JP6428831B2 - 金属板積層体および金属板積層体の連結体 - Google Patents

金属板積層体および金属板積層体の連結体 Download PDF

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Description

本発明は、準備された複数の金属板の主面を合わせて一様に並べた金属板積層体を、接合して一体化させる金属板積層体の製造方法に関する。特に、金属板積層体の仮接合部分が、当該仮接合部分を有する側の積層面から突出するのを防止することができる金属板積層体の製造方法に関する。さらには、仮接合部分の存在する箇所を連結可能な凹部として用いることを可能とした金属板積層体に関する。
例えば、インクジェットプリンタは、インクの微細な粒子を紙などの基材に吹き付けることで印刷を行なう印刷装置である。このようなインクジェットプリンタにおけるノズル(又はインク吐出孔)は、印刷密度の向上を図るために微小間隔に複数配置されており、当該ノズルには、微量のインクを導くためのパイプ等の配管部の形成が通常、必要となる。しかしながら、近時、プリンタの小型化を図るために、パイプ等を用いることなく、所定形状の開口部が穿孔された複数の金属製の薄板を熱圧着により積層一体化した構造体を作製することで、インクの流路を形成する技術が提案されている。
例えば、特開2007−30429号公開公報(特許文献1)には、インクの流路を形成可能な複数の積層板が、積層一体化後に変形することや、位置決め用の部材と接合してしまうこと等を防止しつつ、これらの積層板を適切に位置決めした状態で互いを確実に接合することを目的とし、金属製の複数の積層板の貫通穴に対し金属製の位置決めピンを挿通させた状態で、スポット溶接やレーザー溶接等で積層板同士を部分的に仮接合した後、仮接合された積層板から位置決めピンを取り外して熱圧着により積層板同士の全面を拡散接合(本接合)する手法が開示されている。さらに、当該公報においてはレーザー溶接を行う場合、積層板同士の隣接部分を含む各積層板の端面にレーザーを照射して仮接合をすることが開示されている。
特開2007−30429号公報
しかしながら、各積層板の端面をレーザーを用いて溶接する場合、レーザー溶接による溶着部やいわゆるドロス(飛び散り)の発生に起因する出っ張りが生じる。そのため、外形の寸法精度等が必要な場合、溶接部の研磨や研削を行って外形寸法等を調整する必要がある。このような調整手法では、余分な工数がかかってしまいコスト高の要因となり得る。
また、板体を積層して形成した積層板を複数準備し、これらの準備された積層板同士を側面部で順次連結させて、大面積の平面を有する拡張された積層板群を形成することが要望されることがある(いわゆる複数の積層板を側面で連結して上部平面を拡張させる拡張使用)。このような場合、仮溶接を行った端面をそのまま拡張使用の接合面として使用しようとすると、仮溶接による突起物が接合の邪魔をして積層板同士の接合が困難となるという不都合が生じる。この場合もやはり突起物除去のための余分な工数が発生してしまいコスト高の要因となり得る。
このような実情のもとに本発明は創案されたものであって、その目的は、金属板積層体の仮接合部分が、当該仮接合部分を有する側の積層面から突出するのを防止することができる金属板積層体の製造方法を提供することにある。さらには、仮接合部分の存在する凹部箇所を連結部として用いることを可能とした金属板積層体を提供することにある。
上述してきた課題を解決するために、本発明の金属板積層体の製造方法は、端部に切り欠き部を有する複数の金属板を準備する工程と、前記複数の金属板を前記切り欠き部が連なるように積層して一連の凹部を形成するように金属板積層体を形成する工程と、前記一連の凹部の内部であって、隣接する金属板同士が接する接触部端に対して、接合部分を形成して、隣接する金属板同士を接合させる第1接合工程と、を有し構成される。
また、本発明の金属板積層体の製造方法の好ましい態様として、前記第1接合工程において形成される接合部分の突出した最外部が前記一連の凹部の内部に収納されるように構成される。
また、本発明の金属板積層体の製造方法の好ましい態様として、前記第1接合工程の後、さらに、積層された金属板の主面同士を接合させる第2接合工程と、を有するように構成される。
また、本発明の金属板積層体の製造方法の好ましい態様として、前記第1接合工程における接合手法が、レーザー溶接として構成される。
また、本発明の金属板積層体の製造方法の好ましい態様として、前記第2接合工程における接合手法が、拡散接合として構成される。
また、本発明の金属板積層体の製造方法の好ましい態様として、前記金属板を準備する工程において準備される金属板には、さらに位置合わせ用の貫通孔が形成されているように構成される。
本発明の金属板積層体は、端部に切り欠き部を有する複数の金属板が積層された金属板積層体であって、前記切り欠き部が連なるように前記複数の金属板が積層されて一連の凹部が形成されており、前記一連の凹部の内部であって、隣接する金属板同士が接する接触部端に、該隣接する金属板同士を接合させる接合部分が形成されているように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記接合部分の突出した最外部が前記第1凹部の内部に位置するように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記隣接する金属板の主面同士が拡散接合されているように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記一連の凹部で形成された第1凹部が連結部として機能してなるように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記第1凹部の形成位置とは異なる側部位置に、連結部として機能することができる第2凹部が金属板の積層により形成されるように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記第1凹部の形成位置とは異なる側部位置に、前記第1凹部と嵌合できる連結凸部が金属板の積層により形成されるように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記第1凹部の形成位置と同じ側部位置に、金属板の積層により形成される連結凸部を併存形成させてなるように構成される。
また、本発明の金属板積層体の好ましい態様として、前記金属板は、積層方向に向けた貫通孔が形成されており、当該貫通孔を積層方向の連結部として機能させてなるように構成される。
本発明の金属板積層体の製造方法は、端部に切り欠き部を有する複数の金属板を準備する工程と、前記複数の金属板を前記切り欠き部が連なるように積層して一連の凹部を形成するように金属板積層体を形成する工程と、前記一連の凹部の内部であって、隣接する金属板同士が接する接触部端に対して、接合部分を形成して、金属板を接合させる第1接合工程と、を有するように構成されているので、金属板積層体の仮接合部分が、当該仮接合部分を有する側の積層面から突出するのを防止することができる。また、本発明の金属板積層体は、金属板積層体の仮接合部分が、当該仮接合部分を有する側の積層面から突出していないので、当該仮接合部分を有する側の積層面を金属板積層体の拡張使用の際の連結部として使用することができる。
図1は、金属板積層体の好適な実施形態を示す概略斜視図である。 図2は、金属板積層体を形成する前の複数の金属板を示す分解斜視図である。 図3は、隣接する金属板同士が接する接触部端に対して、接合部分を形成して、金属板を接合させる第1接合工程を実施した際の、切り欠き部の内部に形成された接合部分を示すX−Z側面図である。 図4は、溶接部分の突出した最外部が凹部の内部に収納されている状態を示すY−Z側面図である。 図5は、金属板積層体を複数個準備し(図示の場合4個)、これらを互いに積層方向Xに対して直角方向に連結して用いる状態を示すX−Y平面図である。 図6(A)は、金属板積層体の凹部を連結部として機能させる際に、連結を補助するために使用することができる連結補助部材の概略斜視図であり、図6(B)は、金属板積層体の位置合わせ用の貫通孔を積層方向の連結部として機能させる際に、連結を補助するために使用することができる積層方向連結補助部材の概略斜視図である。 図7(A)は、2つの金属板積層体同士を連結補助部材を介して連結させる前の状態を示す側面図であり、図7(B)は、2つの金属板積層体同士を連結補助部材を介して連結させた後の状態を示す側面図である。 図8(A)は、2つの金属板積層体同士を積層方向連結補助部材を介して積層方向に連結させる前の状態を示す側面図であり、図8(B)は、2つの金属板積層体同士を積層方向連結補助部材を介して積層方向に連結させた後の状態を示す側面図である。 図9は、接合され一体化された金属板積層体の好適な他の実施形態を示す概略斜視図である。 図10は、接合され一体化された金属板積層体の好適な他の実施形態を示す概略斜視図である。 図11(A)は図10に示される凸部27の平面図であり、図11(B)は図11(A)に示される凸部27の変形例を示す平面図である。 図12(A)は金属板積層体の端部に形成された他の連結形態を示す部分拡大図であって、当該端部には、連結のために形成された凹部と凸部がZ方向に併設して形成されており、隣接する対向端部で双方の凹部と凸部が嵌合可能に配置されている状態を示す図面である。図12(B)は、図12(A)の状態から対向する端部同士を嵌合させて連結させた状態を示す図面である。 図13は、接合され一体化された金属板積層体のより具体的な実施形態の一例を示す概略斜視図である。 図14は、接合され一体化された金属板積層体のより具体的な実施形態の一例を示す概略斜視図である。 図15は、接合され一体化された金属板積層体のより具体的な実施形態の一例を示す図面であり、図15(A)は、金属板積層体と接合蓋体とを一体化する前の状態を示す図面であり、図15(B)は、金属板積層体と接合蓋体とを一体化した後の状態を示す図面である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する形態に限定されることはなく、技術思想を逸脱しない範囲において種々変形を行なって実施することが可能である。また、添付の図面においては、説明のために上下、左右の縮尺あるいは特別な箇所を部分的に誇張して図示することがあり、実際のものとは縮尺が異なる場合がある。
図1〜図3を参照しつつ本発明の好適な実施形態に係る金属板積層体の製造方法について説明する。
図1は、金属板積層体1の好適な実施形態を示す概略斜視図であり、図2は、金属板積層体1を形成する前の複数の金属板5を示す分解斜視図であり、図3は、隣接する金属板5同士が接する接触部端に対して接合部分を形成して、金属板を接合させる第1接合工程を実施した際の接合部分を示す側面図(図1のA−A方向から見た側面図)である。
図1および図2に示されるように、金属板積層体1は、端部5aに切り欠き部20を有する複数の金属板5を、切り欠き部20が連なるように積層することにより形成されている。そして、図2に示される切り欠き部20を積層方向(X方向)に連ねることによって、図1に示される一連の凹部25(便宜上、このものを「第1凹部25」と称すことがある)が形成される。なお、これらの図面において、特に、切り欠き部20は、その部位および形状を見易く表示するために、金属板5に形成されている実際の形状よりも拡大表示してあることに留意されたい。また、端部5aは図面に示される箇所に限定されることなく、積層による一連の凹部25が形成されることを前提にして金属板5の周辺のいずれの箇所にも形成することができる。
積層された金属板5は、各金属板5同士を固着させることによって一体化された金属板積層体1となる。なお、本実施形態における金属板5の積層方向(図面のX方向)には、好適な態様として位置合わせ用の貫通孔30が形成されている。
金属板積層体1の製造方法は、その構成要部として、(1)端部5aに切り欠き部20を有する複数の金属板5を準備する工程と、(2)複数の金属板5を切り欠き部20が連なるように積層して一連の凹部25を形成するように金属板積層体1を形成する工程と、(3)一連の凹部25の内部であって、隣接する金属板5同士が接する接触部端6に対して、接合部分51を形成して、隣接する金属板同士を接合させる第1接合工程と、を有し構成される。
そして、前記第1接合工程において形成される接合部分51(溶接部分51)の突出した最外部51aが一連の凹部25の内部に収納されるように構成されている。
以下、工程毎に順次説明する。
(1)端部5aに切り欠き部20を有する複数の金属板5を準備する工程
図2に示されるように、積層対象となる複数の金属板5が準備される。
金属板5は、厚さt1の板体であり、端部5a側の側平面には切り欠き部20が形成されている。切り欠き部20はその切り取られた形状(Y−Z平面における形状)が図示のごとく矩形状であることが好ましいが、湾曲形状、半円形状、台形形状等とすることもでき、特に限定されるものではない。
切り欠き部20の奥行長さ(深さ)C2は、0.03mm以上、特に0.03〜1mm、好ましくは0.05〜0.15mm程度とされる。
また、切り欠き部20の開口部幅C1は、2mm以上、特に2〜10mm、好ましくは3〜5mm程度とされる。特に、後述するように切り欠き部20の中に他の連結補助部材を挿入して連結部として使用する場合には、奥行長さC2は、比較的大きめの1〜10mm、好ましくは、2〜5mm程度、切り欠き部20の開口部幅C1は、比較的大きめの5〜20mm、好ましくは、8〜16mm程度に設定されることが望ましい。
図2において金属板5の厚さt1は、0.02〜0.5mm、好ましくは、0.03〜0.3mm程度とされ、金属板5の図面に示されるY−Z平面の大きさは、例えば、Y方向長さが10〜250mm程度とされ、Z方向長さが5〜70mm程度とされる。
上述したように金属板5の積層方向(図面のX方向)には、金属板5を積層するに際して、位置合わせ用の貫通孔30が形成されていることが好ましい。貫通孔30を設けることによって、例えば、位置合わせ用の貫通孔30に位置決めピン等を挿入しつつ積層することによって金属板5の位置決めが容易となる。さらに、後述するように、複数の金属板積層体1を順次連結して拡張使用することも可能となる。
貫通孔30の個数は特に制限されるものではないが、積層される金属板5の位置決めを確実に行うためには図2に示されるように所定の間隔を空けて形成した2個の貫通孔30を設けることが望ましい。また、貫通孔30の代わりに、位置決め用の切り欠き部(図示していない)を金属板5の周縁の所定の箇所に設けるようにしてもよい。また、金属板5の積層枚数が比較的少ない場合には、位置決め用の貫通孔30や切り欠き部(図示していない)を設けることなく、単に、端面を揃えて整列させた状態で、クランプ固定により一時的に仮止めするようにすることもできる。
このような金属板5は、例えば、ステンレス鋼、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、コバルト合金、クロム合金、モリブデン合金、タングステン合金等の金属から構成することができる。複数の金属板5は、同種の金属材料から構成され、しかもこれらが容易に拡散接合できる金属から構成されることが好ましい。
図2に示されるように端部5a側に切り欠き部20を有する金属板5は、1枚の金属薄体を被加工ベース体として、この被加工ベース体を所定形状に、エッチング加工あるいはプレス加工、あるいはプラズマやアーク等の熱による切断加工や、レーザや高圧流体や超音波等のエネルギーによる切断加工を行うことにより形成することができる。
これらの加工方法の中で、好適な態様の一例であるエッチング加工により被加工ベース体から金属板5を加工する手順を以下簡単に述べておく。
まず最初に、原材料となる被加工ベース体の金属薄体を準備する。金属薄板は、予め脱脂洗浄処理しておくことが望ましい。次工程におけるフォトレジスト膜の密着性を向上させ、品質・仕上がりを向上させるためである。
次いで、金属薄板の両主面にそれぞれマスク形成のためのフォトレジスト膜を形成する。フォトレジスト膜は塗布形成してもよいし、フィルム状のフォトレジスト膜を貼り付けるようにしてもよい(いわゆるラミネート)。金属薄板の2つの主面のうち片側にのみフォトレジスト膜を形成することも可能であるが、加工精度を担保するためには、両主面にそれぞれフォトレジスト膜を形成することが望ましい。
次いで、フォトレジスト膜の上に、露光用のパターンが形成されたパターンフィルム原版を配置し、露光処理を行なう。フォトレジスト膜がネガ型の場合、露光部分が現像液に対して不溶解性となり、現像後に露光部分が残る。フォトレジスト膜がポジ型の場合、露光部分が現像液に対して溶解し、現像後に未露光部分が残る。
次いで、例えばネガ型の場合、フォトレジストの現像処理が行われ、現像後、露光部分が所定のパターンの(レジスト)マスクとして残り、露光されていない箇所は、レジストが除去されて金属薄板の表面が露出する。
次いで、エッチング処理が行われる。すなわち、フォトレジスト膜によりマスキングされた金属薄板にエッチング液を付けることによって、上記の現像操作で露出された金属薄板の部分だけがエッチングされて、所望の形状に金属薄板が加工される。エッチング液は、使用する金属薄板の種類に応じて適宜選定される。
次いで、エッチング処理後に金属薄板に残っているレジスト(マスク)を除去し、洗浄・乾燥することによって、図2に示されるごとく切り欠き部20を有する金属板5が形成される。なお、このエッチング処理によって、貫通孔30も同時に形成することが好ましい。なお、上記のエッチングは、好適例としてウエットエッチングを挙げて説明したが、金属薄板の肉厚が極めて薄いものであれば、反応性気体やイオン、ラジカルを用いたドライエッチングを採用することもできる。
(2)複数の金属板を積層して金属板積層体を形成する工程
上記のごとく所定の形態に加工された複数の金属板5を準備し、これらの金属板5の切り欠き部20が連なるように積層して金属板積層体を形成する工程が行われる。この工程により、図1に示されるように、金属板積層体1の端部5a側(図1の右方側)には、連なった切り欠き部20により、一連の溝状の凹部25(第1凹部25)が形成される。
このような金属板積層体1を位置ずれをおこすことなく積層形成するには、例えば、上述したように位置合わせ用の貫通孔30に位置決めピン等を挿入しつつ金属板5の積層を行うことが望ましい。なお、本工程においては、単に、複数の金属板5を重ねて一つの集合体(金属板積層体1)を作製しているだけであって、金属板積層体1を構成している金属板5同士を融着させて一体化することまでは行われない。
図1に示される金属板積層体1の積層方向(図面のX方向)の長さLxは、0.2mm以上、特に0.5〜30mm、好ましくは0.8〜20mm程度とされる。
この値が、0.2mm未満であると、積層方向の総厚が薄くなるために、後述する本発明の接合方法を用いることなく、単層の基板で機能を果たすことができたり、あるいは、他の接合方法、例えば、主面側からの1回のレーザ溶接やスポット溶接等による接合を用いることが可能となるからである。
また、図1に示される金属板積層体1の積層方向に対して幅側となる直角方向(図面のY方向)の長さLyは、5mm以上、特に10〜250mm、好ましくは15〜100mm程度とされる。また、図1に示される金属板積層体の積層方向に対して高さ側となる直角方向(図面のZ方向)の長さLzは、5mm以上、特に5〜100mm、好ましくは5〜70mm程度とされる。
なお、金属板積層体1を形成するに際して金属板5の積層枚数は、用いる金属板5の1枚の厚さt1の値によっても異なるが、通常、2〜200枚程度、より好ましくは、5〜100枚程度とされる。
(3)切り欠き部の内部において金属板を接合させる第1接合工程
次いで、積層された金属板積層体1の切り欠き部25により形成される一連の凹部25の内部において、隣接する金属板同士を部分的に接合させて、金属板積層体を仮止めしておく第1接合工程が実施される。
すなわち、図3に示されるように、金属板積層体1の一連の凹部25の内部(特に、凹部25の最深部の底面が好ましい)における、隣接する金属板5同士が接する接触部端6に対して、接合部分51(黒丸で示す箇所)を形成して、隣接する金属板5同士を接合させる第1接合工程が実施される。図3に示されるように、例えば、10枚の金属板5を積層した場合には、少なくとも9点の接合部分51が設けられる。すなわち、N枚の金属板5を積層した場合には、少なくともN−1点の接合部分51を設け、隣り合う金属板5同士が順次接合される。接合部分51は、レーザー溶接による溶接部51とすることが好ましい。すなわち、第1接合工程における接合手法は、レーザー溶接であることが好ましい。レーザー溶接について述べておく。
レーザー溶接での溶接部の形成過程は溶融金属のくぼみの有無によって、(I)熱伝導型と(II)深溶込み型との2種類に分けることができる。(I)熱伝導型レーザー溶接では材料表面でレーザーが吸収され、光が熱に変換されることで熱エネルギーが材料内に伝導して溶融する現象が主となる。この溶融の過程で溶融池の形状があまりへこまず、深さより幅が広いタイプの溶接をすることができる。熱伝導型レーザー溶接はレーザーのパワー密度が比較的低いときに起きやすい。従って、反射損失が大きく加工能率があまり高くないので材料同士の溶着や接合、貫通しない溶接に用いるのがよい。当該溶接は、溶接現象が安定なため溶接欠陥が生じにくく、溶融池の温度が低いために蒸気圧の高い元素の損失が抑えられる等の利点がある。一方、(II)深溶込み型レーザー溶接(いわゆるキーホール型レーザー溶接)はパワー密度が高い場合に生じやすい。つまり、パワー密度が高い場合、溶融池で金属の蒸発が始まり、金属蒸気によって材料表面に反発力が生じるためにくぼみができる。くぼみが深くなると空洞(キーホール)となり、レーザービームが材料の内部に届きやすくなる。
上記いずれの型のレーザー溶接を用いてもよいが、いずれの型のレーザー溶接においても、溶接部分あるいはその周辺には、溶接そのものの出っ張りや、ドロスの出っ張りが生じることは避けられない。しかしながら、本発明においては、端部5aに切り欠き部20を設け、好適には、その寸法が上述のごとく設定されているので、図4に示されるように、第1接合工程において形成される接合部分51(例えば溶接部分)の突出した最外部51aが、凹部25(切り欠き部20)の内部に収納されるようになっている。そのため、端部5aを含むX−Z平面(積層されることにより形成された面であり、「積層面」と称す場合がある)には、当該平面よりも突出した部分がないので、端部5aで規制される外形の寸法精度をそのまま維持することができ、外形寸法の調整が不要となる。また、複数の金属板積層体1を繋いで拡張使用する場合には、出っ張りのない端部5aを接続面として使用することができる。
なお、本発明では凹部25においてのみ第1接合工程が実施されていることが望ましい。
上述してきた第1接合工程は、重ねられた状態にある金属板積層体1を仮止めするための接合工程である。この工程における接合のみによって、金属板積層体1の形態が崩れることなく固定され一体化されるのであれば、この工程で金属板積層体1の製造を完了させることもできる。しかしながら、一般には、接合強度が十分でないため、以下に示すような本接合である第2接合工程を設けることが望ましい。
(4)本接合を行う第2接合工程
上述してきた第1接合工程の後、さらに、積層された金属板5の隣接する主面同士を接合させる第2接合工程が行われる。前記第1接合工程の際に、位置合わせ用の貫通孔30の中に位置決めピンが挿入されている場合には、通常、位置決めピンを抜いてから第2接合工程が行われる。
第2接合工程における金属板5の隣接する主面同士の接合手法は、拡散接合とすることが好ましい。本発明では主面の全部が拡散接合されていることが望ましい。拡散接合とは、接合する材料同士を密着させ、真空や不活性ガス中などの制御された雰囲気中で、加圧・加熱し、接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。拡散接合による接合は、接着剤フリーの接続となり、溶液中や特殊な温度条件でも不都合なく使用することが可能となる。また、固定のための新たな部品(例えば、ネジやクランプ部材等)を用いる必要なく、生産性も向上する。外観形状もよい。
このようにして固定され一体化された金属板積層体1は、図4に示されるように溝状の凹部25内に端面5aよりも外側に突出する突出物が存在しない。そのため、凹部25が存在する側の端面5a(積層により形成された積層面)を拡張のための接合面とすることができる。
すなわち、図5に示されるように、上述してきた本発明の金属板積層体1を複数個準備し(図示の場合4個)、これらを互いに図示のごとくY方向(積層方向Xに対して直角方向)に連結して用いることができる。連結に支障がないのは、図4に示されるように接合部分51(溶接部51)の突出した最外部51aが、凹部25(切り欠き部20)の内部に収納されているからである。
図5において、切り欠き部20が存在する側の端面5aと、当該端面5a(積層面)と反対側に位置する端面5b(積層面)との連結手法としては、公知の種々の手法を用いることが可能である。例えば、金属板積層体1同士が接することにより形成される端面同士(端面5aと端面5b)をレーザー溶接、スポット溶接、アーク溶接、エポキシやポリイミドなどの樹脂による接着などによって連結することができる。
なお、図5においては図面の横方向であるY方向の連結状態しか示していないが、隣接する金属板積層体1の図面のX方向の平面5c同士も連結可能である。平面5c同士の連結では、凹部25のない平面(積層面)同士の接合となる。
上述してきた複数個の金属板積層体1は、金属板積層体1の端面(積層面)同士を溶接や、接着にて接合することができる。しかしながら、使用の仕方によっては、拡張使用のために金属板積層体1同士を接合した後、再度、元の状態となるように分離させ、接合前の個々の大きさの金属板積層体1に戻しておきたいという要望が生じることがある。このような場合に、前記凹部25を連結部として機能させることにより、金属板積層体1同士を着脱可能に操作することが可能となる。
すなわち、例えば、図6(A)に示されるような連結補助部材60を準備して、このものを金属板積層体1同士の連結のための介在部材として用いることによって金属板積層体1の拡張使用が可能となる。つまり、連結補助部材60は、ベース薄板材65の略中央から両主面側に突出した連結部61を有するように構成されるとともに、突出した連結部61は、ベース薄板材65の長手方向(図面のX方向)に沿った状態で形成される。そして、図7(B)に示されるように、ベース薄板材65の両側に配置されている連結部61が金属板積層体1の凹部25に嵌合されることによって、一対の金属板積層体1の連結が可能となる。なお、図7(A)は、一対の金属板積層体1を連結させる前の状態を示す図面である。
図6(A)に示される連結補助部材60の各部の寸法設定は以下のようにすることが望ましい。連結部61の外径寸法C1´は、金属板積層体1の凹部25に嵌合できる程度の大きさとされる。連結部61の突出長さC2´は、その先端が、嵌合操作の際、接合部分51(溶接部51)の最外部51aに接しない程度であって(図7(B)参照)、かつ嵌合による一体化が可能となる長さとされる。ベース薄板材65の厚さC3は、着脱操作が容易となり、かつ変形しない範囲で出来るだけ薄くなるように設定することが望ましい。ベース薄板材65のZ方向の外径Lz´は、金属板積層体1の高さLz(図1、図7(A)参照)と同等あるいはそれ以下とすることが望ましい。ベース薄板材65のX方向の長さLx´は金属板積層体1の積層方向の長さLx(図1参照)と同等程度とすることが望ましい。
このような手法によって3以上の金属板積層体1の連結を可能とするためには、金属板積層体1の構成を図9に示すような構造にさらに変形させればよい。すなわち、図9に示すようにY方向の両側の端面にそれぞれ凹部25を設けることによって、連結補助部材60を介在させつつ、図面のY方向に順次、金属板積層体1を連結させることが可能となる。なお、図9に示される形態は、第1凹部25が形成されている積層面と反対側の積層面(異なる側部位置)に、さらに連結部として機能することができる第2凹部25を金属板25の積層により形成したものであると言い換えることができる。第1凹部25と第2凹部25は同一形態、同一寸法とすることが望ましい。
この一方で、積層方向であるX方向へ金属板積層体1を連結して拡張使用する場合には、貫通孔30を利用することができる。例えば、図6(B)に示されるような積層方向連結補助部材70を準備して、このものを連結のための介在部材として用いることによって金属板積層体1の積層方向(X方向)への拡張使用が可能となる。つまり、積層方向連結補助部材70は、ベース薄板材75の略中央から両主面側に突出した連結部71を有するように構成される。そして、図8(B)に示されるように、ベース薄板材75の両側に配置されている連結部71が貫通孔30に嵌合されることによって、金属板積層体1の連結が可能となる。図8(A)は、金属板積層体1を連結させる前の状態を示す図面である。なお、図8(A)、(B)において、凹部25は、紙面の奥行側に形成されている。そのため、図8(A)、(B)において、凹部25は現れていない。
図6(B)に示される積層方向連結補助部材70の各部の寸法設定は以下のようにすることが望ましい。すなわち、連結部71の外径寸法P3は、貫通孔30に嵌合できる程度の大きさとされる。連結部71の突出長さP2は、嵌合による一体化が可能な長さとされる。ベース薄板材75の厚さP1は、着脱操作が容易となり、かつ変形しない範囲で出来るだけ薄くなるように設定することが望ましい。ベース薄板材75の外径P4は金属板積層体1の高さLz(図1、図8(A)参照)と同等あるいはそれ以下とすることが望ましい。
上記の連結補助部材60および積層方向連結補助部材70は、各種金属材料や樹脂材料から構成することができる。
なお、図6(A)に示される連結補助部材60を用いることなく金属板積層体1のみでの連結を可能ならしめるために、図10に示されるような形態の金属板積層体1を形成することもできる。すなわち、金属板積層体1の凹部25が設けられている端面とは反対側の端面(異なる側部位置)に、凹部25と嵌合できる所定の大きさを有する凸部27(連結凸部)を金属板の積層により形成するようにしてもよい。この場合、凸部27側において、隣接する金属板同士を接合させるための溶接等の接合を行う必要がない場合には、図11(A)に示されるような通常の凸形状とすればよい。この一方で、凸部27側において、隣接する金属板同士を接合させるための溶接等の接合を行う必要がある場合には、図11(B)に示されるように凸部27の基部近傍に切り欠き部分を形成し、その切り欠いた箇所の内部に溶接等による接合を行うようにすればよい。切り欠き部分の大きさは、接合部分(溶接部)の最外部が切り欠き部分からはみ出さない程度の大きさとすればよい。
連結構造に関する他の実施形態が図12に示される。図12(A)は金属板積層体の端部に形成された他の連結形態を示す部分拡大図であって、同じ側部位置の端部には、連結のために形成された凹部25と凸部28(連結凸部)がZ方向に併設して形成されており、隣接する対向端部で双方の凹部25と凸部28が嵌合可能に配置されている状態を示す図面である。図12(B)は、図12(A)の状態から対向する端部同士を嵌合させて連結させた状態を示す図面である。
図12(A)において、連結のため嵌合対象となる右方の金属板積層体1は、左方に存在する金属板積層体1の天地(Z方向)を逆さにした関係にあるとして見て頂きたい。双方の対向する金属板積層体1における凹部25の内部には、接合部分51が形成されており、凹部25と嵌合することのできる凸部28は、溶接部等である接合部分51の最外部と接しないように、突合せ位置調整用凸部29と、突合せ位置調整用凹部26の嵌合方向寸法によって調整することができる。すなわち、図面における突合せ位置調整用凹部26のA寸法よりも突合せ位置調整用凸部29のB寸法が大きいことを前提とし、例えば、A寸法の最小値を0.030mmとし、B寸法の最小値を0.060mmとすることができる。
本発明の金属板積層体1の好適な具体例が図13および図14にそれぞれ示される。
図13には、金属板5に貫通孔35を形成し、金属板5を複数枚(図面では3枚)積層させることによってアスペクト比の高い貫通孔35´を形成させた金属板積層体1の実施例が示される。すなわち、通常のエッチングであれば、開孔深さ(板厚)よりも開孔幅が大きく形成されるが、図13のごとく積層することによって、深さが幅よりも大きい開孔(つまり、高アスペクト比の開孔)を形成することができる。アスペクト比の高い貫通孔35´は、流路やフィルター微細孔等として機能させることができる。なお、金属板5の板厚は、0.02〜0.5mm程度とすることができる。
本発明の金属板積層体1の好適な具体例が図13〜図15にそれぞれ示される。
図13には、金属板5に貫通孔35を形成し、金属板5を複数枚(図面では3枚)積層させることによってアスペクト比の高い貫通孔35´を形成させた金属板積層体1の実施例が示される。すなわち、通常のエッチングであれば、開孔深さ(板厚)よりも開孔幅が大きく形成されるが、図13のごとく積層することによって、深さが幅よりも大きい開孔(つまり、高アスペクト比の開孔)を形成することができる。アスペクト比の高い貫通孔35´は、流路やフィルター微細孔等として機能させることができる。なお、金属板5の板厚は、0.02〜0.5mm程度とすることができる。
図14には、突出した複数のピラー10をZ方向に備える金属板5´と、ピラー10の存在しない単なる板体(スペーサ)からなる金属板5とを、X方向に積層させて形成した金属板積層体1をフィルターの構成部材の一部品として用いた実施例が示される。すなわち、金属板5´と金属板5とを組み合わせて一体化させることによってフィルターが形成される。上部に形成される接合蓋体600は、ピラー10の先に連接している蓋部材605´と蓋スペーサ605とを積層して一体化することによって形成されている。
このように形成されるフィルターの側面方向には流体を流すことができる空間が形成され、フィルター立体構造を構成することができる。ろ過対象となる流体中に存在する異物は、柱状に立設する複数のピラー10の集合体で形成されるフィルター部によって除去される。
なお、金属板積層体1において、積層されて接触部位となる金属板5´と金属板5の平面部の面積、および同様に積層されて接触部位となる蓋部材605´と蓋スペーサ605の平面部の面積は同じとすることが望ましい。
なお、図14に示される金属積層体1においても、凹部25および接合蓋体600に形成される凹部25´の形成手法は、上述した例えば図1に示されるそれらと同様にすればよい。また、図14に示される態様において、ピラー10の存在しない単なる板体(スペーサ)5´、605´は、必須のものではなく、省略することもできる。
図15には、本発明の金属板積層体1をフィルターの構成部材の一部品として用いた他の実施例が示される。図15(A)は、金属板積層体1と接合蓋体700とを一体化する前の状態を示す図面であり、図15(B)は、金属板積層体1と接合蓋体700とを一体化した後の状態を示す図面である。
図15(A)、(B)にそれぞれ示される金属板積層体1は、突出した突起部10´をZ方向に備える金属板5´と、必要に応じて設けられる突起部10´の存在しない単なる板体(スペーサ)からなる金属板(図示していない)とをX方向に積層させて形成されている。
図15に示される突出した突起部10´の上面10´aは、接合蓋体700の主面701(金属から構成されている)と密着できる平面となっており、これにより、図15(B)に示されるように、突起部10´の上面10´aと接合蓋体700の主面701とは拡散接合により一体化することができる。突起部10´を介して双方の部材を一体化することによって、図14の場合と同様に側面方向には流体を流すことができる空間が形成され、フィルター立体構造を構成することができる。ろ過対象となる流体中に存在する異物は、柱状に立設する複数の突起部10´の集合体で形成されるフィルター部によって除去される。
金属板を積層することにより形成される突起部10´の基部10´bはシャープな角(丸みを帯びていない)として形成することができ、突起部10´はフィルター部を構成するピラーとして極めて好適な形態となる。複数存在する突起部10´の寸法精度もよい。
図15に示される金属積層体1においても、凹部25の形成手法は、上述した例えば図1に示されるそれらと同様である。
なお、図15において、金属板5´の板厚は、0.050〜0.15mm程度であり、Y方向寸法Lyは、1〜100mm程度であり、Z方向寸法Lzは、1〜50mm程度であり、X方向寸法Lxは0.050〜0.15mm程度である。また、図面において突起部10´を規定することのできる寸法Da=150〜1500μm程度、Db=100〜1000μm程度とされ、また突起部10´のピッチは150〜1500μm程度とされる。
上述してきたように、本発明の金属板積層体の製造方法は、端部に切り欠き部を有する複数の金属板を準備する工程と、前記複数の金属板を前記切り欠き部が連なるように積層して一連の凹部を形成するように金属板積層体を形成する工程と、前記一連の凹部の内部であって、隣接する金属板同士が接する接触部端に対して、接合部分を形成して、金属板を接合させる第1接合工程と、を有するように構成されているので、金属板積層体の仮接合部分が、当該仮接合部分を有する側の積層面から突出するのを防止することができる。また、一連の凹部は金属板積層体の拡張使用の際の連結部として使用することができる。
例えば、医療分野や、電子部品、化学製品等の分野等において、利用可能である。
5…金属板
6…接触部端
20…切り欠き部
25…凹部
30…貫通孔
51…接合部分
51a…最外部
60…連結補助部材
70…積層方向連結補助部材

Claims (11)

  1. 複数の同一形状の金属板がその厚み方向に積層されてなる金属板積層体であって、
    前記金属板は、所定の間隔にて設けられてなる複数のピラー状部と、前記複数のピラー状部の長手方向一端部及び他端部のそれぞれに連続する平面部とを含み、前記ピラー状部の間隔及び前記平面部により形成される複数の略長方形状の貫通開口部を有し、
    前記金属板の積層方向において、隣接する前記金属板の前記平面部間に、前記平面部と同一形状の金属板体が設けられている金属板積層体。
  2. 前記金属板の積層方向において隣接する前記金属板間の間隔が、前記略長方形状の貫通開口部の短辺の長さよりも大きい請求項1に記載の金属板積層体。
  3. 前記金属板の前記平面部及び前記金属板体は、端部に切り欠き部を有し、
    前記切り欠き部が連なるように前記複数の金属板及び前記金属板体が積層されて一連の凹部が形成されている請求項1又は2に記載の金属板積層体。
  4. 前記金属板の前記平面部及び前記金属板体は、端部に複数の切り欠き部を有し、
    前記複数の切り欠き部のそれぞれが連なるように前記複数の金属板及び前記金属板体が積層されて複数の一連の凹部が形成されている請求項1又は2に記載の金属板積層体。
  5. 前記一連の凹部が連結部として機能する請求項又はに記載の金属板積層体。
  6. 前記金属板積層体は、フィルターとして機能する請求項1〜のいずれかに記載の金属板積層体。
  7. 前記フィルターは、インクジェットプリンタに用いられるフィルターである請求項に記載の金属板積層体。
  8. 連結補助部材を介して複数の金属板積層体が連結されてなる金属板積層体の連結体であって、
    前記金属板積層体は、端部に切り欠き部を有する複数の金属板が積層されてなり、
    前記切り欠き部が連なるように前記複数の金属板が積層されて一連の凹部が形成されており、
    前記一連の凹部の内部であって、隣接する金属板同士が接触する接触部端に、該隣接する金属板同士を接合させる接合部分が形成されており、
    前記連結補助部材は、互いに対向する主面を有するベース薄板材と、前記ベース薄板材から両主面側に突出してなる前記一連の凹部に嵌合可能な連結部とを有し、
    前記連結部の前記主面からの突出長さは、前記一連の凹部に前記連結部を嵌合させたときに前記連結部が前記接合部分に接することのない長さであり、
    前記一連の凹部に前記連結部を嵌合させることにより、前記連結補助部材を介して前記複数の金属板積層体が連結されてなる金属板積層体の連結体。
  9. 前記金属板には、積層方向に向けた貫通孔が形成されており、
    前記金属板積層体は、前記貫通孔が連通することにより構成される連通貫通孔を有する請求項に記載の金属板積層体の連結体。
  10. 前記金属板積層体の連結体は、フィルターとして機能する請求項に記載の金属板積層体の連結体。
  11. 前記フィルターは、インクジェットプリンタに用いられるフィルターである請求項10に記載の金属板積層体の連結体。
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