JP6429023B2 - 振動検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動検出装置に関する。本発明は、特に、検出対象物において2つの測定箇所の振動を同時に検出可能な振動検出装置に関する。
一般的に、振動検出装置は、検出対象の加速度の変化を表すアナログ信号をデジタル信号に変換することによって、検出対象の振動データを取得するものである。このような振動検出装置の一般的な構成として、例えば、特許文献1には、検出部である加速度センサと、この検出部から出力される電流値等のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部であるA/D変換器と、デジタル信号を記憶及び処理する記憶部及び制御部である処理ユニットを含む振動検出装置が開示されている。
特許文献1に開示されている振動検出装置は、検出部によって検出される検出対象である回転機械の加速度の変化を表すアナログ信号を、A/D変換部によってデジタル信号に変換して回転機械の振動データを取得することができる。
特開2006−46945号公報
ところで、特許文献1には、検出部を2つ備えることによって、2つの測定箇所の振動データを取得することができることが記載されている。しかしながら、特許文献1に開示されている振動検出装置を用いて、回転機械における2つの測定箇所の振動データを同時に取得すると、以下に示すような問題点があることを本発明者は認識した。
例えば、特許文献1に開示されている振動検出装置を用いて、回転機械における2つの測定箇所の振動データを同時に取得すると、制御部の演算負荷及び記憶部の必要容量が2倍になる。ここで、制御部の演算負荷及び記憶部の必要容量の増加を抑えるために、例えばA/D変換部のサンプリング周波数を低く変更すると、振動データの正確性が十分に確保できなくなるという問題点がある。また、特許文献1に開示されている振動検出装置を用いて、制御部の演算負荷を抑えるために、回転機械における2つの測定箇所の振動データを1つの測定箇所ずつ取得すると、振動データの取得に費やす時間が長くなり、消費電力が大きくなるという問題点があることを発明者は認識した。以上のように、特許文献1に開示されている振動検出装置を用いて、回転機械における2つの測定箇所の振動データを同時に取得するためには、改善の余地があることを、本発明は認識した。
本発明の1つの目的は、上述した問題点のうち少なくとも1つを解決し、検出対象物において2つの測定箇所の振動を同時に正確に検出可能な振動検出装置を提供することにある。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び好ましい実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
本発明に従う第1の態様は、第1検出部と、第2検出部と、第1A/D変換部と、第2A/D変換部と、制御部とを備え、
前記第1検出部は、所定検出期間内に検出対象の第1振動を検出し、
前記第2検出部は、前記所定検出期間内に前記検出対象の第2振動を検出し、
前記第1A/D変換部は、前記第1検出部が検出する前記第1振動を表す第1アナログ信号を第1サンプリング周波数で第1デジタル信号に変換し、
前記第2A/D変換部は、前記第2検出部が検出する前記第2振動を表す第2アナログ信号を第2サンプリング周波数で第2デジタル信号に変換し、
前記制御部は、
前記所定検出期間をn(nは整数)個の区間に分割し、
このn個の区間のうち第p(2≦p≦n,pは整数)区間における前記第1サンプリング周波数を第p−1区間における前記第1サンプリング周波数より低くするときは、前記第p区間における前記第2サンプリング周波数が前記第p−1区間における前記第2サンプリング周波数より高くなる一方で、前記第p区間における前記第1サンプリング周波数を前記第p−1区間における前記第1サンプリング周波数より高くするときは、前記第p区間における前記第2サンプリング周波数が前記第p−1区間における前記第2サンプリング周波数より低くなるように、且つ、
前記n個の区間の全ての区間において、前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数との合計周波数が前記制御部の動作周波数を超えないように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定する振動検出装置に関する。
n個の区間の全ての区間において、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が、制御部の動作周波数を超えないように、制御部が第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを決定する。そのため、制御部は、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを同時に例えば記憶等の処理をすることができる。その結果、例えば、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを順番に1つの信号毎に記憶等の処理をする場合と比較して、1回の検出期間当たり処理時間を短くすることができることによって、振動検出装置の消費電力を削減することができる。また、動作周波数の高い制御部に置き換える必要がない。
また、例えば、第1サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間と、第2サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間とが、同じ区間になることはない。そのため、例えば、第1サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間と、第2サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間とが、同じ区間になる場合と比較して、動作周波数の低い制御部を使用することができる。また、振動検出装置は、n個の区間毎に異なる第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを決定するため、検出データの精度の向上と総合計データ量の増加の抑制を同時に実現することができる。
本発明に従う第2の態様では、第1の態様において、前記制御部は、前記n個の区間のうち第1区間で、前記第1サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も高くなり、前記第2サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も低くなると共に、時間が前記第1区間から第n区間に進むに応じて、前記第1サンプリング周波数が低くなり、前記第2サンプリング周波数が高くなるように、あるいは、
前記n個の区間のうち前記第1区間で、前記第2サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も高くなり、前記第1サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も低くなると共に、前記時間が前記第1区間から前記第n区間に向かうに応じて、前記第2サンプリング周波数が低くなり、前記第1サンプリング周波数が高くなるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定してもよい。
第2の態様において、n個の区間のうち第1区間で、第1サンプリング周波数が最も高く第2サンプリング周波数が最も低く、あるいは、第1サンプリング周波数が最も低く第2サンプリング周波数が最も高くなる。そのため、振動検出装置は、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が高くなることを抑制しながら、第1振動又は第2振動についての検出データの精度を高めることができる。
また、第2の態様において、時間が第1区間から第n区間に進むに応じて、第1サンプリング周波数が低く第2サンプリング周波数が高く、あるいは、第1サンプリング周波数が高く第2サンプリング周波数が低くなる。そのため、制御部は、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を、複雑な数式を演算することなく、簡易な数式を用いて、演算負荷を抑えながら決定することができる。
本発明に従う第3の態様では、第2の態様において、前記制御部は、前記n個の区間の全ての区間において、前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数との前記合計周波数が一定になるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定してもよい。
例えば、振動検出装置は、一定の合計周波数を制御部の動作周波数に近づけることによって、制御部の動作周波数を最大限活用することができる。
本発明に従う第4の態様では、第3の態様において、前記制御部は、前記n個の区間のうち第n区間の前記第1サンプリング周波数が前記第1区間における前記第2サンプリング周波数と同じ周波数になり、前記n個の区間のうち第n区間の前記第2サンプリング周波数が前記第1区間における前記第1サンプリング周波数と同じ周波数になるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定してもよい。
振動検出装置は、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が高くなることを抑制しながら、第1振動及び第2振動についての検出データの精度を高めることができる。
本発明に従う第5の態様は、第1から第4の態様において、前記制御部は、前記所定検出期間を前記n個に等分割してもよい。
制御部は、検出期間の分割における演算負担を軽くすることができる。
本発明の振動検出装置の構成の例を示すブロック図である。 図1Aに示される第1検出部及び第2検出部の取り付け例を示す図である。 図1Aに示される振動検出装置の使用例であるプラント設備状態収集システムの構成の例を示す図である。 図1Cに示されるプラント設備状態収集システムの動作の例を示すフローチャートである。 図1Aに示される制御部によって決定される第1サンプリング周波数の例を示すグラフである。 各区間における第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との組み合わせの例を示すグラフである。 図1Aに示される振動検出装置の動作の例を示すフローチャートである。
以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
《1.振動検出装置の構成》
図1Aに示されるように、振動検出装置10は、第1検出部21及び第2検出部26を含む検出部20と、第1A/D変換部33、第2A/D変換部34及び制御部31を含む本体部30とを備える。本体部30は、バッテリ38、通信部39及び記憶部32等を更に含んでもよい。
第1検出部21は、例えば、第1検出素子22と第1フィルタ部23とを有する。第1検出素子22は、例えば加速度センサ等である。第1検出素子22は、例えば、第1検出素子22が受ける振動に起因する加速度の変化を表す第1アナログ信号を出力する。第1検出素子22が出力する第1アナログ信号は、例えば、電流値、電圧値等である。第1フィルタ部23は、例えば、ローパスフィルタ(LPF)、ハイパスフィルタ(HPF)、バンドパスフィルタ(BPF)等を含み、所望の周波数帯の第1アナログ信号を通過させるように構成されている。第1検出部21は、本体部30に第1アナログ信号を出力可能に接続される。
第2検出部26は、例えば、第2検出素子27と第2フィルタ部28とを有する。第2検出素子27は、例えば加速度センサ等である。第2検出素子27は、例えば、第2検出素子27が受ける振動に起因する加速度の変化を表す第2アナログ信号を出力する。第2検出素子27が出力する第2アナログ信号は、例えば、電流値、電圧値等である。第2フィルタ部28は、例えば、LPF、HPF、BPF等を含み、所望の周波数帯の第2アナログ信号を通過させるように構成されている。第2検出部26は、本体部30に第2アナログ信号を出力可能に接続される。
図1Bには、第1検出部21及び第2検出部26の取り付け例が示されている。図1Bに示されるように、第1検出部21及び第2検出部26は、例えばポンプ装置等に使用されている回転機50に取り付けられる。図1Bに示される例において、第1検出部21は、例えば回転機50の軸受部51付近に取り付けられる。また、図1Bに示される例において、第2検出部26は、例えば回転機50の軸受部51から離れた回転機50の本体部52に取り付けられる。すなわち、第1検出部21及び第2検出部26は、同一の測定対象の異なる位置に取り付けられる。その結果、振動検出装置10の本体部30は、同一の測定対象の異なる2つの測定箇所における振動を表すアナログ信号を同時に入力することができる。以下、第1検出部21が検出する振動を第1振動とも呼び、第2検出部26が検出する振動を第2振動とも呼ぶ。
図1Aに示される振動検出装置10の本体部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を含む制御部31と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む記憶部32と、各種回路等を備えるマイクロコンピュータで構成される。本体部30の各構成である、制御部31、記憶部32、第1A/D変換部33、第2A/D変換部34及び通信部39は、例えば本体部30に備えられるバッテリ38から電源が供給されることによって駆動する。記憶部32、第1A/D変換部33、第2A/D変換部34及び通信部39は、例えば、制御部31を介してバッテリ38の電力が供給される。また、例えば、制御部31によって、検出部20へのバッテリ38の電力の供給の開始及び停止が制御される。したがって、制御部31は、所定の検出期間内だけ検出部20へバッテリ38の電力を供給することができる。その結果、第1検出部21は検出期間内だけ第1振動を検出し、同様に、第2検出部26は検出期間内だけ第2振動を検出する。
第1A/D変換部33は、例えば、第1A/D変換器36とA/D変換コントローラ35の少なくとも一部とを備える。第2A/D変換部34は、例えば、第2A/D変換器37とA/D変換コントローラ35の少なくとも一部とを備える。すなわち、図1Aに示される例において、第1A/D変換部33及び第2A/D変換部34は、1つのA/D変換コントローラ35を共有している。しかしながら、第1A/D変換部33及び第2A/D変換部34は、例えば、固有のA/D変換コントローラ35を1つずつ備えてもよい。
第1A/D変換部33は、例えば、第1検出部21から入力する第1アナログ信号を、第1サンプリング周波数で第1デジタル信号に変換し、第1デジタル信号を制御部31に出力する。第1A/D変換部33の動作の一例として、例えば、A/D変換コントローラ35が、第1A/D変換器36のサンプリング周波数を第1サンプリング周波数に設定する。第1A/D変換器36は、入力する第1アナログ信号を、第1サンプリング周波数の逆数である第1サンプリング周期毎に、そのときの第1アナログ信号のアナログ量をデジタル量で表すことによって、第1デジタル信号に変換する。A/D変換コントローラ35は、第1デジタル信号を入力し、入力した第1デジタル信号を制御部31に出力する。
第1A/D変換部33の動作の他の一例として、例えば、第1A/D変換器36は、入力する第1アナログ信号を、予め設定された固定のサンプリング周波数(例えば1kHz)の逆数である固定のサンプリング周期(例えば1ms)毎に、そのときの第1アナログ信号のアナログ量をデジタル量で表すことによって、固定周波数デジタル信号に変換する。A/D変換コントローラ35は、第1サンプリング周波数の逆数である第1サンプリング周期毎に、この固定周波数デジタル信号に含まれるその時点のデジタル量を入力する。結果として、A/D変換コントローラ35は、第1アナログ信号が第1サンプリング周波数で変換された、第1デジタル信号を入力する。A/D変換コントローラ35は、入力した第1デジタル信号を制御部31に出力する。なお、いずれの動作の例においても、制御部31が第1サンプリング周波数を決定し、決定した第1サンプリング周波数をA/D変換コントローラ35に出力する。
第2A/D変換部34は、例えば、第2検出部26から入力する第2アナログ信号を、第2サンプリング周波数で第2デジタル信号に変換し、第2デジタル信号を制御部31に出力する。第2A/D変換部34の動作の一例として、例えば、A/D変換コントローラ35が、第2A/D変換器37のサンプリング周波数を第2サンプリング周波数に設定する。第2A/D変換器37は、入力する第2アナログ信号を、第2サンプリング周波数の逆数である第2サンプリング周期毎に、そのときの第2アナログ信号のアナログ量をデジタル量で表すことによって、第2デジタル信号に変換する。A/D変換コントローラ35は、第2デジタル信号を入力し、入力した第2デジタル信号を制御部31に出力する。
第2A/D変換部34の動作の他の一例として、例えば、第2A/D変換器37は、入力する第2アナログ信号を、予め設定された固定のサンプリング周波数(例えば1kHz)の逆数である固定のサンプリング周期(例えば1ms)毎に、そのときの第2アナログ信号のアナログ量をデジタル量で表すことによって、固定周波数デジタル信号に変換する。A/D変換コントローラ35は、第2サンプリング周波数の逆数である第2サンプリング周期毎に、この固定周波数デジタル信号に含まれるその時点のデジタル量を入力する。結果として、A/D変換コントローラ35は、第2アナログ信号が第2サンプリング周波数で変換された、第2デジタル信号を入力する。A/D変換コントローラ35は、入力した第2デジタル信号を制御部31に出力する。なお、いずれの動作の例においても、制御部31が第2サンプリング周波数を決定し、決定した第2サンプリング周波数をA/D変換コントローラ35に出力する。
代替的に、A/D変換コントローラ35は、例えば、制御部31が有していてもよい。このとき、例えば、制御部31が記憶部32に記憶されているプログラムを実行することによって、制御部31の演算機能としてA/D変換コントローラ35が実現されてもよい。
制御部31は、入力した第1デジタル信号が第1振動を表すことを識別可能に、第1デジタル信号を記憶部32に記憶する。例えば、制御部31は、第1デジタル信号に含まれるデジタル量毎に、第1振動であることを示すタグ情報を付加して記憶部32に記憶する。同様に、制御部31は、入力した第2デジタル信号が第2振動を表すことを識別可能に、第2デジタル信号を記憶部32に記憶する。例えば、制御部31は、第2デジタル信号に含まれるデジタル量毎に、第2振動であることを示すタグ情報を付加して記憶部32に記憶する。
そのため、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを同時に記憶部32に識別可能に記憶するためには、制御部31が許容する周波数である制御部31の動作周波数が、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数以上の周波数である必要がある。すなわち、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が制御部31の動作周波数を超えるときは、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを同時に記憶部32に識別可能に記憶することができない。
通信部39は、例えば、後述する無線LAN(Local Area Network)及びZigBee(登録商標)等の規格を用いた無線センサネットワーク(Wireless Sensor Network;WSN)に接続可能に構成されている。すなわち、例えば、制御部31は、記憶部32に記憶した第1デジタル信号及び第2デジタル信号を、検出データとしてWSNを介して他の装置に送信することができる。例えば、制御部31が検出データを他の装置に送信するとき、制御部31は、第1デジタル信号及び第2デジタル信号に、この振動検出装置10のID情報及び検出時間等を付加して検出データとして送信してもよい。
《2.振動検出装置の使用例》
図1Cには、振動検出装置10の使用例であるプラント機器状態収集システム1の構成の例が示されている。プラント機器状態収集システム1は、例えば、プラント内に設置されているポンプ装置等の複数のプラント機器の状態を、WSNを介してクラウドサーバ80に集約して、管理等するシステムである。プラント機器状態収集システム1では、例えば、複数のセンサモジュール10は対応するプラント機器に常設され、その対応するプラント機器の状態を検出する。例えば、プラント機器状態収集システム1において、振動検出装置10は、プラント機器の一例であるポンプ装置等の回転機50の振動を検出するセンサモジュール10として使用される。
図1Cに示されるプラント機器状態収集システム1の例において、WSNを構築するセンサゲートモジュール70と、このセンサゲートモジュール70が構築するWSNに接続する複数のセンサモジュール10と、センサゲートモジュール70と3G回線又はLTE(Long Term Evolution)回線等のモバイル通信を介して接続可能なクラウドサーバ80及びタブレット端末等の携帯端末90とが示されている。また、図1Cに示される例において、センサゲートモジュール70が構築するWSNの接続可能範囲を補間する中継器60が更に備えられている。なお、図1Cに示されるプラント機器状態収集システム1の例において、センサゲートモジュール70は1つしか示されていないが、実際は、複数のセンサゲートモジュール70が備えられていてもよく、各複数のセンサゲートモジュール70が個別のWSNを構築してもよい。
《3.プラント機器状態収集システムの動作》
図2を参照して、プラント機器状態収集システム1が、プラント機器の状態を収集する動作の例について説明する。ステップS01では、センサモジュール10は、例えば設定された検出間隔毎に、センサモジュール10が取り付けられたプラント機器の状態を検出し、得られた検出データをセンサゲートモジュール70に自身のID情報を付加して送信する。
ステップS02では、センサゲートモジュール20は、受信した検出データを、3G/LTEを介してクラウドサーバ80に自身が構築するWSNのネットワークIDと共に送信する。
ステップS03では、クラウドサーバ80は、受信した検出データをクラウドサーバ80の図示されていない記憶部が記憶するプラント情報に反映させて、プラント情報を更新する。また、クラウドサーバ80は、検出データからプラント機器の状態を解析してもよい。ステップS01、ステップS02及びステップS03は、随時繰り返される。
プラント機器状態収集システム1は、センサモジュール10の中に振動検出装置10が含まれているとき、その振動検出装置10の検出データである第1デジタル信号及び第2デジタル信号を、クラウドサーバ80が例えば高速フーリエ変換等を行ってスペクトル解析してもよい。この場合、例えば、クラウドサーバ80は、このスペクトル解析の結果を用いて、第1デジタル信号及び第2デジタル信号が表す回転機50の状態を判定してもよい。
プラント機器状態収集システム1では、センサモジュール10が検出したプラント機器の状態が、自動的にクラウドサーバ80が記憶するプラント情報に反映される。その結果、作業担当者はプラント機器の状態を検出又は確認する度に、対象のプラント機器が配置されている位置に移動する必要がない。また、管理担当者は、遠隔でプラント機器の状態を監視することができる。
《4.サンプリング周波数の決定方法》
以上のように、振動検出装置10がプラント機器状態収集システム1に使用されるときは、振動検出装置10は、プラント内の多数のプラント機器毎に常設される。したがって、振動検出装置10の消費電力が大きい場合、プラント内でバッテリ38の交換又は振動検出装置10の交換が頻繁に行われることによって、例えば上述したプラント機器状態収集システム1の利点が減少することが想定される。また、振動検出装置10がプラント機器状態収集システム1に使用されるときは、振動検出装置10は、プラント内の多数のプラント機器毎に常設されるため、特に、小型化、低コスト化が望まれることが想定される。したがって、振動検出装置10のバッテリ38を大容量化することは好ましくないことが想定される。よって、本発明の振動検出装置10では、このようなプラント機器状態収集システム1に使用されても、プラント機器状態収集システム1の利点が減少することがないように、以下のような、サンプリング周波数の決定方法が採用されている。
以下、図3及び図4を適宜参照しながら、振動検出装置10におけるサンプリング周波数の決定方法を説明する。一般的に回転機50の振動には、周波数及び振幅が異なる複数の振動が含まれる。したがって、第1検出部21及び第2検出部26から出力される第1アナログ信号及び第2アナログ信号は、周波数及び振幅が異なる複数の波形が合成された波形で表される。
ここで、説明を容易にするために、第1アナログ信号が3つの波形が合成された波形で表されるものと仮定する。図3には、説明を容易にするために、第1アナログ信号を表す波形を形成する3つの波形(波形101、波形102、波形103)が示されている。図3において、波形101は3つの波形の中で最も基本周波数が高く、波形103は3つの波形の中で最も基本周波数が低い。なお、図3において、説明を容易にするために、3つの波形(波形101、波形102、波形103)は同じ振幅であるものと仮定している。
サンプリング定理によると、アナログ信号をデジタル信号にA/D変換するときのサンプリング周波数は、アナログ信号に含まれる基本周波数の最大周波数の2倍以上であることが好ましい。そのため、図3に示される例において、第1A/D変換部33が、変動されない第1サンプリング周波数で第1アナログ信号を第1デジタル信号に変換すると仮定すると、第1サンプリング周波数は、波形101の基本周波数の2倍以上に設定されることが好ましい。
ここで、例えば、振動検出装置10で得られた検出データから検出対象である回転機50の状態を判定するためには、第1デジタル信号に、第1アナログ信号に含まれる各波形の少なくとも1周期分のデジタル量が含まれていることが必要であるとする。したがって、図3に示される例においては、波形103の1周期以上の時間の検出期間が必要になる。例えば、図3に示される3つの波形を合成した第1アナログ信号を、変動しない第1サンプリング周波数で第1デジタル信号に変換すると仮定すると、第1サンプリング周波数は波形101の基本周波数の2倍以上の周波数に設定されることが必要となり、検出期間は波形103の1周期以上の時間となる。
この場合において、1回の検出期間内に記憶部32に記憶される第1振動に関するデータ量は、例えば、以下に示される数式(1)で求められる。1回の検出期間内に記憶部32に記憶される第1振動に関するデータ量を、第1合計データ量とも呼ぶ。また、1回の検出期間内に記憶部32に記憶される第2振動に関するデータ量を、第2合計データ量とも呼ぶ。さらに、第1合計データ量と第2合計データ量を合計したデータ量を、総合計データ量とも呼ぶ。
Figure 0006429023
ところで、図3に示される例において、波形101に関していえば、波形101の1周期分のデジタル量を第1デジタル信号に含ませるためには、波形103の1周期以上の時間の検出期間は必要ではない。そのため、数式(1)を参照すると、波形101に関していえば、例えば波形101の1周期以上の時間の検出期間があれば、波形101の1周期分のデジタル量が第1デジタル信号に含まれ、第1合計データ量を小さくできる。しかしながら、そうすると、波形103に関する情報が第1デジタル信号に反映されないという問題がある。
また、その一方で、波形103に関していえば、第1サンプリング周波数を、波形101の基本周波数の2倍以上にする必要はない。そのため、数式(1)を参照すると、波形103に関していえば、第1サンプリング周波数を、例えば波形103の基本周波数の2倍以上であれば、波形103の1周期分のデジタル量が第1デジタル信号に含まれ、第1合計データ量を小さくできる。しかしながら、そうすると、波形101に関する情報が第1デジタル信号に反映されないという問題がある。
これらの双方の問題を解決するためのサンプリング周波数の決定方法として、振動検出装置10の制御部31は、まず、検出期間をn(nは整数)個の区間に分割する。そして、制御部31は、分割された各区間において、個別の第1サンプリング周波数を決定する。
例えば、図3に示される例では、検出期間が5個の区間に等分割され、時間が第1区間から第5区間に進むに応じて、各区間での第1サンプリング周波数が小さくなっている。図3に示される例において、破線は、第1サンプリング周波数の逆数である第1サンプリング周期毎の時点を表している。すなわち、図3に示される例において、破線で表されている時点で、アナログ量がデジタル量に変換される。
図3を参照すると、第1区間が最も多数の時点でアナログ量がデジタル量に変換され、第5区間が最も少数の時点でアナログ量がデジタル量に変換されている。図3を参照すると、例えば、波形101に関して、第1区間だけで波形101の1周期分以上、波形101の周波数の2倍以上の第1サンプリング周波数で、波形101のアナログ量がデジタル量に変換されている。それと同時に、検出期間全体として、波形103の1周期分以上、波形103のアナログ量がデジタル量に変換されている。
以上のようなサンプリング周波数の決定方法を採用することによって、第1振動に関して、検出期間全体において、例えば第1区間の第1サンプリング周波数で第1アナログ信号を第1デジタル信号に変換する場合と比較して、第1合計データ量を小さくできる。それと同時に、第1振動に関して、第1アナログ信号に含まれる全ての波形に関する情報を第1デジタル信号に反映することができる。すなわち、以上のようなサンプリング周波数の決定方法を採用することによって、振動検出装置10は、第1振動において、検出データの精度と第1合計データ量の増加の抑制を同時に実現することができる。
なお、図3に示される例において、検出期間は等分割されているが、必ずしも等分割される必要はない。例えば、検出期間は、少なくとも1つの区間が他の区間と異なる長さになるように分割されてもよい。このとき、制御部31は、例えば、長さが短い区間における第1サンプリング周波数を高く決定し、長さが長い区間における第1サンプリング周波数を低く決定してもよい。その結果、さらに、第1合計データ量の増加が抑制される。
ここまで、第1サンプリング周波数の決定方法のみについて説明した。第2サンプリング周波数の決定方法については、第1サンプリング周波数の決定方法と同様であるので説明を省略する。
ここで、振動検出装置10の本体部30は、第1検出部21から第1アナログ信号を入力し、同時に第2検出部26から第2アナログ信号を入力する。また、振動検出装置10の消費電力の関係から、第1アナログ信号の第1デジタル信号への変換及び第2アナログ信号の第2デジタル信号への変換は同時に行われる。同様に、第1デジタル信号の記憶部32への記憶及び第2デジタル信号の記憶部32への記憶は、同時に行われる。そうすると、制御部31は、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との組み合わせも考慮しながら、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを決定する必要がある。以下、制御部31による、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との組み合わせを考慮した、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数の決定方法の一例を説明する。
制御部31は、例えば以下に示される数式(2)を演算して、n(nは整数)個の区間に等分割された各区間のうち、第m(1≦m≦n,mは整数)区間における第1サンプリング周波数を決定する。同時に、制御部31は、例えば以下に示される数式(3)を演算して、n個の区間に等分割された各区間のうち、第m区間における第2サンプリング周波数を決定する。
Figure 0006429023
数式(2)及び数式(3)において、最大サンプリング周波数は、例えば、第1アナログ信号及び第2アナログ信号に含まれる波形のうち基本周波数が最も高い波形(例えば図3における波形101)の基本周波数の2倍以上の周波数が予め設定されている。なお、数式(2)における最大サンプリング周波数と数式(3)における最大サンプリング周波数とは必ずしも同じ周波数である必要はない。
図4には、数式(2)及び数式(3)において、検出期間が5個の区間に等分割されたとき(n=5)の、各区間における第1サンプリング周波数(実線)及び第2サンプリング周波数(破線)が示されている。図4の例において、数式(2)及び数式(3)の最大サンプリング周波数には、1024[Hz]が代入される。また、例えば、検出期間が1[s]であるとき、各区間は0.2[s](200[ms])である。
図4に実線で示されるように、第1区間の第1サンプリング周波数は1024[Hz]、第2区間の第1サンプリング周波数は768[Hz]、第3区間の第1サンプリング周波数は512[Hz]、第4区間の第1サンプリング周波数は256[Hz]、第5区間の第1サンプリング周波数は0[Hz]である。
また、図4に破線で示されるように、第1区間の第2サンプリング周波数は0[Hz]、第2区間の第2サンプリング周波数は256[Hz]、第3区間の第2サンプリング周波数は512[Hz]、第4区間の第2サンプリング周波数は768[Hz]、第5区間の第2サンプリング周波数は1024[Hz]である。
図4を参照すると、5個の区間の全ての区間において、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを合計した値は、数式(2)及び数式(3)における最大サンプリング周波数である1024[Hz]になる。ここで、制御部31の動作周波数が1024[Hz]以上であるとき、制御部31は、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを同時に記憶部32に識別可能に記憶することができる。
すなわち、n個の区間の全ての区間において、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が、制御部31の動作周波数を超えないように、制御部31が第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを決定する。そのため、制御部31は、第1デジタル信号と第2デジタル信号とを同時に記憶部32に識別可能に記憶することができる。その結果、例えば、第1デジタル信号と第2デジタル信号と順番に1つの信号毎に記憶部32に識別可能に記憶する場合と比較して、1回の検出期間当たり処理時間を短くすることができることによって、振動検出装置10の消費電力を削減することができる。そのため、例えば、振動検出装置10のバッテリ38を大容量化する必要がない。また、動作周波数の高い制御部31に置き換える必要がない。
図4を参照すると、n個の区間のうち第p(2≦p≦n,pは整数)区間における第1サンプリング周波数が第p−1区間における第1サンプリング周波数より低くなるときは、第p区間における第2サンプリング周波数が第p−1区間における第2サンプリング周波数より高くなっている。例えば、5個の区間のうち第2区間における第1サンプリング周波数は、第1区間における第1サンプリング周波数より低なっている。その一方で、第2区間における第2サンプリング周波数は、第1区間における第2サンプリング周波数より高くなっている。
この結果、例えば、第1サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間と、第2サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間とが、同じ区間になることはない。そのため、例えば、第1サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間と、第2サンプリング周波数がn個の区間の中で最も高くなる区間とが、同じ区間になる場合と比較して、動作周波数の低い制御部31を使用することができる。また、n個の区間毎に異なる第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とを決定するため、振動検出装置10は、検出データの精度の向上と総合計データ量の増加の抑制を同時に実現することができる。
また、図4を参照すると、第1区間で、第1サンプリング周波数が5個の区間の中で最も高くなり、第2サンプリング周波数が5個の区間の中で最も低くなっている。そのため、振動検出装置10は、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が高くなることを抑制しながら、第1振動についての検出データの精度を高めることができる。
また、図4を参照すると、時間が第1区間から第5区間に進むに応じて、第1サンプリング周波数が低くなり、第2サンプリング周波数が高くなっている。そのため、制御部31は、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を、複雑な数式を演算することなく、例えば数式(2)及び数式(3)等の簡易な数式を用いて、演算負荷を抑えながら決定することができる。
また、図4を参照すると、5個の区間の全ての区間において、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数は、数式(2)及び数式(3)における最大サンプリング周波数である1024[Hz]で一定である。そのため、例えば、数式(2)及び数式(3)における最大サンプリング周波数を制御部31の動作周波数に近づけることによって、振動検出装置10は、制御部31の動作周波数を最大限活用することができる。
また、図4を参照すると、5個の区間のうち第5区間の第1サンプリング周波数が第1区間における第2サンプリング周波数と同じ周波数になり、5個の区間のうち第5区間の第2サンプリング周波数が第1区間における第1サンプリング周波数と同じ周波数になっている。そのため、振動検出装置10は、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数との合計周波数が高くなることを抑制しながら、第1振動及び第2振動についての検出データの精度を高めることができる。
加えて、図4を参照すると、各区間は、検出期間が等分割された区間である。したがって、制御部31は、検出期間の分割における演算負担を軽くすることができる。
なお、制御部31は、第1サンプリング周波数を数式(3)で演算することによって決定してもよく、第2サンプリング周波数を数式(2)で演算することによって決定してもよい。この場合、図4に示される例において、第1サンプリング周波数と第2サンプリング周波数とが逆になる。また、数式(2)及び数式(3)に相当するテーブルが記憶部32に記憶されていてもよく、制御部31は、このテーブルを参照することによって、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を決定してもよい。また、制御部31は、検出期間をn個に分割する際に、等分割する必要はなく、各区間の長さを異なる長さに分割してもよい。
なお、ここで、説明した第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数の決定方法は一例に過ぎず、当然に、他の方法によって第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数が決定されてもよい。
《5.振動検出装置の動作》
ここで、図5を参照して、振動検出装置10の動作の例を説明する。振動検出装置10は、例えば、センサモジュール10として設定された検出間隔毎に、動作を開始する。
ステップS101では、例えば電源OFF状態又はスリープ状態であった振動検出装置10が電源ON状態となる。すなわち、少なくとも、本体部30の制御部31にバッテリ38の電力が供給される状態となる。
ステップS102では、制御部31は、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を決定する。制御部31は、例えば、《4.サンプリング周波数の決定方法》で説明したように、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を決定する。
ステップS103では、制御部31は、検出期間内に記憶部32に記憶される第1デジタル信号及び第2デジタル信号の総合計データ量を決定する。ステップS104では、制御部31は、ステップS103で決定された総合計データ量を記憶するための、記憶部32の記憶容量を確保する。
ステップS105では、制御部31は、第1検出部21及び第2検出部26へのバッテリ38の電力の供給を開始する。すなわち、第1検出部21及び第2検出部26が、検出対象の第1振動及び第2振動の検出を開始し、第1アナログ信号及び第2アナログ信号を出力する。
ステップS106では、第1検出部21及び第2検出部26から入力する第1アナログ信号及び第2アナログ信号が第1デジタル信号及び第2デジタル信号に変換され、記憶部32に記憶される。具体的に、第1A/D変換部33及び第2A/D変換部34は、第1アナログ信号及び第2アナログ信号を、ステップS102で制御部31が決定した第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数で、第1デジタル信号及び第2デジタル信号に変換する。そして、制御部31は、第1デジタル信号及び第2デジタル信号を入力し、第1デジタル信号が第1振動を表すこと及び第2信号が第2振動を表すことを識別可能に記憶部32へ記憶する。
ステップS107では、例えば、制御部31は、ステップS105で検出部20への電力の供給が開始されてから、検出期間が経過したか否かを判定する。制御部31が、ステップS105で検出部20への電力の供給が開始されてから、検出期間が経過したと判定したときは、フローはステップS108に進む。その一方で、制御部31が、ステップS105で検出部20への電力の供給が開始されてから、検出期間が経過したと判定しないときは、フローはステップS106に戻る。すなわち、ステップS105で検出部20への電力の供給が開始されてから、検出期間が経過するまで、検出部20による第1アナログ信号及び第2アナログ信号の出力、第1A/D変換部33及び第2A/D変換部34による第1アナログ信号及び第2アナログ信号の第1デジタル信号及び第2デジタル信号への変換、制御部31による第1デジタル信号及び第2デジタル信号の記憶部32への記憶が継続される。
ステップS108では、制御部31は、第1検出部21及び第2検出部26へのバッテリ38の電力の供給を停止する。すなわち、第1検出部21及び第2検出部26が、検出対象の振動の検出を停止し、第1アナログ信号及び第2アナログ信号を出力しなくなる。
検出部20へのバッテリ38の電力の供給は、検出期間内だけ行われることによって、振動検出装置10全体の電力の消費量が削減される。
ステップS109では、制御部31は、ステップS106で記憶部32に記憶された第1デジタル信号及び第2デジタル信号を、検出データとして、通信部39から送信する。例えば、検出データは、例えば、センサゲートモジュール70へ送信される。
ステップS110では、電源ON状態であった振動検出装置10が電源OFF状態又はスリープ状態となる。すなわち、本体部30の制御部31にバッテリ38の電力が、供給されない状態又は微小の電力のみ供給される状態となる。ステップS110の処理が実行されると、振動検出装置10の動作が終了する。
以上の説明において、振動検出装置10は、第1デジタル信号及び第2デジタル信号を検出データとして、例えば、センサゲートモジュール70へ送信されるように説明したが、必ずこの通りである必要はない。例えば、振動検出装置10は、制御部31が、第1デジタル信号及び第2デジタル信号を、各々高速フーリエ変換等を用いてスペクトル解析を行った結果を検出データとして、センサゲートモジュール70へ送信してもよい。この場合、例えば、クラウドサーバ80は、第1デジタル信号及び第2デジタル信号のスペクトル解析を行うことなく、第1デジタル信号及び第2デジタル信号に関係する回転機50の状態を判定することができる。
また、クラウドサーバ80又は振動検出装置10等で実行されるスペクトル解析に、高速フーリエ変換が用いられるときは、第1アナログ信号及び第2アナログ信号が第1デジタル信号及び第2デジタル信号に変換されるときのデジタル量の個数は、2のべき乗である必要がある。したがって、スペクトル解析に高速フーリエ変換が用いられるときは、制御部31は、これらのデジタル量の個数が、2のべき乗となるように、第1サンプリング周波数及び第2サンプリング周波数を決定する。なお、当然に、スペクトル解析に用いられる方法は、高速フーリエ変換である必要はなく、例えば離散フーリエ変換等が用いられてもよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
10・・・振動検出装置、20・・・検出部、21・・・第1検出部、26・・・第2検出部、30・・・本体部、31・・・制御部、32・・・記憶部、33・・・第1A/D変換部、34・・・第2A/D変換部、35・・・A/D変換コントローラ、36・・・第1A/D変換器、37・・・第2A/D変換器、38・・・バッテリ、39・・・通信部。

Claims (5)

  1. 第1検出部と、第2検出部と、第1A/D変換部と、第2A/D変換部と、制御部とを備え、
    前記第1検出部は、所定検出期間内に検出対象の第1振動を検出し、
    前記第2検出部は、前記所定検出期間内に前記検出対象の第2振動を検出し、
    前記第1A/D変換部は、前記第1検出部が検出する前記第1振動を表す第1アナログ信号を第1サンプリング周波数で第1デジタル信号に変換し、
    前記第2A/D変換部は、前記第2検出部が検出する前記第2振動を表す第2アナログ信号を第2サンプリング周波数で第2デジタル信号に変換し、
    前記制御部は、
    前記所定検出期間をn(nは整数)個の区間に分割し、
    このn個の区間のうち第p(2≦p≦n,pは整数)区間における前記第1サンプリング周波数を第p−1区間における前記第1サンプリング周波数より低くするときは、前記第p区間における前記第2サンプリング周波数が前記第p−1区間における前記第2サンプリング周波数より高くなる一方で、前記第p区間における前記第1サンプリング周波数を前記第p−1区間における前記第1サンプリング周波数より高くするときは、前記第p区間における前記第2サンプリング周波数が前記第p−1区間における前記第2サンプリング周波数より低くなるように、且つ、
    前記n個の区間の全ての区間において、前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数との合計周波数が前記制御部の動作周波数を超えないように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定する振動検出装置。
  2. 前記制御部は、前記n個の区間のうち第1区間で、前記第1サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も高くなり、前記第2サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も低くなると共に、時間が前記第1区間から第n区間に進むに応じて、前記第1サンプリング周波数が低くなり、前記第2サンプリング周波数が高くなるように、あるいは、
    前記n個の区間のうち前記第1区間で、前記第2サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も高くなり、前記第1サンプリング周波数が前記n個の区間の中で最も低くなると共に、前記時間が前記第1区間から前記第n区間に向かうに応じて、前記第2サンプリング周波数が低くなり、前記第1サンプリング周波数が高くなるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定する、請求項1に記載の振動検出装置。
  3. 前記制御部は、前記n個の区間の全ての区間において、前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数との前記合計周波数が一定になるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定する、請求項2に記載の振動検出装置。
  4. 前記制御部は、前記n個の区間のうち第n区間の前記第1サンプリング周波数が前記第1区間における前記第2サンプリング周波数と同じ周波数になり、前記n個の区間のうち第n区間の前記第2サンプリング周波数が前記第1区間における前記第1サンプリング周波数と同じ周波数になるように、前記n個の区間毎に異なる前記第1サンプリング周波数と前記第2サンプリング周波数とを決定する、請求項3に記載の振動検出装置。
  5. 前記制御部は、前記所定検出期間を前記n個に等分割する、請求項1から4のいずれか1項に記載の振動検出装置。
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