JP6423649B2 - ビタミンc及びレモン果汁含有飲料 - Google Patents
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一方、レモンはフルーティでフレッシュな香味を有し、かつ健康イメージを有しているため、飲料などに幅広く用いられている。しかし、飲料中にレモン果汁を高濃度で含有させる場合、レモン特有の酸味が強くなりすぎて呈味が不良となる。
このため、本発明では、十分な量の酸味を有するレモン果汁を含有させて、レモンの強い果汁感を発揮し、かつビタミンCを高濃度に含有し、かつ、酸味が強くなりすぎず適切な程度となり、更には飲料にぬめりが生じることなく、結果的に呈味が改善された飲料を得る。
1.飲料100重量部に対して、
レモン果汁を12〜35重量%含有し、
ビタミンCを0.500〜2.400重量%含有し、
アスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対するアスコルビン酸の含有量の比(アスコルビン酸/アスコルビン酸のナトリウム塩)が1.00以上、
である、
ビタミンC及びレモン果汁含有飲料。
2.ビタミンCを0.900〜2.400重量%含有する1に記載のビタミンC及びレモン果汁含有飲料。
3.アスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対するアスコルビン酸の含有量の比(アスコルビン酸/アスコルビン酸のナトリウム塩)が1.00〜8.00である1又は2に記載のビタミンC及びレモン果汁含有飲料。
本発明にて使用されるレモン果汁は、果実から搾汁したストレート果汁、濃縮果汁、透明果汁、混濁果汁等から任意に選択して使用することができる。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料におけるレモン果汁の含有量は12〜35重量%であり、好ましくは15〜25重量%、さらに好ましくは18〜23重量%である。
レモン果汁の含有量が12重量%未満であると、レモン風味の飲料としては十分なレモン果汁の量であるとしても、本発明のレモン感が強い飲料としてはレモン感が不足し、場合によってはビタミンC特有の臭気を感じることになる。レモン果汁の含有量が35重量%を超えると、レモン果汁由来の酸味が強くなりすぎて飲みにくくなる。
本発明におけるビタミンCの量は、レモン果汁に含有されているビタミンCと、それとは別に添加したビタミンCの総量である。
そして本発明におけるアスコルビン酸は、これらのビタミンCを包含し、さらにビタミンC(L−アスコルビン酸)以外のアスコルビン酸を包含する。また、本発明におけるアスコルビン酸のナトリウム塩はビタミンCのナトリウム塩を含むものである。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料におけるビタミンCの含有量は0.500〜2.400重量%であり、好ましくは0.900〜2.400重量%、より好ましくは0.940〜2.400重量%、さらに好ましくは、0.950〜2.000重量%、最も好ましくは0.950〜1.800重量%である。
ビタミンCの含有量が0.500重量%未満であると、本発明はビタミンC及びレモン果汁含有飲料として十分なビタミンCを含有することができず、2.400重量%を超えると、ビタミンC特有の臭気を感じることになり、レモンの風味が損なわれる可能性がある。
なお、ビタミンCは経時により分解してその含有量が低下する性質を有することは知られている。そのため、飲料製造後経時後にビタミンCの含有量が0.500重量%以上となるように、飲料製造時のビタミンCの含有量を、予め0.500重量%の1.8倍の0.900重量%以上とするように飲料製造時にビタミンCを添加する。
つまり、上記のビタミンCの含有量が0.500〜2.400重量%であることは、経時によりビタミンCが分解した後の含有量に基づく下限値を0.500重量%とし、製造直後でビタミンCが分解していないときの含有量を上限値として2.400重量%としたことによる。よって、十分に経時した飲料のビタミンCの含有量が0.500重量%であれば、飲料製造時にはビタミンCの含有量が0.900重量%であるといえる。
本発明におけるアスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対するアスコルビン酸の含有量の比は1.00以上であり、好ましくは1.50以上、さらに好ましくは2.00以上である。この比が1.00未満であると、アスコルビン酸よりもアスコルビン酸のナトリウム塩の含有量が多いことを意味しており、その結果、飲料にぬめりを生じることになる。
また、アスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対するアスコルビン酸の含有量の比が8.00を超えると、ビタミンCの酸味が強くなりすぎる場合がある。そのため、アスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対するアスコルビン酸の含有量の比の上限を、場合により8.00とすることがより好ましく、5.00とすることがさらに好ましい。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料には糖質を配合することができる。そのような糖質としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、フラクトオリゴ糖、ラクトフラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、直鎖オリゴ糖、はちみつ、三温糖、黒糖、還元澱粉糖化物、希少糖等である。これらの糖質は一種を単独で、二種以上を組み合わせて使用することができる。
糖質の配合量、すなわち糖濃度は、本発明では上白糖換算濃度(甘味度)とし、上白糖換算で、0〜18重量%、好ましくは7〜18重量%、より好ましくは10〜15重量%、更に好ましくは11〜14重量%である。7重量%以上配合すると、ビタミンC及びレモン果汁含有飲料がよりバランスのよい呈味を有することになる。
上記糖質以外の甘味料としては、アスパルテーム、エリスリトール、スクラロース、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、アセスルファムカリウム、サッカリン、アリテーム、ネオテーム等を添加することができる。これらの甘味料は一種を単独で、二種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料における甘味度、つまり上白糖換算の糖濃度は、果汁由来の糖質、上記配合する糖質及び甘味料それぞれを上白糖換算して得た甘味度の合計値である。そして甘味度としては10.000〜18.000が好ましく、12.000〜16.000がより好ましく、13.000〜15.000がさらに好ましい。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料におけるクエン酸に換算して求めた酸度(クエン酸換算濃度(%))は、1.000〜2.200が好ましく、1.200〜1.800がより好ましく、1.450〜1.600がさらに好ましい。
酸度(クエン酸換算値)は、果実飲料の日本農林規格(平成25年12月24日農林水産省告示第3118号)25条に記載された中和滴定法により測定された値であり、下記の式により求める。
酸度(%)=0.0064×(T−B)×F×(1/W)×100
T:本試験における0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
B:空試験における0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
F:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
W:試料重量(g)
0.0064:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mlに相当するクエン酸の重量(g)
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料における糖酸比(甘味度/酸度、つまり上白糖換算の糖濃度/クエン酸換算濃度)は5.00〜15.00が好ましく、8.00〜13.00がより好ましく、9.00〜11.00がさらに好ましい。5.00〜15.00の範囲であれば、飲料全体の呈味のなかでより適切な甘味を有することができる。
5.00未満であると酸味が強くなる可能性があり、15.00を超えると酸味が弱くなりすぎる可能性がある。
本発明において、レモン果汁に基づく果汁感を阻害しない程度に、他の果汁や野菜汁を一種以上配合してもよい。他の果汁の種類は特に限定されず、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、カシス、ストロベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリー、ライチ、アプリコット、梅、チェリー、キウイフルーツ、パッションフルーツ、パイナップル、ピーチ、マンゴー、なし、ぶどう、メロン、リンゴ、バナナ等の果汁を用いることができる。野菜汁も特に限定されず、トマト、人参、キャベツ、なす、セロリ、白菜、大根、ケール、クレソン、ほうれん草、パセリ、ビート、カボチャ、アスパラガス、レタス等の野菜汁を用いることができる。
本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料において、さらに炭酸ガスを含有させることもできる。その含有させる方法としては公知の方法が用いられる。炭酸ガスを含んでいる場合、炭酸ガスの濃度としては1.8〜3.0容量%が好ましく、より好ましくは2.0〜2.8容量%が好適である。
さらに、本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料に焼酎、ウイスキー等のアルコール飲料や、アルコール、あるいは酢を配合することができ、またはこれらを配合しないこともできる。これらを配合したときには、アルコール分や酢等によって、本発明のビタミンC及びレモン果汁含有飲料の呈味が変化する。
また、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、酸味料、pH調整剤、ビタミンC以外のビタミン類、ミネラル類、乳化剤、安定剤、食物繊維類、酸化防止剤、香料等を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、ベニバナ色素、カロチノイド色素、アントシアニン色素、食用黄色4号などを用いることができる。その他の成分も食品添加物として認められている範囲で適宜用いることができる。なお、ミネラル類のうちカルシウムは、クエン酸と反応して沈殿を生じる可能性があるので、果汁由来以外に別途添加しないことが好ましい。
各飲料の果汁感、酸味の強度、ぬめり、全体のバランスについて、以下の基準にしたがって、訓練されたパネラー4名の協議により、評価を決定した。
◎: 果汁感を強く感じる
○: 果汁感を感じる
△: 若干果汁感は感じるが、弱い
5: 非常に強い酸味を感じる
4: 若干強い酸味を感じるが、良好
3: 適度な酸味を感じる
2: 酸味を感じるが、若干弱い
1: 酸味が弱い
これらの点数について、1点、5点を△ 2点と4点を○ 3点を◎評価とした。
◎: ぬめりを感じない
○: ぬめりを少し感じるが、許容できる
△: 不快なぬめりを感じる
◎: 非常に良好
○: 良好
△: あまり良好でない
なお実施例2にはビタミンC含有量が929mg/100gの例が記載されている。実施例に記載の各成分の含有量は飲料製造直後であるため、実施例2はビタミンCが経時により減少して、929/1.8mg/100g=516mg/100gの例に対応する。
レモン果汁が10重量%である場合には、レモン感が不足し、ビタミンCによる臭気を強く感じる(比較例1)。
さらに、ぬめりに関しては、アスコルビン酸:アスコルビン酸ナトリウムが3:7の場合に強く感じた(比較例2)。
アスコルビン酸:アスコルビン酸ナトリウム=9:1の場合も非常に強い酸味を感じた(比較例3)。
ビタミンCを2900mg/100g添加すると、ビタミンC由来の非常に強い酸味が感じられた(比較例4)。
一方、果汁を40重量%添加すると、果汁感は強く感じられるが、酸味が非常に強くなった(比較例5)。
Claims (2)
- 飲料100重量部に対して、
レモン果汁を12〜35重量%含有し、
(レモン果汁に由来するビタミンCを含めて)ビタミンCを0.500〜2.400重量%含有し、
アスコルビン酸のナトリウム塩の含有量に対する(レモン果汁に由来するアスコルビン酸を含む)アスコルビン酸の含有量の比(アスコルビン酸/アスコルビン酸のナトリウム塩)が5/5〜8/2
である、
ビタミンC及びレモン果汁含有飲料。 - ビタミンCを0.900〜2.400重量%含有する請求項1に記載のビタミンC及びレモン果汁含有飲料。
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