JP6420766B2 - 局所用ビタミンd口腔サプリメント組成物 - Google Patents

局所用ビタミンd口腔サプリメント組成物 Download PDF

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Description

本出願は、口腔炎症の治療において有用な局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物に関する。
最近の研究で、ヒト歯肉上皮細胞(GEC)が、デフェンシンやカテリシジンLL−37などの、どちらも抗菌性であり、生得免疫応答を調節する、ペプチドを産生することが示された。Diamond, G, et. al. (2008) "Hold defense peptides in the oral cavity and the lung: similarities and differences," J. Dent. Res. 87:915-927を参照されたい。研究では、こうした抗菌ペプチドが、細菌学的病因の歯周病の予防およびコントロールにおいて非常に重要であることも実証されている。詳細には、こうしたペプチドは、歯周病病原体であるアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregaitbacter actinomycetemcomitans)の存在下で、増大した免疫応答を誘発し、抗菌活性を示すことがわかっている。こうした抗菌ペプチドの産生を担う遺伝子が、補助的に投与したビタミンDサプリメント、すなわち、ビタミンD3[1,25(OH)2D3]ならびにその前駆体および誘導体の存在下で、上向き制御または誘導されて、こうした保護因子の発現が増大しうることも実証されている。McMahone, L, et. al. (Jun 2011) "Vitamin D-mediated induction of innate immunity in gingival epithelial cells," Infect. Immun., 79(6) 2250-7を参照されたい。
本発明は、口腔炎症の治療において有用な局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物を対象とする。本発明の目的に適するビタミンDとしては、
ビタミンD、
1、3、および25炭素位にヒドロキシル基を有するビタミンD化合物、
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
1,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
1,25(OH)23 1,25(OH)23類似体、
カルシトリオール、25(OH)D3、25(OH)D3の類似体、およびこれらの組合せ
が挙げられる。
ビタミンDサプリメントは、無水エマルション中に、経口腔粘膜吸収促進剤と共に含まれる。
本発明は、口腔炎症の治療において有用な局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物であって、
唾液可溶性無水エマルション担体と、
有効レベルのビタミンDサプリメントと、
経口腔粘膜吸収促進剤と
を含み、
口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、前記口腔粘膜に対して永続的な唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現し、
前記ビタミンDサプリメントおよび経口腔粘膜吸収促進剤は、前記口腔粘膜と接触すると、前記口腔粘膜を介して受動的に拡散して、
(a)ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御し、
(b)妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、
(c)高カルシウム血症のリスクを最小限に抑える、
局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物を対象とする。
本発明のビタミンDサプリメント組成物は、無水エマルション組成物となって局所的に口腔粘膜に適用されたとき、口腔粘膜に対して永続的なゲルを形成する。こうしたゲルは、唾液の存在下で徐々に溶解して、ビタミンDおよび経口腔粘膜吸収促進剤を放出し、これらの複合により、ビタミンDの粘膜を介した受動的な拡散が実現される。
初期の歯周組織炎である歯肉炎は、歯牙解剖学的組織の全般的領域において細菌性バイオフィルムの存在によって放出されるエンドトキシンに対する炎症性反応の結果として生じることが知られている。治療しないままにしておくと、この状態は、歯周炎として知られるより悪性の病理学的状態に進行することが多い。本発明の局所用ビタミンDサプリメント組成物を頻繁に使用すると、炎症部位においてビタミンD組成物を継続的に放出する粘膜付着性ゲルが生成され、それによって、ビタミンDの粘膜への受動的拡散が誘発され、ひいては受動的拡散により、抗菌ペプチドの産生が増大し、推定上の治療的免疫調節応答が引き起こされることによって、防御が実現されると考えられる。
拡散したビタミンDサプリメントは、高カルシウム血症のリスクを最小限に抑えながら、妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御する。
本発明の組成物において、ビタミンDが歯周の健康維持に果たす役割
歯周病は、プロービング時の出血、歯周付着の喪失、ならびに骨および歯の喪失につながる局部炎症反応を惹起する、口腔細菌の共同体によって始動される。歯周病は、心疾患、糖尿病、肥満、およびメタボリック症候群を含めた全身性状態と関連付けられている。歯周病とこうした全身性状態とが関連付けられるのは、これらを共通の病態生理学的機序を通して結び付けている、程度の低い炎症負荷のためと思われる。考えられるところでは、局部的に分泌されたサイトカインおよび歯周病病原体が、血流に入り、身体における他の場所で損傷の一因となる場合があり、その負荷のいくらかの証拠になると思われる。
腫瘍壊死因子α(TNF−α)およびインターロイキン6(IL−6)は、歯周炎の進行および重症度に関係するとされている全身性炎症の始動および維持における重要なサイトカインである。加えて、こうしたサイトカインの血清レベルは、歯周炎患者において、歯周が健康な個体よりも高いことが認められている。
レプチン、アディポネクチン、およびレジスチンは、主として脂肪組織によって分泌されるだけでなく、単球およびマクロファージによっても産生されるアディポカインであり、炎症に直接影響を及ぼしうる。Teles, et. al. Journal of Periodontology, 2011を参照されたい。
ビタミンDは、歯周の健康維持にとって有益となりうるであろう、骨の成長および維持において重要な役割を担う。最近では、ビタミンDは、その骨代謝への影響ではなく、むしろ消炎の機序によって、歯周病、歯牙喪失、および歯肉炎症にプラスの影響を及ぼすことが示唆されている。したがって、局所用補助的ビタミンDサプリメント組成物によって、ビタミンDの妥当な血清値を維持することは、歯周病の予防および治療において重要となりうるはずである。
ビタミンDは、カルシウム恒常性、骨成長および維持において重要な役割を担う。ビタミンDは、抗原が誘発するT細胞増殖およびサイトカイン産生を阻害して、免疫調節剤として作用することが示されている。
最近では、ビタミンDは、消炎特性を有することも提議されている。6,700の対象を分析(Dietrich, et. al., Am. J. Clin. Nutr. 2005, 82:575-580を参照のこと)すると、血清ビタミンDが最高の五分位点にある個体は、有意に少ない出血、より低いポケット深さおよび臨床的付着喪失平均値、歯牙損失数、およびBMIを示したことが判明した。ビタミンD(およびカルシウム)補給が、歯周の健康、詳細には、プロービング時の出血、歯肉炎指数、およびPDにプラスの影響を及ぼしうることも示唆されている。Garcia, et. al. J. Periodontol. 82:25-32、およびMiley, et. al. J. Periodontol., 2009; 80:1433-1439を参照されたい。
興味深いことに、ビタミンD受容体の多型性は、広汎型侵襲性歯周炎(GAgP)(Park, et. al. J. Clin. Periodontol. 2006; 33:524-528を参照のこと)および重症慢性歯周炎(Wang, et. al. J. Periodontol. 2009; 80:603-608を参照のこと)と関連付けられている。より少ないプロービング時の出血、より低いPD、CAL、および歯牙損失数平均値、ならびに病原性細菌レベルを示した個体の間では、最高レベルの循環ビタミンDが検出された。加えて、提議されている、ビタミンDの消炎の役割は、アディポネクチンとの正の相関、ならびにIL−6およびレプチンとの負の相関によって確認された。
ビタミンDの活性型である1,25−ジヒドロキシビタミンD3[1,25(OH)2D3]は、カルシウムおよび骨代謝を制御し、細胞増殖および分化を制御し、免疫制御性活性を発揮する、セコステロイドホルモンである。この範囲の機能は、続発性副甲状腺機能亢進症から、骨粗鬆症、乾癬などの自己免疫疾患に至るまでの様々な状態の治療に、臨床的に活用されている。最近になって1,25(OH)2D3機能の理解が進み、その免疫調節特性の機序に新たな見通しが得られるために、口腔炎症の治療におけるこのホルモンのより広い適用可能性が示唆される。
カルシトリオールとしても知られる、ジヒドロキシル化された、生物活性型のビタミンD3は、カルシウム恒常性および骨代謝の中心的なホルモンであるが、いくつかの他の機能、補助的な局所補給にとって魅力的である、特に強力な免疫調節特性も有する。
米国特許第5,952,317号は、カルシトリオール誘導体およびその使用を論じている。カルシトリオールは、加水分解性基を変更または修飾することにより制御すると、in vivoでの時間をかけたビタミンDの制御放出をかくして実現することができる。構造に関して、望ましい生物学的属性を有する修飾ビタミンD化合物の重要な特色は、加水分解性基が、炭素25のヒドロキシル基、場合によっては分子中に存在する他のいずれかのヒドロキシル基に結合している、25−ジヒドロキシビタミンD3の誘導体、または25−ジヒドロキシビタミンD類似体の誘導体であることである。結合している基の種々の構造的特色、たとえば、タイプ、大きさ、構造の複雑さに応じて、こうした誘導体は、in vivoで、25−ジヒドロキシビタミンD3または25−ジヒドロキシビタミンD3類似体に、異なる速度で加水分解されて、かくして、身体における生物活性ビタミンD化合物(すなわち、1,25−ジヒドロキシビタミンD3またはその類似体)の「徐放」をもたらすと考えられる。このような化合物の「徐放」in vivo活性プロファイルは、誘導体の混合物(たとえば、1,25−ジヒドロキシビタミンD3の種々の誘導体、または1,25−ジヒドロキシビタミン類似体の種々の誘導体の混合物)の使用、または1種または複数のビタミンD誘導体と、1,25(OH)2D3から導かれる化学修飾分子とからなる混合物の使用によってさらに調節することができる。修飾は、分子中のいたるところに行われて、所望の特性を有する類似体が得られている。1000を越える異なるビタミンD類似体が、世界中で合成されている。こうした類似体はすべて、本発明において記載および請求するビタミンDの記述の範囲内にある。
ビタミンD受容体(VDR):ステロイドホルモンおよびレチノイド酸の核内受容体のスーパーファミリーの一員。VDRは、1,25(OH)2D3に活性化される転写因子として機能し、最終的に、RNAポリメラーゼを媒介とする転写の速度に影響を与える。VDRは、カルシウムおよび骨代謝に通常関与する細胞にだけでなく、免疫系の細胞などの他の細胞型にも存在する。Chantal Mathieu and Luciano Adorini. "The coming age of 1,25-dihydroxyvitamin D3 analogs as immunomodulatory agents," TRENDS in Molecular Medicine. Vol 8, No 4, April 2002を参照されたい。
ビタミンDの免疫調節性の役割は、際立った2つの知見を根拠に、25年以上前に最初に提唱された。まず、肉芽腫性疾患であるサルコイドーシスの患者からの単球/マクロファージによって、前駆体25−ヒドロキシビタミンD(25OHD)から、ビタミンDの活性型である1,25−ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)2D)が構成的に合成されることが示された。次に、1,25(OH)2Dの受容体(ビタミンD受容体、VDR)は、活性化した増殖途中のリンパ球において検出可能である。こうした知見は、単球によって産生された1,25(OH)2Dが、近接するT細胞またはB細胞に作用しうる機序を示唆しているが、こうした系が正常な免疫系制御に与える影響は、判然としなかった。実際に、免疫応答性の決定因子としてのビタミンDの役割のかなり明確なイメージが浮かび上がったのは、ここ数年のことにすぎない。2つの新たな概念によって、この変化が促された。最初に、生得免疫の研究によって、ビタミンDによる抗菌活性の細胞内分泌誘発が、感染に対する単球/マクロファージ応答の枢要な構成要素であることが示された。次に、最適以下のビタミンD状態は、25OHDの単球/マクロファージ代謝および後続の1,25(OH)2D作用を損なう潜在的可能性を有する、世界中の多くの集団の共通の特徴であることが、現在ははっきりしている。より最近の総説は、ビタミンDによる生得免疫制御と関連する代謝およびシグナル伝達機序、ならびにヒト疾患への影響に特に言及しながら、こうした新しい展開を詳述している。Martin Hewison, "Review: Vitamin D and the intracrinology of innate immunity," Molecular and Cellular Endocrinology 321 (2010) 103-111を参照されたい。
この題目の最近の総説Holick (2007) N. Engl. J. Med., 357:266-281では、ビタミンD不足が、ビタミンD欠乏(50nMまたは20ng/ml)より高いが75nM(30ng/ml)未満である循環25OHDレベルを特徴とする場合があったことが示唆された。Holick 2009, Ann. Epidemiol. 19: 73-7を参照されたい。
したがって、最初のサルコイドーシス研究以来初めて、感染に対する単球/マクロファージによる生得免疫応答に関して、25OHDの細胞内分泌代謝の利益を明示する機序を提案することが可能になっている。M.tb感染などの免疫負荷に直面すると、TLRなどの、病原体を感知する受容体によって、1α−ヒドロキシラーゼおよびVDRの発現の増強が誘発される。十分な25OHDが利用可能であるという前提で、これにより、次いで、1,25(OH)2Dの局部レベルが上昇して、hCAP遺伝子の転写が刺激され、結果として生じる抗菌タンパク質がリソソームに取り入れられて、殺菌が促進される。当初、hCAPは、主として細菌細胞膜を破壊することにより働くと考えられていた。Nizet and Gallo, Scan. J. Infect. Dis., 2003; 35:670-676を参照されたい。
ビタミンDとヒト免疫の相互作用に関する新たな展望によって、その免疫調節活性の中心となる細胞内分泌機序が浮き彫りになった。重大なことに、こうした機序は、古典的免疫系以外の様々な組織、特に「バリア」部位、たとえば、皮膚、肺、腸、胎盤、および口腔粘膜からの細胞にも共通することが現在明白になっている。ビタミンDに対する細胞内分泌応答の媒介に関与する細胞型に関係なく、こうした研究は、不適当なビタミンD状態から生じうる潜在的な問題を際立たせている。不適当なビタミンD状態は、世界中の地域社会において頻発していると思われ、ビタミンD不足の生理学的および疾患因果関係、ならびに本発明において記載および請求するような局部炎症状態へのビタミンDサプリメントの局所投与の潜在的可能性を評価することを目的とした、新たな臨床研究の必要がさらに強調される。
ビタミンD欠乏症は、感染率の増大との相互関係が示されている。19世紀初頭以来、環境(すなわち、日光)とビタミンDの食事供給源(すなわち、タラ肝臓)の両方が、結核の治療として特定されている。ビタミンDが抗菌ペプチド遺伝子発現を誘発するという最近の発見によって、ビタミンDの「抗生物質」効果が一部説明され、免疫機能を向上させるビタミンDの能力への関心が大いに復活した。その後の研究では、この制御が、口腔感染を含めた、創傷および感染に対する生得免疫系の応答にとって生物学的に重要であること、ならびに欠乏症によって、細菌およびウイルス感染に対する応答が最適以下になる場合もあることが示唆されている。ビタミンDの局所補給が口腔炎症に好反応を示す潜在的可能性は、最も見込みがある。
25(OH)Dは、ビタミンD結合タンパク質に結合して血中を循環し、ビタミンD状態の確かな指標である。25(OH)Dは、完全に活性化されるために、ミトコンドリアのlα−ヒドロキシラーゼ酵素(CYP2781)によって1,25−ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)2D)へと変換される。身体の1,25(OH)2Dの大半は、腎臓の一次尿細管(primary renal tubule)において合成されるが、CYP2781を発現させる細胞次第で、数多くの腎外部位においても合成が行われる。
1,25(OH)2Dのゲノム作用は、ステロイド/ホルモン受容体ファミリーに属する転写因子であるビタミンD受容体(VDR)を通して調節される。
ビタミンDの欠乏は、骨の健康からがんに至る範囲の数多くの健康状態と関連付けられるが、ビタミンD経路による抗菌ペプチド遺伝子制御の発見で、結果として、免疫系に対するその影響への新たな関心が生まれた。生涯を通しての妥当なレベルによって、加齢と共に我々に降りかかる慢性病の多くが軽減しうることを現実のものにすることは、特に魅力的である。ビタミンDサプリメントを1日を通して繰り返し局所投与することによって、「局部」ビタミンDレベルに影響を及ぼすことができる。
口腔粘膜、腸管、皮膚、尿路、生殖器などの多くの上皮組織は、絶えず環境に曝されており、こうした組織において病原体に対する防御を講じることにおけるビタミンD−カテリシジン経路の重要性は、すでに主要な焦点である。これには、本発明において開示および請求するとおりの、1日を通して継続的な経口腔粘膜吸収を実現する組成物から、ビタミンDサプリメントを口腔粘膜に局所適用することが含まれる。
ほとんどの人々においてビタミンDのレベルが不十分であり、世界中でほぼ10億人が欠乏していることを考慮に入れると、ヒトにおける、適性に設計された補給研究は、ビタミンDの血清レベルを上昇させることの利益を見極めるために重要となる。Adrian F. Gombart. The Vitamin D-antimicrobial peptide pathway and its role in protection against infection. Future Microbial. (2009) 4(9):1151-1166を参照されたい。
ビタミンDは、カルシウム恒常性を調節し、電解質および血圧の制御において役割を担うことが知られている。現在、ビタミンDの最も活性のある代謝産物である1,25(OH)23が、免疫応答を制御し、消炎活性を有することを示す証拠の量は、現在増加しつつある。Current Opinion in Gastroentarology. 2010; 26:591-595を参照されたい。
免疫機能におけるビタミンDおよびビタミンD受容体(VDR)の特性決定では、かなりの進歩が遂げられている。感染および炎症に対する応答に関与するシグナル伝達経路の研究によって、ビタミンDに対するVDRを介した細胞応答のより詳細な理解が得られている。本発明は、特に、ビタミンDおよびVDRが粘膜免疫、細菌感染、および炎症に影響を及ぼす分子機序に関して、口腔粘膜に局所投与されたビタミンDが、粘膜の免疫機能にどのように寄与するかの理解における最近の進歩に基づく。
最近では、ビタミンDがT細胞抗原受容体を調節することが示され、ビタミンDが、免疫制御において非古典的役割を担うことがさらに実証された。ビタミンDの消炎および抗感染機能が新たに確認され、本発明の局所用ビタミンDサプリメント組成物は、非常に著しい活性を頼みとしている。ビタミンD/VDRは、腸恒常性、密着結合、病原体進入、共生細菌コロニー形成、抗菌ペプチド分泌、および粘膜防御に対する応答の制御において、いくつもの枢要な機能を有する。興味深いことに、微生物によって、VDRシグナル伝達経路は調節される。
ビタミンDは、カルシウム恒常性、電解質、および血圧制御における立役者として知られている。最近では、ビタミンDの非標準の活性が、ヒト疾患の病因および予防にどのように影響するかの理解において、重要な進歩が遂げられている。ビタミンDおよびVDRは、T細胞抗原受容体シグナル伝達に直接関与する。消炎および抗感染へのビタミンD/VDRの関与は、VDRについて新たに確認された非常に著しい活性を表している。研究では、VDRの制御不全が、炎症反応の悪化につながり、ビタミンDが欠如する可能性を高める場合があることが示唆されており、VDRシグナル伝達は、歯周炎を含めた細菌感染および慢性炎症と関連付けることができる。
全体として、1,25(OH)23が免疫系に与える効果には、TCRを調節する、Th1/Th17CD4+T細胞およびサイトカインを減少させる、制御性T細胞を増加させる、T細胞によって引き起こされる産生を下向き制御する、および樹状細胞の分化を阻害することが含まれる。
その消炎の役割と一致して、1,25(OH)23は、様々な細胞型において、IL−1、IL−6、IL−8、TNF−αなどの多くの炎症誘発性サイトカインの発現を下向き制御する。マクロファージ、樹状細胞、および活性化したT細胞を含めた免疫細胞は、細胞内VDRを発現させ、1,25(OH)23に反応を示す。
ビタミンD欠乏症は、感染率の増大との相互関係が示されている。さらに、1,25(OH)23は、カテリシジン(carthelicidin)などの抗菌ペプチドの発現を誘発する。すなわち、最近の研究によって、本発明の局所用サプリメント組成物において使用する1,25(OH)23の抗感染活性への関心は、大いに復活している。Gombert A.F. Future Microbial. 2009; 4:1151-1165を参照されたい。
局所補給によって、身体中の1,25(OH)23のレベルを操作し、VDRの機能を回復させることは、本発明の局所用サプリメント組成物が頼みとする、歯周炎治療への新たな手法となる。1,25(OH)23は、歯周炎を含めた感染性疾患の予防および治療におけるその潜在的な用途を推進した、強力な免疫調節特性を有する。Newsson M. Mol. Cell Endocrinol. 2010; 321:103-111を参照されたい。
歯周外科手術時のビタミンD欠乏は、最長で1年間、治療成果にマイナスの影響を及ぼす。データの解析から、ビタミンD状態は、手術後の治癒にとって肝要となりうることが示唆される。(Clinical)Trials.gov number, CT00277065。
ビタミンDの主要な供給源は、肝臓で25−ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]へと代謝される、ビタミンD2およびD3の形での、食物摂取および日光浴である。腎臓でのさらなる代謝によって、ビタミンDの活性型である1,25−ジヒドロキシビタミンDが産生される。
歯周炎は、細菌の侵襲の際に宿主免疫応答によって誘発される歯槽骨喪失を特徴とする。ビタミンDは、骨の維持および免疫において枢要な役割を果たすので、ビタミンD欠乏症が歯周組織にマイナスの影響を及ぼしかねないと推測することは、生物学的な論理的解釈になる。ビタミンD欠乏症の診断は、25(OH)Dレベルの血清分析によってなされる。血清25(OH)Dレベルの正常範囲は、20〜74ng/mLである。欠乏状態について一般に受け入れられている絶対的な閾値はないが、ほとんどの権威者は、20〜30ng/mL未満のレベルが、少なくとも軽度の欠乏を引き起こし、12ng/mLのレベルで重度のビタミンD欠乏症が起こることについて意見が一致している。Bashutski, et. al. J. Dent. Res. 90(8). 1007-1012, 2011を参照されたい。本発明の組成物でのビタミンDの局所補給は、攻撃を受けた細胞の「局部」ビタミンDレベルに影響を及ぼす。
横断研究において、低いビタミンDレベルは、妊娠中の歯肉炎症、歯牙喪失、臨床的付着喪失、および材料(material)歯周病の増加と関連付けられている。本発明の局所用サプリメント組成物によるビタミンDの毎日の投与は、「局部」ビタミンDレベルを増大させるように計画される。
興味深いことに、手術時のビタミンD補給は、ベースライン欠乏と関連する負の臨床成果を予防しない。患者には、ビタミンDを6週間だけ補給していたが、ビタミンD摂取を増加させた後、血清25(OH)Dレベルが安定するのに最高で3か月かかる。Veith R, et. al. Am. J. Clin. Nutr. 2001 Feb; 73(2):288-94を参照されたい。6週間のビタミンD補給のみでは、血清25(OH)Dレベルが、6か月までに偽薬患者におけるベースラインレベルに戻ったので、長期間の効果は発揮されなかった。
データの解析から、個体がビタミンD欠乏であると、歯周外科手術により最小限の利益しか得られない場合があることが示唆される。さらに、手術時のビタミンD補給によって、この影響を防ぐことはできない。ビタミンD欠乏症は、非常に頻発しているので、歯周外科手術より前に、妥当なビタミンDレベルを申し分なく確保して、可能な最良の結果を得ることが賢明であるといえる。口腔ビタミンD補給が、本発明の局所用ビタミンDサプリメント組成物と組み合わされ、歯周外科手術の前に長期間毎日投与されることが、推奨される。
疫学研究から、低いビタミンDレベルによって、呼吸器ウイルス感染のリスクまたは重症度が増す場合があることが示唆される。ある研究では、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に感染したヒト気道上皮細胞に対するビタミンDの効果が調べられた。気道上皮によって、25−ヒドロキシビタミンD3(貯蔵型)が1,25−ジヒドロキシビタミンD3(活性型)に変換される。組織中で局部的に生成した活性ビタミンDは、免疫応答に対するその効果を含めて、ビタミンDの非骨格作用にとって重要である。ビタミンDは、気道上皮において、NF−kB阻害因子であるIkBαを誘導し、IFN−βやCXCL10などの、NF−kBによって引き起こされる遺伝子のRSV誘発を低減することが判明した。
気道上皮細胞をビタミンDに曝すことで、重要な抗ウイルス活性を有するIFN被刺激タンパク質(たとえば、15kDaのミクソウイルス耐性AおよびIFN被刺激タンパク質)の誘導が低減されたことも判明した。RSVに誘発される遺伝子発現とは対照的に、ビタミンDは、IFNシグナル伝達、および孤立したIFN誘発による遺伝子発現には影響を及ぼさなかった。分解不能型のIkBaを発現したアデノウイルスベクターを用いてNF−kBを阻害することで、ビタミンDの効果が模倣された。ビタミンD受容体を、小さい妨害RNAによって発現停止させたとき、ビタミンD効果は消失した。最も重要なことに、IkBaを誘導し、ケモカインおよびIFN−βを抑制するにもかかわらず、ウイルスmRNAもしくはタンパク質またはウイルス複製の増加はなかったことが判明した。
ビタミンDは、ウイルス排除を脅かすことなく、気道上皮においてウイルス感染に対する炎症反応を低減すると結論付けることができる。このことは、妥当なビタミンDレベルが、RSVに感染した固体において、炎症の軽減および疾患重症度の低下に寄与するであろうことを示唆している。
ビタミンDは、カルシウム恒常性におけるその古典的な役割を越えて拡張した機能を有する、多能性ホルモンとして次第に認識されてきている。疫学および基礎調査研究からの急速に増えつつある証拠から、ビタミンDが免疫応答を調節しうることが明らかになっている。ビタミンD欠乏症は、非常に頻発しており、歯周炎を含めて、いくつかの炎症性疾患のリスクおよび感染に対する感受性の両方の増大と関連付けられている。活性ビタミンDの局在化した組織特異的な生成は、本発明のサプリメント組成物が頼みとする、非古典的なビタミンD機能の枢要な構成要素であると考えられる。以前に公表されたデータは、正常な肺上皮が、25−ヒドロキシビタミンD3(貯蔵型のビタミンD)を、構成的に1,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25D)(活性型のビタミンD)に変換すること、および活性ビタミンDの生成が、ウイルス感染の存在下で増加することを示している。
炎症は、宿主防御の不可欠な構成要素であるが、しかし、微生物または炎症に対する激しすぎる反応は、宿主に有害であり、臓器の機能障害につながる恐れもある。ビタミンDは、多発性硬化症や1型糖尿病などの炎症性疾患の動物モデルにおいて、炎症性ケモカインの産生を阻害することが示されている。
NF−kB転写制御因子のファミリーは、免疫応答を制御する広範な遺伝子の発現を協調させることにおいて、中心的な役割を担う。NF−kBタンパク質は、IkB(1kB)と共同して、細胞質に存在する。IkBは、細胞が刺激された後、IkBキナーゼによってリン酸化され、ユビキチン/プロテアソーム分解経路による破壊のターゲットとなる。IkBの分解によって、NF−kBタンパク質が核に移動し、そのDNA結合部位に結合し、様々な遺伝子を活性化することが可能になる。Sif Hansdottir, et. al., The Journal of Immunology. 2010; 184: 965-974を参照されたい。
ホルモン型のビタミンDは、抗菌ペプチド、すなわちカテリシジンを上向き制御して、種々のバリア部位および免疫細胞中での細菌の排除を強化する。ビタミンDは、T細胞活性化、ならびに抗原提示細胞(ACP)、詳細にはDCの表現型および機能に直接影響を及ぼすことによって、適応免疫系を調節する。
免疫系における細胞の制御に関してのビタミンDの重要性は、免疫系の細胞によって発現されるビタミンD受容体(VDR)およびビタミンD代謝鍵酵素の発見と共に、過去10年間かけて正当な評価を得ている。動物研究、初期の疫学および臨床研究では、免疫系のバランスの維持におけるビタミンDの潜在的な役割が裏付けられている。
現在、ビタミンDは、感染に反応して、カテリシジンなどの抗菌ペプチドを上向き制御することにより、生得免疫を増強すると考えられている。この抗菌ペプチドの上向き制御は、本発明の局所用サプリメント組成物が頼みとするものである。
したがって、カテリシジンなどの抗菌ペプチドは、特に、口腔粘膜などのバリア部位における、様々な感染に対する生得免疫応答の不可欠な部分を成す。
総合して、こうした所見から、1,25(OH)23は、様々な異なる細胞上での抗菌ペプチド産生、主としてカテリシジンを上向き制御し、本発明のビタミンDサプリメント組成物の頼みとなりうることが示唆される。
要約すると、1,25(OH)2Dの免疫系に対する効果として、Th1/Th17 CD4+T細胞およびサイトカインを減少させること、制御性T細胞を増加させること、T細胞によって引き起こされるIgG産生の下向き制御、ならびに樹状細胞分化の阻害が挙げられる。1,25(OH)2Dは、防御生得免疫応答を強化する一方で、過熱した適応免疫応答を抑制することにより、自己寛容の維持を助ける。Diane L. Kamen and Via Taagpricha. Vitamin D and molecular actions on the immune system: modulation of innate and autoimmunity. J. Mol. Med. (2010) 88:441-450を参照されたい。
本発明の局所用サプリメント組成物によって投与されたビタミンDは、炎症メディエーターの細菌放出による宿主防御細胞の活性化を伴い、結果として、結合組織および歯槽骨を含めた支持歯周組織が破壊される炎症状態である、歯周病の治療に有益となりうる。
12,000人の成人が参加した第3回全国健康栄養調査(NHANES III)によって、歯周の健康とビタミンDおよびカルシウム摂取の有意な関連が明らかになった。したがって、この大きなコホートからのデータによって、ビタミンDおよびカルシウムの食事摂取が少ないことが、用量依存的な形で、歯周の健康不良の一助となるという仮説が裏付けられることになる。
定期的な歯周ケアプログラムに参加している患者では、その食事性カルシウムまたはビタミンDサプリメントに関わりなく、歯周の健康が改善する。しかし、カルシウムおよびビタミンD補給を取り入れることは、このようなサプリメントを取らないのに比べて、より良好な歯周の健康と関連付けられる。以前の報告では、ビタミンDが、抗炎症効果によって、歯肉炎症に対する感受性を低減しうることが示唆されており、ある研究は、25(OH)DとBOPの逆線形の関連を示した。この報告と一致して、サプリメント摂取者において、より少ないBOPおよびより少ない炎症が認められ、その差は、ベースライン時では明らかであり、対象が歯周維持療法を受けていた間、1年間有意なままであった。異なる共変数が含まれるため、ここで報告するベースライン分析の結果は、同じ集団で以前に報告されたものとわずかに異なることを留意すべきである。M. Nathalia Garcia, et. al. One-Year Effects of Vitamin D and Calcium Supplementation on Chronic Periodontitis. J. Periodontol. 2011; 82:25-32を参照されたい。
ビタミンDの最適レベルは、歯周病に対して免疫抑制効果を有するはずである。D. Dixon, et. al. Calcium and vitamin D use among adults in periodontal disease maintenance programmes. British Dental Journal. 2009: 208:827-831を参照されたい。
骨格恒常性に対するその作用に加えて、ビタミンD、詳細には、そのホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンDは、免疫細胞による炎症性サイトカイン産生の調節、および単球−マクロファージ系統の細胞による、抗菌作用を有するペプチドの刺激された分泌を通して、抗炎症および抗菌効果を有する。こうした特性は、「局部」の口腔感染症を治療するための、局所用サプリメント組成物に役立つ。
口腔ビタミンDおよびカルシウム補給を取り入れた対象について、臨床およびX線撮影での測定はすべて、より良好な歯周の健康を示した。さらに、対象は全員が歯周維持プログラムに加入していたので、データは、ビタミンDおよびカルシウムサプリメントを摂取することが、標準の歯周ケアを上回り、越える有益な結果となりうるという見解と一致する。
結果は、ビタミンDおよびカルシウム補給が、歯周病管理の構成要素として支持されうるであろうことを示唆している。D. Douglas, et. al., J. Periodontol. Sept. 2009; 80:1433-1439を参照されたい。
得られる提案は、非常に幅広い。しかし、ビタミンDは、筋肉の強さ、大腸がん、炎症性疾患などの、骨の健康以外の種々の成果について、有益な効果をもたらすと思われる。現在の研究では、歯肉炎症との関連がそこまでで安定に達する、25(OH)Dの閾値血清濃度について、徴候は見出されなかった。したがって、ビタミンDの抗炎症効果は、90〜100nmol/Lの血清濃度に拡大する可能性もありうる。こうした結果は、歯肉炎症に対するビタミンDの抗炎症効果と一致しており、抗炎症効果は、ビタミンDを歯周病予防に有益なものにすることのできる別の経路となりうる。
ビタミンDは、その抗炎症効果を通して、歯肉炎症に対する感受性を低減しうる。歯肉炎は、ビタミンDの抗炎症効果を評価するのに有用な臨床モデルとなりうる。Thomas Dietrich, et. al. Am. J. Clin. Nutr. 2005;82-575を参照されたい。
本発明の好ましい局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物において、ビタミンDサプリメントは、抗菌ペプチドのカテリシジンを上向き制御することにより、生得免疫を強化する。
本発明の好ましい実施形態では、局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物は、そのホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンD形態で、炎症性サイトカイン産生を調節し、抗菌特性の分泌を刺激することにより、抗炎症および抗菌効果を示す。局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物、および前記ホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンD、すなわちカルシトリオールは、免疫調節特性を示す。
本発明の好ましい実施形態、局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物では、1α,25−ジヒドロキシビタミンDの抗炎症および抗菌効果は、ビタミンD受容体(VDR)によって調節される。
本発明の好ましい実施形態では、免疫系に対する、局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物、すなわち1α,25−ジヒドロキシビタミンDの効果として、
TCRを調節する、
TH1/TH17/CD4およびT細胞ならびにサイトカインを減少させる、
制御性T細胞を増加させる、
T細胞によって引き起こされる産生を下向き制御する、および
樹状細胞分化を阻害する
ことが挙げられる。
本発明は、
口腔粘膜にビタミンDサプリメント組成物を局所投与するステップを含む、口腔炎症の治療方法であって、
唾液可溶性無水エマルション担体と、
有効レベルのビタミンDサプリメントと、
経口腔粘膜吸収促進剤と
を含み、
口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、前記口腔粘膜に対して永続的な唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現する
ビタミンDサプリメント組成物を、口腔粘膜に局所投与することを含み、
前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の適用手段は、前記組成物でコーティングされた歯間デバイス、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔液、およびこれらの組合せからなる群から選択され、
口腔炎症の治療は、前記組成物でコーティングされた歯科用具による毎日の局所投与と組み合わせて、ビタミンDサプリメントゲルによって1日を通して繰り返し適用されるビタミンDサプリメント組成物を、局所投与することを含む、
治療方法を包含する。
口腔粘膜への局所投与に適するビタミンD組成物は、経口腔粘膜吸収促進剤も含有する、ビタミンD用の無水エマルション担体を含み、前記無水エマルションは、唾液に曝されると、口腔粘膜に対して永続的な粘膜付着性ゲルを形成する。唾液によってこの粘膜付着性ゲルが溶解すると、ビタミンD/経口腔粘膜吸収促進剤混合物が、粘膜付着性ゲルから徐々に放出されて、口腔粘膜を介して受動的に拡散し、それによって、ビタミンDの全身血清レベルが補われる。
本発明のビタミンD組成物の口腔粘膜への局所投与は、口腔ゲル、またはビタミンD組成物でコーティングされた歯科用具によって実施することが好ましい。ビタミンDの口腔粘膜への局所投与は、本発明のビタミンD組成物でコーティングされた歯科用具組成物での1日1回または2回のフロス清掃と組み合わせた、ビタミンDサプリメント局所用ゲルの1日を通したいくつかの投与の組合せによって実施することが特に好ましい。
本発明の目的では、唾液可溶性無水エマルションとして、すべてが参照により本明細書に援用される次の米国特許第5,032,387号、第5,098,711、5号,第538,667号、および第5,651,959号に記載のとおりの、非イオン性界面活性剤中のポリジメチルシロキサンからなるエマルションが挙げられる。
好ましい本発明の非イオン性界面活性剤は、唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる。こうした界面活性剤は、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
本発明の目的では、経口腔粘膜吸収促進剤は、デクスパンテノール、d−リモネン、ポロキサマー、PEG、ベンジルアルコール、カルボポール、キトサン、N−トリメチルキトサン、メントール、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
本発明のビタミンDサプリメント組成物の担体として使用する、好ましい唾液可溶性無水エマルションとしては、約1500cs〜約250万csの間の範囲の粘度のポリジメチルシロキサン(PDMS)のエマルションが挙げられる。特に好ましい無水エマルションは、不連続相として、10,500cs〜250万csの間の粘度のPDMS、連続相として、米国特許第5,651,959号で詳述されている非イオン性界面活性剤を含む。
好ましいポリジメチルシロキサンは、1500cs、12,500cs、100,000cs、250,000cs、500,000cs、750,000cs、150万cs、220万cs、250万csのポリジメチルシロキサン、およびその組合せからなる群から選択される。
本発明の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の好ましい適用手段としては、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔液、および前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物でコーティングされた種々の歯間デバイスが挙げられる。
本発明の目的で好ましい口腔ゲルとしては、すべてが参照により本明細書に援用される、米国特許第5,009,881号、第5,032,387号、第5,057,306号、第5,057,307号、第5,057,309号、第5,538,667号、および第5,651,959号で開示されているゲルが挙げられる。
ビタミンD口腔サプリメント組成物の歯間での放出に適する、好ましいコーティングされた歯間デバイスとしては、すべてが参照により本明細書に援用される、次の米国特許第4,911,927号、第4,942,034号、第5,098,711号、第5,165,913号、第5,665,374号、第5,711,935号、第6,545,077号、第6,575,176号、第7,017,591号、第7,025,986号、および第7,152,611号に記載の歯間デバイスが挙げられる。
歯科用具の使用は、適正な歯科衛生のための非常に重要な補助的手段である。歯科用具は、歯間および歯肉縁下の空隙を清潔にするのに、久しく効果的に使用されている。歯科用具は、正しく使用したとき、う歯および歯肉疾患の抑制において有効であることがわかっている。歯科用具は、日常の歯科衛生のために歯科医が推奨している。
歯科用具の有効性を増進するために、いくつかの用具には、歯芽エナメル質の酸侵食からの保護を助けるために、ある特定の医薬成分または歯磨成分が含められている。歯周病を抑制するために、殺菌剤も、デンタルフロスと関連して使用されている。
本発明の歯科用具中のビタミンDサプリメント組成物は、ヒドロキシアパタイト歯芽構造の再石灰化のきっかけとなることが知られているイオンを含んだ塩と連係して使用することもでき、そうした塩でコーティングすることもできる。そのような化合物には、歯磨剤などの形態にした、カルシウム、リン、およびフッ素の塩が含まれる。そうした塩の例としては、限定はしないが、フッ化物または含フッ化物化合物、たとえば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、二フッ化ナトリウム、二フッ化カリウム、二フッ化アンモニウム、ケイフッ化ナトリウム、フッ化亜鉛、およびフッ化スズが挙げられる。他の歯磨剤としては、たとえば、ウレアーゼ、酸性リン酸塩、炭酸カルシウム、および炭酸マグネシウムが挙げられる。使用することのできる酸性リン酸塩の例としては、たとえば、オルトリン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一アンモニウム、リン酸ヘミナトリウム、およびヘキサメタリン酸ナトリウム塩が挙げられる。歯磨剤は、歯芽表面に有効な局所濃度を提供するのに十分な量で歯科用具に含めることが好ましい。
歯間デバイス内に組み入れられることのある他の活性成分として、過酸化水素または他の過酸化物生成成分、たとえば、PVP/H22や過酸化カルバミド、フッ化物、歯芽酸性化剤(tooth acidulating agent)、たとえば、緩衝化または酸性フッ素リン酸、モノフルオロリン酸ナトリウム、プラークコントロール剤、歯石コントロール剤、膿漏および歯肉炎治療のための抗生物質、歯芽ホワイトニングおよび漂白剤、pH緩衝剤、抗真菌剤、再石灰化剤、止血薬、免疫薬、ならびに非イオン性およびカチオン性抗菌剤、たとえば、塩化ベンゾトニウム(benzothonium chloride)、アセチルトリメチルアンモニウムブロミド、サングイナリア属、トリクロサン(非イオン性)、テトラサイクリン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンジトニウム(benzythonium chloride)が挙げられる。
本発明の歯科用具に含めることのできる追加の活性成分としては、ビタミンA、界面活性剤、および医薬剤、たとえば、抗がん剤、刺激剤、骨成長剤、抗原、ホルモン、ステロイド、抗炎症剤、鎮痛剤が挙げられる。
他の実施形態では、歯科用具は、フロスによって生じることのある出血を抑制するために、凝血薬を含む。凝血薬は、歯肉組織と直接接触するように、用具のコーティングに混合することが好ましい。凝血薬としては、ビタミンK、水溶性カルシウム塩の形のカルシウムイオン、および凝結カスケードを開始する血液因子を挙げることができる。別法として、凝血薬は、エタノール、ポリエチレンテレフタレート、ジエチルエーテルなどの非毒性溶媒に可溶化してもよい。
押出し後に風味剤を直接用具に加えるなどの当業界で知られている技術によって、または風味付けされたコーティングを用具の表面に適用する、もしくは揮発性風味料を風味料溜めから用具に移すことにより、本発明の歯科用具に風味剤を加えてもよい。IFF Corporation(ニュージャージー州Dayton)を始めとする種々の供給業者を通して市販品として入手可能である、ミント、シナモン、バブルガムなどの既知の風味剤は、本発明の歯科用具における使用に適する。他の風味剤を、引用した参考文献に記載の圧縮コーティング工程によって加えてもよい。
消費者に視覚刺激を与えるために、本発明の歯科用具に着色剤を加えて、歯科用具を着色してもよい。着色剤は、押出しが始まる前に、より糸の生成に使用するナイロンまたは他のペレットに加えることができる。ナイロン樹脂との使用がFDAに承認されている、市販品として入手可能な着色剤のいずれか1種を使用してよい。色は、歯科用具の風味に対応してもよい(たとえば、シナモンには赤、ミントには緑)。さらに、いくつもの色を同時に押出し処理して、たとえば、フィラメントのある側面を赤にし、他の側面を緑にしてもよい。残存するプラーク沈着物を識別するために、用具に、たとえば、FD&C Red3やFD&C Red4などの着色剤または蛍光染料がさらに組み込まれてもよい。
本発明について、本発明のビタミンD組成物の口腔粘膜および歯間表面への適用にそれぞれ使用する局所用ゲルおよびデンタルテープの、同封の実例によってさらに説明する。
(例1)
カルシトリオールを含んだ局所用口腔ゲル
500mLのステンレス鋼ビーカーに、オーバーヘッド型撹拌器を取り付けた。水135.834gを加え、適度な撹拌を開始した。この容器のための追加の原材料を加えた。ソルビトール70%102g、グリセリン15g、ソルビン酸カリウム0.45g、サッカリンナトリウム0.225g、スクラロース0.6g、および風味料0.9525gを、室温で適度に撹拌しながら加えた。
無水エマルション[ポロキサマー407/ポリジメチルシロキサン(250万cs)](90:10)9.54gを含有する100mのビーカーを、磁気撹拌しながら95℃に加熱した。窒素ブランケット下で、ビーカーにカルシトリオール0.15gを加えた。
磁気撹拌し、加熱しながら、50mLビーカーに、プロピレングリコール30gおよびメチルパラベン0.45gを加えた。温度が50℃に達したとき、カルボキシメチルセルロース9H4XF 4.65gを、3分かけてゆっくりと加えた。5分間撹拌した後、中身を、無水エマルションを含有する100mLビーカーにゆっくりと加えた。引き続き撹拌し、40℃に冷却した後、中身をステンレス鋼ビーカーに3分かけてゆっくりと加えた。さらに20分経過後、局所用口腔ゲルを、ヘッド部を窒素下にしてチューブから局所的に分配されるように包装した。
(例2)
ビタミンD PROPHY TAPE(登録商標)
2ガロンのステンレス鋼容器に、オーバーヘッド型撹拌器を取り付け、ホットプレートに載せた。無水エマルション[ポロキサマー407/ポリジメチルシロキサン(12,500cs)](90:10)1964gを容器に入れ、撹拌しながら融解させた。温度が90℃に上昇し、次の原材料を加えた。Pluracare L−1220 120g、ステアリルアルコール 600g、マイクロワックスML445、およびポリエチレングリコール8000を、融解した無水エマルションに加えた。ホモジナイザーを容器に入れ、10分間動作させた結果、乳化が起こった。次いで、撹拌しながら次の原材料を加えた。歯磨剤グレードのリン酸二カルシウム二水和物240g、没食子酸プロピル4g、サッカリンナトリウム72g、EDTA 8g。最後に、乳化したコーティング組成物にカルシトリオール2gを加えた。次いで、乳化したテープコーティングバッターを、テープコーティング槽に分配した。超高分子量ポリエチレンデンタルテープの圧縮コーティングに続いて、SOFT ABRASIVES(登録商標)バイオガラスでの保護コーティングが完了して、ビタミンDおよびSOFT ABRASIVES(登録商標)保護コーティングを有する、唾液可溶性組成物で圧縮コーティングされたデンタルテープが製造された。このデンタルテープを、紙に包まれた長さ20インチの単一断片に包装した。PROPHY TAPE(登録商標)の単一断片は、およそ20滴の揮発性風味料が加えられた風味料溜めを伴った、風味が密閉された包装材料に包装した。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕口腔炎症の治療において有用な局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物であって、
唾液可溶性無水エマルション担体と、
有効レベルのビタミンDサプリメントと、
経口腔粘膜吸収促進剤と
を含み、
口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、前記口腔粘膜に対して永続的な唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現し、
前記ビタミンDサプリメントおよび経口腔粘膜吸収促進剤は、前記口腔粘膜と接触すると、前記口腔粘膜を介して受動的に拡散して、
(a)ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御し、
(b)妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、
(c)高カルシウム血症のリスクを最小限に抑える、
局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔2〕前記唾液可溶性無水エマルションが、唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる非イオン性界面活性剤に乳化させたポリジメチルシロキサンを含む、前記〔1〕に記載の組成物。
〔3〕前記ビタミンDサプリメントが、
ビタミンD、
1、3、および25炭素位にヒドロキシル基を有するビタミンD化合物、
1α,25−ジヒドロキシビタミンD 3 のエステル、
1,25−ジヒドロキシビタミンD 3 のエステル、
1,25(OH) 2 3 1,25(OH) 2 3 類似体、
カルシトリオール、25(OH)D 3 、25(OH)D 3 の類似体、およびこれらの組合せ
からなる群から選択される、前記〔1〕に記載の組成物。
〔4〕前記経口腔粘膜吸収促進剤が、デクスパンテノール、d−リモネン、ポロキサマー、PEG、ベンジルアルコール、カルボポール、キトサン、N−トリメチルキトサン、メントール、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔1〕に記載の組成物。
〔5〕前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の適用手段が、前記組成物でコーティングされた歯間デバイス、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔液、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔1〕に記載の組成物。
〔6〕前記歯間デバイス適用手段が、圧縮コーティングされたデンタルテープ、マルチフィラメントまたはモノフィラメントデンタルフロスまたは歯間デバイス、コーティングされた片手用の歯科用具、デンタルピック、デンタルスティミュレーター(dental stimulator)、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔5〕に記載の組成物。
〔7〕前記ポリジメチルシロキサンが、1500cs、12,500cs、100,000cs、250,000cs、500,000cs、750,000cs、150万cs、220万cs、250万csのポリジメチルシロキサン、およびその組合せからなる群から選択される、前記〔2〕に記載の組成物。
〔8〕唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる前記非イオン性界面活性剤が、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔2〕に記載の組成物。
〔9〕前記ビタミンDサプリメントが、抗菌ペプチドのカテリシジンを上向き制御することにより生得免疫を強化する、前記〔1〕に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔10〕前記ビタミンDサプリメントが、そのホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンD形態で、炎症性サイトカイン産生を調節し、抗菌特性の分泌を刺激することにより、抗炎症および抗菌効果を示す、前記〔1〕に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔11〕前記ホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンDが、免疫調節特性を示すカルシトリオールである、前記〔11〕に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔12〕1α,25−ジヒドロキシビタミンDの前記抗炎症および抗菌効果が、ビタミンD受容体(VDR)を通して調節される、前記〔11〕に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔13〕免疫系に対する1α,25−ジヒドロキシビタミンDの前記効果が、
TCRを調節する、
TH1/TH17/CD4およびT細胞ならびにサイトカインを減少させる、
制御性T細胞を増加させる、
T細胞によって引き起こされる産生を下向き制御する、および
樹状細胞分化を阻害する
ことを包含する、前記〔11〕に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
〔14〕口腔炎症の治療方法であって、
唾液可溶性無水エマルション担体と、
有効レベルのビタミンDサプリメントと、
経口腔粘膜吸収促進剤と
を含み、
口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、前記口腔粘膜に対して永続的な唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現し、
前記ビタミンDサプリメントおよび経口腔粘膜吸収促進剤は、前記口腔粘膜と接触すると、前記口腔粘膜を介して受動的に拡散して、
(a)ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御し、
(b)妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、
(c)高カルシウム血症のリスクを最小限に抑える
ビタミンDサプリメント組成物を口腔粘膜に局所投与することを含む、治療方法。
〔15〕前記唾液可溶性無水エマルションが、唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる非イオン性界面活性剤に乳化させたポリジメチルシロキサンを含む、前記〔15〕に記載の方法。
〔16〕前記ビタミンDサプリメントが、
ビタミンD、
1、3、および25炭素位にヒドロキシル基を有するビタミンD化合物、
1α,25−ジヒドロキシビタミンD 3 のエステル、
1,25−ジヒドロキシビタミンD 3 のエステル、
1,25(OH) 2 3 1,25(OH) 2 3 類似体、
カルシトリオール、25(OH)D 3 、25(OH)D 3 の類似体、および
これらの組合せからなる群から選択される、前記〔15〕に記載の方法。
〔17〕前記経口腔粘膜吸収促進剤が、デクスパンテノール、d−リモネン、ポロキサマー、PEG、ベンジルアルコール、カルボポール、キトサン、N−トリメチルキトサン、メントール、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔15〕に記載の方法。
〔18〕前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の適用手段が、前記組成物でコーティングされた歯間デバイス、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔シーラント、口腔リンス、口腔液、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔15〕に記載の方法。
〔19〕前記組成物が、前記組成物でコーティングされた歯科用具による毎日の局所投与と組み合わせて、ビタミンDサプリメントゲルによって1日を通して繰り返し適用される、前記〔15〕に記載の、ビタミンDサプリメント組成物を局所投与することを含む、口腔炎症の治療方法。

Claims (13)

  1. 口腔炎症の治療において有用な局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物であって、
    唾液可溶性無水エマルション担体と、
    有効レベルのビタミンDサプリメントと、
    経口腔粘膜吸収促進剤と
    を含み、
    前記組成物は無水組成物であり、
    口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
    前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現し、
    前記ビタミンDサプリメントおよび経口腔粘膜吸収促進剤は、前記口腔粘膜と接触すると、前記口腔粘膜を介して受動的に拡散して、
    (a)ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御し、
    (b)妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、
    (c)高カルシウム血症のリスクを最小限に抑え、
    前記経口腔粘膜吸収促進剤が、デクスパンテノール、d−リモネン、ポロキサマー、PEG、ベンジルアルコール、カルボポール、キトサン、N−トリメチルキトサン、メントール、およびこれらの組合せからなる群から選択され、
    前記唾液可溶性無水エマルションが、唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる非イオン性界面活性剤に乳化させたポリジメチルシロキサンを含み、
    前記ポリジメチルシロキサンが、1500cs、12,500cs、100,000cs、250,000cs、500,000cs、750,000cs、150万cs、220万cs、250万csのポリジメチルシロキサン、およびその組合せからなる群から選択され、
    唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる前記非イオン性界面活性剤が、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、およびこれらの組合せからなる群から選択される、
    局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  2. 前記ビタミンDサプリメントが、
    ビタミンD、
    1、3、および25炭素位にヒドロキシル基を有するビタミンD化合物、
    1α,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
    1,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
    1,25(OH)23、1,25(OH)23類似体、
    カルシトリオール、25(OH)D3、25(OH)D3の類似体、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の適用手段が、前記組成物でコーティングされた歯間デバイス、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔液、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記歯間デバイス適用手段が、圧縮コーティングされたデンタルテープ、マルチフィラメントまたはモノフィラメントデンタルフロスまたは歯間デバイス、コーティングされた片手用の歯科用具、デンタルピック、デンタルスティミュレーター(dental stimulator)、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項に記載の組成物。
  5. 前記ビタミンDサプリメントが、抗菌ペプチドのカテリシジンを上向き制御することにより生得免疫を強化する、請求項1に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  6. 前記ビタミンDサプリメントが、そのホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンD形態で、炎症性サイトカイン産生を調節し、抗菌特性の分泌を刺激することにより、抗炎症および抗菌効果を示す、請求項1に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  7. 前記ホルモン活性型である1α,25−ジヒドロキシビタミンDが、免疫調節特性を示すカルシトリオールである、請求項に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  8. 1α,25−ジヒドロキシビタミンDの前記抗炎症および抗菌効果が、ビタミンD受容体(VDR)を通して調節される、請求項に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  9. 免疫系に対する1α,25−ジヒドロキシビタミンDの前記効果が、
    TCRを調節する、
    TH1/TH17/CD4およびT細胞ならびにサイトカインを減少させる、
    制御性T細胞を増加させる、
    T細胞によって引き起こされる産生を下向き制御する、および
    樹状細胞分化を阻害する
    ことを包含する、請求項に記載の局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物。
  10. 口腔炎症の治療のために口腔粘膜に局所投与されるビタミンDサプリメント組成物を調製するための、
    唾液可溶性無水エマルション担体、
    有効レベルのビタミンDサプリメント、及び、
    経口腔粘膜吸収促進剤の使用であって、
    前記組成物は無水組成物であり、
    口腔粘膜に適用されると、前記組成物は、唾液可溶性粘膜付着性ゲルを形成し、
    前記唾液可溶性粘膜付着性ゲルが唾液流に継続して曝されると、前記粘膜付着性ゲルは、徐々に溶解して、前記ビタミンDサプリメントおよび前記経口腔粘膜吸収促進剤の前記口腔粘膜に対する制御放出を実現し、
    前記ビタミンDサプリメントおよび経口腔粘膜吸収促進剤は、前記口腔粘膜と接触すると、前記口腔粘膜を介して受動的に拡散して、
    (a)ビタミンDのin vivo利用能および免疫応答を制御し、
    (b)妥当なレベルの循環ビタミンDを維持し、
    (c)高カルシウム血症のリスクを最小限に抑え、
    前記経口腔粘膜吸収促進剤が、デクスパンテノール、d−リモネン、ポロキサマー、PEG、ベンジルアルコール、カルボポール、キトサン、N−トリメチルキトサン、メントール、およびこれらの組合せからなる群から選択され、
    前記唾液可溶性無水エマルションが、唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる非イオン性界面活性剤に乳化させたポリジメチルシロキサンを含み、
    前記ポリジメチルシロキサンが、1500cs、12,500cs、100,000cs、250,000cs、500,000cs、750,000cs、150万cs、220万cs、250万csのポリジメチルシロキサン、およびその組合せからなる群から選択され、
    唾液の存在下で粘膜付着性ゲルを形成しうる前記非イオン性界面活性剤が、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、およびこれらの組合せからなる群から選択される、
    使用。
  11. 前記ビタミンDサプリメントが、
    ビタミンD、
    1、3、および25炭素位にヒドロキシル基を有するビタミンD化合物、
    1α,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
    1,25−ジヒドロキシビタミンD3のエステル、
    1,25(OH)23、1,25(OH)23類似体、
    カルシトリオール、25(OH)D3、25(OH)D3の類似体、および
    これらの組合せからなる群から選択される、請求項10に記載の使用。
  12. 前記局所用ビタミンD口腔サプリメント組成物の適用手段が、前記組成物でコーティングされた歯間デバイス、口腔ゲル、口腔軟膏、口腔ペースト、口腔ワニス、口腔シーラント、口腔リンス、口腔液、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項10に記載の使用。
  13. 前記組成物が、前記組成物でコーティングされた歯科用具による毎日の局所投与と組み合わせて、ビタミンDサプリメントゲルによって1日を通して繰り返し適用される、請求項10に記載の使用。
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