JP6419047B2 - 硬貨識別用磁気アレイセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、硬貨の識別に用いる磁気アレイセンサに関する。
硬貨が通過する硬貨通過経路に配置され、通過する硬貨の識別要素を磁気的に測定する硬貨識別用磁気アレイセンサが提案されている。この種の硬貨識別用磁気アレイセンサによって磁気的に測定可能な硬貨の識別要素としては、材質、直径、孔の有無、厚さ、表面形状などがあり、例えば、特許文献1では、硬貨の表面形状を検出する磁気アレイセンサが提案されている。
特開平11−250303号公報
従来、硬貨の識別に用いる磁気ヘッドとしては、励磁コイルと検出コイルを同じコアに巻装するものと、励磁コイルと検出コイルを別々のコアに巻装し、コア同士を硬貨通過経路を介して対向配置するものとが知られている。
前者では、励磁コイルを発振回路で常時駆動しつつ、検出コイルから出力される振動波の振幅変化を硬貨の識別要素として測定しているが、励磁コイル側を連続駆動しているため、検出コイル側の振幅変化が微小であり、その結果、アンプによる増幅率が高くなり、ノイズなどの影響を受けやすいという問題がある。また、前者では、励磁コイルと検出コイルがコアを介して磁気的に結合しているので、検出コイルから出力される振動波は位相が一定であり、振動波の位相変化を硬貨の識別要素として利用することが困難である。そのため識別要素が不足し、特に硬貨の材質を高精度に識別することが困難であった。
一方、後者では、励磁コイルのコアと検出コイルのコアが分離されているので、検出コイルから出力される振動波は、通過する硬貨に応じて振幅及び位相が変化することになり、振動波の振幅変化及び位相変化を硬貨の識別要素として利用することが可能であるが、励磁コイル側を連続駆動しているため、検出コイル側の位相変化が微小であり、その結果、励磁コイル側と検出コイル側の位相の差分をアンプで増幅するにあたり、アンプによる増幅率が高くなり、ノイズなどの影響を受けやすいという問題がある。また、後者では、振動波の振幅変化に関しては、コアの分離に起因し、前者よりもゲインが低下するという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、硬貨が通過する硬貨通過経路に配置され、通過する硬貨の識別要素を磁気的に測定する硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記硬貨通過経路を通過する硬貨の表面に沿って並ぶ複数の磁気ヘッドと、各磁気ヘッドに巻装されたコイルと、各コイルにそれぞれコンデンサを接続して構成される複数の共振回路と、各共振回路を所定の順番で間欠的に駆動させる共振回路順次駆動手段と、駆動後に各共振回路から出力される振動減衰波の位相及び振幅を測定する位相振幅測定手段と、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路が次回駆動されるまでの間、当該共振回路の一端側又は中間部を開放、又は当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させることで他の共振回路との磁気干渉を規制する磁気干渉規制手段と、各共振回路に係る振動減衰波の位相測定値及び振幅測定値を出力する測定値出力手段と、を備え、前記位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路の一端側又は中間部を開放させることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサであって、前記共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、複数の磁気ヘッドに巻装されたコイルにそれぞれコンデンサを接続して複数の共振回路を構成し、各共振回路を所定の順番で間欠的に駆動させ、駆動後に各共振回路から出力される振動減衰波の位相変化及び振幅変化を硬貨の識別に利用するので、硬貨の識別精度を飛躍的に高めることができる。すなわち、駆動後に各共振回路から出力される振動減衰波は、駆動信号に影響されることなく、通過する硬貨の磁気特性に応じた位相及び振幅で自由に振動するので、振動減衰波の位相変化及び振幅変化に基づいて硬貨の磁気特性を高精度に測定し、当該硬貨を高精度に識別することが可能になる。また、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路が次回駆動されるまでの間、当該共振回路と他の共振回路との磁気干渉を規制するので、磁気干渉に起因する測定精度の低下も回避できる。また、駆動後に共振回路から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定するので、高精度な位相測定が要求される場合は、カウント数を多くし、位相変化を蓄積してから測定する一方、応答性が優先される場合は、カウント数を少なくするなど、要求に応じて測定精度や応答性を容易に変更することが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去するので、残留エネルギーによる測定精度の低下を回避できる。
また、請求項3の発明によれば、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去するので、初期バイアス電圧による測定精度の低下を回避できる。
また、請求項4の発明によれば、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させるので、駆動用コイルを別途設ける必要がない。
また、請求項5の発明によれば、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させるので、共振回路同士の磁気干渉をより確実に防止することが可能になる。
本発明の実施形態に係る硬貨識別用磁気アレイセンサの構成を示すブロック図である。 (a)は磁気ヘッドアレイの平面図、(b)は磁気ヘッドアレイの正面図、(c)は磁気ヘッドアレイの側面図である。 検出回路の回路図である。 磁気ヘッドの駆動順序を示すタイミングチャートである。 測定原理を説明するための波形図である。 メインルーチンを示すフローチャートである。 位相測定ルーチンを示すフローチャートである。 振幅測定ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[硬貨識別用磁気アレイセンサ]
図1は、本発明の実施形態に係る硬貨識別用磁気アレイセンサの構成を示すブロック図であり、図2の(a)は磁気ヘッドアレイの平面図、(b)は磁気ヘッドアレイの正面図、(c)は磁気ヘッドアレイの側面図である。
本発明の実施形態に係る硬貨識別用磁気アレイセンサ1は、硬貨2が通過する硬貨通過経路3に配置され、通過する硬貨2の識別要素を磁気的に測定するように構成される。磁気的に測定可能な硬貨2の識別要素としては、硬貨2の材質、直径、孔の有無、厚さ、表面形状などがあり、本実施形態では、硬貨2の材質、直径、孔の有無及び厚さを測定対象とする。
図1に示すように、本実施形態の硬貨識別用磁気アレイセンサ1は、硬貨通過経路3を通過する硬貨2の表面に沿って並ぶ複数の磁気ヘッド4と、各磁気ヘッド4に接続される複数の検出回路5と、複数の検出回路5に接続されるマイコン6とを備える。
[磁気ヘッドアレイ]
図2に示すように、硬貨通過経路3は、硬貨2の外周面が転がりながら接触する下面3aと、その対向面である上面3bと、硬貨2の一方の表面が摺接する一側面3cと、その対向面である他側面3dとにより囲まれている。複数の磁気ヘッド4のうち、6つの磁気ヘッド4(CH1〜CH6)は、硬貨通過経路3の一側面3cに沿い、且つ、下面3a側から上面側3bに向かって並ぶように配置され、残り1つの磁気ヘッド4(CH7)は、硬貨通過経路3の他側面3dに沿い、且つ、下面3aの近傍に位置するように配置される。
CH1の磁気ヘッド4は、通過する硬貨2の中心線位置(磁気ヘッド4の配列中心線と硬貨2の中心線とが一致するタイミング)を検出するために設けられており、検出値のピーク位置が硬貨2の中心線位置であると判断される。そのためCH1の磁気ヘッド4は、検出値の飽和を回避するために、硬貨通過経路3に対して略半分だけが対向するように配置される。
CH2〜CH6の磁気ヘッド4は、硬貨2の材質、孔の有無及び直径を検出するために設けられており、例えば、CH2の磁気ヘッド4は、主に硬貨2の材質を検出し、CH3及びCH4の磁気ヘッド4は、主に硬貨2の孔を検出し、CH5及びCH6の磁気ヘッド4は、主に硬貨2の直径を検出する。
CH7の磁気ヘッド4は、硬貨2の厚さを検出するために設けられており、実際には硬貨2との距離を検出する。なお、CH7の磁気ヘッド4は、選択的に追加されるオプションであり、要求される硬貨識別精度が高い場合に追加される。
各磁気ヘッド4は、フェライト、パーマロイなどで形成されるコア4aにコイル4bを巻装して構成されている。コア4aの材質、形状、コイル4bの径、巻数などは、本発明において限定されず、硬貨2の識別用として適正であればよい。例えば、小型でコイル巻数が多いチップインダクタ(巻線タイプ)を磁気ヘッド4として用いることができる。
なお、本実施形態では、後述するようにコイル4bを所定時間電源VCCに接続して駆動させるが、コア4aに駆動用コイルを別途巻装し、コア4aを介した電磁誘導でコイル4bを駆動させてもよい。ただし、この場合には、コイル本数が増えるだけでなく、駆動用コイルの空間確保によってコイル4bの巻数が減少するため、磁気ヘッド4のコストが上昇したり検出精度が低下する虞がある。
[検出回路]
図3は、検出回路の回路図である。
図3に示すように、磁気ヘッド4毎に設けられる各検出回路5は、磁気ヘッド4のコイル4bにコンデンサCを直列接続して構成される共振回路7を備える。共振回路7の一端側は、マイコン6でON/OFFされるスイッチ素子8、9、10を介して、電源VCC、プルダウン抵抗11又はグランドに選択的に接続され、共振回路7の他端側は、グランドに接続され、共振回路7の中間部は、マイコン6の入力ポートに接続されている。
[測定原理]
図4は、磁気ヘッドの駆動順序を示すタイミングチャート、図5は、測定原理を説明するための波形図である。
マイコン6は、予めROMに書き込まれるプログラムとの協働により実現される機能的な構成として、共振回路順次駆動手段と、位相振幅測定手段と、磁気干渉規制手段と、測定値出力手段とを備える。
共振回路順次駆動手段は、各共振回路7を所定の順番で間欠的に駆動させる。位相振幅測定手段は、駆動後に各共振回路7から出力される振動減衰波の位相及び振幅を測定する。磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7が次回駆動されるまでの間、当該共振回路7と他の共振回路7との磁気干渉を規制する。測定値出力手段は、各共振回路7に係る振動減衰波の位相測定値及び振幅測定値を出力する。そして、出力された位相測定値及び振幅測定値に基づいて硬貨2の識別が行われる。以下、各手段について詳細に説明する。
[共振回路順次駆動手段]
共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路7の一端側を、所定時間電源VCCに接続して当該共振回路7を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路7から振動減衰波を出力させる。具体的には、駆動させる共振回路7の一端側を、スイッチ素子8を所定時間ONにすることにより(図5の区間b)、所定時間電源VCCに接続させた後、スイッチ素子9をONにすることにより(図5の区間c)、グランドに接続させる。
共振回路順次駆動手段は、共振回路7を駆動させる前に、当該共振回路7の一端側をグランドに接続させて当該共振回路7の初期バイアス電圧を除去する。具体的には、駆動させる共振回路7の一端側を、スイッチ素子9を所定時間ONにすることにより(図5の区間a)、グランドに接続させる。なお、初期バイアス電圧は、駆動させる共振回路7の一端側をプルダウン抵抗11に接続して除去したり、駆動させる共振回路7の中間部をグランドやプルダウン抵抗11に接続して除去してもよい。
共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッド4の共振回路7を順次駆動させる。例えば、本実施形態では、図4に示すように、CH1→CH3→CH5→CH7→CH4→CH2→CH6の順番で駆動させることにより、隣接する磁気ヘッド4間の磁気干渉を防止している。
[位相振幅測定手段]
位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相Aを測定する。例えば、本実施形態では、図5に示すように、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波が3に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相Aを測定している。なお、振動減衰波の振幅測定は、任意の測定方法を用いることができる。例えば、デジタル又はアナログ的なピークホールド処理を行い、該処理により取得されるピーク値に基づいて振幅Bを特定する。
[磁気干渉規制手段]
磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7が次回駆動されるまでの間、当該共振回路7の一端側を開放させることで他の共振回路7との磁気干渉を規制する。具体的には、共振回路7の一端側を、すべてのスイッチ素子8、9、10をOFFにすることにより(図5の区間e)、開放させる。なお、このような磁気干渉規制は、共振回路7の一端側又は中間部をプルダウン抵抗11に接続したり、共振回路7の中間部を開放しても可能である。
磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7の一端側をプルダウン抵抗11に接続させて当該共振回路7の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路7の一端側を開放させる。具体的には、共振回路7の一端側を、スイッチ素子10を所定時間ONにすることにより(図5の区間d)、プルダウン抵抗11に接続させ、その後、すべてのスイッチ素子8、9、10をOFFにすることにより(図5の区間e)、開放させる。
[マイコンの処理手順]
つぎに、上記のような各種手段を実現するマイコン6の処理手順について、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、メインルーチンを示すフローチャートである。
図6に示すように、マイコン6は、起動時に初期設定を実行した後(S11)、以下に示すループ処理を実行する。
マイコン6は、ループ処理の最初に、チャンネル(CH)の番号Mをセットする(S12:共振回路順次駆動手段)。これは、図4に示す駆動順序にしたがって行われる。つぎに、Mチャンネルの共振回路7の一端側を所定時間グランドに接続した後(S13:共振回路順次駆動手段)、Mチャンネルの共振回路7の一端側を所定時間電源VCCに接続し(S14:共振回路順次駆動手段)、その後、Mチャンネルの共振回路7の一端側をグランドに接続させる(S15:共振回路順次駆動手段)。これにより、Mチャンネルの共振回路7から共振減衰波が出力され、マイコン6に入力される。
マイコン6は、Mチャンネルの共振回路7から出力される共振減衰波の位相測定及び振幅測定を行う(S16、S17:位相振幅測定手段)。その具体的な測定処理手順は後述する。位相測定及び振幅測定が終了したら(S18)、Mチャンネルの共振回路7の一端側を所定時間プルダウン抵抗11に接続させた後(S19:磁気干渉規制手段)、Mチャンネルの共振回路7の一端側を開放させる(S20:磁気干渉規制手段)。これにより、1チャンネル分の測定処理が終わり、これをチャンネル番号を変更しながら、すべてのチャンネルに対して実行する。そして、すべてのチャンネルの測定が終了したら(S21)、全チャンネルの位相測定値及び振幅測定信号をマイコン6から出力するとともに(S22:測定値出力手段)、チャンネル番号M及び測定値をクリアしてループ処理の先頭(S12)に戻る(S23)。
図7は、位相測定ルーチンを示すフローチャートである。
位相測定では、まず、測定開始(振動減衰波の1波目入力)か否かを判断し(S31)、この判断結果がYESの場合は、時間計測タイマをセットする(S32)。タイマセット後は、振動減衰波の波数をカウントするとともに(S33)、カウント波数が所定数N(本実施形態では3)に達したか否かを判断する(S34)。この判断結果がNOのあいだは振動減衰波の波数カウントを継続するが、カウント波数が所定数Nになったら、時間計測タイマ値を取得するとともに(S35)、取得したタイマ値を位相測定値にセットし(S36)、その後、カウント波数及びタイマをクリアして測定終了とする(S37)。
図8は、振幅測定ルーチンを示すフローチャートである。
振幅測定では、カウント波数が(N−1)に達したか否かを判断し(S41)、この判断結果がYESの場合は、振動減衰波のピークホールド処理を開始する(S42)。さらに、カウント波数がNに達したか否かを判断し(S43)、この判断結果がYESになったら、ピーク値を取得し(S44)、これを振幅測定値にセットする(S45)。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、硬貨2が通過する硬貨通過経路3に配置され、通過する硬貨2の識別要素を磁気的に測定する硬貨識別用磁気アレイセンサ1であって、硬貨通過経路3を通過する硬貨3の表面に沿って並ぶ複数の磁気ヘッド4と、各磁気ヘッド4に巻装されたコイル4bと、各コイル4bにそれぞれコンデンサCを接続して構成される複数の共振回路7と、各共振回路7を所定の順番で間欠的に駆動させる共振回路順次駆動手段と、駆動後に各共振回路7から出力される振動減衰波の位相及び振幅を測定する位相振幅測定手段と、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7が次回駆動されるまでの間、当該共振回路7の一端側又は中間部を開放、又は当該共振回路7の一端側又は中間部をプルダウン抵抗11に接続させることで他の共振回路7との磁気干渉を規制する磁気干渉規制手段と、各共振回路7に係る振動減衰波の位相測定値及び振幅測定値を出力する測定値出力手段と、を備え、位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定する。
このような硬貨識別用磁気アレイセンサ1によれば、複数の磁気ヘッド4に巻装されたコイル4bにそれぞれコンデンサCを接続して複数の共振回路7を構成し、各共振回路7を所定の順番で間欠的に駆動させ、駆動後に各共振回路7から出力される振動減衰波の位相変化及び振幅変化を硬貨2の識別に利用するので、硬貨2の識別精度を飛躍的に高めることができる。すなわち、駆動後に各共振回路7から出力される振動減衰波は、駆動信号に影響されることなく、通過する硬貨2の磁気特性に応じた位相及び振幅で自由に振動するので、振動減衰波の位相変化及び振幅変化に基づいて硬貨2の磁気特性を高精度に測定し、当該硬貨2を高精度に識別することが可能になる。
また、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路7が次回駆動されるまでの間、当該共振回路7と他の共振回路7との磁気干渉を規制するので、磁気干渉に起因する測定精度の低下も回避できる。
また、駆動後に共振回路7から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定するので、高精度な位相測定が要求される場合は、カウント数を多くし、位相変化を蓄積してから測定する一方、応答性が優先される場合は、カウント数を少なくするなど、要求に応じて測定精度や応答性を容易に変更することが可能になる。
また、磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗11に接続させて当該共振回路7の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路7の一端側又は中間部を開放させるので、残留エネルギーによる測定精度の低下を回避できる。
また、共振回路順次駆動手段は、共振回路7を駆動させる前に、当該共振回路7の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗11に接続させて当該共振回路7の初期バイアス電圧を除去するので、初期バイアス電圧による測定精度の低下を回避できる。
また、共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路7の一端側を、所定時間電源VCCに接続して当該共振回路7を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路7から振動減衰波を出力させるので、駆動用コイルを別途設ける必要がない。
また、共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッド4の共振回路7を順次駆動させるので、共振回路7同士の磁気干渉をより確実に防止することが可能になる。
1 硬貨識別用磁気アレイセンサ
2 硬貨
3 硬貨通過経路
4 磁気ヘッド
4a コア
4b コイル
5 検出回路
6 マイコン
7 共振回路
8〜10 スイッチ素子
11 プルダウン抵抗

Claims (5)

  1. 硬貨が通過する硬貨通過経路に配置され、通過する硬貨の識別要素を磁気的に測定する硬貨識別用磁気アレイセンサであって、
    前記硬貨通過経路を通過する硬貨の表面に沿って並ぶ複数の磁気ヘッドと、
    各磁気ヘッドに巻装されたコイルと、
    各コイルにそれぞれコンデンサを接続して構成される複数の共振回路と、
    各共振回路を所定の順番で間欠的に駆動させる共振回路順次駆動手段と、
    駆動後に各共振回路から出力される振動減衰波の位相及び振幅を測定する位相振幅測定手段と、
    振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路が次回駆動されるまでの間、当該共振回路の一端側又は中間部を開放、又は当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させることで他の共振回路との磁気干渉を規制する磁気干渉規制手段と、
    各共振回路に係る振動減衰波の位相測定値及び振幅測定値を出力する測定値出力手段と、を備え、
    前記位相振幅測定手段は、駆動後に共振回路から出力される振動減衰波の波数をカウントし、該カウント数が所定数に達するまでの時間に基づいて当該振動減衰波の位相を測定することを特徴とする硬貨識別用磁気アレイセンサ。
  2. 前記磁気干渉規制手段は、振動減衰波の位相及び振幅を測定した後、当該共振回路の一端側又は中間部をプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の残留エネルギーを除去し、その後、当該共振回路の一端側又は中間部を開放させることを特徴とする請求項1に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
  3. 前記共振回路順次駆動手段は、共振回路を駆動させる前に、当該共振回路の一端側又は中間部をグランド又はプルダウン抵抗に接続させて当該共振回路の初期バイアス電圧を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
  4. 前記共振回路順次駆動手段は、駆動させる共振回路の一端側を、所定時間電源に接続して当該共振回路を駆動させた後、グランドに接続して当該共振回路から振動減衰波を出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
  5. 前記共振回路順次駆動手段は、隣接しない磁気ヘッドの共振回路を順次駆動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬貨識別用磁気アレイセンサ。
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