JP6426839B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核磁気共鳴を利用した磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置(以降、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と称する。)は、原子核の核磁気共鳴現象を利用して、撮像空間内に置かれた被検体の物理的性質を表す磁気共鳴画像を得る装置である。一般的に、MRI装置には、撮像空間に均一な静磁場を発生させる静磁場発生手段と、被検体の生体組織の原子核に核磁気共鳴を生じさせるための高周波電磁波を照射する照射コイルと、核磁気共鳴信号を受信する受信コイルと、核磁気共鳴信号に位置情報を付与するために静磁場に重ねて線形な傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイルと、を備えている。
撮影時には、所望のパルスシーケンスに従い、均一な静磁場中に置かれた被検体にx、y、z軸方向に線形傾斜磁場が重ねられ、被検体の原子スピンがラーモア周波数と呼ばれる共鳴周波数で磁気的に励起される。この励起に伴い、核磁気共鳴信号が検出され、被検体の磁気共鳴画像(例えば、2次元断層像)が撮影される。
このように、撮影時において、線形傾斜磁場を作成するために、静磁場中に配置された傾斜磁場コイルにパルス的な電流を流す。このとき、静磁場と傾斜磁場コイルを流れる電流とによって、傾斜磁場コイルにローレンツ力が作用し、傾斜磁場コイルが振動する。この傾斜磁場コイルの振動によって、傾斜磁場コイルの周囲の空気が振動して、騒音が発生する。また、傾斜磁場コイルの振動が支持部材を介して静磁場発生手段に伝搬し、静磁場発生手段が振動して、静磁場発生手段の周囲の空気が振動して、騒音が発生する。
このように、MRI装置の騒音は、傾斜磁場コイルへの印加電流により発生する振動が原因で放射される音である。こうした傾斜磁場コイルへの印加電流に関して、騒音を低減する技術として、特許文献1が開示されている。
特許文献1(特開2006−334050公報)には、傾斜磁場コイルへの印加電流の波形のピークを低くすることにより騒音を低減する手段を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置が開示されている。
特開2006−334050公報
しかし、MRI装置の騒音は、所望とする画像を取得するために行う撮像パラメータの変更により、傾斜磁場コイルへの印加電流の特性が変化することがある。このとき、傾斜磁場コイルに生じるローレンツ力が変化するため、 発生する騒音の大きさや周波数特性が変化することがある。例えば、騒音が大きくなる場合は、被検体にとって肉体的・精神的負担が増大する。そこで、本発明は撮像パラメータの変更による騒音の増大を抑制する磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段と、核磁気共鳴信号取得手段と、
を備える磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場発生手段に単一周波数の電流あるいは周波数をスイープさせた電流を印加して騒音伝達関数を取得し、前記騒音伝達関数を、前記傾斜磁場発生手段への印加電流の調整に活用することを特徴とする。
本発明によれば、撮像パラメータの変更による騒音の増大を抑制できる磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)を提供することができる。
第1実施形態に係るMRI装置の全体構成を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 本発明に係るMRI装置の騒音伝達関数を取得するための概略ブロック図である。 本発明に係るMRI装置の騒音伝達関数の概略図である。 本発明に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流の周波数特性の概略図である。 本発明に係るMRI装置において傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数における騒音伝達関数の値を示した図である。 第1実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図である。 第2実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 第2実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図で、(a)は、伝達関数の値Lnが式(2)を満たす周波数の範囲、(b)は、式(3)を満たす周波数範囲、(c)は、式(2)および式(3)をともに満たす周波数範囲である。 第3実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 第3実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図で、(a)は、伝達関数の値Lnが式(2)を満たす周波数範囲、(b)は、式(4)を満たす周波数範囲、(c)は、式(2)および式(4)をともに満たす周波数範囲である。 第4実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 第4実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図で、(a)は、伝達関数の値Lnが式(5)を満たす周波数範囲、(b)は、式(3)を満たす周波数範囲、(c)は、式(5)および式(3)をともに満たす周波数範囲である。 第5実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 第5実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図で、(a)は、伝達関数の値Lnが式(5)を満たす周波数範囲、(b)は、式(4)を満たす周波数範囲、(c)は、式(5)および式(4)をともに満たす周波数範囲である。 MRI装置の全体構成を示す概略ブロック図である。 第6実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 第6実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流の周波数特性の概略図である。 第6実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場コイルに印加する電流が最大となるときの周波数が取り得る範囲を騒音伝達関数上で示した図である。 第7実施形態に係るMRI装置の処理フローである。 本実施例のMRI装置が備える制御装置の概略ブロック図である。
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
まず初めに、第1実施形態に係るMRI装置の全体概要について、図16を用いて説明する。図16は、MRI装置の全体構成を示す概略ブロック図である。MRI装置は、核磁気共鳴現象を利用して被検体の磁気共鳴画像(例えば、2次元断層像)を得ることができる。
図16に示すように、MRI装置1は、撮像空間100に均一な静磁場を発生させる静磁場発生手段2(磁石2)と、核磁気共鳴信号に位置情報を付与するために静磁場に重ねて線形な傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル3と、被検体200の生体組織の原子核に核磁気共鳴を生じさせるための高周波電磁波を照射する照射コイル4と、MRI装置1全体を制御するコンピュータ10(制御装置10)と、コンピュータ10から撮像用信号を受信するシーケンサ11と、傾斜磁場コイル3に電流を印加するための傾斜磁場電源12と、被検体200から発信される核磁気共鳴信号を受信する受信コイル7と、信号処理部13と、その核磁気共鳴信号に基づき信号処理された情報から磁気共鳴画像を得る画像再構築装置(コンピュータ10)と、を備えて構成されている。なお、図16では、照射コイル4に所定の信号を送る処理系は省略している。
また、静磁場発生手段2と、傾斜磁場コイル3と、照射コイル4は、意匠性や安全性の点から、カバー5に覆われている。さらに、MRI装置1は、外部環境や装置自身が発する高周波ノイズを遮断するために、シールドルーム300内に配置されることが多い。この室は、MRI装置1を通常運用させるのに問題無い室であればよいが、ここでは例としてシールドルーム300とする。
静磁場発生手段2は、垂直磁場方式であれば、被検体200の周りの空間にその体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させる。一方、水平磁場方式であれば、その体軸方向に均一な静磁場を発生させる。静磁場発生手段2としては、永久磁石方式、常電導磁石方式、あるいは超電導磁石方式の静磁場発生源を採用することができる。
次に、MRI装置1による被検体200の断層画像(磁気共鳴画像)の撮像の流れについて説明する。まず、静磁場発生手段2によって撮像空間100内に均一な静磁場を発生させ、寝台6に載せた被検体200を撮像空間100内に挿入する。
そして、ユーザー(図示せず)は、コンピュータ10に備えられたトラックボール又はマウス(図示せず)、タッチパネル又はキーボード(図示せず)、及びディスプレイ(図示せず)等を用いて、被検体200の断層画像の取得に必要な命令を操作する。ここで操作された命令はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11は被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令に従って傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送る。
傾斜磁場電源12は傾斜磁場コイル3に電流を印加し、均一な静磁場中に置かれた被検体200に対してx、y、z軸方向に線形傾斜磁場を重ねる。また、照射コイル4から高周波信号を被検体200に照射し、被検体200の原子スピンがラーモア周波数と呼ばれる共鳴周波数で磁気的に励起させる。
この励起に伴い、発生した核磁気共鳴信号を受信コイル7で検出し、信号処理部13で処理した後、画像再構築装置であるコンピュータ10で画像を再構築することで、任意断面における被検体200の断層画像(磁気共鳴画像)を得ることができる。また、コンピュータ10には、外部記録装置の磁気ディスク(図示せず)等を備えており、前記処理により得た被検体200の断層画像等を記録することができる。
次に、第1実施形態に係るMRI装置の詳細について、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係るMRI装置の全体構成に、本実施例の特徴的構成を含めて示した概略ブロック図である。図1に示すように、本実施例のMRI装置1は、コンピュータ10とシーケンサ11との間に制御装置40が介在する。なお、説明のために図1では制御装置40を、コンピュータ10と区別して記載しているが、制御装置40が備える機能をコンピュータ10に組み込んでもよいし、あるいはネットワークで結ばれた別サーバによって実現してもよい。
MRI装置1は、シールドルーム300内に設置される。設置後、MRI装置1を稼働させる前に、据付期間を設けて装置の据付や磁場等の調整が行われる。この据付期間内に、傾斜磁場コイル3への印加電流に対する騒音伝達関数90を取得する。図2は、制御装置40において実行される、騒音伝達関数90の取得を含む第1実施形態に係るMRI装置の処理フローである。なお、制御装置40が有する各機能については、図21に機能ブロック図として示している。
以降、制御装置40にて実行される各処理について、順次説明する。
<騒音伝達関数の取得(S001)>
まず、騒音伝達関数90の取得(S001)について、図3を用いて説明する。図3は、本実施例に係るMRI装置1の騒音伝達関数90を取得するための概略ブロック図である。なお、図3に示すように騒音伝達関数の取得に関しては、制御装置40にて実行せずに別の計算機等を用いて事前に取得されてもよいし、分析器53を先に述べた制御装置40内に組み込んでもよい。
騒音伝達関数90は、MRI装置1を設置するシールドルーム300において、電圧電流発生器51を用いて、傾斜磁場コイル3に正弦波等による単一周波数の電流、あるいは周波数をスイープさせた電流を印加する。このとき発生する騒音を、所定の位置に設置したマイクロホン50で取得し、取得した信号を増幅器52で増幅させて分析器53で分析する。分析器53では、電圧電流発生器51からの信号と、増幅器52からの信号を受信し分析し、騒音伝達関数90を式(1)により算出する。
H=A÷I ・・・(1)
ここに、
H:騒音伝達関数90
A:マイクロホン50で取得した音圧
I:傾斜磁場コイル3に印加する電流
である。図4は、算出した騒音伝達関数90の一例である。
傾斜磁場コイル3に印加する電流は、x、y、z軸の3軸があるため、式(1)で算出する騒音伝達関数90は、3つとなる。これらを、Hx、Hy、Hzと表記する。
騒音伝達関数90を取得するためのマイクロホン50の位置について説明する。マイクロホン50の位置は、騒音を受ける被検体200が挿入される撮像空間100の中心あるいはその周辺とする。ここでの周辺とは、例えばMRI装置1の騒音が、撮像空間100やその他の位置と比較して大きい位置を指す。この騒音が大きい位置を決定するには、予め騒音を測定しておくか、あるいは経験的に把握しておく必要がある。その他、必要に応じて適当な位置に設置してもよい。
マイクロホン50で計測される騒音は、シールドルーム300の影響を受ける。騒音に影響を与えるシールドルーム300の具体的な部位としては、壁面(床面含む)の材料や仕上げ材、室容積、室温、等が挙げられる。その他、MRI装置1の設置方法によっても影響を受ける。これらは、MRI装置1の製造時(製造工場出荷時)には不明な要素であり、また同じ装置でも設置場所によって多少騒音が異なる。そのため、騒音伝達関数90の取得は、MRI装置1が設置されるシールドルーム300のような設置現場で実施する。あるいは、MRI装置1の製造時(製造工場出荷時)において、騒音伝達関数90を取得しておいてもよい。このときに取得した騒音伝達関数90は、製造工場出荷時の検査等で活用することができる。また、製造工場出荷時で取得した騒音伝達関数90は、設置現場で取得する騒音伝達関数90と比べて、室の環境(壁面の材料や室容積など)が異なるために精度は劣るが、設置現場で活用することも可能である。ただし、高精度の騒音伝達関数90を利用するためには、設置現場において騒音伝達関数90を取得する必要がある。
取得した騒音伝達関数90は、判定部33に記録する。
なお、騒音伝達関数90は、必ずしもMRI装置1の据付期間にのみ取得するものではなく、MRI装置1のメンテナンス時にも取得してよい。取得方法は前記と同様である。また、このメンテナンス時に取得した騒音伝達関数90で、それまで使用していた騒音伝達関数90を更新することができる。そして、この更新により、MRI装置1やシールドルーム300の老朽化やメンテナンス等に伴い変化する騒音伝達関数90を校正することができる。
<撮像パラメータ制御部30>
次に、撮像パラメータ制御部30について説明する。撮像パラメータ制御部30は、ユーザーがコンピュータ10と接続される、あるいは一体的に設けられる入力装置を用いて設定したパラメータを制御する(S002)。ユーザーが設定するパラメータは、撮像視野、スライス厚、積算回数、スライスエンコード数、周波数エンコード数、位相エンコード数、等約100種類ほどがある。いくつかのパラメータは相互に依存関係があり、設定に制約がある。
このため、パラメータの設定には複雑な処理が必要となる。一般的なMRI装置では、予めパラメータが設定されており、ユーザーは所望の画像を取得するために、予め設定されたパラメータをそのまま使用するか、あるいは一部のパラメータを変更する。
パラメータ変更の際、撮像パラメータ制御部30は、設定されたパラメータによる撮像可否を判断し、不可能と判断した場合には、その旨を通知したり、所定のパラメータについて変更可能な上限値あるいは下限値を提示したり、もしくは最適なパラメータを自動的に算出してユーザーに提示したりする。これらは、コンピュータ10を通してディスプレイ等に提示される。
<電流波形算出部31>
次に、電流波形算出部31の処理について説明する。電流波形算出部31は、撮像パラメータ制御部30によって指定されたパラメータに基づき、傾斜磁場コイル3に印加する電流波形を算出する(S003)。算出される電流波形は、傾斜磁場コイル3におけるx、y、z軸の3つの軸に印加する電流波形である。算出された電流波形は、周波数分析部32に送信される。
<周波数分析部32>
次に、周波数分析部32の処理について説明する。周波数分析部32は、電流波形算出部31から受信した電流波形の周波数特性分析を行う。さらに、分析した電流波形の周波数特性から、電流値が最も大きな周波数Fnを計算する(換言すると、電流波形を構成する複数の周波数成分の中で、最も大きな電流値を有する周波数Fnを計算する)(S004)。
図5は、周波数分析部32により分析した電流波形の周波数特性と、周波数Fnの例である。前述のように、電流波形はx、y、z軸の3つあるので、電流の周波数特性も3つ分析される。よって、周波数Fnも3つ計算される。これらを、周波数Fnx、Fny、Fnzとする。これら3つの周波数は、判定部33に送信される。
<判定部33>
次に、判定部33について説明する。判定部33は、周波数分析部32から受信した3つの周波数Fnx、Fny、Fnzと、予め記録されている騒音伝達関数90を用いて、所定の判定を実施する。
まず、予め設定されている撮像パラメータに基づく電流波形の周波数特性、およびその周波数特性から電流値が最も大きな周波数F0x、F0y、F0zを、予め判定部33にデータとして記録しておく。また、周波数F0x、F0y、F0zに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値L0x、L0y、L0zを算出する。
この予め設定された撮像パラメータ(第1の撮像パラメータ)、これに対応する電流波形、その周波数分析によって得られる周波数F0x、F0y、F0z、および周波数F0x、F0y、F0zに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値L0x、L0y、L0zなどを含むデータセットを第1のデータセットと呼ぶ。第1のデータセットは、操作者が頻繁に使う撮像パラメータや、臨床のガイドライン等で推奨される撮像パラメータなどであってもよい。また、ユーザーが、自身の操作状況に適した撮像パラメータを新たに取得して登録してもよい。
次に、周波数Fnx、Fny、Fnzに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値Lnx、Lny、Lnzを算出する(S005)。この撮像パラメータ制御部30に入力された撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)、これに対応する電流波形、その周波数分析によって得られる周波数Fnx、Fny、Fnzに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値Lnx、Lny、Lnzなどを含むデータセットを第2のデータセットと呼ぶ。
そして、判定部33は、第1のデータセットと第2のデータセットとを比較する。具体的には、算出した値L0xとLnx、L0yとLny、L0zとLnzを比較し判定する(S006)。以下では、表記を簡単にするために、x、y、zの添え字を省略する。判定は、値Lnが式(2)を満たすか否かである。
Ln≦L0 ・・・(2)
図7は、式(2)を満たす値Lnの周波数Fnが取り得る範囲を示した図である。図7は、騒音伝達関数90とL0との交点を、fi(i=1、2、・・・)で示している(周波数F0との交点は除く)。値Lnが式(2)を満たす場合、つまり、周波数Fnが図7の矢印で示す範囲内に存在する場合、撮像パラメータ制御部30でのパラメータ変更前と比較して、傾斜磁場コイル3内の軸と同じ軸への印加電流に対する騒音伝達関数90は、同じかそれより小さくなるため、騒音の大きさは同じかそれより小さくなる。
値Lnが式(2)を満たす場合、つまり第1のデータセットを基準としたときに、これに対して第2のデータセットが適当である場合、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11は被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令に従って傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する(S008)。
一方、値Lnが式(2)を満たさない場合、つまり、第1のデータセットを基準としたときに、これに対して第2のデータセットが不適である場合、たとえば周波数Fnが図7の矢印で示す範囲外に存在する場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
なお、式(2)の判定対象は、L0xとLnx、L0yとLny、L0zとLnzの3つ存在する。式(2)を満たす判定基準は、この3つのうち1つでも満たすこと、あるいは2つ満たすこと、もしくは3つ全て満たすこと、のいずれでもよい。あるいは、LnxとLnyとLnzの合成値と、L0xとL0yとL0zの合成値とを比較し、判定してもよい。どの条件で判定するかは、ユーザーが選択できる。
<撮像可能条件計算部34>
撮像可能条件計算部34は、判定部33における第1のデータセットを基準としたときに第2のデータセットが不適であると判断した場合、ユーザーが設定した撮像パラメータの条件、すなわち第2のデータセットに類似し、かつ式(2)を満たす撮像パラメータを計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する(S007)。この第2のデータセットが不適である場合に、新たに計算される撮像パラメータ(第3の撮像パラメータ)、これに対応する電流波形や周波数成分を含む情報を第3のデータセットと呼ぶ。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(2)を満たすパラメータを選択する。選択されたパラメータは式(2)を満たすため、撮像が可能となる(S008)。
なお、繰り返しになるが、値Fnは、傾斜磁場コイル3に対して傾斜磁場電源12から印加される電流において、その電流を構成する周波数成分のなかで最大の電流値を有する周波数である。
したがって、本実施形態のMRI装置1は、傾斜磁場コイル3に印加される電流と、その電流と静磁場発生手段2との間に生じるローレンツ力によって発生する騒音との関係を示す騒音伝達関数90にもとづいて、第2のデータセットに含まれる値Fnの妥当性を検証し、妥当でない場合は第3のデータセットに含まれる新たなFnを探索し、傾斜磁場電源12に対して設定するものと言え、すなわち傾斜磁場電源12が印加する電流(より具体的には周波数成分であり、結果的には電流波形)を騒音伝達関数90に基づき調整して印加するものということができる。
なお、前述で説明した機能ブロックは説明を簡単にするための便宜的なものであって、一個の機能ブロックとして実現されていてもよい。
また、上述の例では、第2のデータセットが適当である場合は、新たな撮像パラメータは算出されず、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ被検体200の断層画像が撮像される。しかし、たとえば、「静音モード」などを設けておき、このモードが実行されているときには、第2のデータセットが適当であるか否かによらず、第2のデータセットよりも静かで、かつ撮像パラメータが指定された内容に類似する第3のデータセットを検索して提示するようにしてもよい。
また、上述の例で説明した第3のデータセットは、新たに取得されるつど保存し記録してもよい。このようにすることで、過去に入力された撮像パラメータの履歴を探索することで、第3のデータセットをすぐに入手することが可能となり、操作者の利便性を向上することができる。
また、上述の例で説明した第1のデータセットは、予め複数を取得しておいてもよい。いくつかの典型的な撮像パラメータに関する第1のデータセットを取得しておくことによって、撮像パラメータが大きく相違するような場合であっても、撮像可能条件計算部34が第3のデータセットを取得できる可能性を向上し、利便性を向上させることができる。
<作用・効果>
本実施例に記載したMRI装置1もしくはMRI撮像システムは、MRI装置1を設置するシールドルーム300にて取得した騒音伝達関数90と、ユーザーが指定した撮像パラメータをもとに、撮像パラメータを制御し、新たな情報をユーザーへ提示する。
提示される撮像パラメータは、騒音の大きさの維持あるいは低減が可能な撮像条件を満たす撮像パラメータであり、この撮像パラメータを用いて撮像することによって、被検体200が受ける騒音の大きさが維持あるいは低減され、被検体200の負担軽減が可能となる。
なお、ユーザーは、騒音の観点からのみ撮像パラメータを設定するのではなく、画像の観点からも設定できる。コンピュータ10には、撮像可能条件計算部34から受信した撮像パラメータによって撮像した際の、画像のS/Nやコントラスト等が表示される。ユーザーはこの画像の情報を、所望の画像を得るための撮像パラメータの設定支援のひとつとして、利用することが可能である。
(第2実施形態)
本実施形態において、上述の第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。具体的な相違点は、判定部33において計算する判定式の内容、換言すると第1のデータセットと第2のデータセットとの間で比較される内容である。以下は、この判定式について説明する。図8は、騒音伝達関数90の取得を含む第2実施形態に係るMRI装置1の処理フローである。
本実施例において、判定部33は、周波数Fnに対応する騒音伝達関数90の値Lnと、周波数F0に対応する騒音伝達関数90の値L0をそれぞれ計算する。これらの値LnとL0を比較し、値Lnが式(2)を満たすかどうかを判定する(S006)。
Ln≦L0 ・・・(2)
図9(a)は、式(2)を満たす値Lnの周波数Fnが取り得る範囲を示した図である。値Lnが式(2)を満たすと、撮像パラメータ制御部30での撮像パラメータ変更前と比較して、傾斜磁場コイル3内の軸と同じ軸への印加電流に対する騒音伝達関数90は、同じかそれより小さくなるため、騒音は同じかそれより小さくなる。値Lnが式(2)を満たす場合、次の判定を実施する。
次の判定は、周波数Fnと周波数F0を比較し、周波数Fnが式(3)を満たすかどうかを判定する(S101)。
Fn≧F0 ・・・(3)
図9(b)は、式(3)を満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが式(3)を満たすと、傾斜磁場の強度が向上するため、画像のS/Nやコントラスト等が向上し、ユーザーに対して所望の画像を得やすい条件となる。
図9(c)は、式(2)と式(3)をともに満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが、式(2)と式(3)をともに満たす場合、撮像パラメータ制御部30で設定した撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)で撮像が可能と判定される。撮像可能と判定されると、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11では被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を作成し、傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する。
一方、値Lnが式(2)を満たさない場合、あるいは式(2)は満たすが式(3)を満たさない場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
撮像可能条件計算部34は、ユーザーが撮像パラメータ制御部30で指定したパラメータの設定に近く、かつ式(2)を満たす撮像パラメータ(第3のパラメータ)を計算し、あるいは式(2)と式(3)をともに満たす撮像パラメータを計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(2)を満たす、あるいは式(2)と式(3)をともに満たす撮像パラメータを選択する。選択された撮像パラメータは式(2)と式(3)をともに満たすため、撮像が可能となる。
このように撮像パラメータを制御することで、撮像パラメータの変更に伴い変化する騒音の大きさが維持あるいは低減され、被検体200の負担軽減が可能となる。また、画質の維持あるいは向上により、ユーザーが所望とする画像の取得が可能となる。
(第3実施形態)
本実施形態において、上述の第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。相違点は、判定部33において計算する判定式である。以下は、この判定式について説明する。図10は、騒音伝達関数90の取得を含む第3実施形態に係るMRI装置の処理フローである。
本実施例において、判定部33は、周波数Fnに対応する騒音伝達関数90の値Lnと、周波数F0に対応する騒音伝達関数90の値L0をそれぞれ計算する。これらの値LnとL0を比較し、値Lnが式(2)を満たすかどうかを判定する(S006)。
Ln≦L0 ・・・(2)
図11(a)は、式(2)を満たす値Lnの周波数Fnが取り得る範囲を示した図である。値Lnが式(2)を満たすと、撮像パラメータ制御部30でのパラメータ変更前と比較して、傾斜磁場コイル3内の軸と同じ軸への印加電流に対する騒音伝達関数90は、同じかそれより小さくなるため、騒音の大きさは同じかそれより小さくなる。値Lnが式(2)を満たす場合、次の判定を実施する。
次の判定は、周波数Fnと周波数F0を比較し、周波数Fnが式(4)を満たすかどうかを判定する(S201)。
Fn≧F0−ΔF ・・・(4)
ここに、ΔF>0である。このΔFは、コンピュータ10において設定できるパラメータの1つである。図11(b)は、式(4)を満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。式(4)は、式(2)と比較してΔFだけ小さい値を取り得ることを意味する。これは、式(2)を満たす周波数Fnの場合、騒音伝達関数90の値LnはL0と比較して大きくなるが、式(4)を満たす周波数Fnの場合、値LnがL0と比較して小さくなる条件がある場合を適用するため、周波数Fnの取り得る範囲を拡大させたものである。
つまり、撮像パラメータの設定可能範囲を拡大させ、所望の画像が取得しやすくなる。周波数Fnは周波数F0と比較して小さくなる場合(Fn<F0)、傾斜磁場の強度は低下するため、撮像画像のS/Nやコントラストは低下し、画質が低下する。そのため、ΔFはできるだけ小さい値(0に近い値)とすることが望ましい。つまり、式(4)の判定は、騒音の大きさの維持あるいは低減に重きを置いた判定式である。
図11(c)は、式(2)と式(4)をともに満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが、式(2)と式(4)をともに満たす場合、撮像パラメータ制御部30で設定した撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)で撮像が可能と判定される。撮像可能と判定されると、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11では被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を作成し、傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する。
一方、値Lnが式(2)を満たさない場合、あるいは式(2)は満たすが式(4)を満たさない場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
撮像可能条件計算部34は、ユーザーが撮像パラメータ制御部30で指定した撮像パラメータの条件に近く、かつ式(2)を満たす撮像パラメータ(第3の撮像パラメータ)を計算し、あるいは式(2)と式(4)をともに満たす撮像パラメータを計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(2)を満たす、あるいは式(2)と式(4)をともに満たす撮像パラメータを選択する。選択された撮像パラメータは式(2)と式(4)をともに満たすため、撮像が可能となる。
このように撮像パラメータを制御することで、撮像パラメータの変更に伴い変化する騒音の大きさが維持あるいは低減され、被検体200の負担軽減が可能となる。また、画質を極力維持する、あるいは向上することにより、ユーザーが所望とする画像の取得が可能となる。
(第4実施形態)
本実施形態において、上述の第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。具体的な相違点は、判定部33において計算する判定式である。以下は、この判定内容について説明する。図12は、騒音伝達関数90の取得を含む第4実施形態に係るMRI装置の処理フローである。
本実施例において、判定部33は、周波数Fnに対応する騒音伝達関数90の値Lnと、周波数F0に対応する騒音伝達関数90の値L0をそれぞれ計算する。これらの値LnとL0を比較し、値Lnが式(5)を満たすかどうかを判定する(S301)。
Ln≦L0+ΔL ・・・(5)
ここに、ΔL>0である。
このΔLは、コンピュータ10において設定できる撮像パラメータの1つである。図13(a)は、式(5)を満たす値Lnの周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。式(5)は、式(2)と比較してΔLだけ大きい値を取り得ることを意味する。これは、式(2)を満たす値Lnをとる周波数Fnの場合、騒音伝達関数90の値LnはL0と比較して小さくなるが、式(5)を満たす周波数Fnの場合、周波数Fnが周波数F0と比較して大きくなる条件がある場合を適用するため、周波数Fnの取り得る範囲を拡大させたものである。つまり、撮像パラメータの設定可能範囲を拡大させ、所望の画像が取得しやすくなる。
値Lnは値L0と比較して大きくなる場合(Ln>L0)、騒音が増大する。そのため、ΔLはできるだけ小さい値(0に近い値)とすることが望ましい。つまり、式(5)の判定は、画質の維持あるいは向上に重きを置いた判定式である。
値Lnが式(5)を満たす場合、次の判定を実施する。
次の判定は、周波数Fnと周波数F0を比較し、周波数Fnが式(3)を満たすかどうかを判定する(S101)。
Fn≧F0 ・・・(3)
図13(b)は、式(3)を満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが式(3)を満たすと、傾斜磁場の強度が高くなるため、画像のS/Nやコントラスト等が向上し、ユーザーに対して所望の画像を得やすい条件となる。
図13(c)は、式(5)と式(3)をともに満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが、式(5)と式(3)をともに満たす場合、撮像パラメータ制御部30で設定した撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)で撮像が可能と判定される。撮像可能と判定されると、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11では被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を作成し、傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する。
一方、値Lnが式(5)を満たさない場合、あるいは式(5)は満たすが式(3)を満たさない場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
撮像可能条件計算部34は、ユーザーが撮像パラメータ制御部30で指定した撮像パラメータの条件に近く、かつ式(5)を満たす撮像パラメータ(第3の撮像パラメータ)を計算し、あるいは式(5)と式(3)をともに満たすパラメータを計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(5)を満たす、あるいは式(5)と式(3)をともに満たす撮像パラメータを選択する。選択されたパラメータは式(5)と式(3)をともに満たすため、撮像が可能となる。
このように撮像パラメータを制御することで、撮像パラメータの変更に伴い変化する騒音の大きさが極力維持あるいは低減され、被検体200の負担増大の抑制、あるいは負担軽減が可能となる。また、画質の維持あるいは向上により、ユーザーが所望とする撮像が可能となる。
(第5実施形態)
本実施形態において、上述の第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。具体的な相違点は、判定部33において計算する判定式である。以下は、この判定内容について説明する。図14は、騒音伝達関数90の取得を含む第5実施形態に係るMRI装置の処理フローである。
本実施例において、判定部33は、周波数Fnに対応する騒音伝達関数90の値Lnと、周波数F0に対応する騒音伝達関数90の値L0をそれぞれ計算する(S005)。これらの値LnとL0を比較し、値Lnが式(5)を満たすかどうかを判定する(S301)。
Ln≦L0+ΔL ・・・(5)
ここに、ΔL>0である。
このΔLは、コンピュータ10において設定できるパラメータの1つである。図15(a)は、式(5)を満たす値Lnの周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。式(5)は、式(2)と比較してΔLだけ大きい値を取り得ることを意味する。これは、式(2)を満たす値Lnをとる周波数Fnの場合、騒音伝達関数90の値LnはL0と比較して小さくなるが、式(5)を満たす周波数Fnの場合、周波数Fnが周波数F0と比較して大きくなる条件がある場合を適用するため、周波数Fnの取り得る範囲を拡大させたものである。
つまり、パラメータの設定可能範囲を拡大させ、所望の画像が取得しやすくなる。値Lnは値L0と比較して大きくなる場合(Ln>L0)、騒音が増大する。そのため、ΔLはできるだけ小さい値(0に近い値)とすることが望ましい。つまり、式(5)の判定は、画質の維持あるいは向上に重きを置いた判定式である。
次の判定は、周波数Fnと周波数F0を比較し、周波数Fnが式(4)を満たすかどうかを判定する(S201)。
Fn≧F0−ΔF ・・・(4)
ここに、ΔF>0である。このΔFは、コンピュータ10において設定できるパラメータの1つである。図15(b)は、式(4)を満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。式(4)は、式(2)と比較してΔFだけ小さい値を取り得ることを意味する。これは、式(2)を満たす周波数Fnの場合、騒音伝達関数90の値LnはL0と比較して大きくなるが、式(4)を満たす周波数Fnの場合、値LnがL0と比較して小さくなる条件がある場合を適用するため、周波数Fnの取り得る範囲を拡大させたものである。つまり、パラメータの設定可能範囲を拡大させ、所望の画像が取得しやすくなる。周波数Fnは周波数F0と比較して小さくなる場合(Fn<F0)、傾斜磁場の強度は低下するため、撮像画像のS/Nやコントラストは低下し、画質が低下する。そのため、ΔFはできるだけ小さい値(0に近い値)とすることが望ましい。つまり、式(4)の判定は、騒音の大きさの維持あるいは低減に重きを置いた判定式である。
図15(c)は、式(5)と式(4)をともに満たす周波数Fnの取り得る範囲を示した図である。周波数Fnが、式(5)と式(4)をともに満たす場合、撮像パラメータ制御部30で設定した撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)で撮像が可能と判定される。撮像可能と判定されると、この撮像パラメータの情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11では被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を作成し、傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する。
一方、値Lnが式(5)を満たさない場合、あるいは式(5)は満たすが式(4)を満たさない場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
撮像可能条件計算部34は、ユーザーが撮像パラメータ制御部30で指定したパラメータの条件に近く、かつ式(5)を満たすパラメータ(第3の撮像パラメータ)を計算し、あるいは式(5)と式(4)をともに満たすパラメータを計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(5)を満たす、あるいは式(5)と式(4)をともに満たす撮像パラメータを選択する。選択されたパラメータは式(5)と式(4)をともに満たすため、撮像が可能となる。
このように撮像パラメータを制御することで、撮像パラメータの変更に伴い変化する騒音の大きさが極力維持あるいは低減され、被検体200の負担の極力維持あるいは軽減が可能となる。また、画質の極力維持あるいは向上により、ユーザーが所望とする画像の取得が可能となる。
(第6実施形態)
本実施形態において、上述の第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。具体的な相違点は、周波数分析部32において分析する周波数と、判定部33において計算する判定式である。図17は、騒音伝達関数90の取得を含む第6実施形態に係るMRI装置の処理フローである。
まず、本実施例における周波数分析部32について説明する。周波数分析部32は、電流波形算出部31から受信した電流波形の周波数分析を行う。さらに、分析した電流波形の周波数特性のうち、最大の電流値からΔi%以内の電流値をとる周波数Fnt(t=1、2、3、・・・)を計算する(S401)。Δiおよび隣り合うFntの間隔Δfは、コンピュータ10で設定する。
図18は、周波数分析部32により分析した電流の周波数特性と、計算される周波数Fntの例である。前述のように、電流波形はx、y、z軸の3つあるので、電流の周波数特性も3つ分析される。よって、周波数Fntは各軸で計算される。これらを、周波数Fntx、Fnty、Fntzとする。これらの周波数は、判定部33に送信される。
次に、判定部33について説明する。判定部33は、周波数分析部32から受信した周波数Fntx、Fnty、Fntzと、予め記録されている騒音伝達関数90を用いて、所定の判定を実施する。
まず、予め設定されている撮像パラメータ(第1の撮像パラメータ)に基づく電流波形の周波数特性、およびその周波数特性のうち最大の電流値からΔi%以内の電流値をとる周波数F0tx、F0ty、F0tz(t=1、2、3、・・・)を計算し、予め判定部33にデータとして記録しておく。隣り合うF0tの間隔Δfは、コンピュータ10で設定する。また、周波数F0tx、F0ty、F0tzに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値B0tx、B0ty、B0tzを算出する。
この予め設定される撮像パラメータ、これに対応する電流波形、周波数特性、およびその周波数特性のうち最大の電流値からΔi%以内の電流値をとる周波数F0tx、F0ty、F0tz(t=1、2、3、・・・)、周波数F0tx、F0ty、F0tzに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値B0tx、B0ty、B0tzなどの情報を含むものが第1のデータセットとなる。
次に、周波数Fntx、Fnty、Fntzに対応する騒音伝達関数90(Hx、Hy、Hz)の値Bntx、Bnty、Bntzを算出する(S402)。この撮像パラメータ制御部30で設定した撮像パラメータ(第2の撮像パラメータ)、これに対応する電流波形、周波数特性、およびその周波数特性のうち最大の電流値からΔi%以内の電流値をとる周波数Fnt(t=1、2、3、・・・)などの情報を含むものが第2のデータセットとなる。
そして、各周波数におけるマイクロホン50での音圧を、式(6)を用いて算出する(S403)。
P=B×I ・・・(6)
ここに、
P:マイクロホン50での音圧
B:騒音伝達関数90の値
I:傾斜磁場コイル3に印加する電流
である。
式(6)より算出される騒音値Pは、予め設定されている撮像パラメータより算出されるP0tx、P0ty、P0tzと、撮像パラメータ変更時での条件にて算出されるPntx、Pnty、Pntzがある。
次に、複数算出されたP0tx、P0ty、P0tzと、Pntx、Pnty、Pntzに対して、式(7)を用いてそれぞれ合成値Q0とQnを算出する(S404)。
q0x=10×log10(Σt(10^(P0tx÷10))
q0y=10×log10(Σt(10^(P0ty÷10))
q0z=10×log10(Σt(10^(P0tz÷10))
Q0=10×log10(10^(q0x÷10)+
10^(q0y÷10)+10^(q0z÷10))
qnx=10×log10(Σt(10^(Pntx÷10))
qny=10×log10(Σt(10^(Pnty÷10))
qnz=10×log10(Σt(10^(Pntz÷10))
Qn=10×log10(10^(qnx÷10)+
10^(qny÷10)+10^(qnz÷10)) ・・・(7)
そして、算出した合成値Q0とQnを比較し判定する(S405)。判定は、合成値Qnが、式(8)を満たすか否かである。
Qn≦Q0 ・・・(8)
図19は、合成値Qn(およびQ0)を算出するまでの概略図である。図19では、各軸での値を示す添え字x、y、zは省略している。合成値Qnが式(8)を満たすと、撮像パラメータ制御部30でのパラメータ変更前と比較して、騒音は同じかそれより小さくなる。この場合、撮像パラメータ制御部30で設定したパラメータで撮像が可能と判定される。撮像可能と判定されると、このパラメータ(第2の撮像パラメータ)の情報はシーケンサ11に送られ、シーケンサ11では被検体200の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を作成し、傾斜磁場電源12を駆動するための信号を傾斜磁場電源12に送り、被検体200の断層画像を撮像する。
一方、合成値Qnが式(8)を満たさない場合、その情報は撮像可能条件計算部34に送信される。
撮像可能条件計算部34は、ユーザーが撮像パラメータ制御部30で指定したパラメータの設定に近く、かつ式(8)を満たすパラメータ(第3の撮像パラメータ)を計算し、その情報を撮像パラメータ制御部30に送信し、ユーザーへ提示する。ユーザーは、提示された情報をもとに、式(8)を満たす撮像パラメータを選択する。
このように、騒音伝達関数90を利用して撮像パラメータを制御することで、撮像パラメータの変更に伴い変化する騒音の大きさが維持あるいは低減され、被検体200の負担軽減が可能となる。
なお、ユーザーは、騒音の観点からのみパラメータを設定するのではなく、画像の観点からも設定できる。コンピュータ10には、撮像可能条件計算部34から受信した撮像パラメータによって撮像した際の、画像のS/Nやコントラスト等が表示される。ユーザーはこの画像の情報を、所望の画像を得るための撮像パラメータの設定支援のひとつとして、利用することが可能である。
(第7実施形態)
本実施形態において、上述の第6実施形態と共通する部分については説明を省略する。具体的な相違点は、判定部33において計算する判定式である。以下は、この判定内容について説明する。図20は、騒音伝達関数90の取得を含む第7実施形態に係るMRI装置の処理フローである。
本実施例において、判定部33は、合成値Q0とQnを比較し、合成値Qnが式(9)を満たすかどうかを判定する(S406)。
Qn≦Q0+ΔQ ・・・(9)
ここに、ΔQ≧0である。
このΔQは、コンピュータ10において設定できるパラメータの1つである。式(9)は、式(8)と比較してΔQだけ大きい値を取り得ることを意味する。これにより、パラメータの設定可能範囲を拡大させ、所望の画像が取得しやすくなる。値Qnは値Q0と比較して大きくなる場合(Qn>Q0)、騒音が増大する。そのため、ΔQはできるだけ小さい値(0に近い値)とすることが望ましい。つまり、式(9)の判定は、画質の維持あるいは向上に重きを置いた判定式である。
以上、本発明の実施形態について実施形態の1から7をあげて説明したが、本発明の実施形態はこれらに限ることなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
また、各実施形態は互いに相反するものではなく、たとえばモードの切り替え機能などを組み込み、操作者の操作状況や操作環境に応じて、もっとも適した形態を利用することが可能である。
1 MRI装置(磁気共鳴イメージング装置)
2 静磁場発生手段(磁石)
3 傾斜磁場コイル
4 照射コイル
5 カバー
6 寝台
7 受信コイル
10 コンピュータ(制御装置)
11 シーケンサ
12 傾斜磁場電源(電源)
13 信号処理部
30 撮像パラメータ制御部
31 電流波形算出部
32 周波数分析部
33 判定部
34 撮像可能条件計算部
40 制御装置
50 マイクロホン
51 電圧電流発生器
52 増幅器
53 分析器
90 騒音伝達関数(伝達関数)
100 撮像空間
200 被検体
300 シールドルーム

Claims (15)

  1. 静磁場を発生させる磁石と、
    前記静磁場に重畳させる傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイルと、
    前記傾斜磁場コイルに対して電流を印加する電源と、
    を備え、
    前記電源は、前記傾斜磁場コイルに印加される電流と発生する騒音との関係を表す伝達関数に基づき、前記傾斜磁場コイルに印加する電流の電流波形が調整される
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    予め前記傾斜磁場コイルに単一周波数の電流あるいは周波数をスイープさせた電流を印加し、撮像空間の中心あるいはその周辺に設置したマイクロホンにより騒音を取得し、前記騒音と前記電流とから前記伝達関数を算出する
    磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記伝達関数が記憶される記憶装置と、
    撮像パラメータが入力される入力装置と、
    前記傾斜磁場に対して印加する電流の電流波形を前記電源に設定する制御装置と、を備え
    前記制御装置は、
    撮像パラメータと対応する電流波形の情報を有する撮像パラメータ制御部と、
    前記電流波形を周波数分析する周波数分析部と、
    前記周波数分析の結果と前記伝達関数とに基づき、前記入力装置から入力された撮像パラメータの適否を判定する判定部と、
    前記判定が適である場合は入力された前記撮像パラメータを維持し、前記判定が否である場合は新たな撮像パラメータを提示する撮像可能条件計算部と、
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    予め設定された第1の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値を得る周波数F0と、前記入力装置から入力される第2の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値を得る周波数Fnと、前記周波数F0と前記周波数Fnに対応する前記伝達関数の数値L0とLnとをそれぞれ求め、
    前記数値Lnが前記数値L0以下を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記数値Lnが前記数値L0以下を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記数値Lnが前記数値L0以下を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    予め設定された第1の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値を得る周波数F0と、前記入力装置から入力される第2の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値を得る周波数Fnと、前記周波数F0と前記周波数Fnに対応する前記伝達関数の数値L0とLnとをそれぞれ求め、
    前記数値Lnが前記数値L0+ΔL(ΔL>0)以下を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記数値Lnが前記数値L0+ΔL以下を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記数値Lnが前記数値L0+ΔL以下を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記Fnが前記F0以上を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記Fnが前記F0以上を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記Fnが前記F0以上を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記Fnが前記F0―ΔF(ΔF>0)以上を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記Fnが前記F0―ΔF以上を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記Fnが前記F0―ΔF以上を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    予め設定された第1の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値からΔi%以内の電流値を得る複数の周波数F0と、前記入力装置から入力される第2の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値からΔi%以内の電流値を得る複数の周波数Fnと、前記複数の周波数F0と前記複数の周波数Fnのそれぞれに対応する前記伝達関数の数値B0とBnをそれぞれ求め、
    前記F0に対応する電流値I0と前記数値B0との積P0を、前記複数のF0ごとにそれぞれ求め加算して得られる合成値Q0と、前記周波数Fnに対応する電流値Inと前記数値Bnとの積Pnを、前記複数のFnごとにそれぞれ求め加算して得られる合成値Qnと、を求め、
    前記合成値Qnが前記合成値Q0以下を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータを前記電源に設定し、
    前記合成値Qnが前記合成値Q0以下を満たさない場合は、前記合成値Qnが前記合成値Q0以下を満たす新たな複数のFnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    予め設定された第1の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値からΔi%以内の電流値を得る複数の周波数F0と、前記入力装置から入力される第2の撮像パラメータに対応する電流波形の周波数特性のなかで、最大の電流値からΔi%以内の電流値を得る複数の周波数Fnと、前記複数の周波数F0と前記複数の周波数Fnのそれぞれに対応する前記伝達関数の数値B0とBnをそれぞれ求め、
    前記F0に対応する電流値I0と前記数値B0との積P0を、前記複数のF0ごとにそれぞれ求め加算して得られる合成値Q0と、前記周波数Fnに対応する電流値Inと前記数値Bnとの積Pnを、前記複数のFnごとにそれぞれ求め加算して得られる合成値Qnと、を求め、
    前記合成値Qnが前記合成値Q0+ΔQ(ΔQ>0)以下を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータを前記電源に設定し、
    前記合成値Qnが前記合成値Q0+ΔQ以下を満たさない場合は、前記合成値Qnが前記合成値Q0+ΔQ以下を満たす新たな複数のFnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  10. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、前記第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する前に、操作者に対して前記第3の撮像パラメータを提示する
    磁気共鳴イメージング装置。
  11. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記Fnが前記F0以上を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記Fnが前記F0以上を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記Fnが前記F0以上を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  12. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記Fnが前記F0―ΔF(ΔF>0)以上を満たす場合は、前記第2の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定し、
    前記Fnが前記F0―ΔF以上を満たさない場合は、前記第2の撮像パラメータに近似し、かつ前記Fnが前記F0―ΔF以上を満たす新たな周波数Fnを有する第3の撮像パラメータに対応する電流波形を前記電源に設定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  13. 静磁場を発生させる磁石と、前記静磁場に重畳させる傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイルに対して電流を印加する電源と、を備える磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法であって、
    前記電源は、
    前記傾斜磁場コイルに印加される電流と発生する騒音との関係を表す伝達関数に基づき、前記傾斜磁場コイルに印加する電流の電流波形を調整して出力し、
    前記傾斜磁場コイルは、前記調整された電流波形に基づき前記傾斜磁場を発生し前記静磁場に重畳する
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法。
  14. 請求項13に記載の磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法であって、
    前記電源が出力する電流の電流波形を制御する制御装置を更に有し、
    前記制御装置は、予め前記傾斜磁場コイルに単一周波数の電流あるいは周波数をスイープさせた電流を印加させたときに撮像空間の中心あるいはその周辺において取得された騒音に基づき前記伝達関数を算出する
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法。
  15. 請求項14に記載の磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法であって、
    前記制御装置は、
    撮像パラメータと対応する電流波形の情報を周波数分析し、前記周波数分析の結果と前記伝達関数とに基づき、撮像パラメータの適否を判定し、前記判定が適である場合は入力された前記撮像パラメータを維持し、前記判定が否である場合は新たな撮像パラメータを提示する
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置における音響制御方法。
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