JP5949133B2 - 移動体訓練支援システム - Google Patents

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本発明は、例えば移動体を操縦する訓練等を行なうシミュレータの技術分野に関する。
例えば、車両や、船舶や、航空機等の移動体を用いた操縦や演習等の教育や訓練等は、その移動体自身のサイズや関係者と連携するために、ある程度の広さの屋外空間で行うことが多く、かつ教育訓練に掛かる現場でのコストや訓練時間が必要であり、さらに事故等が生じる可能性がある。
このような教育や訓練を効率的に行ない、掛かるコストや訓練時間及び事故等のリスクを軽減する代替の手段としては、これまでは数学的なシミュレーションを使ったオペレーションズリサーチ(Operations Research。以下、「OR」と略称する)を用いるか、屋内外での訓練を撮影したビデオを視聴するか、もしくは上述したような移動体の操縦室をほぼそのまま再現すると共に、操縦室から見える外の視界を映像によって再現した非常に高価なシミュレータを用いるかの何れかである。
ここで、特許文献1及び2は、模型やソフトウェアを用いて、操縦とそれに応じた視界や計器類の表示を模擬することにより、被訓練者が多様な状況に応じた操作を訓練することが可能なシミュレータを提案している。また特許文献3は、移動体の実機を模擬した模型が撮影する映像とComputer Graphics(以下、「CG」と略称する)映像とを重ね合わせる対戦ゲームを、また特許文献4は、移動体の実機やその模型等が移動する際の動線を補足するセンサをそれぞれ提案している。
特開平03−145687号公報 特開2010−49051号公報 特開平11−309269号公報 特願2008−525752号公報
LOCK:A Highly Accurate、 Easy−to−Use Location−based Access Control System、4th International Symposium on Location and Context Awareness(LOCA‘09)、Tokyo、Japan、2009
特許文献1は、大型車両の運転練習を行うために、実物大の運転台を模擬した模擬運転台の視界に、大型車両を模擬した小型模型とその周囲の構造物を含むジオラマにおける、その大型車両の模擬運転台から見た前方視界やサイドミラーを通した後方視界をカメラで撮影すると共に、撮影したそれらの映像を上述した実物大の模擬運転台の前方窓やサイドミラー部分にそれぞれ投影する運転シミュレータの提案である。
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、実物の運転台を忠実に再現した大規模で高価な設備が必要であることと、同時に訓練できるのは一人か二人であり、多くの被訓練者に対して同時に教育や訓練を行なう目的には適さない。特許文献1に記載された技術は、さらに被訓練者自身が同時にジオラマ全体を俯瞰した映像を見ながら周囲の構造物や車両自身の位置を直感的に把握しつつ練習に活かすようなことはできない。
また、特許文献2は、無人機の運航要員や関連する作業要員だけではなく、無人機の運航を統括的に指揮する上位者との連携までをソフトウェアによってシミュレーションする提案である。しかしながら、特許文献2に記載された技術は、模型等は用いず、ソフトウェアのみで無人機を運航する模擬を行う。特許文献2に記載された技術は、また、無人機の操縦自体の訓練は行なわないため目的が異なる。
また、特許文献3は、模型に小型カメラを搭載し、その小型カメラで撮像した映像と、ゲームの進行に応じたCG映像とを合成した映像を、操作者が表示装置を通して見ながら、操作手段を用いて操作対象の模型を操作するゲームである。
しかしながら、特許文献3に記載された技術は、対戦相手等を撮影可能な模型を用いたゲームであり、操縦訓練を行なうことは目的としておらず、またゲーム参加者が自ら操縦する模型を含む周囲を俯瞰することにより状況を把握することは考慮されていない。
また、特許文献4は、移動体から発信される超音波を、位置が既知の超音波アレイセンサによって受信すると共に超音波が到来する時間差に基づいて計算することにより移動体が移動する動線の計測を行う提案がなされている。
しかしながら、特許文献4に記載された技術は、3次元空間における移動体の高度を含む位置情報取得や取得した位置情報を基にして生成すると共に映像を参照するようなことは考慮されていない。
尚、非特許文献1は、移動体から送信される電波と超音波とを利用してその移動体の位置を精度よく特定するセンサ及び計測システムに関する研究を開示する。
つまり、上述した特許文献1乃至3が示す技術では、多人数が同時に実空間を模擬した模型及び映像を俯瞰しながら費用対効果の高い教育訓練を行なう用途には向いていないという課題がある。
本発明の主たる目的は、上述した課題を解決する、操縦により移動する移動体模型及びその移動体模型を俯瞰するCG映像を訓練に参加する操縦者を含む関係者が同時に見ながら訓練を実行することにより費用対効果の高い模擬訓練を可能とする移動体訓練支援システム等を提供することにある。
上記の課題を解決すべく、本発明に係る移動体訓練支援システムは、固有の標識情報を送信する送信機を備えた操縦可能な移動体模型と、該移動体模型から送信された前記標識情報を受信する模擬空間に配置された複数のセンサから成るセンサ群と、操縦によって前記移動体模型が移動するのに伴って前記センサ群によって受信した前記標識情報を基に、前記模擬空間における前記移動体模型の位置座標を取得すると共に、対応する実空間における実座標に変換し、該実座標情報に応じて前記移動体模型を含み連続的に変化する俯瞰映像を、CG(Computer Graphics)を用いて生成する制御部と、前記CGにより生成した前記俯瞰映像を前記模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する映像表示部とを備える。
また、同目的を達成すべく、本発明に係る移動体訓練支援システムは、以下の方法を用いることにより実現することができる。即ち、
固有の標識情報を受信する複数のセンサから成るセンサ群が配置された模擬空間において、前記標識情報を送信する送信機を備えた操縦可能な移動体模型は、操縦されることによって、前記模擬空間を移動するのに伴い、前記センサ群によって受信された前記標識情報を基に、前記模擬空間における前記移動体模型の位置座標を取得すると共に、対応する実空間における実座標に変換し、該実座標情報に応じて前記移動体模型を含み連続的に変化する俯瞰映像を、CGを用いて生成し、前記CGにより生成した前記俯瞰映像を前記模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する
ことによっても実現可能である。
本発明によれば、操縦により移動する移動体模型及びその移動体模型を俯瞰するCG映像を訓練に参加する操縦者を含む関係者が同時に見ながら訓練を実行することにより費用対効果の高い模擬訓練を行なうことができる。
本発明の第1の実施形態に係る移動体訓練支援システムの構成を概念的に表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動体訓練支援システムの構成を概念的に表すブロック図に表示操作部を加えたブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る模擬空間における航空機模型と、位置センサと、位置情報及びCG映像を処理するサーバとを模式的に表す図である。 本発明の第2の実施形態に係る航空機模型が備える位置タグとコンパスタグを説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る実空間を基に生成したCG映像を模擬空間の床面や壁面に投影した様子及び航空機模型を表す図である。 本発明の第2の実施形態に係る航空機模型のコクピット(操縦席)における計器とコクピットから見える景色を表す図である。 本発明の第2の実施形態に係る模擬空間においてパイロット及び管制官がそれぞれの端末にシミュレーションの状況を表示させて、操作をしている様子を表す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る端末において航空基地の管制官室における管制官の様子及び管制レーダの様子を表示する図である。 本発明の第2の実施形態に係る模擬空間と実空間における航空機の大きさの対応関係を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る飛行訓練のシミュレーション例を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、本発明の以下の説明では、説明の便宜上、空間における構成要素の配置を判りやすくするために、図中に3次元(X−Y−Z軸の)座標記号を用いると共に、必要によりその座標軸を用いて説明することとする。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態の移動体訓練支援システムについて、図1及び図2を参照してその構成について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る移動体訓練支援システムの構成を概念的に表すブロック図である。また図2は、本実施形態に係る移動体訓練支援システムの構成を概念的に表すブロック図に表示操作部を加えたブロック図である。
本実施形態に係る移動体訓練支援システム10は、図1に示す移動体模型1と、複数のセンサから成るセンサ群2と、制御部3と、映像表示部4と、図2に示す第1表示操作部5及び第2表示操作部6とを有する。
移動体模型1は、図示していない有線もしくは無線の通信手段(以下、「通信手段」と総称する)によって自動または手動で操縦することにより実空間を模擬した図示していない模擬空間を自由に移動することが可能な移動体の模型である。
また、移動体模型1は、その移動体模型1自身を外部から識別可能な固有の識別情報の基となる識別子(Identification。以下、「ID」と略称する)を備えた図示していないID送信機を搭載している。そのID送信機は、識別情報を基にした標識情報(いわゆる、ビーコン。不図示)を模擬空間において定期的に送信する。
尚、ID送信機に用いる無線通信手段は、移動体模型1を無線で操縦する場合に用いる無線通信手段とは別の無線通信手段を用いる。
センサ群2は、模擬空間に配置された複数のセンサであり、移動体模型1が備えるID送信機が送信する標識情報を受信すると共に、後述する制御部3にその標識情報を上述した通信手段とは別の通信手段を用いて伝送する。
制御部3は、センサ群2から標識情報を受信すると共に、その標識情報から移動体模型1の個体を識別すると共に、模擬空間に配置されたセンサ群2を構成する個々のセンサの位置関係に基づいて、移動体模型1の位置を計算する。
その際に、標識情報は、模擬空間に配置されたセンサ群2の内の少なくとも配置位置が既知である3個のセンサに到達する時間がその3個のセンサ位置に応じて差が生じることを利用した、今日では一般的な技術である三角測量の手法を用いて模擬空間におけるX−Y−Z軸の座標を得る。
そして制御部3は、上述した模擬空間における移動体模型1の位置の座標情報を基にして、その模擬空間の基となる実空間における対応する座標位置にある移動体を想定すると共に、その想定した移動体を例えば上空の航空機や人工衛星等から俯瞰した俯瞰視界と、その移動体の操縦席から見える外部視界とをそれぞれCG映像として生成する。
そして、映像表示部4は、制御部3において生成した模擬空間における移動体模型1の位置に対応する実空間における仮想の移動体を含む上空からの俯瞰視界を基に生成した俯瞰画像を、模擬空間における床面及び天井を含む壁面に視認可能なサイズで表示もしくは投影する。
また、制御部3は、模擬空間における移動体模型1の位置に対応する実空間における仮想の移動体の操縦席から見た外部視界を基に生成された視界映像を移動体模型1を操縦する操縦者(不図示)が有する例えば図2に示す情報処理装置である端末の第1表示操作部5の表示部に操縦卓を模擬したスイッチや計器類の表示と共に表示する。
続いて図1及び図2を参照して上述した構成に基づいてその動作について説明する。
本実施形態に係る移動体訓練支援システム10は、固有の標識情報を送信する図示していない送信機を備えた操縦可能な移動体模型1と、その移動体模型1から送信された標識情報を受信する複数のセンサから成る模擬空間(不図示)に配置されたセンサ群2とを備える。移動体訓練支援システム10は、操縦によって移動体模型1が移動するのに伴って、模擬空間に配置されたセンサ群2によって受信された標識情報を制御部3に、センサ群2から個別の通信手段を用いて伝送する。
そして、制御部3は、標識情報を基に、模擬空間における位置を表す座標として認識すると共に、図示していない対応する実空間における位置を表す座標に変換する計算を行なう。
そして、制御部3は、計算された座標を基に実空間における対応する位置にある仮想の移動体を含む上空からの俯瞰視界を基にした俯瞰映像及び、実空間における対応する位置にある仮想の移動体が備える操縦席から見た外部視界を基にした視界映像とをCG映像によって生成する。
そして、制御部3は、移動体模型1が模擬空間を移動するのに連動した俯瞰映像を模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する表示手段である映像表示部4を用いて表示する。
また、制御部3は、移動体模型1が模擬空間を移動するのに連動した視界映像を含む操縦席映像を第1表示操作部5が有する表示部に表示すると共に、操縦者はその表示に応じて移動体模型1を第1表示操作部5が有する操作部を用いて操縦を行なう。即ち、第1表示操作部5は、操縦者が移動体模型を操縦することを可能にするユーザインタフェースを提供する。
また、制御部3は、操縦者以外の移動体模型1の運行に関係する関係者が、図示していない模擬空間における移動体模型1の移動に伴って、対応する実空間における仮想の移動体の位置情報を図2に示す第2表示操作部の表示部によって認識すると共に、その関係者の役割に応じて、第2操作表示部6の操作部を操作する。即ち、第2表示操作部6は、訓練に参加する関係者が移動体模型の移動を監視すると共に、その関係者の役割に応じた操作をすることを可能にするユーザインタフェースを提供する。
これによって、例えば航空機の操縦訓練の場合であれば、飛行場における滑走路からの離陸から、上空の訓練空域において例えば8の字飛行の訓練を行ったのちに、滑走路に着陸するまでの訓練を関係者が模擬空間で全体を同時に俯瞰しながら、さらに個々の役割を持つ関係者は、その役割に応じて手元の情報処理装置である端末の第2表示操作部6を見て例えば移動体の操縦業務や、その操縦業務に関連する管制業務等の必要な操作を行うことができる。
即ち、本実施の形態に係る移動体訓練支援システム10によれば、操縦により移動する移動体模型及びその移動体模型を俯瞰するCG映像を訓練に参加する操縦者を含む関係者が同時に見ながら訓練を実行することにより費用対効果の高い模擬訓練を行なうことができる。
<第2の実施形態>
次に、第1の実施形態を基本とする、第2の実施形態について図2乃至図10を用いて説明する。
尚、以下の説明においては、本実施形態に係る移動体訓練支援システム10における特徴的な部分を中心にさらに詳しく説明すると共に、第1の実施形態の構成と同一の部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る模擬空間における航空機模型と、位置センサと、位置情報及びCG映像を処理するサーバとを模式的に表す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る移動体訓練支援システム10の構成は、例えば直方体の部屋である模擬空間14と、その部屋の天井部分に設置した複数の位置センサ13と、無線によって遠隔操縦することが可能な少なくとも1つ以上の例えば航空機模型12と、その航空機模型12が移動する際に送信する標識情報を位置センサ13で受信すると共に、標識情報を基にした位置情報に応じてCG映像を生成する位置情報処理サーバ11とから成る。上述した移動体訓練支援システム10の構成について以下に説明する。
尚、説明の都合上、操縦する訓練を行なう対象の移動体としては、航空機を一例として説明するが、この他の車両、水中を航行する潜水艇等を含む船舶、人型を含むロボットや機械等の移動体でもよい。
また、模擬空間14の形状は、直方体に限定している訳ではなく、立方体形状や、球状であってもよく、位置センサ13が配置可能でかつ、後述する床面及び天井を含む壁面に映像を表示可能であればどのような形状でもよい。
また、上述した航空機模型12には、標識情報を模擬空間14に送信する後述する図4に示すような位置タグ18を搭載する。
次に、位置センサ13は、模擬空間14の天井部分に例えば等間隔に複数配置される。そして位置タグ18からの標識情報を構成するデータを位置センサ13によって受信する。その位置センサ13から位置情報処理サーバ11に伝送される標識情報を構成するデータは個別の有線もしくは、上述した航空機模型12を遠隔操縦のため無線通信手段とは別の無線通信手段を用いて伝送される。
次に、図4を用いて、標識情報の他に方位情報も取得する方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る航空機模型が備える位置タグとコンパスタグを説明する図である。
図4に示すように、本実施形態に係る移動体訓練支援システム10では、航空機模型12において、位置タグ18からの標識情報の他に、さらに航空機模型12が向う方位情報を地磁気を検知することにより取得するコンパスタグ17を備えている。
そして、コンパスタグ17から出力される方位情報は、位置タグ18が出力する標識情報と共に位置タグ18から送信される。
そして位置センサ13は、その方位情報及び標識情報を構成するデータを受信すると共に、位置情報処理サーバ11へデータを伝送する。位置情報処理サーバ11は、位置情報に加えて方位情報も用いることにより、移動する方向の計算精度を向上させ、その精度が向上したデータを基にして生成する後述するCG映像を用いてよりスムーズに映像を表示することができる。
ここで、位置タグ18を用いた模擬空間14における位置の検出方法の一例について説明する。
上述した位置タグ18は、位置センサ13に対して電波と超音波を同時に送信する。位置タグ18と、位置センサ13との間における無線通信手段に用いる電波は、上述した航空機模型12を遠隔操縦する際の無線通信手段及び、位置センサ13から出力されるデータを位置情報処理サーバ11に伝送する際の無線通信手段に用いる電波とは別の電波を用いる。
そして、模擬空間14の天井部分に配置されたセンサ群2を構成する位置センサ13は、位置タグ18から送信された電波信号を位置センサ13全数が同時刻に受信すると共に、各位置センサ13が内部に有する制御部のクロック(不図示)を一斉にリセットする。
その後、電波信号と同時に送信された伝播速度の遅い超音波信号は、位置タグ18と複数の位置センサ13との間の距離に応じて、先行する電波信号の到達から例えば約数μsec(マイクロ秒)程度で、遠くに配置された位置センサ13ほど遅れてそれぞれ異なる時間で到達する。
つまり、位置情報処理サーバ11は、模擬空間14に配置された配置位置が既知である少なくとも3個の位置センサ13に到達する時間の差に基づいて、今日では一般的な技術である三角測量の手法を用いて計算することによって位置タグ18(即ち、航空機模型12)の高度を含む位置を例えば、誤差が数cm程度の高精度で特定すると共にX−Y−Z軸の座標データとして取得することができる。
尚、上述した電波と超音波を用いた位置検出技術は、非特許文献1において公開されているのでここでの詳細な説明は省略する。
また、模擬空間14における位置センサ13の配置や数は、一つの位置センサ13が受け持つ位置タグ18からの標識情報を受信する受信範囲や、求める航空機模型12の模擬空間14における位置の精度に応じて決めればよい。
また、模擬空間14内で、例えば、本来期待する直接到達する信号以外の不要な反射信号が到達した場合は、その信号の到達時間と、強度もしくは位相差から経路を計算して、それらの反射波は除外するようにすればよい。
また、位置タグ18は、一例として電波と超音波とを送信する例を用いて説明したが、位置情報の精度が数cmであれば、別の無線技術である例えばUltra Wide Band(以下、「UWB」と略称する)等を用いて、電波の到達遅延時間を利用して、対応する位置センサと共に適用すればよい。
また、模擬空間14のサイズは、例えば10m四方である。航空機模型12のサイズは、実機のサイズに対して例えば実機の数100分の1から1000分の1程度である。つまり、全長20mの航空機の実機があったとして、その航空機模型12のサイズは模擬空間14の近辺から目視することも考慮して例えば20cm程度である。
また、航空機模型12の移動速度は、例えば10m四方の模擬空間14を100Km四方の実空間と見立てた場合に、例えば50m/h即ち、約8m/分程の微速で後述するような揚力と推力を用いて移動させるものとする。
尚、模擬空間14や航空機模型12の大きさは、上述したサイズや速度の数値に限定している訳ではなく、他の数値を取る様にしてもよい。
次に、航空機模型12は、自動操縦もしくは手動操縦によって操縦される。つまり航空機模型12の操作者は、自動操縦であれば模擬空間14を自律航行するように予めプログラムされるか、もしくは外部装置等から自動的にプログラミング誘導されるようにプログラムされた航空機模型12を用いてその動作を始動する。
また手動操縦であれば、その操縦者は、後述する図6に示す情報処理装置である操縦者用訓練端末21(つまり、表示操作部5)における実際の航空機の操縦席を模擬した表示部及び操作部を用いて始動すると共に操縦する。また、上述した自動操縦と手動操縦とを組み合わせた方法によって動作させることも可能である。
また、複数の操縦者によって複数の航空機模型12を模擬空間14において操縦する場合は、各航空機模型12が有するIDを含む標識情報として、受信した位置センサ13から位置情報処理サーバ11に標識情報毎に位置情報を伝送することにより、位置情報処理サーバ11において個々の航空機模型12を識別すると共にその位置を計算する。
また、航空機模型12が複数存在する場合の操縦は、自動操縦の場合は個々の航空機模型12が有するID毎に自身が自律動作するか、もしくは外部装置からプログラミング誘導される。
あるいは手動操縦であれば複数の操縦者が別々にそれぞれの航空機模型12の操縦を行なう。
その際、制御部である位置情報処理サーバ11は、複数ある航空機模型12の標識情報を識別すると共に、位置情報と付帯する方位情報とを基にした例えば衝突回避の警告を各々が有する操縦者用訓練端末21を通して通知するようにしてもよい。
さらに自動操縦もしくは手動操縦の何れの場合でも航空機模型12自身が自動的に衝突を回避するように予め航空機模型12自身もしくは、誘導制御する外部装置等をプログラムするようにしてもよい。
ここで、図3を用いて上述した位置情報処理サーバ11が航空機模型12の位置に対応する実空間のCG映像を生成する方法について説明する。
図3に示す位置情報処理サーバ11は、模擬空間14における航空機模型12の位置情報を基にして、その模擬空間14の基となる実空間における対応する位置にある航空機を想定し、その航空機をさらに上空の航空機や人工衛星等から俯瞰した俯瞰視界と、その位置にあると想定するその航空機の操縦席から見える外部視界とをそれぞれCG映像として生成する。
尚、操縦席から見える外部視界は、その位置にあると想定する航空機の周囲を360度見回したCG映像を基に生成する。
また、位置情報処理サーバ11におけるCG映像の生成方法は、例えば等高線に関する情報を有する地図情報を基にした地形の骨組みである地形モデルや、予め用意された地形や構造物のポリゴン(即ち、多面体)データ等を用いると共に、実際に訓練する区域の上空において航空機機や人工衛星等から俯瞰した実映像が有する色や模様を基にしてCGデータを生成する等、今日では一般的なCG映像を生成する手法を用いればよい。
また、上述したような手法で生成したCG映像は、訓練をすることを想定した時間帯に応じて例えば、太陽や月等を模擬した光源の位置や、訓練をすることを想定した気象条件に応じて、俯瞰視界及び外部視界の風景を変更することができる。
また、模擬空間14における航空機模型12から送信される標識情報を基にした位置情報は、模擬空間14のX−Y−Z軸の座標から実空間における対応する例えば経度と、緯度と、高度の座標に変換され、その実空間の位置に対応する地形及び構造物を表すCGによる俯瞰映像や外部視界映像にそれぞれ連続的に対応付けられると共に位置情報処理サーバ11に訓練内容を指示する訓練シナリオと共に蓄積される。
そのため、上述した上空からの俯瞰視界や操縦席からの外部視界は、移動体が移動するのに応じて、連続的に変化するCG映像として表示することができる。また、位置情報処理サーバ11の処理能力が高い場合は、航空機模型12の位置情報に応じてリアルタイムで、俯瞰視界及び外部視界のCG映像を生成することもできる。
また上述した位置情報処理サーバ11に蓄積された位置情報と生成された映像とは、訓練シナリオに紐付けられて仕分けられており、後述する被訓練者が有する端末を用いて、実施する訓練シナリオを基に容易に呼び出すことができる。
そして被訓練者である操縦者及び連携して訓練を行なう関係者は、サーバに予め用意されている例えば、離発着や、他機との連携飛行等の訓練内容を指示する訓練シナリオに基づいて各人が分担する作業を後述する各人の作業に対応する端末を用いて訓練を行うことができる。
また、訓練シナリオと共に蓄積されている位置情報に基づく映像を再生することによって、航空機模型12の移動軌跡を追うことができるので、後で訓練を復習することもできる。
続いて、図5を用いて、上述した俯瞰映像及び視界映像を表示する方法について説明する。図5は本実施形態に係る実空間を基に生成したCG映像を模擬空間の床面や壁面に投影した様子及び航空機模型とを表す図である。
図5において、床面及び天井を含む壁面に表示するCG映像はそれぞれ、例えば滑走路19を中心にした飛行場周辺をその上空から俯瞰した映像及び、その上空における横方向(即ち、地平線や水平線に向って周囲360度)の風景と例えば監視対象を監視する際に用いられる要撃管制塔15のような構造物を基に作成されたCG映像である。
尚、航空機の操縦席から見える外部視界は、上述したような上空から俯瞰した映像や、壁面に表示する横方向の構造物を含む風景を基にして生成すればよい。
また、図5に示すプロジェクタ16aと、プロジェクタ16b及びプロジェクタ16cは、それぞれ床面と、壁面に航空機模型12の移動と連動するそれぞれ俯瞰映像と視界映像とを投影する模擬空間14における天井部分に配置した正面投影型プロジェクタの一例である。
上述した映像の表示手段は、上述した例の他、床面や天井を含む壁面に埋め込んだ液晶ディスプレイや、これらの壁面の向こう側(つまり、奥側)から映像を投影する背面投影型プロジェクタや、あるいはこれらの現在では一般的な技術を組み合わせるか、もしくはそれ以外の表示手段を用いて表示してもよい。
尚、図3に示す位置情報処理サーバ11は、生成した俯瞰映像と視界映像とを伝送可能な帯域幅を有する個別の有線もしくは無線LAN等の通信手段(不図示)を用いて図5に示すプロジェクタ16aと、16b及び16c等の表示手段に映像データを伝送する。
そして、位置情報処理サーバ11は、図3に示す位置センサ13を用いて取得した航空機模型12が移動するのに応じて得られる位置情報に基づいて、例えば航空機模型12が飛行場を離陸し、飛行場周辺の訓練空域を飛行訓練し、再び飛行場に着陸するまでの俯瞰映像及び視界映像を床面及び天井を含む壁面に表示または投影する。また、操縦席から外部を見た外部視界は、後述する操縦者用訓練端末21の表示画面に表示する。
尚、操縦者もしくは訓練に参加する関係者は、CGによって生成した俯瞰映像に、航空機模型12自身を合成することにより床面等に表示するか、もしくは表示せずに模擬空間14における航空機模型12自身と俯瞰映像のみを目視するようにするかは、位置情報処理サーバ11において選択できるようにすることができる。
また、操縦者が複数存在する場合に、模擬空間に表示する映像は、中心となる操縦者を決めて、その操縦者が操縦する航空機模型12が移動する位置情報に基づいて、俯瞰映像を表示するようにすればよい。
また、海底から海中もしくは海上の様子や、地上から上空の様子を表すCG映像を表示する際には、例えば海底や海中を移動する潜水艇から海面を航行する船舶の船影を仰視したり、地上から上空を航行している航空機を仰視するような仰視視界を再現したCG映像を天井部分に表示するようにすればよい。
尚、海中を想定した場合には、海中の地形を基にしたCG映像を床面及び壁面に表示するようにすればよい。
続いて図6を用いて航空機模型12の基となる航空機が備える操縦席にある窓から見える外部視界及び、操縦卓に配置されたスイッチや計器類を映像表示すると共に、航空機模型12を模擬的に操縦する操縦者用訓練端末21について説明する。
図6は、本実施形態に係る航空機模型のコクピットにおける計器とコクピットから見える景色を表す図である。
ここで、図6に示す操縦者用訓練端末21に表示する情報は、模擬空間14におけるある位置に対応する実空間を移動している仮想の航空機の操縦席から見える外部視界をCGで表した映像を操縦者用訓練端末21の表示画面の操縦席窓部に表示し、操縦及び装備類を操作するためのスイッチや計器類をCGで表した映像を操縦者用訓練端末21の表示画面の操縦席の操縦卓部に表示する。
ここで、上述した装備類には、例えば離発着の際に用いる車輪の操作や、要撃管制塔15にあって訓練区域の全体状況を把握し、例えば攻撃等を指示する要員である要撃管制官からの指示に応じて、例えば操縦者20が、想定された敵機に対して攻撃を行うために使用する武器である機関銃やミサイル等を制御するための火気管制システム(Fire Contorl System。以下、「FCS」と略称する)なども含まれる。
尚、操縦者用訓練端末21は、例えば情報処理装置であるPersonal Computer(以下、「PC」と略称する)やタブレット型の携帯端末を用いて、その端末において、表示と操縦を模擬することが可能なアプリケーション ソフトウェア(Application Software;以下、「AP」と略称する)を読み込んでおく。
そして、操縦者20は、操縦者用訓練端末21の表示部に表示された操縦席から見た外部視界及びスイッチや計器類の表示内容に応じて、後述する操作手段を用いて操縦や操作を行なう。
その際に、位置情報処理サーバ11は、生成した視界映像及び操縦卓の映像とから成る操縦席映像のデータを伝送可能な帯域幅を有する無線LAN等の通信手段を用いて操縦者用訓練端末21に伝送する。
そして操縦者用訓練端末21は、表示された操縦席の窓部分に視界映像を表示すると共に、操縦席映像における計器類に、位置情報処理サーバ11で計算された標識情報毎の位置情報や方位情報に基づく数値情報を表示する。
尚、訓練に参加する関係者は、上述した操縦者用訓練端末21や、管制官用訓練端末26の他に図示していない要撃管制官用や、地上設備要員用及び、教育訓練の指導を行う上位指揮官用の端末等を設けてもよく、これらの端末には、上述した標識情報毎の位置情報や方位情報が伝送されると共に参照することができる。
また、操縦者20は、操縦者用訓練端末21の入力デバイスであるキーボード(Key Board;以下、「KB」と略称する)やスライドパッドやマウスもしくは、表示画面に備えるタッチパネルを用いて航空機模型12の操縦及び表示されたスイッチ類を操作することができる。
その際に、操縦者20は、操縦者用訓練端末21に、例えば航空機を操縦するために必要な操縦桿や操縦輪やスロットルレバー及びペダル等を模擬した操縦デバイスをPCや携帯端末に接続することにより、操縦をさらに行い易くするようにしてもよい。
また、操縦者用訓練端末21は、操縦者20が操縦や操作を行う際に臨場感を向上させるために、操縦者20に対してヘッドセットを通して操作音等の環境音を出力したり、操縦デバイスに振動や反力を伝えることによるフィードバックを与えるようにしてもよい。
次に図7及び図8を用いて訓練シナリオに想定されている操縦者20や管制官23が連携して訓練を行なう様子について説明する。
図7は、本実施形態に係る模擬空間においてパイロット及び管制官がそれぞれの端末にシミュレーションの状況を表示させて、操作をしている様子を表す概念図である。
操縦者20は、操縦者用訓練端末21を用いて、想定した訓練区域において、表示された操縦席にあるスイッチや計器類の状況や、操縦席から見える外部視界から判断して、操縦席に備わる操縦デバイスや、スイッチ等を操作することにより、訓練シナリオに基づいて様々なミッションを遂行する訓練を行なう。
そして操縦者20は、操縦者用訓練端末21を操作しながら、模擬空間14における自らが操縦することにより移動する航空機模型12及び模擬空間14に表示された映像を俯瞰することができるため、訓練シナリオに基づいて全体状況を把握しながら、操縦者自身の役割である操縦を実行することができるので訓練の効果を高めることができる。
また、管制官23は、図7に示す情報処理装置である例えばPCやタブレット端末を用いた管制官用訓練端末26に、管制官用のAPを設定することにより、管制官用訓練端末26の表示部に管制塔22の管制室の様子や、航空管制用レーダに写る管制対象である航空機等の航路データ等が表示される。
尚、操縦者20を含む訓練に参加する関係者は、参加者各自が装着したヘッドセット(つまり、マイクとイヤフォン)を通して個別の通信手段によって相互に通話することが可能である。これにより、訓練に参加する関係者は、模擬空間14の様子を見つつ、各自が有する端末を操作すると共に通話によって連携することができる。
また、例えば飛行場周辺の施設である管制塔22や、要撃管制塔15等が固定的な位置に表示されるような訓練シナリオである場合は、例えば表示されるそれぞれの施設付近の床面を含む壁面にそれぞれの施設毎に異なる識別子を有する無線タグを埋設しておく。
それによって訓練参加者は、埋設された無線タグの信号を受信する受信機を備える端末を持って、表示された施設付近に近づくことにより、その箇所にある無線タグの識別子を認識し、その施設の機能を端末の画面に表示すると共にその設備を操作することが可能となるAPを起動させるようにしてもよい。
その際に用いる無線タグの無線通信手段は、上述した各種の無線通信手段とは異なる個別の無線通信手段を用いる。
続いて図8を用いて、管制塔22にある管制室の様子及び、管制対象を含む周辺をレーダで探索するレーダ表示画面について説明する。
図8は、本実施形態に係る端末において航空基地の管制官室における管制官の様子及び管制レーダの様子を表示する図である。
図8に示すように、管制官23は管制官用訓練端末26を用いて、管制室内表示24と、レーダ表示25を単独または同時に表示することができる。
ここで、管制室内表示24は、例えば実映像を録画した映像であり、レーダ表示25は、訓練シナリオに基づいて航空機模型12が移動する位置情報を基に、位置情報処理サーバ11によって計算された位置や高度や方位を、例えば飛行場周辺のレーダ映像に重ね合わせたCG映像を管制官用訓練端末に表示した画面である。
そして管制官23の役割を訓練する被訓練者は、管制官用訓練端末26を操作しながら模擬空間14における移動する航空機模型12及び模擬空間14に表示された俯瞰映像を目視しつつ、管制官用訓練端末26を用いて模擬空間14を移動する航空機模型12を追尾している管制室の様子である管制室内表示24及び、航空管制用のレーダ表示25に映る監視対象の機影を詳細に確認することにより訓練の効果を高めることができる。
この様に、本実施形態によれば、操縦者や管制官を含む訓練関係者は、模擬空間14に表示された映像を俯瞰することにより全体状況を把握しつつ、個々の作業を各人が有する端末を用いることによって、訓練の効果を高めることができる。
次に、図9を用いて、模擬空間と実空間との位置及びサイズの関係について説明する。図9は、本実施形態に係る模擬空間と実空間における航空機の大きさの対応関係を模式的に示す図である。
図9に示すように、模擬空間14は、実空間を例えば数千分の1のサイズに相似形で縮小した空間である。航空機模型27は、航空機の実機28を同様に例えば数千分の1のサイズに相似形で縮小した遠隔操縦可能な小型模型である。
尚、航空機模型27を遠隔操縦によって操縦する際に、例えば数cm動かすことは、実空間を基にしたCG映像においては数kmの距離に対応する。つまり、実空間と模擬空間14の大きさの比が実空間での航空機の実機28における速度と模擬空間14における航空機模型27の速度との比となるので、航空機模型27は、ゆっくりと正確に遠隔操縦可能な、小型模型であることが求められる。
そのために、航空機模型27は、外形は航空機であって、揚力と推力と、これらを得るための動力源であるモータとその電源である電池との重量の兼ね合いにおいて小型軽量である。
つまり、航空機模型27は、例えば垂直離着陸機のような、下面へのプロペラによる送風もしくは、浮遊可能な小型の気球によって揚力を与えると共に、微速度で前方へ移動するために推力を与える後方へ送風するプロペラを有する。
つまり、操縦者20や、管制官23及びその他の訓練に参加する関係者は、実空間を模擬空間14に仮想的に縮小すると共に、予め定めた訓練シナリオに基づいて航空機模型27を模擬空間14内で移動させる環境を用いることによって訓練を効率的に行なうことができる。
ここで、本実施形態に係る移動体訓練支援システム10を用いた応用例について説明する。
本移動体訓練支援システム10の設置者は、1つ乃至複数の遠隔地に模擬空間14を設置し、各々の模擬空間14が備える位置情報処理サーバ11を、通信ネットワークを通して相互に通信可能に接続する。
これによって、操縦者20や、管制官23及びその他の訓練に参加する関係者は、それぞれ別々の地点に設置された模擬空間14において表示された俯瞰映像を見ながら、各人が有する端末を用いて、各人が分担する作業を連携して行なうことができる。
続いて、図10を用いて、訓練シナリオに基づいた模擬空間14における移動体訓練支援システム10の動作について説明する。
図10は、本実施形態に係る飛行訓練のシミュレーション例を説明するフローチャートである。図10に示すように、本移動体訓練支援システム10における航空機模型12の操縦者20は、操縦者用訓練端末21のAPを起動することにより、位置情報処理サーバ11(以下、説明の都合上「サーバ」と称する)において訓練シナリオをスタートする。サーバ11は、模擬空間14と実空間との座標変換パラメータを設定する(ステップS1)。
続いて、サーバ11は、飛行場の俯瞰及び航空機からの視界CG映像を模擬空間14の床面及び壁面にそれぞれ表示する(ステップS2)。
次に、操縦者20は、模擬空間14の床面に表示された映像の滑走路19の端に航空機模型12を配置する(ステップS3)。
次に、サーバ11は、操縦者20が有する操縦者用訓練端末21の表示部に滑走路19の端に配置された航空機の操縦席から見える外部視界を模擬した視界映像及び、操縦席の操縦卓に配置されたスイッチ並びに計器類からなる操縦席映像を伝送すると共に表示させる(ステップS4)。
そして、操縦者20は、操縦者用訓練端末21を操作して滑走路19の端に配置した航空機模型12を始動すると共に発進させる(ステップS5)。
次に、操縦者20は、航空機模型12を、模擬空間14の床面に表示された滑走路19に沿って離陸させる共に上昇させる(ステップS6)。
そして、サーバ11は、模擬空間14の天井部分に設置した位置センサ13からの標識情報に基づいて航空機模型12の位置と、速度と、方位データを、実空間の位置と、速度と、方位に変換して操縦者用訓練端末21における操縦卓にある計器類に数値として表示する(ステップS7)。
また、管制官23は、自身が有する管制官用訓練端末26に表示されたレーダ表示25及び航空機模型12を誘導するために必要な情報(即ち、位置、速度、方位等)に基づいて、移動中の航空機模型12が実空間を飛行しているものとして監視すると共に、誘導する(ステップS8)。
また、要撃管制官は、自身が有する端末(不図示)に表示されたレーダ表示における目標を攻撃するために必要な情報(即ち、自機と相手機の位置、速度、方位等)に基づいて、航空機模型12を誘導し支援する(ステップS9)。
そして、操縦者20は、航空機模型12を模擬空間14の床面に表示された滑走路19に向って降下させると共に着陸させる(ステップS10)。
上述したように、本実施形態では、例えば航空機の訓練であれば、操縦者20のみならず、管制官23や要撃管制官等の役割を有する被訓練者と同時に連携しながら効率的なシミュレーションを実施することができる。
上述した方法により、例えばその訓練区域を飛行している自身が操縦する航空機に見立てた航空機模型12が実際に飛行している状況を俯瞰することができる。そして、例えば、訓練シナリオに基づいて他の航空機模型12が背後から接近していること等を目視しつつ、航空機模型12を操縦者用訓練端末21を通して操縦することにより回避行動をとるような訓練を行なうことも可能である。
上述したように、航空機を含む車両や船舶等の訓練や教育を受ける被訓練者は、人工衛星や、高高度を飛行する航空機から訓練エリア全体を俯瞰するイメージの情報を得ることができる。
即ち、本実施の形態に係る移動体訓練支援システム10によれば、操縦可能な移動体模型の移動に伴って対応する実空間のCG映像を連動させて模擬空間に表示し、移動体模型を操縦する操縦者を含む関係者は、その移動体模型及び模擬空間に表示された俯瞰CG映像を参照しつつ、かつ関係者個々が有する個々の役割を有する端末の表示を見ながら個々に操作することができる費用対効果の高い模擬訓練が可能となる。
本発明は、室内空間において操縦可能な車両や、船舶及び航空機等の移動体模型を、操縦することによって、参加する操縦者及び関係者が同時に実空間における行動を模擬する教育や訓練等に適用可能である。
1 移動体模型
2 センサ群
3 制御部
4 映像表示部
5 第1表示操作部
6 第2表示操作部
10 移動体訓練支援システム
11 位置情報処理サーバ
12 航空機模型
13 位置センサ
14 模擬空間
15 要撃管制塔
16a プロジェクタ
16b プロジェクタ
16c プロジェクタ
17 コンパスタグ
18 位置タグ
19 滑走路
20 操縦者
21 操縦者用訓練端末
22 管制塔
23 管制官
24 管制室内表示
25 レーダ表示
26 管制官用訓練端末
27 航空機模型
28 航空機の実機

Claims (10)

  1. 固有の標識情報を送信する送信機を備えた操縦可能な移動体模型と、
    該移動体模型から送信された前記標識情報を受信する模擬空間に配置された複数のセンサから成るセンサ群と、
    操縦によって前記移動体模型が移動するのに伴って前記センサ群によって受信した前記標識情報を基に、前記模擬空間における前記移動体模型の位置座標を取得すると共に、対応する実空間における実座標に変換し、該実座標情報に応じて前記移動体模型を含み連続的に変化する俯瞰映像を、CG(Computer Graphics)を用いて生成する制御部と、
    前記CGにより生成した前記俯瞰映像を前記模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する映像表示部とを備えることを特徴とする移動体訓練支援システム。
  2. 前記制御部は、操縦によって前記移動体模型が移動するのに伴って、取得した位置座標に基づいて対応する実空間における実座標に変換し、該実座標情報に応じて前記実空間において想定する移動体の操縦席から見た外部視界である視界映像及び操縦卓の映像から成る操縦席映像とを連続的に変化させる映像をCGを用いて生成し、前記移動体訓練支援システムは、生成した前記視界映像及び前記操縦席映像とを表示部に表示する第1表示操作部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の移動体訓練支援システム。
  3. 前記制御部は、前記移動体模型が移動するのに伴って、取得した位置座標に基づいて対応する前記実空間における前記実座標情報を表示し、前記移動体訓練支援システムは、前記移動体模型の移動を監視する第2表示操作部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の移動体訓練支援システム。
  4. 前記第1表示操作部は、前記視界映像及び前記操縦席映像を表示すると共に、前記視界映像及び前記操縦席映像に基づいて前記移動体模型を操縦するための操作を行なう操縦デバイスを具備する操縦者用訓練端末であることを特徴とする請求項2に記載の移動体訓練支援システム。
  5. 前記制御部は、前記固有の標識情報を基に、1つ乃至複数の前記移動体模型を識別すると共に、少なくとも1つの移動体模型の位置に対応する前記視界映像及び前記操縦席映像を生成することを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の移動体訓練支援システム。
  6. 前記映像表示部は、前記模擬空間の床面及び壁面に前記俯瞰映像を表示する際に、1つ乃至複数のディスプレイまたはプロジェクタもしくはこれらを組み合わせた表示手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の移動体訓練支援システム。
  7. 前記第1表示操作部の表示部に表示する前記操縦席映像を構成する前記操縦卓の映像に表示される計器類が指し示す位置、速度、及び方位の少なくとも何れかを表す数値は、前記移動体模型が移動するのに伴って変化する位置、速度、及び方位の少なくとも何れかの情報を、前記実空間の位置、速度、及び方位の少なくとも何れかを表す数値に変換した数値であり、前記第1表示操作部の表示部は、前記操縦卓の映像における、前記計器類に対応する計器において、前記変換した数値を表示することを特徴とする請求項2に記載の移動体訓練支援システム。
  8. 1つ乃至複数の遠隔地に設置された前記模擬空間が個々に備える位置情報処理サーバを、通信ネットワークを通じて相互に通信可能に接続することにより、それぞれ別々の地点に設置された前記模擬空間には俯瞰映像を表示し、前記第1表示操作部は、前記視界映像及び前記操縦席映像を表示部に表示すると共に、該表示に基づいて前記第1表示操作部の操作部を用いて、前記移動体模型を操縦者が操縦可能であり、前記第2表示操作部は、前記実座標情報を表示すると共に、前記移動体模型の移動を管制官が監視可能であることを特徴とする請求項2もしくは請求項3に記載の移動体訓練支援システム。
  9. 固有の標識情報を受信する複数のセンサから成るセンサ群が配置された模擬空間において、前記標識情報を送信する送信機を備えた操縦可能な移動体模型は、操縦されることによって、前記模擬空間を移動するのに伴い、前記センサ群によって受信された前記標識情報を基に、前記模擬空間における前記移動体模型の位置座標を取得すると共に、対応する実空間における実座標に変換し、
    該実座標情報に応じて前記移動体模型を含み連続的に変化する俯瞰映像を、CGを用いて生成し、
    前記CGにより生成した前記俯瞰映像を前記模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する
    ことを特徴とする移動体の操縦訓練を支援する方法。
  10. 固有の標識情報を受信する複数のセンサから成るセンサ群が配置された模擬空間において、前記標識情報を送信する送信機を備えた操縦可能な移動体模型を操縦者が操縦可能なユーザインタフェースを提供し、
    操縦によって前記移動体模型が移動するのに伴って前記センサ群によって受信された前記標識情報を基に、前記模擬空間における前記移動体模型の位置座標を取得すると共に、対応する実空間における実座標に変換し、
    該実座標情報に応じて前記移動体模型を含み連続的に変化する俯瞰映像を、CGを用いて生成し、
    前記CGにより生成した前記俯瞰映像を前記模擬空間の床面及び天井を含む壁面に表示する
    ことを特徴とする請求項9に記載の移動体の操縦訓練を支援する方法。
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