JP6422739B2 - 傾斜磁場コイル及び磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、傾斜磁場コイル及び磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置は、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルを有している。傾斜磁場コイルは、巻枠と呼ばれる円筒形状の枠体に複数の導線や冷却管等を配置し、これらを熱硬化性樹脂で固めることにより製造されている。熱硬化性樹脂を硬化する際、傾斜磁場コイル全体を樹脂の硬化温度まで加熱し、数時間に亘り保持する必要がある。この際、樹脂に加えられた熱により当該樹脂に熱膨張が生じるため、樹脂による導線の固定が不完全なものとなってしまう。
特表2007−510452号公報 特許第4795679号 特許第2714503号 特許第3786460号 特開2007−312959号公報 特許第2666773号
傾斜磁場を印加する場合、傾斜磁場コイルに含まれる導線に電流が供給される。導線への通電により当該導線にローレンツ力が作用する。上記のように樹脂による導線の固定が不十分な状態において通電が行われると、ローレンツ力により導線が激しく振動し、本来の位置から主に外側に変動してしまう。この位置変動により磁気共鳴イメージングの精度が劣化してしまう。
目的は、導線の位置変動に伴う磁気共鳴イメージングの精度の劣化を防止することが可能な傾斜磁場コイル及び磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
本実施形態に係る傾斜磁場コイルは、円筒形状に形成され、傾斜磁場を発生するための導線が樹脂で固められてなる導線部と、前記樹脂で固められた導線部を外周から固定する固定具と、を具備し、前記固定具は、前記樹脂で固められた導線部に巻き付けることが可能な柔軟性を有する金属テープである
本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示す図 図1の傾斜磁場コイルを模式的に示す図 本実施形態に係る、繊維テープを使用する場合の傾斜磁場コイルの製造工程の一例を示す図 本実施形態に係る、金属テープを使用する場合の傾斜磁場コイルの製造工程の一例を示す図 本実施形態に係る傾斜磁場コイルの時間経過に伴う位相変化量を示すグラフ 従来例に係る傾斜磁場コイルの時間経過に伴う位相変化量を示すグラフ
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる傾斜磁場コイル及び磁気共鳴イメージング装置を説明する。
図1は、本実施形態に磁気共鳴イメージング装置1の構成を示す図である。図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置1は、架台3、コンソール5、及び寝台7を有する。架台3、コンソール5、及び寝台7は有線又は無線で通信可能に接続されている。架台3と寝台7とは、例えば、検査室に設置される。コンソール5は、検査室に隣接する制御室に設置される。
架台3は、静磁場磁石11、傾斜磁場コイル13、傾斜磁場電源15、RFコイル17、送信部21、及び受信部23を有する。コンソール5は、撮像制御部31、再構成部33、画像処理部35、表示部37、入力部39、記憶部41、及びシステム制御部43を有する。なお、架台3及びコンソール5の構成要素の一部が物理的に他の装置に実装されていても良い。
静磁場磁石11は、中空の略円筒形状を有し、略円筒内部に静磁場を発生する。発生された磁場の均一度が良い空間領域が撮像に利用される。静磁場磁石11としては、例えば、永久磁石や超伝導磁石等が使用される。ここで、静磁場磁石11の中心軸をZ軸に規定し、Z軸に対して鉛直に直交する軸をY軸と呼び、Z軸に水平に直交する軸をX軸と呼ぶことにする。X軸、Y軸、及びZ軸は、直交3次元座標系を構成する。
傾斜磁場コイル13は、静磁場磁石11の内側に取り付けられ、中空の略円筒形状に形成されたコイルユニットである。傾斜磁場コイル13は、傾斜磁場電源15からの電流の供給を受けて傾斜磁場を発生する。
傾斜磁場電源15は、撮像制御部31による制御に従い傾斜磁場コイル13に電流を供給する。傾斜磁場電源15は、傾斜磁場コイル13に電流を供給することにより、傾斜磁場コイル13に傾斜磁場を発生させる。
RFコイル17は、傾斜磁場コイル15の内側に配置され、送信部21からRFパルスの供給を受けて高周波磁場を発生する。また、RFコイル17は、高周波磁場の作用を受けて被検体S内に存在する対象原子核から発せられる磁気共鳴信号(以下、MR(Magnetic Resonance)信号と呼ぶ)を受信する。受信されたMR信号は受信部23に供給される。なお、上述のRFコイル17は、送受信機能を有するコイルであるとしたが、本実施形態はこれに限定されず、送信用RFコイルと受信用RFコイルとが別々に設けられても良い。
送信部21は、被検体S内に存在する対象原子核を励起するための高周波磁場を、RFコイル17を介して被検体Sに送信する。対象原子核としては、典型的には、プロトンが用いられる。具体的には、送信部21は、撮像制御部31による制御に従って、対象原子核を励起するための高周波信号(RF信号)をRFコイル17に供給する。RFコイル17から発生された高周波磁場は、対象原子核に固有の共鳴周波数で振動し、対象原子核を励起させる。励起された対象原子核からMR信号が発生され、RFコイル17により検出される。検出されたMR信号は、受信部23に供給される。
受信部23は、励起された対象原子核から発生されるMR信号をRFコイル17を介して受信する。受信部23は、受信されたMR信号を信号処理してデジタルのMR信号を発生する。
傾斜磁場コイル13に隣接して寝台7が設置される。寝台7の天板には被検体Sが載置される。被検体Sの撮像部位が傾斜磁場コイル13の開口部(ボア)に設定された撮像領域に含まれるように寝台7により天板が位置決めされる。
撮像制御部31は、ハードウェア資源として、独自のCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)の演算装置とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを有する。撮像制御部31は、システム制御部43から供給されるパルスシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源15、送信部21、及び受信部23を同期的に制御し、当該パルスシーケンス情報に応じたパルスシーケンスで被検体Sを撮像する。パルスシーケンス情報は、パルスシーケンスに応じた撮像の手順を定義する。例えば、パルスシーケンス情報は、傾斜磁場電源15が傾斜磁場コイル13に供給する電流パルスの強度や供給タイミング、送信部21がRFコイル17に供給するRFパルスの強度や供給タイミング、受信部23がMR信号を検出するタイミング等を定義する。
再構成部33は、ハードウェア資源として、独自のCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)の演算装置とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを有する。再構成部33は、受信部23からのMR信号に基づいて、被検体Sに関するMR画像を再構成する。例えば、再構成部33は、k空間または周波数空間に配置されたMR信号にフーリエ変換を施して実空間で定義されたMR画像を発生する。再構成部33は、ASICやFPGA等の集積回路、CPU、MPU等の電子回路により実現される。
画像処理部35は、ハードウェア資源として、独自のCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)の演算装置とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを有する。画像処理部35は、再構成部33により再構成されたMR画像に種々の画像処理を施す。画像処理部35は、上記の電子回路により実現される。
表示部37は、種々の情報を表示機器に表示する。例えば、表示部37は、再構成部33により再構成されたMR画像や画像処理部35により画像処理が施されたMR画像を表示する。また、表示部37は、スキャン計画画面を表示しても良い。表示機器としては、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が適宜利用可能である。
入力部39は、入力機器を介してユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。例えば、入力部39は、入力機器を介してユーザからの撮像開始指示を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、スイッチ等が利用可能である。
記憶部41は、種々の情報を記憶するHDD(hard disk drive)等の大容量の記憶装置である。例えば、記憶部41は、MR画像や磁気共鳴イメージング装置の制御プログラム等を記憶する。
システム制御部43は、ハードウェア資源として、独自のCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)の演算装置とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを有する。システム制御部43は、磁気共鳴イメージング装置1の中枢として機能する。具体的には、システム制御部43は、記憶部41に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従って磁気共鳴イメージング装置1の各部を制御する。システム制御部43は、上記の電子回路により実現される。
次に、本実施形態に係る傾斜磁場コイル13について詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る傾斜磁場コイル13を模式的に示す図である。図2に示すように、本実施形態に係る傾斜磁場コイル13は、一例として、ASGC(Actively Shielded Gradient Coil)であるとする。具体的には、傾斜磁場コイル13は、導線部130と固定具140とを有する。導線部130は、開口部に設定された撮像領域に傾斜磁場を印加するユニットであり、円筒形状に形成されている。本実施形態に係る導線部130は、傾斜磁場を発生するための導線が樹脂で固定されてなる。
導線部130は、具体的には、円筒の中心軸Zから順番にメインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135を有する。
メインコイル131は、傾斜磁場を発生する導線である。メインコイル131は、具体的には、X軸に沿って傾斜磁場を印加するためのXコイル、Y軸に沿って傾斜磁場を印加するためのYコイル、Z軸に沿って傾斜磁場を印加するためのZコイルを有する。Xコイル、Yコイル、及びZコイルの種類は、円形コイル、ソレノイドコイル、サドルコイル、及びバードケージコイル等の任意のコイルの中から個別に選択可能である。各コイルは、例えば、銅やアルミ等の電気伝導性の良い金属により形成される。
中間層133は、磁場印加時において発熱した傾斜磁場コイル13を冷却するための冷媒が流れる冷却管や、磁場の空間分布を調整するための鉄シムが配置されるシムトレイを有する。
シールドコイル135は、メインコイル131から発生された傾斜磁場のうちの外部に漏れ出した磁場(漏洩磁場)を打ち消すための磁場(遮蔽磁場)を発生する。シールドコイル135は、具体的には、X軸に沿って遮蔽磁場を印加するためのXコイル、Y軸に沿って遮蔽磁場を印加するためのYコイル、Z軸に沿って遮蔽磁場を印加するためのZコイルを有する。各コイルは、例えば、銅やアルミ等の電気伝導性の良い金属により形成される。
上記のメインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135の積層体は、樹脂で固定されている。例えば、当該樹脂は、熱硬化温度下において硬化する性質を有する熱硬化性樹脂が用いられる。例えば、メインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135の積層体は、樹脂で含浸され、熱が加えられることにより、硬化される。これにより、メインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135の積層体は、樹脂で固定されることとなる。
樹脂で固定された導線部130の外周が固定具140で巻き付けられている。具体的には、導線部130の最外周に配置されるシールドコイル135の外周に巻き付けられる。固定具140を巻き付けることにより、メインコイル131やシールドコイル135を強固に固定し、磁場印加時におけるメインコイル131やシールドコイル135の半径方向に関する振動を抑制することができる。固定具140としては、具体的には、繊維を材料とするテープ又はリボン(以下、繊維テープ)や金属を材料とするテープ又はリボン(以下、金属テープ)、綱、紐、縄、ベルトなどの柔軟性を有する細長い用具が好適である。以下、説明を具体的に行うため、固定具140は繊維テープであるとする。繊維テープとしては、高強度を有する合成繊維で編まれたものが好適である。このような繊維テープとしては、例えば、ザイロン(登録商標)やケブラー(登録商標)で編まれたテープが挙げられる。
図3は、本実施形態に係る傾斜磁場コイル13の製造工程の一例を示す図である。図3に示すように、まず、メインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135の積層体である導線部130が形成される(ステップSA1)。例えば、巻枠と呼ばれる円筒形状を有する枠体にメインコイル131、中間層133、及びシールドコイル135を積層することにより導線部130を形成することができる。
ステップSA1が行われると導線部130を熱硬化性樹脂で含浸する(ステップSA2)。具体的には、導線部130の全体が、型に注入された熱硬化性樹脂により含浸され、当該樹脂の硬化温度まで熱せられ、数時間に亘り保持される。これにより熱硬化性樹脂が硬化される。硬化後、熱硬化性樹脂で含浸された導線部130は冷却される。
なお、熱硬化性樹脂を硬化させる際の熱によりメインコイル131やシールドコイル135等が熱膨張してしまう。そのため、硬化後に冷却された熱硬化性樹脂とメインコイル131やシールドコイル135との間に隙間が生まれ、熱硬化性樹脂によるメインコイル131やシールドコイル135への固定力は低下してしまう。この状態のままメインコイル131やシールドコイル135を通電し磁場印加を実行した場合、メインコイル131やシールドコイル135はローレンツ力により激しく振動する。振動により、傾斜磁場コイル13の外側に向けてメインコイル131やシールドコイル135の位置が変動する。メインコイル131やシールドコイル135の位置変動は、傾斜磁場の特定を乱す等の理由により画像に歪みを生じさせ、イメージングに悪影響を及ぼすこととなる。
ステップSA2が行われると、図2に示すように、熱硬化性樹脂で含浸された導線部130に繊維テープ140が巻き付けられる(ステップSA3)。具体的には、繊維テープ140は、導線部130の最外周を覆うように巻き付けられる。繊維テープ140で導線部130を巻き付けることにより、磁場印加時において発生するローレンツ力によるメインコイル131やシールドコイル135の振動を抑制することができる。換言すれば、ローレンツ力によりメインコイル131やシールドコイル135が振動しない程度の力が中心軸Z方向に向けて働くように、繊維テープ140が巻き付けられると良い。
繊維テープ140の巻き付け方は、任意で良い。例えば、繊維テープ140は、中心軸Zに沿ってらせん状に巻き付けられても良いし、中心軸Zに沿って平行に巻き付けられても良い。繊維テープ140は、メインコイル131やシールドコイル135の固定をより強固にするため、互いにオーバラップするように巻き付けられても良いし、あるいは、繊維テープ140の節約や傾斜磁場コイル13の小型化等のため、離間して巻き付けられても良い。また、繊維テープ140は、メインコイル131やシールドコイル135の固定をより強固にするため、導線部130の最外周の全体を覆うように巻き付けられても良い。あるいは、繊維テープ140の節約等のため傾斜磁場コイル13の小型化のため、繊維テープ140は、導線部130の最外周の一部領域に限定して巻き付けられても良い。例えば、導線部130のうちの、振動が特に激しい中心軸Zに関する両端部に限定して巻き付けられても良い。また、繊維テープ140は、何層にも重ねて巻かれても良い。
繊維テープ140を巻き付ける際の張力(テンション)は、上記の通り、磁場印加時においてメインコイル131やシールドコイル135に加わるローレンツ力に対抗するために必要な圧力に応じて決定される。
次に、固定具140として金属テープを使用する場合の傾斜磁場コイル13の製造工程について説明する。
図4は、金属テープ140を使用する場合の傾斜磁場コイル13の製造工程の一例を示す図である。なお、図4と図3とに含まれる製造工程のうち同一の製造工程については同一の符号を付し、説明は簡略化するものとする。
図4に示すように、図3と同様に、導線部130が形成され(ステップSA1)、導線部130が熱硬化性樹脂で含浸される(ステップSA2)。
ステップSA2が行われると熱硬化性樹脂で含浸された導線部130に金属テープ140が巻かれる。金属テープ140は、繊維テープよりも外力の耐性に優れ、また、紫外線による劣化もない。
一方、金属テープ140は、繊維テープとは異なり、導電性を有する。従って金属テープ140を導線部130に巻き付けることにより、金属テープ140が閉ループを形成し場合、磁場の乱れを生じさせてしまう。そのため、金属テープの材料としては、出来るだけ電気伝導性の悪い金属が用いられると良い。このような金属材料としては、例えば、スチールが挙げられる。また、金属テープ140が閉ループを形成しないように、金属テープ140が導線部130に巻き付けられると良い。換言すれば、金属テープ140は、互いにオーバラップしないように巻き付けられる。具体的には、金属テープ140は、互いにオーバラップしないように、中心軸Zに沿って螺旋状に巻き付けられても良いし、中心軸Zに沿って平行に巻き付けられても良い。
次に、本実施形態に係る効果について説明する。
図5は本実施形態に係る傾斜磁場コイル130の時間経過に伴う位相変化量を示し、図6は従来例に係る傾斜磁場コイルの時間経過に伴う位相変化量を示すグラフである。図5及び図6の縦軸は位相変化量に規定され、横軸は経過日数に規定される。本実施形態に係る傾斜磁場コイル13としては、最外周に繊維テープ又は金属テープ140が巻かれた、熱硬化性樹脂で含浸された導線部130が用いられている。従来例に係る傾斜磁場コイルとしては、最外周に繊維テープが巻かれていない、熱硬化性樹脂で含浸された導線部が用いられている。位相変化量は、X軸、Y軸、及びZ軸各々のメインコイルとシールドコイルとの相対位置変化により生じる量である。図5及び図6のXはXチャンネルを示し、YはYチャンネルを示し、ZはZチャンネルを示す。位相変化量は、初期の各コイルの位相から計測時の各コイルの位相の変化量を示す。位相変化量は、イメージングに影響を与えない位相変化量の上限が1になるように正規化されている。
図6に示すように、従来例に係る傾斜磁場コイルは、短期間に位相変化量が1を超えて大きく変動していることが分かる。一方、本実施形態に係る傾斜磁場コイルは、長期間に亘り位相変化量を1以下に抑えている。
図5及び図6に示す位相変化量の比較結果から、熱硬化性樹脂で含浸された導線部130の最外周を繊維テープ又は金属テープで巻き付けることにより、巻き付けない場合に比して、傾斜磁場コイル13内のコイルの位置変動を、イメージングに悪影響を与えない水準まで抑制できることが分かる。
かくして、本実施形態によれば、導線の位置変動に伴う磁気共鳴イメージングの精度の劣化を防止することが可能となる。
なお、上述した実施形態においては、導線部を固定する方法として、導線部を熱硬化性樹脂により含浸する手法を説明したが、実施形態はこれに限られるものではなく、導線部に対して熱硬化性樹脂を塗布する手法を適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…磁気共鳴イメージング装置、3…架台、5…コンソール、7…寝台、11…静磁場磁石、13…傾斜磁場コイル、15…傾斜磁場電源、17…RFコイル、21…送信部、23…受信部、31…撮像制御部、33…再構成部、35…画像処理部、37…表示部、39…入力部、41…記憶部、43…システム制御部、130…導線部、131…傾斜磁場コイル、133…中間層、135…シールドコイル、140…固定具。

Claims (6)

  1. 円筒形状に形成され、傾斜磁場を発生するための導線が樹脂で固められてなる導線部と、
    前記樹脂で固められた導線部を外周から固定する固定具と、
    を具備する傾斜磁場コイルであって、
    前記固定具は、前記樹脂で固められた導線部に巻き付けることが可能な柔軟性を有する金属テープである、
    傾斜磁場コイル
  2. 前記樹脂で固められた導線部は、互いにオーバラップしないように前記金属テープにより巻き付けられる、請求項記載の傾斜磁場コイル。
  3. 前記導線部は、前記導線として、
    前記樹脂で固められ、傾斜磁場を発生するメインコイルと、
    前記メインコイルの外周に設けられ、前記メインコイルとともに前記樹脂で固められ、前記発生された傾斜磁場の外部への漏洩を遮蔽するための遮蔽磁場を発生するシールドコイルと、を有し、
    前記固定具は、前記樹脂で固められたシールドコイルの外周に巻き付けられる、
    請求項1記載の傾斜磁場コイル。
  4. 前記固定具は、磁場印加時において前記導線に作用するローレンツ力に伴う前記導線の位置変動を抑制するために設けられる、請求項1記載の傾斜磁場コイル。
  5. 前記固定具は、磁場印加時において前記導線に作用するローレンツ力に対抗できる張力で巻き付けられる、請求項1記載の傾斜磁場コイル。
  6. 静磁場を発生する静磁場磁石と、
    傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、を具備する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記傾斜磁場コイルは、
    円筒形状に形成され、傾斜磁場を発生するための導線が樹脂で固められてなる導線部と、
    前記樹脂で固められた導線部を外周から固定する固定具と、を備え、
    前記固定具は、前記樹脂で固められた導線部に巻き付けることが可能な柔軟性を有する金属テープである、
    磁気共鳴イメージング装置。
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