JP6427446B2 - アクチュエータ - Google Patents

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本発明は、変位拡大機構を備えるアクチュエータに関する。
チタン酸ジルコン酸鉛(Lead Zirconate Titanate(PZT))等の圧電材料で構成されたピエゾ素子(圧電素子)を用いたアクチュエータ(ピエゾアクチュエータ)は、非常に高いエネルギ効率を有することが知られている。即ち、ピエゾ素子は、例えば、電磁アクチュエータと異なり、電圧の印加により伸張した(電気エネルギを機械エネルギに変換した)後に、その伸張を維持するための電気エネルギを必要とせず、発熱量は電磁アクチュエータに比べて非常に小さく、冷却システムを必要としないため、エネルギ消費量が非常に小さい。
しかしながら、ピエゾ素子は、電圧の印加により最大0.1%の変位(動作歪み)しかもたらさないため、そのまま用いたのでは実用的ではない場合がある。
そのため、従来からピエゾ素子の小さい変位を拡大(増幅)して出力する座屈式変位拡大機構を備えるアクチュエータが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の座屈式変位拡大機構は、フレーム内に一対のピエゾ素子と、ピエゾ素子の両端面に接合された2対のキャップ、ピエゾ素子の外側の端面に配置されるサイドブロック、2つのサイドブロックを係合する1つのフレーム、ピエゾ素子の動作によって拡大された変位を出力する出力部とを有している。また、前記したフレームは、1対のサイドブロックを拘束する長円形のオーバルフレームが用いられている。
特開2014−82930号公報
ところで、アクチュエータの構成として、フレームとサイドブロックの嵌め合いにより、フレームと座屈式変位拡大機構の構成部材を係合する際、アクチュエータの動作中にフレームとサイドブロックとの当接部で滑り変位と摩擦力が生じてしまう。この滑り変位と摩擦力は、ヒステリシスの要因となり、出力エネルギを低下させてしまう問題となる。上記の特許文献1には、サイドブロックとオーバルフレームについて、高弾性化させる構成について記載されているが、ヒステリシスを低下させる構成について全く検討がなされていない。
そこで、上記課題に鑑み、ヒステシリスを確実に低下させて、出力エネルギを向上できるアクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、一実施形態において、アクチュエータは、
容量的アクチュエータと、
凸半円弧面を有し前記容量的アクチュエータを支持する支持部材と、
前記凸半円弧面と対する凹半円弧面を有し前記容量的アクチュエータと前記支持部材とを収容する収容部材と、
前記凸半円弧面と前記凹半円弧面との間に介在する緩衝材と、を備えことを特徴とする。
上述の手段により、ヒステシリスを確実に低下させて、出力エネルギを向上できるアクチュエータを提供することができる。
本実施形態に係るアクチュエータを搭載したユニットアクチュエータの概略構成図である。 本実施形態に係るアクチュエータを構成する座屈式変位拡大機構の動作を説明する概念図である。 座屈式変位拡大機構の動作及び構成の一例を示す概念図である。 アクチュエータの一部透過断面図である。 アクチュエータの平面図である。 アクチュエータの一部拡大平面図である。 アクチュエータの変形例1を示す一部拡大平面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
図1は、圧電アクチュエータ型直動モータに使用される複数のユニットアクチュエータのうち一つを取り出したユニットアクチュエータの概略構成を示している。図1のユニットアクチュエータ100は、座屈式変位拡大機構40を搭載している。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、座屈式変位拡大機構40を有し、ユニットアクチュエータ100内に搭載されている。
ユニットアクチュエータ100は、アクチュエータ1と、座屈式変位拡大機構40と、当該座屈式変位拡大機構40と接続され不図示の成形ギア出力ロッド(PAS機構)のD2方向への移動を許容する貫通孔を有する接合器3と、接合器3の両側側面に取付けられた板バネ18とを有する基本構成を有している。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、座屈現象を利用した非線形変位拡大機構(以下、座屈式変位拡大機構と表記する)を有する座屈式ピエゾアクチュエータである。
アクチュエータ1は、座屈式変位拡大機構40を長円形のフレーム2内に有している。座屈式変位拡大機構40は、一対のピエゾ素子(容量的アクチュエータに相当)10L、10R、ピエゾ素子10Lの両端面と接合される1対のキャップCP1、CP2、ピエゾ素子10Rの両端面と接合される1対のキャップCP3、CP4、一対のピエゾ素子10L、10Rの外側の端面の動作を規制する1対の対称なサイドブロック12L、12R、ピエゾ素子10L、10Rの内側の側面の動作によって拡大された変位を出力する出力部14等から構成される。上記出力部14は変位をD1方向へ出力する。
なお、ピエゾ素子10L、10Rは、キャップCP2、CP3により出力部14との接続点を中心とした回転動作が可能な態様で、出力部14と接続される。また、ピエゾ素子10L、10Rは、それぞれ、キャップCP1、CP4によりサイドブロック12L、12Rとの接続点を中心とした回転動作が可能な態様で、サイドブロック12L、12Rと接続される。また、2つのサイドブロック12L、12Rは、ベース構造を介して互いに剛結合される
次に、図2に基づいてアクチュエータ1の基本的動作を説明する。図2は、アクチュエータ1を構成する座屈式変位拡大機構の動作を説明する概念図である。また、図2は説明の関係上、キャップCP1〜CP4は省略した。
上記構成の座屈式変位拡大機構40は、図2に示すように、2つのピエゾ素子10L、10Rの双方に電圧が印加されるとそれらは伸張する。そのため、アクチュエータ1は、一直線上に並ぶ一対のピエゾ素子10L、10Rの長手方向に垂直な出力軸D1の方向(y方向)に座屈し、出力ノード(出力部14)で出力としての推力Fbuckleが発生する。この座屈による変位yは、ピエゾ素子10L、10Rによりもたらされる変位xよりも二桁のオーダーで大きい。
また、座屈式ピエゾアクチュエータとしてのアクチュエータ1は、適切な機構を用いることにより、一対のピエゾ素子10L、10Rが一直線上に並ぶ特異点の両側(図2の上下方向、下方向は図示せず)に向かう動作(双極性動作)を生み出すことができ、それによって変位(ストローク)を倍増することができる。
従って、本実施形態に係るアクチュエータ1は、ピエゾ素子単体の変位の100倍以上の変位を実現することが可能である。
次に、本実施形態に係るアクチュエータ1を構成する座屈式変位拡大機構40、特に、転がりジョイントの構成、作用の概要を説明する。図3は、座屈式変位拡大機構40の動作及び構成の一例を示す概略図である。
本実施形態に係るアクチュエータ1では、座屈式変位拡大機構40においてピエゾ素子10L、10Rとサイドブロック12L、12R、及び、ピエゾ素子10L、10Rと出力部14の回転案内要素として、転がりジョイントが用いられる。
具体的には、ピエゾ素子10L、及び、ピエゾ素子10Rのそれぞれの両端は、半径Rの円筒形状(円形断面)を有する。また、サイドブロック12L、12Rのそれぞれの接触面、及び、出力部14における2つの接触面のそれぞれは、半径rの円筒形状(円形断面)を有する。また、中央にある出力部14は、回転することなく、垂直方向(図の上下方向)のみに移動可能となるように拘束される。
図3(a)に示すように、電圧が印加されないときに2つのピエゾ素子10L、10Rが中心線CL上に完全に一直線に並ぶ場合を想定する。この配置において、ピエゾ素子10L、10Rの双方に高電圧が印加されると、図3(b)に示すように、ピエゾ素子10L、10Rは、それぞれ、Δxだけ伸張し、出力部14を垂直方向(図の上方)に押し、出力軸D1に沿った出力変位Δyを発生させる配置に至る。なお、図中の距離zは、点Aと点Bとの距離であり、点A、Bは、それぞれ、ピエゾ素子10Lの両端に設けられる円形断面が描く曲率円の曲率中心である。
図3(b)に示すように、垂直方向における出力ノード(出力部14)で外力Floadが作用すると、4つの接触部分としてのキャップCP1〜CP4のそれぞれで内力(接触力)Fi1〜Fi4が生成される。
この際、図3(b)に示すように、z=0の場合、4つの接触部分(キャップCP1〜CP4)のそれぞれで摩擦力が完全に消失する。即ち、ピエゾ素子10Lの両端の2つの円形断面の円(半径R)が同心であれば、接触力Fi1、Fi2の方向は、関連する2つの接触部分としてのキャップCP1、CP2を結ぶ線分の方向(接触面に垂直な方向)と一致する。そのため、接線力、即ち、摩擦力は、接触部分としてのキャップCP1、CP2では発生しない。また、ピエゾ素子10Rに関する接触部分としてのキャップCP3、CP4についても同様である。
次に、ピエゾ素子10L、10Rに付与される予荷重について説明をする。
ピエゾ素子10L、10Rに対して、予荷重(圧縮力)を付与した場合、ピエゾ素子10L、10Rは、圧縮反力と引張反力の双方を生成することが可能となる。そのため、アクチュエータ1から取り出すことが可能な出力変位を増大させることができる。
具体的には、ピエゾ素子10L、10Rに予荷重が与えられている場合、ピエゾ素子10L、10Rは、電圧が印加されていない状態では自然長Lよりも短い長さLPLに圧縮され、電圧が印加されると、LPLから伸張し、印加電圧が消失するとLPLに戻る。なお、ピエゾ素子10Lの自然長とは、ピエゾ素子10Lに電圧が印加されておらず、かつ、ピエゾ素子10Lの構造全体が軸力を受けない力学的平衡状態にある仮定条件におけるピエゾ素子10Lの長さを意味する。ピエゾ素子10Rの自然長についても同様である。
その結果、ピエゾ素子10L、10Rは、見かけ上、電圧が印加されたときに伸張力を発生させ、印加電圧が消失したときに復元力(圧縮力)を発生させることができる。そして、予荷重の大きさが、ピエゾ素子10L、10Rが発生させる力の最大値以上であれば、ピエゾ素子10L、10Rは、伸張力と同じ大きさの復元力を発生させることができる。また、予荷重(圧縮力)を利用する構成では、ピエゾ素子10L、10Rに対して引っ張り力が実際に適用されることはない。そのため、圧電セラミックス及び電極の薄い層の積み重ねにより形成される一般的な積層型ピエゾ素子を適用する場合においても、構造に悪影響を及ぼすことはない。
次に、図4〜図6に基づいてユニットアクチュエータ100を構成するアクチュエータ1の構成を詳しく説明する。図4は、アクチュエータ1の一部透過断面図である。図5は、アクチュエータ1の平面図である。図6は、アクチュエータ1の一部拡大平面図である。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、図1で説明した通り、長円形のフレーム2内に座屈式変位拡大機構40を有している。即ち、座屈式変位拡大機構40は、対称に配置された一対のピエゾ素子10L、10Rと、ピエゾ素子10L、10Rの各両端面に接続されているキャップCP1、CP2と、キャップCP3、CP4と、2つのピエゾ素子10L、10Rの外側の端面の動作を規制する一対のサイドブロック12L、12R、2つのピエゾ素子10L、10Rの内側の側面の動作によって拡大された変位を出力する出力部14とを有している。
前記したフレーム2は、長円形(オーバルフレーム)とされ、座屈式変位拡大機構40はストレートスロット形状のスロット部20内に配置される。フレーム2のスロット部20の両端に位置するスロット端面2L、2Rは半円弧形状であり、サイドブロック12L、12Rの半円弧面と当接される構成とされている。
本発明のアクチュエータ1の最大出力エネルギEAとピエゾ素子の最大出力エネルギEPとの比REは、ピエゾ素子の動作方向の剛性KP、ピエゾ素子以外の各主応力方向の総合剛性KS、により式(1)で表される。
Figure 0006427446
即ち、KPに対して、KSが大きいほど、大きなEAを得ることができる。
なお、式(1)において、複数の転がり面の総合圧縮剛性KJ、フレームのD3方向引張等価剛性KF、サイドブロックと出力部のD3方向総合圧縮剛性KB、とすると、KSは式(2)で表される。
Figure 0006427446
即ち、KPに対して、KJ、KF、KBが大きいほど、大きなEAを得ることができる。
上記の機構は、前述したようにピエゾ素子10L、10Rの伸縮動作が、回転動作に変換されて、出力部14に変位拡大された直動往復動作(D1方向)を引き起こす。ピエゾ素子10L、10Rの回転動作は、キャップCP1、CP4とサイドブロック12L、12R、CP2、CP3と出力部14にそれぞれ設けた転がり接触する回転ジョイント(図3参照)によって案内される。また回転ジョイントの転がり接触を保持するために、転がり面に一定以上の予荷重が常に付与されている。
転がり面とピエゾ素子10L、10Rに対する予荷重と、ピエゾ素子10L、10Rの推力によるフレーム2の長軸方向D3への荷重の変動は最大でピエゾ素子の最大発生力の2倍以上になり、フレーム2のスロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rとの当接部において微小な滑り変位を生じる。また滑り変位と同時にフレーム2のスロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rとの間に摩擦力も生じる。この滑りと摩擦力が、アクチュエータ1の変位−推力特性のヒステリシスに表れるエネルギ損失の要因の一つであると考えられる。エネルギ損失は、滑り変位と摩擦力の積に依存する。したがって、滑り変位と摩擦力のうち、少なくとも一方を低減することによってエネルギ損失を低減することができる。
本発明のアクチュエータ1は、図6に示すように、フレーム2の半円弧形状のスロット端面2Lと半円弧形状のサイドブロック12Lとの間に、薄膜状の緩衝材16を介在させて、滑り変位及び/又は摩擦力を低減させることを特長としている。図示していないが、反対側のスロット端面2Rと、サイドブロック12Rとの間にも、薄膜状の緩衝材16が介在されている。
緩衝材16は、サイドブロック12L、12Rとフレーム2のスロット端面2L、2Rとの間で発生する滑り変位と摩擦力により生じるエネルギ損失が、緩衝材16を介在させていない状態での、サイドブロック12L、12Rとフレーム2のスロット端面2L、2Rとが当接する際に発生する滑り変位と摩擦力により生じるエネルギ損失よりも小さい部材である。
具体的に云うと、本実施形態に係るアクチュエータ1を構成する緩衝材16は、少なくとも12L、12Rと2L、2Rとの当接面の滑り変位方向の弾性率が、フレーム2とサイドブロック12L、12Rの滑り変位方向の弾性率よりも低い部材や構造が使用できる。
緩衝材を用いる場合、緩衝材のD3方向の総合圧縮剛性をKKとすると、KSは式(3)となる。
Figure 0006427446
よって、ピエゾ素子10L、10Rのエネルギを十分に出力するためには、フレーム2、サイドブロック12L、12Rには、フレーム2の長軸方向D3への剛性が高いことが求められている。したがってフレーム2とサイドブロック12L、12Rには、ヤング率(圧縮弾性率)の高い材料が選定されており、滑り変位方向のヤング率も高くなっている。そこで、本実施形態の緩衝材16は、上記したフレーム2とサイドブロック12L、12Rより低いヤング率(圧縮弾性率)を有する薄板部材を使用して良い。すると、緩衝材16のD3方向の剛性は高い事が維持されたまま、スロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12R間のせん断応力を優先的に受けてせん断変形を生じることで、滑り変位量が減少されるので、エネルギ損失を確実に低減できる。また、弾性率の低い緩衝材16を使用することにより、フレーム2とサイドブロック12L、12Rの滑り変位が小さくなり、各部材の亀裂発生要因の成長(疲労強度の低下)を抑制できる効果がある。
本実施形態に係るアクチュエータ1を構成する緩衝材16は、上記の限りではなく、フレーム2のスロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rよりも低い摩擦係数を有することが好ましい。即ち、緩衝材16とフレーム2(スロット端面2L、2R)もしくはサイドブロック12L、12Rとの間の滑り変位方向の摩擦係数の少なくとも一方が、フレーム2(スロット端面2L、2R)とサイドブロック12L、12Rとの間の滑り変位方向の摩擦係数よりも低くなるように構成されている。すると、サイドブロック12L、12Rと緩衝材16、及びスロット端面2L、2Rと緩衝材16との間での摩擦力が低下するので、エネルギ損失を確実に低減できる。また、摩擦係数の低い緩衝材16を使用することにより、当接部の表面の損傷を効果的に抑制できる効果がある。
本実施形態の緩衝材16は、滑り変位方向の低弾性率と低摩擦係数の両方を満たすフッ素樹脂フィルムを使用した。厚みは、フレーム2の長軸方向D3の剛性を低減しないフレーム2のD3方向寸法の1/1000とした。
本実施形態において緩衝材16は、滑り変位方向の低弾性率と低摩擦係数の両方を有する部材を使用したが、この限りではなく、何れか一を有する部材であっても良い。その場合、KSを著しく低減しない板厚と部材であり、スロット端面2L、2Rの形状に広く接触が可能な部材であることが求められる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
本発明者らは、フレームの左右のスロット端面と左右のサイドブロックとの間に、フレーム2のD3方向寸法の1/1000のフッ素樹脂フィルムを用いた緩衝材をそれぞれ介在させたユニットアクチュエータ(実施例1)を用意した。
また、比較例として、フレームの左右のスロット端面と左右のサイドブロックとの間に緩衝材を介在させないユニットクチュエータ(比較例)を用意した。
そして、実施例1のアクチュエータと、比較例1のアクチュエータに対して、変位−荷重特性評価試験をそれぞれに行った。
その結果、実施例1のアクチュエータは、緩衝材を介在させない比較例1のアクチュエータと比較して、約25%以上のヒステリシス値の低下が確認された。また、実施例1のアクチュエータは、比較例1のアクチュエータに比して、出力エネルギも飛躍的に増加することも確認された。
したがって、本実施形態に係るアクチュエータ1は、フレーム2とサイドブロック12L、12Rとの間に緩衝材16を介在させる構成としたので、緩衝材16がフレーム2とサイドブロックの滑り変位方向の荷重を優先的に受けて弾性変形が生じ、フレーム2とサイドブロック12L、12R間の滑り変位量と摩擦力が減少されることでエネルギ損失を低減できる。斯すると、アクチュエータの変位−推力特性におけるヒステリシスを確実に低下させて、出力エネルギを飛躍的に向上できる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば座屈型アクチュエータ以外にも、締結部材を使用せず、部材間の形状により係合する構造を有し、部材間の当接部に荷重が作用するような機構に適用した場合でも、当接部の滑り変位と摩擦力を低減してエネルギ損失を低減できる。また、容量的アクチュエータとしてピエゾ素子を使用したが、推力と変位を発生させるアクチュエータ材料として磁歪素子を使用しても良い。
(変形例1)
また、本実施形態に係るアクチュエータ1を構成する緩衝材16は、図6の限りではない。図6の緩衝材16は、略同径に形成されたフレーム2のスロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rとの間に介在される構成であり、緩衝材16が半円弧形状のサイドブロック12Lの両端部には配置されていない。しかし、図7に示すように、スロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rが、スロット端面凹径>サイドブロック凸径に形成されている場合においても、同様に緩衝材16をスロット端面2L、2Rとサイドブロック12L、12Rとの間に介在でき、緩衝材16が半円弧形状のサイドブロック12L(12Rも同じ)の全面を覆う様態で設置できる。
1 アクチュエータ
2 フレーム
3 接合器
10L、10R ピエゾ素子
12L、12R サイドブロック
14 出力部
16 緩衝材
18 板バネ
20 スロット部
40 座屈式変位拡大機構
100 ユニットアクチュエータ
CP1〜CP4 キャップ

Claims (4)

  1. 容量的アクチュエータと、
    凸半円弧面を有し前記容量的アクチュエータを支持する支持部材と、
    前記凸半円弧面と対する凹半円弧面を有し前記容量的アクチュエータと前記支持部材とを収容する収容部材と、
    前記凸半円弧面と前記凹半円弧面との間に介在する緩衝材と、を備えことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記緩衝材は、
    前記支持部材と前記収容部材との間で発生する滑り変位と摩擦力のうち少なくとも一方が、前記支持部材と前記収容部材とが当接する際に発生する滑り変位または摩擦力よりも小さい部材であることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記緩衝材の滑り変位方向弾性率は、前記収容部材と前記支持部材の滑り変位方向弾性率よりも低いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記緩衝材と前記収容部材もしくは前記支持部材との間の摩擦係数の少なくとも一方は、前記収容部材と前記支持部材との間の摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
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