JP2002269615A - コイン識別装置 - Google Patents

コイン識別装置

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JP2002269615A
JP2002269615A JP2001065889A JP2001065889A JP2002269615A JP 2002269615 A JP2002269615 A JP 2002269615A JP 2001065889 A JP2001065889 A JP 2001065889A JP 2001065889 A JP2001065889 A JP 2001065889A JP 2002269615 A JP2002269615 A JP 2002269615A
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coin
magnetic sensors
oscillator
coil
magnetic
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JP2001065889A
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Takeshi Sakuma
毅 佐久間
Masahiro Kawase
正博 川瀬
Yoshikazu Fukuhara
吉一 福原
Masatoshi Kobayashi
正敏 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接して配置された複数の磁気センサの近傍
をコインが通過するときの各磁気センサの出力からコイ
ンの種類を識別するためのコイン情報信号を取り出すコ
イン識別装置において、簡単な構成で各磁気センサ間の
磁気的な干渉をなくす。 【解決手段】 磁気センサ101,102の送信コイル
1,2に対してコイル駆動回路30の発振器29から切
り換えスイッチ49を介して所定周波数の交流電流が交
互に切り換えて間欠的に印加される。センサ101,1
02のコア13,15間及び14,16間をコイン22
が通過すると、センサ101,102の受信コイル3,
4に誘導される交流の電圧が変化し、この誘導電圧の変
化がコイン情報信号45,46として取り出される。セ
ンサ101,102を交互に切り換えて間欠的に駆動す
ることでセンサ間の磁気的干渉をなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイン(硬貨)の
種類を識別するコイン識別装置に関し、特に磁気センサ
を用いてコインの種類の識別を行う磁気式のコイン識別
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コイン識別装置とは、日本国でいえば1
円,5円,10円,50円,100円,500円の6種
類のコインの種類を識別する装置である。この識別装置
では、コインを検出するセンサと、このセンサの出力か
らコインの種類を識別するためのコイン情報信号を取り
出す検波回路などの信号処理回路を設け、そのコイン情
報信号に基づいて装置のコントローラが各コインを識別
する。誤識別を防ぐためにセンサは2個以上とされる。
コイン識別装置には、光センサを用いる光学式や、磁気
センサを用いる磁気式など各種あるが、磁気式の従来例
として次のものがある。
【0003】(A)送信コイル、受信コイル型 (1)図8に示すように、送信コイル1,2、受信コイ
ル3,4が対向して配置された2対の強磁性体からなる
コア13〜16に巻回されて2つの磁気センサ101,
102が構成され、隣接して配置されている。送信コイ
ル1,2に対して発振器23,24から所定周波数の交
流電流を印加しておくと、受信コイル3,4には電磁誘
導で電圧が発生する。コイン22がコア13,15間お
よびコア14,16間を通過すると、主にコイン22内
に発生する渦電流の影響により、受信コイル3,4に誘
導される交流の電圧(振幅)が変化する。この誘導電圧
の変化を、受信コイル3,4の出力を検波する検波回路
25,26によりコイン情報信号45,46として取り
出し、これに基づいて不図示のコントローラがコイン2
2の種類の識別を行う。ここでは磁気センサを2つとし
たが3つ以上の場合もある。
【0004】(2)図9に示すように、基本的には上記
(1)と同様のものであるが、送信コイル1,2が1つ
のコア19に巻回され、受信コイル3,4も1つのコア
20に巻回されている点、つまり2つの磁気センサ10
1,102で同一のコア19,20を共有している点が
異なる。磁気センサを3つ以上として3つ以上のコイル
が同一のコアに巻回される場合もある。
【0005】(B)発振器型 (1)図10に示すように、それぞれコア17,18に
コイル5,6を巻回してなる磁気センサ103,104
が所定周波数の交流を発振する発振器27,28の発振
素子として構成されている。コイン22がコア17,1
8の近傍を通過すると、主にコイン22内に発生する渦
電流の影響により、発振器27,28が発振する交流の
振幅が変化する。この振幅変化を、発振器27,28の
発振する交流を検波する検波回路11,12によりコイ
ン情報信号47,48として取り出し、これに基づいて
不図示のコントローラがコイン22の識別を行う。勿
論、磁気センサと発振器が3つ以上設けられる場合もあ
る。
【0006】(2)図11に示すように、基本的には上
記(1)と同様のものであるが、コイル5,6が1つの
コア21に巻回されている点、つまり2つの磁気センサ
で103,104で同一のコア21を共有している点が
異なる。磁気センサと発振器を3つ以上として3つ以上
のコイルが同一のコアに巻回される場合もある。
【0007】なお、上記(A)の送信コイル、受信コイ
ル型でも(B)の発振器型でも(2)の複数の磁気セン
サで同一のコアを共有する構成では、複数の磁気センサ
の占めるスペースを小さくでき、また、複数のコイン情
報信号を同時に出せるという利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記の従来例
では、いずれも複数の磁気センサを同時に駆動している
ため、送信コイル、受信コイル型では送信コイルに流す
交流電流の周波数、発振器型では発振周波数が磁気セン
サどうしで近い場合に、各磁気センサのコイル間で磁気
的な干渉が発生し、特に、上記(2)の複数の磁気セン
サで同一のコアを共有する構成では磁気的な干渉が多大
となり、また、前記の周波数が近いと磁気的な干渉によ
る信号のノイズをフィルタで取り除くこともできない。
このため従来では、複数の磁気センサで上記の周波数を
互いに離れた異なるものにして磁気干渉を防いでいる。
【0009】しかし、そうすると各磁気センサで上記の
周波数を最適な周波数に選択することができない。ま
た、送信コイル、受信コイル型では、複数の磁気センサ
で上記の周波数が同じであれば1つの発振器を共有でき
るが、周波数が異なるので、それができず、複数の発振
器を必要とし、それだけコストがかかるという問題があ
った。このような問題は、上記の送信コイル、受信コイ
ル型および発振器型以外の構成の磁気センサを用いるコ
イン識別装置についても言える問題である。
【0010】そこで本発明の課題は、この種の複数の磁
気センサを用いたコイン識別装置において、簡単な構成
により、複数の磁気センサの駆動時における各磁気セン
サ間の磁気的な干渉をなくすことができるようにするこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、隣接して配置された複数の磁気セ
ンサを有し、コインが前記複数の磁気センサの近傍を通
過するときの複数の磁気センサの出力から前記コインの
種類を識別するためのコイン情報信号を取り出すコイン
識別装置において、所定周期で順次異なる1つの磁気セ
ンサを駆動するように前記複数の磁気センサの駆動を切
り換えて各磁気センサを間欠的に駆動する駆動手段を有
する構成を採用した。
【0012】より具体的には、例えば、前記複数の磁気
センサは、それぞれ対向して配置された一対のコアの一
方に送信コイル、他方に受信コイルを巻回して構成さ
れ、前記送信コイルに所定周波数の交流電流を印加して
駆動されるものとし、前記駆動手段は、前記複数の磁気
センサの送信コイルに対して、所定周期で順次異なる1
つの送信コイルに前記交流電流を印加するように切り換
えて各送信コイルに間欠的に前記交流電流を印加するも
のとし、前記複数の磁気センサのそれぞれの一対のコア
の間をコインが通過したときの各磁気センサの前記受信
コイルへの誘導電圧の変化を前記コイン情報信号として
取り出す構成を採用した。
【0013】また、前記複数の磁気センサは、それぞれ
コアにコイルを巻回してなり、所定周波数の交流を発振
する複数の発振器のそれぞれの発振素子として構成さ
れ、前記駆動手段は、所定周期で順次異なる1つの発振
器を駆動するように前記複数の発振器の駆動を切り換え
て各発振器を間欠的に駆動するものとし、前記複数の磁
気センサのそれぞれのコアの近傍をコインが通過したと
きの前記複数の発振器が発振する交流の振幅の変化を前
記コイン情報信号として取り出す構成を採用した。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。
【0015】[第1の実施形態]本発明の第1の実施形
態を図1〜図3により説明する。まず、図1により、本
実施形態における送信コイル、受信コイル型のコイン識
別装置の構成を説明する。
【0016】図1において、101は磁気センサであ
り、対向して配置された強磁性体からなる一対のコア1
3,15を有し、コア13に送信コイル1、コア15に
受信コイル3を巻回して構成されている。また、102
も磁気センサであり、同様に、対向して配置された強磁
性体からなる一対のコア14,16を有し、コア14に
送信コイル2、コア16に受信コイル4を巻回して構成
されている。この磁気センサ101,102のコア1
3,15間、及びコア14,16間を識別対象のコイン
22が通過する。
【0017】送信コイル1,2はコイル駆動回路30に
接続されている。コイル駆動回路30は、所定周波数の
交流電流を発振する発振器29と、その交流電流を送信
コイル1,2に対して所定周期で交互に間欠的に印加す
るように切り換えを行なう切り換えスイッチ49を有す
る。発振器29が発振する交流電流の周波数は後述する
理由により40kHz〜300kHzの範囲内とする。
また、切り換えスイッチ49の切り換えを行なう周期
は、発振器29が発振する交流電流の周波数に比べて十
分低い周波数の周期とする必要があるが、後述する理由
により2kHz以上とする。なお、スイッチ49は機械
的なものでも半導体スイッチでもよい。
【0018】受信コイル3,4のそれぞれには、受信コ
イル3,4の出力の検波を行なう検波回路25,26が
接続され、その後段にはローパスフィルタ43,44が
接続されている。
【0019】次に、本装置の動作を説明する。コイン2
2の識別を行なうときには、コイル駆動回路30の発振
器29から切り換えスイッチ49を介して所定周波数の
交流電流が所定周期で交互に送信コイル1,2に間欠的
に印加され、磁気センサ101,102が交互に間欠的
に駆動される。これにより受信コイル3,4には電磁誘
導により所定周期で交互に電圧が発生するが、コア1
3,15間及びコア14,16間をコイン22が通過す
ると、受信コイル3,4に誘導される交流の電圧(振
幅)が変化する。この受信コイル3,4の出力を検波回
路25,26で振幅検波し、さらにローパスフィルタ4
3,44で平滑して、受信コイル3,4への誘導電圧の
変化に対応したコイン情報信号45,46が取り出され
る。そして、本装置の不図示のコントローラがコイン情
報信号45,46に基づいてコイン22の種類を識別す
る。
【0020】なお、ローパスフィルタ43,44を用い
る理由は、送信コイル1,2に印加される交流電流は、
切り換えスイッチ49の切り換えにより所定周期でチョ
ッピングされているため、受信コイル3,4の出力、さ
らには検波回路25,26の出力も間欠的となっている
ので、それを平滑する必要があるからである。
【0021】次に、本装置の動作の詳細を図2及び図3
により説明する。
【0022】図2は、発振器29から切り換えスイッチ
49を介して交流電流を印加されている状態の磁気セン
サ101または102の等価回路であり、これは図8の
従来例の駆動状態での磁気センサ101または102の
等価回路でもある。
【0023】図2において、発振器50は図1中の発振
器29(ないしは図8中の発振器23または24)に相
当し、その出力の発振器電圧51により、理想変圧器5
3の1次側に対して入力電流65、入力電圧58が印加
され、その2次側にコイン情報信号57(図1中のコイ
ン情報信号45または46のもとになる受信コイル3ま
たは4の出力信号)が出る。52,55,54は送信コ
イル1(または2)と受信コイル3(または4)の漏れ
インダクタンス、及びコイン22をコイルと等価と見た
ときの漏れインダクタンスである。56はコイン22を
抵抗と等価と見たときのコイン22の等価抵抗である。
この等価回路をさらに変圧器のL型等価回路にしたのが
図3である。図3中で59は励磁インダクタンスであ
る。
【0024】次に上記の等価回路の動作を説明する。コ
イン22が無い場合は図2,3中でコイン22の漏れイ
ンダクタンス54と等価抵抗56が無い場合に相当す
る。コイン情報信号57は高入力抵抗アンプで増幅する
なら理想変圧器53の入力電圧58に等しくなる。この
電圧58は発振器電圧51から漏れインダクタンス52
による電圧降下を差し引いたものである。この電圧降下
は、理想変圧器53の入力電流65に比例して大きくな
る。コイン22が存在するとコイン22の等価抵抗56
により理想変圧器53の入力電流65は増加する。する
と漏れインダクタンス52の電圧降下も増加し、理想変
圧器53の入力電圧58は下がる。したがって、コイン
情報信号57の電圧も下がる。こうしてコイン情報信号
57が得られる。
【0025】次に切り換えスイッチ49の切り換え周期
の周波数と、発振器29の発振周波数の設定について説
明する。
【0026】発振器29の発振周波数は、送信コイル
1,2への交流電流の印加を切り換える切り換えスイッ
チ49の切り換え周波数より大幅に高く(例えば20倍
以上)なくてはいけない。コイン情報信号57の周波数
帯域は、コイン22が例えば秒速80cmでコア13,
15間及びコア14,16間を通過する場合、200H
z位となる。これから切り換えスイッチ49の切り換え
周波数は、コイン情報信号57のなかのコイン22によ
る変化成分には影響を与えることなく、ローパスフィル
タ43,44で前記切り換えによるリップルのみを平滑
しなければならないので、コイン情報信号57の周波数
帯域の10倍くらいの2kHz以上が必要となる。した
がって発振器29の発振周波数は、その20倍以上で4
0kHz以上が必要とされる。一方、発振器29の発振
周波数が高くなると、漏れインダクタンス54のためコ
イン22による理想変圧器53の入力電流65の変化が
小さくなり、感度が低下する。これは実験により300
kHz以上で顕著となることが確かめられている。従っ
て、発振器29の発振周波数、すなわち送信コイル1,
2に印加される交流電流の周波数は、40kHz〜30
0kHzの範囲内とし、切り換えスイッチ49の切り換
え周波数は、前記の発振周波数より大幅に低くて2kH
z以上とするのがよい。
【0027】以上のような本実施形態によれば、コイン
22の種類を識別するための磁気センサ101,102
の駆動時に、発振器29から切り換えスイッチ49の切
り換えによって送信コイル1,2に所定周期で交互に交
流電流が間欠的に印加され、磁気センサ101,102
が所定周期で交互に間欠的に駆動される。すなわち、磁
気センサ101,102が同時に駆動されることはない
ので、磁気センサ101,102のコイル間で磁気的な
干渉が生じることはない。そして、送信コイル1,2に
印加する交流電流の周波数は同じとなるので、その周波
数を最適な周波数に設定できる。さらに、磁気センサ1
01,102で同一の発振器29を共有するので、構成
が簡単、安価となる。
【0028】なお、本実施形態では磁気センサの数は2
つとしたが、3つ以上としてもよいのは勿論である。そ
の場合、切り換えスイッチ49により各センサの送信コ
イルへの交流電流の印加を切り換えるにあたって、例え
ば送信コイルがA,B,Cの3つとして、所定周期で
A,B,C,A,B,C…というように、順次異なる1
つの送信コイルに交流電流を印加するように切り換えて
各送信コイルに間欠的に交流電流を印加すればよい。す
なわち、2つの場合にも言えるが、所定周期で順次異な
る1つの磁気センサを駆動するように複数の磁気センサ
の駆動を切り換えて各磁気センサを間欠的に駆動すれば
よい。
【0029】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態における送信コイル、受信コイル型のコイン識
別装置の構成を図4により説明する。なお、図4中で第
1の実施形態の図1中と共通な部分には共通の符号を付
してあり、その共通部分の説明は省略する。
【0030】図4に示すように、本実施形態の装置の構
成では、送信コイル1,2が1つのコア19に巻回さ
れ、受信コイル3,4も1つのコア20に巻回されてい
る点、つまり2つの磁気センサ101,102で同一の
コア19,20を共有している点だけが第1の実施形態
と異なり、それ以外は第1の実施形態と共通である。
【0031】このような構成で、コイン識別のための磁
気センサ101,102の駆動時には、発振器29から
切り換えスイッチ49を介して送信コイル1,2に所定
周期で交互に交流電流が間欠的に印加され、磁気センサ
101,102が所定周期で交互に間欠的に駆動され、
第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0032】なお、本実施形態では、磁気センサ10
1,102が同一のコア19,20を共有することによ
り、磁気センサ101,102の占めるスペースを小さ
くでき、また、コイン情報信号45,46を同時に出せ
るという利点がある。
【0033】また、磁気センサを3つ以上としてコア1
9に3つ以上の送信コイル、コア20に3つ以上の受信
コイルを巻回してもよい。その場合の各送信コイルに対
する交流電流の印加の切り換えは、第1の実施形態で説
明したように行なえばよいことは勿論である。
【0034】ところで、上述した第1と第2の実施形態
において、コイル駆動回路30の切り換えスイッチ49
の切り換え動作により、発振器29からの交流の印加を
送信コイル1,2の一方から他方に切り換えるときに、
一方の送信コイルへの交流電流を遮断して直ちに他方の
送信コイルに交流電流を印加するのではなく、一方の送
信コイルへの交流電流を遮断してから所定の遅延時間の
経過後に他方の送信コイルに交流電流を印加するのがよ
い。というのは、一方の送信コイルへの交流電流を遮断
しても、その送信コイルに流れる電流は直ちにゼロには
ならず、短時間流れるので、他方の送信コイルに直ちに
交流電流を印加すると、前記の短時間の間、送信コイル
どうしで磁気的な干渉が生じてしまうからである。これ
は磁気センサが3つ以上の場合も同様であることは勿論
である。
【0035】[第3の実施形態]次に、本発明の第3の
実施形態を図5及び図6により説明する。まず、図5に
より、本実施形態における発振器のコイン識別装置の構
成を説明する。
【0036】図5において、103は磁気センサであ
り、コア17にコイル5を巻回してなり、所定周波数の
交流を発振する発振器31の発振素子として構成されて
いる。また、104も磁気センサであり、同様にコア1
8にコイル6を巻回して構成され、所定周波数の交流を
発振する発振器32の発振素子として構成されている。
この磁気センサ103,104のコア17,18の側方
近傍を識別対象のコイン22が通過する。
【0037】発振器31,32は発振器駆動回路37に
より駆動される。また、発振器31,32には検波回路
33,34が接続され、さらにその後段にローパスフィ
ルタ35,36が接続されている。発振器31,32の
発振周波数は、後述する理由により、第1の実施形態の
発振器29の発振周波数と同様に、40kHz〜300
kHzの範囲内とする。
【0038】発振器駆動回路37は所定周期で発振器3
1,32を交互に切り換えて間欠的に駆動する。具体的
には、発振器31,32に対して所定周期で交互に切り
換えて電源供給を間欠的に行う。あるいは所定周期で発
振器31,32のそれぞれの回路の一部を交互に接続、
遮断するように切り換えて間欠的に駆動する。その切り
換えの周期は、第1の実施形態における切り換えスイッ
チ49の切り換え周期の場合と同様の理由により、2k
Hz以上で発振器31,32の発振周波数より大幅に少
ない周波数の周期とする。
【0039】次に、本装置の動作を説明する。コイン2
2の識別を行なうときには、上述のように発振器駆動回
路37により発振器31,32が所定周期で交互に切り
換えられて間欠的に駆動される。コイン22がコア1
7,18の近傍を通過すると、主にコイン22内に発生
する渦電流の影響により、発振器31,32が発振する
交流の振幅が変化する。この発振器31,32が発振す
る交流を検波回路33,34により検波し、さらにロー
パスフィルタ35,36により平滑することにより、発
振器31,32の発振する交流の振幅変化に対応したコ
イン情報信号47,48が取り出される。そして、これ
に基づいて不図示のコントローラがコイン22の識別を
行う。
【0040】次に、発振器31,32の発振周波数の設
定について図6により説明する。
【0041】図6は、磁気センサ103(ないし10
4)とコイン22部分の等価回路とキャパシタンス60
を示す。磁気センサ103のコイル5とコア17(ない
し磁気センサ104のコイル6とコア18)とコイン2
2は変圧器としてモデル化できて、61はコイル5
(6)の漏れインダクタンス、62はコイン22の漏れ
インダクタンス、64はコイン22の等価抵抗、63は
励磁インダクタンスである。第1の実施形態を説明した
図2,3と同様に、図6の場合もコイン22があるかな
いかがコイン22の漏れインダクタンス62とコイン2
2の等価抵抗64があるかないかの違いに対応してい
る。この回路の共振周波数におけるコイン22の有無で
のインピーダンス変化に対応した発振器31ないし32
の発振する交流の振幅変化をコイン情報信号として取り
出す場合、共振周波数が高くなると、漏れインダクタン
ス62の存在のため、この変化が小さくなっていく。実
験によれば、これは300kHz以上で顕著となる。ま
た、共振周波数の下限は、第1の実施形態と同様の理由
により40kHzである。つまり発振器31,32の最
適な発振周波数は40kHz〜300kHzの範囲内で
ある。
【0042】以上のような本実施形態によれば、発振器
31,32は、発振器駆動回路37により、所定周期で
交互に間欠的に駆動される。すなわち、発振器31,3
2の発振素子としての磁気センサ103,104も所定
周期で交互に間欠的に駆動され、同時に駆動されること
はないので、磁気センサ103,104のコイル17,
18間で磁気的な干渉が生じることはない。そして、発
振器31,32の発振周波数は同一にできるので、その
周波数を最適な周波数に設定できる。
【0043】なお、本実施形態では磁気センサと発振器
の数は2つとしたが、3つ以上としてもよいのは勿論で
ある。その場合、発振器駆動回路37が各発振器の駆動
を切り換えるにあたって、例えば発振器がA,B,Cの
3つとして、所定周期でA,B,C,A,B,C…とい
うように、順次異なる1つの発振器を駆動するように3
つの発振器の駆動を切り換えて各発振器を間欠的に駆動
するようにすればよい。すなわち、2つの場合にも言え
るが、所定周期で順次異なる1つの発振器を駆動するよ
うに複数の発振器の駆動を切り換えて各発振器を間欠的
に駆動すればよい。
【0044】[第4の実施形態]次に、本発明の第4の
実施形態における発振器型のコイン識別装置の構成を図
7により説明する。なお、図7中で第3の実施形態の図
5中と共通な部分には共通の符号を付してあり、その共
通部分の説明は省略する。
【0045】図7に示すように、本実施形態の装置の構
成では、コイル5,6が1つのコア21に巻回され、2
つの磁気センサ103,104で同一のコア21を共有
している点だけが第3の実施形態と異なり、それ以外は
第3の実施形態と共通である。
【0046】このような構成で、発振器駆動回路37に
より発振器31,32が所定周期で交互に切り換えられ
て間欠的に駆動され、第3の実施形態と同様の作用効果
が得られる。
【0047】なお、本実施形態でも、第2の実施形態と
同様に、磁気センサ103,104が同一のコア21を
共有することにより、磁気センサ103,104の占め
るスペースを小さくでき、また、コイン情報信号47,
48を同時に出せるという利点がある。
【0048】また、コアにコイルを巻回してなる磁気セ
ンサを発振素子とする発振器を3つ以上として、コア2
1に3つ以上のコイルを巻回してもよい。その場合の各
発振器の駆動の切り換えは、第3の実施形態で説明した
ように行なえばよいことは勿論である。
【0049】ところで、上述した第3と第4の実施形態
において、発振器駆動回路37により発振器31,32
の駆動をその一方から他方に切り換えるときに、一方を
停止させても、その発振は急には止まらない。このた
め、一方を停止させて直ちに他方を駆動すると、一方の
発振が止まるまでの過渡時間の間は磁気センサ103,
104のコイル5,6間で磁気的な干渉が発生してしま
う。これを防ぐため、発振器31,32の駆動をその一
方から他方に切り換えるときに、一方を停止させてか
ら、所定の遅延時間の経過後に他方を駆動するのがよ
い。
【0050】なお、以上説明した第1〜第4の実施形態
の装置は、送信コイル、受信コイル型及び発振器型とし
たが、他の方式の磁気センサを用いたコイル識別装置で
も、磁気センサの駆動の切り換えに係る本発明の構成を
適用できることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、隣接して配置された複数の磁気センサを有
し、コインが複数の磁気センサの近傍を通過するときの
複数の磁気センサの出力からコインの種類を識別するた
めのコイン情報信号を取り出すコイン識別装置におい
て、複数の磁気センサの駆動の切り換え、間欠的な駆動
により、各磁気センサ間の磁気的な干渉をなくすことが
でき、例えば磁気センサが交流で駆動される場合に、磁
気センサ間の磁気的な干渉を考慮せずに、その交流の周
波数を各磁気センサで同一として最適な周波数に選択す
ることができ、また、その交流を発振する発振器として
同一の発振器を複数の磁気センサで共有でき、構成を簡
単、安価にすることができるなどの優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における送信コイル、
受信コイル型のコイン識別装置の構成を示すブロック回
路図である。
【図2】同装置の磁気センサを含む要部の等価回路の回
路図である。
【図3】同等価回路をさらに変圧器のL型等価回路にし
た回路図である。
【図4】本発明の第2の実施形態における送信コイル、
受信コイル型のコイン識別装置の構成を示すブロック回
路図である。
【図5】本発明の第3の実施形態における発振器型のコ
イン識別装置の構成を示すブロック回路図である。
【図6】同装置の磁気センサと識別対象のコインの等価
回路の回路図である。
【図7】本発明の第4の実施形態における発振器型のコ
イン識別装置の構成を示すブロック回路図である。
【図8】従来の送信コイル、受信コイル型のコイン識別
装置の構成を示すブロック回路図である。
【図9】従来の送信コイル、受信コイル型のコイン識別
装置でコアを共有した構成を示すブロック回路図であ
る。
【図10】従来の発振器型のコイン識別装置の構成を示
すブロック回路図である。
【図11】従来の発振器型のコイン識別装置でコアを共
有した構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1,2 送信コイル 3,4 受信コイル 5,6 発振素子のコイル 13〜21 コア 22 コイン 25,26,33,34 検波回路 29,31,32 発振器 30 コイル駆動回路 35,36,43,44 ローパスフィルタ 37 発振器駆動回路 45,46,47,48 コイン情報信号 49 切り換えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 吉一 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 小林 正敏 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 Fターム(参考) 3E002 AA13 BC06 EA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接して配置された複数の磁気センサを
    有し、コインが前記複数の磁気センサの近傍を通過する
    ときの複数の磁気センサの出力から前記コインの種類を
    識別するためのコイン情報信号を取り出すコイン識別装
    置において、 所定周期で順次異なる1つの磁気センサを駆動するよう
    に前記複数の磁気センサの駆動を切り換えて各磁気セン
    サを間欠的に駆動する駆動手段を有することを特徴とす
    るコイン識別装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の磁気センサは、それぞれ対向
    して配置された一対のコアの一方に送信コイル、他方に
    受信コイルを巻回して構成され、前記送信コイルに所定
    周波数の交流電流を印加して駆動されるものとし、 前記駆動手段は、前記複数の磁気センサの送信コイルに
    対して、所定周期で順次異なる1つの送信コイルに前記
    交流電流を印加するように切り換えて各送信コイルに間
    欠的に前記交流電流を印加するものとし、 前記複数の磁気センサのそれぞれの一対のコアの間をコ
    インが通過したときの各磁気センサの前記受信コイルへ
    の誘導電圧の変化を前記コイン情報信号として取り出す
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイン識別装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段は、前記複数の磁気センサ
    の送信コイルに対する前記交流電流の印加を第1の送信
    コイルから第2の送信コイルに切り換えるとき、前記第
    1の送信コイルへの交流電流を遮断してから所定の遅延
    時間の経過後に前記第2の送信コイルに交流電流を印加
    することを特徴とする請求項2に記載のコイン識別装
    置。
  4. 【請求項4】 前記交流電流の周波数を40kHz〜3
    00kHzの範囲内としたことを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載のコイン識別装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の磁気センサは、それぞれコア
    にコイルを巻回してなり、所定周波数の交流を発振する
    複数の発振器のそれぞれの発振素子として構成され、 前記駆動手段は、所定周期で順次異なる1つの発振器を
    駆動するように前記複数の発振器の駆動を切り換えて各
    発振器を間欠的に駆動するものとし、 前記複数の磁気センサのそれぞれのコアの近傍をコイン
    が通過したときの前記複数の発振器が発振する交流の振
    幅の変化を前記コイン情報信号として取り出すことを特
    徴とする請求項1に記載のコイン識別装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は、前記複数の発振器の駆
    動を第1の発振器から第2の発振器に切り換えるとき、
    前記第1の発振器を停止させてから所定の遅延時間の経
    過後に前記第2の発振器を駆動することを特徴とする請
    求項5に記載のコイン識別装置。
  7. 【請求項7】 前記発振器の発振周波数を40kHz〜
    300kHzの範囲内としたことを特徴とする請求項5
    または6に記載のコイン識別装置。
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