JP2017192582A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パルスシーケンス実行中に大電流の傾斜磁場パルスが繰り返し印加される撮像において、傾斜磁場コイルの発熱を許容範囲に抑制し、しかも撮像時間の延長を防止することのできる磁気共鳴イメージング装置を提供する。【解決手段】MRI装置は、複数のMPGパルスの印加を含む拡散強調イメージングのパルスシーケンスを備え、複数のMPGパルスの印加順序を制御する撮像制御部を備える。撮像制御部は、基本的には、傾斜磁場コイルの予測温度をもとに、MPGパルスの印加順序を、電流量が大きい方から順に印加するように制御する。さらにこの基本的な印加順序に修正を加えてもよく、例えば、電流量が大きい順と小さい順とを交互に配置する。或いは印加方向の組み合わせを三次元的に回転させて、電流量が最小となる印加方向の組み合わせを検索した上で、基本的な印加順序の制御を行う。【選択図】図5
Description
本発明は、磁気共鳴イメージング(以下、MRIという)装置における拡散強調イメージング技術に係り、特に拡散強調イメージングに用いるパルスシーケンスの制御技術に関する。
MRI装置は、被検体中の水素やリン等からの核磁気共鳴信号を測定し、原子核の密度分布や緩和時間分布を画像化する装置である。近年、水分子の拡散が激しいほど、信号が減衰する傾斜磁場を用いて、拡散成分を強調した画像を得る撮像方法、DTI(Diffusion Tensor Imaging)やDKI(Diffusion Kurtosis Imaging)など(まとめて拡散強調イメージング)が開発されている。この傾斜磁場パルスは、MPG(Motion probing gradient)と呼ばれ、通常の撮像に用いられるエンコード傾斜磁場に比べ、強度が大きく印加時間が長い。拡散強調イメージングでは、多方向の拡散成分を計測するために、この大電流を流すMPGパルスを、印加方向を変えて多数印加する。
一般に傾斜磁場コイルに電流を流すことにより傾斜磁場コイルは発熱する。この熱は傾斜磁場コイルを劣化させる原因となる。特に、強度が大きく印加時間の長いMPGパルスの印加を繰り返す拡散強調イメージングでは、傾斜磁場コイルの発熱の抑制は重要な課題である。
傾斜磁場コイルの発熱を抑制する方法として、例えば特許文献1には、傾斜磁場コイルの温度を予測し、その予測温度が許容温度を超える場合には撮像を停止したり、撮像条件の変更をユーザーに促したりできる技術が提案されている。また特許文献2には、複数のプロトコル(撮像手法)を連続して実行する際に、傾斜磁場コイルの残留熱量を算出し、残留熱量が許容値を超える場合に、プロトコルの順番やプロトコル間の間隔を変更することが提案されている。
特許文献1に記載された技術では、予測温度に関する情報がユーザーに提供されるものの、ユーザーがその情報をもとに撮像の停止や撮像条件の変更を適切に行う必要がある。また予測温度が許容温度を超える場合には、スライス枚数を減らす、撮像時間を延長する、スライスあたりの撮像時間を延長する、などの設定を行う必要があり、画質の低下や撮像時間延長は避けられない。
特許文献2に記載される技術は、プロトコルの順番や間隔を変更する技術であり、一連のパルスシーケンス実行中に複数の傾斜磁場パルスを印加する拡散強調イメージングのようなシーケンス実行中の発熱の問題には対処できない。
本発明は、パルスシーケンス実行中に大電流の傾斜磁場パルスが繰り返し印加される撮像において、傾斜磁場コイルの発熱を許容範囲に抑制し、しかも撮像時間の延長を防止することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のMRI装置は、傾斜磁場コイルの予測温度をもとに、MPGパルスの印加順序を制御する手段を備える。基本的には、MPGパルスの印加順序を、電流量が大きい方から順に印加するように制御する(基本的な印加順序)。さらにこの基本的な印加順序に修正を加え、電流量が大きい順と小さい順とを交互に配置する。或いは印加方向の組み合わせを三次元的に回転させて、電流量が最小となる印加方向の組み合わせを検索した上で、基本的な印加順序の制御を行う。
本発明によれば、傾斜磁場コイルの温度が上昇しないうちに、電流量が大きいMPGパルスを先行して印加することで、撮像時間内で最終的な温度上昇を許容温度内に抑制することができ、撮像時間を延長することがない。
本実施形態のMRI装置は、静磁場空間に置かれた検査対象に対し、高周波磁場を印加する送信部と、傾斜磁場コイルを有し、前記静磁場空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生部と、前記検査対象からの核磁気共鳴信号を受信する受信部と、所定のパルスシーケンスを備え、前記パルスシーケンスに基き、前記送信部、前記傾斜磁場発生部及び前記受信部を制御する撮像制御部と、を備える。またパルスシーケンスは、複数のMPG(Motion Probing Gradient)パルスの印加を含み、前記パルスシーケンスに基く計測時に前記傾斜磁場コイルが発生する熱による前記傾斜磁場コイルの温度を予測する温度予測部をさらに備える。そして、撮像制御部は、温度予測部が予測した温度に応じて、前記複数のMPGパルスの印加順序を変更する制御を行う。
例えば、MRI装置は、MPGパルスに印加される電流値を算出する傾斜磁場電流計算部を備え、撮像制御部は、前記傾斜磁場電流計算部が算出した電流値が大きい順に、前記複数のMPGパルスを印加する制御を行う。
以下、添付図面に従って本発明のMRI装置の好ましい実施形態について詳説する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[装置構成]
最初に、本実施形態のMRI装置の一例の全体概要を図1に基づいて説明する。図1は、MRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図1に示すように、MRI装置は静磁場発生装置2と、傾斜磁場発生部3と、送信部5と、受信部6と、信号処理部7と、撮像制御部4と、演算処理部8とを備えている。
最初に、本実施形態のMRI装置の一例の全体概要を図1に基づいて説明する。図1は、MRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図1に示すように、MRI装置は静磁場発生装置2と、傾斜磁場発生部3と、送信部5と、受信部6と、信号処理部7と、撮像制御部4と、演算処理部8とを備えている。
静磁場発生装置2は、被検体1が置かれる検査空間に均一な静磁場を発生させるもので、永久磁石、常電導磁石あるいは超電導磁石などの静磁場発生源を備える。静磁場発生装置2には、横臥した被検体1の体軸と直交する方向に静磁場を発生する垂直磁場方式、横臥した被検体の体軸方向に平行な静磁場を発生する垂直磁場方式があり、本発明はいずれの方式のものにも適用できる。
傾斜磁場発生部3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述の撮像制御部4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。これら3方向の傾斜磁場を組み合わせることで任意の方向の傾斜磁場を印加することができる。例えば、撮影時には、任意のスライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
撮像制御部4は、演算処理部8の制御のもとで動作し、所定のパルスシーケンスに従って、データ収集に必要な種々の命令を傾斜磁場発生部3、送信部5及び受信部6に送る。パルスシーケンスは、撮像手法によって異なる種々のパルスシーケンスが、装置内にある記憶装置或いは外部記憶装置に予め格納されており、撮像制御部4が所定のパルスシーケンスを読出し実行する。本実施形態では、パルスシーケンスとして、複数のMPGパルスを用いる拡散強調イメージングのパルスシーケンスを実行する。また本実施形態の撮像制御部4または演算処理部8は、傾斜磁場発生部3が発生する熱を考慮したパルスシーケンス自体の調整を行う機能を有する。
送信部5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1に高周波パルス(以下、RFパルスという)を照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとから成る。高周波発振器11から出力された高周波パルスを撮像制御部4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14a1に供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信部6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるNMR信号(エコー信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと、信号増幅器15と、直交位相検波器16と、A/D変換器17とから成る。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、撮像制御部4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理部7に送られる。
信号処理部7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、演算処理部8の一部の機能(データ処理、画像再構成演算等)を含み、また、光ディスク181、磁気ディスク182等の外部記憶装置18と、ROM191、RAM192等の内部メモリ19と、CRT等からなるディスプレイ20とを備える。受信部6からのデータが演算処理部8に入力されると、演算処理部8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置18の磁気ディスク等に記録する。
信号処理部7の機能の一部又は全部は、主に、CPUで構成される演算処理部8に実装したプログラム(ソフトウェア)により実現される。また一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(field−programmable gate array)などのハードウェアによって実現してもよい。
操作部25は、MRI装置の各種制御情報や上記信号処理部7で行う処理の制御情報をユーザーが入力するための装置で、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24を含む。この操作部25はディスプレイ20に近接して或いは一体的に配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、図1において、送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が挿入される静磁場発生装置2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
[パルスシーケンス]
次に撮像制御部4が実行する拡散強調イメージングのパルスシーケンスについて説明する。図2に、典型的な拡散強調イメージングのパルスシーケンスであるDWEPIシーケンスを示す。図中、RF、Gs、Gp、Grは、それぞれ、RFパルス、スライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、リードアウト傾斜磁場を示し、横軸は時間である。
次に撮像制御部4が実行する拡散強調イメージングのパルスシーケンスについて説明する。図2に、典型的な拡散強調イメージングのパルスシーケンスであるDWEPIシーケンスを示す。図中、RF、Gs、Gp、Grは、それぞれ、RFパルス、スライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、リードアウト傾斜磁場を示し、横軸は時間である。
EPI(エコープレナーイメージング)のパルスシーケンスは周知のパルスシーケンスであるので、ここでは説明を省略するが、DWEPIシーケンスでは、このEPI(エコープレナーイメージング)のパルスシーケンスを基本として、180度RFパルス209の前後にMPGパルス211が印加される。なおMPGパルスとしては、図示するような正負いずれか一方向のみに印加するパルスのほか、正負両方向に印加するバイポーラタイプのパルスなども用いられる。
図示するパルスシーケンスを、MPGパルスの印加量ファクターであるb値を変化させながら、繰り返し実行し、拡散強調イメージングに必要なエコー信号のセット(データ)を収集する。また図2では、MPGパルス11の印加方向がGr方向である場合を示しているが、MPGパルスの印加方向を変化させながら、複数の方向のデータを収集する。収集したデータは信号処理部7から演算処理部8に送られ、DTI、DKIのアルゴリズムに従って処理され、拡散強調画像等が作成される。画像再構成の手法等は、公知の技術でありここでは説明を省略する。
このような拡散強調イメージングのパルスシーケンスを用いて撮像を行う場合、MPGパルスを繰り返し印加することになるため、傾斜磁場コイルには大量の熱が発生し、傾斜磁場コイルの温度が上昇する。本実施形態のMRI装置では、傾斜磁場コイルの温度を抑制するために、MPGパルスの印加順序を制御する。以下、撮像制御部が行う制御の実施形態を説明する。
[MPGパルスの制御]
<第一実施形態>
本実施形態は、撮像制御部4が、傾斜磁場コイルの予測温度を参照して、MPGパルスの印加順序を変更する。このため本実施形態のMRI装置は、パルスシーケンス実行時の傾斜磁場コイルの温度を予測する温度予測部を備える。
<第一実施形態>
本実施形態は、撮像制御部4が、傾斜磁場コイルの予測温度を参照して、MPGパルスの印加順序を変更する。このため本実施形態のMRI装置は、パルスシーケンス実行時の傾斜磁場コイルの温度を予測する温度予測部を備える。
本実施形態のMRI装置の演算処理部8と撮像制御部4の機能ブロック図を図3に例示する。図示するように、演算処理部8は、画像再構成部(不図示)の他に、傾斜磁場コイルに供給する電流を算出する傾斜磁場電流計算部81、撮像時間を算出する撮像時間計算部82、及び温度予測部83を備えている。撮像時間計算部82は、撮像制御部4に設定されるパルスシーケンスについて、そのパルスシーケンスを用いた撮像に要する撮像時間を計算する。温度予測部83は、パルスシーケンスを実行したときに傾斜磁場コイルが達する温度を予測する。内部メモリ19には、計算途中のデータや計算に必要なデータが格納される。なおデータの一部は、外部記憶装置18が格納していてもよい。本実施形態のMRI装置では、データとして、傾斜磁場コイルの許容温度や3方向の傾斜磁場コイルそれぞれの熱特性(熱時定数)が格納されている。傾斜磁場コイルの許容温度は、傾斜磁場コイルを構成する材料の耐熱性や検査空間に許容できる温度などをもとに傾斜磁場コイルの温度の上限を定めたものである。熱時定数は、3方向の傾斜磁場コイルの配置や冷却水循環経路との関係によって決まり、予め測定しておくことができる。3方向の傾斜磁場コイルのうち、供給電力当たりの発熱量が最も多い傾斜磁場コイルのみを格納してもよい。
撮像制御部4は、パルスシーケンス設定部41及びパルスシーケンス調整部42を備える。パルスシーケンス設定部41は、外部記憶装置18等に記憶されたパルスシーケンスを読出し、操作部25を介して設定された撮像パラメータ(TR、TE、加算回数等)を用いて、実行するパルスシーケンスを設定する。パルスシーケンス調整部42は、撮像時間計算部82や温度予測部83が計算した撮像時間や予測温度を用いて、パルスシーケンス設定部41に設定されているパルスシーケンスを調整する。具体的には、MPGパルスの印加順序を変更する。
次に、本実施形態のMRI装置の、主に撮像制御部4の動作を、図4のフローを参照して説明する。ここでは、MPGパルスを2軸以上印加するものとする。
まず操作部25を介してユーザーが撮像条件を入力し、パルスシーケンスと撮像パラメータが設定されると(S401)、温度予測部83が、設定されたパルスシーケンスを実行したときの傾斜磁場コイルの温度を予測する(S402)。
温度の予測は、例えば、特許文献1に開示された手法を用いることができる。簡単に説明すると、コイル発熱による温度上昇ΔTcは、傾斜磁場コイルに供給された電力や熱抵抗などによって計算される飽和温度をTsat、コイルの初期温度をT0、周囲温度をTa(但しTa≧T0),コイルの熱時定数をkとすると、次式(1)で表すことができる。
ΔTc=Tsat−(Tsat−(T0−Ta))exp(−t/k) (1)
ΔTc=Tsat−(Tsat−(T0−Ta))exp(−t/k) (1)
また傾斜磁場コイルの温度は、渦電流発熱によっても上昇する。渦電流発熱による温度上昇ΔTeは、傾斜磁場パルスの波高値、立ち上がり・立下り時間、コイル導体抵抗、導体面積、導体の熱伝導値等で決まる飽和温度をTsate、導体に発生した渦電流の時定数をkeとすると、次式(2)で表すことができる。
ΔTe=Tsate−(Tsate−(T0−Ta))exp(−t/ke) (2)
コイル発熱と渦電流発熱による発熱は、それぞれ独立であると考えられるので、到達予測温度Tは次式(3)で表すことができる。
T=ΔTc+ΔTe+Ta (3)
ΔTe=Tsate−(Tsate−(T0−Ta))exp(−t/ke) (2)
コイル発熱と渦電流発熱による発熱は、それぞれ独立であると考えられるので、到達予測温度Tは次式(3)で表すことができる。
T=ΔTc+ΔTe+Ta (3)
傾斜磁場コイルには、X、Y、Zの3パターンがあり、式(1)及び式(2)で求められる温度上昇(下降)には、厳密にはX、Y、Zのコイルによる発熱成分が含まれるが、ここではまとめてΔTc、ΔTeで表している。なお後述するが、各印加方向の発熱成分の内、温度上昇に最も影響のある印加方向についてMPGパルスの印加順序制御を行う。
温度予測部83は、パルスシーケンスが設定されると、これら温度予測式(1)〜(3)を用いて、予測温度を算出する。予測温度の算出は、撮像の開始からパルスシーケンスの繰り返しを経た撮像の終了までの各時点について行い、時間的な変化を算出する。
撮像制御部4は、こうして算出した予測温度(到達する最大の温度、以下同じ)が予め記憶された許容温度以下に収まっているか否かを判断する(S403)。その結果、予測温度が許容温度以下の場合、撮像時間計算部82が撮像に要する時間を算出し、演算処理部8は、算出した撮像時間をディスプレイ20に表示する(S409)。またディスプレイ20に表示された撮像時間がユーザーに許容される時間であれば、設定されたパルスシーケンスで撮像を開始する(S410)。ユーザーが表示された撮像時間を許容するか否かは、例えば、ユーザーが操作部25を介して、撮像開始の指令を送る操作をすることによって受け付けることができる。
一方、ステップS403において温度予測部83が算出した予測温度が許容温度より高いと判断した場合には、発熱量の大きいMPGパルスの印加順序を並び変える。このため、まず傾斜磁場電流計算部81が、MPGパルス印加のために傾斜磁場コイルに供給する電流値を算出する(S404)。この電流量は各MPGパルスの発熱量を比較する指標である。
次いでパルスシーケンス調整部42は、傾斜磁場コイルの3方向のうち最も温度が上がりやすい方向について、MPGパルスの印加順序を電流値の高い順に印加するように変更する(S405)。ここで、温度が上がりやすいということは、傾斜磁場コイルの温度上昇に対し影響が大きいことを意味し、各傾斜磁場コイルのハードウェアの特性として温度の上がりやすさと、MPGパルス以外のパルスシーケンスパターン(各方向の傾斜磁場パルスの印加回数や印加量)に起因する発熱のしやすさとを含む。例えば、ハードウェアの特性としてはX、Y、Z方向それぞれのコイルパターンの違いや冷却水の循環経路との位置関係などがある。またコイルパルスシーケンス中で印加回数や印加量の多い方向の傾斜磁場コイルは発熱しやすい。これら2つの要因のうち、前者は予め計測することができ、また後者はパルスシーケンスが決まれば予測できる。パルスシーケンス調整部42は、これら情報を用いて、最も温度が上がりやすい方向について印加順序の調整を行う。
印加順序の変更例とそれによる傾斜磁場コイル温度の予測値の変化を図5に示す。図5(a)は、複数のMPGパルスMPG1〜MPG7の変更前及び変更後の印加順序を示す図で、四角の斜線で示す部分は電流の大きさを示している。なおここでは図2に示すパルスシーケンスを繰り返す際のMPGパルスのみを抜き出したものであり、MPGパルス以外の傾斜磁場パルス等は省略している。図示する例では、MPG5の電流値が最大(current 7)で、MPG2の電流値が最小(current 1)であり、印加順序変更後は、電流値が最大のMPG5が最初に印加され、電流値が最小のMPG2が最後に印加されるように並べ替えている。
このように電流の大きい順に並べることで、傾斜磁場コイルの温度が低いうちに、発熱しやすいMPGパルスを印加してしまい、温度が高い状態では発熱しにくいMPGパルスを印加することになるため、撮像時間の延長はされにくくなる。すなわち図5(b)に示すように、比較的発熱量の大きいMPGパルスが後半で印加される順序(変更前の順序)では、7つのMPGパルスが印加された時点では、傾斜磁場パルスの予測温度は許容値を超えるか超えそうな状態であるため、傾斜磁場パルスの冷却による温度低下を見込んだ長めパルスシーケンスの繰り返し時間(TR)を設定する必要がある。これに対し、変更後の印加順序では、繰り返しの後半で温度上昇が抑えられるので、撮像時間を延長する必要がなくなる。
なお2方向或いは3方向の傾斜磁場の組み合わせで決まる印加方向についてMPGパルスを印加する場合、発熱量が最も多い傾斜磁場方向のMPGパルスの印加順序が決まると、それと組み合わせられる他の傾斜磁場方向のMPGパルスの印加順序は自動的に決まることになる。
ステップS405でMPGパルスの並べ替えを行った後、温度予測部83は再度、変更後の印加順序における傾斜磁場コイル温度の予測を行う(S406)。予測温度は、図5(b)に示すようなグラフとして、ディスプレイ20に表示してもよい。その後、予測温度が許容温度か否かを判断し(S407)、許容温度以下であれば、ステップS409に進み、撮像時間の算出、表示を行う。撮像時間が許容範囲内であれば撮像が開始される(S410)。
ステップS407において予測温度が許容温度を超えると判断した場合には、ユーザーに条件の再設定を促す画面を表示する(S408)。これによりユーザーは、例えばTR等を最初の設定より長くして温度上昇を抑制したり、印加順序をさらに変更したりして、温度上昇と撮像時間延長を極力抑えたパルスシーケンスを設定することができる。撮像条件の再設定を受け付けた後、傾斜磁場電流計算ステップS404に戻る。
なお図4のフローには示していないが、ステップS409で表示された撮像時間が許容範囲であるかをユーザーが判断して、許容範囲を超える場合には撮像条件、例えば撮像時間を決めるパラメータであるTR(繰り返し時間)、分解能、FOV、加算回数等を再設定することも可能である。その場合には、最初のステップS401に戻り、温度予測とMPGパルスの印加順序の調整を繰り返す。
本実施形態によれば、撮像制御部4(パルスシーケンス調整部42)は、予測温度情報を用いて、傾斜磁場電流計算部が算出した電流値が大きい順に、複数のMPGパルスを印加する制御を行う。これにより撮像時間を延長することなく、傾斜磁場コイル温度を許容温度内に保ちながら撮像を行うことができる。また傾斜磁場コイルがMPGパルス印加時に発生する音が漸減するので、急激な印加音の変化がなく、被写体の不快感を低減することができる。
なお本実施形態では、傾斜磁場電流計算部81、撮像時間計算部82、及び温度予測部83は、演算処理部8に含まれる機能部であるとして説明したが、これらの計算機能は演算処理部8以外の演算装置が実現することも可能である(以下の実施形態でも同様)。
<第二実施形態>
第一実施形態では、MPGパルスの印加順序を、傾斜磁場コイルに供給する電流値が大きい順に並べ替えたが、本実施形態ではさらに電流値が大きい順序と小さい順序とを組み合わせることで、さらに傾斜磁場コイル温度の抑制或いは撮像時間の短縮化を実現する。
第一実施形態では、MPGパルスの印加順序を、傾斜磁場コイルに供給する電流値が大きい順に並べ替えたが、本実施形態ではさらに電流値が大きい順序と小さい順序とを組み合わせることで、さらに傾斜磁場コイル温度の抑制或いは撮像時間の短縮化を実現する。
本実施形態のMRI装置の撮像制御部4及び演算処理部8の構成は、第一実施形態と同様であるが、これらの処理が異なる。以下、図6及び図7を参照して、本実施形態の、主として撮像制御部4の動作を説明する。図6は、動作フローを示す図、図7は印加順序の変更例(図7(a))と予測温度(図7(b))を示す図である。ここでもMPGパルスは少なくとも2軸を印加するものとして説明する。
まず操作部25を介してユーザーが撮像条件を入力し、パルスシーケンスと撮像パラメータが設定されると(S601)、温度予測部83が、設定されたパルスシーケンスを実行したときの傾斜磁場コイルの温度を予測する(S602)。温度予測部83による温度予測の手法は第一実施形態と同様であり、傾斜磁場コイルの各方向の発熱成分を含む温度の上昇(下降)予測を行う。
次いで温度が許容温度以下であれば、第一実施形態と同様に、撮像時間計算部82が撮像時間を算出し、ディスプレイ20に表示し(S611)、撮像を開始する(S612)。ステップS603で予測温度が許容温度を超えると判断された場合には、傾斜磁場電流計算部81が、MPGパルスを印加するために傾斜磁場コイルに供給される電流値を計算する(S604)。パルスシーケンス調整部42は、MPGパルス毎に算出された電流値を用いて、MPGパルスの印加順序を電流値の高い順に並べ替える(S605)。この場合の並べ替えは、第一実施形態と同様に、傾斜磁場コイルの3方向のうち最も温度が上がりやすい印加方向について並べ替えてもよいし、各印加方向の傾斜磁場コイルに供給される電流値の合計を用いて、その合計の電流値が高い順に並べ替えてもよい。
図7(a)の上段に変更前の印加順序、中段にステップS605で並べ替えた後の印加順序を示す。この並べ替えは、図5(a)に示す並べ替えと同様である。
温度予測部83は、電流値の高い順に並べ替えた印加順序でMPGパルスを印加した場合の傾斜磁場コイル温度を予測する(S606)。予測温度が許容温度以下か否かを判断し(S607)、許容温度以下の場合には、ステップS611、S12に進み、撮像時間を表示し、撮像を開始する。許容温度を超えると判断した場合には、印加することによって許容温度を超えることとなるMPGパルスとその直前のMPGパルスとの間に、最も電流値の小さいMPGパルスを挿入する。例えば、図7(a)に示す例では、並び替え後の3番目のMPGパルス7を印加したときに許容温度(点線C)を超える可能性があるため、2番目のMPGパルス6と3番目のMPGパルス7との間に、電流値が最も小さいMPGパルス2を挿入する(矢印A)。
またMPGパルス7の後に、電流値が2番目に小さい、即ち発熱が二番目に小さいMPGパルス(図7(a)ではMPGパルス1)を並べ替える(矢印B)。最終的に、図7(b)このように温度制限を超えそうになった時点で、電流値を降順にした印加順序と、電流値を昇順にした印加順序とを交互にすることで、温度上昇を抑え且つ撮像時間の延長を防止できる。
図7(b)に、変更前、ステップS605の並び替え後(変更1)、及びステップS607の並び替え後(変更2)の予測温度の例を示す。なおこの例は、予測温度を許容温度以下に抑えながら、撮像時間について最適化を行った例である。図示するように、変更1では、電流値が高い順にMPGパルスの印加順序を変更し、後半に発熱量の小さいMPGパルスが印加されるので、温度上昇を抑えるために比較的長いTRを設定していた場合、後半では傾斜磁場コイルの温度は下がり始める。即ち傾斜磁場コイル温度上昇の観点からは、さらに並べ替えることでTRを短縮できる可能性がある。変更2では、発熱量の高い順に並んだMPGパルスの間に発熱量の低いMPGパルスを挿入することで、TRを短縮でき、しかも傾斜磁場コイル温度を許容温度以下に抑制することができる。
ステップS607の並べ替えを行った後、再度、温度予測部83による温度予測を行う(S608)。予測温度が許容温度以下であれば、ステップS611、S612に進み、撮像時間を表示し、撮像を開始する。許容温度を超える場合には、第一実施形態と同様に、撮像条件を再設定するようにユーザーに促し、最初の温度予測(S602)に戻る(点線)。或いはユーザーによる撮像条件の変更が印加順序の変更のみの場合には傾斜磁場電流計算(S604)に戻る(実線)。
本実施形態によれば、傾斜磁場コイル温度の上昇を効果的に抑制し、且つ撮像時間の短縮化を図ることができる。
なお本実施形態においても、第一実施形態と同様に、予想温度が許容温度以下であって撮像時間が表示された際に、ユーザーが撮像時間を決める撮像パラメータ等を再設定するようにしてもよい。また図7(a)に示す例では、傾斜磁場コイルの予測温度が許容温度に達するMPGパルスの前に、発熱量が最も小さいMPGパルスを挿入し、後に発熱量が二番目に小さいMPGパルスを挿入しているが、これは一例であり、種々の変更が可能である。例えば、最初の並べ替え後の予測温度によっては、発熱量が二番目に小さいMPGパルスの挿入を省略したり、或いは、発熱量が最も小さいMPGパルスと二番目に小さいMPGパルスを続けるなどの変更例もあり得る。
[第一実施形態及び第二実施形態の変更例]
第一及び第二実施形態のMRI装置では、ユーザーが撮像条件を設定すると、傾斜磁場電流計算部81や温度予測部83が、それぞれ電流値や予測度温度を計算し、パルスシーケンス調整42は、それらの値を用いて、MPGパルスの印加順序を制御した。本実施形態は、撮像条件毎に予め計算したMPGパルス印加順序をテーブル(図3に点線で囲って示す)として記憶装置に保持しておく。そして、撮像条件が設定されると、設定された撮像条件に対し予め定められたMPG印加順序を適用する。
第一及び第二実施形態のMRI装置では、ユーザーが撮像条件を設定すると、傾斜磁場電流計算部81や温度予測部83が、それぞれ電流値や予測度温度を計算し、パルスシーケンス調整42は、それらの値を用いて、MPGパルスの印加順序を制御した。本実施形態は、撮像条件毎に予め計算したMPGパルス印加順序をテーブル(図3に点線で囲って示す)として記憶装置に保持しておく。そして、撮像条件が設定されると、設定された撮像条件に対し予め定められたMPG印加順序を適用する。
撮像条件は、スライス断面や位相方向の組み合わせ、それ以外のパラメータ(TR(繰り返し時間)、分解能、FOV、加算回数等)の組み合わせ、など種々の組み合わせがあり得る。これら組み合わせで決まる複数の撮像条件について、それぞれ、第一実施形態或いは第二実施形態と同様に、MPGパルス印加の際に傾斜磁場コイルに供給される電流値の計算を予め行い、MPGパルスの印加順序を、例えば電流値が大きい順にする、或いはさらに電流値が大きい順で並んだMPGパルスと小さい順で並んだMPGパルスとが交互になるような印加順序にする。こうして撮像条件毎にMPGパルスの印加順序を求めたものを記憶装置に格納しておく。記憶装置は、例えば、図1の外部記憶装置18や内部メモリ19でもよいし、それ以外の記憶装置(可搬媒体やクラウド上の記憶装置等)でもよい。その他の構成は、第一及び第二実施形態と同様である。
本実施形態の撮像制御部4は、図8に示すように、撮像条件が入力されると(S801)記憶装置に格納された撮像条件毎のMPGパルス印加順序から、入力された撮像条件に対応するMPGパルス印加順序をテーブルから読み出し、パルスシーケンス設定部41に設定する(S802)。次いで温度予測部83が設定されたMPGパルス印加順序でパルスシーケンスを実行した場合の温度予測を行う(S803)。予測温度が傾斜磁場コイルに許容される温度(許容温度)以下か否かを判断し(S804)、以下の場合には、撮像を開始する(S806)。予測温度が許容温度を超えると判断された場合には(S804)、ユーザーに撮像条件の再設定を促す。ユーザーが新たな撮像条件を設定した場合には(S805)、ステップS802に戻り、新たな撮像条件におけるMPGパルス印加順序が設定される。以下、上記のステップの繰り返しとなる。
本実施形態によれば、予め撮像条件毎のMPGパルス印加条件を決めておくことにより、ユーザーが撮像条件を設定してから撮像開始までの時間を短縮することができる。
<第三実施形態>
本実施形態は、MPGパルスの印加順序の調整に先立って、MPGパルスの印加方向を三次元的に回転させたときに傾斜磁場コイルに供給される電流値の合計が最も小さくなるMPG印加方向の組み合わせを検索する。検索結果、電流値の合計が最小となるMPG印加方向の組み合わせについて、MPGパルスの印加順序の調整を行う。
本実施形態は、MPGパルスの印加順序の調整に先立って、MPGパルスの印加方向を三次元的に回転させたときに傾斜磁場コイルに供給される電流値の合計が最も小さくなるMPG印加方向の組み合わせを検索する。検索結果、電流値の合計が最小となるMPG印加方向の組み合わせについて、MPGパルスの印加順序の調整を行う。
本実施形態においても、撮像制御部4の構成は第一及び第二実施形態と同様であるが、本実施形態のMRI装置は、MPG印加方向の検索機能が追加される。このような検索機能は例えば、傾斜磁場電流計算部81に付随する機能として撮像制御部4に備えることができる。
本実施形態の撮像制御部4の動作を、図9〜図11を参照して説明する。図9は、撮像制御部4の処理フローを示し、図10はMPGパルスの印加方向の回転を、図11はMPGパルスの印加順序の変更を、それぞれ示す。本実施形態においても、MPGパルスを少なくとも2軸以上印加するものとする。
まず操作部25を介してユーザーが撮像条件を入力し、パルスシーケンスと撮像パラメータが設定されると(S901)、温度予測部83が、設定されたパルスシーケンスを実行したときの傾斜磁場コイルの温度を予測する(S902)。温度予測部83による温度予測の手法は第一実施形態と同様であり、傾斜磁場コイルの各印加方向の発熱成分を含む温度の上昇(下降)予測を行う。予測温度が許容温度以下であれば(S903)、撮像時間計算部82が撮像時間を算出し、ディスプレイ20に表示し(S910)、撮像を開始する(S911)。
ステップS902で予測温度が許容温度を超える場合には、MPG印加方向を回転する(S904)。MPG印加方向の回転について、図10を参照して説明する。図10の上段は、複数(ここでは7つ)のMPGパルスMPG1〜MPG7を示し、それぞれが、X,Y,Z方向の傾斜磁場コイルのいずれか1乃至3の組み合わせで決まる印加方向の傾斜磁場パルスである。すなわちMPGパルスMPG1は、X方向の傾斜磁場をX方向ベクトル、Y方向の傾斜磁場をY方向ベクトルとすると、Y方向ベクトルとで決まるX−Y平面上にある所定の方向のベクトルと見ることができる。従って、MPGパルスMPG1〜MPG7は、3次元空間に離散的に存在する3次元ベクトルの組み合わせであり、それらを一体として任意の方向に回転させることができる。
図10の下段は、上段のMPG1A〜7Aの組み合わせを、一体として3次元回転させた場合のMPG1B〜7Bを示している。図示するように、例えば、MPG1Aは、回転によって、X方向ベクトル、Y方向ベクトル及びZ方向ベクトルを合成したベクトルに変換される。傾斜磁場電流計算部81は、3次元回転させる角度を異ならせた、複数組のMPG印加方向の組み合わせについて、それぞれ、X,Y,Zのうち最も発熱量の大きい、即ち傾斜磁場コイルの温度上昇に最も影響を与える方向(図10ではX方向)の傾斜磁場コイルの電流値の合計を計算する。
撮像制御部4は、複数組のMPG印加方向の組み合わせのうち、最も電流値の合計が小さい組み合わせを選び、その組み合わせにおいて、MPGパルスMPG1〜MPG7の印加順序を電流値が大きい順となるように変更する(S905、S906)。この場合の電流値も、発熱量の大きい方向の電流値を用いる。図11は、図10の下側に示すように回転した後のMPG1B〜7B(上側)に対し、電流値を用いた並べ替えを行った結果(下側)を示している。ここではX方向が最も発熱量の大きい傾斜磁場コイルであり、X方向の電流値を基準にして電流値の大きい順となるようにMPGパルスの印加順序を並べ替えている。具体的にはMPG1B〜7Bのうち、X方向について電流値が最も大きいMPG5Bが印加順序の1番目となり、電流値が2番目に大きいMPG4Bが印加順序の2番目となる。なお電流値が等しい場合には、もとの順番に従ってもよいし、X方向以外の方向の電流値を考慮して決めてもよい。
以上のような並べ替えを行った後、温度予測部83による温度予測を行い(S907)、予測温度が許容範囲であれば(S908)、ステップS910、S911に進み撮像を開始する。予測温度が許容範囲外であれば、ユーザーに撮像条件の再設定を促し(S909)、再設定された撮像条件において、再度ステップS904(MPG印加方向回転)以降の処理を繰り返す。再設定された条件によっては、ステップS902に戻り(点線)、最初の温度予測以降の処理を繰り返す。
本実施形態によれば、MPG印加方向を3次元的に回転させたときに電流値が最小となるMPGパルスの組み合わせを決めた後に、印加順序の並べ替えを行うので、さらに傾斜磁場コイルの温度上昇抑制効果を向上することができる。また本実施形態においても、傾斜磁場コイルが発生する音が漸次変化するため、急激な印加音の変化がなく、被検体の不快感を軽減することができる。
なお図9では、MPGパルスの印加順序を、X方向の傾斜磁場コイルの電流値が大きい順に並べ替える場合を示したが、第二実施形態のように、さらに電流値が小さいMPGパルスを挿入する等の修正を行うことも可能である。
以上、本発明のMRI装置の撮像制御部の動作の各実施形態を説明したが、各実施形態で説明したMPGパルス印加順序の制御は一例であり、例えば傾斜磁場コイルに供給される電流値以外の指標を用いて並べ替えてもよいし、予測温度以外の要因を加味して制御を行ってもよい。また印加順序制御に関わる構成以外の構成については、適宜、要素を追加したり省略することも本発明に含まれる。
1・・・被検体、2・・・静磁場発生装置、3・・・傾斜磁場発生部、4・・・撮像制御部、5・・・送信部、6・・・受信部、7・・・信号処理部、8・・・演算処理部、9・・・傾斜磁場コイル、10・・・傾斜磁場電源、11・・・高周波発信器、12・・・変調器、13・・・高周波増幅器、14a・・・高周波コイル(送信コイル)、14b・・・高周波コイル(受信コイル)、15・・・信号増幅器、16・・・直交位相検波器、17・・・A/D変換器、18・・・外部記憶装置、19・・・内部メモリ、20・・・ディスプレイ、23・・・トラックボール又はマウス、24・・・キーボード、25・・・操作部、41・・・パルスシーケンス設定部、42・・・パルスシーケンス調整部、81・・・傾斜磁場電流計算部、82・・・撮像時間計算部、83・・・温度予測部
Claims (7)
- 静磁場空間に置かれた検査対象に対し、高周波磁場を印加する送信部と、
傾斜磁場コイルを有し、前記静磁場空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生部と、
前記検査対象からの核磁気共鳴信号を受信する受信部と、
所定のパルスシーケンスを備え、前記パルスシーケンスに基き、前記送信部、前記傾斜磁場発生部及び前記受信部を制御する撮像制御部と、
を備えた磁気共鳴イメージング装置であって、前記パルスシーケンスは、複数のMPG(Motion Probing Gradient)パルスの印加を含み、
前記パルスシーケンスに基く撮像時に前記傾斜磁場コイルが発生する熱による前記傾斜磁場コイルの温度を予測する温度予測部をさらに備え、
前記撮像制御部は、前記温度予測部が予測した温度に応じて、前記複数のMPGパルスの印加順序を変更する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記MPGパルス印加時に前記傾斜磁場コイルに供給される電流値を算出する傾斜磁場電流計算部をさらに備え、
前記撮像制御部は、前記傾斜磁場電流計算部が算出した電流値が大きい順に、前記複数のMPGパルスを印加する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記MPGパルス印加時に前記傾斜磁場コイルに供給される電流値を算出する傾斜磁場電流計算部をさらに備え、
前記撮像制御部は、前記傾斜磁場電流計算部が算出した電流値が大きい順に配置した前記複数のMPGパルスの一部と、前記電流値が小さい順に配置した前記複数のMPGパルスの残りの一部とを交互に印加する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1ないし3いずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場発生部は、互いに直交する複数の印加方向について、それぞれ傾斜磁場を発生する複数の傾斜磁場コイルを有し、
前記撮像制御部は、前記複数の印加方向のうち、最も発熱量の多い印加方向を基準に、前記複数のMPGパルスの印加順序を変更する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場発生部は、複数の方向について、それぞれ傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルを有し、前記複数のMPGパルスは、前記複数の方向の傾斜磁場パルスの組み合わせからなり、
前記撮像制御部は、前記複数の方向の傾斜磁場パルスの組み合わせを3次元的に回転したときに、前記複数のMPGパルス印加時に前記傾斜磁場コイルに印加される電流値が最も小さくなるMPGパルスの組み合わせを検索し、検索されたMPGパルスの組み合わせにおいて、電流値が大きい順に、前記複数のMPGパルスを印加する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、さらに、
複数の撮像条件毎に予め定めたMPGパルスの印加順序を記憶する記憶部と、
撮像条件の入力を受け付ける操作部と、を備え、
前記印加順序は、その順序でMPGパルスの印加を含む前記パルスシーケンスを実行したときの予測温度が所定の許容温度以下となる順序に設定されており、
前記撮像制御部は、前記操作部を介して受け付けた撮像条件について、前記記憶部に記憶された印加順序に従い、前記傾斜磁場発生部を制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記パルスシーケンスを用いた撮像に要する時間を算出する撮像時間計算部と、
前記撮像時間計算部が算出した撮像時間を表示する表示部と、
をさらに備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016085095A JP2017192582A (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2016085095A JP2017192582A (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017192582A true JP2017192582A (ja) | 2017-10-26 |
Family
ID=60154392
Family Applications (1)
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| JP2016085095A Pending JP2017192582A (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 磁気共鳴イメージング装置 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2017192582A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019122554A (ja) * | 2018-01-16 | 2019-07-25 | 公立大学法人首都大学東京 | 撮影装置 |
| JP2021087669A (ja) * | 2019-12-05 | 2021-06-10 | キヤノンメディカルシステムズ株式会社 | 磁気共鳴イメージング装置及びk空間軌跡の収集角度設定方法 |
-
2016
- 2016-04-21 JP JP2016085095A patent/JP2017192582A/ja active Pending
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