JP6426037B2 - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
樹脂組成物及び成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6426037B2 JP6426037B2 JP2015058540A JP2015058540A JP6426037B2 JP 6426037 B2 JP6426037 B2 JP 6426037B2 JP 2015058540 A JP2015058540 A JP 2015058540A JP 2015058540 A JP2015058540 A JP 2015058540A JP 6426037 B2 JP6426037 B2 JP 6426037B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- mass
- polyamide
- unsaturated carboxylic
- antistatic agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
そして、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーは、用途や要求物性に応じて、他の成分と組み合わせて用いられることが多い。
エチレン系アイオノマー樹脂の高温での機械的強度を改良する方法の一つとして、ポリアミド樹脂のような、融点の高い熱可塑性樹脂をエチレン系アイオノマー樹脂にブレンドする方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
他方、特許文献2及び特許文献3に記載の組成物は、アイオノマー樹脂とポリアミドとを組み合わせることで、組成物全体として強靱性等を向上させる。その結果、組成物の耐傷性は、アイオノマー樹脂を単独で用いた場合に比べて良化することが期待されるが、十分な耐傷性能を満たさない場合があった。またこれらの組成物では帯電防止性について考慮されていない。
<1> エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂と、帯電防止剤と、ポリアミド(ただし前記帯電防止剤は含まない)と、を含み、
前記ポリアミドの含有量が、前記アイオノマー樹脂、前記ポリアミド、及び前記帯電防止剤の合計量に対して5質量%以上35質量%以下である樹脂組成物。
6.0 < A×B/100 ≦ 9.0 ・・・式1
<3> 前記帯電防止剤の含有量が、前記アイオノマー樹脂、前記ポリアミド、及び前記帯電防止剤の合計量に対して1質量%以上30質量%以下である<1>又は<2>に記載の樹脂組成物。
<4> 前記帯電防止剤の含有量に対する前記ポリアミドの含有量の比が、質量基準で0.25以上7.0以下である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<5> 前記帯電防止剤は、ポリエーテルエステルアミドを含む<1>〜<4>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<6> 前記アイオノマー樹脂は、金属イオンが亜鉛イオン及びナトリウムイオンから選ばれる少なくとも1種である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<7> 前記エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体の不飽和カルボン酸は、(メタ)アクリル酸である<1>〜<6>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
本明細書における(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸の両方を包含することを意味する。
本発明の樹脂組成物は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂と、帯電防止剤と、ポリアミド(ただし前記帯電防止剤は含まない)と、を含み、前記ポリアミドの含有量が、前記アイオノマー樹脂、前記ポリアミド、及び前記帯電防止剤の合計量に対して5質量%以上35質量%以下である。
従来、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂に帯電防止性を付与するため帯電防止剤を加えると、アイオノマー樹脂の耐傷性が低下する傾向にある。これに対して、本発明の樹脂組成物は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂に帯電防止剤を加えて帯電性を付与する場合に、ポリアミドを併用し、かつ、樹脂組成物のポリアミドを所定の含有量とすることで、耐傷性を損なうことなく、帯電防止性を付与できる。さらに、所定量のポリアミドが樹脂組成物中に含まれることで、樹脂組成物の耐熱性がより優れたものになると考えられる。
これらの効果により、本発明の樹脂組成物は、耐傷性、耐熱性及び帯電防止性を両立できると考えられる。
本発明の樹脂組成物は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂の少なくとも1種を含む。
樹脂組成物が、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂を主成分として含むことで、樹脂組成物に耐傷性を付与できる。
なお、「主成分」とは、樹脂組成物中に50質量%以上含まれる成分であることを示す。
本明細書におけるアイオノマー樹脂とは、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が有する酸基の少なくとも一部が、金属イオンで中和された化合物を示す。
これらの第3の共重合成分の中でも、不飽和カルボン酸エステルが好ましい。
不飽和カルボン酸アルキルエステルの中では、アルキル部位の炭素数が1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率が5質量%以上であると、耐傷性の点で有利である。また、不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率が30質量%以下であると、工業上入手しやすい点で有利である。
これらの金属イオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中和度は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体が有する酸基、特にカルボキシ基のモル数に対する、金属イオンの配合比率(モル%)である。
6.0 < A×B/100 ≦ 9.0 ・・・式1
6.5 ≦ A×B/100 ≦ 9.0 ・・・式2
7.0 ≦ A×B/100 ≦ 9.0 ・・・式3
なお、MFRは、JIS K7210(1999年)に準拠した方法により190℃、荷重2160gにて測定することができる。
アイオノマー樹脂の含有量が、上記範囲であると、樹脂組成物はより耐傷性に優れるものとなる。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミドの少なくとも1種を含む。
樹脂組成物がポリアミドを含むことで、帯電防止剤を含めて帯電防止性を付与する場合に、耐傷性を損なうことなく、樹脂組成物の耐傷性と帯電防止性とを両立することができる。なお、ポリアミドは導電性部位を含まないので、ポリアミドは後述する「帯電防止剤」を含まない。
後述する帯電防止剤がポリアミドに由来の構造部分を含む場合、該構造部分は非導電性部位として帯電防止剤に含まれ、ポリアミド以外の導電性部位を含むことで、帯電防止性能を有する。帯電防止剤中の導電性部位は、耐傷性及び耐熱性の向上には寄与しない傾向にあるため、ポリアミドを用いた場合と同様の耐傷性及び耐熱性を向上させる効果は得られない。
これらのポリアミドの中でも、耐傷性の向上と安価に入手しやすい点から、ナイロン6、及びナイロン6/12が好ましい。
帯電防止剤の含有量に対するポリアミドの含有量の比は、上記と同様の観点から、0.5以上5.0以下であることがより好ましく、0.8以上3.0以下であることがさらに好ましい。
ポリアミドの含有量は、耐傷性の向上の効果に優れる点から、7質量%以上30質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、帯電防止剤の少なくとも1種を含む。
樹脂組成物が帯電防止剤を含むことで、樹脂組成物に帯電防止性を付与できる。また、本発明の樹脂組成物は、前記アイオノマー樹脂と所定の量の前記ポリアミドと帯電防止剤とを組み合わせることで、耐傷性と帯電防止性とを両立することができる。
なお、導電性とは、ASTM D257に基づき測定される表面抵抗率が1010Ω/square以下であることをいう。
高分子型帯電防止剤の帯電性能としてはASTM D257に基づき測定される表面抵抗率が1010Ω/square以下であることが好ましい。
より具体的には、例えば、特開平1−163234号公報に記載されているポリエーテルエステルアミドや、特開2001−278985号公報に記載されているポリオレフィンのブロックと、親水性ポリマーのブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロック共重合体、オレフィン系モノマーが重合されてなるオレフィン系ブロックと親水性モノマーが重合されてなる親水系ブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有する共重合体等が挙げられる。
ポリエーテルエステルアミドとは、ポリアミドに由来の構造部分と、ポリエーテルに由来の構造部分と、を有し、これら構造部分がエステル結合された共重合体を指す。
また、ポリエーテルエステルアミドにおけるポリエーテルに由来の構造部分を形成するポリエーテルとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコールあるいはこれらの混合物などが挙げられる。これらの分子量は、例えば400〜6000程度、更には600〜5000程度がよい。
ポリエーテルエステルアミドとしては、ポリオキシアルキレングリコール(好ましくはポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール)に由来の構造部分がポリエーテルエステルアミドの全質量に対して5質量%〜80質量%(より好ましくは15質量%〜70質量%)含まれるものが好ましい。さらに、融点が190℃未満のポリエーテルエステルアミドは、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.1g/10分〜1000g/10分(より好ましくは1g/10分〜100g/10分)のものが好ましく、融点が190℃以上のポリエーテルエステルアミドは、230℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.1g/10分〜1000g/10分(より好ましくは1g/10分〜100g/10分)のものが好ましい。また、ポリエーテルエステルアミドは、示差走査熱量計(DSC)で測定される融点(最大吸熱量を示す温度)が130℃〜175℃のものが好ましい。このようなポリエーテルエステルアミドは、分子量が600〜5000のポリアミドとポリオキシアルキレングリコールと必要に応じカルボン酸とを反応させることによって得ることができる。
融点は、JIS−K7121(1987年)に準拠して、示差走査熱量計(DSC)で測定した融解温度を用いることができる。
帯電防止剤の含有量が、1質量%以上であると樹脂組成物はより帯電防止性に優れる。一方、帯電防止剤の含有量が30質量%以下であると、樹脂組成物はより耐傷性に優れる。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、各種添加剤を配合してもよい。このような添加剤の一例として、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、難燃助剤、架橋剤、架橋助剤、発泡剤、発泡助剤、無機充填剤、繊維強化材などを挙げることができる。このような添加剤は樹脂組成物調製時、又は調製後に配合することができ、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体、ポリアミド、及び/又は帯電防止剤に予め配合しておくことができる。
本発明の樹脂組成物は、押出成形、射出成形、圧縮成形、中空成形などの各種成形方法により、各種形状の成形体とすることができる。
例えばインフレーションフィルム成形機やキャストフィルム・シート成形機を用いて成形されるシートやフィルムなどの成形体は、耐融着性及び耐ブロッキング性に優れ、高温環境下に曝された際の収縮性が小さいという特徴を有している。
本発明の樹脂組成物の表面の接着力を向上させるために、例えばプラズマ処理、フレーム処理、コロナ放電処理、火炎処理、アンダーコート処理、プライマーコート処理、紫外線照射処理などの公知の表面活性化処理を施してもよい。
また、得られた成形体には、耐久性等を高める目的で、電子線照射による架橋処理を施してもよい。
上記のような基材としては、印刷紙などの紙、各種金属箔、鋼板などの各種金属板、ポリオレフィンフィルム・シート、織布、不織布などが挙げられる。基材は、単層又は多層のいずれの構造を有するものでもよい。
原料として、下記材料を準備した。
下記原料のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210(1999年)に準拠して190℃、荷重2160gで測定したものである。
融点は、JIS−K7121(1987年)に準拠して、示差走査熱量計(DSC)で測定した融解温度を用いた。
中和率は、エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマーにおける不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率をA質量%として、中和度をB%としたとき、A×B/100で表される値である。
・アイオノマー1:エチレン・メタクリル酸共重合体のアイオノマー
〔メタクリル酸に由来の構造単位の含有比率:15質量%、金属イオン:亜鉛イオン、中和度:59%、MFR(190℃、2160g荷重):0.9g/10分〕
・アイオノマー2:エチレン・メタクリル酸共重合体のアイオノマー
〔メタクリル酸に由来の構造単位の含有比率:15質量%、金属イオン:ナトリウムイオン、中和度:54%、MFR(190℃、2160g荷重):0.9g/10分〕
・ポリアミド1:6ナイロン
〔東レ株式会社製、アミランCM1017〕
・ポリアミド2:6/12ナイロン
〔宇部興産株式会社製、UBEナイロン 7024B〕
・ポリエーテルエステルアミド1:ポリアミドに由来の構造部分とポリエーテルに由来の構造部分とがエステル結合されたポリマー
〔三洋化成工業株式会社製、ペレスタット230、融点163℃、高分子型帯電防止剤〕
・ポリエーテルエステルアミド2:ポリアミドに由来の構造部分とポリエーテルに由来の構造部分とがエステル結合されたポリマー
〔BASFジャパン株式会社製、イルガスタットP18FCA、融点173℃、高分子型帯電防止剤〕
30mmφ二軸押出機の樹脂投入口にアイオノマー1、ポリアミド1、及びポリエーテルエステルアミド1を、下記表1に示す割合(質量%)でドライブレンドした。その後、樹脂投入口に投入して、ダイス温度230℃で溶融混練することで、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を200℃に設定したプレス成形機にてプレス成形し、250mm×250mm、厚み3mmのプレスシートを作製した。
上記のようにして得られたプレスシートについて、耐傷性、デュロメータD硬さ、収縮率、曲げ剛性率を以下の方法に従って評価した。各評価結果は、表1に示す。
また、得られた樹脂組成物を、キャストフィルム成形機(40mmφ)を用いて加工設定温度230℃の条件で成形し、厚み100μmのキャストフィルムを得た。
上記のようにして得られたキャストフィルムについて、表面抵抗率を以下の方法に従って評価した。評価結果は、表1に示す。
(1)耐傷性の評価1(スカッフ性)
下記装置の衝撃用振り子の荷重部に摩耗輪CS-10を取り付け、台座に評価対象であるプレスシートを設置した。衝撃用振り子を振り角度45度から振り下ろし、摩耗輪がプレスシートの表面と接触した後のプレスシートの傷が付かずに残存した面積を顕微鏡写真(倍率:35倍、観察幅:2mm)から測定し、下記式より、傷が付かずに残存した面積の割合を算出した。この割合を指標として、下記の評価基準に従って耐傷性を評価した。残存率は、その値が大きいほど耐傷性に優れたプレスシートであることを示す。
残存した面積の割合(%)=(傷が付かずに残存した面積)/(摩耗輪が接触した面積)×100
名称 アオヤマエンジニアリング(株)製 スカッフテスター
仕様 衝撃用振り子:金属製支柱(長さ84cm、20mmφ)先端に円柱状荷重(70mmφ、93mm、3kg)が設置された形状。
台座:金属製台座。台座角度15度。
◎:残存率が90%以上である。
○:残存率が80%以上90%未満である。
×:残存率が80%未満である。
下記条件にて測定対象であるプレスシートの表面に綿帆布を取り付け、荷重をかけた状態で擦った。擦った後のプレスシートの傷が付かずに残存した面積を顕微鏡写真(倍率:35倍、観察幅:2mm)から測定し、下記式より、傷が付かずに残存した面積の割合を算出した。この割合を指標として、下記の評価基準に従って耐傷性を評価した。残存率は、その値が大きいほど耐傷性に優れたプレスシートであることを示す。
残存した面積の割合(%)=(傷が付かずに残存した面積)/(擦った面積)×100
・綿帆布:10号
・荷重:500g
・往復回数:100往復
◎:残存率が98%以上である。
○:残存率が95%以上98%未満である。
×:残存率が95%未満である。
JIS K 7215(1986年)に準拠して、デュロメータD硬さを評価した。
上記で作製した厚み3mmのプレスシートを、長さ150mm×幅20mmに裁断し、評価用フィルムとした。この評価用フィルムの表面には、予め100mmの間隔で2本の標線を引いてある。次いで、この評価用フィルムを200℃に加熱したオーブン中に入れ、評価用フィルムに5g荷重をかけた状態で2分間吊して評価用フィルムを加熱処理した。
2分経過後の評価用フィルムをガラス板の上に置き、3分が経過した後に評価用フィルム表面の標線間距離を測定した。測定値をもとに下記式により算出し、プレスシートの熱収縮性を評価する指標とした。
収縮率[%]=(200℃、2分放置後の標線長さ/100mm)×100
○:収縮率が0%である。
×:収縮率が0%を超える。
JIS K 7106(1995年)に準拠して、曲げ剛性率を評価した。
上記で作製した100μm厚キャストフィルムを、23℃、50%相対湿度雰囲気に24時間放置し、三菱化学(株)製Hiresta−UPを用いて、JISK6911に基づき、印加電圧500Vにて表面抵抗率を測定し、以下の通りに評価した。
○:表面抵抗率が1.0×1014Ω以下である。
×:表面抵抗率が1.0×1014Ωを超える。
実施例1において、樹脂組成物の組成を下記表1に示すように変更した以外は、同様にして実施例2〜実施例7、比較例1〜比較例4の樹脂組成物のプレスシート、キャストフィルムを作製した。また、実施例2〜実施例7、比較例1〜比較例4のプレスシート、キャストフィルムについても、実施例1と同様、各種評価を実施した。評価結果を表1に示す。
一方、表1より、樹脂組成物中におけるポリアミド1の含有量が35質量%を超える比較例1では、スカッフ性、及び学振式摩耗の評価結果が悪いことがわかる。このことから、比較例1は耐傷性に劣るといえる。
また、表1より、樹脂組成物中におけるポリアミド1の含有量が35質量%を超え、帯電防止剤を含まない比較例2では、スカッフ性、学振式摩耗、及び表面抵抗率のいずれの評価結果も悪いことがわかる。このことから比較例2は耐傷性及び帯電防止性のいずれも劣るといえる。
また、表1より、ポリアミドを含まない比較例3及び比較例4は、スカッフ性、学振式摩耗及び耐熱性の評価結果が悪いことがわかる。このことから、比較例3及び4は耐傷性及び耐熱性に劣るといえる。
Claims (8)
- エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体のアイオノマー樹脂と、帯電防止剤と、ポリアミド(ただし前記帯電防止剤は含まない)と、を含み、
前記ポリアミドの含有量が、前記アイオノマー樹脂、前記ポリアミド、及び前記帯電防止剤の合計量に対して5質量%以上35質量%以下であり、
前記アイオノマー樹脂の含有量が樹脂組成物に対して50質量%以上である樹脂組成物。 - 前記アイオノマー樹脂は、不飽和カルボン酸に由来の構造単位の含有比率A質量%と中和度B%とが下記式1の関係を満たす請求項1に記載の樹脂組成物。
6.0 < A×B/100 ≦ 9.0 ・・・式1 - 前記帯電防止剤の含有量が、前記アイオノマー樹脂、前記ポリアミド、及び前記帯電防止剤の合計量に対して1質量%以上30質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記帯電防止剤の含有量に対する前記ポリアミドの含有量の比が、質量基準で0.25以上7.0以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記帯電防止剤は、ポリエーテルエステルアミドを含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記アイオノマー樹脂は、金属イオンが亜鉛イオン及びナトリウムイオンから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記エチレン・不飽和カルボン酸系共重合体の不飽和カルボン酸は、(メタ)アクリル酸である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形した成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015058540A JP6426037B2 (ja) | 2015-03-20 | 2015-03-20 | 樹脂組成物及び成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015058540A JP6426037B2 (ja) | 2015-03-20 | 2015-03-20 | 樹脂組成物及び成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016176032A JP2016176032A (ja) | 2016-10-06 |
JP6426037B2 true JP6426037B2 (ja) | 2018-11-21 |
Family
ID=57071026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015058540A Active JP6426037B2 (ja) | 2015-03-20 | 2015-03-20 | 樹脂組成物及び成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6426037B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7256586B6 (ja) * | 2017-08-28 | 2023-04-21 | 三井・ダウポリケミカル株式会社 | 樹脂組成物、成形体及び樹脂組成物の製造方法 |
KR102192841B1 (ko) * | 2017-12-27 | 2020-12-18 | 주식회사 엘지화학 | 전도성 폴리아미드 수지 조성물, 이의 제조방법 및 성형품 |
JP7040971B2 (ja) * | 2018-03-26 | 2022-03-23 | 三井・ダウポリケミカル株式会社 | 立体成型体 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05239279A (ja) * | 1992-02-26 | 1993-09-17 | Toray Ind Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
JPH08206254A (ja) * | 1994-10-04 | 1996-08-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴルフボール |
JP4152145B2 (ja) * | 2001-08-16 | 2008-09-17 | 株式会社ユポ・コーポレーション | 熱可塑性樹脂フィルム |
JP2006035848A (ja) * | 2004-06-23 | 2006-02-09 | Ube Ind Ltd | 積層フィルム |
JP4553194B2 (ja) * | 2005-02-14 | 2010-09-29 | 三井・デュポンポリケミカル株式会社 | 積層体 |
-
2015
- 2015-03-20 JP JP2015058540A patent/JP6426037B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016176032A (ja) | 2016-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6554708B2 (ja) | ダイシングフィルム基材用樹脂組成物、ダイシングフィルム基材およびダイシングフィルム | |
CN109311259A (zh) | 层叠管 | |
JP2010501035A5 (ja) | ||
JP6426037B2 (ja) | 樹脂組成物及び成形体 | |
JP6589864B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品 | |
JP2014514976A (ja) | 多層通気性フィルム | |
JP2021155743A (ja) | 耐衝撃性熱可塑性組成物 | |
JP4553194B2 (ja) | 積層体 | |
US9957386B2 (en) | Antistatic thermoplastic starch alloys | |
WO2018123804A1 (ja) | ダイシングフィルム基材およびダイシングフィルム | |
JP2003012921A (ja) | ポリアミドフィルム | |
EP2571939B1 (fr) | Utilisation d'au moins deux polyolefines comme agent anti-fluage dans une composition tpe ignifugee | |
JP7256586B6 (ja) | 樹脂組成物、成形体及び樹脂組成物の製造方法 | |
JP4606029B2 (ja) | アイオノマー樹脂組成物 | |
JP2006205433A (ja) | 複合シート | |
JP2007138076A (ja) | ポリアミド系樹脂組成物フィルム | |
JP7453323B2 (ja) | 塗装保護フィルム及びその製造方法 | |
JP6405640B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP6321983B2 (ja) | 床材 | |
KR20230107845A (ko) | 폴리아미드, 충격 개질제 및 유리 단섬유에 기초한 투명한 성형 조성물 및 이의 용도 | |
EP4180480A1 (en) | Unreinforced flame-retardant polyamide composition | |
CN112839800A (zh) | 包含金属以及聚酰胺和丙烯酸酯的聚合物层的层压制件 | |
US20220153998A1 (en) | Copolyamide compositions comprising reinforcing fibers and having high modulus stability and uses thereof | |
JP2016204499A (ja) | ポリアミドエラストマー及びそれを用いて製造される成形品 | |
JPH1095917A (ja) | 樹脂組成物およびその成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20170324 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171026 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180807 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181005 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181016 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181024 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6426037 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |