JP6428668B2 - 情報配信システム - Google Patents

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Description

本発明は、所定の道路上又は施設内に設定された収集エリアを通行する人物についての情報を収集する技術に関する。
特許文献1には、道路沿いに設けられた広告用のディスプレイ(いわゆる街頭ビジョン)付近を通行する歩行者の属性情報(年齢や性別等)を収集するとともに、その収集した属性情報に基づいて通行者の人員構成を特定し、街頭ビジョンに表示させる広告内容を通行者の人員構成に合致した内容に調整する技術が開示されている。また、通行者の人員構成が時間帯に応じて変化する場合には、広告内容を時間帯に応じて変化させる態様についても言及されている。
通行者の属性情報の収集は、通行者が携帯する携帯電話からの送信データを受信したり、通行者が携行するICカードに登録されているデータを読み取ったりすることで実現される。以降では便宜上、通行者の属性情報を収集する手段を収集手段と称する。また、通行者の属性情報を収集可能なエリアを収集エリアと称する。なお、特許文献1において収集エリアは、街頭ビジョンを視認できる範囲に設定されている。
特開2004−157498号公報
特許文献1に開示の技術は、収集手段によって収集された情報(以降、収集情報)をマーケティングに利用するものであって、収集情報から抽出される情報や収集情報そのものを、一般ユーザに対して配信するものではない。なお、ここでの一般ユーザとは、公衆を指すものである。一般ユーザには、収集エリアを通行する人物等も含まれる。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、施設又は道路に設定した所定の収集エリアを通行する歩行者の情報を収集する情報配信システムにおいて、その収集した情報に基づいて配信用情報を生成し、一般ユーザに配信する情報配信システムを提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、歩行者によって携行され、所定の周波数帯の電波を用いて、歩行者の属性を示す属性情報と、固有の識別情報を含む歩行者情報パケットを送信する発信器(1)と、所定の収集エリア内に存在する発信器から送信される歩行者情報パケットを受信するように、道路上又は施設内の所定の位置に配置される複数の通行者情報収集装置(2)と、複数の通行者情報収集装置の外部に設けられるセンタ(3)と、車両で用いられる車両用端末(4)と、を備え、複数の通行者情報収集装置、センタ、及び車両用端末のそれぞれは、広域通信網を介した通信である広域通信を実施可能に構成されており、複数の通行者情報収集装置及び車両用端末のそれぞれは、広域通信網を介さない通信である狭域通信を実施可能に構成されており、センタは、複数の通行者情報収集装置のそれぞれが受信した歩行者情報パケットに示されている属性情報及び識別情報を、当該歩行者情報パケットを受信した通行者情報収集装置の位置を示す位置情報及び属性情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と対応付けた通行者情報としてデータベース(33)に格納する格納処理部(321、F4)と、データベースに格納されている通行者情報に基づいて、収集エリアを通行する車両の運転者にとって注意すべき歩行者種別を示す注意対象種別と、その注意対象種別を注意すべき時間帯とを示す注意対象情報を配信用情報として生成する配信用情報生成装置(34)と、配信用情報生成装置が生成した注意対象情報を広域通信によって、通行者情報収集装置に定期配信するとともに、車両用端末からの要求に基づいて車両用端末に配信する広域配信装置(322、31)と、を備え、通行者情報収集装置は、センタから取得した注意対象情報を狭域通信によって車両用端末に配信する狭域配信装置(22、F6)を備え、車両用端末は、センタが備える広域配信装置から車両用端末の現在位置に応じた注意対象情報を取得する注意対象情報取得部(G5a)と、通行者情報収集装置が備える狭域配信装置から狭域通信によって逐次配信される注意対象情報を取得する狭域通信処理部(G4)と、狭域通信処理部が注意対象情報を受信した場合に、当該注意対象情報に示される歩行者種別について注意するように促す情報を所定の情報出力装置から出力する報知処理を実施するとともに、注意対象情報取得部が注意対象情報を受信した場合にもその受信した注意対象情報に基づいた報知処理を実施する報知処理部(G6)と、を備え、報知処理部は、注意対象情報取得部及び狭域通信処理部の両方で同一の注意対象情報を取得できている場合には、狭域通信処理部が取得している注意対象情報に基づいた報知処理を実施する一方、注意対象情報取得部が取得した注意対象情報に基づく報知処理はキャンセルすることを特徴とする。
以上の構成では、配信装置が、データベースに格納されている通行者情報に基づいて生成した配信用情報をユーザ側端末に配信する。配信用情報は、収集エリアにおける時刻に応じた通行者の人員構成の傾向を示す動向情報、又は、ユーザによって指定される識別情報に対応付けられている人物が収集エリアを通行した時刻を示す通行履歴情報の何れかに該当する情報である。
このような態様によれば、一般ユーザは、ユーザ側端末を利用することで、収集エリアにおける時刻に応じた通行者の人員構成の傾向、又は、特定の人物が収集エリアを通行した時刻を取得することができる。つまり、一般ユーザが収集エリアを通行した歩行者についての情報を取得することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態に係る情報配信システム100の構成を示すブロック図である。 無線タグ1の概略的な構成を示すブロック図である。 近接場通信部12が実施するリード/ライト処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理部14が実施する発信処理を説明するためのフローチャートである。 タグ情報パケットの概略的な構成の一例を示す図である。 路側機2の概略的な構成を示すブロック図である。 路側制御部26が備える機能を概略的に表した機能ブロック図である。 アップロードパケットの概略的な構成の一例を示す図である。 狭域通信パケットの概略的な構成の一例を示す図である。 路側制御部26が実施する通行者情報収集処理を説明するためのフローチャートである。 路側制御部26が実施する狭域配信処理を説明するためのフローチャートである。 センタの概略的な構成を示すブロック図である。 人員構成特定部341の作動を説明するための図である。 センタ3から路側機2へ配信する、注意対象情報を含む通信パケットの構成の一例を示す図である。 センタ3が実施する受信関連処理を説明するためのフローチャートである。 車両用ユニット4の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車両側制御部44が備える機能を概略的に表す機能ブロック図である。 車両側制御部44が実施するV2Xパケット送信処理を説明するためのフローチャートである。 車両側制御部44が実施する注意対象種別報知処理を説明するためのフローチャートである。 変形例3における情報配信システム100Aの構成を示すブロック図である。 変形例4における情報配信システム100Bの構成を示すブロック図である。 変形例4おける路側機2の構成を示すブロック図である。 第2実施形態における情報配信システム200の構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるセンタ3及び広域通信端末5の構成を示すブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態(以降、第1実施形態)について図を用いて説明する。本実施形態に係る情報配信システム100は図1に示すように、歩行者等に携帯される無線タグ1と、道路沿いに設置される路側機2と、路側機2の外部に設けられているセンタ3と、車両で用いられる車両用ユニット4と、を備える。
なお、図1には無線タグ1を1つしか図示していないが、無線タグ1は複数の歩行者のそれぞれによって携帯され、システム全体としては複数存在する。車両用ユニット4も、複数の車両のそれぞれにおいて利用される。そのため、システム全体としては複数存在してもよい。路側機2もまた、それぞれ異なる地点に複数設けられていても良い。ただし、ここでは説明簡略化のため、或る1つの路側機2を対象として説明する。センタ3は、1つだけであっても良いし、例えば都道府県や市町村といった、所定の大きさを有するエリア毎に1つずつ設けられる態様としてもよい良い。
<情報配信システム100の概要構成>
無線タグ1は、鞄や靴等に取り付けられたり、衣服のポケット等に収容されたりすることで、歩行者によって携帯される。無線タグ1には予め、当該無線タグ1を携帯する人物の属性情報や、他の無線タグ1とは重複しない固有の識別番号(以降、タグID)が登録されている。ここでの属性情報とは、年齢や、性別、社会的属性などを示す。社会的属性とは、小学生、中学生、高校生、会社員などといった、いわゆる社会的な立場を示す項目である。タグIDが請求項に記載の識別情報に相当する。
無線タグ1は、所定の周波数帯の電波を用いて、無線タグ1に登録されているタグIDと属性情報とを含むタグ情報パケットを、所定の送信周期で、又は路側機2から送信される問い合わせ信号を受信したことをトリガとして、送信する。無線タグ1が請求項に記載の発信器に相当し、タグ情報パケットが請求項に記載の歩行者情報パケットに相当する。
路側機2は、所定の収集エリアに存在する無線タグ1からのタグ情報パケットを受信できるように、道路上の適宜設計される位置に配置されており、無線タグ1から送信されるタグ情報パケットを受信する。路側機2と無線タグ1との無線通信は、広域通信網を介さずに直接的に実施される。なお、ここでの広域通信網とは、携帯電話網やインターネット等の、電気通信事業者によって提供される公衆通信ネットワークを指す。
路側機2と無線タグ1とが通信を実施する際の通信方式等を定める通信規格は、任意のものを採用することができる。便宜上、路側機2と無線タグ1と間で実施される無線通信を、近距離通信と称する。無線タグ1の送信電力等は、タグ情報パケットが路側機2によって受信可能な信号レベルを保って伝搬する距離が最大でも50m程度となるように、調整されている。路側機2が請求項に記載の通行者情報収集装置に相当する。
また、路側機2は、センタ3と広域通信網を介した通信(以降、広域通信)を実施するように構成されている。
路側機2は、収集エリアを通行する歩行者が携帯している無線タグ1から送信されたタグ情報パケットを、受信時刻や路側機2の位置情報と対応付けてセンタ3にアップロードする。タグ情報パケットの受信時刻は、当該タグ情報パケットを送信した無線タグ1を携行している歩行者が路側機2の収集エリアを通行した時刻(つまり通行時刻)に相当する。路側機2によるセンタ3への情報提供は逐次実施される。これにより、センタ3には、収集エリアを通行する歩行者(以降、通行者)の属性情報が、通行時刻と対応付けられて蓄積されていく。
センタ3は、路側機2から提供された複数のデータを母集団として、収集エリアを通行する公衆の時間帯毎の通行量及びその人員構成を解析する。また、その解析結果に基づいて、収集エリアを通行する車両の運転者が注意すべき歩行者種別を示す注意対象種別、及び、その注意対象種別を注意すべき時間帯(以降、要注意時間帯)を特定する。そして、注意対象種別と要注意時間帯とを示す注意対象情報を路側機2に提供する。なお、ここでの歩行者種別とは、例えば小学生等の、前述の社会的属性に相当するものである。注意対象情報が請求項に記載の動向情報及び配信用情報に相当する。
路側機2と車両用ユニット4とはそれぞれ、所定の通信規格に準拠した方式によって、広域通信網を介さない無線通信(いわゆる路車通信)を実施するように構成されている。路車間通信を実現するための通信規格は任意のものを採用することができる。ここでは一例として路側機2と車両用ユニット4とは、IEEE1609等にて開示されているWAVE(Wireless Access in Vehicular Environment)の規格に準拠して無線通信を実施するものとする。もちろん、車両用ユニット4と路側機2との通信は、その他、Bluetooth(登録商標)などの周知の通信規格に準拠して実施されても良い。
路車通信に用いられる電波もまた、法律等で許容される限りにおいて任意のものを採用することができる。例えば760MHz帯や、5.9GHz帯、2.4GHz帯などを採用すればよい。便宜上、以降では路側機2と車両用ユニット4とが実施する無線通信を狭域通信と称する。狭域通信によって通信可能な距離は、数百m程度である。路側機2にとって狭域通信可能な範囲を狭域通信エリアと称する。狭域通信エリアは、収集エリアよりも広く形成される場合が多い。
路側機2は、センタ3から提供された注意対象情報から、現在時刻に対応する注意対象種別を特定し、当該注意対象種別を示す通信パケット(以降、注意喚起パケット)を、狭域通信によって車両用ユニット4に配信する。
車両用ユニット4は、狭域通信によって路側機2から配信された注意喚起パケットを受信すると、当該注意喚起パケットに示される歩行者種別に注意するように促す画像や音声を出力する。また、本実施形態においては、車両用ユニット4は広域通信可能に構成されており、車両用ユニット4は、路側機2だけでなく、センタ3からも現在位置に対応する注意対象情報を取得する。これにより、路側機2から注意対象情報を受信できない場合であっても、広域通信網経由で同様の情報を取得することができる。車両用ユニット4が請求項に記載のユーザ側端末(特に、車両用端末)に相当する。
なお、広域通信を実施する通信端末(例えば路側機2や車両用ユニット4)のそれぞれには、固有の識別番号である端末IDが割り当てられている。また、狭域通信を通信端末(例えば路側機2や車両用ユニット4)のそれぞれには、狭域通信を実施する通信端末を互いに識別するための識別番号である狭域通信IDが動的に割り当てられる。
<無線タグ1の構成について>
ここでは、無線タグ1の構成について述べる。無線タグ1は図2に示すように、近距離通信部11、近接場通信部12、メモリ13、及びメイン処理部14を備える。メイン処理部14は、近距離通信部11及びメモリ13と相互通信可能に構成されており、近接場通信部12は、メモリ13と相互通信可能に接続されている。
近距離通信部11は、路側機2と近距離通信を行うための通信モジュールであり、より細かい要素として、近距離通信用アンテナと、送受信部とを備える。近距離通信用アンテナは、近距離通信に用いられる周波数帯(例えばRadio Frequency:RF帯)の電波を送受信するためのアンテナである。送受信部は、近距離通信用アンテナで受信した信号を復調してメイン処理部14に提供するとともに、メイン処理部14から入力されたデータを変調して、近距離通信用アンテナから送信する。
近接場通信部12は、近接場通信(Near Field Communication:NFC)を実施するための通信モジュールである。ここでの近接場通信とは、近距離通信よりも通信可能な距離が十分に小さい通信方式による通信を指す。例えば、近接場通信の通信可能な距離は数cmから数十cm程度となる通信を指す。
近接場通信部12は、ISO/IEC 14443やISO/IEC 18092といった、周知の通信規格に準拠して、図示しないリーダライタと近接場通信を実施する。リーダライタは、近接場通信によって無線タグ1に登録されている情報を参照したり、データを書き換えたりするための装置である。
無線タグ1のユーザは、リーダライタを用いて無線タグ1に属性情報を登録したり、登録内容を変更したり、登録内容を参照する事ができる。図3は、リーダライタとの通信接続が確立されている場合の近接場通信部12の作動を示すフローチャートである。便宜上、リーダライタとの通信接続が確立されている場合の近接場通信部12が実施する処理を、リード/ライト処理と称する。
近接場通信部12は、リーダライタとの通信が確立すると、リーダライタから要求されている内容が書き込み要求であるか否かをステップS101で判定する。そして、リーダライタから要求されている内容がデータの書き込みである場合には、ステップS101が肯定判定されてステップS102に移り、リーダライタから入力されているデータをメモリ13に書き込む。なお、リーダライタを介してユーザが書き込めるデータの内容は、属性情報に該当する項目のみとなるように制限されていることが好ましい。
また、リーダライタから要求されている内容が登録データの参照である場合には、ステップS101が否定判定されてステップS103に移り、メモリ13に登録されているデータ(つまり属性情報)をリーダライタに出力する。このように無線タグ1が近接場通信部12を備えることで、無線タグ1に登録されている内容の確認や、登録内容の変更をユーザが実施することができる。
メモリ13は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体である。メモリ13は、例えばフラッシュメモリを用いて実現すればよい。メモリ13には、タグIDのほか、属性情報が格納される。
メイン処理部14は、近距離通信部11の動作を制御する。メイン処理部14は、例えば、CPUやICを用いて実現されればよい。メイン処理部14は、近距離通信部11と協働し、タグ情報パケットを送信する処理(以降、発信処理)を実施する。
なお、メイン処理部14は、路側機2からの問い合わせ信号を受信したことをトリガとしてタグ情報パケットを送信するパッシブ送信モードと、所定の送信周期でタグ情報パケットを定期的に送信するアクティブ送信モードの2つの動作モードを備える。
パッシブ送信モードでは、問い合わせ信号を受信していない状態においてはスリープモードになっている。スリープモードは、路側機2からの問い合わせ信号を受信したことを検出するために必要な機能については動作させる一方、その他の機能については動作を停止させることで消費電力を抑制している状態を指す。
メイン処理部14をパッシブ送信モードとして動作させるか、アクティブ送信モードとして動作させるかは、ユーザによって選択可能に構成されていることが好ましい。本実施形態では一例としてメイン処理部14は、パッシブ送信モードに設定されているものとする。なお、他の態様として、メイン処理部14は、パッシブ送信モードとアクティブ送信モードの何れか一方でしか動作しないように構成されていても良い。
図4は発信処理を説明するためのフローチャートであって、路側機2からの問い合わせ信号を受信した場合に開始される。もちろん、他の態様としてメイン処理部14がアクティブ動作モードに設定されている場合には、図4に示す発信処理は、タグ情報パケットを前回送信してから所定の送信周期経過した場合に開始されればよい。
まず、ステップS110ではメイン処理部14がメモリ13に登録されているタグID及び属性情報を読み出してステップS111に移る。ステップS111ではメイン処理部14が、ステップS110で読みだしたデータに基づいてタグ情報パケットを生成して、ステップS112に移る。タグ情報パケットは、予め決められたデータフォーマットに準拠するように生成されればよい。例えばタグ情報パケットは、図5に示すように、タグIDが格納されるタグIDフィールドFd1と、属性情報が配置される属性情報フィールドFd2を備えるものとする。
ステップS112では、ステップS111で生成したタグ情報パケットを送信してフローを終了する。なお、パッシブ送信モードに設定されている場合、メイン処理部14は問い合わせ信号を受信した時点を起算時点としてランダム時間待機してからタグ情報パケットを送信するものとする。路側機2の周辺に複数の無線タグ1が存在する場合を想定し、複数の無線タグ1のそれぞれが応答するタイミングが重なってしまうリスクを低減するためである。待機時間は予め登録された乱数表を用いて決定されれば良い。
<路側機2の構成について>
次に、路側機2の構成について述べる。路側機2は、路側機2が形成する収集エリア内に存在する無線タグ1と近距離通信を実施することで当該収集エリアを通行する歩行者(つまり通行者)の情報を収集する。また、路側機2は、路側機2が形成する狭域通信エリア内に存在する車両用ユニット4に対して、注意喚起パケットなどを配信する。
路側機2は、所定の収集エリア及び狭域通信エリアを形成するために適した位置に設けられている。たとえば、路側機2は、通学路上の交差点や、交差点と交差点の途中等に設けられている。なお、路側機2は、路側に固定されていてもよいし、可搬型であってもよい。ここでの可搬型とは、動作時の位置は固定されており、持ち運んで設置位置を変更できるタイプを指す。
路側機2は、図6に示すように近距離通信部21、狭域通信部22、ローカルデータベース(以降、ローカルDB)23、広域通信部24、GNSS受信機25、及び路側制御部26を備える。近距離通信部21、狭域通信部22、ローカルDB23、広域通信部24、及びGNSS受信機25はそれぞれ、路側制御部26と相互通信可能に接続されている。
近距離通信部21は、近距離通信を実施するための通信モジュールである。その具体的な構成等は、無線タグ1が備える近距離通信部11と同様である。近距離通信部21は、無線タグ1から送信されたタグ情報パケットを受信して、路側制御部26に出力する。
狭域通信部22は、狭域通信を実施するための通信モジュールである。狭域通信部22は、より細かい要素として、狭域通信用アンテナと、送受信部とを備える。狭域通信用アンテナは、狭域通信に用いられる周波数帯の電波を送受信するためのアンテナである。送受信部は、狭域通信用アンテナで受信した信号を復調して路側制御部26に提供するとともに、路側制御部26から入力されたデータを変調して、狭域通信用アンテナから送信させる。
ローカルDB23は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を用いて実現されるデータベースである。ローカルDB23は、路側制御部26によるデータの書き込み、読出、削除等が実施可能に構成されている。ローカルDB23には、後述するローカル保存処理部F4によって、路側機2が受信したタグ情報パケットに示されているタグID及び属性情報等が、受信時刻を示す情報(つまり受信時刻情報)や位置情報と対応付けられて保存される。
広域通信部24は、広域通信網に接続し、センタ3と通信するための通信モジュールである。広域通信部24は、路側制御部26から入力されたデータを変調して、センタ3に送信する。また、センタ3から送信されたデータを受信して路側制御部26に提供する。なお、本実施形態では一例として広域通信部24は広域通信網に無線接続する態様とするが、これに限らない。路側機2は、広域通信網に有線接続する構成となっていても良い。
GNSS受信機25は、衛星航法システムであるGNSS(Global Navigation Satellite System)が備える航法衛星が送信する航法信号を受信し、受信した航法信号に基づいて現在位置を逐次算出する。現在位置を示す位置情報は、例えば、緯度、経度、高度により表されればよい。GNSS受信機25が算出した現在位置を示す位置情報は路側制御部26に出力される。GNSS受信機25が請求項に記載の現在位置特定部に相当する。
路側制御部26は、通常のコンピュータとして構成されており、CPU261、RAM262、ROM263、I/O264、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。
CPU261は、種々の演算処理を実行する電子回路モジュールであって、マイクロプロセッサ等を用いて実現される。RAM262は揮発性のメモリであり、ROM263は不揮発性のメモリである。ROM263には、通常のコンピュータを路側制御部26として機能させるためのプログラム(以降、路側機用プログラム)等が格納されている。なお、路側機用プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に格納されていればよく、具体的な記憶媒体はROMでなくともよい。CPU261が路側機用プログラムを実行することは、路側機用プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。
I/O264は、例えば近距離通信部21などといった種々のデバイスとデータの入出力をするためのインターフェースとして機能する。I/O264は、アナログ回路素子やICなどを用いて実現されればよい。
路側制御部26は、CPU261がROM263に格納されている路側機用プログラムを実行することで図7に示す種々の機能を提供する。すなわち、路側制御部26は機能ブロックとして、現在位置取得部F1、時刻管理部F2、近距離通信処理部F3、ローカル保存処理部F4、広域通信処理部F5、及び狭域通信処理部F6を備える。なお、上述した機能ブロックの一部又は全部は、一つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に実現されてもよい。
現在位置取得部F1は、GNSS受信機25から提供される位置情報、すなわち路側機2の現在位置を逐次取得する。時刻管理部F2は、現在時刻を示す時刻情報を管理する。時刻管理部F2は、リアルタイムクロックによって時刻情報を管理する。なお、時刻管理部F2は、GNSS受信機25やセンタ3から基準時刻を示す情報を取得し、その取得した情報によって自分自身が保持する時刻情報を逐次補正する。時刻管理部F2が保持している時刻情報は、タグ情報パケットの受信時刻の特定等に利用される。
近距離通信処理部F3は、近距離通信部21の動作を制御する機能ブロックである。近距離通信処理部F3は、近距離通信部21が受信した受信データ(具体的にはタグ情報パケット)を取得する。また、近距離通信処理部F3は近距離通信部21と協働して、所定の時間間隔で(例えば1秒間隔で)問い合わせ信号を送信する。なお、問い合わせ信号を定期送信するか否かは適宜設定されれば良い。
ローカル保存処理部F4は、近距離通信処理部F3が取得したタグ情報パケットから、タグID及び属性情報を抽出し、受信時刻や、受信時点における現在位置を示す位置情報とともにローカルDB23に保存する。なお、これらの情報は広域通信処理部F5にも提供される。
広域通信処理部F5は、広域通信部24の動作を制御する機能ブロックである。広域通信処理部F5は、より細かい機能ブロックとして、アップロード部F5aとダウンロード部F5bを備える。
アップロード部F5aは、近距離通信処理部F3が取得したタグ情報パケットのタグID及び属性情報を含む通信パケット(以降、アップロードパケット)を生成して、センタ3に送信する処理を行う。アップロードパケットは、通行者の情報(以降、通行者情報)を示す通信パケットである。通行者情報には、通行者の無線タグ1に割り当てられているタグID、属性情報、通行時刻に相当するタグ情報パケットの受信時刻、受信時点での路側機2の位置情報などが該当する。
図8は、アップロードパケットの概略的な構成の一例を示している。アップロードパケットは、ヘッダと、路側機2に割り当てられている端末IDと、システム情報と、受信したタグ情報パケットに示されていたタグIDと、属性情報を含む。アップロードパケットが請求項に記載のアップロードデータに相当する。
ヘッダには、当該パケットがセンタ3に到達し、正常に受信処理されるための情報、すなわち、パケットの種別や、宛先アドレス、送信元アドレス、送信時刻などが含まれていればよい。システム情報には、タグ情報パケットの受信時刻と、受信時点における路側機2の位置情報とが含まれる。
ダウンロード部F5bは、センタ3から配信される注意対象情報を受信(換言すればダウンロード)する。受信した注意対象情報はRAM262やローカルDB23に保存されれば良い。ダウンロード部F5bが請求項に記載の配信用情報取得部に相当する。
狭域通信処理部F6は、狭域通信部22の動作を制御する機能ブロックである。狭域通信処理部F6は、狭域通信部22が受信した受信データを取得する。狭域通信部22が受信するデータには、車両用ユニット4から送信される後述のV2Xパケットなどが該当する。また、狭域通信処理部F6は、センタ3から提供された注意対象情報に基づいて、現在時刻に対応する注意対象種別を示す注意喚起パケット生成し、配信する。このように狭域通信処理部F6は狭域通信部22と協働して注意喚起パケットを配信するため、狭域通信処理部F6及び狭域通信部22を含む構成が、請求項に記載の配信装置(特に、狭域配信装置)の一例に相当する。
なお、狭域通信処理部F6が生成可能な通信パケットのデータフォーマットは、狭域通信の通信規格によって予め定義されている。図9は、狭域通信で送受信される通信パケット(以降、狭域通信パケット)の概略的な構成を示している。
狭域通信パケットは、ヘッダを構成する種々の情報が格納されるヘッダフィールドと、メッセージが格納されるメッセージフィールドと、用途が定義されていない所定のビット長を備える自由領域と、を備える。狭域通信処理部F6が生成する注意喚起パケットは、自由領域に注意対象種別を示すビット列を挿入した狭域通信パケットである。なお、狭域通信パケットのヘッダには、通信規格のバージョンや、送信元を示す情報として機能する路側機2の狭域通信ID等が格納される。
図10は、路側制御部26が通行者情報を収集し、センタ3にアップロードする一連の処理(以降、通行者情報収集処理)を説明するためのフローチャートである。図10に示すフローチャートは、逐次開始されば良い。
まず、ステップS201では近距離通信処理部F3が、タグ情報パケットを受信したか否かを判定する。タグ情報パケットを受信した場合には、ステップS201が肯定判定されてステップS202に移る。一方、タグ情報パケットを受信していない場合には、ステップS201が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS202ではローカル保存処理部F4がステップS201で受信したタグ情報パケットからタグID及び属性情報を抽出してステップS203に移る。ステップS203ではローカル保存処理部F4が、現在の時刻情報及び位置情報を、時刻管理部F2及び現在位置取得部F1から取得してステップS204に移る。ステップS204ではローカル保存処理部F4が、ステップS202及びS203で取得した情報を対応付けてローカルDB23に保存してステップS205に移る。ステップS205ではアップロード部F5aが、ステップS202及びS203で取得した情報、換言すれば、ローカルDB23に新たに保存された情報に基づいてアップロードパケットを生成し、センタ3に送信して本フローを終了する。
なお、本実施形態では、タグ情報パケットを受信する度にアップロードパケットを生成及び送信する態様とするがこれに限らない。一定時間以内に受信した複数のタグ情報パケットに示される通行者情報をまとめてアップロードする態様としてもよい。
また、収集エリアは所定の面積を有するため、或る人物が収集エリアに進入してから退出するまでの間に、その人物が携帯する無線タグ1を複数回検出することが想定される。そのような作動を考慮すると、過去一定時間以内に既にアップロード済みのタグIDを含む通行者情報については、センタ3にアップロードしない態様とすることが好ましい。もちろん、他の態様として全ての通行者情報を検出する度にセンタ3に送信し、センタ3側で重複するデータを間引いても良い。また、一定時間以内に受信した複数のタグ情報パケットに示される通行者情報をまとめてアップロードする場合には、或るタグIDについての通行者情報が重複して存在する場合には何れか1つだけ(例えば最新のデータ)を選択してアップロードすればよい。
図11は、狭域通信処理部F6が、注意喚起パケットを配信するために逐次実施する処理(以降、狭域配信処理)を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートは逐次開始されればよい。なお、図11に示すフローチャートの各ステップは狭域通信処理部F6によって実行される。
まず、ステップS210では車両用ユニット4から狭域通信によって送信されたV2Xパケットを受信したか否かを判定する。V2Xパケットを受信した場合には、ステップS210が肯定判定されてステップS211に移る。一方、V2Xパケットを受信していない場合には、ステップS210が否定判定されて本フローを終了する。
なお、V2Xパケットを受信するということは、路側機2の狭域通信エリア内に車両用ユニット4が存在するということを意味する。また、V2Xパケットを受信しないということは、路側機2の狭域通信エリア内に車両用ユニット4が存在しないことを意味する。したがって、V2Xパケットを受信した場合のみ、後続する処理を実行するようにすることで、不要な配信処理を抑制できる。
ステップS211では、センタ3からダウンロードした注意対象情報の中に、配信すべき情報が存在するか否かを判定する。例えば、現在時刻に対応する注意対象情報が存在しない場合には、配信すべき情報は存在しないと判定し、本フローを終了する。一方、現在時刻に対応する注意対象情報が存在する場合には、配信すべき情報が存在すると判定してステップS212に移る。
ステップS212では、現在時刻に対応する注意対象情報に示されている注意対象種別を示す注意喚起パケットを生成して狭域通信部22に出力し、配信させる。
<センタ3の構成について>
次に、センタ3の構成について述べる。センタ3は、図12に示すように広域通信部31、センタ側制御部32、通行履歴データベース(以降、通行履歴DB)33、及び配信用情報生成部34を備える。センタ側制御部32は、広域通信部31、通行履歴DB33、配信用情報生成部34のそれぞれと相互通信可能に接続されている。
広域通信部31は、路側機2や車両用ユニット4と広域通信を実施するための通信モジュールである。広域通信部31は、受信したデータをセンタ側制御部32に出力するとともに、センタ側制御部32から入力されたデータを変調して広域通信網に出力する。広域通信網に出力されたパケットデータは、所定のルーティング技術によって、路側機2や車両用ユニット4に送信される。
センタ側制御部32は、センタ3全体の動作を制御する役割を担っている。センタ側制御部32は、CPU、RAM、ROM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えた、通常のコンピュータとして構成されている。センタ側制御部32は、機能ブロックとして、格納処理部321と配信処理部322を備える。
格納処理部321は、路側機2からアップロードされてくるアップロードパケットに示されている種々の情報を互いに対応付けて通行履歴DB33に格納していく。具体的には、路側機2の端末ID、受信時刻、位置情報、タグID、及び属性情報を対応付けて通行履歴DB33に保存する。通行履歴DB33は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を用いて実現される。配信処理部322については後述する。
なお、情報配信システム100が複数の路側機2を備える場合、路側機2からアップロードされてくる情報は、路側機2毎に区別して管理されることが好ましい。また、複数の路側機2が存在するということは複数の収集エリアが存在することを意味する。複数の収集エリアは、固有の識別番号であるエリアIDを割り当てることによって管理されればよい。
配信用情報生成部34は、通行履歴DB33に保存されているデータに基づいて、注意対象情報を生成する。配信用情報生成部34が請求項に記載の配信用情報生成装置に相当する。
配信用情報生成部34は、より細かい機能ブロックとして、人員構成特定部341を備える。人員構成特定部341は、通行履歴DB33に保存されているデータを解析し、時間帯毎の通行量、及びその人員構成などを特定する。人員構成特定部341によって特定された、路側機2が形成する収集エリアにおける時間帯毎の通行量、及び、その人員構成を示すデータ(以降、動向データ)は、路側機2の端末IDや、エリアIDと対応付けられて通行履歴DB33に保存される。
収集エリアにおける時間帯毎の通行量及び人員構成を特定する際に母集団として用いるデータは、直近の所定期間(例えば2週間や1か月)内に、その収集エリアに設置された路側機2によって収集されたデータとすることが好ましい。数ヶ月以上も過去のデータを母集団に入れると、日照時間等の違いに由来する誤差が生じうるためである。
なお、1日における個々の時間帯の設定態様は設計事項である。ここでは一例として人員構成特定部341は、1日を1時間毎の24の時間帯に分割して、通行量等を解析するものとする。もちろん、他の態様として1日を2時間毎に分割してもよい。また、全ての時間帯を同じ長さとする必要はなく、例えば他の態様として、深夜の12時から5時までを1つの時間帯として取り扱ってもよい。
図13は、人員構成特定部341の作動を説明するための図であって、人員構成特定部341の特定結果の一例を示している。本実施形態の人員構成特定部341は一例として、各時間帯の通行量を特定し、通行量が所定の閾値以上となる時間帯を抽出する。図13は、通行量が所定の閾値以上となる時間帯として、4つの時間帯を抽出した例を示している。また、人員構成特定部341は、通行量が所定の閾値以上となる時間帯において、構成割合が最も多い歩行者種別を注意対象種別として決定する。
例えば、或る時間帯の人員構成において最も割合が大きい歩行者種別が小学生である場合には、注意対象種別を小学生に決定する。仮に収集エリアが通学路上に設定されている場合、小学生が登下校する時間帯の注意対象種別は、小学生になると想定される。
人員構成において最も比率が大きい歩行者種別と、他の歩行者種別との、それぞれの比率の差が所定の閾値以下となっている場合には、複数種類の歩行者種別に属する歩行者が混在していることを意味する。そのような時間帯においては、種々の歩行者種別に属する歩行者が混在している旨を示すラベル(ここでは「混合」)を注意対象種別として採用すればよい。
なお、タグ情報パケットの属性情報に社会的属性を示す情報が含まれていない場合には、年齢から社会的属性を特定すればよい。例えば、小学生に該当する年齢の歩行者の社会的属性は小学生であると判定すれば良い。
配信用情報生成部34は、以上のようにして人員構成特定部341が特定した結果に基づいて、注意対象種別と、その注意対象種別を注意すべき時間帯とを対応付けた注意対象情報を生成する。生成された注意対象情報は、動向データと同様に、当該収集エリアにおける通行者情報を収集する路側機2の端末IDや、エリアIDと対応付けられて通行履歴DB33に保存されればよい。
なお、本実施形態では一例として、通行量が所定の閾値以上となる時間帯に対して注意対象種別を決定するとともに注意対象情報を生成する態様とするが、これに限らない。他の態様として、通行量の多寡に依らずに全ての時間帯に対して、注意対象種別を決定してもよい。それに伴い、全ての時間帯に対して注意対象情報を生成してもよい。
配信用情報生成部34は、図示しないCPUが所定のプログラムを実行することによって実現されればよい。また、他の態様として、ICなどを用いてハードウェア的に実現されても良い。
配信処理部322は、配信用情報生成部34が生成した注意対象情報を、所定の配信タイミングで路側機2に配信する。配信処理部322は、1日の中の予め設定された時刻(例えば午前5時)に、1日分まとめて配信する態様としてもよいし、1時間毎に、時間帯に応じた注意対象情報が存在する場合には、その注意対象情報を配信する態様としてもよい。図14は、1日分の注意対象情報をまとめて路側機2に配信する場合の、通信パケットの概略的な構成の一例を示す図である。ヘッダには、宛先とする路側機2の端末IDなどが格納されていればよい。
また、配信処理部322は、車両用ユニット4からの要求に基づいて、広域通信部31と協働して配信用情報生成部34が生成した注意対象情報を車両用ユニット4に配信する。そのため、配信処理部322及び広域通信部31を含む構成が、請求項に記載の配信装置(特に、広域配信装置)に相当する。車両用ユニット4に注意対象情報を配信する際の作動については別途後述する。
図15は、アップロードパケットの受信に伴ってセンタ3が実施する一連の処理(以降、受信関連処理)の流れを表したフローチャートである。図15に示すフローチャートは、広域通信部31がアップロードパケットを受信した場合に開始されれば良い。
まず、ステップS301では格納処理部321が、受信したアップロードパケットに示されている、路側機2の端末ID、受信時刻、位置情報、タグID、及び属性情報を対応付けて通行履歴DB33に保存してステップS302に移る。
ステップS302では人員構成特定部341が、新たに通行履歴DB33に追加されたデータを用いて、収集エリアの動向データを更新する。なお、動向データにおいて更新する部分は、データが追加された時間帯の通行量及び人員構成とすれば良い。ステップS302での更新が完了すると、ステップS303に移る。
ステップS303では、ステップS302での更新処理の結果を受けて、注意対象情報を更新する必要があれば、注意対象情報を更新する。注意対象情報を更新する必要がある場合とは、注意対象種別が変化した場合や、それまで通行量がそこまで多くないと判断されていた時間帯の通行量が閾値以上となり、当該時間帯に対応する注意対象情報を生成する必要が生じた場合などである。また、通行量が所定の閾値以下となった時間帯が存在する場合には、当該時間帯に対して設定されている注意対象情報を削除する。このステップS303を実施することにより、収集エリアに対応付けられている注意対象情報は更新されていく。
<車両用ユニット4の構成について>
次に、車両用ユニット4の構成について述べる。車両用ユニット4は、図16に示すようにGNSS受信機41、狭域通信部42、広域通信部43、及び車両側制御部44を備える。車両用ユニット4は、その車両用ユニット4が利用されている車両(以降、装備車両)に搭載されているディスプレイ45や、スピーカ46、センサ47等と相互通信可能に接続されている。
ディスプレイ45は、車両用ユニット4から入力された画像を表示する。ディスプレイ45はヘッドアップディスプレイであってもよい。スピーカ46は、車両用ユニット4から入力されたデータを音声(音を含む)に変換して出力する。ディスプレイ45及びスピーカ46は、種々の情報を車両用ユニット4のユーザに提供するためのHMI(Human Machine Interface)デバイス、換言すれば請求項に記載の情報出力装置として機能する。
センサ47は、装備車両の車速や、ヨーレート、進行方向などを検出するセンサである。つまり、車速を検出する車速センサや、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、進行方向を検出する地磁気センサ等が、センサ47に該当する。種々のセンサ47と車両用ユニット4とは、ECU(Electronic Control Unit)等を介して間接的に接続する構成となっていても良い。なお、他の態様として、ディスプレイ45、スピーカ46、及びセンサ47の一部又は全部は、車両用ユニット4と一体的に備えられていても良い。
GNSS受信機41は、路側機2が備えるGNSS受信機25と同様のものである。GNSS受信機41は車両用ユニット4の現在位置を特定し、その位置情報を車両側制御部44に出力する。狭域通信部42は、路側機2と狭域通信を実施するための通信モジュールである。狭域通信部42は、車両側制御部44から入力されたデータを変調して送信するとともに、受信した信号を復調して車両側制御部44に出力する。
広域通信部43は、広域通信網に無線接続し、センタ3と広域通信を実施する。広域通信部43は、車両側制御部44から入力されたデータをセンタ3に送信するとともに、センタ3から送信された車両用ユニット4宛てのデータを受信して車両側制御部44に出力する。
車両側制御部44は、通常のコンピュータとして構成されており、CPU441、RAM442、ROM443、I/O444、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。ROM443には、通常のコンピュータを車両側制御部44として機能させるためのプログラム(以降、車両用プログラム)等が格納されている。なお、車両用プログラムは、非遷移的実体的記録媒体に格納されていればよい。CPU441が車両用プログラムを実行することは、車両用プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。
車両側制御部44は、CPU441がROM443に格納されている車両用プログラムを実行することで図17に示す種々の機能を提供する。すなわち、車両側制御部44は機能ブロックとして、現在位置取得部G1、時刻管理部G2、車両情報取得部G3、狭域通信処理部G4、広域通信処理部G5、及び報知処理部G6を備える。なお、上述した機能ブロックの一部又は全部は、一つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に実現されてもよい。
現在位置取得部G1は、GNSS受信機41から、車両用ユニット4の現在位置を示す位置情報を逐次取得する。時刻管理部G2は、路側機2が備える時刻管理部F2と同様の方法によって、現在時刻を示す時刻情報を保持する。
車両情報取得部G3は、センサ47から装備車両の走行状態を示す種々の情報(以降、車両情報)を取得する。具体的には、車速や、ヨーレート、進行方向などを取得する。車両情報取得部G3が取得した種々の情報はRAM442に一定時間保存される。
なお、車両情報に含まれる情報は、上述したものに限らない。加速度や、シフトポジションなども車両情報に含まれる。加速度は周知の加速度センサによって検出されればよく、シフトポジションはシフトポジションセンサによって検出されれば良い。
狭域通信処理部G4は、狭域通信部42の動作を制御する機能ブロックである。狭域通信処理部G4は、狭域通信部42が受信した受信データを取得する。狭域通信部42が受信するデータとは、例えば、路側機2から配信される注意喚起パケットなどである。
また、狭域通信処理部G4は、所定の送信周期で(例えば100ミリ秒毎に)、装備車両の走行状態を示す通信パケットであるV2Xパケットを生成し、狭域通信部42に送信させる。V2Xパケットは、図9に示した狭域通信パケットのデータフォーマットに準拠するように生成されればよい。V2Xパケットは、メッセージフィールドに、車両用ユニット4に割り当てられている端末ID、送信時刻として機能する現在時刻、位置情報、車速、ヨーレート、及び進行方向を挿入した狭域通信パケットである。もちろん、V2Xパケットが含むべき情報は適宜設計されれば良いものであって、ここで例示した内容に限らない。
狭域通信処理部G4がV2Xパケットを定期送信することにより、装備車両の周辺に存在し、かつ、狭域通信を実施する機能を備えた通信端末は、装備車両の車両情報を取得することができる。なお、ここでの装備車両の周辺とは、装備車両が送信したV2Xパケットが復号可能な信号強度を保って伝搬する範囲を指す。V2Xパケットの受け取り手としては、路側機2のほか、装備車両の周囲に位置する他の車両用ユニットなどが想定される。なお、車両用ユニット同士の狭域通信は、車車間通信とも称される。
図18は、狭域通信処理部G4がV2Xパケットを定期送信するために実行する一連の処理(以降、V2Xパケット送信処理)を説明するためのフローチャートである。図18に示すフローチャートは、逐次開始されればよい。図18に示す各ステップは狭域通信処理部G4によって実施される。
まず、ステップS401では、V2Xパケットを所定の送信周期で送信するためのタイマ(以降、送信タイマ)が満了したか否かが判定する。送信タイマは、V2Xパケットを前回送信してからの経過時間を計測するタイマであって、タイマのカウント値が送信周期に相当する値となった場合にタイマ満了となったことを示す信号を狭域通信処理部G4に出力する。送信タイマは、V2Xパケットが送信される度にリセットされて再スタートする。
ステップS401において、未だ送信タイマが満了となっていない場合には否定判定されて本フローを終了する。一方、送信タイマが満了している場合にはステップS401が肯定判定されてステップS402に移る。
ステップS402では現在位置取得部G1が取得している位置情報、及び、時刻管理部G2が保持している時刻情報を取得してステップS403に移る。ステップS403では車両情報取得部G3が取得し、RAM442に保存されている最新の車両情報を取得してステップS404に移る。
ステップS404では、ステップS402〜S403で読み出した情報に基づいて、現在の車両の走行状態を示すV2Xパケットを生成してステップS405に移る。ステップS405では、ステップS404で生成したV2Xパケットを狭域通信部42に出力し、同報送信させる。なお、狭域通信部42は、周知のキャリアセンス処理を実施し、キャリアが空いていることを確認してからV2Xパケットを送信することが好ましい。
広域通信処理部G5は、広域通信部43の動作を制御する。広域通信処理部G5は、広域通信部43が受信したデータを取得するとともに、送信用のデータを広域通信部43に出力し、センタ3へと送信させる。
広域通信処理部G5はより細かい機能ブロックとして、注意対象情報取得部G5aを備える。注意対象情報取得部G5aは、装備車両の現在位置に応じた注意対象情報を取得する。
具体的には、注意対象情報取得部G5aは、センタ3に対して注意対象情報の配信を要求する通信パケット(以降、配信要求パケット)を生成し、センタ3に送信する。配信要求パケットは、装備車両の現在位置を示す位置情報を含む。また、配信要求パケットは、装備車両の進行方向を含むことが好ましい。さらに、装備車両の走行予定経路が登録されている場合には、走行予定経路を示す情報を含んでいることが好ましい。配信要求パケットの生成及び送信は、所定の要求周期で(例えば1秒間隔で)実行されればよい。
センタ3は、車両用ユニット4から送信された配信要求パケットに示される位置情報に対応する収集エリア(換言すれば路側機2)を特定する。車両用ユニット4の現在位置に対応する収集エリアとは、例えば、車両用ユニット4の現在位置から最も近い収集エリアである。また、配信要求パケットが進行方向や走行予定経路などを含んでいる場合には、車両用ユニット4の現在位置に対応する収集エリアとは、装備車両がこれから走行する収集エリアとすることが好ましい。
センタ3の配信処理部322は、このようにして特定される収集エリアに対して配信用情報生成部34が生成している注意対象情報を車両用ユニット4に返送する。なお、配信処理部322が車両用ユニット4に配信する注意対象情報は、通信量抑制の観点から、現在時刻に対応する注意対象情報に限定することが好ましい。もちろん、1日分の注意対象情報を全て配信してもよい。そして、注意対象情報取得部G5aは、センタ3から返送されてくる注意対象情報を受信してRAM442等に保存する。
報知処理部G6は、ディスプレイ45やスピーカ46などのHMIデバイスと協働して、ユーザに対して種々の情報を報知する処理(以降、報知処理)を実施する。例えば、報知処理部G6は、路側機2から配信される注意喚起パケットに示される注意対象種別を、ユーザに報知するための処理(以降、注意対象種別報知処理)を実行する。図19は、注意対象種別報知処理を説明するためのフローチャートである。図19に示すフローチャートは、逐次(例えば100ミリ秒毎に)開始される。なお、図19に示すフローチャートが備える各ステップは、報知処理部G6によって実施される。
まず、ステップS410では、狭域通信処理部G4が注意喚起パケットを取得したか否かを判定する。狭域通信処理部G4が注意喚起パケットを取得した場合には、ステップS410が肯定判定されてステップS411に移る。一方、狭域通信処理部G4が注意喚起パケットを取得していない場合にはステップS410が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS411では注意対象種別を示す報知用データを生成し、ステップS412に移る。なお、ディスプレイ45を情報出力先として採用している場合の報知用データとは、注意対象種別を示す画像データである。また、スピーカ46を情報出力先として採用している場合の報知用データとは、注意対象種別に対する注意を促す音声メッセージデータである。
ステップS412では、ステップS411で生成した報知用データを、ディスプレイ45やスピーカ46といったHMIデバイスに出力し、ユーザに注意対象種別について注意するように促す。例えば、注意対象種別が小学生である場合には、小学生の飛び出し等に注意するように報知する。
なお、以上では報知処理部G6が、狭域通信処理部G4が注意喚起パケットを取得したことに基づいて注意対象種別をユーザに報知する処理を実施する場合を述べたが、注意対象種別についての注意を促す情報を出力するプロセスは、これに限らない。報知処理部G6は、注意対象情報取得部G5aがセンタ3から直接取得した注意対象情報に基づいて、現在位置及び現在時刻に応じた注意対象種別に対する注意を促す情報を出力してもよい。なお、同一の情報を重複して報知する必要はない。そのため、仮に路側機2経由で取得した注意対象種別を報知した場合には、注意対象情報取得部G5aが取得した同一収集エリアに対応する注意対象種別についての報知処理はキャンセルされれば良い。
<第1実施形態のまとめ>
以上の構成によれば、車両用ユニット4は、路側機2の狭域通信エリアに進入した場合であって、かつ、その時刻(以降、通行時刻)に応じた注意対象情報がその収集エリアに設定されている場合、路側機2から通行時刻に応じた注意喚起パケットを受信する。そして、車両用ユニット4は、ユーザに対して注意喚起パケットに示されている注意対象種別に対する注意を促す情報をディスプレイ45等に出力する。なお、ここでのユーザとしては、装備車両の運転者やその他の乗員などが該当する。
このような態様によれば、装備車両の運転者は、収集エリアを通行する際に、その通行時刻において相対的に遭遇する可能性が高い歩行者種別を認識することができる。例えば、小学校への通学路を登下校時間帯に通行する場合には、小学生に注意するべきである旨の情報が出力されるため、運転者はより一層、小学生の飛び出し等に注意して運転することができる。
また、収集エリアが設定されている道路の利用者にとっては、装備車両の運転者がより一層注意深く安全確認を実施するようになるため、より安全に当該道路を利用できるようになる。
ところで、路側機2が配信する注意喚起パケットは、収集エリアの過去の通行履歴に基づいて生成される。そのため、路側機2が配信する注意喚起パケットは、収集エリアにおける通行者の有無等をリアルタイムに示すものではなく、潜在的な通行者の多寡や歩行者種別を示す情報として機能する。したがって、このような態様によれば、装備車両の運転者は、これから通行する収集エリアにおける潜在的な通行者についての情報を認識することができる。
また、装備車両が同じ収集エリアを通行する場合であっても、通行時刻が、注意対象情報が設定されていない時間帯である場合には、注意喚起パケットが配信されないため、注意喚起パケットの受信に基づいた報知処理は実施されない。注意対象情報が設定されていない時間帯とは相対的に通行量が少なく、運転者は通常通りの安全確認を実施すればよい時間帯に該当する。
仮に、想定構成として通行量が少ない時間帯においても何かしらの歩行者種別を対象とした注意喚起パケットを配信する構成とした場合、車両用ユニット4は、注意喚起パケットの受信に伴って相対的に有用性の低い情報を運転者に報知する。相対的に有用性の低い情報を運転者に報知すると、運転者に煩わしさを与えてしまう恐れがある。
そのような事情を鑑みると、本実施形態のように、相対的に通行量が多いと判断される時間帯においてのみ注意喚起パケットを配信する構成とすることで、ユーザとしての運転者に煩わしさを与えてしまう恐れを低減することができる。
また、以上の構成によれば、車両用ユニット4は、路側機2だけでなくセンタ3からも注意対象情報を取得することができる。したがって、何かしらの不具合によって、本来受信されるべき注意喚起パケットが路側機2から受信できていない場合であっても、センタ3から取得した注意対象情報に基づいて、注意喚起パケットを受信した時と同様の情報を報知することができる。
以上、本発明の第1実施形態を説明したが、本発明は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例や第2実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、第1実施形態、種々の変形例、及び第2実施形態は、矛盾が生じない範囲において他の変形例や実施形態と組み合わせて実施することができる。さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、前述の第1実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した第1実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
配信用情報生成部34は、路側機2に提供する注意対象情報に対して、車両用ユニット4に配信することを許容する期限(つまり有効期限)を設定してもよい。これは、季節によって通行者の動向が変化することに対応するためである。
具体的には次の通りである。例えば夏と冬とでは、日の出の時刻や日の入りの時刻等が異なるため、同一収集エリアであっても通行者の動向(例えば登下校時間)は異なると想定される。例えば、夏に比べて冬は暗くなるのが早いため、小学生の下校時間が早い時間帯になると想定される。したがって、夏の間に路側機2に配信された注意対象情報が、冬においても車両用ユニット4に配信されると、実際の動向とは異なった情報が報知されることになる場合がある。
このような課題に対し、配信用情報生成部34が、路側機2に提供するための注意対象情報に有効期限を設けておくことで、実際の動向とは異なる動向を示す情報がユーザに報知される恐れを低減することができる。なお、この変形例1の路側機2は、配信すべき情報があるか否かを判定する際(図11 S211)の判定材料として、注意対象情報に付与された有効期限を考慮するように設計すれば良い。つまり、狭域通信処理部F6は、有効期限切れの情報については、配信すべき情報として採用しないように設計されているものとする。
また、上述した思想は、広域通信によって路側機2を介さずに車両用ユニット4に直接配信する注意対象情報についても適用することができる。つまり、車両用ユニット4に配信する情報にも有効期限を設定しておき、車両用ユニット4は、有効期限切れの情報については報知しないように構成されていることが好ましい。
[変形例2]
以上では、無線タグ1が歩行者によって携帯されて使用される態様を例示したが、これに限らない。無線タグ1は、自転車に取り付けられて使用されてもよい。自転車に取り付けて用いる場合には、属性情報として移動体の種別が自転車であることが登録されているものとする。
このような構成によれば、人員構成特定部341は、収集エリアにおける通行者の動向として、自転車の通行量が多い時間帯等を特定できる。それに伴い、装備車両が自転車の通行量が多い収集エリアを、自転車の通行量が多い時間帯に通行する場合には、自転車の通行に注意するべきである旨を示す情報がディスプレイ45等から出力される。これにより、運転者は自転車の飛び出し等に、より一層注意して運転することができる。
また、農場などに迷い込み、いったん捕獲された野生動物に無線タグ1を取り付けてもよい。このような態様によれば、野生動物の時間帯毎の動向を解析することができる。また、道路を横断する時間帯や季節に有意な傾向があることを特定できれば、注意対象種別を野生動物(例えば鹿)に設定した注意喚起パケットを、特定の時間帯や季節において配信することができる。
[変形例3]
センタ3の配信用情報生成部34が生成した収集エリア毎の注意対象情報の配信先は、車両用ユニット4や路側機2に限らない。例えば、周知のスマートフォンや、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等といった、広域通信網に接続する機能を備える通信端末(以降、広域通信端末)からの要求に基づいて、要求された注意対象情報を配信してもよい。このような態様を変形例3として、以下に示す。なお、前述の車両用ユニット4もまた広域通信端末に含まれる。
この変形例3における情報配信システム100Aを図20に示す。図20に示すように、変形例3の情報配信システム100Aは、広域通信端末5を備える。なお、図20において、無線タグ1や車両用ユニット4の図示は省略している。本変形例3において車両用ユニット4は、任意の要素である。
広域通信端末5は、ディスプレイ51、入力装置52、表示処理部53、操作受付部54、動向情報要求部55、及び広域通信部56を備える。広域通信端末5が備える表示処理部53、操作受付部54、動向情報要求部55は、図示しないCPUが所定のプログラムを実行することによって実現されればよい。もちろん、それらの部材の全部又は一部は、ICなどを用いてハードウェア的に実現されても良い。
ディスプレイ51は、表示処理部53から入力される画像データを表示する表示装置である。入力装置52は、ユーザの指示操作を受け付けるための装置である。ここでは一例として入力装置52は、ディスプレイ51と一体になったタッチパネルとする。入力装置52は、ユーザによってタッチされたことを検出すると、そのタッチ位置を示す制御信号を操作受付部54に出力する。他の態様として入力装置52は、キーボードやマウス、音声入力装置などであっても良い。
表示処理部53は、ディスプレイ51の表示画面を制御する。操作受付部54は、入力装置52を介して、所望の収集エリアを通行する公衆の動向を示す動向情報を取得するためのユーザの操作(以降、動向情報要求操作)を受け付ける。具体的には、操作受付部54は表示処理部53と協働して、複数の収集エリアの中から、ユーザが動向情報の配信を希望する収集エリアを指定するための画面をディスプレイ51に表示させる。そして、ユーザのタッチ操作に基づいて、動向情報の配信を希望する収集エリアを特定する。ユーザによって指定された収集エリアを示す情報(例えばエリアID)は動向情報要求部55に提供される。
動向情報要求部55は、操作受付部54から入力された収集エリアについての動向情報の配信を要求する動向情報要求パケットを生成して広域通信部56に出力する。広域通信部56は、広域通信網に接続し、センタ3と広域通信を実施するための通信モジュールである。広域通信部56は動向情報要求部55から入力された動向情報要求パケットをセンタ3に送信する。
本変形例におけるセンタ側制御部32は、上述した種々の機能に加えて、動向情報要求受付部323を備える。動向情報要求受付部323は、広域通信端末5から送信されてきた動向情報要求パケットに基づいて、要求されている収集エリアの動向情報を、通行履歴DB33から読みだす。そして、配信処理部322が、要求元に相当する広域通信端末5に、読み出した動向情報を返送する。動向情報は、注意対象情報であっても良いし、動向データであってもよい。
広域通信端末5の広域通信部56は、センタ3から返送されてきた動向情報を受信すると、表示処理部53に提供する。表示処理部53は、広域通信部56が受信した動向情報を示す画像をディスプレイ51に表示させる。
このような態様によれば、ユーザは広域通信端末5を操作することで、所望の収集エリアにおける通行者の動向を知ることができる。なお、収集エリア毎の動向情報は、旅行等によって馴染みの無い土地に行く際に、通行する道路を選択する際の参考情報として役立てることができる。また、引っ越し先の住居を選ぶ際の参考情報としても役立てることができる。
[変形例4]
前述の第1実施形態では、センタ3を備える構成を例示したが、これに限らない。情報配信システム100Bは、図21に示すように、センタ3を備えない態様としてもよい。そのような態様を変形例4として、以下で説明する。
変形例4における路側機2は、図22に示すように、近距離通信部21、狭域通信部22、ローカルDB23、GNSS受信機25、及び路側制御部26に加えて、配信用情報生成部27を備える。
配信用情報生成部27は、より細かい機能ブロックとして、人員構成特定部271を備える。人員構成特定部271は、ローカルDB23に保存されているデータに基づき、前述の人員構成特定部341と同様の手法によって、路側機2の収集エリアにおける動向データを生成し、ローカルDB23に保存する。配信用情報生成部27は、人員構成特定部271が生成した動向データに基づいて、時間帯に応じた注意対象情報を生成し、ローカルDB23に保存する。配信用情報生成部27も、請求項に記載の配信用情報生成装置の一例に相当する。
そして、路側制御部26が備える狭域通信処理部F6は、ローカルDB23に保存されている注意対象情報に基づいて、図11に示す狭域配信処理を実施する。このような態様によっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、配信用情報生成部27は、図示しないCPUが所定のプログラムを実行することによって実現されればよい。もちろん、ICなどを用いてハードウェア的に実現されても良い。さらに、路側制御部26が、配信用情報生成部27に相当する機能を備えていても良い。
[変形例5]
以上では、路側機2やセンタ3は、動向情報や注意対象情報のように、収集した通行者情報を抽象化したデータをユーザに配信する態様を例示したが、これに限らない。或る時間帯に収集された個々の通行者情報を配信してもよい。ただし、タグIDのように個人を特定できる情報は除去された状態で配信されることが好ましい。
[変形例6]
上述した路側機2は、道路沿いだけなく、施設内において所望の収集エリアを形成するように配置されてもよい。例えば、遊園地等の敷地面積が大きい施設内の複数箇所に、互いの収集エリアが重複しないように路側機2を設置することで、施設に来場した利用者の時間帯毎の動向を示すデータを通行履歴DB33に蓄積させることができる。また、アトラクションの待機エリア毎に路側機2を設けることで、当該アトラクションを利用する利用者の時間帯毎の人員構成や待ち人数の時間帯に応じた傾向を特定することできるようになる。
[第2実施形態]
前述の第1実施形態では、多数の通行者情報から定まる注意対象情報を、ユーザ側端末に相当する車両用ユニット4や広域通信端末5に配信する態様を例示したが、これに限らない。
センタ3は、通行履歴DB33に集約されたデータに基づき、無線タグ1を携帯する特定の人物の通行履歴を、その人物の通行履歴を参照する権限が付与された第三者(以降、権限付与者)に提供する履歴情報提供サービスを提供してもよい。便宜上、権限付与者によって通行履歴が参照される人物を被参照者とも称する。被参照者の通行履歴を参照する権限は、被参照者毎に個別に設定されるものとする。複数のユーザはユーザ毎に設定されるユーザIDによって識別されればよく、参照権限が付与されているか否かはパスワード等によって判定されれば良い。
そのようにセンタ3が履歴情報提供サービスを提供する情報配信システム100Cを、第2実施形態として以下に説明する。第2実施形態の情報配信システム100Cは、図23に示すように、被参照者としての歩行者によって携帯される無線タグ1と、路側機2と、センタ3と、権限付与者によって利用される広域通信端末5を備える。
なお、第2実施形態において車両用ユニット4は任意の要素である。また、路側機2は、狭域通信部22を備えている必要は無く、それに伴い路側制御部26は狭域通信処理部F6を備えている必要はない。配信用情報生成部34は、注意対象情報を生成する必要はない。
第2実施形態においても、路側機2が通行者情報を取得してセンタ3にアップロードする一連の作動は、前述の第1実施形態と同様である。広域通信端末5は、変形例3でも言及したように、周知のスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等、広域通信網を介してセンタ3にアクセスすることができる通信端末であれば良い。
図24は、第2実施形態におけるセンタ3と広域通信端末5の概略的な構成を示している。広域通信端末5は、図24に示すように、ディスプレイ51、入力装置52、表示処理部53、操作受付部54、動向情報要求部55、及び広域通信部56を備える。ディスプレイ51、入力装置52、表示処理部53、広域通信部56は、前述の変形例3で述べた物と同様の機能を備える。
操作受付部54は、入力装置52を介して、特定のユーザについての通行履歴を示す履歴情報を取得するためのユーザの操作(以降、履歴情報要求操作)を受け付ける。具体的には、操作受付部54は表示処理部53と協働して、履歴情報要求操作を受け付けるための画面をディスプレイ51に表示させる。次に、操作受付部54は当該表示画面に対するユーザの入力操作に基づいて、被参照者に該当するユーザの情報(例えばユーザID)を取得する。そして、履歴情報要求操作を実施しているユーザによって指定された、被参照者としてのユーザを示すデータを履歴情報要求部57に提供する。なお、履歴情報要求操作を実施しているユーザ(以降、参照要求者)のユーザID、及び、パスワードは、一連の履歴情報要求操作の過程においてユーザ操作に基づいて取得すれば良い。
動向情報要求部55は、操作受付部54から提供されるデータに基づいて、参照要求者によって指定されたユーザについての履歴情報を配信するように要求する履歴情報要求パケットを生成して広域通信部56に出力する。広域通信部56は、履歴情報要求部57から入力された履歴情報要求パケットをセンタ3に送信する。
第2実施形態におけるセンタ側制御部32は、図24に示すように、広域通信部31、センタ側制御部32、通行履歴DB33、及び配信用情報生成部34を備える。センタ側制御部32はより細かい機能ブロックとして格納処理部321、配信処理部322、及び履歴情報要求受付部324を備える。
格納処理部321は、前述の第1実施形態と同様に、路側機2からアップロードされてくるアップロードパケットに示されている種々の情報を互いに対応付けて通行履歴DB33に格納していく。また、格納処理部321は、タグID毎の情報を時系列順に遡って参照できるように、タグID毎の情報を互いに対応付けて通行履歴DB33に保存していく。
通行履歴DB33には、上述したデータに加えて、タグIDとユーザIDとを対応付けたデータ(以降、ユーザ管理データ)が保存されている。通行履歴DB33においてタグID毎の情報は、ユーザIDを検索キーとして参照可能に保存されている。
履歴情報要求受付部324は、広域通信部31が履歴情報要求パケットを受信した場合、当該履歴情報要求パケットから、参照要求者のユーザID、パスワード、被参照者として指定されたユーザのユーザIDを抽出する。そして、参照要求者のユーザID、パスワード、被参照者として指定されたユーザのユーザIDの組み合わせから、参照要求者が被参照者の通行履歴を参照する権限が付与された正規のユーザであるか否かを判定する。
履歴情報要求パケットに示されるユーザIDなどの組み合わせから正規のユーザであると判定した場合には、当該要求を受け付けて、配信用情報生成部34に対して参照要求者によって指定されているユーザの履歴情報を示すデータを生成するように要求する。
一方、履歴情報要求パケットに示されるユーザIDなどの組み合わせから、参照要求者が被参照者の通行履歴を参照する権限が付与された正規のユーザではないと判定した場合には、当該要求を破棄する。その場合には、パスワード等に誤りが含まれている旨を通知する通信パケットを要求元に返送すればよい。
配信用情報生成部34は、参照要求者によって指定されているユーザの履歴情報を、通行履歴DB33から読みだし、該当ユーザの履歴情報を示す通信パケット(以降、履歴情報パケット)を生成する。そして、配信処理部322が、配信用情報生成部34が生成した履歴情報パケットを要求元に相当する広域通信端末5に対して返送する。履歴情報パケットは、周知の方法によって暗号化されて配信されることが好ましい。
ここでの履歴情報パケットが示す通行履歴とは、被参照者が最後に通行した収集エリアの位置情報と、その通行時刻を示す情報とすればよい。もちろん、他の態様として、履歴情報は、被参照者の移動軌跡が分かるように、被参照者が通行した複数の収集エリアを時系列に並べた情報等であってもよい。また、予め定められた収集エリアを通行したか否か、及び、通行している場合にはその通行時刻を示す情報であってもよい。履歴情報が請求項に記載の通行履歴情報に相当する。
広域通信端末5の広域通信部56は、センタ3から返送されてきた履歴情報パケットを受信すると、表示処理部53に提供する。表示処理部53は、広域通信部56が受信した履歴情報パケットを示されている通行履歴を表した画像をディスプレイ51に表示させる。
このような態様によれば、権限付与者としてのユーザは、広域通信端末5を操作することで、被参照者として予め登録されているユーザの通行履歴を知ることができる。例えば、通学路上の複数地点に路側機2を設置しておき、子供に無線タグ1を携帯させることで、子供の保護者は、子供が無事に登下校しているか否かを知ることができるようになる。なお、前提として保護者は、子供の通行履歴を参照する権限が付与されたユーザとして予め登録されているものとする。
また、上記履歴情報提供サービスの応用例として、無線タグ1を携帯した子供が特定の路側機2の収集エリアを通過した場合には、予め登録された保護者の広域通信端末5に通知を届ける通過報告サービスを実施してもよい。便宜上、子供の通過を報告させる収集エリアを形成する路側機2をチェックポイント機と称する。
そのような通過報告サービスにおいて、学校の校門近くに設置されている路側機2をチェックポイント機として登録しておけば、保護者は、登校シーンにおいては子供がまもなく学校に着くことや、下校シーンにおいては子供が下校途中であることを認識できる。
なお、以上では子供の登下校を見守るという観点から履歴情報提供サービスを利用する態様を例示したが、これに限らない。認知症を患っている人物を見守るために利用されてもよい。また、その他の用途に利用されてもよい。
また、ペットに無線タグ1を携帯させても良い。例えばペットの首輪等に無線タグ1を取り付ける。このような態様によれば、ペットが家から抜けだした場合であっても、ペットの概略的な位置を追跡することができる。
さらに、上述した路側機2は、道路沿いだけでなく、施設内に設置されてもよい。例えば、避難所に路側機2に設ければ、災害時に避難所に避難できたユーザのタグIDが通行履歴DB33に登録される。したがって、上述した履歴情報提供サービスは、災害時における家族や社員の安否確認にも利用することができる。
100・100A〜C・200 情報配信システム、1 無線タグ(発信器)、12 近接場通信部、13 メモリ、2 路側機(通行者情報収集装置)、22 狭域通信部、23 ローカルデータベース、25 GNSS受信機(現在位置特定部)、26 路側制御部、27 配信用情報生成部、271 人員構成特定部、F4 ローカル保存処理部、F5a アップロード部、F5b ダウンロード部(配信用情報取得部)、F6 狭域通信処理部、3 センタ、32 センタ側制御部、33 通行履歴データベース、34 配信用情報生成部、321 格納処理部、322 配信処理部、323 動向情報要求受付部、324 履歴情報要求受付部、341 人員構成特定部、4 車両用ユニット(ユーザ側端末、車両用端末)、44 車両側制御部、G6 報知処理部、5 広域通信端末(ユーザ側端末)、54 操作受付部、55 動向情報要求部、57 履歴情報要求部

Claims (8)

  1. 歩行者によって携行され、所定の周波数帯の電波を用いて、前記歩行者の属性を示す属性情報と、固有の識別情報を含む歩行者情報パケットを送信する発信器(1)と、
    所定の収集エリア内に存在する前記発信器から送信される前記歩行者情報パケットを受信するように、道路上又は施設内の所定の位置に配置される複数の通行者情報収集装置(2)と、
    複数の前記通行者情報収集装置の外部に設けられるセンタ(3)と、
    車両で用いられる車両用端末(4)と、を備え、
    複数の前記通行者情報収集装置、前記センタ、及び前記車両用端末のそれぞれは、広域通信網を介した通信である広域通信を実施可能に構成されており、
    複数の前記通行者情報収集装置及び前記車両用端末のそれぞれは、広域通信網を介さない通信である狭域通信を実施可能に構成されており、
    前記センタは、
    複数の前記通行者情報収集装置のそれぞれが受信した前記歩行者情報パケットに示されている前記属性情報及び前記識別情報を、当該歩行者情報パケットを受信した前記通行者情報収集装置の位置を示す位置情報及び前記属性情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と対応付けた通行者情報としてデータベース(33)に格納する格納処理部(321、F4)と、
    前記データベースに格納されている前記通行者情報に基づいて、前記収集エリアを通行する車両の運転者にとって注意すべき歩行者種別を示す注意対象種別と、その注意対象種別を注意すべき時間帯とを示す注意対象情報を配信用情報として生成する配信用情報生成装置(34)と、
    前記配信用情報生成装置が生成した前記注意対象情報を広域通信によって、前記通行者情報収集装置に定期配信するとともに、前記車両用端末からの要求に基づいて前記車両用端末に配信する広域配信装置(322、31)と、を備え、
    前記通行者情報収集装置は、前記センタから取得した前記注意対象情報を狭域通信によって前記車両用端末に配信する狭域配信装置(22、F6)を備え、
    前記車両用端末は、
    前記センタが備える前記広域配信装置から前記車両用端末の現在位置に応じた前記注意対象情報を取得する注意対象情報取得部(G5a)と、
    前記通行者情報収集装置が備える前記狭域配信装置から狭域通信によって逐次配信される前記注意対象情報を取得する狭域通信処理部(G4)と、
    前記狭域通信処理部が前記注意対象情報を受信した場合に、当該注意対象情報に示される前記歩行者種別について注意するように促す情報を所定の情報出力装置から出力する報知処理を実施するとともに、前記注意対象情報取得部が前記注意対象情報を受信した場合にもその受信した注意対象情報に基づいた前記報知処理を実施する報知処理部(G6)と、を備え、
    前記報知処理部は、前記注意対象情報取得部及び前記狭域通信処理部の両方で、同一の前記収集エリアについての前記注意対象情報を取得できている場合には、前記狭域通信処理部が取得している前記注意対象情報に基づいた前記報知処理を実施する一方、前記注意対象情報取得部が取得した前記注意対象情報に基づく前記報知処理はキャンセルすることを特徴とする情報配信システム。
  2. 請求項1において、
    前記配信用情報生成装置は、前記データベースに格納されている複数の前記通行者情報に基づいて、前記収集エリアを通行する歩行者の時間帯毎の通行量及び人員構成を特定する人員構成特定部(341)を備えており、前記人員構成特定部が特定した時間帯毎の人員構成及び通行量に基づいて前記注意対象情報を生成ることを特徴とする情報配信システム。
  3. 請求項2において、
    前記配信用情報生成装置は、前記人員構成特定部が特定した時間帯毎の人員構成及び通行量に基づき、前記収集エリアを通行する車両の運転者にとって注意すべき歩行者種別を示す注意対象種別と、その注意対象種別を注意すべき時間帯とを示す情報を、前記注意対象情報として生成することを特徴とする情報配信システム。
  4. 請求項3において、
    前記通行者情報収集装置は、
    衛星航法システムが備える航法衛星が送信する航法信号を受信することで、前記通行者情報収集装置の現在位置を特定する現在位置特定部(25)と、
    前記発信器からの前記属性情報を受信した場合に、その受信した前記歩行者情報パケットに示されている前記属性情報及び前記識別情報を、前記受信時刻情報と、前記歩行者情報パケットを受信した時点において前記現在位置特定部が特定している現在位置を示す位置情報と、を含むアップロードデータを生成し、当該アップロードデータを前記広域通信によって前記センタに送信するアップロード部(F5a)と、を備え、
    前記センタが備える前記格納処理部は、前記通行者情報収集装置から送信されてくる前記アップロードデータに含まれる、前記属性情報、前記識別情報、前記受信時刻情報、前記位置情報を対応付けて前記データベースに格納することを特徴とする情報配信システム。
  5. 請求項4において、
    前記通行者情報収集装置は、前記広域通信によって前記センタから前記注意対象情報を取得する配信用情報取得部(F5b)を備え、
    前記狭域配信装置は、前記配信用情報取得部が取得した前記注意対象情報のうち、現在時刻と対応する前記注意対象情報を、前記狭域通信が可能なエリア内に存在する前記車両用端末に対して前記狭域通信によって配信するように構成されていることを特徴とする情報配信システム。
  6. 請求項4又は5において、
    前記格納処理部は、前記アップロードデータに含まれる種々の情報を、当該アップロードデータの送信元である前記通行者情報収集装置と対応付けて前記データベースに格納することを特徴とする情報配信システム。
  7. 請求項6において、
    前記広域通信を実施可能に構成されているユーザ側の通信端末としての広域通信端末(5)を備え、
    前記広域通信端末は、
    特定の前記収集エリアについての前記注意対象情報を取得するためのユーザの操作を受け付ける操作受付部(54)と、
    前記操作受付部が前記操作を受け付けたことに基づいて、前記広域通信を介して前記センタに、ユーザ操作によって指定された前記収集エリアについての前記注意対象情報の配信を要求する注意対象情報要求部(55)と、を備え、
    前記センタは、前記広域通信を介した前記注意対象情報要求部からの要求を受け付ける注意対象情報要求受付部(323)を備え、
    前記広域配信装置は、前記注意対象情報要求受付部が受け付けた要求に対応する前記注意対象情報を、前記広域通信端末に配信することを特徴とする情報配信システム。
  8. 請求項1から7の何れか1項において、
    前記発信器は、
    前記属性情報と前記識別情報を記憶する、書き換え可能であって且つ不揮発性の記憶媒体であるメモリ(13)と、
    前記メモリに登録されているデータの読み出し及び書き換えを行うためのリーダライタと近接場通信を実施する近接場通信部(12)と、を備え、
    前記発信器は、前記リーダライタと前記発信器とを近接場通信させることによって、前記メモリに登録されている前記属性情報の参照及び書き換えを実施可能に構成されていることを特徴とする情報配信システム。
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