JP2004165556A - 太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】雹などの落下によって加わる衝撃荷重による応力値を抑えることで高い強度を確保した大面積型の太陽電池パネルを有する太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体を提供すること。
【解決手段】前記太陽電池パネル11の裏面側には、該太陽電池パネル11を回転自在に支持する断面が略山形とされた弾性体を有する支持桟12が備えられ、また、太陽電池パネル11の端部を把持する把持部には、該太陽電池パネル11の端部を回転可能に支持する回転支持部材21a、または、該太陽電池パネル11の端部を略上下方向に移動可能に支持するとともに移動量を吸収する弾力支持部材が備えられた構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】前記太陽電池パネル11の裏面側には、該太陽電池パネル11を回転自在に支持する断面が略山形とされた弾性体を有する支持桟12が備えられ、また、太陽電池パネル11の端部を把持する把持部には、該太陽電池パネル11の端部を回転可能に支持する回転支持部材21a、または、該太陽電池パネル11の端部を略上下方向に移動可能に支持するとともに移動量を吸収する弾力支持部材が備えられた構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽光による発電を担う太陽電池パネルを主として備える太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、環境や生態系に悪影響を与えないクリーンなエネルギーとして太陽エネルギーが知られている。そして、太陽エネルギーを利用するに当たり、太陽の光を電気に変換する太陽電池が近年多く利用されている。このような太陽電池は、一般に太陽光による発電効率を高められるように板状に構成された太陽電池パネルとして知られている。
【0003】
太陽電池パネルの構造を簡単に説明すると、太陽電池パネルは、ソーダガラス等の透明な基板上に、透明電極膜、半導体膜、及び金属電極膜などの複数の膜を積層した構造からなり、その周端部にはこれらの太陽電池膜(透明電極膜、半導体膜、金属電極膜)を封止する保護用のシール剤が設けられている。また、上記それぞれに言う太陽電池膜は、接着シートやカバーガラスなどで覆われることが一般的である。
【0004】
屋根などの屋外に設置される太陽電池パネルは、水による漏電や短絡等の事故を未然に防止する必要があり、完全防水とされるケースの内部に収められて設置されている。そして、このような太陽電池パネルの端部を把持する支持構造体を介して屋根面に固定されるのが一般的である。すなわち、太陽電池パネルを設置可能なように各部品を組み合わせて構成したものとして太陽電池モジュールが構成されている。
【0005】
大面積化した太陽電池モジュールを屋根などに設置する場合、強風等の風荷重に対する強度不足が懸念されるため、従来技術として太陽電池パネルの長手方向に取り付けられる支持構造体をなす枠材の中間位置に、裏面側から太陽電池パネルを2分するように補強部材を設けて太陽電池モジュールの強度を高める構造が開示されている(特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−148612号公報(第29−37段落、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の太陽電池モジュールに備わる補強部材は、高い剛性を有して太陽電池パネルを裏面側から支持するものであり、また、裏面と接する面積を大きくとって密着性を高め、さらには、接着剤を用いて補強部材と太陽電池パネルとを固着させることが望ましいとされていた。
【0008】
しかしながら、太陽電池パネルの裏面と高剛性な補強部材とを密着させてしまうと、大面積型の太陽電池パネルに落下する雹などによる衝撃荷重が加わった場合、補強部材の上方への衝突では衝突箇所に過大な歪が発生することになり、また、補強部材が存在しない箇所への衝突では、補強部材によって区切られた部分で応力の分散が遮断されて衝突箇所付近に過大な歪が発生することが明らかとなった。
すなわち、風荷重に対する強度を確保することが可能であっても、太陽電池パネルに衝突する衝撃荷重に対する強度が確保されていないため、的確に強度向上を実現する有効な解決策とは言い難かった。
【0009】
また、従来に開示されている文献では、補強部材と太陽電池パネルとの密着性を高めるために補強部材の形状を太陽電池パネルの平面と同一な平面を有するように形成することが望ましいとされているが、このことに関しても、衝撃荷重によって生じる応力を太陽電池パネル内で分散させることが困難となり、雹などの衝撃荷重に耐えうる強度を確保することが困難である。
【0010】
さらに、雹などの落下に際して衝撃荷重を減少あるいは減衰させるための構造は従来技術では開示されてはおらず、衝撃荷重に耐えうる強度を確保した大面積型の太陽電池パネルの開発が求められていた。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、雹などの落下によって加わる衝撃荷重による応力値を抑えることで高い強度を確保した大面積型の太陽電池パネルを有する太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、ガラス基板上に複数の膜からなる太陽電池膜が積層された太陽電池パネルを主に備える太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池パネルの裏面側には、該太陽電池パネルを回転自在に支持する弾性体を有する支持桟が備えられてなることを特徴とする。
【0013】
このような構成により、太陽電池パネルの周端部よりも内側の一部分が、弾性体を有する支持桟によって太陽電池パネルの反りが抑えられつつ回転自在に支えられることとなり、太陽電池パネルの平面に対して略鉛直方向から作用する荷重は、支持桟に伝達されるとともに支持桟を挟んで他方側にも分散される。このことにより、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低く抑えられることとなる。したがって、比較的大きな面積を有する太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールであっても、この強度が十分に確保される。なお、裏面側とは、重力方向における太陽電池パネルの下側の面を指して言うものである。また、支持桟は少なくとも弾性体を有するものとし、弾性体と他の部材を組み合わせることとしてもかまわない。この場合、弾性体は基板との接触側に位置させることが好適である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池パネルの一辺が1m以上1.5m以下であり、且つ厚みが1mm以上5mm以下であって、前記支持桟が、該太陽電池パネルの長手方向における略中間位置に備えられてなることを特徴とする。
【0015】
このような構成により、一辺が1m以上1.5m以下とされた太陽電池パネルは、この長手方向の略中間位置に設けられた支持桟によって裏面側から支えられることとなり、回転支持であるために完全なる固定支持ではないが、基板を分割せずとも、基板の大きさが半分となった一辺約0.5〜0.75m程度に分割された状態と略同等となる。そして、支持桟が基板を回転自在に支持することにより、太陽電池パネルの平面に対して鉛直方向から作用する荷重によって生じる応力は、支持桟を挟んで対象に位置する同太陽電池パネルの他方側にも伝達されて分散することになり、衝撃等の荷重を柔軟に受け止めて最大応力値の低減が図られることになる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の太陽電池モジュールにおいて、前記支持桟が、自らの配置によって区切られる前記太陽電池パネルの区分面の一辺を、0.1m以上0.7m以下とする位置に備えられてなることを特徴とする。
【0017】
太陽電池パネルを支える部分で該太陽電池パネルを区切った区分面の一辺は、支持桟の配置により0.1m以上0.7m以下となり、この支持間隔で太陽電池パネルの強度が保たれることになる。この際、支持桟が太陽電池パネルを固定支持していないので、区切られた区分面のそれぞれに生じた応力は、他の区分面にも伝えられることになる。
したがって、如何なる大きさの太陽電池パネルであっても、上記のような範囲内で支持がなされるように支持桟が適宜配置され、強度確保がなされることとなる。これにより、太陽電池モジュールの強度は、JIS C 8917の降雹試験における氷球または鋼球を落下させた場合に生じる最大応力値の低減によって高められることになり、また、支持桟を複数用いることによれば、太陽電池パネルの大きさに拘わらず強度が確保されることになる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の太陽電池モジュールにおいて、前記支持桟の断面が略山形であることを特徴とする。
【0019】
このような構成により、支持桟断面の山形の底部である土台側で支持桟の剛性が確保され、且つ、太陽電池パネルは、柔軟に変形しうる山形の頂部によって回転自在に支持される。したがって、太陽電池パネルが受ける衝撃等の荷重がより効率的に吸収・分散されて最大応力値の低減が図られることとなる。なお、支持桟の断面形状である略山形については、例えば、頂部が曲面とされたかまぼこ状であっても良いし、頂部が丸められたものなどあってもよい。また、山形の底部については、弾性体と異なる部材から構成することとしてもよい。
【0020】
請求項5に記載の発明は、太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を回転可能に支持する回転支持部材が備えられてなることを特徴とする。
【0021】
このような構成により、太陽電池パネルの端部は強固な状態に固定されることなく回転可能に支持されることになり、太陽電池パネルが自重や外的負荷、さらには振動などによって撓むことがあっても、この端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなる。また、太陽電池パネルが受ける衝撃等の外的負荷や振動などが回転支持部材に吸収されることで、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低減される。
また、回転支持部材の材質については特に規定するものではないが、弾性体を用いて回転支持する構成が望ましい。そして、弾性体を用いた場合、太陽電池パネルの大きさや厚み、すなわち、回転支持部材が受け持つ荷重に応じて弾性体の弾性率を適宜設定することが望ましい。
【0022】
請求項6に記載の発明は、太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を略上下方向に移動可能に支持するとともに移動量を吸収する弾力支持部材が備えられてなることを特徴とする。
【0023】
このような構成により、太陽電池パネルの端部は強固に固定されることなく上下方向に移動可能な状態で支持されることになり、太陽電池パネルが自重や衝撃等の外的負荷、さらには振動などによって下方あるいは上方に押し付けられる状態であっても、太陽電池パネルの端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなる。また、太陽電池パネルが受ける外的負荷や振動などが弾力支持部材に吸収されることで、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低減される。
また、弾力支持部材の材質については特定の弾性率を有する弾性体を用いることになるが、この弾性体を用いる場合、太陽電池パネルの大きさや厚み、すなわち、弾力支持部材が受け持つ荷重に応じて弾性率を適宜設定することが望ましい。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールに、請求項5又は請求項6に記載の支持構造体が取り付けられてなることを特徴とする。
【0025】
このような構成により、太陽電池パネルの周端部よりも内側の面の一部が支持桟によって柔軟に支えられ、また、太陽電池パネルの端部が、この端部を回転可能に支持する回転支持部材を有する支持構造体、及び/又は、この端部を上下方向に移動可能に支持して移動量を吸収する弾力支持部材を有する支持構造体によって柔軟に支えられることとなる。これにより、太陽電池パネルに外的負荷が作用する場合であっても、荷重や振動が支持桟及び支持構造体に吸収されて太陽電池パネルに生じる最大応力値及び総合的な応力値の低減が図られることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態の太陽電池モジュール10の構成を説明する斜視図である。図1において、符号11は太陽電池パネル、21は太陽電池パネル11の端部をそれぞれ支持する支持構造体である。なお、図示の上方が太陽光を受ける太陽電池パネル11の表面側であり、下方が裏面側である。また、本実施形態に示す太陽電池パネル11は、横が1.1m、縦が1.4mであり、且つ厚みが4mmとされた比較的大きな大面積型である。
【0027】
図に示すように、前記太陽電池パネル11の裏面側には、該太陽電池パネル11を回転自在に支持する弾性体を有する支持桟12が設けられている。この支持桟12は、太陽電池パネル11の長手方向(紙面において横方向)における中間位置に備えられており、自らの設置によって、太陽電池パネル11の支持構造においてこの面を左右2つ(11a,11b)に区分している。
これにより、支持構造体21と支持桟12とに包囲された左右の各区分面11a,11bの一辺の長さは、0.7mと1.1mとに設定されることになり、各区分面の面積が0.385m2となっている。
【0028】
この支持桟12は、この長手方向に直交する断面で見ると、図2に示すように断面が略山形であるかまぼこ状に形成されており、より詳細には、太陽電池パネル11の裏面と接する部分に円筒壁面を有するゴム板12a(弾性体)と、このゴム板12aを下方から支える金属製の支持部材12bとの組み合わせによって構成されている。
【0029】
なお、ゴム板12aは太陽電池パネル11の重量に応じて最適な弾性率が選択されており、上述した形状であるために重さが約15kgあることに対応して弾性率E=0.5〜1.0kgf/mm2を有するネオプレンゴム等が選定されている。
また、金属製の支持部材12bには、アルミ合金が選定されている。
これらのことは、太陽電池パネル11に落下する雹に対する強度を確保する上で決定されるものであり、評価方法であるJIS C 8917の降雹試験にて生じる最大応力値及び応力の平均値を最小とする1つの条件として選択される。
【0030】
また、この支持桟12は、この両端部で長手方向に配置される支持構造体21(手前側の支持構造体は図示を省略してある。)に接続されており、この接続箇所以外では接続されていない。すなわち、支持桟12は、太陽電池パネル11の裏面と固着しないように配置されており、支持桟12のゴム板12aの丸み形状によって、太陽電池パネル11と支持桟12とはごく僅かな接触面積のみで接している。これによって、太陽電池パネル11は支持桟12に対して回転自在に支持されている。
【0031】
次に、太陽電池パネル11の端部を把持する支持構造体21の構造について説明する。支持構造体21は太陽電池パネル11の四方それぞれに配置されており、これらが組み合わされることで太陽電池パネル11を取り囲む外枠として形成され備えられている。
【0032】
図1に示した支持構造体21を長手方向に直交する平面にて断面視した図3に示すように、支持構造体21の断面は太陽電池パネル11の端部を嵌め込むためのコの字形状の凹所を有して形成されており、コの字形状とされた凹所である把持部には、特定の弾性率を有する回転支持部材21aが設けられている。そして、この回転支持部材21aの挿入部Vに太陽電池パネル11の端部が嵌め込まれて把持されている。
【0033】
回転支持部材21aは、材質が太陽電池パネル11から受ける荷重に応じて必要とされる弾性率を有するゴムなどの高分子材料からなり、この形状は、支持構造体21の長さに応じて長尺とされ、また、外側は凹所に嵌め込まれるために該凹所と同一形状に形成される。そして、この内側の形状は、太陽電池パネル11の端部が後に説明する回転運動にて接触しない空間を有して形成され、なお且つ、太陽電池パネル11の端部の表面と裏面とを挟み込むための突出部を上下方向のそれぞれに有して形成されている。
【0034】
このように構成された太陽電池モジュール10において、JIS C 8917の降雹試験における太陽電池モジュールの影響について説明する。
試験では、太陽電池モジュール10の中心に直径38mm、質量227gの鋼球を1mの高さから落下させる。上述した試験方法は、太陽電池モジュールの強度試験における簡易試験方法であり、また、試験後の外観検査では従来技術との差異を特定しにくいので、本試験の評価法として落下地点を含む太陽電池パネル11の各所に歪ゲージを貼付し、歪値から得られる応力により衝撃荷重の影響を判定することとした。
【0035】
本発明の一実施形態である上述の構成による太陽電池モジュール10によれば、鋼球の落下地点の歪値が、支持桟12と回転支持部材21aを設けない従来の構成で2600μεの歪値が発生したことに対して、同一箇所の歪値が2000με程度に抑えられた。すなわち、最大応力値となりやすい鋼球の落下地点の変形が2〜3割程度抑えられたことになり、また、太陽電池パネル11の端部側でも多大な応力集中は発生しないことが確認された。
【0036】
また、図5は、衝撃荷重に対する支持間隔と発生歪との関係を示したグラフ線図である。上記支持間隔とは、上述した支持桟12により区分された区分面11a,11bの一辺の長さ、あるいは、この支持桟12に代えて太陽電池パネル11に固定される部材によって区分された区分面の一辺の長さを指し、前者はゴム板12aを有して回転可能に支持する弾性支持、後者は同等形状の部材を太陽電池パネル11に固定して支持する固定支持として表している。
【0037】
このグラフ線図に示すように、固定支持では、支持間隔が狭められることに従って急激に発生歪が増大するが、本発明に係る支持桟を用いた弾性支持では、支持間隔が狭められても発生歪の増大はほとんどない。特に、支持間隔が0.7m以下の条件ではその傾向が顕著であり、ゴム板12aを有する支持桟12にて太陽電池パネル11を所定の間隔で支持することによれば、太陽電池パネル11に作用する衝撃荷重に対しての強度を高く確保することができるようになる。
【0038】
上述した結果を導く太陽電池モジュール10の作用について説明すると、直径30mm程度の雹や鋼球の衝突に対して効果的にエネルギーを吸収する支持間隔が0.7m以下であり、これを達成するように支持桟12が配置されていることが1つの要因である。また、ゴム板12aを有するとともに比較的柔軟にしなる支持部材12bからなる山形の支持桟12が衝撃荷重を的確に吸収し、また、支持桟12が太陽電池パネル11を回転自在に支持することで、衝撃荷重は支持桟12を挟んで他方側にも分散することにもなり、発生歪の低減が図られることになる。
【0039】
さらに、太陽電池パネル11の端部が支持構造体21の回転支持部材21aに回転可能に把持されることで、この端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなり、また、太陽電池パネル11に作用した衝撃荷重は、太陽電池パネル11を把持する支点Pを中心に回転することで太陽電池パネル11の撓みを導き、撓むことによって衝撃荷重が吸収されることになって歪値の低減が図られることになる。
【0040】
以上説明した本実施形態の太陽電池モジュール10によれば、雹などの落下による衝突に対して高い強度を得た信頼性の高い太陽電池モジュール10を実現することができる。そして、強度の向上により、さらに大面積化した太陽電池パネル11を用いた太陽電池モジュール10を構成することも可能となる。
【0041】
なお、以上説明した実施形態の変形例として、以下の構成を用いることとしてもよい。図4に示される支持構造体21は、図3に示した回転支持部材21aに比較して形状及び機能が異なる弾力支持部材21bが備えられたものである。
【0042】
弾力支持部材21bの材質は、太陽電池パネル11から受ける荷重に応じて必要とされる弾性率を有するゴムなどの高分子材料からなり、この形状は、外側が把持部の凹所に嵌め込まれるために該凹所と同一な形状に形成されている。そして、内側の形状は、太陽電池パネル11の端部が上下移動にて接触しない空間を有して形成されて、且つ、太陽電池パネル11の端部の表面と裏面とをごく僅かな接触面積で挟み込むための突出部を上下方向のそれぞれに有して形成されている。この突出部は、上下方向に押し潰される形状とされ、太陽電池パネル11の平面に対して鉛直方向から作用する荷重を同一方向に受け止めて吸収することが可能である。
【0043】
したがって、先の実施形態にて得られる効果と同様な効果が得られることとなり、さらなる効果として、上下方向に作用する衝撃荷重をより効果的に受け止めて吸収することで応力値をより低下させることが可能となる。また、太陽電池パネル11が上下方向に振動することに対して振動を的確に吸収して減衰させることができ、太陽電池パネルの耐久性をより向上させることが可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した本発明の太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、太陽電池パネルの平面に対して略鉛直方向に作用する荷重に対して十分な強度を得ることができ、本発明の太陽電池パネルが家屋の屋根等に設けられて雹の衝突を受ける場合であっても、この衝撃荷重に耐えうる信頼性の高い大面積型の太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールを実現することができる。そして、大面積型の太陽電池モジュールの実現によって、製造コストや設置コストの低減と、発電効率の向上を図ることが可能となる。
【0045】
請求項2の発明によれば、一辺が1mを超えるような大面積な太陽電池パネルであっても、この中心位置での衝撃荷重による最大応力を最小限に抑えることができ、分割せずとも高い強度を確保することが可能となる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、支持桟によって区分される区分面の一辺を規定するように支持桟を設けることで、太陽電池モジュールの強度を評価するJISC 8917の降雹試験にて太陽電池パネルが破損しにくい最良の結果を得ることができ、雹の衝突等に対する強度を十分に確保して高い信頼性を有する太陽電池モジュールを実現することができる。そして、より大面積型の太陽電池モジュールを実現することも可能となる。
【0047】
請求項4記載の発明によれば、略山形の支持桟を用いることによって、太陽電池パネルを固定することなく安定した状態で回転自在に支持することができ、太陽電池パネルが受ける衝突などによる荷重を効率的に吸収・分散させて応力を低減させることができる。これにより、大面積とされた太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールの強度を効果的に高めることができる。
【0048】
請求項5記載の発明によれば、太陽電池パネルの端部が回転支持部材によって回転可能に支持されるので、外的負荷、自重、または振動等を受ける太陽電池パネルを強固に固定することなく撓ませられるように柔軟に拘束し把持することができ、太陽電池パネルに作用する応力を低減させて太陽電池モジュールの強度を高めることができ、また、該太陽電池モジュールの大面積化を図ることも可能となる。
【0049】
請求項6記載の発明によれば、太陽電池パネルの端部が弾力支持部材によって上下方向に移動可能に支持されるので、外的負荷、自重、または振動等を受ける太陽電池パネルを強固に固定することなく上下方向に柔軟性を持たせて拘束し把持することができ、太陽電池パネルに作用する応力を低減させて太陽電池モジュールの強度を高めることができ、また、該太陽電池モジュールの大面積化を図ることも可能となる。
【0050】
請求項7記載の発明によれば、太陽電池パネルの周端部よりも内側の基板面を支持桟によって柔軟に支えつつ、さらに、太陽電池パネルの端部を支持構造体によって柔軟に支える構成であるので、太陽電池パネルに対する外的負荷による応力を吸収して太陽電池モジュールの強度を大幅に向上させることができる。これによって、耐久性の向上による信頼性の高い太陽電池モジュールをより的確に実現することができるとともに、より大面積化された太陽電池パネルを有する太陽電池モジュール実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールの概略構成を説明する斜視図である。
【図2】図1に示される支持桟を拡大して示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールに備わる支持構造体の構造を説明する断面図である。
【図4】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールに備わる支持構造体の変形例を説明する断面図である。
【図5】衝撃荷重に対する太陽電池パネルの支持間隔と発生歪との関係を示したグラフ線図である。
【符号の説明】
10 太陽電池モジュール
11 太陽電池パネル
12 支持桟
12a ゴム板(弾性体)
12b 支持部材
21 支持構造体
21a 回転支持部材
21b 弾力支持部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽光による発電を担う太陽電池パネルを主として備える太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、環境や生態系に悪影響を与えないクリーンなエネルギーとして太陽エネルギーが知られている。そして、太陽エネルギーを利用するに当たり、太陽の光を電気に変換する太陽電池が近年多く利用されている。このような太陽電池は、一般に太陽光による発電効率を高められるように板状に構成された太陽電池パネルとして知られている。
【0003】
太陽電池パネルの構造を簡単に説明すると、太陽電池パネルは、ソーダガラス等の透明な基板上に、透明電極膜、半導体膜、及び金属電極膜などの複数の膜を積層した構造からなり、その周端部にはこれらの太陽電池膜(透明電極膜、半導体膜、金属電極膜)を封止する保護用のシール剤が設けられている。また、上記それぞれに言う太陽電池膜は、接着シートやカバーガラスなどで覆われることが一般的である。
【0004】
屋根などの屋外に設置される太陽電池パネルは、水による漏電や短絡等の事故を未然に防止する必要があり、完全防水とされるケースの内部に収められて設置されている。そして、このような太陽電池パネルの端部を把持する支持構造体を介して屋根面に固定されるのが一般的である。すなわち、太陽電池パネルを設置可能なように各部品を組み合わせて構成したものとして太陽電池モジュールが構成されている。
【0005】
大面積化した太陽電池モジュールを屋根などに設置する場合、強風等の風荷重に対する強度不足が懸念されるため、従来技術として太陽電池パネルの長手方向に取り付けられる支持構造体をなす枠材の中間位置に、裏面側から太陽電池パネルを2分するように補強部材を設けて太陽電池モジュールの強度を高める構造が開示されている(特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−148612号公報(第29−37段落、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の太陽電池モジュールに備わる補強部材は、高い剛性を有して太陽電池パネルを裏面側から支持するものであり、また、裏面と接する面積を大きくとって密着性を高め、さらには、接着剤を用いて補強部材と太陽電池パネルとを固着させることが望ましいとされていた。
【0008】
しかしながら、太陽電池パネルの裏面と高剛性な補強部材とを密着させてしまうと、大面積型の太陽電池パネルに落下する雹などによる衝撃荷重が加わった場合、補強部材の上方への衝突では衝突箇所に過大な歪が発生することになり、また、補強部材が存在しない箇所への衝突では、補強部材によって区切られた部分で応力の分散が遮断されて衝突箇所付近に過大な歪が発生することが明らかとなった。
すなわち、風荷重に対する強度を確保することが可能であっても、太陽電池パネルに衝突する衝撃荷重に対する強度が確保されていないため、的確に強度向上を実現する有効な解決策とは言い難かった。
【0009】
また、従来に開示されている文献では、補強部材と太陽電池パネルとの密着性を高めるために補強部材の形状を太陽電池パネルの平面と同一な平面を有するように形成することが望ましいとされているが、このことに関しても、衝撃荷重によって生じる応力を太陽電池パネル内で分散させることが困難となり、雹などの衝撃荷重に耐えうる強度を確保することが困難である。
【0010】
さらに、雹などの落下に際して衝撃荷重を減少あるいは減衰させるための構造は従来技術では開示されてはおらず、衝撃荷重に耐えうる強度を確保した大面積型の太陽電池パネルの開発が求められていた。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、雹などの落下によって加わる衝撃荷重による応力値を抑えることで高い強度を確保した大面積型の太陽電池パネルを有する太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、ガラス基板上に複数の膜からなる太陽電池膜が積層された太陽電池パネルを主に備える太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池パネルの裏面側には、該太陽電池パネルを回転自在に支持する弾性体を有する支持桟が備えられてなることを特徴とする。
【0013】
このような構成により、太陽電池パネルの周端部よりも内側の一部分が、弾性体を有する支持桟によって太陽電池パネルの反りが抑えられつつ回転自在に支えられることとなり、太陽電池パネルの平面に対して略鉛直方向から作用する荷重は、支持桟に伝達されるとともに支持桟を挟んで他方側にも分散される。このことにより、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低く抑えられることとなる。したがって、比較的大きな面積を有する太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールであっても、この強度が十分に確保される。なお、裏面側とは、重力方向における太陽電池パネルの下側の面を指して言うものである。また、支持桟は少なくとも弾性体を有するものとし、弾性体と他の部材を組み合わせることとしてもかまわない。この場合、弾性体は基板との接触側に位置させることが好適である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池パネルの一辺が1m以上1.5m以下であり、且つ厚みが1mm以上5mm以下であって、前記支持桟が、該太陽電池パネルの長手方向における略中間位置に備えられてなることを特徴とする。
【0015】
このような構成により、一辺が1m以上1.5m以下とされた太陽電池パネルは、この長手方向の略中間位置に設けられた支持桟によって裏面側から支えられることとなり、回転支持であるために完全なる固定支持ではないが、基板を分割せずとも、基板の大きさが半分となった一辺約0.5〜0.75m程度に分割された状態と略同等となる。そして、支持桟が基板を回転自在に支持することにより、太陽電池パネルの平面に対して鉛直方向から作用する荷重によって生じる応力は、支持桟を挟んで対象に位置する同太陽電池パネルの他方側にも伝達されて分散することになり、衝撃等の荷重を柔軟に受け止めて最大応力値の低減が図られることになる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の太陽電池モジュールにおいて、前記支持桟が、自らの配置によって区切られる前記太陽電池パネルの区分面の一辺を、0.1m以上0.7m以下とする位置に備えられてなることを特徴とする。
【0017】
太陽電池パネルを支える部分で該太陽電池パネルを区切った区分面の一辺は、支持桟の配置により0.1m以上0.7m以下となり、この支持間隔で太陽電池パネルの強度が保たれることになる。この際、支持桟が太陽電池パネルを固定支持していないので、区切られた区分面のそれぞれに生じた応力は、他の区分面にも伝えられることになる。
したがって、如何なる大きさの太陽電池パネルであっても、上記のような範囲内で支持がなされるように支持桟が適宜配置され、強度確保がなされることとなる。これにより、太陽電池モジュールの強度は、JIS C 8917の降雹試験における氷球または鋼球を落下させた場合に生じる最大応力値の低減によって高められることになり、また、支持桟を複数用いることによれば、太陽電池パネルの大きさに拘わらず強度が確保されることになる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の太陽電池モジュールにおいて、前記支持桟の断面が略山形であることを特徴とする。
【0019】
このような構成により、支持桟断面の山形の底部である土台側で支持桟の剛性が確保され、且つ、太陽電池パネルは、柔軟に変形しうる山形の頂部によって回転自在に支持される。したがって、太陽電池パネルが受ける衝撃等の荷重がより効率的に吸収・分散されて最大応力値の低減が図られることとなる。なお、支持桟の断面形状である略山形については、例えば、頂部が曲面とされたかまぼこ状であっても良いし、頂部が丸められたものなどあってもよい。また、山形の底部については、弾性体と異なる部材から構成することとしてもよい。
【0020】
請求項5に記載の発明は、太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を回転可能に支持する回転支持部材が備えられてなることを特徴とする。
【0021】
このような構成により、太陽電池パネルの端部は強固な状態に固定されることなく回転可能に支持されることになり、太陽電池パネルが自重や外的負荷、さらには振動などによって撓むことがあっても、この端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなる。また、太陽電池パネルが受ける衝撃等の外的負荷や振動などが回転支持部材に吸収されることで、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低減される。
また、回転支持部材の材質については特に規定するものではないが、弾性体を用いて回転支持する構成が望ましい。そして、弾性体を用いた場合、太陽電池パネルの大きさや厚み、すなわち、回転支持部材が受け持つ荷重に応じて弾性体の弾性率を適宜設定することが望ましい。
【0022】
請求項6に記載の発明は、太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を略上下方向に移動可能に支持するとともに移動量を吸収する弾力支持部材が備えられてなることを特徴とする。
【0023】
このような構成により、太陽電池パネルの端部は強固に固定されることなく上下方向に移動可能な状態で支持されることになり、太陽電池パネルが自重や衝撃等の外的負荷、さらには振動などによって下方あるいは上方に押し付けられる状態であっても、太陽電池パネルの端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなる。また、太陽電池パネルが受ける外的負荷や振動などが弾力支持部材に吸収されることで、太陽電池パネルに生じる最大応力値が低減される。
また、弾力支持部材の材質については特定の弾性率を有する弾性体を用いることになるが、この弾性体を用いる場合、太陽電池パネルの大きさや厚み、すなわち、弾力支持部材が受け持つ荷重に応じて弾性率を適宜設定することが望ましい。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールに、請求項5又は請求項6に記載の支持構造体が取り付けられてなることを特徴とする。
【0025】
このような構成により、太陽電池パネルの周端部よりも内側の面の一部が支持桟によって柔軟に支えられ、また、太陽電池パネルの端部が、この端部を回転可能に支持する回転支持部材を有する支持構造体、及び/又は、この端部を上下方向に移動可能に支持して移動量を吸収する弾力支持部材を有する支持構造体によって柔軟に支えられることとなる。これにより、太陽電池パネルに外的負荷が作用する場合であっても、荷重や振動が支持桟及び支持構造体に吸収されて太陽電池パネルに生じる最大応力値及び総合的な応力値の低減が図られることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態の太陽電池モジュール10の構成を説明する斜視図である。図1において、符号11は太陽電池パネル、21は太陽電池パネル11の端部をそれぞれ支持する支持構造体である。なお、図示の上方が太陽光を受ける太陽電池パネル11の表面側であり、下方が裏面側である。また、本実施形態に示す太陽電池パネル11は、横が1.1m、縦が1.4mであり、且つ厚みが4mmとされた比較的大きな大面積型である。
【0027】
図に示すように、前記太陽電池パネル11の裏面側には、該太陽電池パネル11を回転自在に支持する弾性体を有する支持桟12が設けられている。この支持桟12は、太陽電池パネル11の長手方向(紙面において横方向)における中間位置に備えられており、自らの設置によって、太陽電池パネル11の支持構造においてこの面を左右2つ(11a,11b)に区分している。
これにより、支持構造体21と支持桟12とに包囲された左右の各区分面11a,11bの一辺の長さは、0.7mと1.1mとに設定されることになり、各区分面の面積が0.385m2となっている。
【0028】
この支持桟12は、この長手方向に直交する断面で見ると、図2に示すように断面が略山形であるかまぼこ状に形成されており、より詳細には、太陽電池パネル11の裏面と接する部分に円筒壁面を有するゴム板12a(弾性体)と、このゴム板12aを下方から支える金属製の支持部材12bとの組み合わせによって構成されている。
【0029】
なお、ゴム板12aは太陽電池パネル11の重量に応じて最適な弾性率が選択されており、上述した形状であるために重さが約15kgあることに対応して弾性率E=0.5〜1.0kgf/mm2を有するネオプレンゴム等が選定されている。
また、金属製の支持部材12bには、アルミ合金が選定されている。
これらのことは、太陽電池パネル11に落下する雹に対する強度を確保する上で決定されるものであり、評価方法であるJIS C 8917の降雹試験にて生じる最大応力値及び応力の平均値を最小とする1つの条件として選択される。
【0030】
また、この支持桟12は、この両端部で長手方向に配置される支持構造体21(手前側の支持構造体は図示を省略してある。)に接続されており、この接続箇所以外では接続されていない。すなわち、支持桟12は、太陽電池パネル11の裏面と固着しないように配置されており、支持桟12のゴム板12aの丸み形状によって、太陽電池パネル11と支持桟12とはごく僅かな接触面積のみで接している。これによって、太陽電池パネル11は支持桟12に対して回転自在に支持されている。
【0031】
次に、太陽電池パネル11の端部を把持する支持構造体21の構造について説明する。支持構造体21は太陽電池パネル11の四方それぞれに配置されており、これらが組み合わされることで太陽電池パネル11を取り囲む外枠として形成され備えられている。
【0032】
図1に示した支持構造体21を長手方向に直交する平面にて断面視した図3に示すように、支持構造体21の断面は太陽電池パネル11の端部を嵌め込むためのコの字形状の凹所を有して形成されており、コの字形状とされた凹所である把持部には、特定の弾性率を有する回転支持部材21aが設けられている。そして、この回転支持部材21aの挿入部Vに太陽電池パネル11の端部が嵌め込まれて把持されている。
【0033】
回転支持部材21aは、材質が太陽電池パネル11から受ける荷重に応じて必要とされる弾性率を有するゴムなどの高分子材料からなり、この形状は、支持構造体21の長さに応じて長尺とされ、また、外側は凹所に嵌め込まれるために該凹所と同一形状に形成される。そして、この内側の形状は、太陽電池パネル11の端部が後に説明する回転運動にて接触しない空間を有して形成され、なお且つ、太陽電池パネル11の端部の表面と裏面とを挟み込むための突出部を上下方向のそれぞれに有して形成されている。
【0034】
このように構成された太陽電池モジュール10において、JIS C 8917の降雹試験における太陽電池モジュールの影響について説明する。
試験では、太陽電池モジュール10の中心に直径38mm、質量227gの鋼球を1mの高さから落下させる。上述した試験方法は、太陽電池モジュールの強度試験における簡易試験方法であり、また、試験後の外観検査では従来技術との差異を特定しにくいので、本試験の評価法として落下地点を含む太陽電池パネル11の各所に歪ゲージを貼付し、歪値から得られる応力により衝撃荷重の影響を判定することとした。
【0035】
本発明の一実施形態である上述の構成による太陽電池モジュール10によれば、鋼球の落下地点の歪値が、支持桟12と回転支持部材21aを設けない従来の構成で2600μεの歪値が発生したことに対して、同一箇所の歪値が2000με程度に抑えられた。すなわち、最大応力値となりやすい鋼球の落下地点の変形が2〜3割程度抑えられたことになり、また、太陽電池パネル11の端部側でも多大な応力集中は発生しないことが確認された。
【0036】
また、図5は、衝撃荷重に対する支持間隔と発生歪との関係を示したグラフ線図である。上記支持間隔とは、上述した支持桟12により区分された区分面11a,11bの一辺の長さ、あるいは、この支持桟12に代えて太陽電池パネル11に固定される部材によって区分された区分面の一辺の長さを指し、前者はゴム板12aを有して回転可能に支持する弾性支持、後者は同等形状の部材を太陽電池パネル11に固定して支持する固定支持として表している。
【0037】
このグラフ線図に示すように、固定支持では、支持間隔が狭められることに従って急激に発生歪が増大するが、本発明に係る支持桟を用いた弾性支持では、支持間隔が狭められても発生歪の増大はほとんどない。特に、支持間隔が0.7m以下の条件ではその傾向が顕著であり、ゴム板12aを有する支持桟12にて太陽電池パネル11を所定の間隔で支持することによれば、太陽電池パネル11に作用する衝撃荷重に対しての強度を高く確保することができるようになる。
【0038】
上述した結果を導く太陽電池モジュール10の作用について説明すると、直径30mm程度の雹や鋼球の衝突に対して効果的にエネルギーを吸収する支持間隔が0.7m以下であり、これを達成するように支持桟12が配置されていることが1つの要因である。また、ゴム板12aを有するとともに比較的柔軟にしなる支持部材12bからなる山形の支持桟12が衝撃荷重を的確に吸収し、また、支持桟12が太陽電池パネル11を回転自在に支持することで、衝撃荷重は支持桟12を挟んで他方側にも分散することにもなり、発生歪の低減が図られることになる。
【0039】
さらに、太陽電池パネル11の端部が支持構造体21の回転支持部材21aに回転可能に把持されることで、この端部が固定端とならずに自由端として機能することで端部付近での応力集中が生じなくなり、また、太陽電池パネル11に作用した衝撃荷重は、太陽電池パネル11を把持する支点Pを中心に回転することで太陽電池パネル11の撓みを導き、撓むことによって衝撃荷重が吸収されることになって歪値の低減が図られることになる。
【0040】
以上説明した本実施形態の太陽電池モジュール10によれば、雹などの落下による衝突に対して高い強度を得た信頼性の高い太陽電池モジュール10を実現することができる。そして、強度の向上により、さらに大面積化した太陽電池パネル11を用いた太陽電池モジュール10を構成することも可能となる。
【0041】
なお、以上説明した実施形態の変形例として、以下の構成を用いることとしてもよい。図4に示される支持構造体21は、図3に示した回転支持部材21aに比較して形状及び機能が異なる弾力支持部材21bが備えられたものである。
【0042】
弾力支持部材21bの材質は、太陽電池パネル11から受ける荷重に応じて必要とされる弾性率を有するゴムなどの高分子材料からなり、この形状は、外側が把持部の凹所に嵌め込まれるために該凹所と同一な形状に形成されている。そして、内側の形状は、太陽電池パネル11の端部が上下移動にて接触しない空間を有して形成されて、且つ、太陽電池パネル11の端部の表面と裏面とをごく僅かな接触面積で挟み込むための突出部を上下方向のそれぞれに有して形成されている。この突出部は、上下方向に押し潰される形状とされ、太陽電池パネル11の平面に対して鉛直方向から作用する荷重を同一方向に受け止めて吸収することが可能である。
【0043】
したがって、先の実施形態にて得られる効果と同様な効果が得られることとなり、さらなる効果として、上下方向に作用する衝撃荷重をより効果的に受け止めて吸収することで応力値をより低下させることが可能となる。また、太陽電池パネル11が上下方向に振動することに対して振動を的確に吸収して減衰させることができ、太陽電池パネルの耐久性をより向上させることが可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した本発明の太陽電池モジュール及びこれに備わる支持構造体においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、太陽電池パネルの平面に対して略鉛直方向に作用する荷重に対して十分な強度を得ることができ、本発明の太陽電池パネルが家屋の屋根等に設けられて雹の衝突を受ける場合であっても、この衝撃荷重に耐えうる信頼性の高い大面積型の太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールを実現することができる。そして、大面積型の太陽電池モジュールの実現によって、製造コストや設置コストの低減と、発電効率の向上を図ることが可能となる。
【0045】
請求項2の発明によれば、一辺が1mを超えるような大面積な太陽電池パネルであっても、この中心位置での衝撃荷重による最大応力を最小限に抑えることができ、分割せずとも高い強度を確保することが可能となる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、支持桟によって区分される区分面の一辺を規定するように支持桟を設けることで、太陽電池モジュールの強度を評価するJISC 8917の降雹試験にて太陽電池パネルが破損しにくい最良の結果を得ることができ、雹の衝突等に対する強度を十分に確保して高い信頼性を有する太陽電池モジュールを実現することができる。そして、より大面積型の太陽電池モジュールを実現することも可能となる。
【0047】
請求項4記載の発明によれば、略山形の支持桟を用いることによって、太陽電池パネルを固定することなく安定した状態で回転自在に支持することができ、太陽電池パネルが受ける衝突などによる荷重を効率的に吸収・分散させて応力を低減させることができる。これにより、大面積とされた太陽電池パネルを有する太陽電池モジュールの強度を効果的に高めることができる。
【0048】
請求項5記載の発明によれば、太陽電池パネルの端部が回転支持部材によって回転可能に支持されるので、外的負荷、自重、または振動等を受ける太陽電池パネルを強固に固定することなく撓ませられるように柔軟に拘束し把持することができ、太陽電池パネルに作用する応力を低減させて太陽電池モジュールの強度を高めることができ、また、該太陽電池モジュールの大面積化を図ることも可能となる。
【0049】
請求項6記載の発明によれば、太陽電池パネルの端部が弾力支持部材によって上下方向に移動可能に支持されるので、外的負荷、自重、または振動等を受ける太陽電池パネルを強固に固定することなく上下方向に柔軟性を持たせて拘束し把持することができ、太陽電池パネルに作用する応力を低減させて太陽電池モジュールの強度を高めることができ、また、該太陽電池モジュールの大面積化を図ることも可能となる。
【0050】
請求項7記載の発明によれば、太陽電池パネルの周端部よりも内側の基板面を支持桟によって柔軟に支えつつ、さらに、太陽電池パネルの端部を支持構造体によって柔軟に支える構成であるので、太陽電池パネルに対する外的負荷による応力を吸収して太陽電池モジュールの強度を大幅に向上させることができる。これによって、耐久性の向上による信頼性の高い太陽電池モジュールをより的確に実現することができるとともに、より大面積化された太陽電池パネルを有する太陽電池モジュール実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールの概略構成を説明する斜視図である。
【図2】図1に示される支持桟を拡大して示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールに備わる支持構造体の構造を説明する断面図である。
【図4】本発明の一実施形態における太陽電池モジュールに備わる支持構造体の変形例を説明する断面図である。
【図5】衝撃荷重に対する太陽電池パネルの支持間隔と発生歪との関係を示したグラフ線図である。
【符号の説明】
10 太陽電池モジュール
11 太陽電池パネル
12 支持桟
12a ゴム板(弾性体)
12b 支持部材
21 支持構造体
21a 回転支持部材
21b 弾力支持部材
Claims (7)
- ガラス基板上に複数の膜からなる太陽電池膜が積層された太陽電池パネルを主に備える太陽電池モジュールにおいて、
前記太陽電池パネルの裏面側には、該太陽電池パネルを回転自在に支持する弾性体を有する支持桟が備えられてなることを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記太陽電池パネルは、一辺が1m以上1.5m以下であり、且つ厚みが1mm以上5mm以下であって、
前記支持桟は、該太陽電池パネルの長手方向における略中間位置に備えられてなることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。 - 前記支持桟は、自らの配置によって区切られる前記太陽電池パネルの区分面の一辺を、0.1m以上0.7m以下とする位置に備えられてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の太陽電池モジュール。
- 前記支持桟の長手方向に直交する断面が略山形であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の太陽電池モジュール。
- 太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、
太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を回転可能に支持する回転支持部材が備えられてなることを特徴とする太陽電池パネルの支持構造体。 - 太陽電池膜が積層された太陽電池パネルの端部を支持して該太陽電池パネルの設置を促す支持構造体において、
太陽電池パネルの端部を把持する把持部には、該太陽電池パネルの端部を略上下方向に移動可能に支持するとともに移動量を吸収する弾力支持部材が備えられてなることを特徴とする太陽電池パネルの支持構造体。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールには、請求項5又は請求項6に記載の支持構造体が取り付けられてなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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