JP6428989B1 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

アンテナ装置(101A)は、リーダーライター機能を有するトランシーバ(IC9)に接続され、1次コイル(L1)を有する1次側回路(1)と、導電性部材(20)と2次コイルと2次側キャパシタ(C2)とを有する2次側回路(2)と、を備える。1次コイル(L1)と2次コイル(L2)とは磁界結合する。導電性部材(20)、2次コイル(L2)および2次側キャパシタ(C2)は、それぞれ並列接続され、並列接続の2つの分岐点(CN1,CN2)からみて、2次コイル(L2)を通る電流経路(CP)のリアクタンスは誘導性であり、2次コイル(L2)のインダクタンスは導電性部材(20)のインダクタンスよりも大きい。導電性部材(20)のインダクタンスと2次側キャパシタ(C2)とは2次側共振回路(RC2)を構成する。

Description

本発明は、近傍界通信で用いられるアンテナ装置およびそれを備える電子機器に関する。
所謂スマートフォンのような小型の電子機器においては、NFC(Near Field Communication)などのHF帯RFIDシステムに用いられるアンテナ装置が内蔵されている。このHF帯RFIDシステムで使われるアンテナ装置を電子機器に設けるために、金属筐体の一部などの低いインダクタンス部をループアンテナの一部として利用されることがある。
特許文献1には、上記ループアンテナに給電コイルを磁界結合させ、その給電コイルに給電回路を接続するようにしたアンテナ装置が示されている。
国際公開第2014/098024号
特許文献1に示されているような、金属筐体の一部などの低いインダクタンス部をループアンテナの一部として利用するアンテナにおいて、金属筐体の一部とキャパシタが直列に接続されたLC共振ループに磁界結合を介して給電する構成では、トランシーバICと給電コイルとの間にEMI対策用のフィルタ回路が必要になることが多い。これらのことに起因して、アンテナ装置の構造が複雑になり、占有面積が大きくなるという問題があった。
また、特許文献1に示されているような、ループアンテナ全体に磁界結合による給電を行う構成でなく、トランス等の磁界結合素子を一部に有するループアンテナにおいて、磁界結合素子の磁界結合を介してループアンテナに給電を行う構成の場合、放射特性の向上のためにループアンテナに流れる電流を大きくしようとすると、放射素子部分と磁界結合素子とが直列に接続された共振ループを構成することになるため、磁界結合素子にも大電流が流れることになってしまい、この磁界結合素子を放熱等の観点から小型化することが難いという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、回路構成の簡略化、占有面積の削減および通信特性の向上を図ったアンテナ装置およびそれを備える電子機器を提供することにある。
(1)本発明のアンテナ装置は、近傍界通信で用いられるアンテナ装置であって、リーダーライター機能を有する通信回路に接続され、1次コイルを有する1次側回路と、導電性部材と2次コイルと2次側キャパシタとを有する2次側回路と、を備える。1次コイルと2次コイルとは磁界結合し、導電性部材、2次コイルおよび2次側キャパシタは、互いに並列接続され、2つの分岐点を有する。この並列接続の2つの分岐点からみて、2次コイルを通る電流経路のリアクタンスは誘導性であり、2次コイルのインダクタンスは導電性部材のインダクタンスよりも大きく、導電性部材のインダクタンスと2次側キャパシタとは2次側共振回路を構成する。そして、導電性部材に流れる電流により発生する磁界によって通信相手と磁界結合する。
上記構成により、簡素な構成で、インダクタンスの低い導電性部材と通信回路との整合が図れ、上記導電性部材を磁界結合アンテナとして有効に利用でき、アンテナ構造を簡素化できる。また、上記導電性部材に流れる電流を大きくでき、高い通信特性が得られる。
(2)前記1次側回路は1次側キャパシタを更に有し、この1次側キャパシタは、1次コイルに直列接続され、1次コイルと1次側キャパシタとで1次側共振回路を構成することが好ましい。
上記構成により、通信回路と1次コイルとの間に設けるEMI対策用のフィルタ回路を簡略化でき、整合回路を構成する部品の数を減らすことにより、機器に組み込み易くなる。
(3)前記近傍界通信の通信周波数帯の中心周波数は、1次側共振回路と2次側共振回路とが結合して構成される結合共振回路により生じる2つの共振周波数の間にあることが好ましい。
上記構成により、結合共振回路を帯域通過型のフィルタとして機能させることができ、通信回路が発生する高周波ノイズ成分、および、スイッチングに伴う高調波ノイズ成分の漏洩を抑制できる。また、上記導電性部材に流す電流(=漏洩磁界)の高調波成分を含む高周波ノイズ成分を減衰させることができる。
(4)アンテナ装置は、筐体導体部を有する筐体を更に備え、導電性部材の一部または全部は筐体導体部であることが好ましい。
上記構成により、電子機器の筐体の一部をループアンテナとして利用できるので、電子基機器に組み込まれた状態でのアンテナ装置を小型化できる。
(5)アンテナ装置は、積層型チップ部品を更に有し、1次コイルと2次コイルは、積層型チップ部品に一体的に形成され、この積層型チップ部品は磁性層を有することが好ましい。
上記構成により、1次コイルおよび2次コイルを小型化でき、小型のアンテナ装置が構成できる。また、1次コイルと2次コイルとを高い結合係数で且つ安定的に結合させることができ、特性の安定したアンテナ装置が構成できる。
(6)前記1次側回路は、高周波ノイズを遮断するインダクタを更に有することが好ましい。
上記構成により、通信回路の入出力端に重畳される高調波成分を含む高周波ノイズが抑制されて、通信回路から発生する高周波成分、および、スイッチングに伴う高調波ノイズのアンテナへの漏洩をさらに低減できる。
(7)本発明の電子機器は、近傍界通信で用いられるアンテナ装置、および筐体導体部を有する筐体を備え、前記アンテナ装置は、
リーダーライター機能を有する通信回路に接続され、1次コイルを有する1次側回路と、導電性部材と2次コイルと2次側キャパシタとを有する2次側回路と、を備える。1次コイルと2次コイルとは磁界結合し、導電性部材、2コイルおよび2次側キャパシタは、互いに並列接続され、2つの分岐点を有する。この並列接続の2つの分岐点からみて、2次コイルを通る電流経路のリアクタンスは誘導性であり、2次コイルのインダクタンスは導電性部材のインダクタンスよりも大きく、導電性部材のインダクタンスと2次側キャパシタとは2次側共振回路を構成する。そして、導電性部材に流れる電流により発生する磁界によって通信相手と磁界結合することを特徴とする。
上記構成により、小型で通信特性の高い近傍界通信用のアンテナ装置を備える電子機器が構成される。
本発明によれば、回路構成の簡略化、占有面積の削減および通信特性の向上を図ったアンテナ装置およびそれを備える電子機器が得られる。
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置101Aの回路図である。 図2は、第1の実施形態に係る別のアンテナ装置101Bの回路図である。 図3は磁気結合素子3の外観斜視図である。 図4は磁気結合素子3の内部の1次コイルL1および2次コイルL2の形成部の拡大図である。 図5は磁気結合素子3の断面図である。 図6は第2の実施形態に係るアンテナ装置102Aの回路図である。 図7は第2の実施形態に係る別のアンテナ装置102Bの回路図である。 図8は1次コイルL1に流れる電流i1と導電性部材20に流れる電流iAの周波数特性を示す図である。 図9は第3の実施形態に係る電子機器に設けられているアンテナ装置の概略横断面図である。 図10は筐体の金属部20F,21Fの形状を示す斜視図である。 図11は、図10に示した筐体の金属部とは異なる形状の筐体金属部の例を示す斜視図である。 図12は、図10に示した筐体の金属部とは異なる形状の筐体金属部の例を示す斜視図である。 図13は第4の実施形態に係る電子機器に設けられているアンテナ装置104Aの平面図である。 図14は第4の実施形態に係る別の電子機器に設けられているアンテナ装置104Bの平面図である。 図15は第5の実施形態の磁気結合素子の回路図である。 図16は第5の実施形態の別の磁気結合素子の回路図である。 図17は、図16に示す磁気結合素子の断面図である。 図18は第6の実施形態のアンテナ装置106の回路図である。 図19は第7の実施形態のアンテナ装置107の回路図である。 図20は第8の実施形態のアンテナ装置108の回路図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
以降に示す各実施形態において、「アンテナ装置」とは、磁束を放射するアンテナである。アンテナ装置は、通信相手側のアンテナと磁界結合を用いた近傍界通信のために用いられるアンテナであり、例えばNFC(Near field communication)等の通信に利用される。アンテナ装置は、使用する周波数帯は例えばHF帯で使用され、特に13.56MHzまたは13.56MHz近傍の周波数で用いられる。アンテナ装置の大きさは使用する周波数における波長λに比べて十分に小さいため、使用周波数帯においては電磁波の放射特性は悪い。後述のアンテナ装置が備えるコイルアンテナのコイル導体を延ばしたときのコイル導体の長さはλ/10以下である。なお、ここでいう「波長」とは、アンテナが形成される基材の誘電性や透磁性による波長短縮効果を考慮した実効的な波長のことである。
コイルアンテナが有するコイル導体の両端には、使用周波数帯(HF帯、特に13.56MHz近傍)を操作する給電回路に接続される。よって、コイル導体には、コイル導体に沿って、つまり電流の流れる方向において、ほぼ一様な大きさの電流が流れ、コイル導体の長さが波長と同程度以上のときのように、コイル導体に沿った電流分布は生じ難い。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置101Aの回路図である。このアンテナ装置101Aは近傍界通信で用いられるアンテナ装置であって、例えばNFCで通信を行うRFIDシステムにおけるリーダーライターに用いられる。または、リーダーライター機能を有する電子機器に用いられる。
アンテナ装置101Aは、トランシーバIC9に接続される1次側回路1と、2次側回路2と、を備える。トランシーバIC9はリーダーライター制御機能を有する。1次側回路1は1次コイルL1を有する。2次側回路2は、導電性部材20と2次コイルL2と2次側キャパシタC2とを有する。図1において、インダクタL20は導電性部材20によるインダクタンスを回路素子として表したものである。この導電性部材は例えば、実質的に1ターンのループアンテナとなる電子機器の筐体導体部である。トランシーバIC9は本発明に係る「通信回路」の一例である。
1次コイルL1と2次コイルL2とは互いに磁界結合する。すなわち、1次コイルL1と2次コイルL2とで磁気結合素子(トランス)3が構成されている。導電性部材20、2次コイルL2および2次側キャパシタC2は、互いに並列接続され、2つの分岐点を有する。
導電性部材20のインダクタンスと2次側キャパシタC2とは2次側共振回路RC2を構成している。
上記並列接続の2つの分岐点(接続点)CN1,CN2からみて、2次コイルL2の電流経路CPのリアクタンスは誘導性である。図1では、電流経路CPには、コイルL2のみが挿入されており誘導性である。また、コイルL2に対して直列にキャパシタが接続される場合には、分岐点CN1,CN2から2次コイルL2を視た回路の誘導性リアクタンスをωL、容量性リアクタンスを1/ωCで表すと、ωL>1/ωCの関係にある誘導性となる。
また、2次コイルL2のインダクタンスは導電性部材20のインダクタンスよりも大きい。つまり、2次コイルL2のインダクタンスをL2で表し、導電性部材20のアンテナループとしてのインダクタンスをLAで表すと、L2>LA、すなわちLA/L2<1の関係にある。
上述のとおり、2次コイルL2に対して、導電性部材20によるインダクタL20と2次側キャパシタC2とが並列接続されていて、導電性部材20によるインダクタL20と2次側キャパシタC2とで2次側共振回路RC2が構成されている。この2次側共振回路RC2の作用は次のとおりである。
先ず、導電性部材20によるインダクタL20に比べて2次コイルL2のインダクタンスが大きいことにより、2次コイルL2よりインダクタL20の方へ電流が流れやすい。そのため、2次コイルL2に流れる電流i2に比べて2次側共振回路RC2に流れる電流iA が大きい。
また、2次側共振回路RC2に流れる電流iA は共振電流であるので、後に示すように、2次側共振回路RC2のQ値に応じた大きな電流とすることができる。さらに、2次側共振回路RC2のQ値を高くする(例えば、Q値を5以上とする)ことで、2次側共振回路RC2内でのエネルギーの消費を抑えることができる。
また、2次コイルL2の自己インダクタンスを導電性部材20のインダクタンスLAより十分大きな値とすることにより、2次側共振回路RC2のインピーダンスに対する2次コイルL2の影響を小さくすることができる。これにより、2次側共振回路RC2の駆動周波数付近でのインピーダンス特性(たとえば、共振周波数)を、主に導電性部材20および2次側キャパシタC2の特性で定めることができる。
ここで、
導電性部材20によるアンテナループのインダクタンス: LA
アンテナループの抵抗値:RA
アンテナループのQ 値:QA(=ωLA / RA
2次側キャパシタの容量: C2
2次コイルL2のインダクタンス: L2
電流増幅率:G2
2次側共振回路RC2の両端電圧:VA
2次コイルL2に流れる電流:i2
アンテナループに流れる電流:iA
2次側キャパシタC2に流れる電流:iC
アンテナループと2次側キャパシタC2による共振周波数:ωA
でそれぞれ表すと、
それらは次の関係で表される。
Figure 0006428989
また、[数1]から電流増幅率|G2|は、
Figure 0006428989
通常、駆動周波数ωは、アンテナループと2次側キャパシタC2とによる共振周波数ωA に近く設定するので、ω≒ωA として分母の第一項を無視すると、電流増幅率は次式で表される。
Figure 0006428989
すなわち、導電性部材20に流れる電流は、2次コイルL2に流れる電流の約QA 倍増幅される。
上記導電性部材20に流れる電流iAにより発生する磁界によって通信相手と磁界結合によって通信がなされるので、NFC通信に適したアンテナ装置として利用できる。
1次コイルL1と2次コイルL2との結合係数kは、1未満であり、より好適には、0.4以上0.9以下である。磁気結合素子3の1次コイルL1側の電流を効率よく2次コイルL2側に供給する(電流i2をなるべく大きくする)ためには、上記結合係数kをできるだけ大きくすることが重要である。但し、後に示すように、1次側共振回路を共振させるためには、磁気結合素子3の漏れインダクタンスが必要である。
上記2次コイルL2の自己インダクタンスは例えば5μH、1次コイルL1の自己インダクタンスは例えば2μHである。2次側共振回路RC2に流れる電流は、2次コイルL2の自己インダクタンスと導電性部材20のインダクタンスLAとの逆数比に従って分流される。導電性部材20に大きな電流を流したいので、2次コイルL2の自己インダクタンスは導電性部材20のインダクタンスLA例えば0.05μHより十分大きな値(少なくとも5倍以上)とすることが好ましい。但し、2次コイルL2の自己インダクタンスを大きくすることと、磁気結合素子3を小型化することとはトレードオフの関係であるので、例えば、LAの100倍程度である5μH程度にとどめることが好ましい。
また、トランシーバIC9と2次側共振回路RC2とを整合させるためには、通常、2次コイルL2の自己インダクタンスに対して1次コイルL1の自己インダクタンスを小さくする。上述のとおり、2次コイルL2の自己インダクタンスは例えば5μH、1次コイルL1の自己インダクタンスは例えば2μHである。そのことによって、必要な電流をトランシーバIC9から引き出せるようにする。なお、トランシーバICの仕様に応じてL1とL2の大小関係は変化する場合がある。
図2は、第1の実施形態に係る別のアンテナ装置101Bの回路図である。図1に示したアンテナ装置101Aとは、2次側回路2の構成が異なる。1次側回路1はアンテナ装置101Aの1次側回路1と同じであるが、図2では、トランシーバICを高周波の電圧源9Eとして表している。
図2に示す例では、2次コイルL2に生じる寄生容量Csを図示している。また、この例では、2次コイルL2の電流経路CPにキャパシタC21を備えている。このように電流経路CPに対し直列にキャパシタC21が挿入されている場合、この電流経路CPのリアクタンスを誘導性に設定する。
1次コイルL1と2次コイルL2とで磁気結合素子3が構成されている。また、寄生容量Cs、キャパシタC21および2次側キャパシタC2によってπ型の容量結合回路4が構成される。
導電性部材20に、より大きな電流を流すためには、2次コイルL2の誘導電圧を大きくして、2次側共振回路RC2に、より高い電圧を印加することが重要である。そのために、1次コイルL1および2次コイルL2の相互インダクタンス、および特に2次コイルL2の自己インダクタンスを大きくする。
ところが、2次コイルL2の自己インダクタンスを大きくすると、2次コイルL2の構造上、寄生容量Csが大きくなる場合がある。特に、インダクタンスを大きくするために多数のコイル導体を高密度に配置して磁気結合素子を小型化すると、導体が近接して寄生容量が増加し、寄生容量の影響が無視できなくなる。
図2に示したように、2次コイルL2の電流経路に直列にキャパシタC21を挿入すると、寄生容量Csの影響で、2次側共振回路RC2の共振周波数特性が急峻になったり、損失が増大したりする場合がある。これは、上記容量結合回路4が構成されるためである。
直列キャパシタC21のキャパシタンスを大きくして、2次コイルL2の電流経路CPのリアクタンスを誘導性にすると、寄生容量の影響を軽減することができ、2次側共振回路RC2と磁気結合素子3(2次コイルL2)との結合を高めることができる。
このように、寄生容量の影響を実質的に無くすことで、2次側共振回路RC2に、より高い電圧を印加でき、導電性部材20に、より大きな電流を流すことができる。
次に、磁気結合素子3の構成について示す。
図3は磁気結合素子3の外観斜視図である。図4は磁気結合素子3の内部の1次コイルL1および2次コイルL2の形成部の拡大図であり、特に積層方向に伸長させて表している。図5は磁気結合素子3の断面図である。
磁気結合素子3は直方体形状の積層型チップ部品であり、その底面に1次コイルL1の両端が導通する端子と、2次コイルL2の両端が導通する端子と、が形成されている。磁気結合素子3はこれらの端子を実装端子として、回路基板に表面実装される。
磁気結合素子3は、1次コイルL1および2次コイルL2が積層型チップ部品として一体的に形成された素子である。この磁気結合素子3はインダクタンスを高くするために磁性層を有する。例えば、1次コイルL1、2次コイルL2の形成層および1次コイルL1と2次コイルL2との間の層は磁性フェライトの層であり、その他の層は非磁性フェライトの層である。なお、非磁性層を形成しない構成でもよい。
図4において、ループ状またはその部分形状のパターンはコイル導体パターンであり、縦方向に延伸するパターンは層間接続導体である。この図4に表れているように、1次コイルL1は複数の1次コイル導体パターンL11,L12,L13,L14,L15,L16と、これらを層間接続する層間接続導体と、を備える。同様に、2次コイルL2は複数の2次コイル導体パターンL21,L22,L23,L24と、これらを層間接続する層間接続導体と、を備える。
1次コイルL1は約5ターンのヘリカル状コイルであり、2次コイルL2は約4ターンのヘリカル状コイルである。
図4、図5に示すように、1次コイルL1と2次コイルL2とは近接して積層されていて、1次コイルL1と2次コイルL2のコイル開口は重なり、1次コイルL1の巻回軸と2次コイルL2の巻回軸は同軸関係にある。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では1次側共振回路を備えたアンテナ装置の例を示す。図6は第2の実施形態に係るアンテナ装置102Aの回路図である。図7は第2の実施形態に係る別のアンテナ装置102Bの回路図である。いずれも、図1に示した例とは、1次側回路1の構成が異なる。
図6に示すアンテナ装置102Aは、トランシーバIC9に接続される1次側回路1と、2次側回路2と、を備える。トランシーバIC9は送信信号出力ポートTxと受信信号入力ポートRxとを有する。1次側回路1は1次コイルL1、1次側キャパシタC11,C12およびインダクタLf1,Lf2を有する。1次コイルL1、インダクタLf1,Lf2および1次側キャパシタC11,C12によって1次側共振回路RC1が構成されている。1次側キャパシタC11,C12を挿入することにより、トランシーバIC9から視たインピーダンスを所定のインピーダンス(例えば20Ω以上〜80Ω以下のインピーダンス)に設定でき、そのことでトランシーバIC9とアンテナとの間のインピーダンス整合が図れる。
図7に示すアンテナ装置102Bでは、1次側回路1は1次コイルL1および1次側キャパシタC10を有する。1次コイルL1および1次側キャパシタC10によって1次側共振回路RC1が構成されている。その他の構成は、図6または図1に示したアンテナ装置と同じである。トランシーバIC9の送信信号出力ポートTxを平衡回路としているが、不平衡回路の場合には、1次コイルL1の一端をグランド導体に接続してもよい。
1次側共振回路RC1と2次側共振回路RC2とは結合して一つの結合共振回路が構成されている。近傍界通信の通信周波数は、この結合共振回路により生じる2つの共振周波数の間にある。
上記インダクタLf1,Lf2は、トランシーバIC9の2つのTxポートに重畳されるノーマルモード電圧、および、コモンモード電圧の高調波成分を含む高周波ノイズを遮断する。これらインダクタは基本的に不要であるが、高周波ノイズをさらに低減したい場合など、必要に応じて追加すればよい。通常、1次コイルL1のインダクタンスよりも小さな値に設定する。
図8は1次コイルL1に流れる電流i1と導電性部材20に流れる電流iAの周波数特性を示す図である。いずれも周波数f1,f2にピークを有する双峰性を示す。この2つのピーク周波数f1,f2は、1次側共振回路RC1と2次側共振回路RC2とが結合して生じる結合共振回路の共振周波数である。1次側共振回路RC1と2次側共振回路RC2の共振周波数は通信周波数fopにほぼ等しいが、両者が結合することによって、その結合係数に応じて2つのピーク周波数が分離する。結合係数が1であると双峰性を示さないので、既に述べたように、結合係数kは例えば0.4以上0.9以下に定める。
このように、1次側共振回路RC1と2次側共振回路RC2との結合により構成される結合共振回路は帯域通過特性を示す。トランシーバIC9で発生する高周波ノイズ成分は、結合共振回路を通過する際に減衰し、アンテナとして機能する導電性部材から放射されにくくなる。すなわち、結合共振回路がフィルタ特性を示すので、トランシーバIC9と磁気結合素子3との間に設けるEMI対策用のフィルタ回路を簡略化でき、整合回路の部品点数を減らすことにより、機器に組み込み易くなる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、電子機器の幾つかの構成例を示す。
図9は電子機器に設けられているアンテナ装置の概略横断面図である。筐体は金属部20F,21Fを備える。この金属部20Fは本発明に係る「導電性部材」に対応する。
図10は上記筐体の金属部20F,21Fの形状を示す斜視図である。金属部20Fは例えばスマートフォンの一つの端部に位置する。
本実施形態では、回路基板5にトランシーバIC9、1次側キャパシタC11,C12、磁気結合素子3および2次側キャパシタC2が形成されていて、この回路基板5が筐体内に収容されている。2次側キャパシタC2の一端は回路グランドに接続されていて、他端はピン端子(プローブピン)等を介して筐体の金属部20Fの一部に接続されている。また、金属部20Fの他部は別のピン端子(プローブピン)等を介して回路基板5のグランド導体に接続されている。この構造により、筐体の金属部20Fの一部と回路基板5のグランド導体の一部とで、図中に破線のループで示すような電流経路が構成され、これがループアンテナとして作用する。
図11、図12は、図10に示した筐体の金属部とは異なる形状の筐体金属部の例を示す斜視図である。図11に示す例では、筐体金属部20Fは平板ではなく、図11におけるX軸方向の両端およびY軸方向の一端にも形成され、接続されている。図12に示す例では、筐体金属部20Fは、Y方向から視て、コの字状(U字状)の導体である。
このような形状であっても、筐体金属部20Fをループアンテナの一部として利用できる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、導電性部材の構成がこれまでに示した例とは異なる電子機器の幾つかの例を示す。
図13は電子機器に設けられているアンテナ装置104Aの平面図である。このアンテナ装置104Aはループ導体20Lを備える。このループ導体20Lは本発明に係る「導電性部材」に対応する。
図14は電子機器に設けられているアンテナ装置104Bの平面図である。このアンテナ装置104Bはループ導体20L1,20L2を備える。このループ導体20L1,20L2は本発明に係る「導電性部材」に対応する。
上記ループ導体20L,20L1,20L2は例えば回路基板や筐体に形成された導体パターンである。このように、パターン形成された導体を「導電性部材」に用いてもよい。
図14に示したように2つのループ導体20L1,20L2を設けることで、これらループ導体20L1,20L2それぞれをループアンテナとして作用させることができる。このことで、通信範囲の自由度が向上する。
図14に示した例では、2つのループ導体20L1,20L2を同一面に配置したが、2つのループ導体を基板の表裏に形成してもよい。また、2つのループ導体を3次元的に配置してもよい。例えば一方のループ導体を筐体や基板の表面または裏面に形成し、他方のループ導体を筐体や基板の側面に形成してもよい。
また、図14に示した例では、2つのループ導体20L1,20L2を並列接続したが、これらを直列接続してもよい。また、3つ以上のループ導体を設けてもよい。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、磁気結合素子の構成例を示す。
図15は第5の実施形態の磁気結合素子の回路図である。この例では1次コイルL1の中点をグランドに接続している。この構成によれば、トランシーバICのスイッチング動作に伴って生じる高周波ノイズ(特にコモンモードノイズ成分)が低減される。なお、トランシーバICの出力回路は平衡回路であることを想定している。
図16は第5の実施形態の別の磁気結合素子の回路図である。また、図17はこの磁気結合素子の断面図である。1次コイルL1および2次コイルL2は、図3、図4、図5に示した磁気結合素子と同様に、磁性体フェライトの積層体に形成されたヘリカル状の導体パターンである。1次コイルL1の形成層と2次コイルL2の形成層との間に、それらの導体パターン間を遮蔽するシールド導体SCの層が設けられている。上記積層体の下面(実装面)には1次コイルL1および2次コイルL2の端子(図17中の端子T1,T2等)以外にグランド端子TGが形成されていて、シールド導体SCはグランド端子TGに接続されている。
図16、図17に示した磁気結合素子を用いる場合も、トランシーバICのスイッチング動作に伴って生じる高周波ノイズ(特にコモンモードノイズ成分)が低減される。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、トランシーバICに対する受信信号の入力構造がこれまでに示した例とは異なるアンテナ装置について示す。
図18は第6の実施形態のアンテナ装置106の回路図である。このアンテナ装置106に接続されるトランシーバIC9は受信信号を差動入力する2つのRx端子を有する。この2つのRx端子には、1次コイルL1の両端が接続される。
本実施形態によれば、受信信号が1次コイルL1からトランシーバIC9に差動で入力されるので、コモンモードノイズの影響を受けにくくなり、受信信号のSNR(signal-to-noise ratio)を高められる。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、2次側共振回路RC2の構成がこれまでの例とは異なるアンテナ装置について示す。
図19は第7の実施形態のアンテナ装置107の回路図である。このアンテナ装置107に接続されるトランシーバIC9は、2次側共振回路RC2の共振周波数を調整するための制御信号を出力する端子を有する。2次側共振回路RC2は、インダクタL20、2次側キャパシタC2および可変容量素子C20で構成されている。
可変容量素子C20は、トランシーバIC9から与えられる制御信号に応じてキャパシタンスが定まる。この可変容量素子C20は、具体的には、複数ビットの制御信号をアナログ電圧信号に変換する抵抗回路によるDAコンバータ回路と、このアナログ電圧が印加される強誘電体キャパシタとで構成される。
本実施形態によれば、2次側キャパシタC2のキャパシタンスのばらつきや、アンテナ装置への金属の近接による共振周波数特性の変化があっても、2次側共振回路RC2の共振周波数を能動的に最適化される。そのため通信距離の低下が抑制できる。
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、磁気結合素子3の構成が異なるアンテナ装置の例を示す。
図20は第8の実施形態のアンテナ装置108の回路図である。このアンテナ装置108に接続されるトランシーバIC9はシングルエンドのトランシーバICである。磁気結合素子3はオートトランス型の素子であり、1次コイルL1と2次コイルL21,L22を備える。但し、1次コイルL1と2次コイルL21とは同じコイルである。
1次側回路1は1次コイルL1および1次側キャパシタC10を有する。1次コイルL1および1次側キャパシタC10によって1次側共振回路が構成されている。インダクタLfはトランシーバIC9のTxポートに重畳される、高調波成分を含む高周波ノイズを遮断する。2次側回路2は、導電性部材20と2次コイル(L21,L22)と2次側キャパシタC2とを有する。
本実施形態のように、磁気結合素子3はオートトランス型の素子であってもよい。また、これまでに示した絶縁型のトランス構造であってもよい。
《他の実施形態》
以上の各実施形態では、通信用のアンテナ装置を主として述べたが、例えばNFCよりも低周波数帯を利用する無線電力伝送システムに用いられる回路を備えた電子機器に本発明のアンテナ装置が混載されてもよい。その場合、アンテナ装置には上述のフィルタ機能を有することにより、無線電力伝送システムの高周波磁界(例えば、6.78MHz)をアンテナ装置で受電した場合であっても、NFC用回路(トランシーバIC9等)の破壊を防止できる。
図3〜図5、図17では、コイルパターンが積層体内に形成されたトランス構造の磁気結合素子を示したが、本発明の磁気結合素子はこれに限らず、巻線型のトランスであってもよい。
また、磁気結合素子を構成する積層体の全層が磁性層であってもよいし全層が非磁性層であってもよい。
図6、図7等に示した例では、磁気結合素子3の2次側からトランシーバIC9へ受信信号を入力するように構成したが、磁気結合素子3の1次側から受信信号を取り出してもよい。また、Rxポートとの間に必要に応じてインピーダンス整合回路(抵抗、キャパシタなど)を設けてもよい。
上述の実施形態において、筐体金属部20Fは、筐体を構成する金属部分であれば、どのような形状であってもよく、図10〜図12に示すような形状(コの字形状等)に限られない。また、単一の部材である必要もなく、複数の部材により構成された筐体の金属部分であってもよい。
なお、上述の実施形態では、主にNFC等の磁界結合を利用した通信システムにおけるアンテナ装置および電子機器について説明したが、上述の実施形態におけるアンテナ装置および電子機器は、磁界結合を利用した非接触電力伝送システム(電磁誘導方式、磁界共鳴方式)にも同様に適用できる。例えば、上述の実施形態におけるアンテナ装置は、HF帯、特に6.78MHzまたは6.78MHz近傍の周波数で使用される磁界共鳴方式の非接触電力伝送システムの受電装置の受電アンテナ装置としてや、送電装置の送電アンテナ装置として適用できる。この場合、アンテナ装置のコイルアンテナが有するコイル導体の両端は、使用周波数帯(HF帯、特に6.78MHz近傍)を操作する受電回路や送電回路に接続される。その場合でも、アンテナ装置は受電アンテナ装置や送電アンテナ装置として機能する。受電回路には、例えば、受電コイルアンテナからの電力を負荷(二次電池等)に供給するために、整合回路、平滑回路、DC/DCコンバータ等が含まれ、これらの回路が受電コイルアンテナと負荷との間に縦続接続される。また、送電回路には商用電源から送電コイルアンテナに電力を供給するために、整流回路、平滑回路、DC/ACインバータとして機能するスイッチ回路等が含まれ、これらの回路が商用電源と送電コイルアンテナとの間に縦続接続される。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
C10,C11,C12…1次側キャパシタ
C2…2次側キャパシタ
C20…可変容量素子
C21…キャパシタ
CN1,CN2…分岐点
CP…電流経路
Cs…寄生容量
L1…1次コイル
L11,L12,L13,L14,L15,L16…1次コイル導体パターン
L2…2次コイル
L20…導電性部材20によるインダクタ
L21,L22,L23,L24…2次コイル導体パターン
Lf,Lf1,Lf2…インダクタ
RC1…1次側共振回路
RC2…2次側共振回路
Rx…受信信号入力ポート
SC…シールド導体
T1,T2…端子
TG…グランド端子
Tx…送信信号出力ポート
1…1次側回路
2…2次側回路
3…磁気結合素子
4…容量結合回路
5…回路基板
9…トランシーバIC
20…導電性部材
20F,21F…金属部
20L,20L1,20L2…ループ導体
101A,101B,102A,102B,104A,104B,106,107,108…アンテナ装置

Claims (7)

  1. 近傍界通信で用いられるアンテナ装置であって、
    リーダーライター機能を有する通信回路に接続され、1次コイルを有する1次側回路と、
    導電性部材と2次コイルと2次側キャパシタとを有する2次側回路と、
    を備え、
    前記1次コイルと前記2次コイルとは磁界結合し、
    前記導電性部材、前記2次コイルおよび前記2次側キャパシタは、互いに並列接続されて、2つの分岐点を有し、
    前記並列接続の前記2つの分岐点からみて、前記2次コイルを通る電流経路のリアクタンスは誘導性であり、
    前記2次コイルのインダクタンスは前記導電性部材のインダクタンスよりも大きく、
    前記導電性部材のインダクタンスと前記2次側キャパシタとは2次側共振回路を構成し、
    前記導電性部材に流れる電流により発生する磁界によって通信相手側アンテナと磁界結合する、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記1次側回路は1次側キャパシタを更に有し、
    前記1次側キャパシタは、前記1次コイルに直列接続され、
    前記1次コイルと前記1次側キャパシタとで1次側共振回路を構成する、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記近傍界通信の通信周波数帯の中心周波数は、前記1次側共振回路と前記2次側共振回路とが結合して構成される結合共振回路により生じる2つの共振周波数の間にある、
    請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 筐体導体部を有する筐体を更に備え、
    前記導電性部材の一部または全部は前記筐体導体部である、
    請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 積層型チップ部品を更に有し、
    前記1次コイルと前記2次コイルは、前記積層型チップ部品に一体的に形成され、
    前記積層型チップ部品は磁性層を有する、
    請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記1次側回路は、高周波ノイズを遮断するインダクタを更に有する、
    請求項1から5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 近傍界通信で用いられるアンテナ装置、および筐体導体部を有する筐体を備える電子機器であって、
    前記アンテナ装置は、
    リーダーライター機能を有する通信回路に接続され、1次コイルを有する1次側回路と、
    前記筐体導体部を含む導電性部材と2次コイルと2次側キャパシタとを有する2次側回路と、
    を備え、
    前記1次コイルと前記2次コイルとは磁界結合し、
    前記導電性部材、前記2次コイルおよび前記2次側キャパシタは、互いに並列接続されて、2つの分岐点を有し、
    前記並列接続の2つの分岐点からみて、前記2次コイルを通る電流経路のリアクタンスは誘導性であり、
    前記2次コイルのインダクタンスは前記導電性部材のインダクタンスよりも大きく、
    前記導電性部材のインダクタンスと前記2次側キャパシタとは2次側共振回路を構成し、
    前記導電性部材に流れる電流により発生する磁界によって通信相手側アンテナと磁界結合する、
    ことを特徴とする電子機器。
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