JP6417749B2 - 計測装置、計測システム、プログラム、及び制御方法 - Google Patents

計測装置、計測システム、プログラム、及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、計測装置、計測システム、プログラム、及び制御方法に関する。
水中を移動する水中移動体 (UUV (Unmanned Underwater Vehicle) など) において、その移動体に関する測位が行われる。測位には、例えば目標物までの距離の測定(測距)などが含まれる。一般にこのような測位には、音響信号が用いられる。音響信号は、電磁波信号等の他の信号と比較し、水中における伝播損失が少ないためである。
音響信号を用いた測距は、伝播時間を計測することにより行われる(非特許文献1参照)。そのため、一般に、レスポンダと呼ばれる機器が移動体に設けられる。レスポンダは、目標物から送信された音響信号を受信し、目標物へ音響信号を返送する。そして、目標物が音響信号を送信してから返送された音響信号を受信するまでにかかった伝播時間を計測し、その伝播時間と音響信号の伝播速度を用いて、目標物と移動体との間の距離を算出する。
また、音響信号だけでなく電磁波信号を測距に利用する技術も開発され始めている。例えば特許文献1は、第1の地点と第2の地点との間における電磁波信号と音響信号との伝播時間差に基づいて、第1の地点と第2の地点との間の距離を算出する技術を開示している。
また、電磁波信号を用いる関連技術として、水中における情報伝送に電磁波信号を用いる技術が特許文献2−4に開示されている。
特開2006−194707号公報 特開2006−213265号公報 特開2009−200772号公報 実公平07−038067号公報
「海洋音響の基礎と応用」、海洋音響学会、2004年
水中移動体の動きを制御するためには、水中移動体の動きを観測する必要がある。そこで本発明者は、水中移動体の移動方向を把握する新たな手法を検討した。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、水中移動体の移動方向を把握する新たな技術を提供することである。
本発明が提供する計測装置は、水中移動体に設けられる計測装置である。当該計測装置は、
信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を、水中で受信する電磁波受信手段と、
前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を、水中で受信する音響受信手段と、
前記電磁波受信手段によって受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信手段によって受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出手段と、を有する。
前記信号出力装置は、それぞれ異なる第1周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる第2周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力する。前記電磁波受信手段は、複数の前記電磁波信号それぞれを受信する。前記音響受信手段は、複数の前記音響信号それぞれを受信する。前記周波数算出手段は、前記電磁波受信手段によって受信された複数の前記電磁波信号それぞれの周波数と、前記音響受信手段によって受信された複数の前記音響信号それぞれの周波数とを算出する。
当該計測装置は、さらに、最も高い前記第1周波数と最も高い前記第2周波数との関係、前記周波数算出手段によって算出された電磁波信号の周波数のうちで最も高いもの、及び前記周波数算出手段によって算出された音響信号のうちで最も高いものに基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出手段を有する。
本発明が提供する計測システムは、信号出力装置と、本発明が提供する計測装置とを有する。前記信号出力装置は、
第1周波数で水中へ電磁波信号を出力する電磁波出力手段と、
第2周波数で水中へ音響信号を出力する音響出力手段と、を有する。
本発明が提供するプログラムは、コンピュータを、本発明が提供する計測装置として動作させるプログラムである。
本発明が提供する制御方法は、水中移動体に設けられる計測装置によって実行される。前記計測装置は、電磁波信号を水中で受信する電磁波受信手段と、音響信号を水中で受信する音響受信手段と、を有する。
当該制御方法は、
前記電磁波受信手段が、信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を水中で受信する電磁波受信ステップと、
前記音響受信手段が、前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を水中で受信する音響受信ステップと、
前記電磁波受信ステップで受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信ステップで受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出ステップと、を有する。
前記信号出力装置は、それぞれ異なる第1周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる第2周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力する。前記電磁波受信ステップにおいて、複数の前記電磁波信号それぞれを受信する。前記音響受信ステップにおいて、複数の前記音響信号それぞれを受信する。前記周波数算出ステップにおいて、前記電磁波受信ステップにおいて受信された複数の電磁波信号それぞれの周波数と、前記音響受信ステップにおいて受信された複数の音響信号それぞれの周波数とを算出する。
当該制御方法は、さらに、最も高い前記第1周波数と最も高い前記第2周波数との関係、前記周波数算出ステップにおいて算出された前記電磁波信号の周波数のうちで最も高いもの、及び前記周波数算出ステップにおいて算出された前記音響信号のうちで最も高いものに基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出ステップを有する。
本発明によれば、水中移動体の移動方向を把握する新たな技術を提供することである。
実施形態1に係る計測装置を例示するブロック図である。 信号出力装置に対する水中移動体の相対速度を概念的に示す図である。 実施形態1の計測装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 各周波数の関係をグラフで表す図である。 実施形態1に係る計測装置のハードウエア構成を概念的に例示する図である。 実施形態1に係る信号出力装置のハードウエア構成を概念的に例示する図である。 実施形態2に係る計測装置を例示するブロック図である。 音響信号と電磁波信号が進んだ距離と時間との関係を表すグラフである。 電磁波受信部が電磁波信号を受信したタイミングを特定する方法を概念的に示す図である。 区切りを認識できる第1波形で構成される電磁波信号を示す図である。 実施形態4に係る計測装置を例示するブロック図である。 2つの音響受信部が音響信号を受信するタイミングの差と、計測装置に対する信号出力装置の方位の関係を例示する図である。 水中移動体の速度、算出した相対速度、及び信号出力装置の方位との関係を示す図である。 実施形態5に係る計測システムを例示するブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る計測装置2000を例示するブロック図である。図1において、実線の矢印の流れは情報の流れを示し、点線の矢印は信号の流れを表している。さらに、図1において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
計測装置2000は、水中を移動する水中移動体4000に設置される。なお、ここでいう「水中」とは、湖等の淡水中であってもよいし、海などの鹹水中であってもよい。計測装置2000は、信号出力装置3000が水中へ出力する電磁波信号及び音響信号を受信する。そして、計測装置2000は、受信した電磁波信号及び音響信号に基づいて、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出する。
ここで、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度とは、信号出力装置3000を観測点としたときの水中移動体4000の速度のうち、信号出力装置3000に向かう方向の成分を意味する。図2は、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を概念的に示す図である。図2(a)は、信号出力装置3000が静止している場合を表している。図2(a)において、水中移動体4000の速度のうち、信号出力装置3000に向かう方向の成分はベクトル v1 で表されている。信号出力装置3000が静止しているため、図2(a)における相対速度は v1 となる。
図2(b)は、信号出力装置3000が移動している場合を表している。ここで、信号出力装置3000の速度のうち、水中移動体4000へ向かう成分はベクトル v2 で表されている。したがって図2(b)の場合、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度は、(v1 - v2) で表される。ここで、例えばベクトル v1 の方向を正の方向とすれば、ベクトル v2 は負のベクトルとなる。結果、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度の大きさは、ベクトル v1 の大きさとベクトル v2 の大きさの和となる。
計測装置2000は、電磁波受信部2020、音響受信部2040、周波数算出部2050、及び相対速度算出部2060を有する。電磁波受信部2020は、信号出力装置3000から第1周波数で出力される電磁波信号を、水中で受信する。音響受信部2040は、信号出力装置3000から第2周波数で出力される音響信号を、水中で受信する。周波数算出部2050は、電磁波受信部2020が受信した電磁波信号と、音響受信部2040が受信した音響信号の周波数を算出する。相対速度算出部2060は、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出する。具体的には、相対速度算出部2060は、第1周波数と第2周波数との関係、周波数算出部2050によって算出された電磁波信号と音響信号に基づいて、上記相対速度を算出する。
<処理の流れ>
図3は、実施形態1の計測装置2000によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。ステップS102において、電磁波受信部2020は、電磁波信号を受信する。ステップS104において、音響受信部2040は、音響信号を受信する。ステップS106において、周波数算出部2050は、電磁波受信部2020が受信した電磁波信号と、音響受信部2040が受信した音響信号の周波数を算出する。ステップS108において、相対速度算出部2060は、相対速度を算出する。
なお、計測装置2000が実行する処理の流れは、図3に示した流れに限定されない。例えば、ステップS102とS104の順番は逆になる場合もある。また、周波数算出部2050は、ステップS104を実行する前に電磁波信号の周波数を算出してもよい。
<作用・効果>
本実施形態によれば、電磁波信号及び音響信号を用いて、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出することができる。そして、計測装置2000は、水中移動体4000の相対速度に基づいて、水中移動体4000が信号出力装置3000に対してどのように移動しているか分かる。例えば信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度が正の値であれば、水中移動体4000は信号出力装置3000へ近づくように移動している。逆に、相対速度が負の値であれば、水中移動体4000は信号出力装置3000から遠ざかるように移動している。
また、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度は、水中移動体4000の進行方向と、水中移動体4000から見た信号出力装置3000の方位とのなす角に応じて異なる。水中移動体4000が一定の速度で進んでいるならば、水中移動体4000の進行方向と信号出力装置3000の方位とのなす角が小さい方が、水中移動体4000の速度と算出した相対速度との差が小さくなる。このように、本実施形態の計測装置2000によれば、水中移動体4000が信号出力装置3000に対して近づいているのか又は遠ざかっているのかが分かる。さらに、水中移動体4000の速度と算出した相対速度を比較することにより、水中移動体4000が信号出力装置3000に対して近づいている度合いや遠ざかっている度合いも分かる。よって、計測装置2000を用いることで、水中移動体4000の移動をより正確に制御できるようになる。なお、計測装置2000は、水中移動体4000に設置されるため、水中移動体4000の速度計などから水中移動体4000の速度を取得することができる。
例えば信号出力装置3000は、水中移動体4000のプラットホーム(母船など)に設置される。水中移動体4000は、バッテリの充電等のためにプラットホームへ帰還する。従来の水中移動体4000では、プラットホームに対して接近しているか否かを確認するためには、水中通信などの方法でプラットホームとの間でデータ伝送を行い、絶対位置情報等を共有する必要があった。
本実施形態の計測装置2000を用いることにより、水中移動体4000は、プラットホームとの間でデータ伝送を行うことなく、プラットホームに対して接近しているのか否かが分かる。ここで、計測装置2000が行う信号の周波数の解析は、データ伝送と比べて消費電力が小さいと言える。また、計測装置2000は、信号を送信する機能を持つ必要がない。そのため、計測装置2000の消費電力を削減することができ、水中移動体4000の活動時間を長くすることができる。その結果、水中移動体4000のバッテリを充電する頻度を減らすことができる。さらに、バッテリの寿命が長くなる。また、信号を送信する機能を持つ必要がないため、計測装置2000の製造コストを削減したり、計測装置2000のサイズを小さくすることができる。
以下、本実施形態についてさらに詳細に説明する。
<電磁波信号と音響信号の性質について>
電磁波信号と音響信号の性質の違いについて説明する。水中における電磁波信号の伝播速度は、誘電率及び導電率により決まる。一方で、水中における音響信号の伝播速度は、密度と体積弾性率で決まる。このように、異なった物理量により伝播速度が決定されることから、海洋環境による影響度合いが異なる。一般的には、電磁波信号は水中ではその導電率の影響で減衰が激しいものの、極く低周波数の電磁波は海水中でもある程度の距離を伝播することが知られている。
また一般に、海水中における電磁波信号の伝播速度は、真空中あるいは空中における伝播速度である 3x108[m/sec] の 1/9 程度となる。一方で、水中における音響信号の伝播速度は、空中における伝播速度である 340[m/sec] の 4.5 倍程度となる。したがって、水中において、電磁波信号の伝播速度は、音響信号の伝播速度の 2×104 倍程度になる。
通常、水中移動体の速度は最大で概ね 5 ノット (2.5[m/sec]) 程度であり、水上移動体の速度は最大で概ね 50 ノット (25[m/Sec]) 程度である。これらの移動体が水中を伝播する音響信号を受信する場合、水中における音響信号の伝播速度の 1.7 パーセント程度のドップラが発生する。
一方、これらの移動体が水中を伝播する電磁波信号を受信する場合、発生するドップラは 1×10−4% 程度と小さい。そのため、電磁波信号が受けるドップラ効果の影響は無視できると考えてよい。
<相対速度算出部2060の詳細>
相対速度算出部2060が信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出する具体的な方法を説明する。前述の通り、移動中の水中移動体4000が受信する音響信号の周波数は、ドップラ効果の影響を受ける。そのため、信号出力装置3000が出力した際の音響信号の周波数と異なる。ドップラ効果の影響は、音響信号を出力した信号出力装置3000に対する、音響信号を受信する水中移動体4000の相対速度によって定まる。そのため、相対速度算出部2060は、信号出力装置3000が出力した音響信号の周波数と水中移動体4000が受信した音響信号の周波数の差異に基づいて、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出できる。
ここで前述したように、移動中の水中移動体4000が受信する電磁波信号についてはドップラ効果の影響が小さく、その影響を無視することができる。そのため、相対速度算出部2060は、電磁波受信部2020が受信した電磁波信号の周波数と、信号出力装置3000が出力した電磁波信号の周波数が同一であるとみなすことができる。よって、相対速度算出部2060は、電磁波受信部2020が受信した電磁波信号の周波数を算出することで、信号出力装置3000が出力した電磁波信号の周波数を算出することができる。
さらに相対速度算出部2060は、信号出力装置3000が出力する音響信号の周波数と電磁波信号の周波数との関係を予め把握しておくことにより、算出した電磁波信号の周波数を用いて、信号出力装置3000が出力した音響信号の周波数を算出することができる。そして、相対速度算出部2060は、算出した各周波数を用いて、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度を算出することができる。
<<具体例>>
相対速度算出部2060が相対速度を算出する流れの具体例を説明する。ここで、信号出力装置3000が出力する音響信号の周波数を fs1、電磁波信号の周波数を fe1 とおく。また、計測装置2000が受信する音響信号の周波数を fs2、電磁波信号の周波数を fe2とおく。ここで、fs2 と fe2 は、計測装置2000が受信した各信号から算出できる値である。
図4は、各周波数の関係をグラフで表す図である。X軸は周波数、Y軸は振幅を表す。ここで、図4では各信号の振幅が等しくなっているが、各信号の振幅が等しい必要はない。
相対速度算出部2060は、fs1 と fe1 の関係を予め把握している。例えば相対速度算出部2060が把握している fs1 と fe1 との関係が下記の式(1)で表されるとする。ここで、αは任意の実数である。ただし、相対速度算出部2060は fs1 に基づいて fe1 を算出できればよく、fs1 と fe1 との関係を表す方法は式(1)のように差で表す方法に限定されない。
Figure 0006417749
前述したように、電磁波信号が受けるドップラ効果の影響は小さいため、その影響は無視できる。そのため、下記の式(2)が成り立つ。
Figure 0006417749
相対速度算出部2060は、式(1)及び式(2)を用いて、下記の式(3)のように fs1 を算出できる。
Figure 0006417749
そして、相対速度算出部2060は、fs1、fs2、水中移動体4000の移動速度における信号出力装置3000へ向かう方向の成分の大きさ Vo、音響信号の速度(音速) Vs を下記の式(4)に適用することで、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対速度 Vr を算出する。
Figure 0006417749
なお、信号出力装置3000が出力する音響信号の周波数と電磁波信号の周波数は、同一の周波数であってもよいし、異なっていてもよい。ただし、音響信号と電磁波信号の周波数が同一である方が好ましい。前述したように、相対速度算出部2060は、電磁波受信部2020によって受信された電磁波信号の周波数を算出することで、信号出力装置3000によって出力された電磁波信号の周波数を算出することができる。ここで、信号出力装置3000が電磁波信号と音響信号を同じ周波数で出力すると、相対速度算出部2060は、電磁波受信部2020が受信した電磁波信号の周波数を算出することにより、信号出力装置3000が出力した電磁波信号及び音響信号の双方の周波数を算出できたこととなる。よって、相対速度算出部2060が音響信号の周波数を別途計算する必要がなくなるため、相対速度算出部2060の実装の容易化や、相対速度算出部2060の処理時間の短縮といった効果が得られる。
さらに、信号出力装置3000は、それぞれ異なる周波数を持つ複数の音響信号を出力するようにしてもよい。信号出力装置3000は、これら複数の音響信号を同時に出力してもよいし、異なるタイミングで出力してもよい。この場合、信号出力装置3000は、電磁波信号についても同様に、それぞれ異なる周波数を持つ複数の電磁波信号を出力する。ただし、信号出力装置3000は、音響信号と電磁波信号とで、同じ周波数の組み合わせができるようにする。例えば信号出力装置3000が3つの音響信号を出力し、それぞれの周波数が f1、f2、f3 であるとする。この場合、信号出力装置3000が出力する複数の電磁波信号の周波数はそれぞれ f1、f2、f3 である。
電磁波信号あるいは音響信号が水中を伝播する距離は、信号の周波数が低いほど長くなる。一方で、計測装置2000が行う処理の精度は、信号の周波数が高いほど高くなる。したがって、伝播距離と処理の精度のバランスが重要となる。そこで、信号出力装置3000は、それぞれ異なる周波数を持つ複数の音響信号と電磁信号を出力するようにする。そして、計測装置2000は、受信した音響信号と電磁波信号の組み合わせのうち、最も周波数が高い組み合わせについて相対速度を算出する。こうすることで、水中の環境に応じて伝播距離と処理の精度のバランスを取りながら、高い精度で相対速度を算出することができる。
なお、計測装置2000が受信する音響信号はドップラ効果の影響を受けるため、計測装置2000が受信する音響信号の周波数と電磁波信号の周波数は異なる。そこで、例えば上述の例において、周波数 f1 と f2 の差や f2 と f3 の差を、ドップラ効果の影響を受けて音響信号の周波数が変化する大きさよりも十分大きくなるようにしておく。このようにすることで、計測装置2000は、電磁波信号の周波数に近い大きさの周波数を持つ音響信号を、その電磁波信号と組み合わせるべき音響信号として判別できる。
<ハードウエア構成>
計測装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア構成要素(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエア構成要素とソフトウエア構成要素との組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。
<<計測装置2000のハードウエア構成例>>
図5は、実施形態1に係る計測装置2000のハードウエア構成を概念的に例示する図である。受波器1100は、音響信号を受信する機構であり、音響受信部2040を実現するための機構である。受信アンテナ1120は、電磁波信号を受信する機構であり、電磁波受信部2020を実現するための機構である。受波器1100によって受信された音響信号は音響復調器1140によって復調され、周波数算出器1180に入力される。また、受信アンテナ1120によって受信された電磁波信号は電磁波復調器1160によって復調され、周波数算出器1180に入力される。周波数算出器1180は、入力された信号の周波数を算出する機構であり、周波数算出部2050を実現するための機構である。ここで、受波器1100、受信アンテナ1120、音響復調器1140、電磁波復調器1160、及び周波数算出器1180を実現するハードウエアは既知である。そのためこれらを実現する具体的なハードウエアについては省略する。
ストレージ1080は、ROM (Read Only Memory) やハードディスク等のストレージであり、相対速度算出モジュール1200及び周波数情報1220を記憶している。相対速度算出モジュール1200は、相対速度算出部2060を実現するためのプログラムである。周波数情報1220は、第1周波数と第2周波数の関係を示す情報である。
バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージ1080、周波数算出器1180が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ1040は、例えば CPU (Central Processing Unit) や GPU (Graphics Processing Unit) などの演算処理装置である。メモリ1060は、例えば RAM (Random Access Memory) や ROM (Read Only Memory) などのメモリである。
プロセッサ1040は、相対速度算出モジュール1200を実行することで、相対速度算出部2060の機能を実現する。相対速度算出モジュール1200は、周波数算出器1180によって算出された各周波数及び周波数情報1220を用いて相対速度を算出する。
なお、計測装置2000のハードウエア構成は図5に示した構成には限定されない。例えば相対速度算出部2060は、プロセッサ等の組み合わせではなく、ワイヤードロジックとして実現されてもよい。この場合、計測装置2000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060及びストレージ1080を有さなくてもよい。また、周波数情報1220は、相対速度算出モジュール1200の一部として組み込まれていてもよい。また、周波数算出器1180において、周波数を算出する機能は、ワイヤードロジックとして実現されていてもよいし、プロセッサ等とプログラムの組み合わせとして実現されてもよい。
<<信号出力装置3000のハードウエア構成例>>
図6は、実施形態1に係る信号出力装置3000のハードウエア構成を概念的に例示する図である。波形生成器1400は、波形を生成する機構である。波形生成器1400が生成する波形は、例えば正弦波や余弦波などである。音響増幅器1420は、波形生成器1400によって出力された波形を増幅して音響信号を生成する機構である。電磁波増幅器1440は、波形生成器1400によって出力された波形を増幅して電磁波信号を生成する機構である。送波器1460は、音響増幅器1420によって生成された音響信号を信号出力装置3000の外部に出力する機構である。送信アンテナ1480は、電磁波増幅器1440によって生成された電磁波信号を出力する機構である。電磁波受信部2020は、送信アンテナ1480によって出力された電磁波信号を受信する。ここで、波形生成器1400、音響増幅器1420、電磁波増幅器1440、送波器1460、及び送信アンテナ1480を実現するハードウエアは既知である。そのためこれらを実現する具体的なハードウエアについては省略する。
ここで、送波器1460によって出力される音響信号は、音響受信部2040によって受信される音響信号である。また、送信アンテナ1480によって出力される電磁波信号は、電磁波受信部2020よって受信される電磁波信号である。
なお、信号出力装置3000のハードウエア構成は図6に示した構成に限定されない。例えば波形生成器1400は、音響増幅器1420と電磁波増幅器1440とで別々に設けられてもよい。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係る計測装置2000を例示するブロック図である。図7において、実線の矢印の流れは情報の流れを示し、点線の矢印は信号の流れを表している。さらに、図7において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
実施形態2において、信号出力装置3000は、電磁波信号と音響信号をそれぞれ間欠波として出力する。ここで、信号出力装置3000が電磁波信号を出力するタイミングを第1タイミングと表記し、音響信号を出力するタイミングを第2タイミングと表記する。第1タイミングと第2タイミングは同一であってもよいし、異なってもよい。
実施形態2の計測装置2000は、距離算出部2080を有する。距離算出部2080は、水中移動体4000と信号出力装置3000との間の距離を算出する。具体的には、距離算出部2080は、第1タイミングと第2タイミングとの関係、及び電磁波受信部2020によって電磁波信号が受信されたタイミングと及び音響受信部2040によって音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、上記距離を算出する。
前述したように、音響信号と電磁波信号の速度は異なる。そのため、信号出力装置3000によって出力されてから計測装置2000によって受信されるまでの時間(伝播時間)は、音響信号の場合と電磁波信号の場合とで異なる。そして、伝播時間の差は、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離に依存する。そこで、距離算出部2080は、伝播時間の差に基づいて、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離を算出する。
<<具体例>>
図8は、音響信号と電磁波信号が進んだ距離と時間との関係を表すグラフである。ts1 は、信号出力装置3000が音響信号を出力した時点を表す。ts2 は、計測装置2000が音響信号を受信した時点を表す。te1 は、信号出力装置3000が電磁波信号を出力した時点を表す。te2 は、計測装置2000が電磁波信号を受信した時点を表す。
距離算出部2080は、ts1 と te1 との関係を予め把握している。例えば ts1 と te1 との間の関係が以下の式(5)で表されるとする。ここで、例えば距離算出部2080は、下記式(5)を表す情報を、計測装置2000が有する記憶部に記憶している。なお、ts1 と te1 との関係は、差以外の方法で表されていてもよい。
Figure 0006417749
距離算出部2080は、音響信号の伝播時間 (ts2 - ts1) と、電磁波信号の伝播時間 (te2 - te1) との差 pを、以下の式(6)に基づいて算出できる。
Figure 0006417749
また、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離 d、音響信号の速度 Vs、電磁波信号の速度 Ve、及び時間差 p は、次の関係で表される。
Figure 0006417749
式(6)及び式(7)より、距離算出部2080は、距離 d を式(8)に基づいて算出できる。
Figure 0006417749
なお信号出力装置3000は、音響信号と電磁波信号を同時に出力してもよいし、異なるタイミングで出力してもよい。
<間欠波の利用>
実施形態2では、電磁波信号と音響信号が間欠波として出力される。これは、電磁波受信部2020と音響受信部2040とが、信号を区切りを認識することで、信号を受信したタイミングを特定できるようにするためである。
図9は、電磁波受信部2020が電磁波信号を受信したタイミングを特定する方法を概念的に示す図である。図9(a)の場合、電磁波信号が正弦波として出力し続けられる場合を表す図である。この場合、電磁波受信部2020はどのタイミングをもって電磁波信号を受信したとすればよいか分からない。
これに対し、図9(b)の場合、電磁波信号が間欠波として出力される場合を表す図である。この場合、電磁波受信部2020は、信号を受信していない状態から信号を受信している状態に変化した時点(点線の時点)を、電磁波信号が受信されたタイミングとして特定できる。なお、図9(a)と図9(b)で説明したことは、音響受信部2040についても同様に当てはまる。
このように、信号出力装置3000が信号を間欠波として出力することにより、電磁波受信部2020と音響受信部2040は、それぞれ信号を受信したタイミングを特定することができる。
ただし、間欠波を出力する間隔が短すぎると、電磁波受信部2020で受信された間欠波と音響受信部2040で受信された間欠波との対応付けができなくなる。例えば電磁波受信部2020で1つ目に受信された間欠波は、音響受信部2040で受信された1つ目の間欠波と対応するかもしれないし、2つ目の間欠波と対応するかもしれない。そのため、信号出力装置3000は、適切な時間間隔を設けて間欠波を出力することが好ましい。
なお、間欠波の継続時間は任意である。電磁波信号の間欠波の継続時間と、音響信号の間欠波の継続時間とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
<作用・効果>
本実施形態によれば、電磁波信号と音響信号という2つの信号を用いることで、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離を算出することができる。ここで、本実施形態の場合、信号の往復時間に基づいて測距を行う従来の方法と異なり、計測装置2000から信号を出力する必要がない。よって、計測装置2000の構成をシンプルにすることができ、計測装置2000の消費電力や製造コストを削減したり、計測装置2000のサイズを小さくしたりすることができる。水中移動体4000の消費電力を削減することにより、水中移動体4000のバッテリを充電する頻度を減らすことができる。また、バッテリの寿命が長くなるため、バッテリを交換する頻度を少なくすることができる。
ここで、従来手法の一つとして、ピンガという信号送信装置を三点以上に配置することで、水中移動体4000の三次元位置を把握する方法がある。しかしこの方法では、予めピンガを配置し、さらにピンガの位置を把握しておく必要がある。そのため、ピンガの設置コストや維持コストなどが発生する。本実施形態によれば、プラットホームに信号出力装置3000を配置し、水中移動体4000に計測装置2000を配置することで、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離を把握することができる。よって、ピンガを複数点に配置する従来手法と比較し、水中移動体4000の位置を把握する仕組みを提供するためのコストが小さくなる。
[実施形態3]
実施形態3の計測装置2000は、実施形態2の計測装置2000と同様に、図7で表される。
実施形態3において、信号出力装置3000が出力する電磁波信号は第1波形を含む。また、信号出力装置3000が出力する音響信号は第2波形を含む。そして、信号出力装置3000は、電磁波信号の第1波形を第3タイミングで出力し、音響信号の第2波形を第4タイミングで出力する。
実施形態3の距離算出部2080は、第3タイミングと第4タイミングとの関係、及び電磁波受信部2020によって電磁波信号の第1波形が受信されたタイミングと音響受信部2040によって音響信号の第2波形が受信されたタイミングとの差異に基づいて、水中移動体4000と信号出力装置3000との間の距離を算出する。
実施形態3の計測装置2000の動作原理は、実施形態2の計測装置2000の動作原理と同様である。ただし、実施形態2と実施形態3では、信号を受信したタイミングを特定する方法が異なる。前述した通り、実施形態2の場合、信号が間欠波であるため、計測装置2000は、信号を受信していない状態から信号を受信している状態に変化した時を、信号の区切りとすることができる。
これに対し、信号出力装置3000は、第1波形を、電磁波信号の区切りを認識できる形状とする。また信号出力装置3000は、第2波形を、音響信号の区切りを認識できる形状とする。図10は、区切りを認識できる第1波形で構成される電磁波信号を示す図である。図10の場合、計測装置2000は、点線で示した箇所が波形の区切りであることを認識できる。
なお、第1波形と第2波形は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
<作用・効果>
本実施形態によれば、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
[実施形態4]
図11は、実施形態4に係る計測装置2000を例示するブロック図である。図11において、実線の矢印の流れは情報の流れを示し、点線の矢印は信号の流れを表している。さらに、図11において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
実施形態4の計測装置2000は、音響受信部2040を少なくとも2つ有する。図9において、計測装置2000は、音響受信部2040−1及び音響受信部2040−2を有している。ここで、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2は、水中移動体4000において異なる位置に設置されている。
実施形態4の計測装置2000は、方位算出部2100を有する。方位算出部2100は、音響受信部2040−1によって音響信号が受信されたタイミングと音響受信部2040−2によって音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、水中移動体4000に対する信号出力装置3000の方位を算出する。
図12は、2つの音響受信部2040が音響信号を受信するタイミングの差と、計測装置2000に対する信号出力装置3000の方位の関係を例示する図である。図12(a)は、信号出力装置3000が、水中移動体4000の移動方向に対してθ1の方位に位置する場合の図である。ここで、図12(a)における点線は、音響信号の平面波を表している。
図12(a)において、音響信号の進行方向を表す軸に音響受信部2040−1を投影した位置と、その軸に音響受信部2040−2を投影した位置とは、距離 d1 離れている。そのため、音響受信部2040−2が音響信号を受信する時点は、音響受信部2040−1が音響信号を受信する時点よりも d1/Vs だけ遅くなる。
図12(b)は、信号出力装置3000が、水中移動体4000の移動方向に対してθ2の方位に位置する場合の図である。点線は、音響信号の平面波を表している。図12(b)において、音響信号の進行方向を表す軸に音響受信部2040−1を投影した位置と、その軸に音響受信部2040−2を投影した位置とは、距離 d2 離れている。つまり、音響受信部2040−2が音響信号を受信する時点は、音響受信部2040−1が音響信号を受信する時点よりも d2/Vs だけ遅くなる。
ここで、d1 は d2 よりも長い。そのため、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2が音響信号を受信する時点の時間差は、図12(a)の場合の方が大きい。
ここで、図12(a)と図12(b)において距離 d1 と距離 d2 が異なるのは、水中移動体4000から見た信号出力装置3000の方位が異なるためである。そのため、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2が音響信号を受信する時点の時間差は、水中移動体4000から見た信号出力装置3000の方位に依存する。
そこで、計測装置2000は、水中移動体4000から見た信号出力装置3000の方位を、音響受信部2040−2が音響信号を受信したタイミングと、音響受信部2040−1が音響信号を受信したタイミングとの差に基づいて算出する。
例えば図12(a)の場合、水中移動体4000から見た信号出力装置3000の方位θ1と距離 d1 とが、以下の式(9)の関係で表される。ここで、s は音響受信部2040−1と音響受信部2040−2との間の距離を表す。
Figure 0006417749
そこで、方位算出部2100は、d1 と s を用いてθ1の値を算出する。ここで、d1 の算出方法を以下で説明する。
音響受信部2040が音響信号を受信したタイミングは、受信時点として測定することもできるし、音響信号の位相として測定することもできる。そして、受信時点を用いる場合と位相を用いる方法とでは、d1 の算出方法が異なる。
受信時点を用いる場合、d1 は以下の式(10)で表される。Δt は、音響受信部2040−1が音響信号を受信した時点と音響受信部2040−2が音響信号を受信した時点の差を表す。また、Vs は音響信号の速度を表す。
Figure 0006417749
一方、位相を用いる場合、d1 は以下の式(11)で表される。Δθは、音響受信部2040−1が受信した音響信号と音響受信部2040−2が受信した音響信号の位相差を表す。また、λは音響信号の波長である。
Figure 0006417749
ここで、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2との間の距離は任意である。ただし、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2との間の距離を長くすることにより、音響受信部2040−2が音響信号を受信するタイミングと、音響受信部2040−1が音響信号を受信するタイミングとの差が大きくなる。そして、この差が大きいほど測定誤差の影響を受けにくくなり、信号出力装置3000の方位を精度良く算出ことができる。ただし、音響信号の位相を利用する場合、以下で説明する点に注意する必要がある。
<位相を利用する場合について>
音響信号の進行方向を表す軸に音響受信部2040−1を投影した位置と音響受信部2040を投影した位置との差(図12(a)における d1)が音響信号の一波長より長くなると、位相差が360°より大きくなる。その結果、方位算出部2100は、音響受信部2040−1と音響受信部2040−2が音響信号を受信したタイミングの差を特定できなくなる。
そこで、計測装置2000に電磁波受信部2020を2つ設け、これら2つの電磁波受信部2020で電磁波信号が受信されたタイミングの差に基づいて信号出力装置3000の方位を算出するようにしてもよい。方位の算出方法は音響信号を用いる場合と同様である。電磁波信号の波長は音響信号の波長より長いため、2つの電磁波受信部2020の間の距離は、2つの音響受信部2040の間の距離よりも長くすることができる。
ここで、伝播損失が少ない音響信号は電磁波信号より高い周波数が利用できる。そして、伝播距離の差(伝播時間の差)が同じであっても、信号の周波数が高い方が波長が短いため、位相差が大きく観察される。そのため、算出される方位の精度は、このように位相差が大きく観察される音響信号を用いた方が高くなる。そのため計測装置2000は、できる限り音響信号を用いて方位を算出することが好ましい。そこで、例えば計測装置2000は、音響受信部2040で受信した音響信号の波長を計算し、その音響信号を上述の方位の算出に利用できるか否かを判定する。そして、音響信号の波長が長いために方位の算出に利用できない場合、計測装置2000は、電磁波信号を用いて方位の算出を行う。
なお、電磁波受信部2020や音響受信部2040は、3つ以上設置されていてもよい。
<作用・効果>
本実施形態によれば、計測装置2000は、水中移動体4000の進行方向に対する信号出力装置3000の方位を算出することができる。算出した方位は、例えば水中移動体4000の移動方向の制御に用いることができる。ここで、水中移動体4000が、信号出力装置3000が設置されているプラットホームに帰還するとする。この場合、計測装置2000がプラットホームの方位を定期的又は不定期に確認し、その方位へ移動するように水中移動体4000を制御することで、水中移動体4000が無駄な動きをすることなく正確にプラットホームへ向かって移動するようになる。その結果、水中移動体4000は無駄なエネルギーを使わずに効率よくプラットホームに帰還できる。よって、水中移動体4000のバッテリ消費量を削減することができる。また、水中移動体4000がプラットホームへ帰還するために要する時間を短くすることができる。
<変形例>
方位算出部2100は、水中移動体4000の速度及び相対速度算出部2060が算出した相対速度を利用して水中移動体4000の進行方向に対する信号出力装置3000の方位を算出してもよい。図13は、水中移動体4000の速度、算出した相対速度、及び信号出力装置3000の方位との関係を示す図である。ここで、方位算出部2100は、信号出力装置3000が移動していないものとみなす。そのため、相対速度算出部2060によって算出される相対速度は、水中移動体4000の速度のうちの信号出力装置3000に向かう方向の成分 v1 で表される。また、水中移動体4000の速度は v、水中移動体4000の進行方向に対する信号出力装置3000の方位はθであるとする。この場合、以下の式(12)が成り立つ。
Figure 0006417749
そこで、方位算出部2100は、上述の関係式に基づいて、方位θを算出する。なお、相対速度が負である場合(水中移動体4000が信号出力装置3000から遠ざかっている場合)、信号出力装置3000の方位は(θ+90°)で表される。
なお、この方法の場合、方位を一度算出するだけでは、信号出力装置3000が水中移動体4000の進行方向から見て右斜めの方向に位置するのか左斜めの方向に位置するのかを判別できない。この判別を行いたい場合、例えば計測装置2000は、方位θを算出した後、水中移動体4000の移動方向を変更して再度方位θを算出する。そして、移動方向を変更した前後の方位θの変化に基づいて、信号出力装置3000が水中移動体4000の進行方向から見て右斜めの方向に位置するのか左斜めの方向に位置するのかを判別する。例えば、一度目に算出した方位が40°であり、左方向に旋回して再度算出した方位が60°であったとする。この場合、信号出力装置3000は、水中移動体4000の進行方向から見て右斜め方向に位置していることが分かる。
[実施形態5]
図14は、実施形態5に係る計測システム5000を例示するブロック図である。図14において、実線の矢印の流れは情報の流れを示し、点線の矢印は信号の流れを表している。さらに、図14において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
実施形態5に係る計測装置2000は、実施形態1から4のいずれかに係る計測装置2000と同様である。図14では、実施形態1に係る計測装置2000を示している。
実施形態5に係る信号出力装置3000は、電磁波出力部3020、音響出力部3040、及び給電部3060を有する。電磁波出力部3020は、電磁波受信部2020によって受信される電磁波信号を出力する。音響出力部3040は、音響受信部2040によって受信される音響信号を出力する。給電部3060は、非接触給電に利用する電磁波信号を送信する。
ここで、電磁波出力部3020と給電部3060は、構成の一部を共有するように構成されている。例えば電磁波出力部3020と給電部3060は、電磁波信号を発生させるためのコイル、又は電磁波信号の送信に用いるアンテナを共有する。
<作用・効果>
本実施形態において、信号出力装置3000は、計測装置2000による計測に用いる電磁波信号及び音響信号を送信すると共に、非接触給電に用いる電磁波信号を送信する。そのため、信号出力装置3000を、計測装置2000による計測と任意の装置の非接触給電の双方に用いることができる。また、電磁波出力部3020と給電部3060はコイル又はアンテナを共有するように構成される。そのため、信号出力装置3000の製造コスト、サイズ、及び消費電力を削減することができる。
ここで前述したように、一般に水中移動体はバッテリで動作する。そして、水中移動体のバッテリを充電する方法は、接触給電よりも非接触給電の方が好ましい。接触給電を用いると、例えば充電ケーブルをつなぐ箇所等から漏水する可能性が考えられるためである。そこで、例えば給電部3060は、水中移動体4000のバッテリの充電に利用することができる。このように、信号出力装置3000を用いて、計測装置2000による各種計測動作を実現しつつ、計測装置2000を搭載する水中移動体4000のバッテリを安全に充電することができる。
例えば信号出力装置3000は、水中移動体4000のプラットホームに設置される。水中移動体4000がプラットホームに帰還する際、計測装置2000は、実施形態1から4で説明した各種計測処理を行う。そして、計測装置2000は、信号出力装置3000に対する水中移動体4000の相対距離、信号出力装置3000と水中移動体4000との間の距離、及び水中移動体4000に対する信号出力装置3000の方位のうち、いずれか1つ以上を用いて、信号出力装置3000との位置関係を適切に把握しながら水中移動体4000の動作を制御し、プラットホームへ帰還することができる。なお、水中移動体4000の動作を制御する機能(制御部)は、計測装置2000とは別体に設けられてもよい。この場合、計測装置2000は各種計測結果を出力し、制御部はこの出力された結果を利用して水中移動体4000を制御する。このように、水中移動体4000と信号出力装置3000との位置関係を適切に把握しながら水中移動体4000を移動させることができるため、水中移動体4000のバッテリのエネルギーを無駄なく利用でき、一度の充電で活動できる時間が長くなる。そして、プラットホームに帰還した水中移動体4000のバッテリは、給電部3060によって充電することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 水中移動体に設けられる計測装置であって、
信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を、水中で受信する電磁波受信手段と、
前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を、水中で受信する音響受信手段と、
前記電磁波受信手段によって受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信手段によって受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出手段と、
前記第1周波数と前記第2周波数との関係、及び前記周波数算出手段によって算出された電磁波信号と音響信号の周波数に基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出手段と、
を有する計測装置。
2. 前記第1周波数と前記第2周波数は同一である1.に記載の計測装置。
3. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号を間欠波として第1タイミングで出力し、前記音響信号を間欠波として第2タイミングで出力し、
当該計測装置は、前記第1タイミングと前記第2タイミングとの関係、及び前記電磁波受信手段によって前記電磁波信号が受信されたタイミングと前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出手段を有する1.又は2.に記載の計測装置。
4. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号の第1波形を第1タイミングで出力し、前記音響信号の第2波形を第2タイミングで出力し、
当該計測装置は、前記第1タイミングと前記第2タイミングとの関係、及び前記電磁波受信手段によって前記電磁波信号の第1波形が受信されたタイミングと前記音響受信手段によって前記音響信号の第2波形が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出手段を有する1.又は2.に記載の計測装置。
5. 前記水中移動体の速度と、前記相対速度算出手段が算出した相対速度とに基づき、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出手段を有する1.乃至4.いずれか一つに記載の計測装置。
6. 第1の前記音響受信手段及び第2の前記音響受信手段を有し、
第1の前記音響受信手段と第2の前記音響受信手段とは、前記水中移動体の異なる位置に設けられており、
第1の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出手段を有する1.乃至4.いずれか一つに記載の計測装置。
7. 前記方位算出手段は、第1の前記音響受信手段によって受信された前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異を、第1の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相と第2の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相との差異として算出する6.に記載の計測装置。
8. 前記相対速度算出手段によって算出された前記相対速度に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する1.乃至7.いずれか一つに記載の計測装置。
9. 前記距離算出手段によって算出された前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する3.又は4.に記載の計測装置。
10. 前記方位算出手段によって算出された前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する5.乃至7.いずれか一つに記載の計測装置。
11. 前記信号出力装置は、それぞれ異なる周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力し、
前記電磁波受信手段は、複数の前記電磁波信号をそれぞれ受信し、
前記音響受信手段は、複数の前記音響信号をそれぞれ受信する請求項1.乃至10.いずれか一つに記載の計測装置。
12. 信号出力装置と、1.乃至11.いずれか一つに記載の計測装置と、を有する計測システムであって、
前記信号出力装置は、
第1周波数で水中へ電磁波信号を出力する電磁波出力手段と、
第2周波数で水中へ音響信号を出力する音響出力手段と、を有する計測システム。
13. 前記信号出力装置は、非接触給電に用いる第2電磁波信号を出力する給電手段を有し、
前記電磁波出力手段と前記給電手段は、コイル又はアンテナを共有する12.に記載の計測システム。
14. コンピュータを、1.乃至11.いずれか一つに記載の計測装置として動作させるプログラム。
15. 水中移動体に設けられる計測装置によって実行される制御方法であって、
前記計測装置は、電磁波信号を水中で受信する電磁波受信手段と、音響信号を水中で受信する音響受信手段と、を有し、
当該制御方法は、
前記電磁波受信手段が、信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を水中で受信する電磁波受信ステップと、
前記音響受信手段が、前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を水中で受信する音響受信ステップと、
前記電磁波受信ステップで受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信ステップで受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出ステップと、
前記第1周波数と前記第2周波数との関係、及び前記周波数算出ステップで算出された電磁波信号と音響信号の周波数に基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出ステップと、
を有する制御方法。
16. 前記第1周波数と前記第2周波数は同一である15.に記載の制御方法。
17. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号を間欠波として第1タイミングで出力し、前記音響信号を間欠波として第2タイミングで出力し、
当該制御方法は、前記第1タイミングと前記第2タイミングとの関係、及び前記電磁波受信ステップで前記電磁波信号が受信されたタイミングと前記音響受信ステップで前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出ステップを有する15.又は16.に記載の制御方法。
18. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号の第1波形を第3タイミングで出力し、前記音響信号の第2波形を第4タイミングで出力し、
当該制御方法は、前記第3タイミングと前記第4タイミングとの関係、前記電磁波受信ステップで前記電磁波信号の第1波形が受信されたタイミングと前記音響受信ステップで前記音響信号の第2波形が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出ステップを有する15.又は16.に記載の制御方法。
19. 前記水中移動体の速度と、前記相対速度算出ステップで算出した相対速度とに基づき、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出ステップを有する15.乃至18.いずれか一つに記載の制御方法。
20. 前記計測装置は、第1の前記音響受信手段及び第2の前記音響受信手段を有し、
第1の前記音響受信手段と第2の前記音響手段とは、前記水中移動体の異なる位置に設けられており、
第1の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出ステップを有する15.乃至18.いずれか一つに記載の制御方法。
21. 前記方位算出ステップは、第1の前記音響受信手段によって受信された前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異を、第1の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相と第2の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相との差異として算出する20.に記載の制御方法。
22. 前記相対速度算出ステップによって算出された前記相対速度に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御ステップを有する15.乃至21.いずれか一つに記載の制御方法。
23. 前記距離算出ステップによって算出された前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御ステップを有する17.又は18に記載の制御方法。
24. 前記方位算出ステップによって算出された前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御ステップを有する19.乃至21.いずれか一つに記載の計測装置。
25. 前記信号出力装置は、それぞれ異なる周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力し、
前記電磁波受信ステップは、複数の前記電磁波信号をそれぞれ受信し、
前記音響受信ステップは、複数の前記音響信号をそれぞれ受信する15.乃至24.いずれか一つに記載の制御方法。
1020 バス
1040 プロセッサ
1060 メモリ
1080 ストレージ
1100 受波器
1120 受信アンテナ
1140 音響復調器
1160 電磁波復調器
1180 周波数算出器
1200 相対速度算出モジュール
1220 周波数情報
1400 波形生成器
1420 音響増幅器
1440 電磁波増幅器
1460 送波器
1480 送信アンテナ
2000 計測装置
2020 電磁波受信部
2040 音響受信部
2050 周波数算出部
2060 相対速度算出部
2080 距離算出部
2100 方位算出部
3000 信号出力装置
3020 電磁波出力部
3040 音響出力部
3060 給電部
4000 水中移動体
5000 計測システム

Claims (14)

  1. 水中移動体に設けられる計測装置であって、
    信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を、水中で受信する電磁波受信手段と、
    前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を、水中で受信する音響受信手段と、
    前記電磁波受信手段によって受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信手段によって受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出手段と、
    を有し、
    前記信号出力装置は、それぞれ異なる第1周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる第2周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力し、
    前記電磁波受信手段は、複数の前記電磁波信号それぞれを受信し、
    前記音響受信手段は、複数の前記音響信号それぞれを受信し、
    前記周波数算出手段は、前記電磁波受信手段によって受信された複数の電磁波信号それぞれの周波数と、前記音響受信手段によって受信された複数の音響信号それぞれの周波数とを算出し、
    最も高い前記第1周波数と最も高い前記第2周波数との関係、前記周波数算出手段によって算出された前記電磁波信号の周波数のうちで最も高いもの、及び前記周波数算出手段によって算出された前記音響信号のうちで最も高いものに基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出手段と、
    を有する計測装置。
  2. 前記第1周波数と前記第2周波数は同一である請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号を間欠波として第1タイミングで出力し、前記音響信号を間欠波として第2タイミングで出力し、
    当該計測装置は、前記第1タイミングと前記第2タイミングとの関係、及び前記電磁波受信手段によって前記電磁波信号が受信されたタイミングと前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出手段を有する請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 前記信号出力装置は、前記電磁波信号の第1波形を第3タイミングで出力し、前記音響信号の第2波形を第4タイミングで出力し、
    当該計測装置は、前記第3タイミングと前記第4タイミングとの関係、及び前記電磁波受信手段によって前記電磁波信号の第1波形が受信されたタイミングと前記音響受信手段によって前記音響信号の第2波形が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離を算出する距離算出手段を有する請求項1又は2に記載の計測装置。
  5. 前記水中移動体の速度と、前記相対速度算出手段が算出した相対速度とに基づき、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出手段を有する請求項1乃至4いずれか一項に記載の計測装置。
  6. 第1の前記音響受信手段及び第2の前記音響受信手段を有し、
    第1の前記音響受信手段と第2の前記音響受信手段とは、前記水中移動体の異なる位置に設けられており、
    第1の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異に基づいて、前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位を算出する方位算出手段を有する請求項1乃至4いずれか一項に記載の計測装置。
  7. 前記方位算出手段は、第1の前記音響受信手段によって受信された前記音響信号が受信されたタイミングと第2の前記音響受信手段によって前記音響信号が受信されたタイミングとの差異を、第1の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相と第2の前記音響受信手段が受信した前記音響信号の位相との差異として算出する請求項6に記載の計測装置。
  8. 前記相対速度算出手段によって算出された前記相対速度に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する請求項1乃至7いずれか一項に記載の計測装置。
  9. 前記距離算出手段によって算出された前記水中移動体と前記信号出力装置との間の距離に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する請求項3又は4に記載の計測装置。
  10. 前記方位算出手段によって算出された前記水中移動体に対する前記信号出力装置の方位に基づいて、前記水中移動体の動作を制御する制御手段を有する請求項5乃至7いずれか一項に記載の計測装置。
  11. 信号出力装置と、請求項1乃至10いずれか一項に記載の計測装置と、を有する計測システムであって、
    前記信号出力装置は、
    第1周波数で水中へ電磁波信号を出力する電磁波出力手段と、
    第2周波数で水中へ音響信号を出力する音響出力手段と、を有する計測システム。
  12. 前記信号出力装置は、非接触給電に用いる第2電磁波信号を出力する給電手段を有し、
    前記電磁波出力手段と前記給電手段は、コイル又はアンテナを共有する請求項11に記載の計測システム。
  13. コンピュータを、請求項1乃至10いずれか一項に記載の計測装置として動作させるプログラム。
  14. 水中移動体に設けられる計測装置によって実行される制御方法であって、
    前記計測装置は、電磁波信号を水中で受信する電磁波受信手段と、音響信号を水中で受信する音響受信手段と、を有し、
    当該制御方法は、
    前記電磁波受信手段が、信号出力装置から第1周波数で水中へ出力される電磁波信号を水中で受信する電磁波受信ステップと、
    前記音響受信手段が、前記信号出力装置から第2周波数で水中へ出力される音響信号を水中で受信する音響受信ステップと、
    前記電磁波受信ステップで受信された電磁波信号の周波数と、前記音響受信ステップで受信された音響信号の周波数を算出する周波数算出ステップと、
    を有し、
    前記信号出力装置は、それぞれ異なる第1周波数を持つ複数の前記電磁波信号と、それぞれ異なる第2周波数を持つ複数の前記音響信号とを出力し、
    前記電磁波受信ステップにおいて、複数の前記電磁波信号それぞれを受信し、
    前記音響受信ステップにおいて、複数の前記音響信号それぞれを受信し、
    前記周波数算出ステップにおいて、前記電磁波受信手段によって受信された複数の電磁波信号それぞれの周波数と、前記音響受信手段によって受信された複数の音響信号それぞれの周波数とを算出し、
    最も高い前記第1周波数と最も高い前記第2周波数との関係、前記周波数算出ステップにおいて算出された前記電磁波信号の周波数のうちで最も高いもの、及び前記周波数算出ステップにおいて算出された前記音響信号のうちで最も高いものに基づいて、前記信号出力装置に対する前記水中移動体の相対速度を算出する相対速度算出ステップと、
    を有する制御方法。
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