JP6430191B2 - 曲面積層体の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法および製造装置に関する。
曲面シートとフィルムシートを貼り合わせる工程において、プレス加工にて貼り合わせを行う方法が知られているが(例えば特許文献1参照)、プレス加工にて貼合すると、曲面シートとフィルムシートとの間に気泡が入りやすく、また、樹脂フィルムに歪みが生じ、透明性が劣化するという欠点があった。
特許文献2では曲面型の表示装置の製造方法が記載されているが、平面上に積層フィルムシートをのせ、積層フィルムシートを湾曲させながら上からロールで押し当てる方式であり、曲面シートおよびフィルムシートのひずみが起き、透明性に不利であった。
特許文献3には減圧条件下で湾曲ガラス板を張り合わせる方法が記載されているが、液状の硬化性樹脂組成物を供給して減圧下で重ね合わせ、さらに樹脂層を硬化させる工程を有することから、高価な製造方法であり、またポリマーフィルムに適応しにくい方法であった。
実用新案登録第3175309号公報 特開2002−341323号公報 国際公開第2011/118478号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法および製造装置において、曲面シート貼合の際に気泡が入らず、曲面に対する追従性が良好で、安価に貼合することが可能な曲面積層体の製造方法および製造装置を提供することを課題とする。
本発明は、曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順に重なるように、2本のロールの間を通し、貼合させる曲面積層体の製造方法であって、曲面シートは幅方向が平行で長手方向に沿って湾曲または屈曲を有するシートであって、粘着剤層がアクリル系、ゴム系、エポキシ系、シリコーン系から選ばれた膜厚が5〜200μmの層であり、フィルムシートが曲面シートの曲面に追従可能な可撓性を有し、さらに意匠性またはキズ付き防止性を有する膜厚25〜125μmのシートであることを特徴とする曲面積層体の製造方法を提供する。
曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、曲面シートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するようにフィルムシートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行うことも可能である。
曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、フィルムシートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するように曲面シートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行うことも可能である。
前記曲面積層体の製造方法において、曲面シートは2本のロールの間を通したときに屈曲性がないことも可能である。
曲面シート、フィルムシートのいずれか一方または両方が透明部材であることも可能である。
粘着剤層がシート状の粘着フィルムであることも可能である。
2本のロールがいずれもゴムロールであることも可能である。
2本のロールの径が同一であることも可能である。
また本発明は、曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順に重なるように、2本のロールの間を通し、貼合させる曲面積層体の製造装置であって、曲面シートは幅方向が平行で長手方向に沿って湾曲または屈曲を有するシートであって、粘着剤層がアクリル系、ゴム系、エポキシ系、シリコーン系から選ばれた膜厚が5〜200μmの層であり、フィルムシートが曲面シートの曲面に追従可能な可撓性を有し、さらに意匠性またはキズ付き防止性を有する膜厚25〜125μmのシートであることを特徴とする曲面積層体の製造装置を提供する。
曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、曲面シートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するようにフィルムシートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行うことも可能である。
曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、フィルムシートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するように曲面シートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行うことも可能である。
前記曲面積層体の製造装置において、2本のロールがいずれもゴムロールであることも可能である。
2本のロールの径が同一であることも可能である。
本発明によれば、曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法および製造装置において、曲面シート貼合の際に気泡が入らず、曲面に対する追従性が良好で、安価に貼合することが可能な曲面積層体の製造方法および製造装置を提供することができる。
歪みが少ないので、屈曲性のない膜厚の厚い透明な曲面シートと、屈曲性のある膜厚の薄い透明なフィルムシートを貼合する場合でも、透明性が良好な曲面積層シートを製造することができる。
本発明の第1実施形態における1度目の貼合工程の説明図である。 本発明の第1実施形態における2度目の貼合工程の説明図である。 (a)、(b)は、曲面シートの形状を例示する模式的な斜視図である。 回転軸に垂直な方向の2本のロールの形状を例示する模式的な正面図である。
以下、好適な実施形態に基づいて、本発明を説明する。
本実施形態に使用される曲面シートは、少なくとも一部が曲面状のシートである。曲面シートの素材は特に限定されないが、例えばガラス、ガラス代替フィルム、アクリル樹脂、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリマーフィルム、金属、各種無機材料、各種有機材料等の1種または2種以上が挙げられる。曲面シートは不透明や半透明でもよく、無色でも着色されていてもよい。本実施形態では曲面積層体の製造時に歪みが少ないので、光学特性の高いベース基材を曲面シートに使用することも可能である。曲面シートは2種以上の素材の積層体であってもよい。曲面シートの一部が平面状であってもよいが、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合される領域の少なくとも一部において、曲面シートが曲面状である場合に本実施形態は効果的である。
曲面シートの表面硬度は特に限定されないが、曲面シートの表面にハードコートが設けられて、表面硬度が鉛筆硬度で2H以上であってもよい。曲面シート自体が機能性のある部材でもよく、具体的にはタッチパネル、LCDモジュール、有機ELモジュール、偏光板、タッチパネル付き表示体等が挙げられる。曲面シートはただの板で、それに電極フィルムや表示体を貼合することも可能である。
曲面シートの膜厚は特に限定されないが、例えば12μm〜10mm程度が挙げられる。比較的膜厚が大きくてもよく、例えば1〜3mm程度またはそれ以上であってもよい。曲面シートの形状は、幅方向が平行で、長手方向に沿って湾曲、屈曲等が存在することが好ましい。曲面シートの長手方向の両端部は、それぞれ幅方向に平行な直線であってもよいし、傾斜状、V字状、逆V字状、凸状、凹状、ジグザグ状等であってもよい。曲面シートの長手方向において、両側縁(あるいは幅方向の中心線)が1回または2回以上の湾曲または屈曲を有することができる。例えば図3(a)には、長手方向に沿って略C字状に1回湾曲した曲面シート21Aを例示する。また、図3(b)には、長手方向に沿って略S字状に2回湾曲した曲面シート21Bを例示する。これらの図において、Wは曲面シートの幅(方向)を示す。曲面シートの長手方向に沿った曲面の曲率半径(アール)は、特に限定されないが、3mm以上1000mm以下、さらに好ましくは50mm以上、500mm以下が挙げられる。
粘着剤層は、粘着テープや粘着シート等の両面に粘着面を有する。粘着面を保護するため、セパレーター(剥離紙や剥離フィルム等の剥離ライナー)を設けてもよい。粘着剤層がシート状の粘着フィルムであると、貼合後に粘着剤の硬化が不要となるので好ましい。粘着剤の素材は特に限定されず、例えば、アクリル系、ゴム系、エポキシ系、シリコーン系などが挙げられる。粘着剤層は不透明や半透明でもよく、無色でも着色されていてもよい。曲面シート、フィルムシートのいずれか一方または両方が透明部材である場合には、粘着剤層も透明であることが好ましい。透明な粘着剤層の透過率は85%以上が好ましい。粘着剤層の膜厚は、例えば5〜200μmが挙げられる。曲面シートのアールや硬さ等に応じて、粘着剤層の膜厚を調整してもよい。曲面シートが可撓性のない板状である場合、粘着剤層の膜厚が100μm以上であってもよい。曲面シートの曲面形状に追従し、緩衝できるようにするため、粘着剤層の膜厚25〜175μmが好ましい。
フィルムシートは、曲面シートの曲面に追従可能な可撓性を有する。フィルムシートの素材は特に限定されず、合成樹脂、金属箔、薄膜ガラス、紙、複合材料等が挙げられる。タッチパネル等の電子機器に用いる場合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、薄膜ガラスなど電極を形成できる絶縁性基材が好ましい。フィルムシートの膜厚は特に限定されないが、例えば5〜250μmが挙げられる。高透明、導電性を持たせる場合は、フィルムシートの膜厚は50〜188μm程度が好ましい。意匠性やキズ付き防止性を持たせる場合は、フィルムシートの膜厚は25〜125μm程度が好ましい。
フィルムシートは曲面シートのどちらの面(内面または外面、表面または裏面、凹面または凸面など)に貼合しても構わない。フィルムシートの表面(片面または両面)に、コーティングやメッキ等の薄膜が設けられてもよい。粘着剤層を介してフィルムシートが貼合される範囲は、曲面シートの一面全体でもよく、一部(例えば幅方向の一部)でもよい。フィルムシートの一部が曲面シートの一面からはみ出すように重ねる場合もあり得る。製造後、曲面積層体(積層シート)に対して、不要部を切除する等の後加工を施すことも可能である。
製造後の曲面積層シートは、種々の用途に使用することができる。具体例として、表示体等の電子機器、自動車部品、建材、広告部材、各種部品などが挙げられる。表示体等の光学用途に用いる場合は、透明性を有することが好ましく、曲面積層シート(全体の厚み方向)の透過率は80%以上、好ましくは90%が挙げられる。また、光学用途に用いる場合、曲面積層シート(全体の厚み方向)のヘイズは5%以下、好ましくは1%以下が挙げられる。
曲面積層シートの表面がタッチパネルの操作側になる場合、平滑で滑りやすいことが好ましい。表示体の保護フィルムとして、グレアフィルム(光沢あり)とアンチグレア(AG)フィルム(光沢なし)があり、いずれにも適用可能である。車載用途では、AG効果を有するほうが好ましい。
曲面積層体の製造装置(貼合装置)は、曲面シート貼合時の気泡混入を防止するため、貼合手段として、例えば図1、図2、図4に示すように、2本のロール11,12を有する。平面状の被着体を貼合する場合には、被着体同士が接触を開始する箇所を長手方向の一か所に保ち、被着体同士が接触していない箇所から空気が逃げる空間を確保することで、貼合時の気泡混入を防止できる。これに対して、曲面シートに対する貼合においては、曲面の関係から長手方向の2箇所以上で被着体同士が接触し、その間で空気が閉じ込められる等により気泡が混入しやすい。そこで、被着体同士の接触箇所をコントロールするためには、被着体の双方に対して幅方向で(略)線接触することが重要であり、本実施形態では2本のロールを用いている。また、2本のロールを用いる方法によれば、金型のように精密な形状合わせが必要なく、曲面シートのアール(R)がある程度異なっても装置の変更が不要なので、経済的である。
図面には2本のロール11,12に異なる符号を付して区別したものの、2本のロール11,12が同一の構成であってもよい。図示例のロール11,12は、それぞれ中心に回転軸11a,12aを有し、外周に略円筒状の外周面11b,12bを有する。それぞれの回転軸11a,12aは互いに平行で、それぞれの外周面11b,12bの間には、貼合されるシート類が通るギャップ13が設けられている。外周面11b,12bの一部または全部が被着体に対する押圧面である。
ロールの直径(ロール径)は、例えば0.25mm(0.1インチ)程度から300mm(12インチ)程度が挙げられる。ロール径は、曲面積層体及び曲面シートにおける曲面のアールに応じて選択することが好ましい。一般的には、例えば2.5〜150mm(1〜6インチ)程度が挙げられる。2本のロールの径が同一であると、2本のロールの回転速度を等しくすれば、被着面に対する押圧面の移動速度(周速度)が等しくなり、制御が容易である。また、図3(b)に示すように、曲面シートの両面にアールが同程度の凹部を有する場合には、それぞれのロールで凹部の曲面に追従することができる。曲率半径(アール)は、ロールよりも曲面シートのほうが大きい方が好ましい。
ロールの幅(回転軸に沿った外周押圧面の長さ)は、貼合したい部分をカバーできれば十分である。位置決め用など、被着体(曲面シート、フィルムシート)の幅方向側縁部等に突起や孔などが設けられている場合は、それらの突起や孔などを避けた範囲内にロールの幅を設定してもよい。この場合、被着体の幅方向側縁部に押圧されない部分が残るが、積層後に裁断して除去することも可能である。ロールの幅全体が押圧面であってもよく、ロールの幅方向端部(一端または両端)に被着体を押圧しない部分を設けてもよい。例えば、ロールの両端に2本のロールが直接接触できるような構造(押圧面より大径の円筒面や歯車など)を設けてもよい。
ロール(特に押圧面を含む押圧部)の素材は、ゴム、樹脂、金属等の1種または2種以上が挙げられる。具体例としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、フッ素ゴム、クロロプレンゴム等のゴムロール、メタルロール、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いたカーボンロール、アラミドロール、導電性シリコーンゴム等の導電性ゴムロールなどが挙げられる。回転軸の素材は、押圧部の素材と異なってもよい。また、押圧部の表面に、コーティングやメッキ等の薄膜が設けられてもよい。ギャップの精度を上げるには、金属等の硬質素材が好ましく、曲面への追従性を上げ、あるいは被着体の擦り傷を抑制するためには、ゴム等の軟質材料が好ましい。この観点では、2本のロールがいずれもゴムロールであることが好ましい。2本のロールのうち片側をゴムにすると、被着体に擦り傷が入りにくくて好ましい。曲面シートなど被着体に加飾などの凹凸がある場合は押し込みも必要となるため、金属や硬めのゴムが良い。逆に各材料の厚みの均一性が悪い場合は、凹凸を吸収するために柔らかいゴムが良い。被着体の凹凸の吸収は、素材の工夫に限らず、ロールの固定の工夫でも対応可能である(例えば、圧力を調整する、ギャップを自動調整するなど)。
本実施形態の曲面積層体の製造方法では、例えば曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順に重なるように、2本のロールの間を通し、貼合させる。これにより、曲面シートに屈曲性がない場合でも、曲面に追従させて貼合することが可能になる。また、曲面シート、フィルムシートのいずれか一方または両方が透明部材である場合でも、ひずみを防止し、透明部材の透明度低下を抑制することができる。曲面シートに対して粘着剤層を貼り合わせる面は、曲面シートの凸面でも凹面でもよい。
曲面シートの凸面に粘着剤層を貼り合わせると、粘着剤層の進入角度を大きくしやすく、気泡混入防止の観点で好ましい。凸面に粘着剤層を貼り合わせるとき、粘着剤層のテンションを少なくして貼合するとカールしにくくなり、好ましい。
曲面シートの凹面に粘着剤層を貼り合わせるとき、粘着剤層のテンションをかけながら貼合すると、粘着剤層が引っ張られた分、貼合後の戻りに対して戻りやすくシワになりにくい。曲面シートの凹面に粘着剤層を貼り合わせる場合、粘着剤層と曲面シートの進入角度が浅くなるため、角度を一定にするためのガイドロールがあったほうが好ましい。
貼合時に、粘着剤層の粘着面を下にすると、落下異物が粘着表面に付きにくくなるため、異物混入防止の観点から好ましい。
ロールは温度調節なし(室温)でもよく、加熱または冷却してもよい。ロールを加熱した場合には、フィルムシートや粘着剤層の柔軟性および可撓性を高めて、曲面シートへの追従性を向上することもできる。
曲率半径(アール)は、ロールよりも曲面シートのほうが大きい方が好ましい。曲がりの程度(曲率)は曲率半径の逆数なので、この場合、曲面シートはロールよりも曲がりが緩やかである。ロールのアールと、曲面シートの曲面のアールの差は、0以上曲面シートのR未満が好ましいが、被着体を通すのに十分な角度があれば良い。
貼合時の被着体の搬送速度は0.1〜100m/minが好ましく、1〜30m/minがより好ましく、1〜10m/minがさらに好ましい。搬送速度が遅いと生産性が低下して経済的でなく、速すぎると気泡が入ってしまうことがある。
曲面シート、粘着剤層、フィルムシートの貼合を2段階に分けて実施してもよい。
第1の実施形態としては、例えば図1に示すように、曲面シート21と粘着剤層22が重なるように2本のロール11,12の間を通して1度目の貼合を行い、次いで図2に示すように、1度目の貼合で得られた積層体24の粘着剤層22側に接するようにフィルムシート23が重なるように2本のロール11,12の間を通して2度目の貼合を行い、曲面積層体20を得る。
第2の実施形態としては、特に図示しないが、フィルムシートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するように曲面シートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行う。
1度目の貼合では、両面にセパレーターを有する粘着剤層を用意し、貼合時に被着体に接する片側のセパレーターを剥がしてもよい。粘着面に接するロールの押圧面が剥離性を有する場合は、図1に示すように、被着体(図1では曲面シート21)の反対側で、粘着剤層22とロール11との間にセパレーターを設けなくてもよい。
1度目の貼合後、2度目の貼合を一定時間以内に処理することが好ましい。セパレーターを剥離すれば応力が緩和するので、1度目の貼合と2度目の貼合を行う日を含めて3日以内(1度目の貼合の翌々日に2度目の貼合を行う)が好ましく、翌日(2日以内)がさらに好ましい。1度目の貼合で使用するロールと、2度目の貼合で使用するロールは、同一の仕様であってもよいが、積層体の厚みの違いに応じて、ギャップを調整することが好ましい。1度目の貼合および2度目の貼合に同一のロールを使用する場合、設備が簡素になる。貼合後のエージングに支障がない場合は、1度目の貼合と2度目の貼合とを連続して行ってもよい。この場合、1度目の貼合と2度目の貼合にそれぞれ異なる貼合手段(2本のロール)が設けられ、被着体が第1の貼合手段と第2の貼合手段との間に連続して搬送される状態で貼合を実施することが可能である。
貼合後、特に曲面シートとフィルムシートとが粘着剤層を介して貼合された状態で、最後にオートクレーブ処理することが好ましい。上記実施形態では、曲面シート21と粘着剤層22とフィルムシート23からなる3層構成の曲面積層体20を製造する場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。上記実施形態の貼合処理を複数回実施し、より多数の被着体をさらに積層させることも好ましい。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
貼合装置および貼合方法は、ロール間のギャップに被着体の各シートを通すため、ギャップ調整、タイミング合わせ、搬送方向とロール回転方向との角度合わせ等を行う機構および方法を備えてもよい。タイミング合わせや角度合わせ等は、貼合手段(2本のロール)の前段または後段で、各シートまたは積層体を搬送する搬送手段において、または搬送手段と貼合手段の協働作用で、実施してもよい。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
表1に示す曲面シート、粘着剤層およびフィルムシート(いずれも透明)を用いて、表2および表3に示す条件により、曲面積層体を製造した。粘着剤層は粘着テープである。表3は、貼合手段が「ロール2本」である場合(実施例1〜14)について、より詳細な条件を示す。
Figure 0006430191
Figure 0006430191
Figure 0006430191
表1に示す「曲面シート」の「R」は、長手方向に沿った曲率半径の最大値である。ロールの半径(R)は、表3に示す「直径」の半分(直径が80mmであれば、Rは40mm)であるから、曲面シートのRはロールのRより大きく設定されている。
表2の「貼合手段」で、「ギャップ調整機構」を設けた場合は、設定荷重に合わせてロールが上下するため、表3に示すように、ロール間のギャップが「製品厚み」に自動調整される。
表2の「貼合順序」の意味は、次のとおりである。
「曲面/粘着⇒フィルム」の場合、まず曲面シートと粘着剤層を貼合し、得られた積層体の粘着剤層側にフィルムシートを貼合する。
「粘着/フィルム⇒曲面」の場合、まず粘着剤層とフィルムシートとを貼合し、得られた積層体の粘着剤層側に曲面シートを貼合する。
「曲面/粘着⇒フィルム⇒粘着⇒フィルム」の場合、まず曲面シートと(第1)粘着剤層を貼合し、得られた積層体の(第1)粘着剤層側に(第1)フィルムシートを貼合し、得られた(第1)積層体のフィルムシート側に第2粘着剤層を貼合し、得られた積層体の第2粘着剤層側に第2フィルムシートを貼合する。この場合、曲面シート/第1粘着剤層/第1フィルムシート/第2粘着剤層/第2フィルムシートの5層積層体が得られる。
「曲面/粘着/フィルム」の場合、曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順で重ねて一度に貼合する。
表2の「気泡」は、得られた曲面積層体の気泡の有無を示す。
実施例1〜14によれば、気泡がなく、透明性が良好な曲面積層体が得られた。
実施例1では2本のロールともにシリコーンゴムを使用した。滑りにくい表面のため、被着体へのグリップが良く、被着体表面にキズがつかず、きれいに貼合できた。
実施例3では下ロールにメタルロールを使用したが、表面が硬く平滑なため、曲面シートの凹凸の影響を受けつつも、上のロールのシリコーンゴムの柔らかさのため、凹凸を吸収してきれいに貼合することができた。
実施例4では2本ともにメタルロールを使用した。そのため、ギャップ調整機構を付けることなく、ロール間の距離を均等に保つことが可能となり、きれいに貼合することができた。また、実施例14のように、高温をかける際には熱伝導性の良いメタルロールを使用することもあるが、粘着剤層の流動性が上がってしまい厚みが変化してしまう可能性がある。そのため、ロール間距離を精度よく制御することが可能となるメタルロールを使用することで、圧力で製品が極端に変形してしまうこと無く、製品厚みを保持することが可能となった。
上記のようにロールの種類は、一般的にはシリコーンゴムロールを使用する場合が多いが、使用する基材や求められる性能・品質に合わせて、適宜変更することが好ましい。
比較例1の場合、曲面シートに追従する金型が必要で、準備からの期間が1週間かかった。金型を曲面シートの形状にできるだけ合わせたが、厚みばらつきが加工ばらつきの範囲で発生し、気泡が入った。その歪みにより粘着剤層にかかる荷重が面内でばらついたため、粘着剤層が歪んでしまう部分ができてしまった。
比較例2の場合、ロールが曲面シートに追従することができずに、粘着テープを貼合することができなかった。
比較例3の場合、曲面シートに追従する金型が必要で、準備からの期間が1週間かかった。金型を曲面シートの形状にできるだけ合わせたが、厚みばらつきが加工ばらつきの範囲で発生し、気泡が入った。その歪みにより粘着剤層にかかる荷重が面内でばらついたため、粘着剤層が歪んでしまう部分ができてしまった。
W…曲面シートの幅、10…曲面積層体の製造装置、11,12…ロール、11a,12a…回転軸、11b,12b…外周面、13…ギャップ、20…曲面積層体、21,21A,21B…曲面シート、22…粘着剤層、23…フィルムシート、24…積層体。

Claims (13)

  1. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順に重なるように、2本のロールの間を通し、貼合させる曲面積層体の製造方法であって、
    曲面シートは幅方向が平行で長手方向に沿って湾曲または屈曲を有するシートであって、
    粘着剤層がアクリル系、ゴム系、エポキシ系、シリコーン系から選ばれた膜厚が5〜200μmの層であり、
    フィルムシートが曲面シートの曲面に追従可能な可撓性を有し、さらに意匠性またはキズ付き防止性を有する膜厚25〜125μmのシートであることを特徴とする曲面積層体の製造方法
  2. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、曲面シートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するようにフィルムシートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行う請求項1記載の曲面積層体の製造方法。
  3. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造方法において、フィルムシートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するように曲面シートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行う請求項1記載の曲面積層体の製造方法。
  4. 曲面シートは2本のロールの間を通したときに屈曲性がないことを特徴とした請求項1〜3のいずれか1項記載の曲面積層体の製造方法。
  5. 曲面シート、フィルムシートのいずれか一方または両方が透明部材であることを特徴とした請求項1〜4のいずれか1項記載の曲面積層体の製造方法。
  6. 粘着剤層がシート状の粘着フィルムであることを特徴とした請求項1〜5のいずれか1項記載の曲面積層体の製造方法。
  7. 2本のロールがいずれもゴムロールであることを特徴とした請求項1〜6のいずれか1項記載の曲面積層体の製造方法。
  8. 2本のロールの径が同一であることを特徴とした請求項1〜7のいずれか1項記載の曲面積層体の製造方法。
  9. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、曲面シート、粘着剤層、フィルムシートをこの順に重なるように、2本のロールの間を通し、貼合させる曲面積層体の製造装置であって、
    曲面シートは幅方向が平行で長手方向に沿って湾曲または屈曲を有するシートであって、
    粘着剤層がアクリル系、ゴム系、エポキシ系、シリコーン系から選ばれた膜厚が5〜200μmの層であり、
    フィルムシートが曲面シートの曲面に追従可能な可撓性を有し、さらに意匠性またはキズ付き防止性を有する膜厚25〜125μmのシートであることを特徴とする曲面積層体の製造装置
  10. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、曲面シートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するようにフィルムシートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行う請求項9記載の曲面積層体の製造装置。
  11. 曲面シートを、粘着剤層を介してフィルムシートと貼合する曲面積層体の製造装置において、フィルムシートと粘着剤層が重なるように2本のロールの間を通して1度目の貼合を行い、得られた積層体の粘着剤層側に接するように曲面シートが重なるように2本のロールの間を通して2度目の貼合を行う請求項9記載の曲面積層体の製造装置。
  12. 2本のロールがいずれもゴムロールであることを特徴とした請求項9〜11のいずれか1項記載の曲面積層体の製造装置。
  13. 2本のロールの径が同一であることを特徴とした請求項9〜12のいずれか1項記載の曲面積層体の製造装置。
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