JP6419758B2 - 三次元食品成形装置およびプロセス - Google Patents

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Description

本発明は、成形部材によってパティを作る食品成形装置であって、成形部材は、型を備えており、該型内においてパティが成形されるようになっており、成形部材は、押圧部材に隣接して配置されており、少なくとも部分的に多孔性材料から作製されている、食品成形装置に関する。
食品成形装置は、最新の技術から知られており、食品、例えば、食肉、魚、ホウレンソウ、またはチーズを形作るのに用いられている。この装置は、通常、充填位置から放出位置に往復運動する成形プレートを備えている。別の実施形態では、この機械は、回転成形ドラムを備えており、該ドラム内において食品が成形され、続いて、放出されるようになっている。多くの場合、食品をパティに成形する型は、少なくとも部分的に多孔性材料から作製されている。この多孔性材料は、充填中に型を通気させることができると共に、成形されたパティを型から取り出すために、媒体、例えば、空気を多孔性材料を通して排出させることができるという利点を有している。殆どの場合、これらのパティは、円板状、すなわち、二次元的に形作られている。しかし、さらに複雑な構造、すなわち、三次元構造を有するパティを提供することが、ますます要求されている。
従って、本発明の目的は、さらに複雑なパティを作ることができる食品成形装置およびプロセスを提供することにある。
上記の課題は、成形部材によってパティを作る食品成形装置であって、成形部材は、型を備えており、該型内においてパティが成形されるようになっており、成形部材は、押圧部材に隣接して配置されており、少なくとも部分的に多孔性材料から作製されており、押圧要素が、三次元的に形作られている、食品成形装置によって、解消されることになる。
本発明は、食品成形装置に関する。この装置は、成形部材を備えており、該成形部材内において、食品、例えば、挽肉が所望の形状に形作られるようになっている。この成形部材は、成形プレートであってもよいし、または成形ドラムであってもよい。成形部材が成形プレートの場合、このプレートは、充填位置から放出位置に往復運動するようになっている。成形部材がドラムの場合、このドラムは、連続的に回転するようになっている。ドラムの一の角位置において、ドラム内の型は、食品によって充填され、他の角位置において、成形されたパティが放出されることになる。
本発明によれば、成形プレートは、押圧部材に隣接して、好ましくは、脱気部材(好ましくは、プレートまたはドラム)と押圧部材との間に、配置されている。脱気部材は、型が充填されている間に、該型の通気を可能にするものである。また、脱気部材を用いて、例えば、パティを型から排出させるために、型を圧力媒体源に接続することもできる。当業者であれば、この通気機能および圧力媒体源への接続は、成形部材内に組み入れられてもよいことを理解するだろう。押圧部材および型を充填する手段は、同じ側に配置されているが、脱気部材は、通常、成形部材の充填される側の反対側に配置されている。押圧部材は、好ましくは、型内への食品塊の充填中の漏れを回避するために、型内において食品を少なくともいくらか圧縮するために、および/または充填チャンバ内の供給食品塊から型内の材料を切り離すために、用いられることになる。
食品をパティに成形するために、成形部材は、少なくとも部分的に多孔性材料から作製された、少なくとも1つ、好ましくは、複数の型を備えている。多孔性材料は、型の充填中に、型を通気させ、混入された空気を除去することができるという利点、および/または加圧された媒体、例えば、空気を供給し、成形されたパティを型の外に排出させることができるという利点を有している。好ましくは、型の少なくとも底は、多孔性材料から作製されている。
成形部材は、その全体が多孔性材料から作製されていてもよいし、または1つまたは複数の多孔性インサートから構成されていてもよい。これらのインサートは、1つまたは複数の型を備えることができる。好ましくは、これらの型は、例えば、接着、溶接、半田付け、および/または摩擦嵌合によって、交換不能となるように不可逆的にプレートに連結されるようになっている。多孔性構造体は、焼結された材料、例えば、ステンレス鋼、プラスチック、アルミニウム、セラミック、および/またはこれらの材料の組合せから作製することができる。同じことが、多孔性インサートにも当てはまる。型は、多孔性側壁および多孔性底壁から構成されていてもよいし、または多孔性底壁のみから構成されていてもよい。多孔性材料の微孔断面は、好ましくは、気体、好ましくは、空気に対して浸透性をもたらすように設計されている。好ましくは、微孔直径は、2μmから40μmである。浸透性の底壁のみを用いるとき、型の他の表面は、好ましくは、テフロン(登録商標)のような耐付着性材料から作製されており、および/またはこのような材料によって被覆されている。好ましくは、型は、三次元的に形作られた食品、すなわち、その全範囲にわたって一定の厚みを備えていない食品を成形することが可能になっている。従って、型の底は、好ましくは、平坦ではなく、三次元的に形作られている。
多孔性構造体は、例えば、フライス加工、レーザ穿孔、放電加工、または焼結、好ましくは、プレートの空洞内に通じる多孔構造の直接焼結によって、作製することができる。このような方法によって、微孔は、その製造中に、封鎖されないか、または極めてわずかしか封鎖されないことになる。
高生産能力をもたらすために、本発明の食品成形装置は、好ましくは、列に配置された多数の型を備えている。さらに一層好ましくは、本発明の装置は、多数の列を有しており、各列は、複数の型を備えている。連続プロセスによって、これらの列を次々に充填させることができる。非連続的プロセスでは、例えば、往復動プレートが用いられる場合、好ましくは、2つ以上の列が同時に充填されるようになっているとよい。
前述したように、型は、好ましくは、大気および/または圧力媒体供給源、例えば、気体供給源および/または水供給源に接続されている。これは、好ましくは、脱気部材を介して行われるようになっている。好ましくは、1つの列内の型が、例えば、通路を介して、大気および/または圧力媒体供給源に接続されている。接続部は、成形部材に接続された脱気部材、マニホールド、または成形部材とマニホールドまたは脱気部材との間の隣接表面内における成形部材自体の一部とすることができる。特に大容量用の成形部材内に多数列の型を用いる場合、全ての型が互いに接続されていてもよい。しかし、圧力媒体の均一な供給をもたらすために、好ましくは、通気および/または圧力媒体供給は、列ごとに分離して行われるとよい。
パティは、成形された後、型から取り外されねばならない。これは、好ましくは、気体、好ましくは、空気を型の多孔性構造を通して排出させることによって、行われるようになっている。好ましくは、排出は、瞬間的に行われるようになっている。空気では食品の全てを型から取り出すのに十分でない場合、好ましくは、水または他の流体が、充填の前に型内に、好ましくは注入、最も好ましくは、噴霧されるとよい。成形部材がプレートの場合、これは、プレートの内方移動ストローク中、すなわち、放出位置から充填位置への移動中に行うことができる。この流体によって、薄膜が型の底壁および/または側壁に形成され、壁への食品の付着が少なくとも部分的に阻止されることになる。
成形されることになる食品は、充填チャンバから成形部材の型内に押し出される。この充填中、成形プレートの型内の混入空気は、型内の多孔構造を介して大気に漏出されることになる。
高付着性の食品を処理するときの選択的な手法として、型内に低空気圧の空気を吹き付けるか、または型を通気させず、これによって、空気の膜を食品と型との間に少なくとも局部的に生じさせる方法が挙げられる。
成形されたパティが薄い場合、好ましくは、通気を閉じ、および/または負圧を型とパティとの間に生じさせるとよい。これによって、成形部材の移動中に、パティが型から脱落するのが妨げられることになる。
型が多孔性底および多孔性側壁を備えている場合、好ましくは、これらの底および側壁は、それぞれ、別々の通気源および/または圧力媒体供給源を備えているとよい。
本発明の一実施形態によれば、成形部材は、充填位置と放出位置との間で往復運動するプレートである。このような成形プレートは、例えば、欧州特許出願公開第0818148A1号明細書に記載されている。この特許出願は、参照することによって、その記載が本明細書の一部となるように含まれるものとする。
この特許出願では、バネ要素、例えば、Oリングを有する成形機が記載されている。バネ要素は、押圧部材(ここでは押圧プレート)を成形部材(ここでは、成形プレート)に対して押圧し、かつ成形部材を脱気部材に対して押圧するものである。押圧部材、成形部材、および脱気部材の間の隙間は、バネ要素によってなくされ、これによって、漏れが生じないことになる。本発明の他の実施形態または好ましい実施形態によれば、押圧部材は、成形プレートが充填位置から放出位置に移動するときに、成形食品を切断するために、切断手段を有している。
押圧部材と成形部材との間の最小表面圧および十分なシール性を確実なものとするために、押圧部材は、好ましくは、柔軟性を有しており、これによって、成形プレートの表面の粗さおよび/または不均一を均等化するようになっている。
さらに一層好ましくは、押圧要素の圧力は、例えば、膨張性Oリングによって、調整可能になっている。このリングは、押圧部材の表面の凹みに挿入可能である。その形状、好ましくは、その直径は、例えば、加圧空気および/または加圧水によって変更可能である。押圧要素の圧力は、好ましくは、制御可能になっており、さらに一層好ましくは、コンピュータシステムによって制御可能になっている。圧力は、好ましくは、成形部材の材料および/または押圧プレートの材料、成形部材および/または押圧部材の摩耗、および/または成形されるべき食品に依存して、調整されるようになっている。押圧プレートは、2つ以上の押圧要素を備えることができ、それらの圧力は、好ましくは、互いに独立して変更可能になっている。
好ましい実施形態では、本装置は、ベース部材を備えており、その表面は、好ましくは、押圧部材と相互作用するようになっている。押圧要素は、好ましくは、押圧部材とベース部材との間に配置されている。さらに好ましくは、押圧部材に隣接する表面は、三次元的に形作られた製品が本発明の装置から、特に、成形プレートを有する装置から取り出し可能になるように、三次元的に形作られている。
全体が食肉、ホウレンソウなどからなる特に繊維質の食品が成形部材の移動中に、例えば、外方移動ストローク中に、金型から引き出されないことを確実にするために、本発明の独自の実施形態または好ましい実施形態によれば、ナイフ、好ましくは、鋸歯状および/波状のブレードを有するナイフが、押圧部材内に設けられている。高衛生状態を確保するために、ナイフは、好ましくは、押圧部材自体に一体化されている。すなわち、押圧部材およびナイフは、好ましくは、一体材料とされている。好ましくは、押圧部材は、開口を有しており、該開口を通して、食品が型内に送り込まれるようになっている。ナイフは、好ましくは、この開口の周囲に設けられている。ナイフのブレードは、好ましくは、水噴射切断によって作製されている。型を有する成形部材が食品によって十分に充填されたとき、成形部材は、その放出位置に移動し、固定して取り付けられたナイフを通過し、成形された食品の底およびその繊維が切断されることになる。
本発明の他の実施形態または好ましい実施形態によれば、本装置は、スティックを各パティ内に挿入させる挿入ユニットを備えている。スティックは、食品が、所謂、フィンガーフード(finger-food)の場合、特に望ましい。さらに好ましくは、この手段は、長孔である。
好ましくは、挿入ユニットは、成形部材、さらに一層好ましくは、ドラムの前端に配置されている。
本発明の好ましい実施形態では、挿入ユニットは、移動可能になっており、好ましくは、少なくとも円弧区域に沿って移動可能になっている。従って、挿入ユニットは、例えば、ドラムと一緒に共回転することができ、これによって、ドラムは、連続的に作動可能である。
本発明の他の好ましい実施形態では、食品成形装置は、成形部材、特に、ドラムが前進している間にスティックをパティ内に押し込むカムを備えている。スティックは、空洞および/または成形されたパティ内にのみ挿入され、次いで、カムによってパティ内に押し込まれるようになっている。カムは、ランプ(斜面)として形作られているとよい。好ましくは、カムは、ドラムの前端に配置されている。
好ましくは、スティックは、成形部材が充填位置から放出位置に移動する間に食品内に挿入されるようになっている。従って、本発明の他の主題は、成形部材内に成形されたパティ内にスティックを挿入するためのプロセスであって、成形部材が前進する間にスティックが挿入されるようになっている、プロセスである。
本発明の他の主題は、成形部材内に成形されたパティ内にスティックを挿入するためのプロセスであって、成形部材が前進する間にスティックが少なくとも部分的に挿入され、および/またはスティックが、挿入ユニットによって、成形部材に対して移動し、パティ内に挿入されるようになっている、プロセスである。
本発明のプロセスの好ましい実施形態では、成形部材は、ドラムである。好ましくは、その回転は、スティックの挿入中に、停止されるかまたは維持されるようになっている。
好ましくは、一つの列内へのスティックの挿入および他の列内の空洞の充填が、少なくとも部分的に同時に行われるようになっている。
本発明の他の好ましいまたは独自の実施形態は、型プレートを有する食品成形装置であって、型プレートは、2つの位置間で往復運動可能になっており、該プレートは、空洞を備えており、空洞は、充填ステーションにおいてパティ材料によって充填され、放出ステーションにおいて空にされるようになっており、該装置は、固定プレートを備えている食品成形装置において、固定プレートと型プレートとの間に配置されたローラー要素をさらに備えている食品成形装置である。
本発明は、食品成形装置に関する。この食品成形装置では、パティ材料、例えば、生パン、挽肉などのような成形可能な食材が、所望の形状に成形可能である。この形状は、二次元的、すなわち、円板であってもよいし、三次元的、すなわち、ボールであってもよい。本発明によれば、食品成形装置は、2つの異なる位置間、すなわち、充填位置と放出位置との間で往復運動する型プレートを備えている。この型プレートは、空洞を備えており、該空洞内にパティ材料が充填され、好ましくは、押圧され、これによって、成形されるようになっている。型プレートは、好ましくは、行と列とに配置された多数の空洞を備えている。すなわち、型プレートは、多数の平行列を備えており、各列は、好ましくは、多数の空洞を備えている。これらの列は、好ましくは、型プレートの運動の方向と直交して配置されている。好ましくは、1つの列および/または1つ以上の列内の空洞は、充填ステーションにおいて同時に充填されるようになっている。好ましくは、この後、1つの列および/または1つ以上の列内の空洞は、放出ステーションにおいて同時に空にされるようになっている。
本発明によれば、この独創的な食品成形装置は、プレート、好ましくは、食品成形装置のハウジングの一部をなし、従って、静止しているプレートを備えている。このプレートと型プレートの少なくとも1つの表面との間には、ローラー要素が配置されている。これらのローラー要素は、2つの位置間における型プレートの運動中の型プレートの摩擦を軽減させることになる。加えて、ローラー要素は、型プレートが直接的または間接的に押し付けられる大きな接触面積をもたらすことになる。大きな接触面積によって、圧力ピークが殆どまたはわずかしか生じることがなく、および/または型プレートが曲げられることがない。
好ましくは、ローラー要素は、ローラー要素が互いに接触しないように、および/または互いに対して常に等距離を保つように、ケージ内に設けられている。
本発明の好ましい実施形態では、ローラー要素の長さは、型プレートの幅、すなわち、型プレートのその運動方向と直交する水平方向延在部と本質的に等しくなっている。ローラー要素は、好ましくは、円筒、さらに好ましくは、比較的小さい直径、例えば、10〜30mm、好ましくは、15〜25mm、さらに一層好ましくは、19〜21mmを有する円筒である。好ましくは、これらの円筒は、比較的小さい距離、すなわち、円筒が互いに接触しないのに十分な空間を隔てて、並んで配置されている。本発明のこの好ましい実施形態によれば、圧力ピークが殆どまたは全く生じないこと、すなわち、型プレートに沿った圧力分布、特に型空洞が配置された型プレートの一部に沿った圧力分布が均等になることが確実になる。
本発明の他の好ましい実施形態では、食品成形装置は、型プレートに隣接して該型プレートに固定された係止プレートを備えている。好ましくは、ローラー要素は、食品成形装置の固定プレートと係止プレートとの間に配置されている。係止プレートは、材料が成形プレートの外に押し出されるのを阻止し、および/またはローラーが成形プレートに凹ませるのを避けるためのローラーに対するカウンタープレートとして利用されるものである。
好ましくは、食品成形装置は、底側プレートを備えている。
本発明の他の好ましい実施形態では、食品成形装置は、底側プレートと型プレートとの間にシールプレートを備えている。このシールプレートは、特に、食品成形材料の入口の周りの領域を封止するようになっている。さらに、シールプレートによって、食品成形材料が空洞の周りに分配されず、空洞内にのみ分配されることが確実になる。空洞から突出す材料は、好ましくは、シールプレートによって切断される。従って、好ましい実施形態では、シールプレートは、型空洞から突出する食品成形材料を切断する切断手段を構成することになる。
好ましくは、シールプレートは、バネ要素、好ましくは、調整可能なバネ要素によって、型プレートに押圧されるようになっている。バネ要素の調整によって、シールプレートと底側プレートとの間の圧力を食品成形材料に基づいて調整することができる。さらに、摩耗を均等化することができる。
好ましくは、型プレートは、多孔性型領域を備えている。型プレートのこの多孔性型領域は、多孔性材料、例えば、焼結材料から作製されている。成形されたパティを空洞から外に取り出すために、空気をこの多孔性材料を通して排出させることが可能となっている。さらに、多孔性材料内の通路を利用し、空洞を通気することもできる。
好ましくは、多孔性領域は、型プレートのフレーム内へのインサートである。好ましくは、このインサートは、多数の空洞を備えている。空洞は、例えば、金属切断によって、多孔性領域内に挿入されている。
他の好ましい実施形態では、型領域は、空洞ごとに1つのインサートを備えている。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、食品成形装置は、空気流れを2つ以上の空洞の間または2つ以上の空洞列の間に分割する1つまたは複数の手段を備えている。本発明のこの実施形態は、空気の短絡を避けるのに特に有利である。好ましくは、この手段は、空気入口と型および/または係止プレートとの間の間隙内にのみ存在し、多孔性材料内にも少なくとも部分的に延在している。追加的または代替的に、この手段は、プレート内にインサートを固定し、および/または押圧部材として、インサートを成形プレートに対してぴったりと配置させることを確実にするために、利用されてもよい。
本発明の他の独自の実施形態または好ましい実施形態は、型プレートを有する食品成形装置であって、型プレートは、2つの位置間で往復運動可能になっており、該型プレートは、空洞を備えており、空洞は、充填ステーションにおいてパティ材料によって充填され、取出しステーションにおいて空になるようになっている食品成形装置において、2つの放出ステーション、および取外しステーションごとに1つのベルトを備えている食品成形装置である。
本発明は、食品成形装置に関する。この食品成形装置では、成形可能な、例えば、生パン、挽肉などのパティ材料が、所望の形状に成形可能である。この形状は、二次元、すなわち、円盤であってもよいし、または三次元、すなわち、ボールであってもよい。本発明によれば、食品成形装置は、2つの異なる位置間、すなわち、充填位置と放出位置との間で往復運動する型プレートを備えている。この型プレートは、空洞を備えており、該空洞内にパティ材料が充填され、好ましくは、押圧され、これによって、成形されるようになっている。型プレートは、好ましくは、行列に配置された多数の空洞を備えている。すなわち、型プレートは、多数の平行列を備えており、各列は、多数の空洞を備えている。これらの列は、好ましくは、型プレートの運動の方向と直交して配置されている。好ましくは、1つの列および/または1つ以上の列内の空洞は、充填ステーションにおいて同時に充填されるようになっている。好ましくは、この後、1つの列および/または1つ以上の列内の空洞は、放出ステーションにおいて同時に空にされるようになっている。
本発明によれば、本発明の食品成形装置は、充填ステーションの左右に配置された2つの放出ステーションを備えている。型プレートは、これらの2つのステーション間で往復運動するようになっている。これらの放出ステーションにおいて、成形されたパティは、空洞から取り外されることになる。本発明によれば、本発明の食品成形装置は、取外しステーションごとに、個別のベルトを備えている。従って、本発明の装置は、最新技術による装置よりもさらに一層柔軟に操作可能である。2つのベルトは、同じ速度または異なる速度で操作可能である。2つのベルトの移送方向は、好ましくは、同じである。好ましくは、1つのベルトは、他のベルトよりも長くなっており、さらに好ましくは、より長いベルトは、より短いベルトよりもより高速度で操作されるようになっている。好ましくは、ベルトは、少なくとも部分的に互いに異なる高さに配置されている。さらに好ましくは、少なくとも1つのベルトは、少なくとも部分的に該ベルトを昇降する手段を備えることができるようになっている。本発明の他の好ましい実施形態では、少なくとも1つのベルトは、種々の区分を備えており、これらの区分は、さらに好ましくは、互いに対して移動可能であり、さらに好ましくは、回転可能である。
好ましくは、少なくとも1つのベルトは、パティの移送前および/または移送中に、該ベルトの高さを少なくとも部分的に変更する手段を備えている。好ましい実施形態では、ベルトは、傾けられるようになっており、および/またはベルトの部分的な区域が下げられ、かつ傾けられるようになっている。本発明のこの好ましい実施形態は、型プレートからのパティの取出し中に、型プレートとベルトとの間の距離を極めて小さくすることができ、これによって、型プレートからベルトへの落下中のパティの変形または破損を回避することができる、という利点を有している。一方、ベルトに沿った移送中、ベルト上の成形されたパティと本発明の食品成形装置の他の部分との間の衝突を回避するために、ベルトの表面と本発明の食品成形装置の他の部分との間の距離を比較的大きくすることができる。
好ましくは、2つのベルトは、シーソに接続されている。このシーソの一端は、ベルトの各々と真っ直ぐに並ぶことができるようになっている。従って、2つのベルトに載せられたパティは、シーソの下流に配置された1つのベルト上に結集されることになる。シーソは、好ましくは、ベルトも備えている。このベルトは、2つのパティ列間の距離を増減するために、食品成形装置の第1および/または第2のベルトの速度と異なる速度で操作可能である。これは、シーソの下流の移送手段にも当てはまる。
好ましくは、ベルト、シーソ、および/または下流のベルトの少なくとも1つは、側方、すなわち、移送の方向と直交する水平方向に移行可能になっている。この好ましい実施形態によって、パティをベルト上に互い違いに配置させることができる。
本発明の好ましい実施形態または他の独自の実施形態によれば、型プレートは、少なくとも部分的に多孔性である。好ましくは、空洞、特に空洞の底および側壁は、多孔性材料、例えば、焼結材料から作製されている。本発明のこの実施形態は、パティが、例えば、空気によってプレートの外に排出可能であるという利点を有している。加えて、空洞は、空洞の充填中、多孔性材料を介して通気可能である。
本発明の他の好ましい実施形態または独自の実施形態では、充填ステーションの出口は、型プレートの下方にある。本発明のこの実施形態は、型プレートの充填および放出が、型プレートの同じ側で行われ、これによって、型プレート内にどのような貫通孔を有する必要がないという利点を有している。
好ましくは、本発明の食品成形装置は、パティを型の外に排出する2つの出口手段、好ましくは、2つの空気出口手段を備えている。本発明のこの実施形態は、パティを型プレートから取り外すのに、どのようなピストンも必要ではないという利点を有している。
本発明の他の独自の実施形態または好ましい実施形態によれば、型プレートは、スティックを受け入れる長孔を備えている。スティックは、パティ内に挿入され、パティを保持するのに利用されるものである。長孔は、スティックをパティ内に挿入する間、スティックを案内するようになっている。スティックは、好ましくは、型プレートをスティックに対して移動させることによって、および/またはスティックを型プレートに対して移動させることによって、パティ内に挿入されるようになっている。長孔は、好ましくは、U字状、正方形状、または矩形状の断面に形作られている。好ましくは、長孔は、空洞に接続されている。これによって、スティックを長孔を介してパティ内に挿入することが容易になる。好ましくは、長孔は、空プレートの空洞から型プレートの側限界に延在しており、運動の方向に直交して配置されている。
好ましくは、型プレートは、空洞の列を備えており、各列は、少なくとも1つ、好ましくは、多数の空洞を備えており、1つの列内の1つまたは複数の空洞は、他の列内の1つまたは複数の空洞と互い違いに配置されている。本発明のこの好ましい実施形態は、ベルトを側方に移動させることなく、パティをベルト上に互い違いのパターンで配置させることができるという利点を有している。
本発明の他の主題は、パティの移送のためのプロセスであって、パティを互い違いに配置させるようになっている、プロセスである。本発明のこの実施形態によれば、単位長さ当たりのベルト上に載せられるパティの数を増やすことが可能である。さらに、このプロセスは、パティの後続の処理および/またはパティの包装に関する利点を有している。
好ましくは、パティは、スティックを備えており、該スティックは、少なくとも部分的に種々の方向に向けられるようになっている。好ましくは、1つのスティックは、移送ベルトの運動の方向に向けられ、次のスティックは、反対方向に向けられるようになっている。
以下、図1〜図32に従って、本発明について説明する。これらの説明は、保護の範囲を制限するものではない。これらの説明は、本発明の全ての独自の実施形態に、同じように適用されるものである。
本発明の装置の一実施形態を示す図である。 本発明の装置の一実施形態を示す図である。 本発明の装置の一実施形態を示す図である。 本発明の装置の一実施形態を示す図である。 本発明の押圧部材を示す図である。 本発明の押圧部材を示す図である。 本発明の装置の他の実施形態を示す図である。 図1〜図4による装置のさらなる詳細を示す図である。 スティック挿入を示す図である。 スティック挿入を行うようになっている本装置の他の実施形態を示す図である。 スティック挿入を行うようになっている本装置の他の実施形態を示す図である。 スティック挿入を行うようになっている本装置の他の実施形態を示す図である。 可動挿入ユニットを示す図である。 食品成形装置の第1の実施形態を示す図である。 食品成形装置の第2の実施形態を示す図である。 型プレートの第1の実施形態を示す図である。 型プレートの第2の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の操作を示す図である。 本発明の食品成形装置の操作を示す図である。 本発明の食品成形装置の操作を示す図である。 本発明の食品成形装置の操作を示す図である。 本発明の食品成形装置の操作を示す図である。 本発明の食品成形装置およびその操作を示す図である。 本発明の食品成形装置およびその操作を示す図である。 本発明の食品成形装置およびその操作を示す図である。 本発明の食品成形装置およびその操作を示す図である。 本発明の食品成形装置およびその操作を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 本発明の食品成形装置の他の実施形態を示す図である。 スティック付きパティの成形を示す図である。 互い違いに配置されたパティが置かれたベルトを示す図である。 互い違いに配置された空洞を有する型プレートを示す図である。
図1〜図4は、本発明の成形装置の一実施形態を示している。図1および図2から分かるように、成形装置3は、総称的に4によって示されているハウジングを有しており、ベース部材5(ここでは、ベースプレート)と、脱気部材2(ここでは、脱気プレート)と、これらの2つの構成部品間の側ガイド6(図2参照)と、部品2,5,6を互いに押し付けて保持する蓋部材7とを備えている。脱気部材2は、通気孔8を有している。これらの孔8を利用して、充填中の型11の通気を行い、混入空気を除去することができる。また、これらの孔8を用いて、気体、例えば、空気を型内に排出し、空気クッションをもたらし、型内のパティの付着を低減させることができる。側ガイド6、ベース部材5、および脱気部材2は、チャンバ9の範囲を定めており、このチャンバ9内において、成形部材1が、実線で示されている内方に移動した位置と、破線で示されている外方に移動した位置との間で移動可能になっている。成形部材の内方位置は、所謂、充填位置であり、この位置において、型が食品塊によって充填されるようになっている。外方位置は、所謂、放出位置であり、この位置において、成形されたパティが成形部材1から放出されるようになっている。ベース部材5は、(図示されていない)食品塊の供給装置に接続された供給口10を有している。成形部材1の内方に移動した位置において、成形部材1内に配置された型11は、供給口10と連通するようになっている。本発明によれば、ベース部材は、好ましくは、凹部12を備えており、該凹部12内に、押圧部材13(ここでは、押圧プレート)が配置されている。固定された押圧部材13は、図5および図6にさらに詳細に示されているが、ベース部材5の供給口10に位置合せされた開口14を有している。溝15が、この供給開口14の周りに配置されており、この溝15内には、供給開口14を同じように取り囲むバネ要素16、例えば、ゴムリングまたはOリングが配置されている。このバネ要素は、供給口10の周りのその領域において、ベース部材5上に支持されている。バネ要素16によって生じる押圧力は、好ましくは、供給開口を封止するように、その一方では、バネ要素16、成形部材1および/または押圧部材13の摩耗を回避し、および/またはシール性を高めるために、封止力がそれほど高くならないように、調整可能になっている。押圧力の調整は、例えば、加圧流体が充填された中空のOリングによって、達成することができる。加圧流体が、Oリングの直径、従って、押圧力を変化させることになる。好ましくは、バネ要素は、コンピュータ制御されるようになっている。その結果、押圧部材13は、成形部材1に対してしっかりと押し付けられて保持され、供給口10の領域において、ハウジング4の内部チャンバ9内の前記成形部材1のどのような遊びも排除されることになる。また、バネ要素16は、押圧部材13と凹部12との間の間隙も封止することになる。この弾性圧によって、押圧部材13と成形部材1との間に漏れが殆ど生じることがない。さらに、成形部材1と相互作用するこの押圧部材13は、切断作用も有しており、食肉繊維のような塊の繊維は、成形部材1が外側突出位置に移動したときに、確実に切断されることになる。成形部材1に対する押圧部材13の封止をさらに改良するために、好ましくは、さらなる溝17が設けられ、該溝17内に、追加的なバネ要素18が配置されている。このバネ要素18の押圧力も、好ましくは、前述したように調整可能になっている。
図3および図4は、図1および図2による本発明の成形装置3の詳細を示している。この成形装置3は、成形部材1(ここでは、成形プレート)を備えている。成形プレート1は、該プレート1内の型11が食品によって充填される充填位置と、成形された食品22、具体的には、パティが成形部材1から取り出される放出位置との間で往復運動するようになっている。成形部材1の移動は、プレート上の両矢印によって示されている。図3および図4は、成形部材1の放出位置を示している。本発明の装置3は、好ましくは、ピストン24に接続された突出しカップ19を備えている。突出しカップ19は、ピストン24上の両矢印によって示されているように、始動位置から突出し位置に移動し、次いで元に戻るようになっている。突出しカップ19は、その底に、流体媒体、好ましくは、気体および/または水が浸透可能になっている有孔板20を備えている。図3は、その始動位置にある突出しカップを示している。図4は、突出しカップが成形部材1内の食品22と接触した後、突出しカップが成形部材1内を通って移動し、成形部材1から食品22を突き出した後の突出しカップを示している。食品22は、成形部材1から取り出された後、移送ベルト21上に落下し、次の処理ステップに移送されることになる。当業者であれば、成形部材1が多数の型および対応する多数の突出しカップを備えることができることを理解するだろう。突出しカップは、個別に駆動されてもよいし、またはグループで一緒に駆動されてもよい。当業者であれば、成形部材1が間欠的または連続的に回転する孔付きドラムに置き換えられてもよいことをさらに理解するだろう。この場合、突出しカップは、好ましくは、ドラムの内側に配置されている。当業者であれば、パティ22の図示が簡素化されていること、およびパティ22が三次元形状を有することができることをさらに理解するだろう。この場合、突出しカップ(ここでは、突出プレート20)の底は、対応する形状を有している必要がある。
図5および図6は、押圧部材13(ここでは、押圧プレート)の詳細を示している。このプレート13は、固定されており、図5に示されている上面が成形部材に隣接するようになっている。成形部材の移動は、両矢印によって示されている。前述したように、押圧部材13は、開口14を備えており、該開口14を通って、食品塊が型内に供給されるようになっている。この開口は、少なくとも部分的にブレード23が加工されている周囲を備えている。ブレード23は、成形部材の移動中、特に、成形プレートの放出位置への外方移動中、食品、例えば、食品の繊維、例えば、筋繊維を切断するものである。ブレード23は、成形部材の移動中に成形パティの内面および/または型の内面がブレードを完全に横切って移動するように、押圧部材13内に配置されている。当業者であれば、三次元食品を成形する場合、押圧プレート13も三次元的に形作る必要があることも理解するだろう。この場合、ブレードも三次元に形作られることになる。ブレードは、好ましくは、押圧部材の材料内に直接加工されることになる。すなわち、ブレードおよび押圧部材は、一体物から作製されることになる。好ましくは、ブレードは、鋸刃状および/または波状になっている。好ましくは、ブレードは、水噴射切断によって作製されるようになっている。
図6は、図5による押圧プレートの背面を示している。この背面において、溝15,17が、プレート内に加工されている。溝15,17は、それぞれ、バネ要素16,18を保持するものである。これらのバネ要素は、ここでは、Oリングである。Oリングは、好ましくは、前述したように、その直径が調節可能になっている。
図7は、本発明の成形装置の他の実施形態を示している。図1〜図6に関してなされた開示は、この実施形態にも適用される。ここでは、成形部材1は、連続的または間欠的に回転するドラムである。ドラムの周囲は、いくつかの型11を備えている。これらの型11は、種々の角位置に配置されており、好ましくは、ドラムの軸方向に沿って、互いに平行に列をなして配置されている。型11は、ここでは、ドラム内に埋設された多孔性インサートからなっている。各型11は、通路システム25,28に接続されており、該通路システム25,28を通して、個々の型が通気可能になっており、および/または成形されたパティ22を型11から取り外すために、該通路システム25,28を通して、加圧媒体が排出可能になっている。
本発明の成形装置は、ドラムの周囲を部分的に包囲する充填シュー(shoe)をさらに備えている。このシューがドラムの周囲に隣接して押圧プレート13を備えていることが、図7aから特に分かるだろう。押圧プレート13は、図7cから特に分かるように、三次元形状のパティ22を作るために、ここでは、三次元的に形成されている。ベース部材5と押圧プレート13との間に、圧力伝達手段31(ここでは層板(lamella))を配置することができる。層板は、ベース部材5から押圧部材13に圧力を伝達するものである。押圧部材13は、ドラムの表面に常に接触するように、ここでは、柔軟材料から作製されている。ベース部材5は、押圧プレートをドラムに押圧する押圧手段、例えば、バネ要素を備えている。これらのバネ要素は、好ましくは、前述したように、調整可能になっており、さらに好ましくは、コンピュータシステムによって調整可能になっている。ドラムは、食材が型内に供給される充填位置から図7cに示されている放出位置まで、好ましくは、連続的に回転するようになっている。この放出位置において、成形されたパティ22は、移送ベルト21上に放出され、運び去られることになる。
図8は、図1〜図4による本発明の成形装置の実施形態のさらなる詳細を示している。図8aでは、充填位置にある成形プレート1が示されている。この充填位置において、食品塊33が、型プレートに互いに平行に列をなして配置された個々の型内に供給されることになる。成形プレートの下方に、押圧プレート13が位置している。押圧プレート13は、ここでは、三次元に形成されている。すなわち、押圧プレート13は、三次元形状の食品、ここでは、規則的な多数の角直径を有する棒状物の生成を可能にするために、凹みを備えている。型の充填中、型の通気を可能にするために、ここでは、図8bに示されているような多孔性インサートからなる型が、通路システム25,28に接続されている。通路システム25,28は、例えば、大気に接続可能であり、混入空気の除去を可能にするものである。成形プレート1上の両矢印に示されているように、成形プレートは、図示されている充填位置から、図8cに示されている放出位置に移動することができる。図8bは、多孔性材料から作製された前述の型11の詳細を示している。ここでは、型は、空洞26内に挿入されたインサートである。これらの空洞26の各々は、分岐28を介して通路25に接続されている。分岐28および/または通路25は、脱気プレート2内に配置されている。図8cは、その放出位置にある成形プレートを示している。ここでは、型は、通路25を介して、成形された食品パティ22を型11から外に排出する圧力媒体、例えば、加圧空気に接続されている。通路25は、ここでは、固定エジェクタ32の一部である。押圧プレート13に隣接する成形プレート1の表面も三次元的に形成されており、押圧プレートの凹みが成形部材の凸面に嵌合しているかまたはその逆になっていることが、図8cから特に分かるだろう。
図9は、成形された食品パティ22内へのスティック29の挿入を示している。スティックの挿入は、充填位置から放出位置への成形部材1の移動中、または成形部材が放出位置に達した後に、行うことができる。当業者であれば、スティック29を挿入させるために、スティックは、静止していてもよいし、および/または移動可能になっていてもよいことを理解するだろう。スティック29は、長孔30を介してパティ内に挿入されるようになっている。この長孔によって、パティおよびスティックは、放出位置に排出されることになる。
図10〜図12は、本発明の装置3の他の実施形態を示している。この装置3は、ここでは、ドラム1を備えている。ドラム1は、矢印によって示されているように、反時計方向に回転するようになっている。このドラムは、空洞26を備えており、該空洞26内において、パティが成形されるようになっている。さらに、本発明の装置は、その前端の両方に、それぞれ、スティック挿入ユニット34を備えている。各スティック挿入ユニット34は、スティックをパティ22内に挿入するものである。続いて、スティック29が挿入されたパティ22は、移送ベルト21上に放出され、本発明の装置から運び去られることになる。図11から特に分かるように、各空洞26は、開口(ここでは、長孔30)に接続されており、該長孔30を通って、スティック29が、空洞26内に成形されたパティ内に挿入されることになる。ここでは、空洞26は、多孔性材料から作製されている。
図12は、スティック挿入ユニット34の詳細を示している。スティック挿入ユニット34は、ここでは、挿入ピン35を備えている。挿入ピン35は、スティック29を空洞26内、従って、成形されたパティ内に押し出すものである。スティック挿入ユニット34は、静止体として設けられていてもよいし、可動体として設けられていてもよい。スティック挿入ユニット34が静止体の場合、スティックがパティ内に挿入される間、ドラムの回転が停止されねばならない。挿入ユニット34が可動体の場合、挿入ユニット34は、好ましくは、円弧に沿って移動し、スティックを空洞に挿入させるようになっている。スティック挿入が達成されるや否や、挿入ユニット34は、元の位置に戻り、次いで、他のスティックをパティ内に押し込むことになる。好ましい実施形態では、本発明の装置は、その周囲に沿って多数の空洞列を備えている。好ましくは、一つの列にスティックが挿入されている間に、他の列が、少なくとも部分的に同時に、食品成形材料によって充填されるようになっている。これは、成形部材が移動している間になされもよいし、または成形部材が静止している間になされてもよい。
図13には、移動可能な挿入ユニット34が示されている。図13aには、元の位置にある挿入ユニットが示されている。成形部材1(ここでは、ドラム)は、少なくとも1つの空洞を有する多数の列を備えている。ドラムは、反時計方向に回転するようになっている。列1が挿入ユニット34に達するや否や、これらは、共回転する。この共回転中(図13b,13c参照)、スティックが、空洞内、従って、パティ内に挿入される。このスティック挿入が完了した時点で(図13c参照)、挿入ユニットは、その元の位置まで時計方向に回転し(図13d参照)、次いで、スティックを列2の空洞に挿入するために、この列と共回転する。好ましくは、元の位置への回転は、スティックの挿入中の共回転よりも迅速に行われるようになっている。
図14は、本発明の食品成形装置の第1の実施形態を示している。この食品成形装置は、上側プレート12および底側プレート11を備えている。これらのプレート12,11は、本発明の装置の固定部、すなわち、装置のフレームである。これらのプレート11,12は、間隙を画定しており、該間隙内には、型プレート17が配置されている。この型プレートは、充填位置3と放出位置4との間で往復運動するようになっている。型プレートは、フレーム2を備えている。フレーム2は、好ましくは、中実材料から作製されている。さらに、型プレートは、多孔性型領域7を備えている。多孔性型領域7は、多孔性材料、例えば、焼結材料から作製されている。この多孔性型領域7に、空洞5が機械的に切り込まれている。多孔性型領域7は、好ましくは、空洞5の配列、すなわち、いくつかの列に配置された空洞を備えている。具体的には、各列が、多数の空洞を備えている。各列は、好ましくは、運動の方向と直交して延在している。各列の空洞は、好ましくは、同時に空にされ、かつ同時に充填されるようになっている。2つ以上の列の空洞が、同時に空にされ、かつ同時に充填されるようになっていてもよい。型プレートの上面に隣接して、本発明の食品成形機は、係止プレート9を備えている。係止プレートは、型プレートを上方から、例えば、ローラーによる凹みに対して、保護するものである。係止プレート9と上側プレート12との間に、多数のローラー要素10が配置されている。これらのローラー要素は、好ましくは、型プレート17の全幅W(図16参照)にわたって延在している。ここでは、ローラー要素10は、略20mmの小径を有する円筒体である。これらの円筒体は、極めてわずかな距離を隔てて並んで配置されている。ここでは、ピッチは、25mmであり、ローラー間の距離は、5mmである。本発明のこの好ましい実施形態によれば、型プレートの圧力分布が均等になり、型プレートの曲げが全くまたは殆ど生じないことが確実になる。ローラー要素10によって、2つの位置間での型プレートの運動中、型プレートと食品成形装置のフレーム、すなわち、固定上側プレート12との間に摩擦が殆ど生じないことが確実になる。さらに、本発明のパティ機は、入口を備えており、該入口を通って、パティ材料が空洞5内に挿入、好ましくは、送り込まれるようになっている。この入口は、充填位置3に配置された充填ステーション6内に配置されている。
さらに、本発明の食品成形機は、放出位置4を備えており、該放出位置4において、成形されたパティは、型プレートから、例えば、ベルト27上に放出されることになる。ここでは、多孔性材料を通って強制的に送られる加圧空気を用いて、成形されたパティを排出するようになっている。従って、食品成形装置は、その放出位置4において、放出ステーションを備えている。放出ステーションは、ここでは、多孔領域を通して、特に、空洞を通して、さらに具体的には、空洞の底および側壁を通って、空気を強制的に送る手段である。
図15は、本発明の食品成形機の第2の実施形態を示している。図14による食品成形機と比較して、本食品成形機は、追加的に、シールプレート15を備えている。シールプレート15は、底側プレート11と型プレート17の底面との間に配置されている。シールプレート15は、バネ要素16、好ましくは、調整可能なバネ要素16によって、型プレートに押圧されるようになっている。この押圧力は、型プレートを係止プレート9に対して押圧する共に、係止プレートをローラー要素10に対して押圧することになる。シールプレートは、入口周りの領域を封止し、食品成形材料の本質的に全てが、空洞の周囲ではなく、空洞内に挿入されることを確実なものにする。さらに、シールプレートは、型プレートの空洞から突出する材料を切断することになる。
図16は、型プレート17の第1の実施形態を示している。ここでは、多孔性型領域は、一体片から作製されており、フレーム2内に、例えば、押込み、ネジ込み、溶接、半田付け、または接着によって、挿入されるようになっている。インサート7は、その下面に、多数の列に配置された多数の空洞を備えている。具体的には、各列が、多数の空洞5を備えている。パティを排出するために多孔性インサート内に押し込まれる空気に関連する空気の短絡を確実になくすために、本発明の食品成形機は、分流器18(ここでは、4つの分流器)を備えている。これらの分流器は、係止プレート9と型プレート2との間の間隙内に配置されており、多孔性インサート7の表面に延在している。
図17は、型プレートの他の実施形態を示している。ここでは、多孔性要素は、型プレートの孔内に挿入される個別の要素である。1つの空洞が、1つの個別の多孔要素を備えている。これ以外は、図16に関する説明を参照されたい。
図18は、本発明の食品成形装置の操作を示している。図18aでは、空洞5は、放出位置にある。この放出位置4では、空気が入口を介して空洞5内に、特に、多孔性型領域内7に強制的に供給されるようになっている。空気は、多孔性型領域を通って、空洞内に流れ、矢印20に示されているように、パティを排出する。成形されたパティは、好ましくは、ベルト上に落下し、運び去られることになる。パティが型プレートから放出されるや否や、型プレートは、図18bにおいて矢印23によって示されているように、左側に移動する。この内方移動ストローク中および型プレートがその充填位置3に達した後(図18c)、食品成形材料が、矢印21によって示されているように、空洞5内に挿入され、好ましくは、型プレート17の空洞内に押し込まれることになる。このステップ中、多孔性材料を生かして、混入した空気を空洞から除去することができる。
図18dに示されているように、空洞の充填が完了されるや否や、型プレートは、その放出位置4に戻され、再び、空気が排出媒体供給部8を通して強制的に送給され、図18eに示されているように、成形されたパティが型プレートから外に取り出されることになる。
図19は、多数の空洞を有する型プレート2を備える本発明の食品成形装置を示している。この例では、型プレートは、4列の空洞を備えており、各列は、多数の空洞5を備えている。これらの列は、型プレート2の運動と直交して配向されている。型プレートの移動は、両矢印によって示されている。さらに、本発明の食品成形装置は、1つの充填ステーション6を備えており、該充填ステーション6において、パティ材料が1列または複数列の空洞内に同時に押し込まれるようになっている。この例では、2列の空洞が同時に充填されるようになっている。さらに、本発明の食品成形装置は、第1の放出ステーション8および第2の放出ステーション7を備えている。図19による実施形態では、2列の空洞5.1が、現在、放出ステーション8において空にされており、同時に、2列の空洞5.2が充填ステーション6において食品成形材料によって充填されている。図19から分かるように、各放出ステーション7,8は、それ自体のベルト9、10を備えている。具体的には、第1の放出ステーション8は、ベルト9に隣接しており、第2の放出ステーション7は、ベルト10に隣接している。図19では、成形されたパティは、現在、ベルト9上に載せられ、矢印によって示されている方向に移送されている。ベルト9は、好ましくは、3つの区分9’〜9’’’を備えており、区分9’,9’’は、区分9’’’に対して移動可能である。好ましくは、ベルトは、2つの軸18,19を備えており、区分9’’は、区分9’’’に対して軸18を中心として回動可能であり、区分9’は、区分9’’に対して軸19を中心として回動可能である。さらに、ベルト9は、手段11、例えば、モータ手段を備えている。モータ手段は、ベルト9、特に、その区分9’,9’’を昇降させることが可能となっている。
図20は、パティ(図示せず)がベルト9の区分9’に落下した後の状態を示している。その後、パティと特に充填ステーション6の手段との衝突を避けるために、このベルトは、下げられることになる。パティは、矢印によって示されているように、左から右に移送される。同時にまたは連続的に、型プレート2は、その第2の位置(図21参照)に移動され、この位置において、空にされたばかりの空洞が、充填ステーションにおいてパティ材料によって充填されることになる。前述のステップにおいて充填されている空洞は、第2の放出ステーション7と位置合せされている。この放出ステーションにおいて、成形されたパティ(図示せず)をベルト10上に放出するために、空気が排出される。続いて、図22から分かるように、ベルト上のパティと食品成形装置との間の衝突を避けるために、ベルト10が傾けられ、これによって、下げられる。その後、図23から分かるように、型プレート9は、図19においてすでに示されている位置に戻され、プロセスが再始動することになる。
図19〜図23から分かるように、充填ステーションの(ここではプレートとして設計されている)出口部13は、4列の空洞が同時に充填されるような幅を有している。加えて、この出口部は、分流器17、例えば、弁を備えている。この分流器17によって、パティ材料は、型プレートによって覆われている出口プレート13の区分を通してのみ排出されることが確実になる。
図24〜図29は、本発明の第2の実施形態を示している。この実施形態は、図19〜図23による実施形態と本質的に同じであり、図19〜図23に関連する開示内容は、この実施形態にも適用される。この実施形態では、第1のベルト9は、1つのセグメントから作製されており、ベルト9と充填ステーションとの間の空間、特に、区分9’と充填ステーションとの間の距離を大きくするために、傾けられている。加えて、本発明のこの実施形態は、シーソ12を備えている。シーソ12は、ベルト9またはベルト10のいずれかと真っ直ぐに並ぶことができる。図24では、パティは、ベルト9上に載せられている。従って、シーソ12は、このベルト9と真っ直ぐに並んでいる。次いで、図26から分かるように、型プレート2は、第2の位置に移動し、この位置において、型空洞は、ベルト10上で空にされる。この移動中またはこの移動後、図27から分かるように、シーソ12は、ベルト10と真っ直ぐに並ぶように、傾けられる。次いで、図28および図29に示されているように、型プレート2は、初期位置(図24参照)に戻され、シーソは、再び、ベルト9に真っ直ぐに並ぶことになる。シーソによって、ベルト9,10の積荷が1つのベルト上に結集可能になる。シーソ12またはシーソの下流のベルトは、2列間の距離を増減するために、シーソ自体またはベルト9,10の速度と異なる速度で操作可能になっている。
図30は、本発明のさらに他の実施形態を示している。ここでは、スティック21が、パティの形成後または形成中に、パティ内に挿入されるようになっている。従って、型プレートは、空洞ごとに1つの長孔20を備えている。この長孔20は、パティ内へのスティック挿入中にスティックを案内するものである。スティックは、該スティックを移動させることによって、および/または型プレートを移動させることによって、パティ内に挿入することができる。長孔20は、底に向かって開いており、空洞から型プレート2の側限界23に向かって延在しており、両矢印によって示されているように、型プレートの運動と直交している。長孔20が底に向かって開いていることによって、パティおよびスティックは、型プレートの空洞から容易に離脱可能である。型プレートの長孔の方向によって、パティは、そのパティのスティックがベルトの運動の方向に向けられるように(ベルト10上のパティ参照)、またはそのパティのスティックがベルトの運動と逆の方向に向けられるように(移送ベルト9上のパティ参照)、成形されることになる。
例えば、図24〜図29に示されているシーソ12によって、図31に示されるようなパターンが得られる。当業者であれば、このパターンを得るには、ベルト9、ベルト10、ベルト9,10の下流のシーソ―および/またはベルト24、および/またはシーソが、ベルトの運動の方向および/またはこのような構成部品の運動の方向に対して、側方に、すなわち、水平かつ垂直に移動可能でなければならない、ことを理解するだろう。図31のパターンは、ベルトの単一面積当たりに載せられるパティの数を増やすことができるという利点がある。これは、パティのさらなる処理および/またはパティの包装に有利である。何故なら、比較的小さいパッケージしか必要としないからである。当業者であれば、これは、スティックのないパティにも適用されることを理解するだろう。
図31に示されている互い違いのパターンは、図32に示されているように、型プレート2の空洞を互い違いモードに配置することによっても、達成可能である。このような型プレートの場合、ベルトおよび/またはシーソの1つを側方に移動させる必要がない。
1 成形部材 プレート、ドラム、食品成形装置
2 脱気部材、フレーム、型プレート
3 食品成形装置、充填位置
4 ハウジング、放出位置
5 ベース部材、空洞
5.1 空になっている空洞
5.2 充填されている空洞
6 ガイド、充填ステーション
7 蓋部材、多孔型領域、第2の放出ステーション
8 通気孔 排出媒体供給源、第1の放出ステーション
9 チャンバ、係止プレート、第1のベルト
9’〜9’’’ 第1のベルトの区分
10 供給口、ローラー要素、シリンダー、第2のベルト
11 型、インサート、プレート、底側プレート、手段
12 凹部、プレート、上側プレート、シーソ
13 押圧部材、入口、充填ステーションの出口
14 開口、出口、第1の出口手段
15 溝、シールプレート、第2の出口手段
16 押圧要素、バネ要素、充填ステーションの入口
17 溝、型プレート、分流器
18 押圧要素、バネ要素、分流器、軸
19 突出しカップ、排出媒体、空気、軸
20 浸透性底、矢印、落下しているパティ、長孔
21 移送手段、移送ベルト、パティ材料供給源、スティック
22 パティ、空洞内の食品、空洞の列
23 ブレード、側限界
24 ピストン、ベルト
25 通路、パティ
26 空洞、ローラーケージ、気体、空気
27 凹み、ベルト、通気口
28 分岐、パティ移送
29 スティック
30 開口、長孔
31 圧力伝達手段、層板
32 エジェクタ
33 食品塊
34 スティック挿入ユニット
35 挿入ピン
36 成形部材の前端
W 型プレートの幅
L 空洞が配置されている領域、多孔型領域

Claims (5)

  1. 成形部材(1)によってパティ(22)を作る食品成形装置(3)であって、前記成形部材(1)は、複数の型(11)を備えており、該型(11)内において、前記パティが成形されるようになっており、前記成形部材(1)は、押圧部材(13)に隣接して配置されており、少なくとも部分的に多孔性材料から作製されている食品成形装置(3)において、スティック(29)を各パティ(22)内に挿入する手段(30)を備え、前記手段(30)は、前記押圧部材(13)によって前記スティック(29)を長孔を介して前記各パティ(22)内に挿入する手段であり、前記食品成形装置(3)はドラムであり、前記手段(30)は前記ドラムの前端(36)に配置され、スティック挿入ユニットは少なくとも円弧区域に沿って移動可能になっていることを特徴とする、食品成形装置(3)。
  2. 前記パティ(22)の意図していない離脱を避けるために、真空が前記成形部材に加えられるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の食品成形装置(3)。
  3. 各型(11)は、大気および/または圧力媒体システム(25,26,28)に接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の食品成形装置(3)。
  4. 前記成形部材(1)が前記各パティ(22)へ向かって移動している間に、前記スティック挿入ユニット(34)を前記各パティ(22)内に押し込むカムを備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の食品成形装置(3)。
  5. 前記長孔(20)は、前記空洞(5)に接続されていることを特徴とする、請求項に記載の食品成形装置(3)。
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