JP6419047B2 - 硬貨識別用磁気アレイセンサ - Google Patents
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また、請求項2の発明は、請求項1に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路の一端側又は中間部を開放させることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させることを特徴とする。
また、請求項2の発明によれば、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去するので、残留エネルギーによる測定精度の低下を回避できる。
また、請求項3の発明によれば、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去するので、初期バイアス電圧による測定精度の低下を回避できる。
また、請求項4の発明によれば、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させるので、駆動用コイルを別途設ける必要がない。
また、請求項5の発明によれば、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させるので、共振回路同士の磁気干渉をより確実に防止することが可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る硬貨識別用磁気アレイセンサの構成を示すブロック図であり、図2の(a)は磁気ヘッドアレイの平面図、(b)は磁気ヘッドアレイの正面図、(c)は磁気ヘッドアレイの側面図である。
本発明の実施形態に係る硬貨識別用磁気アレイセンサ1は、硬貨2が通過する硬貨通過経路3に配置され、通過する硬貨2の識別要素を磁気的に測定するように構成される。磁気的に測定可能な硬貨2の識別要素としては、硬貨2の材質、直径、孔の有無、厚さ、表面形状などがあり、本実施形態では、硬貨2の材質、直径、孔の有無及び厚さを測定対象とする。
図2に示すように、硬貨通過経路3は、硬貨2の外周面が転がりながら接触する下面3aと、その対向面である上面3bと、硬貨2の一方の表面が摺接する一側面3cと、その対向面である他側面3dとにより囲まれている。複数の磁気ヘッド4のうち、6つの磁気ヘッド4(CH1〜CH6)は、硬貨通過経路3の一側面3cに沿い、且つ、下面3a側から上面側3bに向かって並ぶように配置され、残り1つの磁気ヘッド4(CH7)は、硬貨通過経路3の他側面3dに沿い、且つ、下面3aの近傍に位置するように配置される。
図3は、検出回路の回路図である。
図3に示すように、磁気ヘッド4毎に設けられる各検出回路5は、磁気ヘッド4のコイル4bにコンデンサCを直列接続して構成される共振回路7を備える。共振回路7の一端側は、マイコン6でON/OFFされるスイッチ素子8、9、10を介して、電源VCC、プルダウン抵抗11又はグランドに選択的に接続され、共振回路7の他端側は、グランドに接続され、共振回路7の中間部は、マイコン6の入力ポートに接続されている。
図4は、磁気ヘッドの駆動順序を示すタイミングチャート、図5は、測定原理を説明するための波形図である。
マイコン6は、予めROMに書き込まれるプログラムとの協働により実現される機能的な構成として、共振回路順次駆動手段と、位相振幅測定手段と、磁気干渉規制手段と、測定値出力手段とを備える。
共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路7の一端側を、所定時間電源VCCに接続して当該共振回路7を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路7から振動減衰波を出力させる。具体的には、駆動させる共振回路7の一端側を、スイッチ素子8を所定時間ONにすることにより(図5の区間b)、所定時間電源VCCに接続させた後、スイッチ素子9をONにすることにより(図5の区間c)、グランドに接続させる。
位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相Aを測定する。例えば、本実施形態では、図5に示すように、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波が3に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相Aを測定している。なお、振動減衰波の振幅測定は、任意の測定方法を用いることができる。例えば、デジタル又はアナログ的なピークホールド処理を行い、該処理により取得されるピーク値に基づいて振幅Bを特定する。
磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7が次回駆動されるまでの間、当該共振回路7の一端側を開放させることで他の共振回路7との磁気干渉を規制する。具体的には、共振回路7の一端側を、すべてのスイッチ素子8、9、10をOFFにすることにより(図5の区間e)、開放させる。なお、このような磁気干渉規制は、共振回路7の一端側又は中間部をプルダウン抵抗11に接続したり、共振回路7の中間部を開放しても可能である。
つぎに、上記のような各種手段を実現するマイコン6の処理手順について、図6〜図8を参照して説明する。
図6に示すように、マイコン6は、起動時に初期設定を実行した後(S11)、以下に示すループ処理を実行する。
位相測定では、まず、測定開始(振動減衰波の1波目入力)か否かを判断し(S31)、この判断結果がYESの場合は、時間計測タイマをセットする(S32)。タイマセット後は、振動減衰波の波数をカウントするとともに(S33)、カウント波数が所定数N(本実施形態では3)に達したか否かを判断する(S34)。この判断結果がNOのあいだは振動減衰波の波数カウントを継続するが、カウント波数が所定数Nになったら、時間計測タイマ値を取得するとともに(S35)、取得したタイマ値を位相測定値にセットし(S36)、その後、カウント波数及びタイマをクリアして測定終了とする(S37)。
振幅測定では、カウント波数が(N−1)に達したか否かを判断し(S41)、この判断結果がYESの場合は、振動減衰波のピークホールド処理を開始する(S42)。さらに、カウント波数がNに達したか否かを判断し(S43)、この判断結果がYESになったら、ピーク値を取得し(S44)、これを振幅測定値にセットする(S45)。
2 硬貨
3 硬貨通過経路
4 磁気ヘッド
4a コア
4b コイル
5 検出回路
6 マイコン
7 共振回路
8〜10 スイッチ素子
11 プルダウン抵抗
Claims (5)
- 硬貨が通過する硬貨通過経路に配置され、通過する硬貨の識別要素を磁気的に測定する硬貨識別用磁気アレイセンサであって、
前記硬貨通過経路を通過する硬貨の表面に沿って並ぶ複数の磁気ヘッドと、
各磁気ヘッドに巻装されたコイルと、
各コイルにそれぞれコンデンサを接続して構成される複数の共振回路と、
各共振回路を所定の順番で間欠的に駆動させる共振回路順次駆動手段と、
駆動後に各共振回路から出力される振動減衰波の位相及び振幅を測定する位相振幅測定手段と、
振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路が次回駆動されるまでの間、当該共振回路の一端側又は中間部を開放、又は当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させることで他の共振回路との磁気干渉を規制する磁気干渉規制手段と、
各共振回路に係る振動減衰波の位相測定値及び振幅測定値を出力する測定値出力手段と、を備え、
前記位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定することを特徴とする硬貨識別用磁気アレイセンサ。 - 前記磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路の一端側又は中間部を開放させることを特徴とする請求項1に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
- 前記共振回路順次駆動手段は、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
- 前記共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
- 前記共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
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