JP6424638B2 - 車両のスライドドアの支持構造 - Google Patents

車両のスライドドアの支持構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6424638B2
JP6424638B2 JP2015004313A JP2015004313A JP6424638B2 JP 6424638 B2 JP6424638 B2 JP 6424638B2 JP 2015004313 A JP2015004313 A JP 2015004313A JP 2015004313 A JP2015004313 A JP 2015004313A JP 6424638 B2 JP6424638 B2 JP 6424638B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
roller
slide
slide door
slide rail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015004313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016130063A (ja
Inventor
貴政 青木
貴政 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP2015004313A priority Critical patent/JP6424638B2/ja
Publication of JP2016130063A publication Critical patent/JP2016130063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6424638B2 publication Critical patent/JP6424638B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両のボディに取付けられており、スライドドアのスライド方向に延びる直線状のスライドレールと、前記スライドレールに沿って転動可能なローラを備え、前記スライドドアに連結されたリンク機構とを有する車両のスライドドアの支持構造に関する。
スライドドアは、車両ボディに対して車幅方向に一定距離だけ離れているスライド位置で前記車両ボディに沿って車両前後方向にスライド可能に構成されている。また、スライドドアは、車両ボディのドア開口部の周縁凹部に収納された状態で、そのドア開口部を全閉にする。このため、スライドドアの全閉位置の近傍では、スライドドアは、前記スライド位置から全閉位置まで車幅方向斜め内側に向かって移動するようになる。このため、スライドドアのローラが嵌め込まれるスライドレールは、スライドドアのスライド軌跡に合わせて全閉位置近傍から全閉位置間で車幅方向内側に向けて斜めに湾曲して形成されるのが一般的である。スライドレールは、車両ボディのドア開口部の上下に設けられている。ここで、特許文献1に記載された車両では、ボディのルーフ構造による制約でドア開口部の上側のスライドレールが直線状に形成されている。このため、スライドドアの上部ブラケットがローラを備えるリンク機構を介して前記スライドレールに連結されている。
特許文献1に記載のリンク機構100は、図10に示すように、直線状の第1リンク101と、平面略V字形に成形された第2リンク102とを備えており、第1リンク101の一端部101tと第2リンク102の一端部102tとが相対回動可能な状態で連結されている。そして、第1リンク101の他端部が連結ピン101zによってスライドドア(図示省略)の上部ブラケット105の端部に水平回動可能な状態で連結されている。上部ブラケット105には、車両前後方向に延びるスリット部105sが形成されており、前記スリット部105sに第2リンク102の角部に設けられた回動中心ピン102pがそのスリット部105sに沿って移動可能な状態で嵌め込まれている。また、第2リンク102の他端部102xには単一のローラ102rが設けられており、そのローラ102rが車両ボディ(図示省略)に取付けられた直線状のスライドレール107に沿って転動できるように構成されている。ここで、第2リンク102のローラ102rは、スライドドアが全閉位置の近傍までスライドした状態でスライドレール107のレールエンド107eに当接するように構成されている。
上記構成により、スライドドアが閉方向にスライドして全閉位置の近傍で第2リンク102のローラ102rがスライドレール107のレールエンド107eに当接すると、第2リンク102はローラ102rを中心に左回動するようになる。これにより、スライドドア(上部ブラケット105)が第2リンク102の左回動に伴って車両ボディ(スライドレール107)に接近するように斜め方向に移動する。さらに、第2リンク102の左回動に伴って第1リンク101が連結ピン101zを中心に右回動するようになる。このため、上側のスライドレール107が直線状に形成されていても前記スライドドアの上部は予め決められた軌跡Rで全閉位置まで移動するようになる。
特開平2−60825号公報
しかし、上記したスライドドアのリンク機構100では、スライドドアが全閉位置までスライドする際に第2リンク102が左回動すると、図10の二点鎖線で示すように、第1リンク101と第2リンク102との連結部101t,102tがスライドドア側に突出する。このため、スライドドア側に第1リンク101と第2リンク102との連結部101t,102tを収納する凹部を設ける必要がある。これにより、スライドドアの形状が複雑化するとともに、スライドドアの形状が制約される。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、スライドドアの全閉位置でリンク機構の車幅方向の寸法を小さくできるようにし、スライドドア側、あるいはボディ側のリンク機構用収納スペースを極力小さくできるようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両のボディに取付けられており、スライドドアのスライド方向に延びる直線状のスライドレールと、前記スライドレールに沿って転動可能なローラを備え、前記スライドドアに連結されたリンク機構とからなる車両のスライドドアの支持構造であって、前記リンク機構は、前記スライドレールに沿って一定間隔で配置された複数のローラと、前記ローラを中心に回動可能に構成されたリンクとを備えており、前記スライドレールに対する前記リンクの傾斜角度に応じて、前記スライドドアと前記スライドレール間の車幅方向の距離が変化し、さらに前記スライドドアが全閉位置まで移動する過程で、前記リンクが前記ローラを中心に前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置まで水平回動する構成であり、前記リンク機構は、前記リンクを前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置、あるいは前記スライドレールに対してほぼ直角な位置に保持できるように付勢されたバネ材を備えている
本発明によると、スライドドアが全閉位置まで移動する過程で、リンク機構のリンクがローラを中心にスライドレールの仮想延長線と重なる配置まで水平回動するように構成されている。このため、スライドドアが全閉位置にある状態では、平面視においてスライドレールの延長線上にリンク機構のリンクが配置されて、リンク機構の車幅方向の寸法が最小になる。したがって、スライドドア側、あるいはボディ側のリンク機構用収納スペースを極力小さくできる。
また、バネ材の働きで、スライドドアをリンク機構により安定的に全閉位置、あるいはスライド位置で支持できるようになる。
請求項2の発明によると、リンク機構は、第1ローラを一端に備え、他端がスライドドアに回動可能な状態で連結された第1リンクと、第2ローラを一端に備え、他端が前記スライドドアに回動可能な状態で連結された第2リンクと、前記第1ローラと第2ローラとを連結する連結リンクを備え、前記スライドドアが全閉位置の近傍までスライドすると、前記第1ローラ、第2ローラのいずれか一方が前記スライドレールのレールエンドに当接して両ローラの転動が停止し、前記スライドドアが全閉位置まで移動する間に前記第1リンクと第2リンクとが各々のローラを中心に水平回動する。
請求項3の発明によると、リンク機構の第1ローラと第2ローラ間の距離は、スライドドアにおける第1リンクの連結部と第2リンクの連結部間の距離に等しく設定されている。このため、第1リンクと第2リンクとが平行になり、スライドドアの全閉位置で両リンクを上下に重ねられようになる。
請求項4の発明によると、スライドレールに沿ってローラが転動している状態では、前記スライドレールに対する前記リンクの角度がほぼ直角になるように構成されている。このため、スライドレールとスライドドア間の車幅方向の距離が最大の状態で、スライドドアをスライドさせられる。
請求項5の発明によると、複数のローラはスライドレールの内側に収納されており、前記スライドレールのレールエンドに当接するローラを備えるリンクには、そのリンクが前記ローラを中心に前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置まで水平回動する際に、前記レールエンドの外側面に沿って転動可能な外側ローラが設けられている。即ち、スライドドアが全閉位置にある状態で、スライドレールのレールエンドがそのスライドレールの内側のローラと外側ローラとに挟まれるため、前記スライドレールに対するリンク機構の相対移動が禁止される。
本発明によると、スライドドアの全閉位置でリンク機構の車幅方向の寸法を小さくできるようになる。このため、スライドドア側、あるいはボディ側のリンク機構用収納スペースを極力小さくできる。
本発明の実施形態1に係るスライドドア支持構造を備える車両を右斜め前から見た斜視図である。 前記車両のスライドドアを全閉位置の近傍に保持した状態を表す斜視図である。 車両のスライドドア支持構造において使用される上側スライドレールとスライドドアの前後スライド時のリンク機構とを表す平面図である。 図3のIV-IV矢視断面図である。 上側スライドレールとリンク傾斜時のリンク機構とを表す平面図である。 前記上側スライドレールとスライドドアの全閉時のリンク機構とを表す平面図である。 スライドドアの全閉時のリンク機構を前記スライドドア(図示省略)側から見た斜視図である。 スライドドアの全閉時のリンク機構をボディ(図示省略)側から見た斜視図である。 図6のIX-IX矢視縦断面図である。 従来の車両のスライドドア支持構造を表す平面図である。
[実施形態1]
以下、図1から図9に基づいて本発明における車両のスライドドア支持構造について説明する。本実施形態は、ワンボックス車両の右側スライドドアの上部支持構造に関するものである。ここで、図中に示す前後左右及び上下はワンボックス車両の前後左右及び上下に対応している。
<ワンボックス車両Cのボディ10の構造概要ついて>
図1等に示すように、ワンボックス車両Cのボディ10の右側面には、前部ドア開口部11と後部ドア開口部13とが形成されている。そして、ボディ10の前部ドア開口部11が扉状のフロントドア12によって開閉される。また、ボディ10の後部ドア開口部13がスライドドア15によって開閉される。ボディ10の後部ドア開口部13の周囲には、全閉位置まで前進スライドしたスライドドア15を収納する窪み部Kが形成されている。また、後部ドア開口部13の周縁には、全閉位置のスライドドア15とボディ10間をシールするゴム製のウエザーストリップ(図示省略)が設けられている。後部ドア開口部13の上側に位置する窪み部Kの上辺部には、上側スライドレール22が車両前後方向に延びるように設けられている。また、後部ドア開口部13の下側に位置する窪み部Kの下辺部には、下側スライドレール24が車両前後方向に延びるように設けられている。さらに、ボディ10の後部右側面には、後部ドア開口部13の高さ方向中央位置から後方に延びる中央スライドレール26が設けられている。
ここで、スライドドア15は、図1に示す全閉位置から右後方(車幅方向外側後方)に斜め水平にスライドすることで、図2に示すように、後部ドア開口部13の周縁の窪み部Kの外まで移動する。この状態で、スライドドア15は、ボディ10の右側面に沿って全開位置まで後進スライドが可能となる。また、スライドドア15は、図2に示す全閉位置近傍から左前方(車幅方向内側前方)に斜め水平にスライドすることで、図1に示すように、後部ドア開口部13の周縁の窪み部Kに収納されて全閉位置に保持される。このため、ボディ10の窪み部Kの下辺部に設けられた下側スライドレール24は、スライドドア15のスライド軌跡に合わせて直線状レールの前端部分が車幅方向内側に湾曲している。同様に、ボディ10の後部右側面に設けられた中央スライドレール26も、スライドドア15のスライド軌跡に合わせて直線状レールの前端部分(図示省略)が車幅方向内側に湾曲している。
しかし、ボディ10の窪み部Kの上辺部に設けられた上側スライドレール22は、ボディ10のルーフ構造上の制約により直線状に形成されている。このため、スライドドア15の前側上部15uには、図3等に示すように、上側スライドレール22に対してスライド可能な状態で連結されるリンク機構40が設けられている。そして、前記リンク機構40のリンク41,43(後記する)の傾斜角度を変えることで、スライドドア15のスライド軌跡を確保できるように構成されている。
<上側スライドレール22の支持構造について>
上側スライドレール22は、図4に示すように、ボディ10の窪み部Kの上辺部を構成するルーフサイド部30の側面にボディ側ブラケット(図示省略)により水平に取付けられている。ルーフサイド部30は、図1等に示すように、車両のルーフパネル31の車幅方向両側で車両前後方向に延びる筒状に形成されている。ルーフサイド部30は、図4に示すように、ルーフサイドアウタ33とルーフサイドインナ35とルーフサイドリインフォース34とから構成されている。
ルーフサイドアウタ33は、ルーフサイド部30の表面側を構成するパネルである。ルーフサイドアウタ33は、図4に示すように、上端縁のフランジ部33fと、そのフランジ部33fに対して上方に縦壁状に折り曲げられ、さらに横方向に折り曲げられた意匠部33eと、その意匠部33eに対して下方に折り曲げられた棚状壁部33xと、その棚状壁部33xの下側に形成されたフランジ部33fとから構成されている。ルーフサイドインナ35は、ルーフサイド部30の室内側(内側)を構成するパネルであり、上端縁と下端縁とにフランジ部35fを備えている。そして、ルーフサイドアウタ33の上下のフランジ部33fとルーフサイドインナ35の上下のフランジ部35fとが相互に接合されることで、ルーフサイド部30が筒状に形成される。ルーフサイドリインフォース34は、ルーフサイドアウタ33とルーフサイドインナ35とにより形成された筒部内側空間を横断するように設けられた補強用のパネルである。ルーフサイドリインフォース34は上端縁と下端縁とにフランジ部34fを備えており、上下のフランジ部34fがルーフサイドアウタ33とルーフサイドインナ35との上下のフランジ部33f,35fにそれぞれ挟持される。
ルーフサイド部30のルーフサイドアウタ33の棚状壁部33xは、図4に示すように、意匠部33eに対して窪んだ状態で形成されており、この棚状壁部33xがボディ10の窪み部Kの上辺部を構成している。そして、ルーフサイドアウタ33の棚状壁部33xの高さ方向における略中央位置に上側スライドレール22がボディ側ブラケット(図示省略)によって取付けられている。ここで、スライドドア15が全閉位置に保持された状態では、図9に示すように、スライドドア15の意匠面15eの延長線上の位置にルーフサイド部30(ルーフサイドアウタ33)の意匠部33eが位置するようになる。
上側スライドレール22は、上記したように、直線状のレールであり、図3、図4に示すように、左右の側板部22sと、天井板部22tと、右の側板部22sの下端で内側に一定幅で折り曲げられた返り部22fとから断面略逆U字形に形成されている。上側スライドレール22は、リンク機構40(後記する)の第1ローラ401と第2ローラ402とが左右の側板部22sの内壁面に沿って転動可能なように、第1ローラ401と第2ローラ402との直径寸法にほぼ等しい内部幅寸法で製作されている。また、上側スライドレール22の前端位置には、図3等に示すように、第1ローラ401のストッパとして機能するキャップ状のレールエンド220が設けられている。レールエンド220には、右側角部に平面円弧形のローラ転動面222が形成されている。ここで、上側スライドレール22は、スライドドア15のスライド範囲に合わせて長さ寸法が設定されている。
<スライドドア15の上部支持構造について>
スライドドア15の前側上部15uには、図4等に示すように、そのスライドドア15を構成するインナパネル151に対してブラケット50が前後の複数個所でボルト・ナットBNにより固定されている。ブラケット50は、図3、図4に示すように、前後に長い縦板部51と横板部52とにより縦断面L字形に成形されている。そして、ブラケット50の縦板部51が、図4に示すように、前記ボルト・ナットBNによりスライドドア15のインナパネル151に固定されている。ブラケット50の横板部52は、中央前寄りの位置が高所平坦部52uとなっており、中央後寄りの位置が低所平坦部52dとなっている。そして、図3、図4に示すように、ブラケット50の横板部52の高所平坦部52u上にリンク機構40の第1リンク41の基端部41fが第1連結機構55によって水平に相対回動可能な状態で連結されている。また、ブラケット50の横板部52の低所平坦部52d下側にリンク機構40の第2リンク43の基端部43fが第2連結機構56によって水平に相対回動可能な状態で連結されている。
リンク機構40は、図3に示すように、帯板状に形成された等しい長さ寸法の第1リンク41と第2リンク43と、両リンク41,43の先端側をつなぐ連結リンク44とから構成されている。第1リンク41は、上記したように、基端部41fがブラケット50の横板部52に相対回動可能な状態で連結されており、その基端部41fの前側端部に回動ストッパ41sが第1リンク41に対して直角方向に突出するように形成されている。回動ストッパ41sは、図3に示すように、第1リンク41が上側スライドレール22に対して直角な状態でブラケット50の縦板部51に当接するように構成されている。即ち、回動ストッパ41sは、図3に示す状態から第1リンク41が第1連結機構55を中心に右回動するのを禁止する。
第1リンク41の先端部には、図4に示すように、縦軸41jが立設されており、その縦軸41jの上端位置に前記第1ローラ401が縦軸41jの軸心回りに回転自在な状態で連結されている。前記第1ローラ401は、図3、図4に示すように、ボディ10側の上側スライドレール22に沿って転動可能な状態で嵌め込まれている。また、第1リンク41には、第1ローラ401に対して中央寄りの位置に中央側縦軸41rが立設されており、その中央側縦軸41rの上端位置に外側ローラ403が中央側縦軸41rの軸心回りに回転自在な状態で連結されている。外側ローラ403は、図3に示すように、上側スライドレール22のレールエンド220のローラ転動面222に外側から当接可能な位置に配置されている。そして、外側ローラ403は、第1リンク41が図3において第1ローラ401を中心に左回動する際、前記ローラ転動面222に沿って転動可能なように構成されている。
リンク機構40の第2リンク43は、上記したように、基端部43fがブラケット50の横板部52に相対回動可能な状態で連結されている。そして、 第2リンク43の先端部には、図3に示すように、縦軸43jが立設されており、その縦軸43jの上端位置に前記第2ローラ402が縦軸43jの軸心回りに回転自在な状態で連結されている。前記第2ローラ402は、ボディ10側の上側スライドレール22に沿って転動可能な状態で嵌め込まれている。ここで、第2リンク43の第2ローラ402は、図8に示すように、第1リンク41の第1ローラ401、外側ローラ403と等しい高さ位置に保持されている。そして、第1ローラ401の縦軸41jと第2ローラ402の縦軸43jとが連結リンク44により水平に相対回動可能な状態で連結されている。このため、連結リンク44は、長さ方向における中心線が、常に、上側スライドレール22の長さ方向における中心線と重なる位置に保持される。
連結リンク44は、第1ローラ401と第2ローラ402間の距離が、図3に示すように、第1連結機構55と第2連結機構56間の距離と等しくなるように、第1ローラ401の縦軸41jと第2ローラ402の縦軸43jとを連結する。このため、第1リンク41と第2リンク43とは互いに平行な状態で、第1ローラ401、第2ローラ402を中心に水平回動が可能になる。また、連結リンク44と第2リンク43の先端部間には、図3に示すように、第2リンク43を連結リンク44に対して直角な位置、あるいは、図6〜図8に示すように、第2リンク43を連結リンク44に重なる位置に保持できるように付勢されたバネ材45が設けられている。ここで、第1リンク41と第2リンク43とが上側スライドレール22(連結リンク44)に対して直角な状態(図3参照)がリンク機構40の展開状態であり、第1リンク41と第2リンク43とが上側スライドレール22(連結リンク44)の仮想延長線と重なる状態(図6〜図8)がリンク機構40の折畳み状態である。
<スライドドア15の上部支持構造の動作について>
スライドドア15が全開位置にある状態では、図4に示すように、スライドドア15の前側上部15uは展開状態のリンク機構40と、そのリンク機構40に設けられた第1ローラ401、第2ローラ402とを介してボディ10側の上側スライドレール22に支持されている。この状態からスライドドア15を閉じる場合には、リンク機構40の第1ローラ401、第2ローラ402を上側スライドレール22に沿って前方に転動させ、スライドドア15を前進スライドさせる。このとき、リンク機構40はバネ材45のバネ力と回動ストッパ41sの働きで展開状態に保持される。この状態で、スライドドア15が、図2に示すように、全閉位置の近傍まで到達すると、図3に示すように、第1ローラ401が上側スライドレール22のレールエンド220に当接する。これにより、第1ローラ401、第2ローラ402の転動が停止し、第1ローラ401と第2ローラ402とは上側スライドレール22の前端位置に保持される。
この状態からスライドドア15が左前方(車幅方向内側前方)に斜めに移動すると、図5に示すように、リンク機構40の第1リンク41と第2リンク43とが互いに平行な状態でバネ材45のバネ力に抗して第1ローラ401、第2ローラ402を中心に左回動する。このとき、第1リンク41の回動ストッパ41sがブラケット50の縦板部51から離れるため、回動ストッパ41sは働かない。第1リンク41と第2リンク43との左回動により、上側スライドレール22に対する第1リンク41と第2リンク43との傾斜角度が徐々に小さくなり、上側スライドレール22とスライドドア15間の車幅方向の距離が徐々に減少する。
また、第1リンク41の左回動に伴って、その第1リンク41に設けられた外側ローラ403が上側スライドレール22のレールエンド220のローラ転動面222に沿って転動する。これにより、第1リンク41、第2リンク43の各々のローラ401,402は上側スライドレール22の前端位置に保持される。そして、図6〜図8に示すように、第1リンク41と第2リンク43とが平面視において上側スライドレール22の延長線上の位置まで左回動した状態、即ち、リンク機構40が折畳まれた状態で、スライドドア15が全閉位置に保持される。このため、スライドドア15が全閉位置にある状態では、図9に示すように、リンク機構40の車幅方向の寸法が最小になる。したがって、リンク機構40の収納スペースを極力小さくできる。また、第1リンク41に設けられた外側ローラ403が上側スライドレール22のレールエンド220を前方から押えるため、上側スライドレール22に対する第1ローラ401、第2ローラ402の転動が禁止される。
次に、スライドドア15を開く際、スライドドア15が全閉位置(図6等参照)から右後方(車幅方向外側後方)に斜めに移動すると、リンク機構40の第1リンク41、第2リンク43が第1連結機構55、第2連結機構56を介してスライドドア15のブラケット50により右後方に引っ張られる。このため、リンク機構40の第1リンク41、第2リンク43が、図5に示すように、バネ材45のバネ力に抗して第1ローラ401、第2ローラ402を中心に右回動する。これにより、上側スライドレール22に対する第1リンク41、第2リンク43の傾斜角度が徐々に増加し、上側スライドレール22とスライドドア15間の車幅方向の距離が徐々に増加する。また、第1リンク41の右回動に伴って、その第1リンク41の外側ローラ403が上側スライドレール22のレールエンド220のローラ転動面222に沿って転動する。このため、第1リンク41、第2リンク43の各々のローラ401,402は上側スライドレール22の前端部に保持される。
そして、図3に示すように、第1リンク41、第2リンク43が上側スライドレール22に対してほぼ直角となる位置まで右回動した状態で、第1リンク41の回動ストッパ41sがスライドドア15のブラケット50の縦板部51に当接し、第1リンク41、第2リンク43の右回動が禁止される。即ち、リンク機構40が展開状態となり、リンク機構40はバネ材45のバネ力で展開状態に保持される。この状態で、図3、図4に示すように、上側スライドレール22とスライドドア15間の車幅方向の距離が最大になり、リンク機構40の第1ローラ401、第2ローラ402、外側ローラ403は上側スライドレール22に沿って転動が可能になる。即ち、スライドドア15は、ボディ10の右側面に沿って全開位置まで後進スライド可能になる。
<本実施形態に係る車両のスライドドア支持構造の長所について>
本実施形態に係る車両のスライドドア支持構造によると、スライドドア15が全閉位置までスライドする過程で、リンク機構40のリンク41,43がローラ401,402を中心に上側スライドレール22の仮想延長線と重なる配置まで水平回動するように構成されている。このため、スライドドア15が全閉位置にある状態では、平面視において上側スライドレール22の延長線上にリンク機構40のリンク41,43が配置されて、リンク機構40の車幅方向の寸法が最小になる。したがって、スライドドア15側、あるいはボディ10側のリンク機構用収納スペースを極力小さくできる。
また、リンク機構40の第1ローラ401と第2ローラ402間の距離は、スライドドア15における第1リンク41の連結部(第1連結機構55)と第2リンク43の連結部(第2連結機構56)間の距離に等しく設定されている。このため、第1リンク41と第2リンク43とが平行になり、スライドドア15の全閉位置で両リンク41,43を上下に重ねられようになる。また、上側スライドレール22に沿ってローラ401,402が転動している状態では、上側スライドレール22に対する第1、第2リンク41,43の角度がほぼ直角になる。このため、上側スライドレール22とスライドドア15間の車幅方向の距離が最大の状態で、スライドドア15をスライドさせられる。
また、第1リンク41には、その第1リンク41が第1ローラ401を中心に上側スライドレール22の延長線上の位置まで水平回動する際に、レールエンド220のローラ転動面222に沿って転動可能な外側ローラ403が設けられている。このため、スライドドア15の全閉位置にある状態で、上側スライドレール22のレールエンド220が第1ローラ401と外側ローラ403とに挟まれるため、上側スライドレール22に対するリンク機構40の相対スライドが禁止される。また、バネ材45の働きで、リンク機構40を展開状態、あるいは折畳み状態に安定的に保持できるようになる。
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、リンク機構40を第1リンク41と第2リンク43と連結リンク44とから構成する例を示した。しかし、例えば、第2リンク43を省略して第1リンク41の強度を向上させる構成でも可能である。また、バネ材45としてコイルバネを例示したが、例えば、板バネ等を使用することも可能である。また、本実施形態では、スライドドア15の上部支持構造について例示したが、スライドドア15の下部を下側スライドレール24により支持するスライドドア15の下部支持構造について本発明を適用することも可能である。また、車両の右側スライドドア機構に本発明を適用する例を示したが、左側スライドドア機構に本発明を適用することも可能である。
15・・・・スライドドア
22・・・・上側スライドレール(スライドレール)
30・・・・ルーフサイド部(ボディ)
33x・・・棚状壁部(ボディ)
40・・・・リンク機構
41・・・・第1リンク
43・・・・第2リンク
44・・・・連結リンク
45・・・・バネ材
55・・・・第1連結機構(連結部)
56・・・・第2連結機構(連結部)
401・・・第1ローラ
402・・・第2ローラ
K・・・・・窪み部

Claims (5)

  1. 車両のボディに取付けられており、スライドドアのスライド方向に延びる直線状のスライドレールと、前記スライドレールに沿って転動可能なローラを備え、前記スライドドアに連結されたリンク機構とからなる車両のスライドドアの支持構造であって、
    前記リンク機構は、前記スライドレールに沿って一定間隔で配置された複数のローラと、前記ローラを中心に回動可能に構成されたリンクとを備えており、前記スライドレールに対する前記リンクの傾斜角度に応じて、前記スライドドアと前記スライドレール間の車幅方向の距離が変化し、さらに前記スライドドアが全閉位置まで移動する過程で、前記リンクが前記ローラを中心に前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置まで水平回動する構成であり、
    前記リンク機構は、前記リンクを前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置、あるいは前記スライドレールに対してほぼ直角な位置に保持できるように付勢されたバネ材を備えている車両のスライドドアの支持構造。
  2. 請求項1に記載された車両のスライドドアの支持構造であって、
    前記リンク機構は、第1ローラを一端に備え、他端がスライドドアに回動可能な状態で連結された第1リンクと、第2ローラを一端に備え、他端が前記スライドドアに回動可能な状態で連結された第2リンクと、前記第1ローラと第2ローラとを連結する連結リンクを備え、
    前記スライドドアが全閉位置の近傍までスライドすると、前記第1ローラ、第2ローラのいずれか一方が前記スライドレールのレールエンドに当接して両ローラの転動が停止し、前記スライドドアが全閉位置まで移動する間に前記第1リンクと第2リンクとが各々のローラを中心に水平回動する車両のスライドドアの支持構造。
  3. 請求項2に記載された車両のスライドドアの支持構造であって、
    前記リンク機構の前記第1ローラと第2ローラ間の距離は、前記スライドドアにおける第1リンクの連結部と第2リンクの連結部間の距離に等しく設定されている車両のスライドドアの支持構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両のスライドドアの支持構造であって、
    前記スライドレールに沿って前記ローラが転動している状態では、前記スライドレールに対する前記リンクの角度がほぼ直角になるように構成されている車両のスライドドアの支持構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された車両のスライドドアの支持構造であって、
    前記複数のローラは前記スライドレールの内側に収納されており、前記スライドレールのレールエンドに当接するローラを備えるリンクには、そのリンクが前記ローラを中心に前記スライドレールの仮想延長線と重なる位置まで水平回動する際に、前記レールエンドの外側面に沿って転動可能な外側ローラが設けられている車両のスライドドアの支持構造。
JP2015004313A 2015-01-13 2015-01-13 車両のスライドドアの支持構造 Active JP6424638B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015004313A JP6424638B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 車両のスライドドアの支持構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015004313A JP6424638B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 車両のスライドドアの支持構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016130063A JP2016130063A (ja) 2016-07-21
JP6424638B2 true JP6424638B2 (ja) 2018-11-21

Family

ID=56414887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015004313A Active JP6424638B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 車両のスライドドアの支持構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6424638B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020121576A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 本田技研工業株式会社 スライドドア構造及び車両
CN114475180A (zh) * 2021-12-31 2022-05-13 上海集度汽车有限公司 滑移门运动机构及车辆

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5610205B2 (ja) * 1972-10-04 1981-03-06
JPS546163Y2 (ja) * 1977-01-31 1979-03-22
JPH0522423Y2 (ja) * 1986-11-10 1993-06-08
DE19634369C1 (de) * 1996-08-26 1997-09-18 Daimler Benz Ag Vorrichtung zum Führen einer ausschwenkbaren Schiebetür an einer Fahrzeugkarosserie
JP3789735B2 (ja) * 2000-07-25 2006-06-28 本田技研工業株式会社 車両用フード装置
JP3937991B2 (ja) * 2002-10-01 2007-06-27 マツダ株式会社 車両のスライドドア装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016130063A (ja) 2016-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8893436B2 (en) Invisible sliding door link structure
JP5607333B2 (ja) 折り畳みテーブル
US9428117B2 (en) Under cover apparatus of rear bumper multi-carrier
US20200399942A1 (en) Four-bar linkage hinge
JP6881385B2 (ja) 可動式のステップ装置
JP6424638B2 (ja) 車両のスライドドアの支持構造
CN106004983A (zh) 转向柱装置
US9701183B2 (en) Vehicle sliding door locking device
CN104972874A (zh) 车辆的滑动车门支撑装置以及使用其的滑动车门装置
US20080156951A1 (en) Foldable traverse rod
JP2020512494A5 (ja)
US11787271B2 (en) Sliding door device for vehicle
JP2009127199A (ja) 扉のガイド機構
US20170260787A1 (en) Slide door apparatus for vehicle
JP6354595B2 (ja) 車両のスライドドアの支持構造
JP4297906B2 (ja) 板状対象物の案内装置
US2992851A (en) Sliding door for motor vehicles
JP6534091B2 (ja) 充電口構造
JP3904001B2 (ja) 車両のスライドドアの支持構造
JP2008105543A (ja) 自動車のスライドドア構造
JP5180451B2 (ja) 車両用スライドドア構造
JP5417951B2 (ja) ヒンジ構造
KR20170005698A (ko) 조향 연동 대차
JP6140040B2 (ja) スライド扉
JP2020084583A (ja) 蓋開閉構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180925

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181008

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6424638

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250