JP6428119B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Description
このトルクコンバータにおいて、ウェイト部材はコイルスプリングを介してクランクシャフトに連結されたフロントカバーに連結されている。このため、ロックアップ解除時、ダイナミックダンパ(動吸振器)として機能し、フロントカバー側の振動を効果的に減衰する。また、ロックアップ作動(連結)時、ウェイト部材は出力側機構の慣性モーメント比を増大させているため、こもり音等の異音発生が抑えられる(例えば、特許文献2参照)。
前記発進要素は、コンバータ油圧室とロックアップ油圧室を有するロックアップクラッチ付きトルクコンバータである。
前記ロックアップクラッチは、クラッチプレートと、前記クラッチプレートを前記トルクコンバータのコンバータカバーから断接するロックアップピストンと、を有する。
前記発進要素に、前記エンジンと前記変速機を含む動力伝達経路での捩り振動のうち、所定の周波数領域の振動を減衰させる動吸振器を設ける。
前記動吸振器は、質量体と、前記質量体を支持する支持プレートと、前記支持プレートを前記動力伝達経路から脱着させる脱着ピストンとを有すると共に、前記コンバータ油圧室に配置される。
前記動吸振器は、前記動力伝達経路から脱着可能な脱着構造を有する。
前記脱着構造として、前記ロックアップピストンと前記脱着ピストンを前記動力伝達経路の軸方向に並べ、前記ロックアップピストンと前記脱着ピストンとの間に前記支持プレートを配置した。
すなわち、動吸振器の効果を必要とする条件では、脱着構造により、動吸振器が動力伝達経路に締結され、所定の周波数領域の振動を減衰させる。また、動吸振器の効果を必要としない条件では、脱着構造により、動吸振器が動力伝達経路から切り離される。
この結果、動吸振器の効果を必要としない条件では、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
実施例1の車両用駆動装置における構成を、「全体システム構成」、「動吸振器脱着処理構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の車両用駆動装置が適用されたエンジン車を示す。図2は、実施例1の脱着ピストンとロックアップピストンが受けるコンバータ圧の受圧面積の違いによる各ピストンの油圧感度の一例を示す。以下、図1と図2に基づき、全体システム構成を説明する。
このロックアップクラッチ31は、後述するCVTコントロールユニット12からロックアップ指令圧が出力されると、後述するコントロールバルブユニットにて元圧であるライン圧に基づいて調圧されたコンバータ圧により、締結/スリップ締結/解放が制御される。なお、ライン圧は、エンジン1により回転駆動される図外のオイルポンプからの吐出油を、ライン圧ソレノイドバルブにより調圧することで作り出される。
この動吸振器4が動力伝達経路10に締結されている場合とは、脱着ピストン43がタービンランナ33側からロックアップピストン311側へ軸方向移動することにより、脱着ピストン43と支持プレート42が締結され、支持プレート42が動力伝達経路10に締結されている状態である。この動吸振器4が動力伝達経路10に締結されている場合、脱着ピストン43と支持プレート42を支持弾性のバネとし、マス41を質量体として、動吸振器4が作用する。これにより、エンジン1と無段変速機6を含む動力伝達経路10での捩り振動のうち、所定の周波数領域の振動を減衰させる(動吸振器4の効果)。
また、動吸振器4が動力伝達経路10から切り離されている場合とは、締結の場合とは反対に脱着ピストン43がロックアップピストン311側からタービンランナ33側へ軸方向移動することにより、脱着ピストン43と支持プレート42が切り離され、支持プレート42が動力伝達経路10から切り離されている状態である。
ここで、脱着ピストン43が受けるコンバータ圧の受圧面積A1は、図1に示すように、ロックアップピストン311が受けるコンバータ圧の受圧面積A2よりも小さい面積に設定されている(A1<A2)。このため、コンバータ圧に対するそれぞれの受圧面積A1,A2が異なるので、図2に示すように、油圧に対するそれぞれのピストン311,43の油圧感度(作動油圧)をずらすことができる。なお、受圧面積A1,A2の変更により、図2の油圧に対するそれぞれのピストン311,43の油圧感度が変更される。
図3は、実施例1のCVTコントロールユニットにて実行される動吸振器脱着処理の流れを示す(動吸振器脱着制御手段)。以下、動吸振器脱着処理構成をあらわす図3の各ステップについて説明する。
ここで、「こもり音」とは、エンジン車の車室内騒音の一つであり、周波数帯域が20〜300Hzの純音に近い、乗員の耳を圧迫するような音である。また、「こもり音」は、エンジン1と無段変速機6を含む動力伝達経路10での捩り振動のうち、エンジン回転数Neの所定の周波数領域(例えば、20〜300Hz)の振動が、エンジン車の車体を伝わり、車室内に騒音として発生される。
ここで、「ドライバの加速意図の有無」は、アクセルペダルセンサ19からの入力情報(アクセルペダルの踏込量)に基づき、図外のアクセルペダルの踏込速度(以下、「踏込速度」という。)が所定の踏込速度より小さいか否かから判定する。すなわち、アクセルペダルの踏込量の単位時間(例えば10ms)当たりの増加量(踏込速度)を算出し、この踏込速度(アクセル踏み込み操作速度相当値)が所定の踏込速度(所定値)より小さいか否かを判定する。YES(踏込速度≦所定の踏込速度)の場合は「ドライバの加速意図無し」と判定し、NO(踏込速度>所定の踏込速度)の場合は「ドライバの加速意図有り」と判定する。なお、所定の踏込速度は、予め感応試験等によって設定される。すなわち、それを越えてアクセル踏み込み操作速度が変化することで、ドライバの要求駆動力が高く、速やかなエンジン始動が望まれるという下限値を推定して設定する。
実施例1の車両用駆動装置における作用を、「動吸振器脱着処理動作」、「動吸振器の特徴的脱着作用」、「動吸振器の他の特徴的脱着作用」、「動吸振器脱着制御作用」、に分けて説明する。
図3のフローチャートに基づき、動吸振器脱着処理動作の流れを、ロックアップクラッチ31が解放され、動吸振器4が動力伝達経路10から切り離されている「クラッチ解放・動吸振器切離動作」と、ロックアップクラッチ31が締結され、動吸振器4が動力伝達経路10から切り離されている「クラッチ締結・動吸振器切離動作」と、ロックアップクラッチ31が締結され、動吸振器4が動力伝達経路10に締結されている「クラッチ締結・動吸振器締結動作」と、に分けて説明する。
まず、図3のフローチャートに基づき、クラッチ解放・動吸振器切離動作の流れを説明し、次に、図4のクラッチ解放・動吸振器切離動作とこの動作におけるトルクコンバータ内の油圧制御について説明する。
これにより、3つの油室37,38,39が共にコンバータ圧の作動油で満たされ、クラッチ解放状態(クラッチ解放)になると共に動吸振器4が動力伝達経路10から切り離された状態になる。
まず、図3のフローチャートに基づき、クラッチ締結・動吸振器切離動作の流れを説明し、次に、図5のクラッチ締結・動吸振器切離動作とこの動作におけるトルクコンバータ内の油圧制御について説明する。
まず、図3のフローチャートに基づき、クラッチ締結・動吸振器締結動作の流れを説明し、次に、図6のクラッチ締結・動吸振器締結動作とこの動作におけるトルクコンバータ内の油圧制御について説明する。
そして、ドライバの加速意図無しと判定されると、ステップS5からステップS6へ進む。ステップS6では、CVTコントロールユニット12からコントロールバルブユニット13へ、動吸振器締結信号が出力され、動吸振器締結となる。
例えば、エンジンに代表される内燃機関が生む直線方向の爆発エネルギを回転方向エネルギに変換する駆動源を有した車両において、エンジン側のクランクシャフトから変速機の入力軸へトルクを伝達するロックアップクラッチ付きトルクコンバータを比較例とする。この比較例のトルクコンバータによれば、ウェイト部材はコイルスプリングを介してクランクシャフトに連結されたフロントカバーに連結されている。このため、ロックアップ解除時、ダイナミックダンパ(動吸振器)として機能し、フロントカバー側の振動を効果的に減衰する。また、ロックアップ作動(連結)時、ウェイト部材は出力側機構の慣性モーメント比を増大させているため、こもり音等の異音発生を抑えることができる。すなわち、ダイナミックダンパ(動吸振器)は、駆動源から出力される駆動力に含まれる振動成分を減衰するデバイスとして大きな効果を持っている。
すなわち、動吸振器4の効果を必要とする条件では、脱着構造により、動吸振器4が動力伝達経路10に締結され、所定の周波数領域の振動を減衰させる。つまり、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動を減衰させる。また、動吸振器4の効果を必要としない条件では、脱着構造により、動吸振器4が動力伝達経路10から切り離される。この結果、動吸振器4の効果を必要としない条件では、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
実施例1では、コンバータ油圧室37に脱着ピストン43と支持プレート42が配置され、脱着構造として、ロックアップピストン311と脱着ピストン43が動力伝達経路10の軸方向に並べられ、ロックアップピストン311と脱着ピストン43との間に支持プレート42が配置された構成を採用した(図4〜図6)。
したがって、コンバータ油圧室37とロックアップ油圧室38の制御油圧により、動吸振器4の動力伝達経路10からの脱着が可能になる。加えて、上記のように配置することにより、従来のコンバータ油圧室とロックアップ油圧室の制御油圧で動吸振器4の動力伝達経路10からの脱着が可能になるので、容易に動吸振器4を動力伝達経路10から脱着させることができる。このため、コストを軽減することもできる。
すなわち、コンバータ圧に対するそれぞれの受圧面積A1,A2を異ならせることで、油圧に対するそれぞれのピストン43,311の油圧感度をずらすことができる(図2)。したがって、ロックアップクラッチ311を締結させている状態で、動吸振器4の脱着が可能になる(図5と図6)。
実施例1では、少なくともクラッチ解放の場合には、動吸振器4が動力伝達経路10から切り離される構成を採用した(クラッチ解放・動吸振器切離動作、図3のステップS1→ステップS7、または、ステップS1→ステップS2→ステップS7、図4)。
すなわち、クラッチ解放の場合、トルクコンバータ3は流体継手として機能するため、動吸振器4と同等の機能を発揮する。このため、クラッチ解放時、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動が発生しても、この振動は減衰される。したがって、動吸振器4の効果を必要としない条件であるクラッチ解放の場合、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
すなわち、クラッチ締結によりトルクコンバータ3が流体継手として機能しなくても、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動が発生していなければ、動吸振器4の効果を必要としない。したがって、動吸振器4の効果を必要としない条件では、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
すなわち、ドライバの加速意図が有りと判定される場合には、エンジントルク及びエンジン回転数Neの上昇を優先させたいので、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動を減衰する振動減衰要求よりも、エンジントルク及びエンジン回転数Neを上昇させる上昇要求の方が高い。また、動吸振器4が動力伝達経路10に締結されていると、エンジントルク及びエンジン回転数Neの上昇の妨げになるイナーシャが増加してしまう。このため、少なくともドライバの加速意図有りと判定された場合には、こもり音発生領域(所定の周波数領域の振動が発生する状態)か否かにかかわらず、動吸振器4が動力伝達経路10から積極的に切り離される。したがって、動吸振器4の効果を必要としない条件であるドライバの加速意図が有りと判定される場合、不必要なイナーシャの増加を防止し、エンジントルク及びエンジン回転数Neの上昇を優先することができる。加えて、ドライバの加速意図が有りと判定される場合には、エンジントルク及びエンジン回転数Neが上昇するので、その所定の周波数領域を短時間で通過する。このため、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動が発生する時間は比較的短い時間である。すなわち、直ぐに振動の発生が治まる。したがって、その振動を減衰するために動吸振器4を動力伝達経路10に締結しなくて良い。これにより、動吸振器4を動力伝達経路10から切り離し、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
すなわち、この場合には、動吸振器4が動力伝達経路10に締結されなければ、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動を減衰することができない。したがって、動吸振器4の効果を必要とする条件では、動吸振器4を動力伝達経路10に締結することにより、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動を減衰することが可能になる。
実施例1の車両用駆動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
発進要素(トルクコンバータ3)に、エンジン1と変速機(無段変速機6)を含む動力伝達経路10での捩り振動のうち、所定の周波数領域の振動(こもり音)を減衰させる動吸振器4を設け、
動吸振器4は、動力伝達経路10から脱着可能な脱着構造を有する(図1)。
このため、動吸振器4の効果を必要としない条件では、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
ロックアップクラッチ31は、クラッチプレート312と、クラッチプレート312をトルクコンバータ3のコンバータカバー35から断接するロックアップピストン311と、を有し、
動吸振器4は、質量体(マス41)と、質量体(マス41)を支持する支持プレート42と、支持プレート42を動力伝達経路10から脱着させる脱着ピストン43とを有すると共に、コンバータ油圧室37に配置され、
脱着構造として、ロックアップピストン311と脱着ピストン43を動力伝達経路10の軸方向に並べ、ロックアップピストン311と脱着ピストン43との間に支持プレート42を配置した(図1)。
このため、(1)の効果に加え、コンバータ油圧室37とロックアップ油圧室38の制御油圧により、動吸振器4の動力伝達経路10からの脱着が可能になる。
このため、(2)の効果に加え、ロックアップクラッチ311を締結させている状態で、動吸振器4の脱着が可能になる。
動吸振器脱着制御手段(CVTコントロールユニット12)は、少なくともロックアップクラッチ31がクラッチ解放と判定された場合、動吸振器4を動力伝達経路10から切り離す(図3と図4)。
このため、(2)または(3)の効果に加え、動吸振器4の効果を必要としない条件であるクラッチ解放の場合、不必要なイナーシャの増加を防止することが可能になる。
動吸振器脱着制御手段(CVTコントロールユニット12)は、少なくともドライバの加速意図有りと判定された場合には、動吸振器を動力伝達経路10から切り離す(図3と図5)。
このため、(2) または(3)の効果に加え、動吸振器4の効果を必要としない条件であるドライバの加速意図有りと判定される場合、不必要なイナーシャの増加を防止し、エンジントルク及びエンジン回転数Neの上昇を優先することができる。
動吸振器脱着制御手段(CVTコントロールユニット12)は、ロックアップクラッチ311がクラッチ締結と判定され、所定の周波数領域の振動(こもり音)が発生する状態と判定され、ドライバの加速意図無しと判定された場合には、動吸振器4を動力伝達経路10へ締結する(図3と図6)。
このため、(2) または(3)の効果に加え、動吸振器4の効果を必要とする条件では、動吸振器4を動力伝達経路10に締結することにより、こもり音の発生原因である所定の周波数領域の振動を減衰することが可能になる。
図7と図8に基づき実施例2の要部構成を説明する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、不図示または対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。また、動吸振器脱着処理構成も実施例1と同様であるので説明を省略する。
すなわち、2つのピストン43,311の間にバネ50を配置することで、バネ50が脱着ピストン43を切離方向へ付勢するバネ反力によって、油圧に対するそれぞれのピストン43,311の油圧感度をずらすことができる(図8)。したがって、ロックアップクラッチ31を締結させている状態で、動吸振器4の脱着が可能になる(図5と図6)。さらに、2つのピストン43,311の間にバネ50を配置することで、油圧が低圧側の場合、脱着ピストン43の油圧感度とロックアップピストン311の油圧感度の間でバネ反力分の差を付けることができる(図8)。
なお、実施例1のロックアップピストン311と脱着ピストン43との間にバネ(付勢部材)を加えたのみで、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2の車両用駆動装置にあっては、実施例1の(4)〜(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、油圧が低圧側の場合、脱着ピストン43の油圧感度とロックアップピストン311の油圧感度の間でバネ反力分の差を付けることができる。
ドライバの加速意図の有無を、アクセル開度センサ18からの入力情報に基づき、アクセル開度APOが所定のアクセル開度より小さいか否かを判定する例としても良い。このように判定する場合、例えば、アクセル開度APOを8段階とした場合に、アクセル開度センサ18からの入力情報が4段階(所定のアクセル開度)よりも小さいか否かを判定する。YES(APO≦4/8)の場合は「ドライバの加速意図無し」すなわち図3のステップS6へ進み、NO(APO>4/8)の場合は「ドライバの加速意図有り」すなわち図3のステップS7へ進む。なお、所定のアクセル開度は、予め実験等によって設定される。
ドライバの加速意図の有無を、アクセル開度センサ18からの入力情報から、単位時間(例えば10ms)当たりのアクセル開度変化量が所定の変化量より小さいか否かを判定する例としても良い。すなわち、アクセル開度APOの単位時間当たりのアクセル開度変化量(増加量)ΔAPOを算出し、このアクセル開度変化量ΔAPO(アクセル踏み込み操作速度相当値)が所定の変化量(所定値)より小さいか否かを判定する。YES(ΔAPO≦所定の変化量)の場合は「ドライバの加速意図無し」すなわち図3のステップS6へ進み、NO(ΔAPO>所定の変化量)の場合は「ドライバの加速意図有り」すなわち図3のステップS7へ進む。なお、所定の変化量は、予め感応試験等によって設定される。すなわち、それを越えてアクセル踏み込み操作速度が変化することで、ドライバの要求駆動力が高く、速やかなエンジン始動が望まれるという下限値を推定して設定する。
3 トルクコンバータ(発進要素)
31 ロックアップクラッチ
311 ロックアップピストン
312 クラッチプレート
35 コンバータカバー
37 コンバータ油圧室
38 ロックアップ油圧室
39 動吸振器油圧室
4 動吸振器
41 マス(質量体)
42 支持プレート
43 脱着ピストン
6 無段変速機(変速機)
10 動力伝達経路
12 CVTコントロールユニット(CVTCU、動吸振器脱着制御手段)
18 アクセル開度センサ
19 アクセルペダルセンサ
50 バネ(付勢部材)
A1 脱着ピストン43が受けるコンバータ圧の受圧面積
A2 ロックアップピストン311が受けるコンバータ圧の受圧面積
Claims (6)
- エンジンと変速機との間に発進要素を備えた車両用駆動装置において、
前記発進要素は、コンバータ油圧室とロックアップ油圧室を有するロックアップクラッチ付きトルクコンバータであり、
前記ロックアップクラッチは、クラッチプレートと、前記クラッチプレートを前記トルクコンバータのコンバータカバーから断接するロックアップピストンと、を有し、
前記発進要素に、前記エンジンと前記変速機を含む動力伝達経路での捩り振動のうち、所定の周波数領域の振動を減衰させる動吸振器を設け、
前記動吸振器は、質量体と、前記質量体を支持する支持プレートと、前記支持プレートを前記動力伝達経路から脱着させる脱着ピストンとを有すると共に、前記コンバータ油圧室に配置され、
前記動吸振器は、前記動力伝達経路から脱着可能な脱着構造を有し、
前記脱着構造として、前記ロックアップピストンと前記脱着ピストンを前記動力伝達経路の軸方向に並べ、前記ロックアップピストンと前記脱着ピストンとの間に前記支持プレートを配置した
ことを特徴とする車両用駆動装置。 - 請求項1に記載された車両用駆動装置において、
前記脱着ピストンが受けるコンバータ圧の受圧面積を、前記ロックアップピストンが受けるコンバータ圧の受圧面積よりも小さい面積に設定した
ことを特徴とする車両用駆動装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された車両用駆動装置において、
前記ロックアップピストンと前記脱着ピストンとの間に、前記動吸振器が前記動力伝達経路から切り離される切離方向へ前記脱着ピストンを付勢する付勢部材を配置した
ことを特徴とする車両用駆動装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両用駆動装置において、
前記脱着ピストンにより前記動吸振器を前記動力伝達経路から脱着する動吸振器脱着制御手段を有し、
前記動吸振器脱着制御手段は、少なくとも前記ロックアップクラッチがクラッチ解放と判定された場合、前記動吸振器を前記動力伝達経路から切り離す
ことを特徴とする車両用駆動装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両用駆動装置において、
前記脱着ピストンにより前記動吸振器を前記動力伝達経路から脱着する動吸振器脱着制御手段を有し、
前記動吸振器脱着制御手段は、少なくともドライバの加速意図有りと判定された場合には、前記動吸振器を前記動力伝達経路から切り離す
ことを特徴とする車両用駆動装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両用駆動装置において、
前記脱着ピストンにより前記動吸振器を前記動力伝達経路から脱着する動吸振器脱着制御手段を有し、
前記動吸振器脱着制御手段は、前記ロックアップクラッチがクラッチ締結と判定され、前記所定の周波数領域の振動が発生する状態と判定され、ドライバの加速意図無しと判定された場合には、前記動吸振器を前記動力伝達経路へ締結する
ことを特徴とする車両用駆動装置。
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