JP2019157213A - 水電解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側との差圧が増大することにより、電解質膜に加えられる荷重が増大した場合であっても、電解質膜の損傷を効果的に回避することが可能な水電解装置を提供する。【解決手段】水電解装置10は、水の電気分解で、電解質膜40よりアノード電極触媒層42a側に発生する酸素に比して高圧となるように、電解質膜40よりカソード電極触媒層44a側に水素を発生させる水電解セル12を備える。水電解セル12は、その積層方向に沿って、水素を流通させる水素連通孔38cが貫通形成される。電解質膜40では、水素連通孔38cの近傍に設けられ且つカソード電極触媒層44aから露出する露出面40aがカソード給電体44で覆われる。【選択図】図3

Description

本発明は、水を電気分解して酸素と水素を発生させ、酸素よりも高圧の水素を得る水電解装置に関する。
水を電気分解して水素及び酸素を発生させる水電解装置として、固体高分子からなる電解質膜を用いるものが知られている。電解質膜の一方の面にアノード電極触媒層が設けられ、且つ他方の面にカソード電極触媒層が設けられることで、電解質膜・電極構造体が構成される。電解質膜・電極構造体のアノード電極触媒層側にアノード給電体及びアノードセパレータが積層され、且つカソード電極触媒層側にカソード給電体及びカソードセパレータが積層されることで水電解セルが構成される。
この水電解セルを複数積層した積層体を備える水電解装置では、水の電気分解により、電解質膜よりアノード電極触媒層側に酸素を発生させるとともに、カソード電極触媒層側に水素を発生させる。この際、電解質膜は、アノード電極触媒層で生じたプロトンをカソード電極触媒層へと伝導させることや、アノード電極触媒層側とカソード電極触媒層側とをシールするとともに電気的に絶縁すること等の役割を果たす。
上記のようにして発生させた水素を高圧タンク内に圧縮した状態で貯蔵する場合、機械式のコンプレッサ等で水素を圧縮すると、該圧縮のために余分な電力が消費されてしまう。そこで、例えば、特許文献1には、機械式のコンプレッサ等を用いることなく大気圧より昇圧した水素を得る差圧式高圧水電解装置が提案されている。
この種の水電解装置では、各水電解セルで発生させた水素を該水電解装置の外部に排出するための水素連通孔が積層体の積層方向に沿って貫通形成されている。この水素連通孔からの水素の排出を規制した状態で、水の電気分解反応を進行させることによって、各水電解セルの電解質膜よりカソード電極触媒層側をアノード電極触媒層側に比して昇圧させ、高圧の水素を得ることができる。
特開2016−47946号公報
近年、高圧タンクに貯蔵する水素の高圧化等が進んでいることから、水電解装置によって得られる水素についてもさらなる高圧化を図ることが求められる。この場合、電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側の差圧が増大することになるため、該差圧に耐え得るように水電解装置における各構成要素を設計する必要がある。
本発明は、この種の技術に関連してなされたものであり、電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側との差圧が増大することにより、電解質膜に加えられる荷重が増大した場合であっても、電解質膜の損傷を効果的に回避することが可能な水電解装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、一方の面にアノード電極触媒層が設けられ且つ他方の面にカソード電極触媒層が設けられた電解質膜と、アノード電極触媒層を覆うアノード給電体に積層されるアノードセパレータと、カソード電極触媒層を覆うカソード給電体に積層されるカソードセパレータと、を有し、水の電気分解で、前記電解質膜より前記アノード電極触媒層側に発生する酸素に比して高圧となるように、前記電解質膜より前記カソード電極触媒層側に水素を発生させる水電解セルを備える水電解装置であって、前記水電解セルは、前記アノードセパレータと前記電解質膜と前記カソードセパレータとの積層方向に沿って、前記水素を流通させる水素連通孔が貫通形成され、前記電解質膜は、前記水素連通孔の近傍に設けられ且つ前記カソード電極触媒層から露出する露出面が多孔質体で覆われることを特徴とする。
この水電解装置では、電解質膜の水素連通孔の近傍にカソード電極触媒層から露出する露出面が設けられ、該露出面が多孔質体によって覆われる。多孔質体は、電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側との差圧が増大することにより加えられる荷重が増大した場合であっても、該多孔質体の細孔が圧縮されるように形状変化することで、該荷重を良好に吸収できる。従って、電解質膜の露出面は、カソード電極触媒層から露出しても、多孔質体に覆われることで上記の荷重の影響を受けて損傷することが回避される。
また、上記の荷重によって、多孔質体が露出面に押圧されると、該多孔質体の細孔内に電解質膜の一部が進入することで、互いの間にアンカー効果が生じる。このため、多孔質体を介して露出面に加えられる上記の荷重が増大した場合に、該露出面がその面方向に伸長変形することを抑制できる。これによっても、電解質膜の損傷が回避される。
以上から、この水電解装置によれば、電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側との差圧が増大することにより、電解質膜に加えられる荷重が増大した場合であっても、電解質膜の損傷を効果的に回避することが可能である。
上記の水電解装置において、前記多孔質体は、前記カソード給電体であり、前記カソード給電体は、前記露出面に臨む面の裏面の少なくとも前記水素連通孔の近傍が絶縁シートで覆われることが好ましい。この場合、カソード電極触媒層を覆うカソード給電体を水素連通孔側に延在させて、電解質膜の露出面を覆うことによって、該カソード電極触媒層の延在させた部分を上記の多孔質体として用いることができる。これによって、部品点数を増大させたり、製造工程を煩雑化させたりすることなく、電解質膜の損傷を効果的に回避することが可能な水電解装置を得ることが可能になる。
また、水電解装置では、水素連通孔の近傍に配設され且つカソードセパレータと電気的に接続される導電性の部材が、該カソードセパレータを介して供給される電流をカソード電極触媒層に導く導電通路を形成することがある。このため、上記のようにカソード給電体を水素連通孔側に延在させると、該カソード給電体の端部を導電通路に近づけることになる。この場合であっても、カソード給電体の水素連通孔側の端部の露出面に臨む面の裏面は絶縁シートで覆われているため、該端部に集中して電流が流れることを回避できる。これによって、カソード給電体の水素連通孔側の端部に腐食が生じることを抑制できるため、水電解装置の耐久性を向上させることができる。
上記の水電解装置において、前記カソード給電体は、前記水電解装置の通常運転時に加えられる圧力より高い圧力が加えられた場合に、該カソード給電体の細孔が圧縮されて形状変化し、前記水電解装置の通常運転時には、前記細孔が圧縮前の形状に維持されることが好ましい。この場合、水電解装置の通常運転時には、カソード電極触媒層で発生させた水素をカソード給電体の細孔の内部を介して水素連通孔の内部へと良好に流入させることが可能になる。
一方、水電解装置の異常時等に、通常運転時に加えられる圧力より大きな圧力がカソード給電体に加えられた場合には、その細孔が上記のように形状変化することで、該圧力による荷重を効果的に吸収することができる。このため、水電解装置の異常時等に、電解質膜のカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側の差圧が大きくなった場合であっても、電解質膜が損傷することを抑制できる。
上記の水電解装置において、前記カソード給電体は、前記水素連通孔と間隔を置いて配設され、前記多孔質体は、前記カソード電極触媒層とは別体からなる多孔質部材であり、前記多孔質部材は、前記カソード給電体と前記水素連通孔との間に配設されて、前記露出面を覆うこととしてもよい。この場合、カソード給電体の水素連通孔側の端部を水素連通孔から遠ざけることができる。このため、上記のようにカソード電極触媒層に電流を導く導電通路を水素連通孔の近傍に形成しても、カソード給電体に集中して電流が流れる箇所が生じることを回避して腐食の発生を抑制できる。
また、カソード給電体と水素連通孔との間に、電解質膜の露出面を覆う多孔質部材を設けることで、例えば、露出面を絶縁性の樹脂部材等で覆う場合に比して、電解質膜が損傷することを効果的に抑制することが可能になる。露出面を樹脂部材で覆う場合、上記の荷重が増大すると、樹脂部材が面方向に沿って伸長する。この際、露出面と樹脂部材との間に生じる摩擦力により、露出面が樹脂部材に引きずられるため、露出面にも面方向に沿った伸長が生じ易くなり、ひいては、電解質膜が損傷する懸念がある。
これに対して、多孔質部材では、上記の荷重が増大した場合、その細孔が圧縮されるように変形する。このため、電解質膜の露出面に面方向に沿った伸長変形が生じることを抑制できる。また、上記の通り、多孔質部材と露出面との間にはアンカー効果が生じるため、上記の荷重による電解質膜自体の伸長を抑制することも可能になる。
従って、この水電解装置では、露出面を樹脂部材に代えて多孔質部材で覆うことによって、上記の荷重が大きくなった場合であっても、電解質膜の損傷を効果的に抑制することが可能になる。
上記の水電解装置において、前記多孔質部材は、導電性であり且つ前記露出面に臨む面の裏面の少なくとも前記水素連通孔の近傍が絶縁シートで覆われることが好ましい。この場合、上記のようにカソード電極触媒層に電流を導く導電通路を水素連通孔の近傍に形成しても、多孔質部材に集中して電流が流れることを回避できるため、該多孔質部材に腐食が生じることを抑制できる。
上記の水電解装置において、前記絶縁シートの前記多孔質体とは反対側に隣接する隣接部材には、前記積層方向の深さが前記絶縁シートの厚さ以上であり、前記絶縁シートを収容する凹部が設けられることが好ましい。この場合、水電解セルの積層方向の厚さを増大させることなく、絶縁シートを設けることができる。従って、上記の通り多孔質体の腐食を抑制するべく絶縁シートを設けても、水電解セルに加えられる荷重が増大することを回避できる。
本発明の水電解装置によれば、電解質膜よりカソード電極触媒層側とアノード電極触媒層側との差圧が増大することにより、電解質膜に加えられる荷重が増大した場合であっても、電解質膜の損傷を効果的に回避することができる。
本発明の第1実施形態に係る水電解装置の斜視説明図である。 図1の水電解装置を構成する水電解セルの分解斜視説明図である。 図2のIII−III線矢視断面図である。 図3の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る水電解装置の要部拡大断面図である。
本発明に係る水電解装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
図1に示すように、第1実施形態に係る水電解装置10は、複数の水電解セル12が鉛直方向(矢印A方向)又は水平方向(矢印B方向)に積層された積層体14を備える。積層体14の積層方向一端側(上端側)には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aが、上方に向かって、順次、配設される。積層体14の積層方向他端側(下端側)には、同様にターミナルプレート16b、絶縁プレート18b及びエンドプレート20bが、下方に向かって、順次、配設される。
水電解装置10は、押圧機構、例えば、矢印A方向に延在する4本のタイロッド22を介して円盤状のエンドプレート20a、20b間が一体的に締め付け保持され、積層方向に締結される。なお、水電解装置10は、エンドプレート20a、20bを端板として含む箱状ケーシング(図示せず)により一体的に保持される構成を採用してもよい。また、水電解装置10は、全体として略円柱体形状を有しているが、立方体形状等の種々の形状に設定可能である。
ターミナルプレート16a、16bの側部には、端子部24a、24bが外方に突出して設けられる。端子部24a、24bは、配線26a、26bを介して電解電源28に電気的に接続される。
図2及び図3に示すように、水電解セル12は、略円盤状の電解質膜・電極構造体30と、該電解質膜・電極構造体30を挟持するアノードセパレータ32及びカソードセパレータ34とを備える。アノードセパレータ32とカソードセパレータ34との間には、電解質膜・電極構造体30を囲繞するように樹脂枠部材36が配置される。
樹脂枠部材36は、略リング形状であるとともに、該樹脂枠部材36の両面には、シール部材37a、37b(図3参照)が設けられる。樹脂枠部材36の径方向(矢印B方向)一端には、積層方向(矢印A方向)に互いに連通して、水(純水)を供給するための水供給連通孔38aが設けられる。樹脂枠部材36の径方向(矢印B方向)他端には、反応により生成された酸素及び未反応の水(混合流体)を排出するための水排出連通孔38bが設けられる。
図1に示すように、積層方向最下位に配置される樹脂枠部材36の側部には、水供給連通孔38a(図2及び図3参照)に連通する水供給口39aが接続される。積層方向最上位に配置される樹脂枠部材36の側部には、水排出連通孔38b(図2及び図3参照)に連通する水排出口39bが接続される。
図2及び図3に示すように、水電解セル12には、径方向の中央部を積層方向に沿って貫通する水素連通孔38cが設けられる。水素連通孔38cは、水の電気分解により生成され、例えば、1MPa〜80MPaに昇圧させた状態の水素を排出する。
アノードセパレータ32及びカソードセパレータ34は、略円盤状であるとともに、例えば、カーボン部材等で構成される。アノードセパレータ32及びカソードセパレータ34は、その他、鋼板、ステンレス鋼板、チタン板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板をプレス成形してもよい。あるいは、切削加工した後に防食用の表面処理を施して構成してもよい。
電解質膜・電極構造体30は、略リング形状の固体高分子からなる電解質膜40と、アノード電極触媒層42aと、カソード電極触媒層44aとを備え、リング形状を有する電解用のアノード給電体42及びカソード給電体44(多孔質体)により挟持される。電解質膜40は、例えば、炭化水素(HC)系の膜又はフッ素系の膜により構成される。
電解質膜40は、径方向の略中心に水素連通孔38cが形成される。電解質膜40の一方の面には、水素連通孔38cの近傍及び該電解質膜40の外周縁部を除く部分にリング形状を有するアノード電極触媒層42aが設けられる。電解質膜40の他方の面には、水素連通孔38cの近傍及び該電解質膜40の外周縁部を除く部分にリング形状を有するカソード電極触媒層44aが形成される。つまり、電解質膜40の他方の面の水素連通孔38cの近傍の部分には、カソード電極触媒層44aから露出する露出面40aが設けられる。
アノード電極触媒層42aは、例えば、Ru(ルテニウム)系触媒を使用するとともに、カソード電極触媒層44aは、例えば、白金触媒を使用する。水電解セル12では、アノード電極触媒層42a及びカソード電極触媒層44aの積層方向に対向する範囲が電解領域となる。
アノード給電体42及びカソード給電体44は、例えば、球状アトマイズチタン粉末の焼結体(多孔質導電体)により構成される。アノード給電体42及びカソード給電体44は、研削加工後にエッチング処理される平滑表面部を設けるとともに、空隙率が10%〜50%、より好ましくは、20%〜40%の範囲内に設定される。
アノード給電体42は、アノード電極触媒層42aの積層方向に対向する範囲(電解領域)に設けられるように内径及び外径が設定される。また、アノード給電体42の外周には、枠部42eが嵌め込まれる。枠部42eは、アノード給電体42よりも緻密に構成する。なお、電解領域の径方向外側まで延在させたアノード給電体42の外周部を緻密に構成することにより、該外周部を枠部42eとすることもできる。カソード給電体44は、径方向の略中心に水素連通孔38cが形成されるとともに、カソード電極触媒層44a及び電解質膜40の露出面40aを覆う。
アノードセパレータ32及び樹脂枠部材36は、電解質膜40との間にアノード給電体42が収容されるアノード室45anを形成する。カソードセパレータ34及び樹脂枠部材36は、電解質膜40との間にカソード給電体44が収容されるカソード室45caを形成する。
アノードセパレータ32とアノード給電体42との間(アノード室45an)には、水流路部材46が介装されるとともに、該アノード給電体42とアノード電極触媒層42aとの間には、保護シート部材48が介装される。図2に示すように、水流路部材46は、略円盤状を有し、その外周部には、互いに径方向に対向する入口突起部46a及び出口突起部46bが形成される。
入口突起部46aには、水供給連通孔38aに連通する供給連結路50aが形成されるとともに、該供給連結路50aは、水流路50bに連通する(図3参照)。水流路50bには、複数個の孔部50cが連通しており、該孔部50cは、アノード給電体42に向かって開口する。出口突起部46bには、水流路50bに連通する排出連結路50dが形成され、該排出連結路50dは、水排出連通孔38bに連通する。
保護シート部材48は、内周がアノード給電体42の内周よりも内方に配置されるとともに、外周位置が電解質膜40及び枠部42eの外周位置と同一位置に設定される。保護シート部材48は、電解領域に設けられる複数の貫通孔48aを有する。保護シート部材48は、電解領域よりも径方向外側に枠部48bを有する。枠部48bには、例えば、長方形状の孔部(図示せず)が形成される。
アノードセパレータ32と電解質膜40との間の径方向中心側には、水素連通孔38cを囲繞する略円筒状の連通孔体52が配置される。なお、以下では、水流路部材46と、アノード給電体42と、保護シート部材48とをアノード側部材と総称することもある。この場合、連通孔体52は、水素連通孔38cの径方向において、該水素連通孔38cとアノード側部材との間に配置される。
連通孔体52は、水素連通孔38cに臨む多孔質体からなる内側部材54と、該内側部材54とアノード側部材との間に配置される外側部材55とを有する。外側部材55の内側部材54に臨む側には、収容室55a、55bが設けられる。収容室55a、55bは、外側部材55の径方向中心側且つ軸方向(積層方向)の両端をリング状に切り欠いて形成され、水素連通孔38cを周回するシール部材(Oリング)56a、56bが配置される。これによって、水素連通孔38cと、アノード室45an(アノード給電体42側)とがシールされている。
図2及び図3に示すように、外側部材55のアノード側部材に臨む側には、電解質膜40に対向する端面に、保護シート部材48が配置される溝部55sが形成される。
カソード室45ca内の電解領域には、カソード給電体44と、該カソード給電体44をカソード電極触媒層44aに押圧する荷重付与機構58とが配置される。荷重付与機構58は、例えば、板ばね60等の導電性の弾性部材を備えるとともに、該板ばね60は、金属製の板ばねホルダ(シム部材)62を介してカソード給電体44に荷重を付与する。なお、弾性部材としては、板ばね60の他、皿ばねやコイルスプリング等を使用することができる。
カソード給電体44と板ばねホルダ62との間には、導電シート66(隣接部材)と、絶縁シート68の一部とが配置される。図3及び図4に示すように、導電シート66は、例えば、チタン、SUS又は鉄等の金属シートにより構成されるとともに、径方向の略中心に水素連通孔38cが形成されたリング形状を有し、カソード給電体44と略同一の内径及び外径に設定される。また、導電シート66のカソード給電体44に臨む側には、絶縁シート68の厚さ以上の深さの凹部66aが形成される。
絶縁シート68は、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)やポリイミドフィルム等の絶縁性の樹脂シートにより構成されるとともに、径方向の略中心に水素連通孔38cが形成されたリング形状を有し、導電シート66の凹部66aに収容される。つまり、カソード給電体44は、電解質膜40側に臨む面の裏面44bが、絶縁シート68と、導電シート66の凹部66aよりも径方向外側の部分とにより覆われる。なお、絶縁シート68は、図3及び図4に示すように、その径方向外側の端部の一部のみが、電解領域内に配設されることが好ましい。しかしながら、特にこれには限定されず、絶縁シート68は、カソード給電体44の裏面44bの少なくとも水素連通孔38cの近傍を覆うように設けられればよく、例えば、電解領域よりも径方向中心側に配設されていてもよい。
径方向における荷重付与機構58と水素連通孔38cとの間であって、積層方向における導電シート66とカソードセパレータ34との間には、筒部材70が配置される。筒部材70は、例えば金属等の導電性の材料からなる円筒形状を有し、中央部に水素連通孔38cが形成される。筒部材70のカソードセパレータ34に臨む側の一端面には、カソード室45caと水素連通孔38cとを連通する水素排出通路71が形成される。
上記のように、アノードセパレータ32とカソードセパレータ34との間に、連通孔体52(外側部材55)及び筒部材70を配設することにより、水電解セル12の水素連通孔38cの近傍の耐荷重性を向上させることができる。また、連通孔体52と筒部材70との間に、電解質膜40(露出面40a)、カソード給電体44、絶縁シート68及び導電シート66の電解領域よりも径方向中心側の部分(水素連通孔38cの近傍の部分)が挟持される。
カソード室45ca内の電解領域よりも径方向外側には、電解質膜40とカソードセパレータ34との間に介在するようにシール部材(Oリング)72が配置される。シール部材72の外周には、耐圧部材74が配置される。耐圧部材74は、略リング形状を有するとともに、外周部が樹脂枠部材36の内周部に嵌合する。
水電解セル12には、カソードセパレータ34から筒部材70、導電シート66及びカソード給電体44に電気的に連なる導電通路と、カソードセパレータ34から板ばね60、板ばねホルダ62、導電シート66及びカソード給電体44に電気的に連なる導電通路が形成される。
図1に示すエンドプレート20aには、図示しないが、水素連通孔38cと連結する配管が設けられ、該配管には、水素連通孔38cを介した水素の排出を規制することが可能な背圧機構が設けられる。
基本的には上記のように構成される水電解装置10の動作について、以下に説明する。
図1に示すように、水供給口39aから水電解装置10の水供給連通孔38a(図2参照)に水が供給されるとともに、ターミナルプレート16a、16bの端子部24a、24bに電解電源28を介して電圧が付与される。このため、図3に示すように、各水電解セル12では、水供給連通孔38aから供給連結路50aを通って水流路部材46の水流路50bに水が供給される。水は、複数個の孔部50cからアノード給電体42に供給され、前記アノード給電体42内に移動する。
従って、水は、アノード電極触媒層42aで電気により分解され、水素イオン、電子及び酸素が生成される。この陽極反応により生成された水素イオンは、電解質膜40を透過してカソード電極触媒層44a側に移動し、電子と結合して水素が得られる。この水素は、カソード給電体44の細孔及び水素排出通路71を介して水素連通孔38cに排出される。
上記の背圧機構により水素連通孔38cからの水素の排出を規制した状態で各水電解セル12における水の電気分解反応を進行させると、生成した水素によってカソード室45caの内圧が上昇する。その結果、電解質膜40よりカソード電極触媒層44a側(カソード室45ca)がアノード電極触媒層42a側(アノード室45an)に比して昇圧し、水素連通孔38c内の水素が高圧に維持される。これによって、所定の圧力に高圧化した水素を水電解装置10から取り出すことが可能となる。一方、陰極反応により生成した酸素と未反応の水とは、常圧のまま水排出連通孔38b及び水排出口39bを介して水電解装置10の外部に排出される。
水電解装置10では、上記の通り、電解質膜40の水素連通孔38cの近傍にカソード電極触媒層44aから露出する露出面40aが設けられ、該露出面40aがカソード給電体44によって覆われる。カソード給電体44は、多孔質体からなるため、電解質膜40よりカソード電極触媒層44a側とアノード電極触媒層42a側との差圧により加えられる荷重が増大した場合であっても、該カソード給電体44の細孔が圧縮されるように形状変化することで、該荷重を良好に吸収できる。従って、電解質膜40のうち、特に、カソード電極触媒層44aから露出し、連通孔体52と筒部材70との間で高圧圧縮され易い部位に設けられる露出面40aについても、上記の荷重の影響を受けて損傷することを回避できる。
また、上記の荷重によって、カソード給電体44が露出面40aに押圧されると、該カソード給電体44の細孔内に電解質膜40の一部が進入することで、互いの間にアンカー効果が生じる。このため、カソード給電体44を介して露出面40aに加えられる上記の荷重が増大した際に、該露出面40aが、その面方向に伸長変形することを抑制できる。これによっても、電解質膜40の損傷を回避できる。
以上から、この水電解装置10によれば、電解質膜40よりカソード電極触媒層44a側とアノード電極触媒層42a側との差圧が増大することにより、電解質膜40に加えられる上記の荷重が増大した場合であっても、電解質膜40の損傷を効果的に回避することができる。
水電解装置10では、カソード電極触媒層44aを覆うカソード給電体44を、電解領域よりも水素連通孔38c側に延在させて、電解質膜40の露出面40aを覆うこととした。これによって、例えば、カソード給電体44とは別体からなる多孔質体により露出面40aを覆う場合に比して、水電解装置10の部品点数を増大させたり、製造工程を煩雑化させたりすることなく、電解質膜40の損傷を回避することが可能になる。
水電解装置10では、水素連通孔38cの近傍に配設され且つカソードセパレータ34と電気的に接続される導電性の部材として、筒部材70、導電シート66及びカソード給電体44に導電通路が形成される。このため、上記のようにカソード給電体44を水素連通孔38c側に延在させると、該カソード給電体44の端部を導電通路に近づけることになる。この場合であっても、カソード給電体44の裏面44bが絶縁シート68で覆われているため、カソード給電体44の水素連通孔38c側の端部に集中して電流が流れることを回避できる。これによって、カソード給電体44に腐食が生じることを抑制できるため、水電解装置10の耐久性を向上させることができる。この際、上記の通り、絶縁シート68の径方向外側の端部の一部のみを電解領域内に配設することで、カソード給電体44に向かう電流の流れを絶縁シート68が妨げることを抑制しつつ、カソード給電体44の腐食を効果的に抑制することが可能になる。
上記のように電解質膜40の露出面40aを覆うカソード給電体44では、例えば、その材料の選定や空隙率を調整すること等によって、水電解装置10の通常運転時に加えられる圧力(例えば、70〜80MPa)より高い圧力が加えられた場合に、該カソード給電体44の細孔が圧縮されて形状変化し、水電解装置10の通常運転時には、細孔が圧縮前の形状に維持されることが好ましい。
これによって、水電解装置10の通常運転時には、カソード電極触媒層44aで発生させた水素をカソード給電体44の細孔の内部を介して水素連通孔38cの内部へと良好に流入させることが可能になる。
一方、水電解装置10の異常時等に、通常運転時に加えられる圧力より大きな圧力が加えられた場合には、カソード給電体44の細孔が上記のように形状変化することで、該圧力による荷重を効果的に吸収することができる。このため、水電解装置10の異常時等に、電解質膜40よりカソード電極触媒層44a側とアノード電極触媒層42a側の差圧が大きくなった場合であっても、電解質膜40が損傷することを抑制できる。
水電解装置10では、導電シート66に凹部66aが設けられ、該凹部66aに絶縁シート68が収容されることとした。これによって、水電解セル12の積層方向の厚さを増大させることなく、絶縁シート68を設けることができる。従って、上記の通りカソード給電体44の腐食を抑制するべく絶縁シート68を設けても、水電解セル12に加えられる荷重が増大することを回避できる。
また、樹脂製の絶縁シート68は、カソード給電体44と導電シート66との間で水電解セル12にかかる荷重を低減させるクッション機能も有する。この際、絶縁シート68がカソード給電体44に押圧されると、該カソード給電体44の細孔内に絶縁シート68の一部が進入することでアンカー効果が生じるため、絶縁シート68がその面方向に伸長変形することを抑制できる。また、絶縁シート68は、導電シート66の凹部66aに収容されているため、該凹部66aの内壁に当接することによっても、上記の伸長変形が生じることを抑制できる。これらによって、上記の荷重が増大した際に、絶縁シート68が損傷することについても、効果的に回避できる。
次に、図5を参照しつつ、第2実施形態に係る水電解装置80について説明する。水電解装置80は、カソード給電体44に代えてカソード給電体82を備えること、及び多孔質部材84(多孔質体)をさらに備えることを除いて、第1実施形態に係る水電解装置10と同様に構成されている。カソード給電体82は、電解領域に設けられるようにその内径及び外径が設定される。このため、カソード給電体82の径方向中心側の端部82aは、水素連通孔38cと間隔を置いて配設される。
多孔質部材84は、カソード給電体82と水素連通孔38cとの間に配設されて、電解質膜40の露出面40aを覆うとともに、例えば、アノード給電体42やカソード給電体82と同様の材料から構成される。また、多孔質部材84の厚さはカソード給電体82の厚さと同じに設定され、多孔質部材84の径方向の略中心には水素連通孔38cが形成される。多孔質部材84の露出面40aに臨む面の裏面84aは、絶縁シート68で覆われる。
上記のように構成される第2実施形態に係る水電解装置80では、カソード給電体82の径方向中心側の端部82aを水素連通孔38cから遠ざけることができる。このため、上記のように水素連通孔38cの近傍に配設される筒部材70、導電シート66及びカソード給電体82に導電通路が形成されても、カソード給電体82に集中して電流が流れる箇所が生じることを回避できる。その結果、カソード給電体82に腐食が発生することを効果的に抑制できる。
この際、多孔質部材84は、絶縁シート68で覆われているため、該多孔質部材84に集中して電流が流れることも回避できる。これによって、多孔質部材84に腐食が生じることも抑制できる。なお、多孔質部材84が絶縁性である場合、水電解装置80は、絶縁シート68を備えず、導電シート66に凹部66aが設けられていなくてもよい。
また、上記の通り、カソード給電体82と水素連通孔38cとの間に、露出面40aを覆う多孔質部材84を設けることで、例えば、該多孔質部材84と同形状の絶縁性の樹脂部材(不図示)で露出面40aを覆う場合に比して、電解質膜40が損傷することをより効果的に抑制できる。
すなわち、露出面40aを樹脂部材で覆う場合、上記の荷重が増大すると、該樹脂部材が面方向に沿って伸長する。この際、露出面40aと樹脂部材との間に生じる摩擦力により、露出面40aが樹脂部材に引きずられるため、露出面40aにも面方向に沿った伸長が生じ易くなり、ひいては損傷が生じ易くなる懸念がある。
これに対して、多孔質部材84では、上記の荷重が増大した場合、その細孔が圧縮されるように変形するため、面方向に伸長変形することが抑制されている。このため、多孔質部材84の変形に伴う露出面40aの伸長変形を抑制できる。また、上記の通り、多孔質部材84と露出面40aとの間にはアンカー効果が生じるため、上記の荷重が増大することによる露出面40a自体の伸長変形も抑制できる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
[実施例1〜7]
図3と同様に構成した3個の水電解セル12を積層して作製した積層体14を用いて、実施例1〜7に係る水電解装置10を得た。これらの各水電解装置10に、電解質膜40よりアノード電極触媒層42a側とカソード電極触媒層44a側との差圧に対応するように、不図示の面圧付与装置を用いて、それぞれ異なる大きさの面圧を付与した。
具体的には、実施例1には100MPa、実施例2には200MPa、実施例3には250MPa、実施例4には300MPa、実施例5には350MPa、実施例6には400MPa、実施例7には450MPaの面圧をそれぞれ付与した。その後、各水電解装置10を解体し、3個の水電解セル12のそれぞれについて、電解質膜40に破れが生じているか否かを確認した。その結果、実施例1〜7の全てについて、3個の水電解セル12の何れの電解質膜40にも破れが生じていなかった。
[比較例1〜7]
比較のため、図5に示す水電解セル12の多孔質部材84に代えて、該多孔質部材84と同形状のPENからなる上記の樹脂部材を設けるとともに、導電シート66の凹部66a及び絶縁シート68を設けずに構成した3個の水電解セルを積層して積層体を作製した。この積層体を用いて、比較例1〜7に係る水電解装置を得た。これらの比較例1〜7に対しても、実施例1〜7と同様に面圧をそれぞれ付与した後、各水電解装置を解体し、3個の水電解セルのそれぞれについて、電解質膜40に破れが生じているか否かを確認した。その結果、比較例1〜3では、3個の水電解セルの何れの電解質膜40にも破れが生じていなかったが、比較例4〜7の積層体では、3個の水電解セルの少なくとも何れか1つの電解質膜40に破れが生じていた。
以上から、電解質膜40の露出面40aを多孔質体からなるカソード給電体44によって覆う水電解装置10によれば、特に、上記の面圧が300MPa以上となる高圧下において、露出面40aを樹脂部材で覆った場合よりも効果的に電解質膜40の損傷を抑制できることが分かった。
[実施例8、9]
図3と同様に構成した5個の水電解セル12を積層して作製した積層体14を用いて、実施例8に係る水電解装置10を得た。また、図3に示す水電解セル12の導電シート66の凹部66a及び絶縁シート68を設けずに構成した5個の水電解セル12を積層して作製した積層体14を用いて、実施例9に係る水電解装置10を得た。これらの水電解装置10のそれぞれに水を供給するとともに電解電源28を介して電圧を付与することで、3000時間連続して水の電気分解を行った。この際、水電解装置10の温度を65℃とし、電解質膜40よりアノード電極触媒層42a側とカソード電極触媒層44a側との差圧を70MPaとした。
次に、実施例8、9の水電解装置10をそれぞれ解体し、各水電解装置10の5個の水電解セル12について、カソード給電体44に腐食による変色が生じているか否かを確認した。その結果、実施例8では5個の水電解セル12の何れのカソード給電体44にも変色が生じていなかった。一方、実施例9では、変色が生じているカソード給電体44も確認された。
以上から、上記のようにカソード給電体44を水素連通孔38c側に延在させて、該カソード給電体44の端部を導電通路に近づけた場合であっても、該カソード給電体44の裏面44bを絶縁シート68で覆うことによって、カソード給電体44に腐食が生じることを効果的に抑制できることが分かった。
10、80…水電解装置 12…水電解セル
14…積層体 32…アノードセパレータ
34…カソードセパレータ 40…電解質膜
40a…露出面 42…アノード給電体
42a…アノード電極触媒層 44、82…カソード給電体
44a…カソード電極触媒層 66…導電シート
66a…凹部 68…絶縁シート
82a…端部 84…多孔質部材

Claims (6)

  1. 一方の面にアノード電極触媒層が設けられ且つ他方の面にカソード電極触媒層が設けられた電解質膜と、アノード電極触媒層にアノード給電体を介して積層されるアノードセパレータと、カソード電極触媒層にカソード給電体を介して積層されるカソードセパレータと、を有し、水の電気分解で、前記電解質膜より前記アノード電極触媒層側に発生する酸素に比して高圧となるように、前記電解質膜より前記カソード電極触媒層側に水素を発生させる水電解セルを備える水電解装置であって、
    前記水電解セルは、前記アノードセパレータと前記電解質膜と前記カソードセパレータとの積層方向に沿って、前記水素を流通させる水素連通孔が貫通形成され、
    前記電解質膜では、前記水素連通孔の近傍に設けられ且つ前記カソード電極触媒層から露出する露出面が多孔質体で覆われることを特徴とする水電解装置。
  2. 請求項1記載の水電解装置において、
    前記多孔質体は、前記カソード給電体であり、
    前記カソード給電体は、前記露出面に臨む面の裏面の少なくとも前記水素連通孔の近傍が絶縁シートで覆われることを特徴とする水電解装置。
  3. 請求項2記載の水電解装置において、
    前記カソード給電体は、前記水電解装置の通常運転時に加えられる圧力より高い圧力が加えられた場合に、該カソード給電体の細孔が圧縮されて形状変化し、前記水電解装置の通常運転時には、前記細孔が圧縮前の形状に維持されることを特徴とする水電解装置。
  4. 請求項1記載の水電解装置において、
    前記カソード給電体は、前記水素連通孔と間隔を置いて配設され、
    前記多孔質体は、前記カソード電極触媒層とは別体からなる多孔質部材であり、
    前記多孔質部材は、前記カソード給電体と前記水素連通孔との間に配設されて、前記露出面を覆うことを特徴とする水電解装置。
  5. 請求項4記載の水電解装置において、
    前記多孔質部材は、導電性であり且つ前記露出面に臨む面の裏面の少なくとも前記水素連通孔の近傍が絶縁シートで覆われることを特徴とする水電解装置。
  6. 請求項2、3、5の何れか1項に記載の水電解装置において、
    前記絶縁シートの前記多孔質体とは反対側に隣接する隣接部材には、前記積層方向の深さが前記絶縁シートの厚さ以上であり、前記絶縁シートを収容する凹部が設けられることを特徴とする水電解装置。
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