JP6419742B2 - アルミニウム合金部材およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、鋳造材からなる高強度なアルミニウム合金部材およびその製造方法に関する。
自動車等の軽量化を図るため、高強度が要求される構造部材等にもアルミニウム合金部材が使用されるようになってきた。その用途のさらなる拡大には、鍛造材のみならず鋳造材(鋳物)からなるアルミニウム合金部材も、機械的特性(特に強度)に優れることが必要となる。
鋳物の機械的特性の向上には、その合金組成のみならず、熱処理(溶体化、冷却(焼入れ)、時効等)も非常に重要である。アルミニウム合金の熱処理として、一般的にはJIS規格にあるT4〜T7等がなされる。いずれの熱処理でも、鋳物を高温に加熱して固溶の均一化等を図る溶体化処理がなされる点で共通する。もっとも一般的に、溶体化処理には長時間を要するため、アルミニウム合金部材の製造コストの上昇要因となっていた。そこで、その処理時間を短縮する方法が提案されており、例えば、下記の特許文献に関連する記載がある。
特開昭60−208460号公報 特開平9−272942号公報 特開平11−293430号公報 特開平11−246925号公報 特開2001−262295号公報 特開2004−52087号公報
特許文献1〜4は、固相線温度近傍の高温で加熱して、アルミニウム合金からなる鋳物の溶体化処理を短時間で行うことを提案している。しかし、鋳物を単純に高温加熱すると、鋳物の一部に溶融(バーニング)が生じ、溶体化処理後の鋳造組織には空隙(気孔)が生じる。これでは却って、鋳物の機械的特性が低下し得る。なお、鋳物は、形状が複雑で部位により肉厚が異なることが多いため、溶体化処理中の溶融を温度管理のみで抑制することも困難である。
特許文献5、6は、熱間等方圧プレス処理(HIP処理)を利用して溶体化処理の少なくとも一部を行うことにより、気孔率または鋳造欠陥の低減と、溶体化処理時間の低減を図ることを提案している。例えば、特許文献5では、470〜540℃×700〜1200bar(70〜120MPa)の溶融塩浴中に鋳物を20〜40秒保持するHIP処理を行うことにより、溶体化処理時間を4〜5時間に短縮している([0011]〜[0013])。また特許文献6では、500〜530℃×50〜200MPaのガス中に鋳物を保持することにより、2〜3時間程度で圧密化処理と溶体化処理を同時に行っている([0035]〜[0037])。
しかし、このような方法でも、少なくとも数時間の溶体化処理を必要としていることに変わりなく、熱処理(特に溶体化処理)に要する時間を十分に短縮できているとはいえない。また、HIP処理は非常に高い圧力下でなされるため、大型で特殊な装置を必要とし、量産性にも乏しい。このためHIP処理を利用した方法では、鋳造材からなる高強度なアルミニウム合金部材の製造コストを低減することは困難である。なお、いずれのHIP処理も、完全な固相状態からなる鋳物に対して非常に高い静水圧を印加することにより、鋳物に内包されている鋳巣等の気孔や欠陥等を押し潰すことを意図している。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、鋳造材からなる高強度なアルミニウム合金部材と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究した結果、亜共晶Al合金からなる鋳物の溶体化処理を、液相が少し生じ得るような温度域で、かつ、その鋳物に静水圧を印加しつつ行うことを着想した。そして、この溶体化処理を含む熱処理を実際に行うことにより、機械的特性に優れたアルミニウム合金部材が得られることを確認した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《アルミニウム合金部材の製造方法》
(1)本発明のアルミニウム合金部材(単に「Al合金部材」ともいう。)の製造方法は、固相線温度(Ts)と液相線温度(Tl)の温度差である相間温度差(ΔT=Tl−Ts)が20℃以上ある亜共晶アルミニウム合金(「亜共晶Al合金」という。)からなる鋳造組織を有するアルミニウム合金部材の製造方法であって、加圧雰囲気中で、Ts以上でTl未満である溶体化温度に、前記亜共晶Al合金からなる鋳物を加熱する溶体化工程を含む熱処理を行い、前記鋳造組織は、気孔率が0.5%以下であり、結晶粒径が50μm以上であると共に円形度が0.6以上であるデンドライト状の初晶アルミニウム(「初晶Al」という。)からなる結晶粒を30個数%以上含むことを特徴とする。
(2)本発明の製造方法によれば、気孔等の欠陥が殆どなくて、結晶粒が粒状化した良好な鋳造組織からなり、優れた機械的特性を発揮し得るアルミニウム合金部材が得られる。この理由は次のように考えられる。
亜共晶Al合金からなる鋳物に溶体化処理(溶体化工程)を施すことにより、アルミニウム基地(「Al基地」という。)内へ合金元素(Mg、Si、Cu等)を均質的に固溶させることができる。亜共晶Al合金が鋳造性を高めるSiを含む場合なら、溶体化処理により、AlとSiの共晶相も球状化し得る。
このような溶体化処理を、鋳物の固相線温度近傍の高温で行うことにより、合金元素のAl基地内への固溶限界や合金元素の拡散速度の向上が図られる。特に本発明に係る溶体化工程は、鋳物中に液相を出現させてなされるため、合金元素の固溶や均質化が著しく促進され、熱処理時間の大幅な短縮が図られると共に、デンドライト状の初晶アルミニウム(「初晶Al」という。)の粒状化や共晶相(例えばAl−Si)の球状化等も促進されて、良好な鋳造組織が生成され易くなる。
もっとも、液相を生じるような高温域で溶体化処理を行うと、鋳物の凝固時に生じた合金元素(溶質元素)の偏析部位で局部融解が生じ、その部位に空隙が形成され、却って強度低下を招くおそれがある。しかし本発明に係る溶体化工程は、加圧雰囲気中でなされるため、上述した溶体化処理中に鋳物内に生じた液相も加圧状態となり、局部融解等による空隙(気孔)の形成も抑制される。また、溶体化処理中、液相を介して鋳物内も加圧されるため、Al基地内への水素の拡散も進み易く、水素ガスに起因して発生する鋳巣(ガス巣)の縮小化やその発生の抑制等も図られる。
さらに、鋳物中に液相が出現すると、その体積膨張によって鋳物表面に発汗が生じることもあるが、本発明に係る溶体化処理中は、鋳物表面が加圧されているため、その発汗も抑制され得る。
こうして本発明の製造方法によれば、良好な鋳造組織からなり、鍛造材に匹敵するほどの高特性を発揮し得るAl合金部材が得られるようになったと考えられる。しかも本発明に係る溶体化工程は、従来よりも高温域で液相を介してなされるため、非常に短時間内に、鋳物中の合金元素の拡散と各結晶粒(晶出相)の粒状化等がなされる。従って本発明の製造方法によれば、機械的特性に優れた鋳造材からなるAl合金部材を短時間で得ることができ、その製造コストも大幅に低減可能となる。
《Al合金部材》
本発明は、上述した製造方法としてのみならず、機械的特性に優れた鋳物からなるAl合金部材としても把握できる。すなわち本発明は、固相線温度と液相線温度の温度差である相間温度差が20℃以上ある亜共晶Al合金からなる鋳造組織を有するアルミニウム合金部材であって、前記鋳造組織は、気孔率が0.5%以下であり、結晶粒径が50μm以上であると共に円形度が0.6以上であるデンドライト状の初晶Alからなる結晶粒を30個数%以上含むことを特徴とするアルミニウム合金部材としても把握できる。
《Al合金部材の製造装置》
本発明は、さらに、上述した製造方法としてのみならず、それを実施できる製造装置としても把握できる。すなわち本発明は、固相線温度と液相線温度の温度差である相間温度差が20℃以上ある亜共晶Al合金の鋳物に熱処理を施してアルミニウム合金部材を得るための製造装置であって、前記鋳物を気密状態で収容できる処理炉と、該鋳物内に液相が生じ得る溶体化温度以上の加熱温度(例えば700℃)まで該処理炉内を昇温できる加熱手段と、該処理炉内を所望のガス圧(例えば0.5〜15MPa)に加圧できる加圧手段と、該加熱手段と該加圧手段を制御する制御手段(調温手段と調圧手段)と、を備えることを特徴とするアルミニウム合金部材の製造装置としても把握できる。
《その他》
(1)本発明でいう溶体化温度は、固相線温度(Ts)と液相線温度(Tl)の中間温度であり、亜共晶Al合金からなる鋳物内に液相を生じ得る温度である。この溶体化温度が過大になると、鋳物の概形が保持され難くなる。このため溶体化温度は、溶体化処理の促進や結晶粒の粒状化等を図れる範囲内で、固相線温度近傍の温度であると好ましい。
本明細書では、便宜上、固相線温度または液相線温度というが、本発明に係る亜共晶Al合金の組成を二元系に限るものではない。厳密には固相面温度または液相面温度というべき場合でも、便宜上、本明細書では固相線温度または液相線温度という。
(2)特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
試料23に係る熱処理前の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。 その熱処理後の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。 試料C21に係る熱処理前の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。 その熱処理後の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。 試料C32に係る熱処理前の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。 その熱処理後の鋳造組織を示す顕微鏡写真である。
上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、本発明のアルミニウム合金部材のみならず、その製造方法等にも適宜該当する。製造方法に関する構成要素は、一定の場合(構造または特性により「物」を直接特定することが不可能であるかまたは非実際的である事情(不可能・非実際的事情)等がある場合)、プロダクトバイプロセスとして「物」に関する構成要素ともなり得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《亜共晶Al合金》
亜共晶Al合金(単に「Al合金」ともいう。)は、固相線温度(Ts)と液相線温度(Tl)の温度差である相間温度差(ΔT=Tl−Ts)が20℃以上、30℃以上さらには40℃以上となる合金組成を有する。ここでいう液相線温度(Tl)とは、液相状態の合金から固相が出現し始める温度である。また固相線温度(Ts)は、液相を含む状態から完全に固相単一の状態となる温度である。鋳造過程における凝固は、一般的な状態図で示される平衡状態で進行することはなく、通常、非平衡状態で進行し、その結果として鋳物が得られる。そこで、Al合金の液相線温度(Tl)または固相線温度(Ts)は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)によるDSC曲線による融解温度または溶融状態にある合金を測温しながら型内で冷却して得られる凝固曲線から求まる凝固温度として特定するとよい。これらの温度に基づいて、各種Al合金の溶体化処理温度が決定されると好ましい。なお、合金組成が概知であれば、熱力学平衡計算および状態図計算を行う熱力学計算システム(例えば「Thermo-calc」を用いたScheilの凝固シミュレーションにより、液相線温度(Tl)、固相線温度(Ts)を推定することも可能である。
そのような合金組成は種々考えられるが、例えば、以下に示すような合金組成であると好ましい。なお、以下に説明する合金組成は、亜共晶Al合金全体を100質量%(単に「%」という。)としたときの各元素の質量割合である。
(1)Si
Al合金は、Siを3〜11%、3.5〜10%、4.5〜9%さらには5.5〜8%含むと好ましい。Siが過少では鋳造性が低下して、割れやパイプ状の引け巣等の鋳造欠陥が発生し易くなる。Siが過多になると、脆弱なSi粒子の晶出量が増加し、機械的特性(特に伸びや強度)が低下し易くなる。ちなみにAl―Si合金の共晶点はSi:12.6%である。
(2)Mg、Cu、Cr
Al合金は、Mgを0.15〜1.5%、0.3〜1.2%、0.4〜0.9%さらには0.5〜0.65%含むと好ましい。MgはAl基地に固溶してAl基地を強化し得る。またMgは、Siが共存する場合、熱処理によりMgSiとして析出して、Al合金の機械的強度(引張強さ、耐力等)を向上させ得る。Mgが過少では、そのような効果が乏しくなる。Mgが過多では、Al合金の延性や靭性が低下し得る。
Al合金は、Cuを0.3〜6%、0.4〜5%、0.5〜4.5%さらには0.6〜4%含むと好ましい。Cuは、熱処理によりCuAlとして析出したり、Mgが共存する場合はMgCu系化合物として析出し得る。これによりCuはAl合金の機械的強度(引張強さ、耐力等)を向上させ得る。また、CuもAl基地に固溶してAl基地を強化し得る。Cuが過少では、そのような効果が乏しくなる。Cuが過多では、Al合金の延性や靭性が低下し得る。
Al合金は、Crを0.01〜0.3%、0.05〜0.25%さらには0.1〜0.2%含むと好ましい。Crは、Al基地に固溶しAl基地を強化したり、熱処理によりCr系化合物として析出してAl合金の機械的強度(引張強さ、耐力等)を向上させ得る。Crが過少では、そのような効果が乏しくなる。Crが過多では、粗大なCr系化合物が晶出するようになり、Al合金の延性や靭性が低下し得る。
(3)Ti、Zr等
Al合金は、Tiを0.05〜0.5%さらには0.07〜0.3%含むと好ましい。またZrを0.05〜0.5%さらには0.07〜0.3%含むと好ましい。この範囲内であれば、TiとZrの両方が含まれてもよい。TiまたはZrは、結晶粒を微細化させると共に、Al基地を固溶強化あるいは析出強化させる。また、TiまたはZrにより結晶粒が十分微細化されることにより、晶出物が等方的に分布した(偏析の少ない)鋳造組織が得られ易くなる。TiまたはZrが過少では、そのような効果が乏しくなる。特に鋳型からの指向性が強い場合、柱状晶が発達し易くなり、溶体化処理時の加圧効果(鋳巣抑制等)が低下し得る。TiまたはZrが過多では、鋳造組織中に粗大なTi化合物またはZr化合物が晶出して、Al合金の機械的特性が低下し得る。
Ti、Zrの他、Sr:0.005〜0.05%、Na0.001〜0.03%、Sb:0.05〜0.15%の少なくとも一つを含むと好ましい。Sr、NaまたはSbは、共晶Siを微細化させ、Al合金の機械的強度の向上に寄与し得る。なお、Al合金は、その他の改質元素を含んでもよく、また不可避不純物も当然含み得る。
《鋳造組織》
本発明のAl合金部材(熱処理後の鋳物)は、次のような鋳造組織からなると、機械的特性に優れて好ましい。先ず、気孔率が0.5%以下、0.3%以下、0.1%以下さらには0.05%以下であると好ましい。気孔率が過大ではAl合金部材の機械的特性(特に強度)の向上が望めない。
次に、結晶粒径が50μm以上であると共に円形度が0.6以上であるデンドライト状の初晶アルミニウム(「初晶Al」という。)の結晶粒が30個数%以上、40個数%以上さらには50個数%以上含まれると好ましい。粒状化した初晶Al(α−Al)が多いほど、機械的特性に優れたAl合金部材が得られる。
気孔率は、アルキメデス法による密度測定によって求めることができる。すなわち、アルキメデスの原理による液体中の浮力から求めた固体の体積で、大気中で測定した鋳物重量を除して密度(実密度:ρ)を算出する。また、気孔を含まない同鋳物の密度(真密度:ρ)を同様にアルキメデス法により算出する。これら両者の密度から、気孔を含む鋳物の気孔率(100×(ρ−ρ)/ρ)を算出する。なお、真密度は、同組成のAl合金を溶解し、溶湯内のガス除去した後に、指向性凝固する方案の金型内で急冷した鋳物の健全部の密度として求めることができる。この他、測定対象であるAl合金部材を十分に圧縮加工(据え込み加工等)し、鋳巣等の残留気孔を潰して用意した気孔のないAl合金の密度を真密度としてもよい。
結晶粒径、円形度および結晶粒の存在割合(「含有率」という)は、いずれも所定の処理をしたAl合金部材の試料を顕微鏡で観察し、その得られた金属組織の画像を解析ソフトで処理することにより特定される。「結晶粒径」は、その画像処理により求まる結晶粒の最大長である。「円形度」は、結晶粒の占有面積:S、結晶粒の周長:Lとして4π・S/Lにより算出した値である。なお、真円の円形度は1であり、歪な結晶粒ほど、その円形度は小さくなる。結晶粒の含有率は、測定視野内における結晶粒総個数に対する特定条件を満たす結晶粒の個数の割合である。
《製造方法》
(1)溶体化工程
本発明に係る溶体化工程は、Al基地中に合金元素を十分にかつ均一的に固溶させるためになされるが、通常の溶体化処理とは異なる処理温度および処理雰囲気でなされる。
先ず溶体化工程は、固相線温度(Ts)以上で液相線温度(Tl)未満である溶体化温度でなされる。これに対して従来の溶体化処理は、固溶限線(溶解度線)温度以上で固相線温度(Ts)未満の温度(特にTsに対して約20℃程度低い温度)で実施されることが多かった。従って、本発明に係る溶体化温度は、従来の処理温度よりもかなり高い温度である。但し、溶体化温度が過大になると、鋳物中に生じる液相量が増加して、その形状維持が困難となるため、溶体化温度はTs近傍の温度であると好ましい。
そこで具体的にいうと、溶体化温度は、Ts直上、(Ts+3℃)以上、(Ts+5℃)以上さらには(Ts+7℃)以上であり、(Ts+25℃)以下、(Ts+20℃)以下さらには(Ts+15℃)以下であると好ましい。なお、合金元素の種類および量により、TsとTlの温度差である相間温度差(ΔT=Tl−Ts)は変化し得る。そこで溶体化温度は、(Ts+0.5ΔT)以下、(Ts+0.3ΔT)以下さらには(Ts+0.2ΔT)以下と規定してもよい。溶体化温度の下限値は上述したようにTs近傍の温度であればよいが、敢えていうと(Ts+0.05ΔT)以上さらには(Ts+0.1ΔT)以上と規定することもできる。
次に溶体化工程は、従来の溶体化処理と異なり加圧雰囲気中でなされる。加圧方法は種々考えられるが、複雑な形状をした鋳物の各部が均等に加圧されるように、静水圧を作用させると好ましい。具体的には、流体(気体または液体)を加圧媒体として鋳物を加圧すると好ましい。気体を用いる場合なら、Al(合金)に溶解(固溶)しない(溶解度を持たない)Ar、N、空気等のガスが好適である。液体を用いる場合なら、溶体化工程を行う処理温度域で液相状態となり、Al(合金)と反応し無い溶融塩等が好適である。
流体を加圧媒体としたときの圧力(単に「静水圧」という。)は、0.5〜15MPa、0.7〜10MPaさらには0.9〜8MPaであると好ましい。静水圧が過小では鋳物内部にまで圧力が伝わり難い。静水圧が過大では、液相の出現している鋳物の形状維持が困難となる。また、高圧の印加には、大規模な設備が必要になったり、除圧に時間を要して溶体化工程を長期化するため、好ましくない。なお、本発明に係る静水圧は、HIP処理やホットプレス等で用いられる圧力よりも、桁違いに小さい。
溶体化工程は、従来の溶体化処理よりも高温で処理されると共に液相を介してなされるため、大幅な処理時間の短縮が図られる。具体的な処理時間は、Al合金組成、処理温度、鋳物の形態(肉厚等)等により適宜選定されるが、溶体化温度の保持時間は90分間以下、60分間以下さらには45分間以下とすることもできる。なお、溶体化工程中における合金元素の拡散や結晶の粒状化等を十分に進行させるため、敢えていうと、保持時間は5分間以上さらには15分間以上であると好ましい。
(2)急冷工程と時効工程
溶体化工程後の鋳物は、通常、急冷(いわゆる焼入れ)されて、合金元素が過飽和に固溶した状態の鋳造組織となる。Al合金組成、鋳物の形態(肉厚等)等を考慮して、冷却媒体(水、温水、油等)や冷却方法(噴霧、浸漬等)を適宜選択することにより、適切な冷却速度で溶体化工程後の鋳物を急冷できる。溶体化工程後の鋳物を温水または油に浸漬して急冷すると、鋳物の割れ等を抑止できて好ましい。
急冷工程後の鋳物は、時効により、微細な化合物が析出して高強度なAl合金部材となる。時効処理には自然時効もあるが、人工時効を行うことにより安定した品質のAl合金部材を短時間で得ることができる。人工時効は、急冷工程後の鋳物を、例えば、150〜220℃で0.5〜5時間保持することにより行うとよい。
《Al合金部材》
本発明のAl合金部材は鋳造材(鋳物)からなり、種々の鋳造方法により得ることができる。このような鋳物の鋳造方法として、重力鋳造、低圧鋳造若しくはダイカスト、砂型鋳造若しくは金型鋳造等がある。但し、本発明のAl合金部材は、熱処理された鋳物であり、熱処理されない鋳物は対象外である。従って、一般的に熱処理されないダイカスト鋳物等は本発明のAl合金部材の対象外となる。
本発明のAl合金部材は、その形態や用途は問わない。その用途例を挙げると、自動車用の各種構造部材、具体的にはサスペンション等の足回り部材、ホイール部材、シャーシ部材、サブフレーム部材、継手部材、アクチュエーター部材、ブレーキ部材、エンジン部材等が好適である。
Al合金鋳物に溶体化処理を施した種々の試料を製作した。各試料について、鋳造組織の観察または機械的特性や密度の測定等を行い、合金組成と溶体化処理条件の影響を評価した。このような具体例を挙げつつ、以下に本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例1]
《試料の製造》
(1)鋳造
表1に示す各合金組成に配合された原料を溶解して、種々の溶湯を調製した。これらの溶湯を舟型状の金型(JIS7号)に注湯し、大気中で自然冷却させて凝固させた(鋳造工程)。
(2)熱処理
こうして得られた各鋳物に対してT6熱処理(JIS)を行った。具体的には、表1に示すように、次のような熱処理を行った。先ず、各鋳物を、約7MPaに調整したArガス雰囲気中で、560℃×60分間保持した(溶体化工程)。この加熱温度は、各固相線温度(Ts)以上であるが、液相線温度(Tl)よりは十分に低く、液相が僅かに出現する温度である。
加熱状態の各鋳物を、50℃の温水中に浸漬して焼き入れた(急冷工程)。さらに焼入れ後の鋳物を、大気中で185℃×45分間保持して時効処理した(時効工程)。こうして熱処理されたAl合金鋳物からなる種々の供試材を得た。
(3)比較試料として、上述した溶体化工程に対して、雰囲気(圧力の有無)、加熱温度または加熱時間を変更した溶体化処理を施した試料も製造した。その詳細は表1に併せて示した。なお、溶体化処理後の焼入れと時効処理は、上述した試料と同様に行った。
《測定・観察》
(1)引張試験
熱処理後の各供試材の肉厚中心部から採取した平衡部5mmの丸棒引張試験片を用いて引張試験を行った。引張試験は、オートグラフ(株式会社島津製作所製)により、クロスヘッド速度0.5mm/minとして行った。0.2%耐力は、ビデオ伸び計により得れた変位と荷重に基づいて算出された応力−歪み曲線から求めた。なお、各試験は室温雰囲気で行った。こうして各試料について得られた引張強さ、0.2%耐力および伸びを表1に併せて示した。
(2)鋳造組織
各試料に係る鋳造組織を次のように観察して、その形態を特定した。先ず、各供試材から切り出した観察片を鏡面まで研磨する。鏡面に仕上げた観察片に対して、さらに電解エッチングを行った。なお、電解エッチングは、電解液としてバカー氏液を用いて、陰極にステンレス板、陽極に供試材を結線し、直流電源:20V、通電時間:60〜120秒として行った。
電解エッチング後の各観察片の金属組織を偏光顕微鏡により観察した。こうして倍率:50〜100倍で撮影した各組織画像(データ)を得た。これら組織画像を画像処理装置(株式会社ニレコ製LUZEX)を用いて解析した。具体的には、各結晶粒の輪郭をトレースし、その画像解析により結晶粒径とその円形度を求めた。結晶粒径は、各結晶粒の最大長とした。円形度は、4π・(結晶粒の面積)/(結晶粒の周長)として求めた。こうして各試料の初晶Alについて求まった円形度と結晶粒径の相加平均値を表1に併せて示した。
気孔率は、熱処理後の鋳物の密度(実密度:ρ)と鋳巣を含まない鋳物の密度(真密度:ρ):2.681g/cmとを用いて、既述した方法により算出した。こうして得た気孔率も表1に併せて示した。
《評価》
試料1〜5に係る鋳造組織は、気孔率が0.3以下(未満)であり、殆ど(少なくとも30%以上)の初晶Alの結晶粒は結晶粒径が50μm以上で円形度が0.6以上となっていた。
また、試料1〜5は、いずれも十分な伸びと高強度(引張強さまたは0.2%耐力)を発揮し、機械的特性に優れるものであった。
一方、試料C1から明らかなように、無加圧で低温な従来の溶体化処理を、試料1〜5と同様な短時間行っただけでは、高強度化が図れないことがわかる。試料C3から明らかなように、その溶体化処理で高強度化を図るには、長時間を要することもわかる。また試料C2から明らかなように、加圧雰囲気中で高温な溶体化処理を行っても、Si量が少ない鋳物では、内部に集中引けが発生して、強度測定にすら至らなかった。さらに試料C4から明らかなように、液相の出現する高温域であっても、無加圧雰囲気で溶体化処理を行うと、鋳物内部に溶融部(バーニング)の出現に伴う空隙が形成され、伸びが低下することがわかった。
[実施例2]
《試料の製造》
表1に示した試料2と同組成からなる鋳物を、実施例1と同様に複数製造した。各鋳物に、実施例1の場合と同様な熱処理を施した。但し、溶体化処理条件(加熱温度と加熱時間)は、表2に示すように種々変更して行った。なお、加圧雰囲気はArガス雰囲気とした。こうして表2に示す種々の試料を得た。
《測定》
各試料の密度をアルキメデス法により測定した。なお、密度の測定は、熱処理後のみならず、熱処理前にも予め行っておいた。こうして求めた各試料に係る熱処理前・後の密度を表2に併せて示した。既述した方法により算出した気孔率(100×(ρ−ρ)/ρ)も表2に併せて示した。この場合も真密度:ρは2.681g/cmとした。
《評価》
加圧雰囲気中で液相の出現する温度域で溶体化処理した試料21〜23はいずれも、熱処理後に密度が上昇しており、気孔率も0.3%以下となっていた。一方、同じ加圧雰囲気中でも、固相温度域(固相線温度未満)で溶体化処理された試料C21は、熱処理前後で密度が殆ど変化しておらず、鋳巣が残留したままとなった。
[実施例3]
《試料の製造と測定》
実施例2の場合と同様に複数の鋳物を製造した。各鋳物に、実施例1の場合と同様な熱処理を施したが、溶体化処理の加圧雰囲気を表3に示すように種々変更した。こうして得られた各試料の熱処理前後の密度をアルキメデス法により測定し、その変化量と気孔率を表3に併せて示した。
《評価》
液相の出現する温度域(固相線温度以上)で溶体化処理する場合、無加圧雰囲気は勿論、加圧雰囲気でも圧力が過小であると、熱処理前後で密度が殆ど変化せず、気孔率も0.5%超となり、鋳巣を十分に潰せなかった。
[鋳造組織]
試料23、試料C21および試料C32について、熱処理前・後の鋳造組織を前述した偏光顕微鏡で観察した写真を、それぞれ図1A〜図3Bに示した。これらを比較すると明らかなように、本発明のように固相線温度以上かつ加圧雰囲気で溶体化処理を行うことにより、それ以外の場合には得られない所望の緻密な鋳造組織が初めて得られたことがわかる。なお、各組織写真中、黒色部分が空孔(気孔)であり、淡灰色部分が初晶Alであり、農灰色部分が化合物相である。

Claims (10)

  1. 固相線温度(Ts)と液相線温度(Tl)の温度差である相間温度差(ΔT=Tl−Ts)が20℃以上ある亜共晶アルミニウム合金(「亜共晶Al合金」という。)からなる鋳造組織を有するアルミニウム合金部材の製造方法であって、
    加圧雰囲気中で、Ts以上でTl未満である溶体化温度に、前記亜共晶Al合金からなる鋳物を加熱する溶体化工程を含む熱処理を行い、
    前記鋳造組織は、気孔率が0.5%以下であり、結晶粒径が50μm以上であると共に円形度が0.6以上であるデンドライト状の初晶アルミニウム(「初晶Al」という。)からなる結晶粒を30個数%以上含むことを特徴とするアルミニウム合金部材の製造方法。
  2. 前記加圧雰囲気は、0.5MPa〜15MPaの静水圧が印加される雰囲気である請求項1に記載のアルミニウム合金部材の製造方法。
  3. 前記溶体化温度は、(Ts+25℃)以下である請求項1または2に記載のアルミニウム合金部材の製造方法。
  4. 前記溶体化温度は、(Ts+0.5ΔT)以下である請求項1または2に記載のアルミニウム合金部材の製造方法。
  5. 前記溶体化温度は、(Ts+3℃)以上である請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム合金部材の製造方法。
  6. 前記溶体化温度の保持時間は、90分間以下である請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム合金部材の製造方法。
  7. 固相線温度と液相線温度の温度差である相間温度差が20℃以上ある亜共晶Al合金からなる鋳造組織を有するアルミニウム合金部材であって、
    前記鋳造組織は、
    気孔率が0.5%以下であり、
    結晶粒径が50μm以上であると共に円形度が0.6以上であるデンドライト状の初晶Alからなる結晶粒を30個数%以上含むことを特徴とするアルミニウム合金部材。
  8. 前記亜共晶Al合金は、全体を100質量%(単に「%」という。)として、Si:3〜11%含む請求項7に記載のアルミニウム合金部材。
  9. 前記亜共晶Al合金は、さらに、Mg:0.15〜1.5%またはCu:0.3〜6%の少なくとも一方を含む請求項8に記載のアルミニウム合金部材。
  10. 前記亜共晶Al合金は、さらに、Ti:0.05〜0.5%またはZr:0.05〜0.5%の少なくとも一方を含む請求項8または9に記載のアルミニウム合金部材。
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