JP6423937B1 - 血液検体の検査前処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、血液検体の検査前処理システムの検査前処理方法に関し、10万検体以上の血液検体を24時間以内に検査するためになされたものであり、特に多量多種の血液検体を検査する検査機関において有効である。本発明によれば、10万検体もの血液検体を24時間以内に検査することができ、迅速かつ正確な対応が求められる医療の分野において、サービスの向上を図ることができる。
工程Aは、血液検体を遠心分離により上清及び沈殿物に分離する工程である。遠心分離は、検体を遠心分離用ラックに収納し、従来公知の遠心分離機を用いて行うことができる。遠心分離用ラックとしては、特に限定されないが、物理的耐性の強い硬質プラスチック製であることが好ましい。なお、上清とは、本明細書において、血漿及び血清を含む概念として用いている。
工程Bは、工程Aの後に、血液検体が収容された分注前容器10を分注前専用ラック20に収納する工程である。図2(a)は、分注前容器10が分注前専用ラック20に収納された態様を示している。また、本発明に用いる分注前専用ラック20は、複数列ではなく、一列で構成されるものである。分注前専用ラック20が複数列からなる場合には、後述するように、工程C、工程D及び工程Eにおいて、処理効率や安全性が低下するため、本発明において、分注前専用ラック20は一列である必要がある。また、分注前専用ラック20が一列からなるため、転倒防止のために、分注前専用ラック20には、特許第4778367号公報に記載される可動片を底面に備えていることが好ましい。分注前専用ラック20の材質は特に限定されず、プラスチック製など従来公知の材質を用いることができる。また、分注前専用ラック20は、後述するように、上清の液量を、軟X線液量測定装置を用いて測定するために、軟X線を照射する部分に、図2(b)に示すように、軟X線を通過するための複数のスリット21を分注前専用ラック20の両長辺に有することが好ましい。
工程Cは、工程Bの後に、血液検体の入荷を確認する工程である。工程Cの前工程である工程A及び工程Bの段階では、どの検体が実際に検査機関に入荷されたかどうかを把握できていないため、工程Cにおいて、コンピューターに保存された依頼情報と照合することにより血液検体の入荷の確認が行われる。具体的には、工程Cにおいて、血液検体が収容された各分注前容器10に付された第一の識別情報ラベルX及び当該分注前容器10が収納された分注前専用ラック20に付された第二の識別情報ラベルを読み取ることにより、血液検体の入荷確認及び分注前専用ラック20における分注前容器10の位置情報を認識することができる。なお、第一の識別情報ラベルX及び第二の識別情報ラベルの読み取りには、第一の識別情報ラベルX及び第二の識別情報ラベルのタイプに応じて、バーコードリーダーやQRコード(登録商標)リーダー等の従来公知の機器を用いることができる。
工程Dは、工程Cの後に、上清の液量を測定する工程である。工程Dでは、一つの分注前専用ラック20に収納された全ての検体に関する上清の液量を、分注前専用ラック20に収納した状態で軟X線液量測定装置を用いて測定する。工程Dにおいて、上清の液量を測定することにより、各検体の液量を分注前に事前に把握することができる。ここで、各検体に必要な検査項目はコンピューターにあらかじめ入力されており、検査に要する上清の液量を把握できる仕組みとなっている。
工程Eは、工程Dの後に、分注前容器10の上面に位置する蓋を開栓する工程である。本発明の血液検体の検査前処理方法は、10万検体以上の血液検体を24時間以内に検査することを対象としているため、手作業による開栓ではなく、自動開栓装置により自動的に行われることが好ましい。また、各分注前容器10の蓋のタイプ(ゴム栓、プラスチック栓、シール栓等)は、あらかじめ工程Cにより認識されているため、蓋のタイプに適した装置に振り分けられる。
工程Fは、工程Eの後に、上清を段階的に複数の分注用容器30に自動的に分注する工程である。工程Fは、検査種別に応じて複数のセクションに分類されている。各セクションには、各セクションに応じた分注用ラック及び分注用ラックに収納された分注用容器や後述する連結容器が備えられている。各セクションは、例えば、複数の検査項目を一度に自動的に測定できる測定装置に供する上清を分注するセクション、一つの検査項目を自動的に測定できる測定装置に供する上清を分注するセクション、その他、検査頻度の低い少量多種の検体に関する上清を分注するセクション等に分類することができる。検査機関における検査においては、検査頻度の高い主要な検査項目と、検査頻度の低い検査項目とが存在する。検査頻度の高い検査項目としては、例えば、生化学的検査の対象となる、ALT、AST、γ-GT、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、クレアチニン、アルブミン、尿酸、尿素窒素、カリウム、ナトリウム、CEA、AFPなどの腫瘍マーカー等が挙げられ、これらの検査は公知の自動分析装置を用いることにより、自動的に測定することができる。一方、検査頻度の低い検査項目としては、上記の自動分析装置で測定できないような、例えば、免疫血清学的検査の対象となる、H.ピロリ抗体、抗核抗体、風疹、麻疹などの各種ウイルス抗体、その他、新規の検査項目、特殊な検査方法を用いる検査項目等が挙げられる。工程Fにおける各セクションの順番は特に限定されないが、検査頻度の高い検査項目に関する検体の上清の分注数は、検査頻度の低い検査項目に関する検体の上清の分注数と比較して非常に多いことから、検査頻度の高い検査項目に関する検体の上清を分注するセクションを工程Fの上流側に設け、検査頻度の低い検査項目に関する検体の上清を分注するセクションを工程Fの下流側に設けることが、総合的な効率性及びサービスを向上させる観点で好ましい。
工程Gは、工程Fの後に、分注された検体を検査項目ごとに仕分けする工程である。工程Fにおいて、各セクションで分注された分注用容器30は、実際の検査に供されるため、検査室や検査担当者ごとに正確に仕分けする必要がある。
20 分注前専用ラック
21 スリット
30 分注用容器
31 第一の分注用ラック
40 トレイ
50 仕分け用ラック
X 第一の識別情報ラベル
Claims (6)
- 10万検体以上の血液検体を24時間以内に検査するための血液検体の検査前処理方法であって、
第一の識別情報ラベルが付された分注前容器に収容された血液検体を、遠心分離により上清及び沈殿物に分離する工程Aと、
工程Aの後に、血液検体が収容された分注前容器を分注前専用ラックに収納する工程Bと、
工程Bの後に、血液検体の入荷を確認する工程Cと、
工程Cの後に、前記上清の液量を測定する工程Dと、
工程Dの後に、分注前容器の上面に位置する蓋を開栓する工程Eと、
工程Eの後に、前記上清を段階的に複数の分注用容器に自動的に分注する工程Fと、
工程Fの後に、分注された検体を検査項目ごとに仕分けする工程Gと、を有し、
前記分注前専用ラックは、一列で構成され、前記分注前専用ラックには第二の識別情報ラベルが付されており、
工程Cにおいて、第一の識別情報ラベル及び第二の識別情報ラベルを読み取り、コンピューターに保存された依頼情報と照合することにより、血液検体の入荷確認及び分注前専用ラック内における分注前容器の位置情報を認識し、
工程Dにおいて、上清の液量を、分注前専用ラックに収納した状態で軟X線液量測定装置を用いて測定し、
工程Fは、検査種別に応じて複数のセクションに分類されており、
複数のセクションのうち少なくとも一つのセクションでは、
検査項目ごとに複数の分注用レーンが用いられており、
いずれかの分注用レーンにおける第一の分注用ラックに収納された分注用容器の全てに分注が完了した場合に、工程Fを止めないように機能する振り分け用レーンが、前記分注用レーンとは別に用いられる、血液検体の検査前処理方法。 - 工程Fにおいて、前記振り分け用レーンが用いられるセクションを除く、少なくとも一つのセクションでは、手で分断可能な連結容器及び当該連結容器が収納された第二の分注用ラックが用いられており、検査頻度の低い検査項目に関する検体の上清を連結容器に分注し、その後、工程Gにおいて、当該連結容器を手で分断し、更に詳細な検査項目に応じて分断した各チューブを仕分けする、請求項1に記載の血液検体の検査前処理方法。
- 前記連結容器を収納する第二の分注用ラックが、ICタグ及びリライトラベルを備えている、請求項2に記載の血液検体の検査前処理方法。
- 前記分注前専用ラックが、軟X線を通過するための複数のスリットを両長辺に有する、請求項1から3のいずれかに記載の血液検体の検査前処理方法。
- 工程Eにおける開栓工程が、自動開栓装置により自動的に行われ、
前記自動開栓装置が、血液検体のコンタミネーションを防止するための、遮蔽板及び吸引装置を備える、請求項1から4のいずれかに記載の血液検体の検査前処理方法。 - 工程Fにおいて、採取装置による上清の採取を一度に行い、吸引した上清を段階的に複数の分注用容器に自動的に分注する、請求項1から5のいずれかに記載の血液検体の検査前処理方法。
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---|---|---|---|---|
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