JP6426655B2 - 水電解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水を電気分解し、酸素と前記酸素よりも高圧な水素とを発生させる水電解装置に関する。
一般的に、燃料電池の発電反応に使用される燃料ガスとして、水素が使用されている。水素は、例えば、水電解装置により製造されている。水電解装置は、水を分解して水素(及び酸素)を発生させるため、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)を用いている。
固体高分子電解質膜の両面には、電極触媒層が設けられて電解質膜・電極構造体が構成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体の両側には、給電体を配設して水電解セルが構成されている。
そこで、複数の水電解セルが積層された水電解装置では、積層方向両端に電圧が付与されるとともに、アノード給電体に水が供給される。このため、電解質膜・電極構造体のアノード側では、水が分解されて水素イオン(プロトン)が生成され、この水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード側に移動し、カソード給電体で電子と結合して水素が製造される。一方、アノード側では、水素とともに生成された酸素が、余剰の水を伴って水電解装置の外部に排出される。
上記の電解質膜・電極構造体を製造するために、例えば、特許文献1に開示されている固体電解質膜の製造方法が知られている。この製造方法では、固体高分子電解質膜の表面を粗面化処理した後、前記固体高分子電解質膜に触媒金属イオンをイオン交換によって吸着させ、前記触媒金属イオンを前記固体高分子電解質膜の両面に析出させることによって第1触媒層を形成している。さらに、片面側の第1触媒層の上に、固体高分子電解質膜と同じ電解質成分と触媒金属とを含んでなる混合物を熱圧着することによって第2触媒層を形成している。
さらに、特許文献2には、この種の電解質膜・電極構造体が設けられた水電解セルを使用し、酸素と該酸素よりも高圧な水素とを生成する水電解装置(差圧式高圧水電解装置)が開示されている。
特開2008−240069号公報 特許第5603928号公報
ところで、上記の特許文献1では、固体高分子電解質膜に触媒層が熱圧着されるため、特にフッ素系電解質膜では、軟質膜であって製造時の荷重が偏在することにより、膜厚が減少するおそれがある。従って、固体高分子電解質膜には、触媒層の中央部と端部とで膜厚に差異が発生し易い。
さらに、水電解装置では、運転中に固体高分子電解質膜の周辺環境(圧力状態や水分状態等)が変化し易い。これにより、固体高分子電解質膜に伸縮が発生し、あるいは、触媒層の端部が食い込んで応力集中や劣化が惹起され、前記固体高分子電解質膜の膜厚が減少する場合がある。このため、水電解装置の耐久性が低下するという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、電解質膜に触媒層が押し込まれても、前記電解質膜に応力が集中することがなく、前記電解質膜を良好に保護して耐久性の向上を図ることが可能な水電解装置を提供することを目的とする。
本発明に係る水電解装置は、電解質膜、アノード側及びカソード側を備えている。アノード側は、電解質膜の一方の面にアノード電極触媒層が設けられ、供給される水を電気分解して酸素を発生させている。カソード側は、電解質膜の他方の面にカソード電極触媒層が設けられ、水の電気分解により水素を発生させている。
そして、アノード電極触媒層の端部と、カソード電極触媒層の端部とは、電解質膜の厚さから見て、互いに異なる位置に配置されている。
また、この水電解装置では、アノード電極触媒層の平面寸法は、カソード電極触媒層の平面寸法よりも大きく設定されている。
さらに、この水電解装置では、固体高分子電解質膜の膜厚は、60μm〜180μmの範囲内であることが好ましい。その際、アノード電極触媒層の端部とカソード電極触媒層の端部とは、厚さ方向から見て、面方向に1mm以上離間して配置されていることが好ましい。
さらにまた、この水電解装置では、水電解装置は、水の電気分解により酸素と該酸素よりも高圧な水素を生成する高圧水電解セルを備えることが好ましい。
本発明によれば、アノード電極触媒層の端部及びカソード電極触媒層の端部が、電解質膜に押し込まれて前記電解質膜の膜厚が減少した際に、前記膜厚の減少は、前記電解質膜の厚さ方向から見て、互いに異なる位置に発生している。このため、電解質膜の膜厚の減少が一カ所に集中することがなく、前記電解質膜を良好に保護して耐久性の向上を図ることが可能になる。
本発明の実施形態に係る水電解装置の斜視説明図である。 前記水電解装置を構成する高圧水電解セルの断面説明図である。 前記高圧水電解セルの要部拡大断面説明図である。 前記高圧水電解セルを構成する電解質膜・電極構造体の説明図である。 比較例である電解質膜・電極構造体の説明図である。 前記電解質膜・電極構造体において、プロトンの流れ説明図である。 比較例の電解質膜・電極構造体において、プロトンの流れ説明図である。 カソード電極端位置に対するアノード電極端位置と固体高分子電解質膜の膜厚減少量との関係説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置(水電解装置)10は、複数の高圧水電解セル12が鉛直方向(矢印A方向)又は水平方向(矢印B方向)に積層された積層体14を備える。
積層体14の積層方向一端(上端)には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aが上方に向かって、順次、配設される。積層体14の積層方向他端(下端)には、同様にターミナルプレート16b、絶縁プレート18b及びエンドプレート20bが下方に向かって、順次、配設される。
差圧式高圧水電解装置10は、例えば、矢印A方向に延在する4本のタイロッド22を介して円盤形状のエンドプレート20a、20b間を一体的に積層方向に締め付け保持する。差圧式高圧水電解装置10は、複数の高圧水電解セル12に積層方向(矢印A方向)の締め付け荷重が付与された状態で、締結される。
なお、差圧式高圧水電解装置10は、エンドプレート20a、20bを端板として含む箱状ケーシング(図示せず)により一体的に保持される構成を採用してもよい。また、差圧式高圧水電解装置10は、全体として略円柱体形状を有しているが、立方体形状等の種々の形状に設定可能である。
ターミナルプレート16a、16bの側部には、端子部24a、24bが外方に突出して設けられる。端子部24a、24bは、配線26a、26bを介して電解電源28に電気的に接続される。
図2に示すように、高圧水電解セル12は、略円盤状の電解質膜・電極構造体32と、前記電解質膜・電極構造体32を挟持するアノードセパレータ34及びカソードセパレータ36とを備える。
高圧水電解セル12の外周縁部には、積層方向(矢印A方向)に互いに連通して、水(純水)を供給するための水供給連通孔38aが設けられる。高圧水電解セル12の外周縁部には、水供給連通孔38aと対角の位置に積層方向に互いに連通して、反応により生成された酸素及び未反応の水(混合流体)を排出するための水排出連通孔38bが設けられる。
高圧水電解セル12の中央部には、電解領域の略中央を貫通して積層方向に互いに連通し、高圧水素連通孔38cが設けられる。高圧水素連通孔38cは、反応により生成された高圧な水素(生成された酸素よりも高圧な水素)(例えば、1MPa〜80MPa)を排出する。
アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、略円盤状を有するとともに、例えば、カーボン部材等で構成される。アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、その他、鋼板、ステンレス鋼板、チタン板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板をプレス成形して、あるいは切削加工した後に防食用の表面処理を施して構成される。なお、アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、平板状に構成してもよい。
電解質膜・電極構造体32は、略リング形状を有する固体高分子電解質膜(電解質膜)40を備える。固体高分子電解質膜40は、リング形状を有する電解用のアノード給電体42及びカソード給電体44により挟持される。固体高分子電解質膜40は、例えば、フッ素系の膜(平膜)により構成されるとともに、アノード給電体42及びカソード給電体44よりも所定の寸法だけ大径に設定される。なお、固体高分子電解質膜40は、炭化水素(HC)系の膜(平膜)で構成されてもよい。
固体高分子電解質膜40は、略中央部に高圧水素連通孔38cが形成されるとともに、前記固体高分子電解質膜40の外周縁部は、アノードセパレータ34とカソードセパレータ36との間に挟持される。
固体高分子電解質膜40の一方の面には、リング形状を有するアノード電極触媒層42aが設けられる(アノード側)。固体高分子電解質膜40の他方の面には、リング形状を有するカソード電極触媒層44aが形成される(カソード側)。アノード電極触媒層42aの平面寸法は、カソード電極触媒層44aの平面寸法よりも大きく設定される。アノード電極触媒層42aは、例えば、Ru(ルテニウム)系触媒を使用するとともに、カソード電極触媒層44aは、例えば、白金触媒を使用する。
図3に示すように、固体高分子電解質膜40の膜厚tは、60μm〜180μmの範囲内に設定される。アノード電極触媒層42aの端部42aeと、カソード電極触媒層44aの端部44aeとは、固体高分子電解質膜40の厚さ方向(矢印A方向)から見て、互いに異なる位置に配置される。アノード電極触媒層42aの端部42aeとカソード電極触媒層44aの端部44aeとは、厚さ方向から見て、面方向に寸法Sだけ離間して、具体的には、1mm以上離間して配置される。
アノード給電体42及びカソード給電体44は、例えば、球状アトマイズチタン粉末の焼結体(多孔質導電体)により構成される。アノード給電体42及びカソード給電体44は、研削加工後にエッチング処理される平滑表面部を設けるとともに、空隙率が10%〜50%、より好ましくは、20%〜40%の範囲内に設定される。アノード給電体42は、カソード給電体44よりも所定の寸法だけ大径に設定される。
図2に示すように、アノードセパレータ34の電解質膜・電極構造体32に向かう面34aには、リング状の凹部を形成することにより、アノード室46が形成される。アノード室46には、水供給連通孔38aに連通する供給通路48aと、水排出連通孔38bに連通する排出通路48bとが連通する。アノード給電体42のアノード室46の底面に向かう面には、水流路部材50が配設される。水流路部材50には、供給通路48a及び排出通路48bに連通する水流路50aが設けられる。
アノード室46には、アノード給電体42と、前記アノード給電体42及び固体高分子電解質膜40間に介装されるリング状の保護シート部材52とが配置される。保護シート部材52は、内周位置がアノード給電体42及びカソード給電体44の内周位置よりも内方に配置されるとともに、前記アノード給電体42と同一の径寸法に設定される。保護シート部材52には、複数の貫通孔52aが形成される。
カソードセパレータ36の固体高分子電解質膜40に向かう面36aには、略リング状に切り欠いてカソード室54が形成される。カソード室54には、カソード給電体44と、前記カソード給電体44を固体高分子電解質膜40に押圧させる荷重付与機構56とが配置される。
荷重付与機構56は、弾性部材、例えば、板ばね58を備えるとともに、前記板ばね58は、水素流路部材60を介してカソード給電体44に荷重を付与する。水素流路部材60には、水素流路60aが設けられ、前記水素流路60aは、水素排出通路48cを介して高圧水素連通孔38cに連通する。なお、弾性部材としては、板ばね58の他、皿ばねやコイルスプリング等を使用することができる。
アノードセパレータ34とカソードセパレータ36との間には、水供給連通孔38aを周回するシール部材(ガスケット)62a及び水排出連通孔38bを周回するシール部材(ガスケット)62bが介装される。アノードセパレータ34の中央部位と固体高分子電解質膜40の中央部位との間には、高圧水素連通孔38cを周回するシール部材(ガスケット)64aが介装される。カソードセパレータ36の中央部位と固体高分子電解質膜40の中央部位との間には、高圧水素連通孔38cを周回するシール部材(ガスケット)64bが介装される。
カソードセパレータ36の電解質膜・電極構造体32に向かう面36aには、カソード室54を周回してシール部材(ガスケット)66が配設される。シール部材66は、固体高分子電解質膜40の外周縁部に配置される。
図1に示すように、エンドプレート20aには、水供給連通孔38a、水排出連通孔38b及び高圧水素連通孔38cに連通する配管68a、68b及び68cが接続される。配管68cには、図示しないが、背圧弁(又は電磁弁)が設けられており、高圧水素連通孔38cに生成される水素の圧力を高圧に維持することができる。
このように構成される差圧式高圧水電解装置10の動作について、以下に説明する。
図1に示すように、配管68aから差圧式高圧水電解装置10の水供給連通孔38aに水が供給されるとともに、ターミナルプレート16a、16bの端子部24a、24bに電気的に接続されている電解電源28を介して電圧が付与される。このため、図2に示すように、各高圧水電解セル12では、水供給連通孔38aからアノードセパレータ34の供給通路48aを通って水流路部材50の水流路50aに水が供給され、この水がアノード給電体42内に沿って移動する。
従って、水は、アノード電極触媒層42aで電気により分解され、水素イオン、電子及び酸素が生成される。この陽極反応により生成された水素イオンは、固体高分子電解質膜40を透過してカソード電極触媒層44a側に移動し、電子と結合して水素が得られる。
これにより、カソード給電体44の内部から水素流路部材60の水素流路60aに沿って水素が流動する。水素は、水供給連通孔38aよりも高圧に維持された状態で、水素排出通路48cから高圧水素連通孔38cを流れて差圧式高圧水電解装置10の外部に取り出し可能となる。一方、反応により生成した酸素と未反応の水とは、水排出連通孔38bに沿って差圧式高圧水電解装置10の外部に排出される。
この場合、本実施形態では、図3に示すように、アノード電極触媒層42aの端部42aeと、カソード電極触媒層44aの端部44aeとは、固体高分子電解質膜40の厚さ方向から見て、互いに異なる位置に配置されている。このため、アノード電極触媒層42aの端部42ae及びカソード電極触媒層44aの端部44aeが、固体高分子電解質膜40に押し込まれて膜厚が減少した際に、前記膜厚の減少は、前記固体高分子電解質膜40の厚さ方向から見て、互いに異なる位置に発生している。
具体的には、図4に示すように、固体高分子電解質膜40は、アノード電極触媒層42aの端部42aeの押し込みにより膜厚t1に減少する部位と、カソード電極触媒層44aの端部44aeの押し込みにより膜厚t2に減少する部位とが面方向に寸法Sだけ離間している。従って、固体高分子電解質膜40の膜厚の減少が一カ所に集中することがなく、前記固体高分子電解質膜40を良好に保護して耐久性の向上を図ることが可能になる。
一方、図5には、比較例である電解質膜・電極構造体32aが示されている。電解質膜・電極構造体32aでは、アノード電極触媒層42aの端部42aeと、カソード電極触媒層44aの端部44aeとは、固体高分子電解質膜40の厚さ方向から見て、互いに同一の位置に配置されている。
この比較例では、固体高分子電解質膜40は、アノード電極触媒層42aの端部42aeの押し込みとカソード電極触媒層44aの端部44aeの押し込みとにより、膜厚t3に減少する部位が発生している。膜厚t3は、図4の各膜厚t1、t2よりも相当に小さな厚さになっており、固体高分子電解質膜40の膜厚の減少が一カ所に集中し、前記固体高分子電解質膜40の耐久性が低下してしまう。
また、電解質膜・電極構造体32では、アノード電極触媒層42aの平面寸法は、カソード電極触媒層44aの平面寸法よりも大きく設定されている。図6に示すように、電解質膜・電極構造体32の水電解反応により、アノード電極触媒層42aで生成された水素イオン(プロトン)は、固体高分子電解質膜40を透過してカソード電極触媒層44a側に供給されている。
特に、端部42ae、44aeは、拡散が行われ易く、周囲よりも電流が高くなっている。このため、電流増加分のプロトンは、カソード電極触媒層44aの端部44aeよりも外方に位置するアノード電極触媒層42aの端部42ae近傍から良好に供給することができる。
一方、図7には、比較例である電解質膜・電極構造体32bが示されている。電解質膜・電極構造体32bでは、アノード電極触媒層42aの平面寸法は、カソード電極触媒層44aの平面寸法よりも小さく設定されている。ここで、プロトンの移動抵抗は、移動距離に比例している。従って、カソード電極触媒層44aの端部44aeが、アノード電極触媒層42aの端部42aeよりも外方に配置されていると、固体高分子電解質膜40自体が分解して生成されるプロトンの流れ(図7中、点線参照)が惹起されてしまう。これにより、固体高分子電解質膜40が薄膜化するという問題がある。
さらに、固体高分子電解質膜40の膜厚tは、60μm〜180μmの範囲内に設定されている。水電解、特に高圧水電解では、水素が固体高分子電解質膜40を透過するクロスオーバー(クロスリーク)が増加するおそれがある。このため、固体高分子電解質膜40の膜厚tを、60μm〜180μmの範囲内に設定することにより、水素のクロスオーバーを良好に抑制することができる。
しかも、アノード電極触媒層42aの端部42aeとカソード電極触媒層44aの端部44aeとは、厚さ方向から見て、面方向に1mm以上離間して配置されている。ここで、アノード電極触媒層42aの端部42aeとカソード電極触媒層44aの端部44aeとの相対位置による固体高分子電解質膜40の膜厚減少量を比較する耐久実験を行ったところ、図8に示す結果が得られた。
耐久実験では、所定の電流密度で且つ所定の温度に維持した状態で、連続発電を行った後、固体高分子電解質膜40の減少量(最大減少部位)を計測した。アノード側には、純水が供給された。図8には、横軸にカソード電極端位置に対するアノード電極端位置が示されている。−側は、カソード電極触媒層44aの端部44aeが、アノード電極触媒層42aの端部42aeよりも外方に位置する一方、+側は、前記端部42aeが前記端部44aeよりも外方に位置している。
従って、アノード電極触媒層42aの端部42aeが、カソード電極触媒層44aの端部44aeよりも1mm以上大きな寸法に設定されることにより、固体高分子電解質膜40の膜厚の減少量を良好に抑制することができる。
10…差圧式高圧水電解装置 12…高圧水電解セル
14…積層体 20a、20b…エンドプレート
28…電解電源 32…電解質膜・電極構造体
34…アノードセパレータ 36…カソードセパレータ
40…固体高分子電解質膜 42…アノード給電体
42a…アノード電極触媒層 44…カソード給電体
44a…カソード電極触媒層 46…アノード室
50…水流路部材 50a…水流路
54…カソード室 60…水素流路部材
60a…水素流路

Claims (3)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方の面にアノード電極触媒層が設けられ、供給される水を電気分解して酸素が発生されるアノード側と、
    前記電解質膜の他方の面にカソード電極触媒層が設けられ、前記水の電気分解により水素が発生されるカソード側と、
    前記カソード側で発生した水素を排出する水素連通孔と、
    を備える水電解装置であって、
    前記アノード電極触媒層には、第1貫通孔が設けられ、
    前記カソード電極触媒層には、第2貫通孔が設けられ、
    積層された前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との内側に前記水素連通孔が設けられ、
    前記アノード電極触媒層の平面寸法は、前記カソード電極触媒層の平面寸法よりも大きく設定され
    記アノード電極触媒層の外縁側の端部が、前記カソード電極触媒層の外縁側の端部よりも前記水素連通孔から離間して配置されることで、前記アノード電極触媒層の前記外縁側の端部と、前記カソード電極触媒層の前記外縁側の端部とは、前記電解質膜の厚さ方向から見て、互いに異なる位置に配置され
    前記カソード電極触媒層に積層されるカソードセパレータと、
    前記水素連通孔を周回するように前記第2貫通孔内に配設される第1シール部材と、
    前記カソード電極触媒層の前記外縁側の端部よりも外側を周回する第2シール部材と、
    をさらに備え、
    前記第1シール部材及び前記第2シール部材は、前記カソードセパレータと前記電解質膜との間にそれぞれ配設され、
    前記カソードセパレータと、前記第1シール部材と、前記第2シール部材と、前記電解質膜とによって直接囲まれた空間からなるカソード室の内部に前記カソード電極触媒層が収容されていることを特徴とする水電解装置。
  2. 請求項1記載の水電解装置であって、前記電解質膜の膜厚は、60μm〜180μmの範囲内であるとともに、
    前記アノード電極触媒層の端部と前記カソード電極触媒層の端部とは、前記厚さ方向から見て、面方向に1mm以上離間して配置されていることを特徴とする水電解装置。
  3. 請求項1又は2記載の水電解装置であって、前記水電解装置は、前記水の電気分解により前記酸素と該酸素よりも高圧な前記水素を生成する高圧水電解セルを備えることを特徴とする水電解装置。
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