(実施の形態の概要)
実施の形態の説明に先立って、本実施の形態の概要について説明する。図1は、本実施の形態にかかる遠隔会議システム1の概要を示す図である。図1に示すように、遠隔会議システム1は、遠隔会議を実行する遠隔会議装置2と、遠隔会議装置2と通信可能な少なくとも1つの通信装置4と、遠隔会議装置2と通信可能な少なくとも1つの携帯端末10とを有する。通信装置4は、ユーザが遠隔会議に参加するときに用いられ得る。携帯端末10は、ユーザによって携帯される。
携帯端末10は、位置情報取得部12(位置情報取得手段)と、使用装置情報送信部14(使用装置情報送信手段)とを有する。位置情報取得部12は、携帯端末10の位置情報を取得する。使用装置情報送信部14は、位置情報に基づいて、携帯端末10のユーザが使用可能な通信装置4を示す使用装置情報を、遠隔会議装置2に送信する。遠隔会議装置2は、遠隔会議が開始されるときに、遠隔会議の参加者に関する使用装置情報に対応する通信装置4に対して、会議開始通知を送信する。
本実施の形態にかかる遠隔会議システム1によれば、会議開始通知を、会議が開始するときに参加者が使用可能な装置に対して、確実に送信することが可能となる。また、遠隔会議装置2によっても、会議開始通知を、会議が開始するときに参加者が使用可能な装置に対して、確実に送信することが可能となる。なお、通信装置4は携帯端末10と別個でなくてもよい。つまり、携帯端末10は、通信装置4として使用されてもよい。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図2は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50を示す図である。図2に示すように、遠隔会議システム50は、遠隔会議サーバ100と、通信装置200A〜200Fと、携帯端末300とを有する。
遠隔会議サーバ100は、例えばコンピュータであって、遠隔会議を実行する遠隔会議装置である。遠隔会議サーバ100は、通信装置200A〜200F及び携帯端末300と通信可能に接続されている。また、通信装置200A〜200Fは、遠隔会議を開催するユーザ又は遠隔会議に参加し得るユーザによって操作される。通信装置200A〜200Fは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC,パソコン)、タブレット端末又は電話機である。また、携帯端末300は、遠隔会議に参加し得るユーザによって携帯され、操作される。携帯端末300は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants;携帯情報端末)等のユーザが携帯可能な装置である。
遠隔会議サーバ100及び通信装置200A,200Bは、オフィスAに配置されている。遠隔会議サーバ100及び通信装置200A,200Bは、オフィスA内のLAN(Local Area Network)等のネットワーク60Aに接続されている。ネットワーク60Aは、インターネット等のネットワーク52に接続されている。
また、通信装置200C,200Dは、オフィスBに配置されている。通信装置200C,200Dは、オフィスB内のLAN等のネットワーク60Bに接続されている。ネットワーク60Bは、ネットワーク52と通信可能に接続されている。また、通信装置200E,200Fは、オフィスCに配置されている。通信装置200E,200Fは、オフィスC内のLAN等のネットワーク60Cに接続されている。ネットワーク60Cは、ネットワーク52と通信可能に接続されている。なお、遠隔会議サーバ100及び通信装置200A〜200Fの配置は例示であって、遠隔会議サーバ100及び通信装置200A〜200Fは、それぞれ、どのオフィスに配置されてもよいし、どのネットワークに接続されてもよい。
ネットワーク60A,60B,60Cは、VPN(Virtual Private Network)にて接続されている。したがって、遠隔会議サーバ100及び通信装置200A〜200Fは、互いに、通信可能に接続されている。具体的には、通信装置200A,200Bは、ネットワーク60Aを介して遠隔会議サーバ100と通信可能に接続されている。また、通信装置200C,200Dは、ネットワーク60B,ネットワーク52及びネットワーク60Aを介して、遠隔会議サーバ100と通信可能に接続されている。また、通信装置200E,200Fは、ネットワーク60C,ネットワーク52及びネットワーク60Aを介して、遠隔会議サーバ100と通信可能に接続されている。
携帯端末300は、無線又は有線のネットワーク54と通信可能に接続可能である。ネットワーク54は、例えば無線LAN、携帯電話網又はインターネット網等である。ネットワーク54は、ネットワーク60Aと通信可能に接続されている。したがって、携帯端末300は、ネットワーク54及びネットワーク60Aを介して、遠隔会議サーバ100と通信可能に接続されている。
通信装置200A〜200Fの1つ(例えば通信装置200A)は、会議を開催するユーザによって操作され、会議予約情報を生成し、生成された会議予約情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。携帯端末300は、携帯端末300の位置情報を取得する。また、携帯端末300は、携帯端末300のユーザが使用可能な通信装置200A〜200F(例えば通信装置200C)を示す使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。遠隔会議サーバ100は、遠隔会議が開始されるときに、遠隔会議の参加者が使用可能な通信装置200A〜200F(例えば通信装置200C及び200E)に対して、会議開始通知を送信する。以下、具体的に説明する。
なお、通信装置200A〜200Fは、同じ構成要素を有してもよい。以下、通信装置200A〜200Fは、同じ構成要素を有していることを前提として説明する。また、以下、通信装置200A〜200Fを区別しないで説明する場合、通信装置200と総称する。
図3は、通信装置200の構成を示す図である。図3に示すように、通信装置200は、会議予約情報入力部202と、アドレス帳記憶部204と、会議予約情報送信部206と、会議開始通知受信処理部210とを有する。なお、通信装置200が実現する各構成要素は、例えば、通信装置200が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、通信装置200に含まれる記録媒体(図示せず)に格納されたプログラムをメモリ(図示せず)にロードし、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。
会議予約情報入力部202は、通信装置200に装備されたキーボード又はタッチパネル等の入力装置(図示せず)から、通信装置200を操作するユーザによる会議予約情報の入力を受け付ける。つまり、会議予約情報入力部202は、入力装置に対するユーザの操作を受け付けて、会議予約情報を生成する。さらに、会議予約情報入力部202は、生成した会議予約情報を、会議予約情報送信部206に対して出力する。会議予約情報送信部206は、会議予約情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
図4は、会議予約情報を例示する図である。図4に例示するように、会議予約情報は、会議を識別する会議識別情報と、会議主催者情報と、会議が開始する時刻を示す会議開始時刻情報と、会議の参加者を示す会議参加者情報とを有する。会議主催者情報は、会議を開催するユーザを識別する情報である。つまり、会議主催者情報は、通信装置200を操作して会議予約情報入力部202に対して情報を入力しているユーザを識別する情報である。会議参加者情報は、会議に参加する各ユーザ(例えばユーザA,ユーザB)を特定する会議参加者ユーザ識別情報(参加者識別情報)を含む。なお、図4に示した情報は、会議予約情報を構成する情報の例であって、他の情報を含んでもよいし、1つ以上の情報はなくてもよい。また、会議参加者の数は、2人に限られない。
会議開始時刻情報及び会議参加者情報は、ユーザ(会議主催者)の操作によって、入力される。一方、会議識別情報及び会議主催者情報は、ユーザ(会議主催者)の操作によって入力される必要はなく、会議予約情報を生成する際又は会議予約情報を遠隔会議サーバ100に送信する際に、自動的に付与されてもよい。
また、会議参加者情報は、アドレス帳記憶部204に記憶されたアドレス帳情報を用いて入力されてもよい。つまり、会議予約情報入力部202は、アドレス帳記憶部204に記憶されたアドレス帳情報から、会議に参加するユーザを、ユーザ(会議主催者)に選択させるようにしてもよい。
図5は、アドレス帳記憶部204に記憶されたアドレス帳情報を例示する図である。図5に例示するように、アドレス帳情報は、遠隔会議に参加し得る複数のユーザそれぞれに対応する複数のアドレス情報を有する。例えばユーザAのアドレス情報は、ユーザAを識別するユーザ識別情報と、ユーザAの氏名を示す情報であるユーザ名と、ユーザAが使用可能な電子メールアドレスとを有してもよい。なお、図5に示した情報は、アドレス帳情報を構成する情報の例であって、他の情報(例えば電話番号又は住所を示す情報)を含んでもよいし、1つ以上の情報はなくてもよい。
例えば、会議予約情報入力部202は、アドレス帳記憶部204に記憶されたアドレス情報それぞれに対応するユーザ名のリストを、通信装置200に装備された表示装置等(図示せず)に表示させる。ユーザ(会議主催者)は、表示されたユーザ名のリストから、会議に参加するユーザを選択することができる。会議予約情報入力部202は、選択されたユーザに対応するユーザ識別情報を、会議参加者ユーザ識別情報とする。例えば、ユーザ(会議主催者)によって、ユーザA及びユーザBが会議に参加すると選択された場合、会議参加者ユーザ識別情報は、ユーザA及びユーザBのユーザ識別情報を示す。このようにして、アドレス帳情報を用いて、会議に参加するユーザを特定することが可能となる。
会議開始通知受信処理部210は、遠隔会議サーバ100から、会議開始通知を受信する。さらに、会議開始通知受信処理部210は、会議開始通知を用いて、遠隔会議を実行するための処理を行う。具体的には後述する。
図6は、携帯端末300の構成を示す図である。図6に示すように、携帯端末300は、位置情報取得部302と、使用装置情報送信部310と、使用装置情報記憶部312と、会議開始通知受信処理部320とを有する。なお、携帯端末300が実現する各構成要素は、例えば、携帯端末300が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、携帯端末300に含まれる記録媒体(図示せず)に格納されたプログラムをメモリ(図示せず)にロードし、CPU等の演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。
位置情報取得部302は、自装置である携帯端末300の位置を示す位置情報を取得する。また、位置情報取得部302は、取得した位置情報を、使用装置情報送信部310に対して出力する。具体的には、携帯端末300にGPS(Global Positioning System;全地球測位システム)受信機が装備されている場合、位置情報取得部302は、GPS受信機がGPS衛星から受信した信号を用いて、携帯端末300の位置情報を取得してもよい。なお、位置情報取得部302は、携帯端末300と通信を行う基地局から、位置情報を取得してもよい。また、位置情報取得部302は、予め定められた時間間隔で位置情報を取得してもよいし、予め定められたタイミング(例えば携帯端末300が通信する基地局が切り替わった場合等)で位置情報を取得してもよい。また、位置情報は、携帯端末300の位置座標(緯度及び経度)を示してもよいし、携帯端末300が位置している場所(オフィス等)の住所を示してもよい。
使用装置情報送信部310は、位置情報取得部302から受け付けた位置情報を用いて、携帯端末300のユーザが現在使用可能な通信装置200を特定する。具体的には、使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報に対応する通信装置200を示す情報を、使用装置情報記憶部312に記憶された情報から検索する。この検索処理は、位置情報が取得される毎に行われてもよい。そして、使用装置情報送信部310は、携帯端末300のユーザが使用可能な通信装置200を示す使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。以下、さらに詳述する。
図7は、使用装置情報記憶部312に記憶された使用装置情報を例示する図である。図7に例示するように、使用装置情報記憶部312は、携帯端末300のユーザが使用可能な(使用する権限のある)通信装置200ごとに、これらの通信装置200に対応する使用装置情報を記憶している。つまり、使用装置情報とは、携帯端末300のユーザが所有する通信装置200を示す情報である。例えば、携帯端末300を携帯するユーザAが、通信装置200A,200C,200Eを使用することが可能である(つまり所有している)場合、使用装置情報記憶部312は、通信装置200A(通信装置A)に対応する使用装置情報と、通信装置200C(通信装置C)に対応する使用装置情報と、通信装置200E(通信装置E)に対応する使用装置情報とを記憶している。
使用装置情報は、指定位置情報と、装置識別情報とを有する。装置識別情報は、使用装置情報に対応する通信装置200(例えば通信装置200A)を識別する情報である。指定位置情報は、使用装置情報に対応する通信装置200(例えば通信装置200A)が設置されている位置を示す情報である。例えば、指定位置情報は、通信装置200が設置されている位置座標(緯度及び経度)を示してもよいし、通信装置200が設置されている場所(オフィス)の住所を示してもよい。さらに、指定位置情報は、通信装置200が設置されている場所(オフィス)の範囲を示す情報であってもよいし、通信装置200が設置されている場所を通信エリアとする基地局の位置情報であってもよい。
なお、携帯端末300を携帯するユーザは、当然、携帯端末300を使用することができる。したがって、使用装置情報記憶部312は、携帯端末300に対応する情報を、使用装置情報として記憶してもよい。なお、携帯端末300の位置は、ユーザが移動するごとに変化するので、携帯端末300に対応する使用装置情報には、装置識別情報が含まれるが、指定位置情報は含まれなくてもよい。
使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報を検索する。言い換えると、使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報が存在するか否かを判断する。使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報が存在する場合、その指定位置情報を含む使用装置情報を、使用装置情報記憶部312から読み出す。これにより、使用装置情報送信部310は、その使用装置情報に対応する通信装置200(例えば通信装置200A)を、携帯端末300のユーザが現在使用可能な通信装置200であると特定する。さらに、使用装置情報送信部310は、その使用装置情報に、携帯端末300のユーザを識別するユーザ識別情報を付加して、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
なお、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報が存在するか否かを判断する方法として、以下に例示する方法がある。例えば、携帯端末300の位置情報及び指定位置情報が位置座標を示す場合、使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報が示す位置座標と、各使用装置情報の指定位置情報との距離をそれぞれ算出する。そして、算出された距離が予め定められた距離以内(例えば半径100m以内)である指定位置情報がある場合に、使用装置情報送信部310は、その指定位置情報を含む使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
また、例えば、携帯端末300の位置情報及び指定位置情報が住所を示す場合、使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報(住所)と一致する指定位置情報(住所)が存在するか否かを判断する。そして、携帯端末300の位置情報(住所)と一致する指定位置情報(住所)が存在する場合、使用装置情報送信部310は、その指定位置情報を含む使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。さらに、指定位置情報が、通信装置200が設置されている場所(オフィス)の範囲を示す情報である場合、携帯端末300の位置情報が、各使用装置情報の指定位置情報が示すエリアの範囲内となるか否かを判断する。そして、携帯端末300の位置情報が、ある指定位置情報が示すエリアの範囲内となる場合、使用装置情報送信部310は、その指定位置情報を含む使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
なお、使用装置情報送信部310は、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報を含む使用装置情報(通信装置200に対応する情報)が存在しない場合、携帯端末300に関する情報を、使用装置情報としてもよい。この場合、使用装置情報送信部310は、携帯端末300に対応する使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信してもよい。
また、使用装置情報送信部310は、使用装置情報記憶部312から読み出された、携帯端末300のユーザが現在使用可能な通信装置200(又は携帯端末300)を示す使用装置情報が、前回読み出された使用装置情報と同一か否かを判断してもよい。そして、使用装置情報送信部310は、読み出された使用装置情報が前回読み出された使用装置情報と同一でない場合に、その読み出された使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信してもよい。つまり、使用装置情報送信部310は、取得された位置情報が変化した場合に、その位置情報に対応する指定位置情報を含む使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信してもよい。これにより、携帯端末300のユーザが1つのオフィスに留まっている場合に、携帯端末300から遠隔会議サーバ100に対して、何度も同じ使用装置情報が送信されない。したがって、通信トラフィックの渋滞を抑制することができる。
会議開始通知受信処理部320は、遠隔会議サーバ100から、会議開始通知を受信する。さらに、会議開始通知受信処理部320は、会議開始通知を用いて、遠隔会議を実行するための処理を行う。具体的には後述する。
図8は、遠隔会議サーバ100の構成を示す図である。図8に示すように、遠隔会議サーバ100は、会議予約情報登録処理部102と、会議情報記憶部104と、使用装置情報登録処理部110と、ユーザ情報記憶部112と、会議通知送信処理部120とを有する。なお、遠隔会議サーバ100が実現する各構成要素は、例えば、遠隔会議サーバ100が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、遠隔会議サーバ100に含まれる記録媒体(図示せず)に格納されたプログラムをメモリ(図示せず)にロードし、CPU等の演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。
会議予約情報登録処理部102は、会議主催者の通信装置200から会議予約情報を受信し、会議情報記憶部104に登録する。具体的には、会議予約情報登録処理部102は、まず、通信装置200から受信した会議予約情報に対応付けられた会議識別情報から、会議予約情報を特定する。さらに、会議予約情報登録処理部102は、受信された会議予約情報を、会議情報記憶部104に記憶させる。なお、会議予約情報に対応付けられた会議識別情報が、既に、会議情報記憶部104に記憶されていた場合、会議情報を更新する。
図9は、会議情報記憶部104に記憶される会議情報を例示する図である。会議情報記憶部104は、開催される遠隔会議ごとに、対応する会議情報を記憶している。会議情報は、会議(例えば「会議A」)を識別する会議識別情報と、会議を開催するユーザを識別する会議主催者情報と、会議が開始する時刻を示す会議開始時刻情報と、会議の参加者を示す会議参加者情報とを有する。会議参加者情報は、会議に参加する各ユーザ(例えばユーザA,ユーザB)を特定する会議参加者ユーザ識別情報を含む。なお、図9に示した情報は、会議情報を構成する情報の例であって、他の情報を含んでもよいし、1つ以上の情報はなくてもよい。
使用装置情報登録処理部110は、携帯端末300から使用装置情報を受信し、ユーザ情報記憶部112に登録する。具体的には、使用装置情報登録処理部110は、まず、携帯端末300から受信した使用装置情報に対応付けられたユーザ識別情報から、当該使用装置情報を送信した携帯端末300のユーザを特定する。さらに、使用装置情報登録処理部110は、特定されたユーザに関するユーザ情報に、受信された使用装置情報を登録し、ユーザ情報を更新する。
図10は、ユーザ情報記憶部112に記憶されるユーザ情報を例示する図である。なお、図10に示した情報は、ユーザ情報を構成する情報の例であって、他の情報を含んでもよいし、1つ以上の情報はなくてもよい。
ユーザ情報記憶部112は、遠隔会議に参加し得るユーザごとに、対応するユーザ情報を記憶している。ユーザ情報は、ユーザ(例えば「ユーザA」)を識別するユーザ識別情報と、ユーザの氏名を示す情報であるユーザ名と、ユーザが使用可能な電子メールアドレスとを有する。つまり、ユーザ情報記憶部112は、予め、ユーザ識別情報と、ユーザ名と、電子メールアドレスとを記憶している。
また、ユーザ情報は、各ユーザ(例えばユーザA等)が所有している(使用可能な)通信装置200(例えば通信装置200A及び通信装置200B)及び携帯端末300ごとに、これらの装置に対応する所有装置情報を有している。つまり、ユーザ情報記憶部112は、予め、各ユーザが使用可能な通信装置200及び携帯端末300にそれぞれ対応する所有装置情報を記憶している。この所有装置情報は、各ユーザによって携帯される携帯端末300の使用装置情報記憶部312に記憶されている使用装置情報に対応してもよい。
所有装置情報は、各装置(通信装置200及び携帯端末300)を識別する装置識別情報と、通知送信先情報とを有する。通知送信先情報は、対応する装置について、会議開始通知を送信する送信先の宛先を示す情報である。例えば、通知送信先情報は、例えば、通信装置200のIPアドレス、電子メールアドレス、会議開始通知を送信するためのセッション情報、電話番号、又は、オフィス内における内線電話番号等を示してもよい。
さらに、ユーザ情報は、通知受信装置情報を有する。通知受信装置情報は、当該ユーザ情報に対応するユーザが所有する装置(所有装置情報に対応する装置)のうち、会議開始情報を受信する装置(通信装置200又は携帯端末300)を示す情報である。この通知受信装置情報は、対応する装置を識別する装置識別情報を有する。使用装置情報登録処理部110は、携帯端末300から受信された使用装置情報を、この通知受信装置情報として登録する。
なお、使用装置情報登録処理部110は、携帯端末300から受信された使用装置情報に対応付けられたユーザに対応するユーザ情報に、既に通知受信装置情報が登録されている場合であっても、通知受信装置情報を、直近に受信した使用装置情報に更新する。つまり、使用装置情報登録処理部110は、携帯端末300から、当該携帯端末300の位置が変更されるたびに使用装置情報を受信するので、携帯端末300の位置に対応して送信された最新の使用装置情報が、常に、通知受信装置情報として、ユーザ情報記憶部112に登録されることとなる。つまり、登録されている通知受信装置情報は、ユーザ情報に対応するユーザが、現在使用することが可能な装置を示している。
会議通知送信処理部120は、会議情報記憶部104に会議情報が記憶された場合に、会議参加者に対して、会議が予約されたことを通知する。具体的には、会議通知送信処理部120は、会議情報記憶部104から会議情報を読み出し、読み出された会議情報に含まれる会議参加者情報を抽出する。会議通知送信処理部120は、抽出された会議参加者情報に示された会議参加者ユーザ識別情報に対応するユーザに関するユーザ情報を、ユーザ情報記憶部112から読み出す。そして、会議通知送信処理部120は、読み出されたユーザ情報に含まれる電子メールアドレスに対して、会議が予約されたことを示す通知を示す電子メールを送信する。なお、会議参加者に対して、会議が予約されたことを通知する方法は、上記の例に限られない。
また、会議通知送信処理部120は、各遠隔会議の開始時刻になったときに、当該遠隔会議の参加者の所有する装置に対して、会議開始通知を送信する。具体的には、会議通知送信処理部120は、会議情報記憶部104に記憶された各会議情報に含まれる会議開始時刻情報に示された会議開始時刻になったか否かを判断する。ある会議情報に含まれる会議開始時刻情報に示された会議開始時刻になった場合、会議通知送信処理部120は、その会議情報を会議情報記憶部104から読み出し、読み出された会議情報に含まれる会議参加者情報を抽出する。会議通知送信処理部120は、抽出された会議参加者情報に示された会議参加者ユーザ識別情報に対応するユーザのユーザ情報を、ユーザ情報記憶部112から読み出す。
そして、会議通知送信処理部120は、読み出されたユーザ情報に含まれる通知受信装置情報を抽出する。会議通知送信処理部120は、通知受信装置情報に含まれる装置識別情報と一致する装置識別情報を有する所有装置情報を抽出する。さらに、会議通知送信処理部120は、抽出された所有装置情報に含まれる通知送信先情報を読み出し、その通知送信先情報に示された宛先に対して、会議開始通知を送信する。これにより、会議通知送信処理部120は、登録されている通知受信装置情報に対応する装置(通信装置200又は携帯端末300)に対して、会議開始通知を送信することが可能となる。
例えば、読み出された通知送信先情報が、IPアドレス又はセッション情報を示す場合、会議通知送信処理部120は、この通知送信先情報に対して、会議開始通知を送信する。この場合、会議通知送信処理部120は、例えば、インスタントメッセージ(Instant Message;IM)のような、リアルタイムのメッセージを送受信することが可能な構成であってもよい。また、読み出された通知送信先情報が、電話番号を示す場合、会議通知送信処理部120は、この通知送信先情報に対して、会議開始通知を発呼してもよい。なお、上述した会議開始通知を送信する手段は一例であって、他の手段であってもよい。
ここで、会議開始通知には、例えば、仮想的な会議室にアクセスするための情報が含まれている。例えば、通知送信先情報がIPアドレス又はセッション情報を示す場合、会議開始通知には、仮想的な会議室にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)が含まれてもよい。この場合、通信装置200の会議開始通知受信処理部210は、遠隔会議サーバ100から会議開始通知を受信すると、URLを表示装置に表示させる。会議参加者は、通信装置200を操作してそのURLにアクセスすることにより、仮想的な会議室(ウェブ会議)に参加することが可能となる。また、通知送信先情報が電話番号である場合、会議開始通知受信処理部210が遠隔会議サーバ100から会議開始通知を受信すると、遠隔会議サーバ100は、会議参加者が遠隔会議に参加するために用いる各通信装置200(又は携帯端末300)を互いに接続するための接続処理(中継処理)を行ってもよい。携帯端末300の会議開始通知受信処理部320についても同様である。なお、会議開始通知を用いた遠隔会議の実現方法は、上記の方法に限られない。
(具体例)
図11は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50の動作の具体例を説明するための図である。以下に説明する具体例においては、携帯端末300は、ユーザAに携帯されている。また、ユーザAによって使用され得る装置は、オフィスAに設置されている通信装置200A、オフィスBに設置されている通信装置200C、及びオフィスCに設置されている通信装置200Eである。なお、通信装置200Aは、パソコンであってもよく、通信装置200Cは、タブレット端末であってもよく、通信装置200Eは、固定電話機であってもよい。
また、オフィスAに設置されている通信装置200Bは、ユーザBによって使用され得る。オフィスBに設置されている通信装置200Dは、ユーザDによって使用され得る。オフィスCに設置されている通信装置200Fは、ユーザCによって使用され得る。また、会議主催者は、ユーザBであるとする。
この場合、ユーザAに携帯されている携帯端末300の使用装置情報記憶部312には、各オフィス(拠点)の位置に応じて、通信装置200に関する使用装置情報が、予め、記憶されている。具体的には、「オフィスA」の位置に対応する使用装置情報として、通信装置200A(パソコン)に関する使用装置情報が、使用装置情報記憶部312に記憶されている。また、通信装置200Aに関する使用装置情報には、「オフィスA」に対応する位置を示す指定位置情報が含まれている。
同様に、「オフィスB」の位置に対応する使用装置情報として、通信装置200C(タブレット端末)に関する使用装置情報が、使用装置情報記憶部312に記憶されている。また、通信装置200Cに関する使用装置情報には、「オフィスB」に対応する位置を示す指定位置情報が含まれている。同様に、「オフィスC」の位置に対応する使用装置情報として、通信装置200E(固定電話機)に関する使用装置情報が、使用装置情報記憶部312に記憶されている。また、通信装置200Eに関する使用装置情報には、「オフィスC」に対応する位置を示す指定位置情報が含まれている。
携帯端末300を携帯したユーザAが「オフィスA」に移動したとき、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、通信装置200Aに関する使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。また、携帯端末300を携帯したユーザAが「オフィスB」に移動したとき、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、通信装置200Cに関する使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。また、携帯端末300を携帯したユーザAが「オフィスC」に移動したとき、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、通信装置200Eに関する使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。一方、携帯端末300を携帯したユーザAがどのオフィスにも滞在していないとき、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、携帯端末300に関する情報を、使用装置情報として、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
このようにして、携帯端末300を携帯したユーザAが、どの場所にいた場合であっても、遠隔会議サーバ100は、ユーザAが現在使用することができる装置に関する情報を、登録することができる。これにより、遠隔会議サーバ100は、遠隔会議が開始するタイミングで、ユーザAが現在使用することができる装置に対して、会議開始通知を、確実に送信することが可能となる。したがって、ユーザAは、現在使用することができる装置を用いて、容易に、遠隔会議に参加することが可能となる。
さらに、このとき、ユーザAが携帯している携帯端末300が、自動的に、ユーザA(携帯端末300)の移動に伴って、現在使用することができる装置に関する情報を遠隔会議サーバ100に対して送信するので、ユーザAは、自身が移動するごとに、使用可能な通信装置を遠隔会議サーバ100に登録する操作を行う必要がなくなる。したがって、通信装置200を利用する際の利便性を向上することが可能となる。
(動作)
以下、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50の動作について説明する。また、以下に説明する動作については、図11を用いて上述した具体例を前提として説明する。
図12は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50における全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
会議主催者であるユーザBによって操作される通信装置200Bは、会議予約情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S102)。具体的には、通信装置200Bの会議予約情報入力部202は、ユーザBの操作を受け付けて、図4に例示するような会議予約情報を生成する。そして、通信装置200Bの会議予約情報送信部206は、会議予約情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。なお、このとき、会議参加者は、ユーザA及びユーザCであるとする。つまり、会議予約情報に含まれる会議参加者情報は、ユーザAに関する会議参加者ユーザ識別情報と、ユーザCに関する会議参加者ユーザ識別情報とを含む。
遠隔会議サーバ100は、会議予約情報を受信すると、受信した会議予約情報を、会議情報として登録する(S104)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議予約情報登録処理部102は、上述したように、受信された会議予約情報を、会議情報として、会議情報記憶部104に記憶させる。
一方、ユーザAの携帯端末300は、使用装置情報の送信処理を行い(S20)、使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S110)。そして、遠隔会議サーバ100は、使用装置情報を受信すると、使用装置情報の登録処理を行う(S30)。
図13は、携帯端末300における使用装置情報の送信処理(S20)を示すフローチャートである。携帯端末300は、予め定められた時間間隔又は予め定められたタイミングで、自装置である携帯端末300の位置情報を取得する(S202)。具体的には、携帯端末300の位置情報取得部302は、上述したように、自装置である携帯端末300の位置を示す位置情報を取得する。
次に、携帯端末300は、取得された位置情報に対応する使用装置情報が存在するか否かを判断する(S204)。具体的には、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、上述したように、携帯端末300の位置情報に対応する指定位置情報を検索し、位置情報に対応する指定位置情報が存在するか否かを判断する。
例えば、ユーザAがオフィスBに滞在しているとき、ユーザAの携帯端末300の位置情報は、通信装置200Cに関する使用装置情報に含まれる指定位置情報に対応する。したがって、このとき、携帯端末300は、取得された位置情報に対応する使用装置情報が存在すると判断する。一方、例えば、ユーザAがオフィスA〜Cのどこにも滞在していないとき、ユーザAの携帯端末300の位置情報は、通信装置200A,200C,200Eそれぞれに関する使用装置情報に含まれる、どの指定位置情報にも対応しない。したがって、このとき、携帯端末300は、取得された位置情報に対応する使用装置情報が存在しないと判断する。
取得された位置情報に対応する使用装置情報が存在する場合(S204のYES)、携帯端末300は、位置情報に対応する使用装置情報を読み出す(S206)。具体的には、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、上述したように、位置情報に対応する指定位置情報を含む使用装置情報を、使用装置情報記憶部312から読み出す。一方、取得された位置情報に対応する使用装置情報が存在しない場合(S204のNO)、携帯端末300は、自装置である携帯端末300に関する情報を、使用装置情報とする(S208)。具体的には、使用装置情報送信部310は、上述したように、携帯端末300を示す情報を、使用装置情報とする。なお、使用装置情報記憶部312に携帯端末300に関する情報(使用装置情報)が記憶されている場合、使用装置情報送信部310は、携帯端末300に関する情報(使用装置情報)を、使用装置情報記憶部312から読み出してもよい。
次に、携帯端末300は、新たに読み出された使用装置情報が、前回読み出された使用装置情報から変化したか否かを判断する(S210)。具体的には、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、上述したように、携帯端末300のユーザが現在使用可能な通信装置200(又は携帯端末300)を示す使用装置情報が、前回読み出された使用装置情報と同一か否かを判断する。
使用装置情報が変化した場合(S210のYES)、つまり、読み出された使用装置情報が前回読み出された使用装置情報と同一でない場合、携帯端末300は、新たに読み出された使用装置情報を、ユーザAのユーザ識別情報を付加した上で、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S212)。具体的には、携帯端末300の使用装置情報送信部310は、上述したように、読み出された使用装置情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。一方、使用装置情報が変化していない場合(S210のYES)、つまり、読み出された使用装置情報が前回読み出された使用装置情報と同一である場合、S212の処理は行われない。
以降、S202〜S212の処理が繰り返される。
図14は、遠隔会議サーバ100における使用装置情報の登録処理(S30)を示すフローチャートである。遠隔会議サーバ100は、携帯端末300から使用装置情報を受信する(S302)。具体的には、遠隔会議サーバ100の使用装置情報登録処理部110は、携帯端末300から使用装置情報を受信する。
次に、遠隔会議サーバ100は、使用装置情報を送信した携帯端末300のユーザを特定する(S304)。具体的には、遠隔会議サーバ100の使用装置情報登録処理部110は、上述したように、携帯端末300から受信した使用装置情報に対応付けられたユーザ識別情報から、当該使用装置情報を送信した携帯端末300のユーザを特定する。この場合、受信された使用装置情報にはユーザAに関するユーザ識別情報が付加されている。したがって、使用装置情報登録処理部110は、使用装置情報を送信した携帯端末300のユーザを「ユーザA」と特定する。
次に、遠隔会議サーバ100は、特定されたユーザのユーザ情報を更新する(S306)。具体的には、遠隔会議サーバ100の使用装置情報登録処理部110は、上述したように、特定されたユーザ(ユーザA)に対応するユーザ情報に受信した使用装置情報を、通知受信装置情報として登録する。これにより、ユーザAに関するユーザ情報に登録されている通知受信装置情報が、受信された使用装置情報に更新される。
このように、携帯端末300が使用装置情報の送信処理を行い、遠隔会議サーバ100が使用装置情報の登録処理を行う。これにより、遠隔会議サーバ100には、最新のユーザ情報が登録される。したがって、遠隔会議サーバ100には、ユーザが現在使用可能な装置の情報が登録されることとなる。
以下、ユーザAがオフィスBに滞在している場合に、ユーザAが遠隔会議に参加することを想定して説明する。このとき、遠隔会議サーバ100に登録されている会議情報の会議参加者情報には、ユーザAに関する会議参加者ユーザ識別情報が含まれる。また、遠隔会議サーバ100に記憶されているユーザAに関するユーザ情報には、オフィスBに設置された通信装置200Cに関する情報が、通知受信装置情報として登録されている。
さらに、この遠隔会議には、オフィスCに滞在しているユーザCが参加することとする。つまり、オフィスBのユーザAは、オフィスCのユーザCと、遠隔会議を行う。このとき、遠隔会議サーバ100に登録されている会議情報の会議参加者情報には、ユーザCに関する会議参加者ユーザ識別情報が含まれる。また、遠隔会議サーバ100に記憶されているユーザCに関するユーザ情報には、オフィスCに設置された通信装置200Fに関する情報が、通知受信装置情報として登録されている。
図12を参照して、遠隔会議サーバ100は、会議開始通知処理を行って(S40)、会議参加者であるユーザAが使用可能な通信装置200Cと、ユーザCが使用可能な通信装置200Fとに対して、会議開始通知を送信する(S120)。なお、ユーザAがオフィスA〜Cのどのオフィスにも滞在していない場合、遠隔会議サーバ100は、ユーザAの携帯端末300に対して、会議開始通知を送信する。これにより、ユーザAが現在使用できる通信装置200が存在しない場合であっても、携帯端末300が会議開始通知を受信することによって、ユーザAは、携帯端末300を使用して遠隔会議に参加することが可能となる。
図15は、遠隔会議サーバ100における会議開始通知処理(S40)を示すフローチャートである。遠隔会議サーバ100は、会議開始時刻となった会議があるか否かを判断する(S402)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議通知送信処理部120は、上述したように、会議情報記憶部104に記憶された各会議情報に含まれる会議開始時刻情報を参照し、それらの会議開始時刻情報に示された会議開始時刻になったか否かを判断する。
会議開始時刻となった会議がない場合(S402のNO)、S402の処理が繰り返される。一方、会議開始時刻となった会議がある場合(S402のYES)、遠隔会議サーバ100は、その会議に関する会議情報を読み出す(S404)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議通知送信処理部120は、上述したように、その会議情報を会議情報記憶部104から読み出す。さらに、遠隔会議サーバ100は、読み出された会議情報から、会議参加者情報を読み出す(S406)。具体的には、遠隔会議サーバ100の遠隔会議サーバ100は、読み出された会議情報に含まれる会議参加者情報を抽出する。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議参加者ユーザ識別情報を読み出す(S408)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議通知送信処理部120は、上述したように、抽出された会議参加者情報に示された会議参加者ユーザ識別情報を、ユーザごとに読み出す。例えば、会議通知送信処理部120は、ユーザAに関する会議参加者ユーザ識別情報を読み出す。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議参加者ユーザ識別情報に対応するユーザに関するユーザ情報に含まれる通知受信装置情報を読み出す(S410)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議通知送信処理部120は、上述したように、読み出された会議参加者ユーザ識別情報に対応するユーザ(例えばユーザA)のユーザ情報を、ユーザ情報記憶部112から読み出す。そして、会議通知送信処理部120は、読み出されたユーザ情報に含まれる通知受信装置情報を抽出する。これにより、例えばユーザAについての通知受信装置情報が抽出される。ここで、ユーザAはオフィスBに滞在しているので、このユーザAについての通知受信装置情報は、「通信装置200C」に対応する。
次に、遠隔会議サーバ100は、通知受信装置情報に対応する装置に対して、会議開始通知を送信する(S412)。具体的には、遠隔会議サーバ100の会議通知送信処理部120は、上述したように、通知受信装置情報に含まれる装置識別情報と一致する装置識別情報を有する所有装置情報を抽出する。さらに、会議通知送信処理部120は、抽出された所有装置情報に含まれる通知送信先情報を読み出し、その通知送信先情報に示された宛先に対して、会議開始通知を送信する。これにより、ユーザAが会議開始のときに使用可能な装置である通信装置200Cに対して、会議開始通知が送信される。
遠隔会議サーバ100は、全ての会議参加者について、会議開始通知を送信したか否かを判断する(S414)。全ての会議参加者について会議開始通知を送信した場合(S414のYES)、S402〜S414の処理が繰り返される。一方、全ての会議参加者について会議開始通知を送信していない場合(S414のNO)、S408〜S414の処理が繰り返される。これにより、他の会議参加者であるユーザCについても、ユーザAの場合と同様の処理がなされる。これにより、ユーザCが会議開始のときに使用可能な装置である通信装置200Fに対して、会議開始通知が送信される。
図12を参照し、通信装置200Cと通信装置200Fとの間で、遠隔会議が実行される(S130)。具体的には、通信装置200C及び通信装置200Fの会議開始通知受信処理部210は、遠隔会議サーバ100から会議開始通知を受信すると、それぞれ、通信装置200C及び通信装置200Fの表示装置に、会議開始通知情報を表示させる。
ここで、上述したように、会議開始通知情報には、遠隔会議にアクセスするための情報が含まれている。具体的には、例えば、遠隔会議は、ウェブブラウザによって実現され得る。そして、会議開始通知情報には、遠隔会議にアクセスするためのURLが含まれている。したがって、通信装置200Cの表示装置に表示された会議開始通知情報における、当該URLを示すリンクが、ユーザAの操作によってクリックされると、通信装置200Cは、遠隔会議にアクセスする。同様に、通信装置200Fの表示装置に表示された会議開始通知情報における、当該URLを示すリンクが、ユーザCの操作によってクリックされると、通信装置200Fは、遠隔会議にアクセスする。これによって、ユーザA及びユーザCは、それぞれ、通信装置200A及び通信装置200Fを使用して、遠隔会議に参加することが可能となる。以上説明したように、本実施の形態にかかる遠隔会議システム50によって、ユーザは、どこにいても、遠隔会議に参加することが可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述したシーケンス図及びフローチャートにおいて、処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、複数ある処理(ステップ)のうちの1つ以上は、省略されてもよい。
例えば、図12に示したシーケンス図において、S20,S110及びS30の処理は、S102及びS104の処理の前に行われてもよいし、S102及びS104の処理と同じタイミングで行われてもよい。また、S20,S110,S30の処理、及び、S102,S104の処理は、それぞれ、何度行われてもよい。また、図13に示したフローチャートにおいて、S210の処理はなくてもよい。つまり、携帯端末300は、読み出された使用装置情報が変化しない場合であっても、使用装置情報を遠隔会議サーバ100に対して送信してもよい。
また、図2及び図11において、通信装置200の数は6個としたが、通信装置200の数は任意である。同様に、携帯端末300の数も任意である。また、遠隔会議サーバ100及び通信装置200は、どのオフィスに設置されていてもよい。また、上述した、ユーザ情報等の各情報の構成については、上述した構成に限られない。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
さらに、上記実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ユーザによって携帯され、遠隔会議を実行する遠隔会議装置と通信可能な携帯端末であって、
当該携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に基づいて、当該携帯端末のユーザが使用可能な通信装置を示す使用装置情報を前記遠隔会議装置に送信する使用装置情報送信手段と
を有する携帯端末。
(付記2)
当該携帯端末のユーザが使用可能な複数の前記通信装置をそれぞれ示す複数の使用装置情報を記憶する使用装置情報記憶手段
をさらに有し、
前記使用装置情報送信手段は、前記使用装置情報記憶手段に記憶された前記複数の使用装置情報から、前記位置情報に対応する使用装置情報を読み出して、読み出された前記使用装置情報を、前記遠隔会議装置に送信する
付記1に記載の携帯端末。
(付記3)
前記使用装置情報送信手段は、前記読み出された前記使用装置情報が変化した場合に、当該読み出された使用装置情報を、前記遠隔会議装置に送信する
付記2に記載の携帯端末。
(付記4)
前記使用装置情報送信手段は、前記位置情報に対応する前記通信装置がない場合に、当該携帯端末に関する情報を、前記使用装置情報として前記遠隔会議装置に送信する
付記2または3に記載の携帯端末。
(付記5)
遠隔会議に参加し得るユーザによって携帯される携帯端末の位置情報を取得し、
前記位置情報に基づいて、前記携帯端末のユーザが使用可能な通信装置を示す使用装置情報を特定し、
遠隔会議が開始されるときに、前記遠隔会議の参加者に関する前記使用装置情報に対応する前記通信装置に対して、会議開始通知を送信する
遠隔会議方法。
(付記6)
前記携帯端末のユーザが使用可能な複数の前記通信装置をそれぞれ示す複数の使用装置情報を使用装置情報記憶手段に記憶し、
前記使用装置情報記憶手段に記憶された前記複数の使用装置情報から、前記位置情報に対応する使用装置情報を読み出す
付記5に記載の遠隔会議方法。
(付記7)
前記読み出された前記使用装置情報が変化した場合に、当該読み出された使用装置情報を、遠隔会議を実行する遠隔会議装置に送信する
付記6に記載の遠隔会議方法。
(付記8)
前記位置情報に対応付けられた前記通信装置がない場合に、前記携帯端末に関する情報を、前記使用装置情報として、遠隔会議を実行する遠隔会議装置に送信する
付記6または7に記載の遠隔会議方法。
(付記9)
ユーザによって携帯され、遠隔会議を実行する遠隔会議装置と通信可能な携帯端末で実行されるプログラムあって、
当該携帯端末の位置情報を取得するステップと、
前記位置情報に基づいて、当該携帯端末のユーザが使用可能な通信装置を示す使用装置情報を前記遠隔会議装置に送信するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記10)
当該携帯端末のユーザが使用可能な複数の前記通信装置をそれぞれ示す複数の使用装置情報を使用装置情報記憶手段に記憶させるステップ
をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記使用装置情報を送信するステップは、前記使用装置情報記憶手段に記憶された前記複数の使用装置情報から、前記位置情報に対応する使用装置情報を読み出して、読み出された前記使用装置情報を、前記遠隔会議装置に送信する
付記9に記載のプログラム。
(付記11)
前記使用装置情報を送信するステップは、前記読み出された前記使用装置情報が変化した場合に、当該読み出された使用装置情報を、前記遠隔会議装置に送信する
付記10に記載のプログラム。
(付記12)
前記使用装置情報を送信するステップは、前記位置情報に対応する前記通信装置がない場合に、当該携帯端末に関する情報を、前記使用装置情報として前記遠隔会議装置に送信する
付記10または11に記載のプログラム。