部材100が開放動作してしまうことが防止される。
この周縁シーム72の破断により、フロントパネル70及びリヤパネル80のうち周縁シーム72からエアバッグ本体12の最外周部までの全体領域が離反可能となり、図5に示すようにエアバッグ本体12が最外周部まで膨張するようになる。また、この周縁シーム72の破断により、フロントパネル70及びリヤパネル80と帯状体110との結合が解除され、この帯状体110による蓋部材100の引き留めも解除される。
その後、このエアバッグ本体12に乗員が接触するまでは、蓋部材100が吊り紐94及び繋ぎ部材120によりエアバッグ本体12の外部側への移動を阻止されてベントホール86に重なり、これによりベントホール86が閉鎖された状態となっている。そのため、この段階においてもベントホール86からのガスの流出が規制され、エアバッグ本体12の内圧が所定以上に維持される。
ここで、一般に、運転席側エアバッグでは、乗員である運転者の正面に、エアバッグ装置1を収納したステアリングホイール16が位置することとなる。通常の状態で着座した乗員(以下、「通常着座乗員」という)の場合は、乗員とエアバッグ装置1との間にある程度の距離が存在する。したがって、車両の衝突等の発生時に、乗員の身体はまだエアバッグの乗員対向面であるフロントパネル70に届いておらず、其の後、身体がフロントパネル70に突入する。
そして、このエアバッグ本体12に乗員が接触した場合には、図6に示すように、フロントパネル70が乗員に押されてリヤパネル80側へ後退して吊り紐94及び繋ぎ部材120が弛み、その分だけ蓋部材100がエアバッグ本体12の外部側へ移動可能となる。これにより、蓋部材100がエアバッグ本体12の内圧によってベントホール86からエアバッグ本体12の外に押し出され、ベントホール86が開放する。この結果、ベントホール86からエアバッグ本体12の外部にガスが流出し、乗員がエアバッグ本体12によってソフトに受け止められるようになる。
この際、図7に示すように、2本の帯状体110は、エアバッグ本体12の膨張により蓋部材100がベントホール86を開放したときに、蓋部材100の他端104と共にベントホール86から外部に露出するよう繋ぎ部材120の先端を固定している。
このため、2本の帯状体110及び繋ぎ部材120の間から圧力ガスを排気することができ、圧力ガスの排気経路を妨げ難くしている。
すなわち、蓋部材100は、ベントホール86の開口形状が円形である場合、ベントホール86から外部に露出した部分が略ドーム形状(又は一端102と他端104とは別の両辺を開放したブリッジ状)となる。
これにより、蓋部材100の一端102側から他端104に向かう排気経路が蓋部材100の露出形状によって形成される。
したがって、その排気下流端側である他端104の中央を開放するよう帯状体110及び繋ぎ部材120が位置していれば、帯状体110及び繋ぎ部材120によって排気経路を塞いで排気効率を妨げることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のエアバッグ装置1においては、エアバッグ本体12と、リヤパネル80に形成した圧力流体導入用の開口82と、フロントパネル70とリヤパネル80とを連結した連結部材90と、リヤパネル80の開口82から離れた位置に形成したベントホール86と、ベントホール86を閉塞するように一端102をリヤパネル80に固定した蓋部材100と、連結部材90に基端を固定しかつ蓋部材100の他端104に先端を固定した繋ぎ部材120と、を有するエアバッグ10であって、蓋部材100は、ベントホール86の開口82側に位置する一端102をリヤパネル80に固定し、蓋部材100の他端104に開口82とベントホール86とを結ぶ方向と直行する縁部の両端付近で固定した2本の帯状体110を設けるとともに、エアバッグ本体12の膨張により蓋部材100がベントホール86を開放したときに、蓋部材100の他端104と共にベントホール86から外部に露出するよう繋ぎ部材120の先端を固定したことにより、蓋部材100によってベントホール86を閉塞しているときのエアバッグ10の内部の圧力を良好に保持しつつ、ベントホール86を開放した際の排気性能を向上することができる。
この際、2本の帯状体110及び繋ぎ部材120は、独立して支持部材130で支持していることと相俟って、蓋部材100の両側からの引っ張りにより閉塞状態を維持することによってエアバッグ本体12の内部の圧力を速やかに上昇させ、効率よく内圧を保持することができる。また、これら2本の帯状体110及び繋ぎ部材120の間から圧力ガスを排気するようにしたことにより、排気効率を高く確保することができる。
なお、上記実施形態では、対向する二本の帯状の吊り紐94を設けたものを開示したが、例えば、図8に示すように、ベントホール86に近い方のみの片持ちの吊り紐94とするなど、吊り紐94の数や引き出し方向は、繋ぎ部材120との緊張状態が確保することができれば、特に限定されるものではない。これらの場合も、上記同様の効果を得る。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
10 エアバッグ装置
18 エアバッグ本体
70 フロントパネル(乗員対向面)
80 リヤパネル(反乗員側面)
82 開口
86 ベントホール
90 連結部材
100 蓋部材
102 一端
104 他端
110 帯状体
120 繋ぎ部材
122 基端
124 先端
130 支持部材

Claims (2)

  1. 膨張状態において乗員対向面と反乗員側面とを有するように袋体に形成したエアバッグ本体と、
    前記反乗員側面に形成した圧力流体導入用の開口と、
    前記乗員対向面と前記反乗員側面とを連結した連結部材と、
    前記反乗員側面の前記開口から離れた位置に形成したベントホールと、
    前記ベントホールを閉塞するように前記ベントホールの前記開口側に位置する一端を前記反乗員側面に固定した蓋部材と、
    前記連結部材に基端を固定した繋ぎ部材と、
    を有するエアバッグであって、
    前記蓋部材の他端に前記開口と前記ベントホールとを結ぶ方向と直行する縁部の両端付近で固定した2本の帯状体を設け、
    前記2本の帯状体は、
    通常時は周縁シームによって前記乗員対向面と前記反乗員側面との間に接合され、
    前記エアバッグ本体の膨張により周縁シームが破断して前記接合が解除されることに連動して前記蓋部材が前記ベントホールを開放したときに、前記蓋部材の前記他端及び前記2本の帯状体と共に前記ベントホールから外部に露出して圧力流体を排気する
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 請求項1に記載のエアバッグと、
    前記開口から圧力ガスを供給するインフレータと、
    を有することを特徴とするエアバッグ装置。
JP2014161686A 2014-08-07 2014-08-07 エアバッグ及びエアバッグ装置 Active JP6431719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014161686A JP6431719B2 (ja) 2014-08-07 2014-08-07 エアバッグ及びエアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014161686A JP6431719B2 (ja) 2014-08-07 2014-08-07 エアバッグ及びエアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016037176A JP2016037176A (ja) 2016-03-22
JP6431719B2 true JP6431719B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=55528656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014161686A Active JP6431719B2 (ja) 2014-08-07 2014-08-07 エアバッグ及びエアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6431719B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5007539B2 (ja) * 2006-09-01 2012-08-22 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2008265721A (ja) * 2007-03-23 2008-11-06 Takata Corp 運転席用エアバッグ、エアバッグ装置及びステアリングデバイス
JP5629554B2 (ja) * 2010-11-04 2014-11-19 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016037176A (ja) 2016-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5007539B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP4735021B2 (ja) エアバッグ装置
JP4811028B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP6584068B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
US8011691B2 (en) Air bag
JP6445797B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP4493659B2 (ja) エアバッグ
US20070013177A1 (en) Airbag and airbag apparatus
US9039039B2 (en) Airbag apparatus
JP2005297715A (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP4952077B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
US20200377051A1 (en) Side airbag apparatus
JP6009674B2 (ja) エアバッグ装置
JP2006341716A (ja) エアバッグ装置
JP5283121B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP5172727B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2005153726A (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2009051446A (ja) カーテンエアバッグ装置
JP6431719B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP5077923B2 (ja) エアバッグ装置
JP4444850B2 (ja) エアバッグ装置
JPH08207692A (ja) エアバッグ装置
JP2005170206A (ja) エアバッグ装置
JP2009143374A (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP5873313B2 (ja) リテーナ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180607

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6431719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316350