JP6416234B2 - 回転エンコーダ - Google Patents

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Description

本発明は、変位を感知するセンサーを備えた動力工具及び動力工具内における変位を感知する方法に関するものである。
本発明は特に、動力工具の二つの相対的に可動の部品間の変位を感知する誘導型回転エンコーダを備えた動力工具並びに誘導型回転エンコーダを用いて動力工具の二つの相対的に可動の部品間の変位を感知する方法に関する。
スクリュードライバーやナットランナーのような動力工具は、普通、例えば動力工具の二つの相対的に可動の部品間の相対角度変位のような一つ以上のパラメータを感知するある形式の少なくとも一つの検出器装置を備えている。一つ以上のパラメータは例えば監視目的やフィードバック制御のために用いられ得る。
かかる検出器装置は、直線変位か回転変位すなわち角度変位を測定するようにした適用に依存している。
またかかる検出器装置は、普通、相対的に可動の測定対象に対する結合配線との物理的接触が検出器装置によって要求されるか否かに関連して接触又は非接触検出器装置として特徴付けられる。
今日、相対位置すなわち回転可能な要素と静止要素との間のような二つの相対的に可動の要素間の変位を感知する種々のシステムを通じて種々の検出器装置が用いられている。これらの検出器装置は普通、シンクロ、レゾルバ、エンコーダ、スリップリングやトランスデューサとして記載され、そして光学的、磁気的、誘導的、容量的或いは渦電流物理的感知原理のような物理的感知原理に基づいて動作する。
光学的検出器装置は普通、回転シャフトのような回転可能な測定対象に装着したディスクを備え、かかるディスクは透明及び不透明な領域をもつガラス又はプラスチックから成っている。これらの領域は光源からの光に晒される。結果としての光すなわち光学的パターンは、光学的パターンを読み取る光検出器アレイで受けられる。読み取った光学的パターンはその後ディスクの位置を得るためにすなわちシャフトの角度を得るように処理される。
磁気的検出器装置は普通、交互にN極とS極とを交互に配列して一連の磁極を等間隔に設けている。一連の磁極は、回転シャフトのような回転可能な測定対象物に装着される。磁気センサー(典型的には磁石−抵抗性やホール効果)は磁極の位置を読み取る。そしてこれらの位置は、上記の光学的検出器装置と同様にシャフトの角度を測定するため処理装置で処理され得る。
誘導型検出器装置は普通、回転シャフトのような回転可能な測定対象物に装着した少なくとも一つの第一のコイルの形態の誘導要素を備え、上記少なくとも一つの第一のコイルは、測定対象物の回転中少なくとも一つの第二のコイルに対して動く。交流電流(AC)を用いて少なくとも一つの第二のコイルを付勢することにより、相互誘導のために第一のコイルに電流が誘導される。少なくとも一つの第一のコイルと少なくとも一つの第二のコイルとの間の電気的接続の角度は少なくとも一つの第一のコイルと少なくとも一つの第二のコイルとの相対変位を表している。
容量型検出器装置は普通、回転可能な測定対象物におけるディスクを用いている。測定対象物の回転時にはディスクは、容量型検出器装置の二つの電極間の容量を変化させ、かかる容量は測定されて角度変位を表示するように処理される。
渦電流検出器装置は普通、高及び低透磁率の非磁性材料でコード化したスケールを用いており、誘導コイルセンサを含むAC回路のインダクタンスの変化を監視することによって検出されデコードされる。
しかし、先行技術による検出器装置は以下の欠点:
大きなスペースを必要とする、
複雑な回路を必要とする、
電力消費が大きい、
維持するのが難しい、
構築するのに費用が掛かる、
外部磁場に感応しやすい、
精度が低い及び
摩耗しやすい、
の一つ以上が伴う傾向がある。
これらの欠点は、すべて動力工具の性能及び/又は構成コストに悪影響を及ぼすので、動力工具内に用いるには適さなくしている。
従って、動力工具の相対的に可動である部品間の相対変位を感知する先行技術の検出器装置を改良する必要がある。
本発明の一つの目的は、動力工具用の丈夫な相対変位センサーを提供することにある。
さらに本発明の一つの目的は、動力工具用の正確な相対変位センサーを提供することにある。
さらに本発明の一つの目的は、動力工具の内部に装着した際に大きなスペースを必要としない小型の相対変位センサーを提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、先行技術による公知の技術より複雑でなくしかもコストの掛からない相対変位センサーを提供することにある。
これらの目的の一つ以上は、特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明によって達成される。変位センサーは、測定通路に沿って相対的に動くように構成したステータ要素とロータ要素とを有する。ステータ要素は第一の誘電性パターンを備え、またロータ要素は第二の誘電性パターンを備えている。第一の誘電性パターン及び第二の誘電性パターンは相互に誘導結合される。第一の誘電性パターンは、励起信号を受けるように構成される。第二の誘電性パターンは、第一の誘電性パターンとの間の相互誘導により中間信号を発生するように構成される。発生した中間信号は、ステータ要素とロータ要素との相対変位を表している。励起信号は、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起信号である。
励起信号がほぼ一定の振幅をもつということは、振幅が情報をもってなく、すなわち振幅変調が行われると定義され得る。
これによって、周波数において励起信号が動力工具の付近に存在している電磁的干渉の源に通常伴う周波数と大きく離れているので、電磁波干渉に関して強い動力工具用変位センサーが得られる。中間信号の位相は、ロータ要素とステータ要素との間の相対変位すなわち相対角度変位を表し、さらに詳しくは中間信号と高周波励起信号との位相差は上記相対位置を表している。
さらに、ロータ要素とステータ要素との後での不整合に対して許容度が増大される。またステータ要素とロータ要素との距離も変位センサーの精度を維持して増大できる。
また、高周波励起信号を用いることによってステータ要素及びロータ要素の誘電性パターンはそれぞれ、そこに含まれるインダクタンスを相対的に少量にして構成でき、また変位センサーの形態に適した十分なインピーダンスを提供する。またこれにより各々導電性物質/要素のない領域を相対的に取り囲む導電性要素すなわちコイルを形成するそれぞれの導電性パターンを構築でき、このことは、導電性パターンがコイル要素当たり相対的に少ない巻回で提供できることを意味している。
さらに、ロータ要素とステータ要素との相対変位を表す値にセンサー信号を変換する際に、中間信号の形のただ一つの信号を考慮すればよいので、変位センサーは僅かな回路構成要素で構成できる。このことにより、小型のファクター、低重量及び低製造コストで変位センサーを容易に作ることができる。これに対して、先行技術による変位センサーは普通幾つかの受信信号を用いており、各受信信号は、相対的変位を表す値を出力するために専用のデコーディング回路を用いてデコーディングを実行する必要がある。
変位センサーは、任意の選択的な別の特徴によれば、高周波信号が100KHz〜100MHzの周波数範囲から選択した周波数をもつ信号である。
変位センサーは、任意の選択的な別の特徴によれば、高周波信号が1MHz〜10MHzの周波数範囲から選択した周波数をもつ信号である。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、励起信号が、各々複数の位相の内の一つの位相をもつ複数の高周波励起信号から成る多相励起信号として構成される。
このことによって、外乱に対する許容性についての強健性を改善でき、また受信回路を複雑でない回路で作ることのできる、動力工具用の変位センサーが得られる。さらに詳細には、多相励起信号を利用することによって、変位センサーの受信側の回路は複雑でなく構成できる。変位センサーの受信機側の回路を複雑でなく構成できること以外に、変位センサーは、単に受信機側に単一受信機/デコーダ回路が必要とされるだけであるので、多相励起信号を用いることによって一層強健性にされる。このことは、受信機側に二つの別個の受信機/デコーダ回路を必要とする先行技術による変位センサーとは対照的である。単に受信機側に単一受信機/デコーダ回路を用いることによって、二つの受信機/デコーダ回路を用いるものに比較して外乱に対する強健性を一層高くできる。変位センサーの受信機側に影響を及ぼすかかる外乱は、変位センサー特に二つの受信機/デコーダ回路を備える変位センサーに対して厳しいインパクトとなり得る。というのは、受信機側における信号の強さは、普通全く弱く、従って二つの受信機/デコーダ回路の各々に違って影響し得る外乱に対して一層感応し得るからである。他方、本発明による変位センサーは、少なくとも60アンペアに達する電流が流れる動力工具のモーターに関連した電力ケーブルのような電力ケーブルの極近くで遮蔽なしで正確に作動できる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、多相励起信号が、0°位相、90°位相、180°位相及び270°位相から成る四つの位相をもつ四位相励起信号である。
このことによって、0°位相及び90°位相を簡単に反転して多相励起信号の180°位相及び270°位相を発生できるので、多相励起信号を効率的に発生できる動力工具用の変位センサーが得られる。多相励起信号のこの形態によって、ステータ要素の第一の導電性パターン及びロータ要素の第二の導電性パターンの形態について位相整合を容易にすることができる。例えば、第二の導電性パターンの形態が0°位相及び180°位相から成る交互の二位相パターンすなわち交互の位相及び正反対の位相パターンを形成するようにされる場合に、多相励起信号の位相0°及び180°は第一の導電性パターンに送ることができ、それで多相励起信号の0°位相で供給される第一の導電性パターンの部分は、0°位相を形成するようにされた第二の導電性パターンの部分と対面し、180°位相で供給される第一の導電性パターンの部分は、180°位相を形成するようにされた第二の導電性パターンの部分と対面している。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、多相励起信号が、0°位相、120°位相及び240°位相から成る三つの位相をもつ三位相励起信号である。
このことによって、三つの位相をもつ多相励起信号を用いることによって三位相モーターに関連した相対的に動く部品の相対変位を容易に感知できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ステータ要素の第一の導電性パターンがステータ要素の測定通路に沿ってのびる一連の駆動コイルから成る。一連の駆動コイルは周期的に繰り返す位相パターンで配列される。位相パターンは測定通路に沿ってn回繰り返される。周期的に繰り返す位相パターンの各駆動コイルは多相信号の一つの位相で供給されるような形態にされる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、周期的に繰り返す位相パターンの各駆動コイルが、周期的に繰り返す位相パターンの駆動コイルの連続した順序で徐々に増加させる多相励起信号の位相で給電されるような形態にされる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素の第二の導電性パターンが、直列に接続されかつロータ要素の測定通路に沿ってのびる一連の平衡型受信コイルから成り、ロータ要素の上記測定通路がステータの測定通路に対面している。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば一連の受信コイルの各受信コイルが、測定通路に沿ってi−1回繰り返される周期的に繰り返す平衡型の交互の二位相パターンを決めるような形態にされ、それにより一連の受信コイルの各受信コイルの隣接したループは逆位相となる。
これによって、外部磁場で発生した外乱が中間信号に現れるのを有効に除去できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素がさらに平衡型駆動コイルを有する。この平衡型駆動コイルは、第二の導電性パターンに結合されかつ平衡型駆動コイルと平衡型受信コイルとの間に形成された相互誘導によってステータ要素の平衡型受信コイルに中間信号を伝送するように構成される。
これによって、駆動コイルが平衡化されかつ受信コイルが平衡化されるので、遠磁場外乱の影響を低減できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、平衡型駆動コイル及び平衡型受信コイルの各々がそれぞれ二つのコイル部分から成る。上記二つのコイル部分は、二つのコイル部分に流れる電流がそれぞれロータ要素及びステータ要素の測定通路に沿って互いに逆向きに流れるように構成される。
これによって、外部磁場で発生した外乱がロータ要素からステータ要素への中間信号の伝送時に中間信号に現れるのを有効に除去できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、信号発生器回路を有する。この信号発生器回路はステータ要素の第一の導電性パターンに結合される。上記信号発生器は、励起信号を発生しそして励起信号を第一の導電性パターンへ供給して上記第一の導電性パターンを付勢するように構成される。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、単一位相信号プロセッサ回路を有する。信号プロセッサ回路は、ステータ要素で受信した中間信号に対応する単一位相受信信号を受信し処理してロータ要素とステータ要素との相対変位を表す出力信号を発生するように構成される。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、単一位相信号プロセッサ回路が受信信号と励起信号との位相差を検出するため受信信号を処理して上記出力信号を発生するように構成した位相検出器回路を有する。
振幅がほぼ一定に保たれること、すなわち振幅変調が行われないことにより、受信側における復調ステップはなしで済ませ得る。さらに、励起信号は高周波数をもっているので、位相を検出するのに周波数調整は行う必要がなく、これは好ましくは小さな構成要素を用いることができるために高周波数で行われる。
これによって、振幅変調外乱が位相差に影響しないので、振幅変調外乱に対して耐用性のある動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、位相検出器回路が上記受信信号と上記励起信号との位相差を表す二つの方形(4分)信号を出力するように構成したI/Q復調器回路である。
これによって、I/Q復調器が簡単で丈夫な形態において基準信号と受信信号との位相差を検出するような位相差を検出することができるので、変位感知性能を改善した動力工具用の変位センサーが得られる。検出の容易性及び丈夫さとは別に、IQ復調器の使用は、IQ復調器が相対的に低コストで製造できるので、変位センサーの製造についてもコスト面で有利である。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素が動力工具の第一の可動部品に装着するように構成され、またステータ要素が動力工具の第二の可動部品に装着するように構成される。
これによって、動力工具の第一の可動部品と第二の静止部品との相対変位を検知できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素及びステータ要素が環状ディスクとして形成される。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素及びステータ要素が各々、第一の導電性パターン及び第二の導電性パターンをそれぞれ形成する導電性トレースを備えた印刷回路ボードに形成される。
これによって、ステータ要素及びロータ要素並びに関連した導電性要素がコスト面で有利な仕方で製造できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素が、雑音抑制を行うように構成した少なくとも一つの容量構成要素を備える。
これによって、中間信号に影響を及ぼす雑音を有効に抑制できる動力工具用の変位センサーが得られる。
変位センサーは、任意の選択的な特徴によれば、ロータ要素が、雑音抑制を行うように少なくとも一つのコンデンサを形成する少なくとも一つの容量層を備える。
これによって、中間信号に影響を及ぼす雑音を有効に抑制でき、また容量層の形態のコンデンサが機械的衝撃から保護される動力工具用の変位センサーが得られる。
これらの目的の一つ以上はまた、動力工具の二つの相対的に可動の部品間の変位を感知する方法によって達成される。かかる方法は、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起信号の形態の励起信号を発生するステップを含む。かかる方法の別のステップは、励起信号をステータ要素の第一の導電性パターンに供給することから成る。かかる方法の別のステップは、第一の導電性パターンと第二の導電性パターンとの間の相互誘導によってロータ要素の第二の導電性パターンにおいて中間信号を発生することから成る。上記中間信号は、ロータ要素とステータ要素との相対変位を表す。
システムに関して説明したものに相応する任意の選択的な特徴については従属請求項に定義している。
本発明の解釈を限定することなしに添付図面を参照して本発明の実施形態について以下詳細に説明する。
本発明の実施形態による回転エンコーダを備えた動力工具を概略的に示す図。 本発明の実施形態による信号発生器回路を概略的に示すブロック線図。 本発明の実施形態による回転エンコーダのステータを概略的に示す平面図。 本発明の実施形態による回転エンコーダのロータを概略的に示す平面図。 本発明の実施形態による回転エンコーダのロータで出力した波形を概略的に示す図。 本発明の実施形態による回転エンコーダのロータで出力した波形を概略的に示す図。 本発明の実施形態による信号プロセッサ回路を概略的に示すブロック線図。 本発明の実施形態による動力工具の二つの相互に回転可能な部品間の変位を感知する方法を示すフロー線図。 本発明の実施形態による動力工具の二つの相互に回転可能な部品間の変位を感知する方法を詳細に示すフロー線図。
図面は明瞭にするために概略的にしかも簡略化しており、本発明を理解する上で本質的である細部についてのみ示し、その他の細部については省略している。以下の説明を通して、同一又は対応する部品又はステップには同じ参照番号を用いている。
図1を参照すると、動力工具1は、誘導式回転エンコーダ2の形態の変位センサーを備え、本発明の実施形態に従って開示される。誘導式回転エンコーダ2は、ロータ要素3及びステータ要素4を有している。ロータ要素3及びステータ要素4は、動力工具1の軸線方向にのびる軸のまわりに同心に装着するような、軸線Aのまわりに同心に装着されるように構成されている。ロータ要素3及びステータ要素4は、さらに互いに軸線距離ADを離して装着されるように構成されている。このことは、ロータ要素3とステータ要素4との間に空隙が形成されることを意味している。
ステータ要素4は、動力工具1の静止部品(図示されてない)に装着するように構成されている。動力工具1の静止部品は、動力工具1の可動部品(図示されてない)に対する支持構造体又はハウジングであり得る。例として動力工具1の支持構造体又はハウジングは、軸線Aに沿ってのびる回転可能なシャフトの形態の可動部品用の支持構造体又はハウジングであってもよく、上記回転可能なシャフトは軸線Aに沿って方向Dに前後に回転するように構成される。ロータ要素3は上記例の回転可能なシャフトに取付けるために構成されたような動力工具1の可動部品に取付けるように構成される。このことは、ロータ要素3が可動部品に取付けられることによって可動部品と共に動き、一方ステータ要素4が静止部品に取付けられることによって静止状態のままであることを意味している。従って、動力工具1の可動部品の動く際に、ロータ要素3はステータ要素4に対して変位する。ロータ要素3が上記例示の回転可能なシャフトに取付けられる場合には、ロータ要素3は回転可能なシャフトの動く際にステータ要素4に対して角度変位される。
ロータ要素3及びステータ要素4は、環状積層ディスクとして形成される。ロータ要素3及び/又はステータ要素4には、さらに、動力工具1の少なくとも一部品例えば動力工具のシャフトを受けるように構成した貫通孔のような少なくとも一つの中央開口が設けられ得る。
ステータ要素4は、第一の導電性パターンすなわちトラックCT1を備えている。一層詳しくは、第一の導電性パターンCT1はステータ要素4に形成されている。ロータ要素3は第二の導電性パターンすなわちトラックCT2を備えている。一層詳しくは、第二の導電性パターンCT2はロータ要素3に形成されている。第一の導電性パターンCT1及び第二の導電性パターンCT2は半径方向距離RDにおいてステータ要素及びロータ要素にそれぞれ形成される。従って、第一の導電性パターンCT1及び第二の導電性パターンCT2は好ましくは同じ半径方向距離RDに位置決めされ、またロータ要素3及びステータ要素4の両方は軸線Aのまわりに同心に装着するように構成されるので、第一の導電性パターンCT1及び第二の導電性パターンCT2は上記空隙上で互いに対向するように構成される。
好ましくはロータ要素3及びステータ要素4は各々、電気絶縁性の基板のような基板から成っている。さらに詳しくは、ロータ要素3及びステータ要素4は、好ましくは印刷回路ボード(PCB)であり、印刷回路ボードは電気的コネクタを組み合わせて導電性パターンを形成する銅トレースを備え、すなわち導電性パターンはPCB上に印刷した導電性パターンである。これにより良好な電気的絶縁と共に導電性パターンに対する良好な機械的支持が得られる。
それぞれ図3及び図4を参照して第一の導電性パターンCT1及び第二の導電性パターンCT2の構成について詳細に説明する。
ステータ要素4は駆動するように構成され、このことは、ステータ要素4が信号発生器6の形態のエネルギー源に結合するように構成した配線(図示していない)を組み合わせた少なくとも一つの端子すなわちコネクタを備えていることを意味している。他方、ロータ要素3は受動的であるように構成され、すなわちロータ要素3は、エネルギー源に接続するための配線を組み合わせた端子すなわちコネクタを備えていない。むしろ、ロータ要素3の第二の導電性パターンは、ステータ要素4の第一の導電性パターンCT1の付勢時におけるステータ要素4の第一の導電性パターンCT1とロータ要素3の第二の導電性パターンCT2との間に生じる相互インダクタンスによって付勢される。
信号発生器回路6は、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起信号SEを発生することによってステータ要素4の第一の導電性パターンCT1を付勢するように構成される。高周波励起信号SEは交流(AC)信号である。信号発生器回路についての詳細について図2を参照して説明する。ステータ要素4の第一の導電性パターンCT1とロータ要素3の第二の導電性パターンCT2との間の相互インダクタンスにより、第一の導電性パターンCT1が高周波励起信号SEによって付勢される時に第二の導電性パターンCT2に電流が誘起され、その結果ロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に中間信号SIが形成されることになる。ステータ要素4に対してロータ要素3が動く際に、誘導電流から生じることになる中間信号SIは励起信号SEに対して移相すなわち位相変調され、それによりステータ要素4とロータ要素3との相対変位を表す情報が得られる。これについては図5A及び図5Bを参照して詳しく説明する。
ステータ要素4はさらに信号プロセッサ回路5に接続するように構成される。信号プロセッサ回路5は、それぞれロータ要素3及びステータ要素4の送信手段及び受信手段を介してロータ要素から伝送されそして空隙を通ってステータ要素で受信された中間信号SIに相応する受信信号SRを受信するように構成される。ロータ要素からステータ要素への中間信号SIの伝送においては中間信号SIにいかなる実質的な変化は導入されず、このことは、受信信号SRが中間信号と実質的に同じ位相であることを意味している。送信手段及び受信手段についてはそれぞれ図4及び図3を参照して詳しく説明する。信号プロセッサ回路5は上記受信信号SRを処理してロータ要素3とステータ要素4との相対角度変位のような相対変位に関する情報SOUTを計算し出力するように構成される。出力情報SOUTは、信号プロセッサ回路5によってロータ要素とカテータ要素との相対変位を表す4分信号の形態のアナログ又はデジタル信号として提供され得る。信号プロセッサ回路5はさらに、信号発生器回路6から基準信号SREFを受信するように構成される。信号プロセッサ回路は、受信信号SRの処理と関連して基準信号を利用して出力情報を発生するように構成される。信号プロセッサ回路5及び信号プロセッサ回路によって出力される信号の詳細については図6を参照して説明する。
一実施形態によれば、信号プロセッサ回路5は増分信号の形態の出力情報SOUTを発生するように構成される。
一実施形態によれば、信号プロセッサ回路5は絶対信号の形態の出力情報SOUTを発生するように構成される。
一実施形態によれば、ステータ要素4及びロータ要素3の外径は10〜500mmの間隔範囲で選択されるように構成される。例えば、ステータ要素4及びロータ要素3の外径は約40mmに選択され得る。
回転エンコーダ2を有する動力工具1は、電動機、燃焼エンジン又は圧搾空気によって駆動される動力工具であり得、すなわち空気動力工具であり得る。動力工具1は、ナットランナー、脈動ナットランナー、スクリュードライバー、レンチ及びドリルから成る動力工具のグループから選択した動力工具であり得る。
図2を参照すると、本発明の実施形態による回転エンコーダ用の信号発生器回路が例示されている。
信号発生器回路6は、ほぼ一定の振幅をもつ高周波信号AC1を発生するように構成したAC高周波発振器7とも呼ばれる交流(AC)電源7を有する。ほぼ一定の振幅をもつ信号は、発振器の性能限界又は信号に影響する雑音によって生じた小さな変動のような長い間に振幅の最も小さな変動を示す信号及びいかなる形態の振幅変調(AM)操作を受けてない信号を意味する。AC電源7は、高周波信号AC1の周波数を制御する回路を有する。AC電源はさらに、周期的な波形をもつ振幅のほぼ一定な高周波信号AC1を発生するように構成される。AC電源で発生した高周波信号AC1の周波数は100KHz〜100MHzの範囲である。
一実施形態によれば、高周波信号AC1は、正弦波形となるように発生される。
一実施形態によれば、AC電源で発生した高周波信号AC1の周波数は、100KHz以上である。
一実施形態によれば、AC電源で発生した高周波信号AC1の周波数は、1MHz以上である。
一実施形態によれば、AC電源で発生した高周波信号AC1は周期的である。
一実施形態によれば、高周波信号AC1は、上記の周波数範囲のいずれか内の単一周波数のような単一周波数をもつように発生される。
好ましい実施形態によれば、AC電源で発生した高周波信号AC1の周波数は、1MHz〜10MHzの範囲、例えば2.5MHzである。好ましくは、高周波信号AC1の周波数は、動力工具の内部又は外部に設けた電気/磁気構成要素で発生した信号のような動力工具の付近に存在するその他の周波数信号から遠く外されるようにされる。これにより感知プロセスにおけるこれら信号の影響は有効に低減される。また、このことによって、動力工具の内部又は外部におけるその他の構成要素に影響し得る、回転エンコーダによって生じた外乱も低減される。変形実施形態によれば、外乱をさらに最少化するように信号AC1にはスプレッドスペクトラム変調が施され得る。
信号発生器回路6はさらに、AC高周波発振器7に結合した移相器回路8を有する。移相器回路8は、AC高周波発振器7で発生した高周波信号AC1を受信するように構成される。移相器回路8はさらに、受信した高周波信号AC1に基いて、多相信号すなわち各々複数の位相の一つの位相をもつ複数の高周波信号AC2、AC3から成る信号を発生し出力するように構成される。好ましくは、複数の位相は各々互いに異なっている。
図2を参照すると例示した実施形態において、移相器回路8は二つの高周波信号AC2、AC3を発生し出力するように構成され、高周波信号AC3は高周波信号AC2と90°ずれている。用語“90°ずれ”は、高周波信号AC3が高周波信号AC1に対して移相されることを定義するのに用いている。さらに詳しくは、信号の90°ずれている信号は90°(π/2或いはλ/4)だけ位相が分離される。従って高周波信号AC3は高周波信号AC1に対して90°移相される。90°ずれている信号AC3を出力することとは別に、移相器回路8はまた、受信した高周波信号AC1に相当するすなわち移相を伴わない高周波信号AC2を出力するように構成される。
移相器回路8は、図2を参照して例示した実施形態の場合と異なって構成され得る。例えば、移相器回路8は、複数の位相をもつ二つ以上の高周波信号、例えば各々位相の異なる三つ又は六つの高周波信号を発生するように構成され得る。また、複数の高周波信号の位相間の位相分離は90°以外でもよい。移相器回路8は例えば、三つの高周波信号を発生し出力するように構成され得、そのうちの一つの信号は高周波信号AC1に対して0°の移相をもち、もう一つは高周波信号AC1に対して120°の移相をもち、さらにもう一つの信号は高周波信号AC1に対して240°の移相をもつ。
さらに、移相器回路で発生した複数の高周波信号の位相は必ずしも、一定角度移相の幾何学的一連すなわち多数を形成する必要はない。
さらに図2を参照して例示した実施形態を参照すると、信号発生器回路6はさらに移相器回路8に結合するようにされた二つのコイルドライバー9、10を有している。これら二つのコイルドライバーの第一のコイルドライバー9は信号AC2を受信するために設けられる。二つのコイルドライバーの第二のコイルドライバー10は信号AC2を受信するために設けられる。第一のコイルドライバー9はさらに、第一の励起信号E1及び第二の励起信号E2を発生し出力するように構成される。第二のコイルドライバー10はさらに、第三の励起信号E3及び第四の励起信号E4を発生し出力するように構成される。多相励起信号を形成する上記第一、第二、第三及び第四の励起信号すなわち複数の励起信号は各々複数の位相のうちの一つの位相をもち、各位相は、高周波信号AC1から予定の角度移相される位相である。第一の励起信号E1は、信号AC2に対応するほぼ一定の振幅をもつ高周波信号である。第二の励起信号E2は、信号AC2の移相形態に対応するほぼ一定の振幅をもつ高周波信号であり、第二の励起信号E2は、信号AC2に対して180°移相されている。第三の励起信号E3は、信号AC3に対応するほぼ一定の振幅をもつ高周波信号である。第四の励起信号E4は、信号AC3の移相形態に対応するほぼ一定の振幅をもつ高周波信号であり、第四の励起信号E4は、信号AC3に対して180°移相されている。従って、第一の励起信号E1に対して、第三の励起信号E3は90°移相され、第二励起信号E2は180°移相され、また第四の励起信号E4は270°移相される。このことは、第一、第二、第三及び第四の励起信号から成る多相信号の位相が90°の位相で連続して増加しすなわちE1−E3−E2−E4の順序で90°ずつ増加することを意味している。このことはまた、第三の励起信号E3が第一の励起信号E1に対して90°移相し、第二の励起信号E2が第三の励起信号E3に対して90°移相し、また第四の励起信号E4が第二の励起信号E2に対して90°移相していることを意味している。信号発生器回路6の二つのコイルドライバーは、各々二つの出力が逆極性である差動増幅器回路であり得る。
信号発生器回路6はさらに、ステータ要素4に結合されて多相励起信号の形態の上記励起信号をステータ要素4の第一の導電性パターンに供給するようにし、ステータ要素4の第一の導電性パターンを付勢すなわち励起させるように構成される。信号発生器回路6で発生した信号がステータ要素4へ伝達していく仕方について図3を参照してさらに詳しく説明する。
図2に例示した信号発生器回路6は違った仕方で構成され得ることが認められるべきである。例えば、信号発生器回路6は、ステータ要素4に供給されることになるより少ない又はより多くの出力信号E1−E4を発生するように構成され得る。信号発生器回路6が例示した実施形態の場合より少ない又は多い出力信号すなわち励起信号E1−E4を発生するように構成される場合には、信号発生器回路はより少ない又はより多くのコイルドライバーから成り得る。例として本発明の一実施形態によれば、信号発生器回路は、発生した励起信号当たり一つのコイルドライバーから成る。一実施形態によれば、信号発生器回路は、0°位相をもつ励起信号、120°移相した励起信号及び240°移送した励起信号を発生し出力するように構成される。この実施形態では、信号発生器回路は三つのコイルドライバー、すなわち発生励起信号あたり一つのコイルドライバーを有している。また信号発生器回路6は、信号発生器回路6で出力した信号を増幅するように構成した電力増幅器回路から成り得る。
図3を参照すれば、本発明の一実施形態による誘導性回転エンコーダのステータ要素が例示されている。
図1を参照して例示した回転エンコーダ2のような回転エンコーダのステータ要素4は、一連の駆動コイルSDC1−SDC8、・・・・、SDCk−3、SDCk−2、SDCk−1、SDCk、すなわちSDC1−SDCkの形態の、第一の導電性パターンCT1のような第一の導電性パターンを有している。従って、一連の駆動コイルはk個の駆動コイルから成っている。一連の駆動コイルSDC1−SDCkは等間隔で配列され、すなわち一連の駆動コイルの各駆動コイルと隣接した駆動コイルとの間の間隔は等しい。一連の駆動コイルSDC1−SDCkはさらに、ステータ要素4の周囲方向に沿って、図1を参照して例示したように環状円板型ステータ要素に一体的に設けたように、ステータ要素4に設けられる。このことは、一連の駆動コイルSDC1−SDCkがステータ要素4の周囲方向に沿ってのびる測定通路を形成するように配列されることを意味している。一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルはさらに、ステータ要素4の中心から予定の第一の半径方向距離RD1においてステータ要素に配列され、ステータ要素4の第二の半径方向距離RD2に向かって外方へのびている。一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルは、それの主伸張方向をステータ要素4の主伸張方向に整列させて配列され、すなわちステータ要素4の主伸張方向の形成した平面にのびるように配列される。
一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルは、内向きに/外向きにらせん状パターンに配列したループを形成するらせん又は曲がりくねった巻線をもつ巻線を有している。好ましくは、内向きに/外向きにらせん状パターンの形状は、ほぼステータ要素の半径方向に沿ってのびる内向きに/外向きにらせん状パターンの側部がステータ要素の半径方向とほぼ整列するような形状にされ、すなわち実質的に直線として形成され、またほぼステータ要素の環状方向に沿ってのびる内向きに/外向きにらせん状パターンの側部がほぼ環状のステータ要素の曲率にほぼ整合する曲率をもつような形状にされ、すなわち、ほぼステータ要素の環状方向に沿ってのびる内向きに/外向きにらせん状パターンの側部は、ステータ要素の曲率にほぼ整合するようにステータ要素の半径方向において外側へ曲がられている。このことはまた、ステータ要素の環状方向に沿ってのびる内向きに/外向きにらせん状パターンの側部の個々の側部の各セグメントがステータ要素の中心からほぼ同じ半径方向距離に配列されることを意味している。巻線は二つの端部位をもち、各端部位はステータ要素4の端子に結合するような形状に構成されている。一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルの巻線は、予定の数の巻回を備えている。好ましくは、各巻線における巻回の予定の数は2〜5巻回である。
駆動コイルSDC1のような、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルは、予定の大きさの領域AR1を包囲している。上記領域AR1には、巻線のようなあらゆる形態の導電性要素がないように構成される。
ステータ要素4は、図1又は図2を参照して例示した信号発生器回路6のような信号発生器回路に結合するように構成される。ステータ要素4はさらに、図1又は図6を参照して例示した信号プロセッサ回路5のような信号プロセッサ回路に結合するように構成される。さらに詳しくは、ステータ要素4は、少なくとも一つの主入出力端子M1を介して信号発生器回路6及び信号プロセッサ回路5に結合するように構成される。このことは、信号発生器回路6からほぼ一定の振幅をもつ多相高周波励起信号のような、励起信号SEの形態の情報を受信でき、そして中間信号SIに相当しかつステータ要素4の受信手段を介して受信した相互誘導によるロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に生じた受信信号SRに関する送信情報のような、情報を信号プロセッサ回路に送信できることを意味している。
ステータ要素4はさらに、ステータ要素4の周囲に設けた複数の周囲端子を備え、そのうちの二つの周囲端子を図3に符号PT1、PT2で示している。これらの周囲端子は、ステータ要素4の一連の駆動コイルの各駆動コイルに励起信号を供給するように構成されている。
一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイルには図3に円として示すように二つの端子又はリードが設けられている。各駆動コイルの端部位における二つの端子は、ステータ要素4の二つの端子に結合するように構成される。これにより、各駆動コイルに、高周波励起信号SEを、高周波多相励起信号E1〜E4の位相で或いはさらに詳しくは図1又は図2を参照して例示したように信号発生器回路6で発生したある特定の位相をもつ励起信号E1〜E4のうちの一つで供給できる。
好ましい実施形態によれば、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkは、ステータ要素4の測定通路に沿ってn回繰り返される周期的に繰り返す位相パターンP1を形成するように構成され、ここでnは、ゼロより上の範囲の整数であり、繰り返し位相パターンP1の繰り返されるすなわちステータ要素4の測定通路に沿って繰り返される回数を表す。このことは、ステータ要素の一連の駆動コイルの予定の数の連続した駆動コイルのような複数の連続した駆動コイルSDC1−SDCkが位相パターンを形成し、例えばかかる一連の駆動コイルが位相パターンP1〜Pnを備えて構成されるように測定通路に沿ってn回繰り返されることを意味している。例として、nがゼロに等しい場合には、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkは、ゼロ回繰り返される単一位相パターンP1を形成するように構成され、すなわちステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkは、ステータ要素の測定通路に沿って単一位相パターンP1で構成される。別の例として、nが2に等しい場合には、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkは、ステータ要素4の測定通路に沿って2回繰り返される位相パターンP1を形成するように構成され、すなわち繰り返し位相パターンは、位相パターンP1自体を含めてステータ要素4の測定通路に沿って三回現れる。
位相パターンの駆動コイルは、高周波多相励起信号SE又は一層詳細には複数の励起信号E1〜E4をもつ多相高周波励起信号SEの一つの励起信号E1〜E4が供給されて、位相パターンの隣接した駆動コイルが位相パターンの付近の駆動コイルに対して位相分離されている高周波多相励起信号SEの位相を受けるように構成される。これはまた、駆動コイルの連続した順序において位相増加されるような、移相される位相パターンの駆動コイルに供給するようにした励起信号の位相が位相パターンを形成することによって表すこともできる。
図示した例では、一連の駆動コイルの四つの連続した駆動コイルSDC1−SDC4、SDC5−SDC8、・・・、SDCk−3−SDCkは七回すなわちn=7繰り返される繰り返し位相パターンを形成する。さらに詳しくは、駆動コイルSDC1−SDC4は位相パターンP1を形成し、駆動コイルSDC5−SDC8は位相パターンP1の最初の周期的繰り返しである位相パターンP2を形成し、また駆動コイルSDCk−3−SDCkは位相パターンP1のn−1繰り返しである位相パターンPnを形成し、それで一連の駆動コイルは、P1を含む周期的に繰り返す位相パターンP1のn個の繰り返しを形成する。
好ましい実施形態によれば、繰り返し位相パターンは、ロータ要素3の測定通路に沿って七回繰り返すような、ロータ要素3の測定通路に沿ってn回繰り返した四位相四分パターンである。
この実施形態では、四位相四分パターンは、四位相四分パターンを形成する四つの連続した駆動コイルが、それぞれ0°位相、90°位相、180°位相及び270°位相の形態の多相励起信号のうちの一つの位相が与えられるように構成される。このことは、駆動コイルSDC1には、四位相四分パターンの順序においてまず、図2を参照して例示した励起信号E1が供給されるような、0°位相をもつ励起信号が供給され、四位相四分パターンの順序において第二に駆動コイルSDC2には、図2を参照して例示した励起信号E3が供給されるような、90°位相をもつ励起信号が供給され、四位相四分パターンの順序において第三に駆動コイルSDC3には、図2を参照して例示した励起信号E2が供給されるような、180°位相をもつ励起信号が供給され、また四位相四分パターンの順序において第四に駆動コイルSDC4には、図2を参照して例示した励起信号E4が供給されるような、270°位相をもつ励起信号が供給されることを意味している。回転エンコーダ2が動力工具の電動機のシャフトの回転変位を検知するために構成される場合には、四位相四分パターンすなわち周期の数は好ましくは電動機の周期の数に同期化される。
実施形態では、周期的に繰り返す位相パターンP1は三位相パターンとして設けられる。三位相パターンは、一連の駆動コイルSDC1−SDCkの三つの連続した駆動コイルから成る。三位相パターンn回繰り返されるように設けられる。三位相パターンを形成する三つの連続した駆動コイルの順序においてまず駆動コイルSDC1には、図2を参照して例示した励起信号E1が供給されるような、0°位相をもつ励起信号が供給され、三位相パターンを形成する三つの連続した駆動コイルの順序において第二に駆動コイルSDC2には、120°位相をもつ励起信号が供給され、そして三位相パターンを形成する三つの連続した駆動コイルの順序において第三に駆動コイルSDC3には、240°位相をもつ励起信号が供給される。
一連の駆動コイルSDC1−SDCkの任意の数の連続した駆動コイルは周期的に繰り返す位相パターンP1を形成するように配列され得ることが認められるべきである。また周期的に繰り返す位相パターンに設けた各駆動コイルは異なる励起信号すなわち信号発生器回路の適用及び形態に依存して上記で例示した励起信号以外の異なる位相をもつ励起信号が供給されるように設けられ得ることが認められるべきである。
一実施形態によるステータ要素4はさらに、平衡型受信コイルSRCの形態の受信手段を有している。平衡型受信コイルSRCは、ロータ要素3の送信手段から送信した信号に相応して信号を受信し、信号SRを受信するように構成され、上記送信した信号はロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に誘導した信号すなわち図1を参照して例示したような中間信号SIである。ロータ要素3の送信手段については図4を参照してさらに詳しく説明する。詳しくは、ステータ要素4の平衡型受信コイルSRCは、第一の平衡型受信コイル部分SRCA及び第二の平衡型受信コイル部分SRCBの形態の2つの平衡型受信コイル部分を備えている。第一及び第二の平衡型受信コイル部分は、第一及び第二の平衡型受信コイル部分に誘導した電流が互いに反対方向に流れるように構成される。このことは、第一の平衡型受信コイル部分SRCAに誘導した電流が第二の平衡型受信コイル部分SRCBに誘導した電流に対して反対方向に流れるように構成されることを意味している。第一の平衡型受信コイル部分SRCAは、第三の半径距離RD3においてステータ要素4の中心の周りに同心に配列するように構成される。第二の平衡型受信コイル部分SRCBは、第四の半径距離RD4においてステータ要素4の中心の周りに同心に配列するように構成される。第一の平衡型受信コイル部分SRCA及び第二の平衡型受信コイル部分SRCBの各々は環状形態をもつらせん状又は曲がりくねった巻線で形成される。
ステータ要素4の駆動コイルの巻線は、好ましくは、導電性特性をもつ銅又はその他の適当な材料で構成される。巻線の導体幅は約12μmであり得る。
一実施形態によれば、ステータ要素4の外径は10〜500mmを含む40mmのような直径の範囲から選択される。
図3を参照して例示したステータ要素4は図1を参照して説明したものと同様であり、好ましくは、ステータ要素4はPCB製のような電気絶縁性基板から成る。
図4を参照すると、本発明の実施形態による誘導性回転エンコーダのロータ要素が示されている。
図1を参照して例示した誘導性回転エンコーダ2のような誘導性回転エンコーダのロータ要素3は、一連の受信コイルRRC1、RRC2、・・・、RRCiすなわちRRC1−RRCiの形態の、第一の導電性パターンCT2のような第二の導電性パターンを有している。従って、ロータ要素3の一連の受信コイルRRC1−RRCiはi個の受信コイルから成る。
一連の受信コイルRRC1−RRCiは等間隔に配列され、すなわち一連の受信コイルの受信駆動コイルと隣接した受信コイルとの間の距離は等しい。一連の受信コイルRRC1−RRCiはさらに、図1を参照して例示したように環状ディスク型ロータ要素に一体化して設けたように、ロータ要素3の周囲方向に沿って、ロータ要素3に配列される。このことは、一連の受信コイルRRC1−RRCiがロータ要素3の周囲方向に沿ってのびる測定通路を形成するように設けられることを意味している。
一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルはさらに、ロータ要素3の中心から予定の第一の半径方向距離RD1においてロータ要素に、ロータ要素3の第二の半径方向距離RD2まで外方向にのびて設けられる。間に受信コイルののびている第一及び第二の半径方向距離は、図3を参照して例示したステータ要素のようなステータ要素4の駆動コイルが間にのびている第一及び第二の半径方向距離に相応している。
一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルは、それの主伸張方向をロータ要素3の主伸張方向に整列させて設けられ、すなわちロータ要素3の主伸張方向から成る平面にのびるように設けられる。このことは、ロータ要素3の第二の導電性パターンCT2すなわち測定通路が好ましくはステータ要素4の第一の導電性パターンCT1すなわち測定通路に対向するように構成されることを意味している。
ロータ要素3の受信コイルRRC1のような、一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルは、図3に符号L1、L2で参照した、二つの別個の平衡型ループ要素を形成するらせん状又は曲がりくねった巻線をもつ巻線を有している。各受信コイルRRC1−RRCiの二つのループ要素は、巻線が二つのループ要素間に展開することによってからみ合わせられる。これは例えば図3に示され、受信コイルRRC1は、それぞれ二つの平衡型のからみ合わせたループ要素RRC1:L1、RRC1:L2を有し、また受信コイルRRC2は、二つの平衡型のからみ合わせたループ要素RRC2:L1、RRC2:L2を有している。これらの二つのループ要素の各々はさらに、図3を参照して例示したステータ要素4の駆動コイルSDC1−SDCkの内方に/外方にらせん状のパターンと同様にして、内方に/外方にらせん状のパターンに配列され、すなわちそれぞれ湾曲した及び真直ぐな側部分をもつパターンを備えるように構成される。巻線は二つの端部位を備え、これらの端部位には端子が組合せられ、各端子は、ロータ要素3の隣接した巻線すなわち隣接した受信コイルの端子に結合するように構成される。従って、ロータ要素3の一連の受信コイルRRC1−RRCiは直列に接続するように構成される。
一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルの巻線は予定の巻回数をもつ。好ましくは、各巻線における予定の巻回数は2〜5巻回である。
ロータ要素3の一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイル(受信コイルRRC1のような)の各ループ要素は領域A1:1、A1:2を取り巻き、各領域は、巻線のような、導電性要素のいかなる形態もなしに構成した予定サイズをもつ。さらに詳しくは、ロータ要素3の各巻線すなわち受信コイルの第一のループは領域A1:1を取り巻き、またロータ要素3の各巻線すなわち受信コイルの第二のループは領域A1:2を取り巻く。
ロータ要素3の一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルはさらに、一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルの第一及び第二のループ要素のロータ要素3の主伸張方向に形成した平面の広がりがステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkの二つの隣接し駆動コイルの広がりに対応している。このことは、ロータ要素3の受信コイルRRC1の各受信コイルの各ループ要素すなわち第一及び第二のループ要素がステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkの二つの隣接した駆動コイルの間の領域を含む上記二つの隣接した駆動コイルの及ぶ広がりに対応する領域に広がっていることを意味している。
さらに、ロータ要素3の一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルの二つのループ要素の各々間のロータ要素3の測定通路に沿った距離及び一連の受信コイルRRC1の各受信コイル間のロータ要素3の測定通路に沿った距離は、一連の駆動コイルSDC1−SDCkの各駆動コイル間のステータ要素4の測定通路に沿った距離に相応している。このことは、ロータ要素3がロータ要素3の測定通路に沿って動くことを意味し、ロータ要素3の一連の受信コイルの各受信コイルの各ループ要素は、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkの二つの隣接した駆動コイルに周期的に対面する。
ロータ要素3の各巻線すなわち受信コイルを共動して形成する第一のループ要素及び第二のループ要素における巻線の方向は、ロータ要素3の測定通路に沿ってi−1回繰り返される交互の二相パターンを形成するように構成され、ここでiは1より大きい範囲の整数である。このことは、iが1である場合には、交互の二相パターンを形成する受信コイルRRC1はロータ要素3の測定通路に沿って位置され、またiが3である場合には、受信コイルRRC1、RRC2及びRRC3はロータ要素3の測定通路に沿って位置され、このことは、繰り返し二相パターンが受信コイルRRC1で形成された二相パターンと違ってRRC2及びRRC3の形態で2回繰り返されることを意味している。さらに詳しくは、一連の受信コイルRRC1−RRCiの各受信コイルの隣接したループ要素すなわち第一及び第二のループは逆相となるように構成され、すなわちそれらループは180°位相がずれている。このことはまた、受信コイルの第二のループ要素及び一連の受信コイルRRC1−RRCiの連続した受信コイルの第一のループ要素が逆相であることを意味している。さらにまた、一連の受信コイルの一つの受信コイルの第一のループ要素及びそれより前の受信コイルの第二のループ要素の形態の隣接したループ要素は、逆相である。交互の二相パターンによって、共通の背景によって誘導した電流は隣接したループ要素における電磁場を交番させるので、電磁場を交番させる共通の背景の形態の電磁的干渉の影響は、隣接したループ要素が逆相であることにより、互いに打ち消される。ステータ要素の第一の導電性パターン及び励起信号の形態によって受信コイルの各ループ要素には位相の違った電流が誘導されるので、励起信号を第一の導電性パターンへ供給することによって誘導される電流の場合には当てはまらない。
実施形態によるロータ要素3はさらに、平衡型駆動コイルRDCの形態の送信手段を有する。この実施形態によれば、ステータ要素4は、図3を参照して詳細に説明したように平衡型受信コイルの形態の受信手段で構成される。ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCはロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に結合するようにされ、それで中間信号SIがステータ要素4の第一の導電性パターンCT1の付勢によってロータ要素3の第二の導電性パターンに発生されると、この中間信号もロータ要素3の平衡型駆動に伝搬し、その結果ステータ要素4平衡型受信コイルSRCに信号すなわち受信信号SRが発生されることになる。
さらに詳しく説明すると、ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCは、第一の平衡型駆動コイル部分RDCA及び第二の平衡型駆動コイル部分RDCBの形態の二つの平衡型駆動コイル部分を有している。第一及び第二の平衡型駆動コイル部分は、第一及び第二の平衡型駆動コイル部分の各々に誘導した電流が互いに逆向きに流れるように構成される。このことは、第一の平衡型駆動コイル部分RDCAに誘導した電流が第二の平衡型駆動コイル部分RDCBに誘導した電流と逆向きに流れることを意味している。第一の平衡型駆動コイル部分RDCAは、図3を参照して例示したステータ要素のように、第三の半径方向距離RD3すなわちステータ要素4の第一の平衡型受信コイル部分SRCAと同じ半径方向距離においてロータ要素3の中心のまわりに同心に配列するように構成される。第二の平衡型駆動コイル部分RDCBは、第四の半径方向距離RD4すなわちステータ要素4の第二の平衡型受信コイル部分SRCBと同じ半径方向距離においてロータ要素3の中心のまわりに同心に配列するように構成される。このことは、ロータ要素3の第一の平衡型駆動コイル部分RDCAがステータ要素4の第一の平衡型受信コイル部分SRCAと対向するように配列され、またロータ要素3の第二の平衡型駆動コイル部分RDCBがステータ要素4の第二の平衡型受信コイル部分SRCBと対向するように配列され、それによりロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCの付勢時に、相互インダクタンスが生じる。このことはさらに、ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDC及びそれにより平衡型駆動コイル部分RDCA、RDCBが中間信号SIによって付勢される時に、この中間信号SIは、ロータ要素3の平衡型駆動コイル部分RDCA、RDCB及びステータ要素4の平衡型受信コイル部分SRCA、SRCBの間の相互誘導結合により、ステータ要素4の平衡型受信コイル部分SRCA、SRCBに伝送される。この結果、ステータ要素4の平衡型受信コイルSRCに信号すなわち受信信号SRが発生されることになり、受信信号SRは、それぞれロータ要素3の平衡型駆動コイルRDC及びステータ要素4の平衡型受信コイルSRCを介して送信され受信されることになる中間信号SIに対応している。
一実施形態によれば、ロータ要素3は、一連の受信コイルRRC1−RRCi、平衡型駆動コイル部分RDCA、RDCBを備えた平衡型駆動コイルRDC及び少なくとも一つの容量構成要素(図示していない)で形成したLC帯域フィルタを有している。上記LC帯域フィルタは、上記高周波励起信号E1−E4の周波数にほぼ等しい中心周波数をもつように構成される。上記少なくとも一つの容量構成要素は、上記LC帯域フィルタのフィルタ特性によってろ波される帯域ノイズなしの減衰をもたらすように構成される。
一実施形態によれば、ロータ要素3は、埋め込みキャパシタンス物質(ECM)を用いてロータ要素3に埋め込まれる少なくとも一つのキャパシタンス層(図示していない)を有している。少なくとも一つのキャパシタンス層は一連の受信コイルRRC1−RRCi及び平衡型駆動コイルRDCと共に上記のLC帯域フィルタを形成している。ろ波容量の機能はロータ要素3に少なくとも一つのキャパシタンス層の形態で埋め込まれるので、応力や取扱いによる機械的損傷の危険は大きく低減される。
一実施形態によれば、ロータ要素3の外径は10〜500mmを含む40mmのような直径の範囲から選択される。
図1を参照して記載したものと同様に、図3を参照して例示したロータ要素は好ましくはPCBから成るような電気絶縁性の基板から成るロータ要素3である。
図5Aを参照すると、本発明の一実施形態によるステータ要素とロータ要素との相対動き時にロータ要素の導電性パターンに発生した波形が例示されている。
例示の目的で、図5Aには、一連の駆動コイルSDC1−SDCkの形態の第一の導電性パターンをもつ静止ステータ要素4のリニア構成を、一連の受信コイルRRC1−RRCiを重ね合わせた形態の第二導電性パターンをもつ相対的に可動のロータ要素3のリニア構成と共に示している。ロータ要素3は、ステータ要素4に対して方向MVに前後に可動である。従って、図5Aには、リニア誘導エンコーダが示され、静止ステータ要素に対して動く可動ロータ要素の線形運動時にリニア誘導エンコーダから波形が出力される。しかし、ロータ要素の相対運動時における出力波形に対して、リニア及び回転エンコーダの両方について同じ原理が適用する。
例示のために、ロータ要素及びステータ要素の一部分のみが図5Aに例示されている。図5Aに例示されているロータ要素の部分は、ロータ要素3の一連の受信コイルの二つの連続した受信コイルRRC1−RRC2を備えており、二つの受信コイルRRC1−RRC2の各々は、例えば図4を参照して例示したように、それぞれ第一及び第二のループ絡み合ったループ RRC1:L1、 RRC1:L2及びRRC2:L1、 RRC2:L2を備えている。図5Aに例示されているステータ要素の部分は、ステータ要素4の一連の駆動コイルSDC1−SDCkの八つの連続した駆動コイルSDC1−SDC8を備えている。
図2を参照して詳細に例示した信号発生器回路6から得られた図5Aに示す励起信号SEは、図5Aを参照して例示した実施形態では、各々ほぼ一定の振幅と複数の予定の位相のうちの一つの位相とをもつ四つの高周波励起信号を有する多相高周波励起信号SEとして構成される。さらに詳しくは、多相高周波信号SEは、0°位相をもつ高周波励起信号E1、90°位相をもつ高周波励起信号E3、180°位相をもつ高周波励起信号E2、及び270°位相をもつ高周波励起信号E4を備えている。
図5Aを参照した図示実施形態では、ステータ要素の一連の駆動コイルは、四つの駆動コイルから成る周期的に繰り返す位相パターンP1に構成される。このことは、連続した順序で第一、第二、第三及び第四の駆動コイルSDC1−SDC4が繰り返す位相パターンP1を形成し、この繰り返す位相パターンP1は駆動コイルSDC5−SDC8の形態の第一の繰り返しP2において繰り返される。
多相励起信号SEの励起信号E1−E4は、図5Aを参照した例では、ステータ要素の駆動コイルに設けるようにされ、それで繰り返し位相パターンP1の各繰り返しP1−P2の連続した順序で最初に第一の駆動コイルSDC1、SDC5に励起信号E1が供給され、繰り返し位相パターンP1の各繰り返しP1−P2の連続した順序で第二に第二の駆動コイルSDC2、SDC6に励起信号E3が供給され、繰り返し位相パターンP1の各繰り返しP1−P2の連続した順序で第三に第三の駆動コイルSDC3、SDC7に励起信号E2が供給され、そして繰り返し位相パターンP1の各繰り返しP1−P2の連続した順序で第四に第四の駆動コイルSDC4、SDC8に励起信号E4が供給される。
図5Aを参照して例示した実施形態では、ロータ要素は、図示受信コイルRRC1、RRC2の各々の第一及び第二のループRRC1:L1、RRC1:L2、RRC2:L1、RRC2:L2がステータ要素の二つの連続した駆動コイルと対向するようにステータ要素に対して位置決めされる。さらに詳しくは、第一の受信コイルRRC1の第一のループRRC1:L1は、それぞれ第一及び第二の連続した駆動コイルSDC1、SDC2に対向し、第一の受信コイルRRC1の第二のループRRC1:L2は、それぞれ第三及び第四の連続した駆動コイルSDC3、SDC4に対向し、第二の受信コイルRRC2の第一のループRRC2:L1は、それぞれ第五及び第六の連続した駆動コイルSDC5、SDC6に対向し、また第二の受信コイルRRC2の第二のループRRC2:L2は、それぞれ第七及び第八の連続した駆動コイルSDC7、SDC8に対向する。第一及び第二の受信コイルは、図4を参照して例示した各受信コイルRRC1、RRC2の符号L1、L2をもつ第一及び第二のループ要素が二つの連続した駆動コイルに対向するようにそれぞれの駆動コイルを重ね合わせて位置決めされ、すなわち、各受信コイルは四つの連続した駆動コイルの頂部に中心決めして位置決めされる。
励起信号SEは上記で説明したようにステータ要素の一連の駆動コイルに供給されるので、ステータ要素の駆動コイルとロータ要素の受信コイルとの相互誘導によって電流がロータ要素の受信コイルに誘導され、その結果,中間信号SIがロータ要素3の受信コイルに形成されることになる。この中間信号はその後、例えば図4を参照してさらに詳しく説明したようにロータ要素の平衡型駆動コイルによってステータ要素の平衡型受信コイルに伝送される。この結果、中間信号SIに対応した受信信号SRがステータ要素にすなわちステータ要素の平衡型受信コイルに発生されることになる。ステータ及びロータ要素及び多相励起信号の上記で説明した構成により、中間信号及びそれによりまた受信信号SRは、多相励起信号の位相の和に相当する位相をもつ。受信信号SRの上記位相は、ロータ要素がステータ要素に対して動く際に移相され、すなわち、受信信号の位相は、ロータ要素とステータ要素との相対位置に基いて、多相高周波励起信号SEの各高周波励起信号に対して前後方向SRMに沿って動く。
従って、多相励起信号の高周波励起信号のいずれか一つのような一つの信号の位相は、電気角で表される角度変位におけるロータ要素とステータ要素との相対変位を表す。電気角で表した感度変位は、ステータ要素の測定通路に沿って設けた周期的に繰り返す位相パターンの少なくとも数について情報を用いて機械的角度に変換され得る。周期的に繰り返す位相パターンの各繰り返しは電気的期間(ピリオド)を形成する。従って、電気的期間は、ステータ要素に対するロータ要素の全機械的回転の一部分に変換し、上記一部分は電気的期間の数すなわち周期的に繰り返す位相パターンの周期的繰り返しの数によって決められる。
さらに図5Aを参照して例示した実施形態において、ロータ要素は、受信信号SRが多相高周波励起信号SEの高周波励起信号E1に対して45°移相すなわち45°に等しい位相差をもつようにステータ要素に対して位置決めされる。このことは、ロータ要素の受信コイルRRC1の第一のループRRC1:L1の中心が駆動コイルSDC1の中心に対して45°に位置決めされるように、すなわち図5Aに例示したように第一のループの中心が駆動コイルSDC1と駆動コイルSDC2との間に位置決めされるようにロータ要素がステータ要素に対して位置決めされることを意味している。このことはまた、第一のループRRC1:L1の中心が駆動コイルSDC1の中心と整列する時、すなわち第一のループRRC1:L1がSDC1の頂部に中心決めされる時、ロータ要素とステータ要素との相対位置に対して45度の電気角変位して位置決めされることを意味し、この相対位置において受信信号SRは励起信号E1と同相であり、すなわち励起信号E1と受信信号SRとの位相差PDはゼロ度に等しい。ロータ要素がステータ要素に対して動いたか或いは静止又は一時的静止位置にあるかどうかを決めるために、前に検知した位相差を用いることができる。例として、前に検知した位相差が0電気角であり、現在の位相差が45°の電気角である場合には、ロータ要素はステータ要素に対して45°の電気角動いたと結論付けることができる。ステータ要素に対してロータ要素が前後に動くのを検知するために、前に検知した移相に対する移相の増減が用いられる。
例えば、ステータ要素が周期的に繰り返す位相パターンP1の六つの繰り返しから成る場合、すなわち繰り返し位相パターンP1がP1自体を含めてステータ要素の測定通路に沿って七回現れる場合、0°から360°までのすなわち0°から0°までの位相差の進行は、ステータ要素に対するロータ要素の全機械的回転の七回目である部分の相対角度変位に相当する360°の電気角の相対角度変位に相当する。
ロータ要素とステータ要素との相対位置に依存する多相高周波励起信号SEを用いて付勢から生じる受信信号SRに関する上記の結果としての波形は、図5Bに例示され、例示のために、図5Aを参照して説明したものと同様にして、静止ステータ要素4及び相対的に動く可動ロータ要素3のリニア形態が示され、図5Aを参照して説明したものと同様にして、ステータ要素、ロータ要素及び励起信号は構成される。しかし、図5Bでは、ロータ要素はステータ要素に対して135°の電気角動いている。このことは、受信信号SRが135°移相されることすなわち多相高周波信号SEの高周波励起信号E1の位相に対して135°に等しい位相差PDをもつことによってわかる。さらに詳しくは、図5Bに示すロータ要素3は、第一の受信コイルRRC1の第一のループRRC1:L1がそれぞれ第二及び第三の連続した駆動コイルSDC2、SDC3に対向し、第一の受信コイルRRC1の第二のループRRC1:L2がそれぞれ第四及び第五の連続した駆動コイルSDC4、SDC5に対向し、第二の受信コイルRRC2の第一のループRRC2:L1がそれぞれ第六及び第七の連続した駆動コイルSDC6、SDC7に対向し、また第二の受信コイルRRC2の第二のループRRC2:L2がそれぞれ第八の連続した駆動コイルSDC8及び第九のSDC(図示していない)に対向するようにステータ要素4に対して動く。
ロータ要素及び/又はステータ要素は図5A及び図5Bを参照して例示したもの異なって構成され得ることが認められるべきである。例えば、繰り返し位相パターンに設けた駆動コイルの数はより少なくともより多くてもよい。各駆動コイルには異なった励起信号が供給され得る。例として繰り返し位相パターンは、駆動コイル又は繰り返し位相パターンの連続した順序で0°位相、120°位相及び240°位相で供給される三つの連続した駆動コイルから成り得る。また基準信号として信号E1以外の信号を用いてもよく、例えば信号E1−E4のいずれかを用いてもよい。さらに変更例では、図1〜図4を参照して説明してきた異なる実施形態の一つ又はそれ以上と共に記載した一つ以上の特徴を備え得る。
さらに、図5A及び図5Bを参照して例示した例は単に、それぞれリニアレイアウトのロータ要素及びステータ要素の一部を示しているだけであることが認められるべきである。従って、ロータ要素及びステータ要素は、回転変位センサーを提供するように環状形態に構成され得る。また、ロータ要素は、図5A及び図5Bに示すものより多くの受信コイルを有し得、またステータ要素は、図5A及び図5Bに示すものより多くの駆動コイルを有し得る。また、例えば駆動コイル/受信コイルの数及び繰り返し位相パターンP1に含まれた駆動コイルの数に関してステータ要素及びロータ要素の構成に依存して、ステータ要素に対するロータ要素の機械的回転当たりの電気的期間の数は、例えば繰り返し位相パターンがゼロ回繰り返される場合、すなわち単に位相パターンP1自体が繰り返しP2、P2などなしでステータ要素の測定通路に沿って現れる場合にステータ要素に対するロータ要素の機械的回転当たりの電気的期間の相応した数は1である。
図6を参照すると、本発明の実施形態による誘導性回転エンコーダ用の信号プロセッサ回路が例示されている。
信号プロセッサ回路5は、図1又は図3のいずれかを参照して例示したステータ要素4のようなステータ要素に結合するように構成される。さらに詳しくは、信号プロセッサ回路5は、図3を参照して例示した少なくとも一つの主端子M1のような少なくとも一つの主端子を介してステータ要素に結合されるように構成される。
信号プロセッサ回路6は、ロータ要素3の第一の導電性パターンの励起時にロータ要素の第二の導電性パターンCT2に誘起している中間信号SIに相当する受信信号SRを受信するように構成される。さらに詳しくは、受信信号SRは、図3及び図4を参照して説明したようにロータ要素から送信されそしてステータ要素で受信される中間信号SIに相応している。
さらに、信号プロセッサ回路6は、さらに、励起信号SE或いはさらに詳しくは多相励起信号SEの励起信号E1−E4の一つに相応した基準信号SREFを受信するように構成される。
多相励起信号SEの励起信号E1−E4のいずれも基準信号SREFとして用いることができることが理解されるべきである。
信号プロセッサ回路5は、受信信号SRに基いて増幅した信号S1を発生するように受信信号SRを増幅するように設けた差動前置増幅器回路11を有している。前置増幅器回路はさらに、信号処理回路に含まれた帯域フィルタ回路12に結合されそして受信信号SRの増幅した形態である増幅した信号S1を帯域フィルタ回路12に供給するように構成される。
帯域フィルタ回路は、信号発生器回路6で発生した励起信号SEの周波数に実質的に等しい中心周波数を得るように構成される。このことは、帯域フィルタ回路の中心周波数近くの周波数成分が帯域フィルタ回路の出力を通過し、そして残りの周波数成分が減衰されすなわち実質的にろ波されることを意味している。従って、主に、帯域フィルタ回路で受信され、励起信号SEのほぼ周波数の近くの周波数をもつ増幅した信号S1の周波数成分は、帯域フィルタ回路によって出力され、残りの周波数成分はしっかりと減衰される。
帯域フィルタ回路12はさらに、増幅した信号S1において帯域フィルタ回路12によって実行した上記の帯域ろ波処理から結果としての信号であるろ波した信号S2を発生するように位相検出器回路13に結合されるように構成される。
位相検出器回路13は、上記のろ波信号S2及び基準信号SREFを受信するように構成される。
位相検出器回路は、復調器又はデコーダとして構成される。位相検出器回路13は、励起信号SEに相応した既知の周波数及び位相関係をもつ基準信号を用いて作動するように構成される。さらに詳しくは、位相検出器回路は、基準信号SREFとろ波した信号S2との位相差を検出し出力するように構成され、位相検出器回路によって検出され出力されるようにした上記位相差は、ステータ要素4とロータ要素3との相対変位を表している。
好ましくは、位相検出器回路13は、同相/四分(I/Q)復調器又はI/Qデコーダ回路を有し、基準信号SREF及びろ波した信号S2に基いて、上記受信信号SRと上記励起信号SEとの位相差を表すそれぞれ二つの四分信号I1、Q1の形態の情報すなわち図1を参照して例示した情報SOUTを発生し出力するように構成されている。好ましくは、I/Q復調器はさらに、それぞれ信号I1、Q1の信号変動を抑制するように低域ろ波を行う少なくとも一つの低域フィルタを有する。変位の低域ろ波精度は、高周波励起信号をろ波することによって感知している。
I/Q復調器回路は例えば、二つの復調器から成り得、これら復調器の一つは同相信号I1を発生し、もう一つの復調器は四分位相信号Q1を発生する。同相信号I1を発生するようにした復調器は0°位相を用いて作動され得、また四分位相信号Q1を発生するようにした復調器は90°位相を用いて作動され得る。
信号プロセッサ回路5はさらに、アナログ−デジタル変換器(ADC)14を有し得る。AD変換器14は位相検出器回路13に結合されて、そこから出力した信号を受信しそして位相検出器回路13から受信した信号をアナログ−デジタル変換する。AD変換器14は12ビットAD変換器として構成され得、或いは異なったビット分解能を用いて作動する適用に依存して構成され得る。従って、AD変換器14は、入力で受信した信号I1、Q1のデジタル化した信号I2、Q2を出力するように構成される。
上記の信号プロセッサ回路は図6を参照して説明した信号プロセッサとは異なって構成され得ることが理解されるべきである。例えば信号プロセッサ回路は、フィルタや増幅器のような多少の構成要素を有し得る。
ロータ要素3とステータ要素4との結果として相対変位Dを明白に決めるために、下記の式(1)で表された逆正接関数すなわち“アーク正接”関数を用いることができる。
式1
Figure 0006416234
式(1)において、項I1は同相信号I1であり、また項Q1は位相検出器回路13によって出力した四分位相信号Q1である。さらに詳しく言えば、式(1)に関して相対変位Dは、信号I1の絶対値が信号Q1の絶対値より大きく決定される場合に基いて異なって誘導される。相対変位Dの誘導される仕方に関しての条件は、式(1)において、アーク正接関数が単に0°〜90°の範囲内のパラメータの単一値をもたらすだけであるので、式(1)の複数の項の実際の値に関係なくDの単一値を誘導できることにある。同相及び四分信号I1、Q1はそれぞれ下記の式(2)及び(3)で表すことができる。
式2
Figure 0006416234
式3
Figure 0006416234
式(2)及び(3)における項fcは、例えばE1のようなSREFとして用いた信号と同相でありかつSREFと同じ周波数をもつ信号を表している。それぞれ同相及び四分信号I1、Q1に関する式(2)及び(3)において、項SRは、例えば図1、図5A、図5B及び図6に関して上記で詳しく説明した受信信号SRを表している。従って、受信信号SRは、ステータ要素の第一の導電性パターンCT1に供給される際にロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に誘起した励起信号の位相和として発生される発生した中間信号に対応している。式(2)及び(3)における項tは時間を表している。上記の四つの位相パターンが実行され、上記のように0°位相、90°位相、180°位相及び270°位相の四つの励起信号から成る多相励起信号の励起信号によって付勢される場合に、受信信号SRは下記の式(4)で得られる。
式4
Figure 0006416234
式(4)において、項ADはステータ要素4とロータ要素3との距離を表し、また図1を参照して例示したように軸方向距離ADとしても参照される。式(4)における項φは、電気的期間内のステータ要素とロータ要素との角度変位すなわち上記の周期的に繰り返す位相パターンP1の期間内にステータ要素とロータ要素との角度変位を表わしている。図3及び図4を参照して例示したステータ要素及びロータ要素においては、ステータ要素に対するロータ要素の各全機械的回転に対して七つの電気的期間が存在し、すなわち周期的に繰り返す位相パターンは七回繰り返される。
従って、受信信号SRは、多相励起信号の形態、ロータ要素とステータ要素との距離AD及びステータ要素とロータ要素との上述の角度差φに依存し、すなわちこれらに依存した関数fである。
式(1)〜(4)の幾つかの項は時間に依存し、すなわち時間tに依存することが認められるべきできある。例として項E1〜E4、φ、Q1及びI1は時間tに依存している。項φは、ロータ要素が動いている場合、すなわちロータ要素が一時的な静止位置にないような静止位置にない時には項φは単に時間tの経過で変化するだけであることが認められるべきである。
図7Aを参照すると、本発明の実施形態による誘導型回転エンコーダを用いて動力工具の二つの相対的に可動の部品間の変位を感知する方法のフロー線図が示されている。
本方法の第一のステップS100において、高周波励起信号が発生される。好ましくは、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起AC信号は、ステータ要素に結合した信号発生器回路によって発生される。好ましくは、信号発生器回路によって発生された高周波励起信号は、複数の位相をもつ多相高周波励起信号であり、すなわち多相高周波励起信号は、各々複数の予定の位相のうちの一つの位相のような複数の位相の内の一つの位相をもつ複数の高周波励起信号から成っている。信号発生器回路はさらに好ましくは図2を参照して説明したように構成される。本方法のステップ位S100の後に続いて、ステップS110が実行される。
本方法のステップS110において、高周波AC信号はステータ要素の第一の導電性パターンに伝送される。ステータ要素の第一の導電性パターンに送られた高周波AC信号はさらにほぼ一定の振幅をもつようにされる。さらに詳しく説明すると、図2を参照して例示した信号発生器6のような信号発生器は、高周波AC励起信号を発生するために応動し、ステータ要素の周囲端子に結合されるようにされ、上記端子は、図1又は図3のいずれかを参照して例示した第一の導電性パターンに結合されるように、第一の導電性パターンCT1に結合されるようにされる。このことは、信号発生器6が上記の高周波AC励起信号をステータ要素の第一の導電性パターンに供給できることを意味している。本方法のステップS110に続いてステップS120が実行される。
本方法のステップS120において、中間信号がロータ要素の第二の導電性パターンCT2に発生される。さらに詳しく説明すると、図1を参照して例示した中間信号SIのような中間信号が、ステータ要素の第一の導電性パターンとロータ要素の第二の導電性パターンとの間に起こる相互誘導により、図1及び図3のいずれかを参照して例示したロータ要素3のようなロータ要素の第二の導電性パターンに発生される。上記中間信号SIは、ロータ要素とステータ要素との相対変位を表している。本方法のステップS120の後、本方法は終了する。
図7Bには、誘導型回転エンコーダを用いて動力工具の二つの相対的動く部品間の変位を感知する方法の詳細な実施形態が示されている。
この実施形態による方法は、連続して実行されることになる三つのステップS200、S210、S220を含んでいる。本方法の三つのステップS200、S210、S220は、図7Aを参照して例示した方法のそれぞれステップS100、S110、S120に対応している。引き続いて図7Bを参照すると、本方法のステップS220の後に続いてステップS230が実行される。本方法のステップS230において、中間信号SIはロータ要素3から伝送される。さらに詳しく説明すると、図4を参照して例示したような平衡型駆動コイルRDCを用いて中間信号SIはロータ要素3から伝送される。ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCは、ロータ要素3の第二の導電性パターンに結合するために構成される。このことは、ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCが、上記励起信号の供給に従ってロータ要素3の第二の導電性パターンCT2に電流を誘起する時に、ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCに第二の導電性パターンCT2の結果としての中間信号SIを供給するようにされることを意味している。ロータ要素3は好ましくは、一連の受信コイルRRC1−RRCi、平衡型駆動コイルRDC及び少なくとも一つのコンデンサで形成したLC帯域フィルタを有している。上記LC帯域フィルタの中心周波数は、ステータ要素の第一の導電性パターンに供給される上記多相高周波励起信号の周波数にほぼ等しい周波数に設定される。本方法のステップS230に続いてステップS240が実行される。
本方法のステップS240において、中間信号に相応した受信信号SRはステータ要素で受信される。さらに詳しく説明すると、ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCから伝送した中間信号SIがピックアップされ、図3を参照して例示したような平衡型受信コイルSRCによってステータ要素4において受信信号SRを発生させる。ロータ要素3の平衡型駆動コイルRDCに供給した中間信号SIは、相互誘導により、ステータ要素4の平衡型受信コイルSRCに伝搬し、それによりステータ要素に上記受信信号SRを発生させる。本方法のステップS240に続いてステップS250が実行される。
本方法のステップS250において、受信信号SRが処理される。さらに詳しく説明すると、受信信号は、図6を参照して例示した信号プロセッサ回路6におけるような信号プロセッサ回路で受信される。信号プロセッサ回路6は受信信号SRを処理して受信信号SRと基準信号SREFとの位相差を決めるようにされ、上記位相差は、ロータ要素とステータ要素との相対変位を表している。基準信号は、高周波励起信号SE又は一層適当には多相高周波励起信号SEとして構成される場合には高周波励起信号SEの一つの励起信号E1−E4から成る。信号プロセッサ回路は、基準として基準信号SREFの使用に基いて、受信信号の四分復調によって受信信号を処理してロータ要素3とステータ要素4との相対変位を決めるようにされる。これについては図6を参照して詳細に説明する。
好ましい実施形態によれば、本方法のステップS200は、複数の位相をもつ周期的な多相高周波励起信号のような多相高周波励起信号を発生することから成り、すなわち多相高周波信号は複数の高周波励起信号E1−E4を含み、各高周波励起信号E1−E4は、図2を参照して例示したもののような複数の位相のうちの一つの位相をもっている。この実施形態によれば、本方法のステップS210は、周期的に繰り返す位相パターンの駆動コイルの各々が多相高周波励起信号の複数の位相のうちの一つの位相で供給されるように測定通路に沿ってn回繰り返される周期的に繰り返す位相パターンP1を形成する駆動コイルを設けることから成る。これについては図3を参照して詳細に説明される。
例として、ステップS200において発生した上記の多相励起信号は、各々異なる位相をもつ四つの高周波励起信号から成るように発生され得る。この例において、ステータ要素の一連の駆動コイルは、四つの連続した駆動コイルから成る周期的に繰り返す位相パターンを形成するようにされ、四つの連続した駆動コイルの順序において最初のものである第一の駆動コイルは、0°位相をもつ多相高周波励起信号の励起信号が供給されるように構成され、四つの連続した駆動コイルの順序において第二のものである第二の駆動コイルは、90°位相をもつすなわち第一の駆動コイルに供給される励起信号に対して90°移相した励起信号が供給されるように構成され、四つの連続した駆動コイルの順序において第三のものである第三の駆動コイルは、180°位相をもつ励起信号が供給されるように構成され、そして四つの連続した駆動コイルの順序において第四のものである第四の駆動コイルは、270°位相をもつ励起信号が供給されるように構成される。この位相パターンは、上記の位相パターンのn回繰り返しP1−Pnを形成するように位相パターンがn回繰り返されるようにステータ要素の測定通路に沿って繰り返されるように構成される。
別の例としてステップS200で発生した上記の多相励起信号は、各々位相をもつ三つの高周波励起信号を含むように発生され得る。この例では、ステータ要素の一連の駆動コイルは三つの連続した駆動コイルから成る周期的に繰り返す位相パターンを形成するように構成され、三つの連続した駆動コイルの順序において最初である第一の駆動コイルは、0°位相をもつ多相高周波励起信号の励起信号が供給されるように構成され、三つの連続した駆動コイルの順序において二番目である第二の駆動コイルは、120°位相をもつすなわち第一の駆動コイルに供給された励起信号に対して120°移相した励起信号が供給されるように構成され、そして三つの連続した駆動コイルの順序において三番目の第三の駆動コイルは、240°位相をもつ励起信号が供給されるように構成される。この位相パターンは、上記の位相パターンのn回繰り返しP1−Pnを形成するように位相パターンがn回繰り返されるようにステータ要素の測定通路に沿って繰り返されるように構成される。
当業者には特許請求の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱することなしに多くの変更及び変形が明らかである。本発明の原理及び実際の応用を最も良く説明するために例が選択され記載されてきた。それにより当業者には、種々の例及び意図した特別の使用に適した種々の変更をもって本発明を理解することができる。
1 動力工具
2 誘導式回転エンコーダ
3 ロータ要素
4 ステータ要素
5 単一位相信号プロセッサ回路
6 信号発生器回路
CT1 第一の導電性パターン
CT2 第二の導電性パターン
SI 中間信号
SE 高周波励起信号
E1 高周波励起信号
E2 高周波励起信号
E3 高周波励起信号
E4 高周波励起信号
SDC1−SDCk 一連の駆動コイル
P1 位相パターン
RRC1−RRCi 一連の受信コイル
L1、L2 一連の受信コイルの各受信コイルの隣接したループ
RDC 平衡型駆動コイル
SRC 平衡型受信コイル
RDCA−RDCB コイル部分
SRCA−SRCB コイル部分
SI 中間信号
SR 単一位相受信信号
SOUT出力信号
13 位相検出器回路
SREF基準信号
I1 四分信号
Q1 四分信号
PCB 印刷回路ボード

Claims (25)

  1. 動力工具(1)用の変位センサー(2)であって、
    ・測定通路に沿って相対的に動くように構成したステータ要素(4)とロータ要素(3)とを有し、
    上記ステータ要素(4)が第一の導電性パターン(CT1)を備え、
    また上記ロータ要素(3)が第二の導電性パターン(CT2)を備え、
    第一の導電性パターン(CT1)及び第二の導電性パターン(CT2)が相互に誘導結合され、
    第一の導電性パターン(CT1)が、励起信号(SE)を受けるように構成され、
    第二の導電性パターン(CT2)が、第一の導電性パターンとの間の相互誘導により中間信号(SI)を発生するように構成され、
    上記中間信号が、ステータ要素とロータ要素との相対変位を表し、
    励起信号が、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起信号(SE)である変位センサー(2)において、
    さらに単一位相信号プロセッサ回路(5)を有し、
    単一位相信号プロセッサ回路が、ステータ要素で受信した中間信号(SI)に対応する単一位相受信信号(SR)を受信し処理してロータ要素とステータ要素との相対変位を表す出力信号(SOUT)を発生するように構成され、
    単一位相信号プロセッサ回路が、単一位相受信信号(SR)と励起信号(SE)に相応する基準信号(SREF)との位相差を検出するため単一位相受信信号(SR)を処理して上記出力信号(SOUT)を発生するように構成した位相検出器回路(13)を備え、
    前記ロータ要素がさらに平衡型駆動コイル(RDC)を有し、
    該平衡型駆動コイルが、第二の導電性パターンに結合されかつ平衡型駆動コイルと平衡型受信コイル(SRC)との間に形成された相互誘導によってステータ要素の平衡型受信コイル(SRC)に中間信号を伝送するように構成され、
    平衡型駆動コイル(RDC)及び平衡型受信コイル(SRC)の各々が二つのコイル部分(RDCA−RDCB、SRCA−SRCB)から成り、上記二つのコイル部分に流れる電流がそれぞれロータ要素及びステータ要素の測定通路に沿って互いに逆向きに流れるように上記二つのコイル部分が構成されること
    を特徴とする変位センサー。
  2. 励起信号が100KHz〜100MHzの周波数範囲から選択した周波数をもつ信号であること
    を特徴とする請求項1記載の変位センサー。
  3. 励起信号が1MHz〜10MHzの周波数範囲から選択した周波数をもつ信号であること
    を特徴とする請求項1記載の変位センサー。
  4. 励起信号が、各々複数の位相の内の一つの位相をもつ複数の高周波励起信号(E1−E4)から成る多相励起信号として構成されること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の変位センサー。
  5. 多相励起信号が、0°位相、90°位相、180°位相及び270°位相から成る四つの位相をもつ四位相励起信号であること
    を特徴とする請求項4記載の変位センサー。
  6. 多相励起信号が、0°位相、120°位相及び240°位相から成る三つの位相をもつ三位相励起信号であること
    を特徴とする請求項4記載の変位センサー。
  7. ステータ要素の第一の導電性パターンがステータ要素の測定通路に沿ってのびる一連の駆動コイル(SDC1−SDCk)から成り、一連の駆動コイル(SDC1−SDCk)が周期的に繰り返す位相パターン(P1)で配列され、位相パターン(P1)が測定通路に沿ってn回繰り返され、周期的に繰り返す位相パターンの各駆動コイルが多相信号の一つの位相で供給されるような形態にされること
    を特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか一項記載の変位センサー。
  8. 周期的に繰り返す位相パターンの各駆動コイルが、周期的に繰り返す位相パターンの駆動コイルの連続した順序で徐々に増加する多相励起信号の位相で給電されるような形態にされること
    を特徴とする請求項7記載の変位センサー。
  9. ロータ要素の第二の導電性パターンが、直列に接続されかつロータ要素の測定通路に沿ってのびる一連の受信コイル(RRC1−RRCi)から成り、ロータ要素の上記測定通路がステータの測定通路に対面していること
    を特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項記載の変位センサー。
  10. 一連の受信コイル(RRC1−RRCi)の各受信コイル(RRC1−RRCi)が、測定通路に沿ってi−1回繰り返される周期的に繰り返す交互の二位相パターンを決めるような形態にされ、それにより一連の受信コイルの各受信コイルの隣接したループ(L1、L2)が逆位相となること
    を特徴とする請求項8記載の変位センサー。
  11. さらにステータ要素の第一の導電性パターンに結合した信号発生器回路(6)を有し、上記信号発生器が、励起信号を発生しそして励起信号を第一の導電性パターンへ供給して上記第一の導電性パターンを付勢するように構成されること
    を特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項記載の変位センサー。
  12. 位相検出器回路が、上記単一位相受信信号(SR)と上記基準信号(SREF)との位相差を表す二つ四分信号(I1)、(Q1)を出力するように構成したI/Q復調器回路であること
    を特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項記載の変位センサー。
  13. ロータ要素が動力工具の第一の可動部品に装着するように構成され、またステータ要素が動力工具の第二の可動部品に装着するように構成されること
    を特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか一項記載の変位センサー。
  14. ロータ要素及びステータ要素が環状ディスクとして形成されること
    を特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の変位センサー。
  15. ロータ要素及びステータ要素が各々、第一の導電性パターン及び第二の導電性パターンをそれぞれ形成する導電性トレースを備えた印刷回路ボード(PCB)に形成されること
    を特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか一項記載の変位センサー。
  16. ロータ要素が、雑音抑制を行うように構成した少なくとも一つの容量構成要素を備えること
    を特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか一項記載の変位センサー。
  17. ロータ要素が、雑音抑制を行うように少なくとも一つのコンデンサを形成する少なくとも一つの容量層を備えること
    を特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか一項記載の変位センサー。
  18. 請求項1に記載の変位センサーを用いて、動力工具(1)の二つの相対的に可動の部品間の変位を感知する方法であって、
    ・励起信号(SE)を発生するステップと、
    ・励起信号をステータ要素(4)の第一の導電性パターン(CT1)に供給するステップと、・第一の導電性パターンと第二の導電性パターンとの間の相互誘導によってロータ要素(3)の第二の導電性パターン(CT2)において中間信号(SI)を発生するステップと
    含み、
    上記中間信号が、ロータ要素とステータ要素との相対変位を表す方法において、
    励起信号を発生するステップが、ほぼ一定の振幅をもつ高周波励起信号を発生することから成り、
    単一位相受信信号を処理してロータ要素とステータ要素との相対変位を決めるステップが、単一位相受信信号を処理して受信信号(SR)と励起信号(SE)に相応する基準信号(SREF)との位相差を検出することから成り、
    該方法が、さらに、
    ・第二の導電性パターンに結合したロータ要素の平衡型駆動コイル(RDC)から中間信号を伝送するステップ、及び
    ・ロータ要素の平衡型駆動コイル(RDC)に相互誘導結合したステータ要素の平衡型受信コイル(SRC)において、ロータ要素の平衡型駆動コイルから伝送された中間信号(SI)に対応する単一位相受信信号(SR)を受信するステップ
    を含むことを特徴とする方法。
  19. さらに、
    ・ステータ要素において中間信号(SI)に相応する単一位相受信信号(SR)を受信するステップと、
    ・単一位相受信信号を処理してロータ要素とステータ要素との相対変位を決めるステップと
    を含むこと
    を特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 励起信号を発生するステップが、ほぼ一定の振幅と複数の位相とをもつ高周波多相励起信号を発生すること
    を特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
  21. 多相励起信号が、0°位相、90°位相、180°位相及び270°位相を有すること
    を特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 多相励起信号が、0°位相、120°位相及び240°位相を有すること
    を特徴とする請求項20記載の方法。
  23. ・ステータ要素の測定通路に沿ってのび、測定通路に沿ってn回繰り返される周期的に繰り返す位相パターン(P1)においてステータ要素の第一の導電性パターンを形成する一連の駆動コイル(SDC1−SDCk)を配列するステップと、
    ・周期的に繰り返す位相パターンの各駆動コイルに多相信号の一つの位相で供給されるステップと
    を含むこと
    を特徴とする請求項20〜請求項22のいずれか一項記載の方法。
  24. さらに、
    ・帯域ノイズを減衰するようにLC帯域フィルタを用いて中間信号をろ波するステップ
    を含むこと
    を特徴とする請求項18記載の方法。
  25. さらに、
    ・ステータ要素を動力工具の静止部品に結合するステップと、
    ・ロータ要素を動力工具の可動部品に結合するステップと
    を含み、
    上記可動部品が上記静止部品に対して可動であること
    を特徴とする請求項18〜請求項24のいずれか一項記載の方法。
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