JP6428068B2 - 着雪防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、着雪防止装置に関する。
従来から、送電線での着雪を防止する際には、例えば送電線の外周部にリング状の部材を装着して、その着雪を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の難着雪リングは、送電線での着雪防止専用のものであり、その用途が限定されてしまっている。このため、例えば、道路標識等の着雪防止には用いることができない。
特開2011−125140号公報
本発明の目的は、汎用性が高く、着雪を確実に防止または抑制することができる着雪防止装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させ得るよう構成されており、
前記板部材の捩れ角は、0.5°以上、30°以下であることを特徴とする着雪防止装置。
(2) 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記板部材を曲げるように変形させ得るよう構成されており、
前記板部材の長さ100mm当たりの曲げ量は、3mm以上、30mm以下であることを特徴とする着雪防止装置。
(3) 可撓性を有する複数枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記複数枚の板部材を一括して捩じるように変形させることと、前記複数枚の板部材を一括して曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されていることを特徴とする着雪防止装置。
(4) 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
前記板部材は、その表面温度が−10℃の状態で、長さ100mm当たり10mm曲げられるように力が付与され、該力を解除した際、前記力が付与される前と前記力が解除された後での変位量が−1mm以上、+1mm以下のものであることを特徴とする着雪防止装置。
(5) 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
前記板部材は、変形する方向に予め変形していることを特徴とする着雪防止装置。
(6) 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
前記板部材は、優先的に変形可能な易変形部を有することを特徴とする着雪防止装置。
(7) 前記板部材上に雪が付着した状態で、前記変形機構が作動することにより、前記雪が前記板部材から剥離する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の着雪防止装置。
(8) 前記板部材は、雪の付着を防止または抑制すべき部分を覆うフードとして機能する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の着雪防止装置。
(9) 前記変形機構の作動は、前記板部材を異なる2方向以上の方向に変形させ得る上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の着雪防止装置。
本発明によれば、着雪を防止すべき部位に板部材を用いることができるため汎用性が高く、また、板部材上に雪が付着した状態で変形機構が作動することにより、当該板部材から雪を剥離させることができ、よって、着雪を確実に防止または抑制することができる。
図1は、本発明の着雪防止装置(第1実施形態)を装着した道路標識の正面図(a)および背面図(b)である。 図2は、図1(b)中のA−A線断面図である。 図3は、図1に示す着雪防止装置の停止状態を示す斜視図である。 図4は、図1に示す着雪防止装置の作動状態を示す斜視図である。 図5は、図1に示す着雪防止装置に内蔵された制御手段の制御プログラムを示すフローチャートである。 図6は、本発明の着雪防止装置の第2実施形態を示す正面図である。 図7は、本発明の着雪防止装置(第3実施形態)を装着したソーラーパネルを示す正面斜視図である。 図8は、図7に示す着雪防止装置の停止状態を示す垂直断面図である。 図9は、図7に示す着雪防止装置の作動状態を示す垂直断面図である。 図10は、本発明の着雪防止装置(第4実施形態)を装着したソーラーパネルを示す垂直断面図である(着雪防止装置の停止状態を示す図)である。 図11は、本発明の着雪防止装置(第4実施形態)を装着したソーラーパネルを示す垂直断面図である(着雪防止装置の作動状態を示す図)である。 図12は、本発明の着雪防止装置(第5実施形態)の作動状態を示す垂直断面図である。 図13は、本発明の着雪防止装置(第5実施形態)の作動状態を示す垂直断面図である。 図14は、本発明の着雪防止装置(第6実施形態)を装着した道路標識の垂直断面図である(着雪防止装置の停止状態を示す図)である。 図15は、本発明の着雪防止装置(第6実施形態)を装着した道路標識の垂直断面図である(着雪防止装置の作動状態を示す図)である。 図16は、本発明の着雪防止装置が備える板部材として用いられる板部材の好ましい特性を説明するための図である。
以下、本発明の着雪防止装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の着雪防止装置(第1実施形態)を装着した道路標識の正面図(a)および背面図(b)である。図2は、図1(b)中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す着雪防止装置の停止状態を示す斜視図である。図4は、図1に示す着雪防止装置の作動状態を示す斜視図である。図5は、図1に示す着雪防止装置に内蔵された制御手段の制御プログラムを示すフローチャートである。図16は、本発明の着雪防止装置が備える板部材として用いられる板部材の好ましい特性を説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図4中(図6〜図16についても同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
図1に示す着雪防止装置1は、道路標識200を支持する支柱201に装着して用いられ、その装着状態で雪SNの付着を防止または抑制するための装置である。なお、雪SNは、降雪して積もった雪自体や、その他、当該雪が凍結した氷が含まれ、「雪氷」のことを言う。
また、支柱201は、水平方向に延びる梁202を有し、当該梁202の長手方向の途中に道路標識200が例えばボルト等の固定部材より固定されている。
道路標識200は、本実施形態では規制標識の1つである標識名「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」であるが、これに限定されず、その他の規制標識、案内標識、警戒標識、指示標識、補助標識であってもよい。
図1〜図4に示すように、着雪防止装置1は、板部材2と変形機構3とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
図2に示すように、板部材2は、雪SNの付着を防止または抑制すべき部分を上方から覆うフード(カバー)として機能する長尺な板状をなす部材である。これにより、当該部分を雪SNから保護することができる。なお、本実施形態では、当該部分としては、梁202を一例としている。また、板部材2は、梁202のほぼ全長にわたって覆う程度の全長を有しているのが好ましく、例えば、梁202の全長の60%以上、120%以下であるのが好ましく、80%以上、110%以下であるのがより好ましい。また、板部材2の幅は、鉛直上方からの平面視で、すなわち、投影面が梁202の幅(太さ)と同じかまたはそれよりも大きいのが好ましい。
板部材2は、水平方向に対して傾斜して配置されており、その傾斜方向上方の上側縁部21が道路標識200側に位置し、下方の下側縁部22がその反対側に位置している。このように配置されていることにより、板部材2の表側の面23に付着した雪SNを、当該板部材2の傾斜方向下方に向かって容易に滑らせることができる。
このような板部材2は、変形機構3の作動より変形するものであり、可撓性を有し、以下の特性を有する母材2’で構成されているのが好ましい。
図16(a)に示すように、母材2’は、下端28が支持され、鉛直方向に沿った起立状態となっている。この母材2’の高さは100mmであり、また、表面温度が−10℃の状態で維持されている。
この図16(a)に示す状態から図16(b)に示すように、母材2’の上端29に対して水平方向に力Fを付与した際、上端29が10mm変位するように、母材2’を曲げる。
その後、図16(c)に示すように、力Fを解除する。その際、上端29の位置は、力Fが付与される前の状態(図16(c)の実線で示す母材2’の上端29の位置)を中心として図中の左右1mm(図16(c)の二点鎖線で示す母材2’の上端29の位置)の範囲内で収まる。このような弾性変形の領域の範囲内で、母材2’は変形するのが好ましい。
以上のような特性を有する母材2’で板部材2を構成することにより、当該板部材2は、変形機構3の作動より過不足なく変形することができる。そして、この変形により、後述するように、雪SNを板部材2から剥離して滑り落とすことができ、よって、着雪を確実に防止または抑制することができる。また、板部材2は、複数シーズンにわたって繰り返し使用することができる。
なお、板部材2(母材2’)の構成材料としては、可撓性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、板部材2は、母材2’の表側の面23にコート層(図示せず)が積層されたものであってもよい。
このコート層は、母材2’の傷付きや摩耗を防ぐ機能、汚れを落とし易くする防汚機能、紫外線吸収機能、を有していてもよい。また、疎水性処理、親水性処理であってもよい。
図3、図4に示すように、変形機構3は、板部材2を捩じるように変形させるよう構成されたものであり、板部材2を介してその両側、すなわち、図中の左側(板部材2の左端部25側)に配置された第1の機構4Aと、右側(板部材2の右端部26側)に配置された第2の機構4Bとで構成されている。また、変形機構3は、第1の機構4A、第2の機構4Bの作動を制御する制御部(図示せず)を有している。
第1の機構4Aと第2の機構4Bとは、配置箇所が異なること以外は同じ構成であるため、以下、第1の機構4Aについて代表的に説明する。
第1の機構4Aは、モータ41と減速機42と連結部材43とを有している。また、第1の機構4Aは、モータ41と減速機42とを一括して収納するとともに、これらを梁202に対して固定するハウジング44を有している(図2参照)。
モータ41は、ロータとステータとを有し、ロータが正転と反転とを交互に繰り返すことができるものである。
減速機42は、前記ロータに連結され、複数の歯車で構成されている。
連結部材43は、減速機42と板部材2の左端部25とを連結する、例えば金属製の部材である。この連結部材43は、減速機42側の棒状部431と、板部材2側の棒状部432とで構成されている。棒状部431は、板部材2の中心軸O上に配されている。棒状部432は、棒状部431と直交する方向に配されている。なお、棒状部432の長手方向の中央部に棒状部431が連結されている。
そして、板部材2上に雪SNが付着した図3に示す状態から、図4に示すように、第1の機構4Aのモータ41が一方向に回動するとともに、第2の機構4Bのモータ41が、第1の機構4Aのモータ41と反対方向に回動することができる。これにより、板部材2は、その中心軸O回りに捩じられる、すなわち、異なる2方向に変形する。この変形により、板部材2上の雪SNは、姿勢が崩されて当該板部材2から剥離する。よって、雪SNの付着を防止(または抑制すべき)部分である梁202での着雪を確実に防止(または抑制)することができる。
また、着雪防止装置1は、板部材2に対する付着力が比較的小さく、乾いた雪SN(乾型着雪)のみならず、板部材2に対する付着力が比較的大きく、湿った(含水率10〜15%)雪SNにも除去作用を有効に発揮することができる。
なお、板部材2の捩れ角θは、0.5°以上、30°以下であるのが好ましく、1°以上、20°以下であるのがより好ましい。これにより、着雪防止機能を発揮し得る程度に板部材2を過不足なく捩じった状態となる。
また、着雪防止装置1は、板部材2上の雪SNの有無を検出する検出部を有しているのが好ましい。この検出部としては、特に限定されず、例えば、歪ゲージを有する重量センサ等を用いることができる。
次に、着雪防止装置1の作動用の制御プログラムを図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、この制御プログラムは、前記制御部に予め記憶されている。
まず、前記重量センサが検出した検出値wが閾値wα以上であるか否かを判断する(ステップS101)。なお、閾値wαは、例えば当該閾値wα以上の雪SNが長時間付着していると、その雪SNの重みで板部材2が不本意に変形してしまうであろう値である。
ステップS101において検出値wが閾値wα以上であると判断されたら、前述したように変形機構3の第1の機構4Aおよび第2の機構4Bを作動させる(ステップS102)。これにより、板部材2が中心軸O回りに捩じられて、当該板部材2上の雪SNが剥離して落下し始める。
ステップS102実行後、前記制御部に内蔵されているタイマーが作動して(ステップS103)、タイムアップと判断した場合には(ステップS104)、第1の機構4Aおよび第2の機構4Bの作動を停止する(ステップS105)。なお、ステップS104でのタイムアップにより、ほとんどの雪SNが板部材2から落下して除去されるまでの時間を十分に確保することができる。これにより、雪SNの除去が完了したとみなすことができる。
ステップS105を実行した後は、ステップS101に戻り、以後、それよりも下位のステップを順次実行する。
以上のような制御により、所定量の積雪が検出された際、その都度、変形機構3が作動して板部材2を過不足なく変形させることができる。これにより、梁202での着雪を確実に防止または抑制することができる。
また、着雪防止装置1では、雪SNの付着を防止または抑制すべき部分を板部材2で容易かつ確実に覆うことができ、よって、汎用性に富む。
また、変形機構3は、本実施形態では検出値wが閾値wα以上であるか否かの判断結果に応じて作動しているが、これに限定されず、例えば、判断結果によらず定期的(例えば1時間ごと)に作動してもよい。
また、変形機構3は、本実施形態では断続的に作動しているが、これに限定されず、例えば、冬季の期間中、連続的に作動してもよい。
また、変形機構3は、板部材2上の着雪量に応じて、板部材2の捩じり角度(変形量)を適宜調整してもよい。
<第2実施形態>
図6は、本発明の着雪防止装置の第2実施形態を示す正面図である。
以下、この図を参照して本発明の着雪防止装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、板部材の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態では、板部材2の裏側の面24に溝241、242が形成されている。
溝241は、平面視で長方形をなす板部材2の一方の対角線上に形成されている。これにより、板部材2には、厚さが減少した薄肉部271が当該対角線に沿って形成されることとなる。
また、溝242は、他方の対角線上に形成されている。これにより、板部材2には、厚さが減少した薄肉部272が当該対角線に沿って形成されることとなる。
そして、薄肉部271、272は、それぞれ、変形機構3が作動して板部材2が捩じられた際に優先的に、すなわち、容易に変形可能な易変形部となる。これにより、比較的弱い力で板部材2を変形させることができ、よって、変形機構3での省エネルギ化に寄与する。
<第3実施形態>
図7は、本発明の着雪防止装置(第3実施形態)を装着したソーラーパネルを示す正面斜視図である。図8は、図7に示す着雪防止装置の停止状態を示す垂直断面図である。図9は、図7に示す着雪防止装置の作動状態を示す垂直断面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の着雪防止装置の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、着雪防止装置が装着される対象と、変形機構の構成と、板部材の変形の態様とが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示すように、本実施形態では、着雪防止装置1は、多数枚の太陽電池301を行列状に配置したソーラーパネル(太陽電池モジュール)300に装着されている。なお、ソーラーパネル300は、各太陽電池301が南側に臨み、地面に対して傾斜して設置される。
図8、図9に示すように、板部材2は、各太陽電池301を一括して覆っており、下側縁部22がソーラーパネル300に対して固定されている。
変形機構3は、ソーラーパネル300の上部に固定されており、例えば、複数個の油圧シリンダ5を有している。これらの油圧シリンダ5は、図8、図9中の紙面手前側から奥側に向かって間隔をおいて配置されているのが好ましい。
そして、板部材2上に雪SNが付着した図8に示す状態から、図9に示すように、各油圧シリンダ5が作動することにより、当該油圧シリンダ5のロッド51が板部材2の上側縁部21近傍を裏側から押し上げることができる。これにより、変形機構3は、板部材2を曲げるように変形させることができる。そして、この変形により、板部材2上の雪SNは、姿勢が崩されて当該板部材2から剥離する。よって、雪SNの付着を防止(または抑制すべき)部分である各太陽電池301での着雪を確実に防止(または抑制)することができる。
なお、板部材2の長さ100mm当たりの曲げ量は、3mm以上、30mm以下であるのが好ましく、3mm以上、25mm以下であるのがより好ましい。これにより、着雪防止機能を発揮し得る程度に板部材2を過不足なく曲げた状態となる。
また、着雪防止装置1は、ソーラーパネル300で生じた電力が供給されるよう構成されていてもよい。この電力は、油圧シリンダ5の作動に用いることができる。
<第4実施形態>
図10および図11は、それぞれ、本発明の着雪防止装置(第4実施形態)を装着したソーラーパネルを示す垂直断面図である(図10は着雪防止装置の停止状態を示し、図11は着雪防止装置の作動状態を示す)。
以下、これらの図を参照して本発明の着雪防止装置の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、板部材の設置態様が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図10、図11に示すように、本実施形態では、板部材2は、アーチ状(弓なり)に湾曲してソーラーパネル300に設置されている。また、変形機構3は、板部材2を上側縁部21側からソーラーパネル300の傾斜方向下方に向かって押圧することができる。この押圧により、板部材2は、図10に示す状態よりもさらに湾曲した図11に示す状態となる。これにより、板部材2上の雪SNの姿勢を容易に崩すことができ、よって、着雪を確実に防止することができる。
また、このように板部材2が変形する方向に予め変形して設置されていることにより、比較的弱い力で板部材2を変形させることができ、よって、変形機構3での省エネルギ化に寄与する。
<第5実施形態>
図12および図13は、それぞれ、本発明の着雪防止装置(第5実施形態)の作動状態を示す垂直断面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の着雪防止装置の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、板部材の構成が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図12、図13に示すように、本実施形態では、板部材2の裏側の面24に多数本の溝243が図中の紙面手前側から奥側に向かって形成されている。また、各溝243は、傾斜方向に沿って等間隔に配置されている。なお、各溝243の底部は、丸みを帯びているのが好ましい。
このような溝243が形成されていることにより、板部材2には、厚さが減少した薄肉部273が形成されることとなる。そして、各薄肉部273は、それぞれ、変形機構3が作動して板部材2が曲げられた際に優先的に、すなわち、容易に変形可能な易変形部となる。これにより、比較的弱い力で板部材2を変形させることができ、よって、変形機構3での省エネルギ化に寄与する。
なお、本実施形態の場合、板部材2は、表側に凸となるように湾曲してもよいし(図12参照)、裏側に凸となるように湾曲してもよい(図13参照)。
<第6実施形態>
図14および図15は、それぞれ、本発明の着雪防止装置(第6実施形態)を装着した道路標識の垂直断面図である(図14は着雪防止装置の停止状態を示し、図15は着雪防止装置の作動状態を示す)。
以下、これらの図を参照して本発明の着雪防止装置の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、変形機構の構成と、板部材の変形の態様と、板部材の設置枚数とが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図14、図15に示すように、本実施形態では、着雪防止装置1が装着される装着対象は、上下に配置された2本の梁202で支持された道路標識200である。この道路標識200は、道路利用者に目的地や通過地への方向・距離等の情報を提供する「案内標識」である。
この着雪防止装置1は、2枚の板部材2を備えている。各板部材2は、それぞれ、1本の梁202を覆っている。また、各板部材2の上側縁部21は、道路標識200の裏面に支持、固定されている。
変形機構3は、鉛直方向に延在し、各板部材2の下側縁部22近傍と回動可能に連結されたリンク61と、リンク61を上下方向に駆動させる駆動源62とを備えている。駆動源62としては、特に限定されず、例えば、モータ等を有する構成とすることができる。
そして、図14に示す状態から、図15に示すように、駆動源62の作動によりリンク61が上方に向かって駆動した際、各板部材2は、上側縁部21側が固定されたまま、下側縁部22側が上方に移動する。これにより、各板部材2を一括して弓なり状に湾曲変形させることができる。
その後、リンク61を再度図14に示す状態とし、各板部材2を元の形状、すなわち、直線状に戻す。
このような変形を繰り返すことにより、板部材2上の雪SNを当該板部材2から剥離することができる。
以上のように、本実施形態の着雪防止装置1は、着雪を防止すべき部位(梁202)が複数ある場合に有効である。
なお、変形機構3は、各板部材2をそれぞれ独立して変形させるよう構成されていてもよい。
また、板部材2の設置枚数は、本実施形態では2枚であるが、これに限定されず、梁202の本数によっては、3枚以上であってもよい。
以上、本発明の着雪防止装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、着雪防止装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の着雪防止装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、変形機構は、前記各実施形態では板部材を捩じるように変形させることと、板部材を曲げるように変形させることとのいずれかを行なうよう構成されているが、これに限定されず、これらの変形の双方を行なうよう構成されていてもよい。
捩じりと曲げとの双方を行なうよう構成されている場合、捩じりと曲げとを同じタイミングで行なってもよいし、異なるタイミングで、すなわち、タイミングをズラして行なってもよい。これにより、板部材は、異なる2方向以上の方向に変形することとなり、よって、着雪をより確実に防止または抑制することができる。
また、板部材に対する変形は、2方向の捩じりを交互に行なうのが最も好ましく、これに次いで、1方向の捩じりか、または、2方向の曲げが好ましく、これに次いで、1方向の曲げが好ましい。
また、変形機構は、前記各実施形態ではモータ等の動力源を有するものとなっているが、これに限定されず、動力源を省略したものであってもよい。この場合、変形機構は、手で把持されるハンドル等を有し、手動によるハンドルの操作よって、板部材を変形することができる。
また、板部材には、その表側の面に雪が滑り落ちる方向に沿って多数の溝が形成されていてもよい。
また、板部材の表側の面は、親水性または疎水性を有していてもよい。この場合、表側の面に付着した雪を容易に剥離することができる。
また、板部材の表側の面は、所定の表面粗さ(JIS B 0601に規定)を有していてもよい。
また、板部材は、前記各実施形態では雪の付着を防止または抑制すべき部分を覆っているが、これに限定されず、例えば、板部材自体が雪の付着を防止または抑制すべき部分となっていてもよい。この場合、例えば板部材をカーポート等の屋根部材として用いることができる。
また、その他の適用例として、板部材を列車の車輪や自動車のタイヤを覆うものとすることもできる。車輪等も雪の付着を防止または抑制すべき部分となり得るため、着雪防止装置は有効に機能する。
また、着雪防止装置は、板部材の融点よりも低い温度に加熱する加熱機構をさらに備えていてもよい。この加熱機構は、変形機構の作動とともに作動してもよいし、変形機構の作動に先立って作動してもよい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
1.試験片の製造
予め凍らせておいた円筒状の氷の一端面を60番の紙やすりで平らにして、直径66mm、重量85gの氷を得た。
また、全長200mm、幅100mm、厚さ3mmのポリカーボネート製の板部材(住友ベークライト社製「ECK100UU」)を用意した。この板部材の表面温度は11℃±1℃であった。
そして、水平状態の板部材の表側の面の中央部付近に常温水を2mL供給し、続いて水平状態の板部材の表側の面の中央部に前記で得られた氷を載置して、そのまま、室温−15℃に設定された環境試験室内に5分間放置した。その後、氷が付着した板部材を、試験片として得た。
2.試験
(実施例1)
試験片を起立状態とし、その下端から20mmの範囲をクランプにより固定した。
その後、試験片の上端から10mmの範囲をその表側から350gfの力で引張って、最大変形量12mm(100mm当たり7mmの変形)とした。
(実施例2)
試験片を起立状態とし、その下端から20mmの範囲をクランプにより固定した。
その後、試験片の上端から10mmの範囲をその裏側から800gfの力で引張って、最大変形量25mm(100mm当たり15mmの変形)とした。
(実施例3)
試験片を起立状態とし、その下端から20mmの範囲をクランプにより固定した。
その後、試験片の上端から10mmの範囲をその表側から250gfの力で引張って、最大変形量9mm(100mm当たり5mmの変形)としてから、次いで、同範囲をその裏側から220gfの力で引張って、最大変形量8mm(100mm当たり5mmの変形)とした。
(実施例4)
試験片を起立状態とし、その下端から20mmの範囲をクランプにより固定した。
その後、試験片をその中心軸回りに捩れ角3.4°で捩じって、最大変形量3mmとした。
(比較例1)
試験片を水平状態とし、氷に対して水平方向に2000gfの力で引張った。
(比較例2)
試験片を起立状態とした。
その後、試験片を厚さ方向に10秒間往復動させた。このときの往復動は、1往復当たり40mmの往復動であった。
3.評価
各試験片で氷が剥離したか否かについて、以下に示す評価基準に従って評価した。
・評価基準
○ :剥離した
× :剥離せず
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 0006428068
表1から明らかなように、各実施例では、それぞれ、氷の剥離を確認することができた。一方、各比較例では、氷の剥離は行なわれなかった。
1 着雪防止装置
2 板部材
2’ 母材
21 上側縁部
22 下側縁部
23 表側の面
24 裏側の面
241、242、243 溝
25 左端部
26 右端部
271、272、273 薄肉部
28 下端
29 上端
3 変形機構
4A 第1の機構
4B 第2の機構
41 モータ
42 減速機
43 連結部材
431、432 棒状部
44 ハウジング
5 油圧シリンダ
51 ロッド
61 リンク
62 駆動源
200 道路標識
201 支柱
202 梁
300 ソーラーパネル(太陽電池モジュール)
301 太陽電池
F 力
O 中心軸
S101〜S105 ステップ
SN 雪
w 検出値
α 閾値
θ 捩れ角

Claims (9)

  1. 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させ得るよう構成されており、
    前記板部材の捩れ角は、0.5°以上、30°以下であることを特徴とする着雪防止装置。
  2. 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記板部材を曲げるように変形させ得るよう構成されており、
    前記板部材の長さ100mm当たりの曲げ量は、3mm以上、30mm以下であることを特徴とする着雪防止装置。
  3. 可撓性を有する複数枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記複数枚の板部材を一括して捩じるように変形させることと、前記複数枚の板部材を一括して曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されていることを特徴とする着雪防止装置。
  4. 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
    前記板部材は、その表面温度が−10℃の状態で、長さ100mm当たり10mm曲げられるように力が付与され、該力を解除した際、前記力が付与される前と前記力が解除された後での変位量が−1mm以上、+1mm以下のものであることを特徴とする着雪防止装置。
  5. 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
    前記板部材は、変形する方向に予め変形していることを特徴とする着雪防止装置。
  6. 可撓性を有する少なくとも1枚の板部材と、
    前記板部材を変形させる変形機構とを備える着雪防止装置であって、
    前記変形機構は、前記板部材を捩じるように変形させることと、前記板部材を曲げるように変形させることとのうちの少なくとも一方の変形をさせ得るよう構成されており、
    前記板部材は、優先的に変形可能な易変形部を有することを特徴とする着雪防止装置。
  7. 前記板部材上に雪が付着した状態で、前記変形機構が作動することにより、前記雪が前記板部材から剥離する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の着雪防止装置。
  8. 前記板部材は、雪の付着を防止または抑制すべき部分を覆うフードとして機能する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の着雪防止装置。
  9. 前記変形機構の作動は、前記板部材を異なる2方向以上の方向に変形させ得る請求項1ないし8のいずれか1項に記載の着雪防止装置。
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