JP6415476B2 - 信号品質推定方法および信号品質推定装置 - Google Patents
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Description
図9において、信号品質推定装置は、復調回路21、シンボル判定回路22およびS/N推定回路23により構成される。復調回路21は、直交検波した受信信号の振幅制御および周波数・位相同期制御を行い、シンボル判定回路22でシンボル判定を行う。S/N推定回路23は、シンボル判定回路22の出力から受信信号のS/Nを推定する。
図10において、△は周波数・位相同期が確立された受信信号点を示し、●は信号電力Sのシンボル判定点を示す。受信信号点からシンボル判定点を差し引くと誤差信号成分が算出され、誤差信号成分の2乗平均をとることで雑音電力Nが計算される。したがって、S/N推定回路23では、周波数・位相同期が確立された受信信号の格子点配置に基づき、既知の信号電力Sと雑音電力Nとの除算により、受信信号のS/Nを推定することができる。
図1は、本発明の実施例1の信号品質推定装置の構成例を示す。
図1において、実施例1の信号品質推定装置は、キャリアごとに信号の有無が決められているN波多重信号(Nは2以上の整数)のS/Nを推定する構成であり、N波多重信号をキャリア1〜Nの信号に分波する分波回路11と、キャリア1〜Nの信号を入力する復調回路12−1〜12−Nと、S/N推定回路13により構成される。
ここで、復調回路12−kの振幅制御値算出部122で算出されるキャリアkの振幅制御値C(k) は、入力電力が小さければ大きな値となり、入力電力が大きければ小さな値となる。すなわち、振幅制御値C(k) の2乗値C(k)2は、受信電力P(k) に反比例する関係であり、Aを定数として次式で表される。
P(k) =A/C(k)2 …(1)
N=P(k1)=A/C(k1)2 …(2)
S+N=P(k2)=A/C(k2)2 …(3)
S/N=(P(k2)−P(k1))/P(k1)
=C(k1)2/C(k2)2−1 …(4)
図4は、本発明の実施例2の信号品質推定装置の構成例を示す。
図4において、実施例2の信号品質推定装置は、時間で信号の有無が決められている受信信号のS/Nを推定する構成であり、受信信号を入力する復調回路12と、S/N推定回路14により構成される。
図5において、実施例2のS/N推定回路14は、入力する回線設定情報に基づいて、信号のない時間t1と、信号のある時間t2を特定する(S21)。このとき、時間t1の受信電力P(t1)は雑音電力Nであり、時間t2の受信電力P(t2)は信号電力S+雑音電力Nである。
N=P(t1)=A/C(t2)2 …(5)
S+N=P(t2)=A/C(t2)2 …(6)
S/N=(P(t2)−P(t1))/P(t1)
=C(t1)2/C(t2)2−1 …(7)
実施例2のS/N推定回路14は、信号が配置される時間が回線設定情報により通知される構成であったが、実施例3は回線設定情報がない場合に、信号の有無を自律的に把握して対応する例を示す。
図6において、実施例3のS/N推定回路14は、異なる複数のタイミングで振幅制御値を取得し(S31)、その複数のタイミングにおける振幅制御値の最大値と最小値を特定する(S32)。ここで、振幅制御値が最大値付近の受信電力は雑音電力Nであり、振幅制御値が最小値付近の受信電力は信号電力S+雑音電力Nであり、最大値付近の振幅制御値をC(t1)とし、最小値付近の振幅制御値をC(t2)とする。この雑音電力Nに対する振幅制御値C(t1)と信号電力S+雑音電力Nに対する振幅制御値C(t2)から、受信信号のS/Nを式(7) のように計算する(S33)。
受信信号が、瞬間的に受信されるバースト信号であることがわかっていれば、振幅制御値が最大値付近となるタイミングでは受信電力が小さく、信号を受信していないと判断できるので、当該最大値付近の振幅制御値を雑音電力Nに対する振幅制御値C(t1)として受信信号のS/Nを計算してもよい。
図7において、実施例4の信号品質推定装置は、バースト信号のS/Nを推定する構成であり、バースト信号を入力する復調回路12と、バースト信号を検出するバースト信号検出回路15と、S/N推定回路16により構成される。
図8において、実施例4のS/N推定回路16は、バースト信号の検出タイミングに基づいて、信号のない時間t1と、信号のある時間t2を特定する(S41)。このとき、時間t1の受信電力P(t1)は雑音電力Nであり、時間t2の受信電力P(t2)はバースト信号に対応する信号電力S+雑音電力Nである。
実施例1は、キャリアk1とキャリアk2の信号通過特性が同じとしたが、実施例5はキャリアk1とキャリアk2の信号通過特性(利得偏差)が異なる場合を想定する。なお、衛星中継器においてキャリアk1とキャリアk2の帯域が離れると、容易に利得偏差が生じる。
α=P(k2)/P(k1) …(8)
P(k2)=αP(k1)=αN …(9)
P(k2)=S+αN …(10)
S=P(k2)−αP(k1) …(11)
S/N=(P(k2)−αP(k1))/αP(k1)
=C(k1,t)2/αC(k2,t)2−1 …(12)
12 復調回路
13,14,16 S/N推定回路
15 バースト信号検出回路
21 復調回路
22 シンボル判定回路
23 S/N推定回路
Claims (7)
- 受信信号がキャリアごとに信号の有無が決められており、キャリアごとにそれぞれ振幅制御値を乗算して規定の振幅レベルに調整する復調回路を備え、受信信号の信号電力対雑音電力比を推定する信号品質推定方法において、
前記復調回路から各キャリアの前記振幅制御値を取得し、
信号がない第1のキャリアの前記振幅制御値から雑音電力を推定し、
信号がある第2のキャリアの前記振幅制御値から信号電力と前記雑音電力との和を推定し、
前記雑音電力と前記信号電力から前記信号電力対雑音電力比を推定する
ことを特徴とする信号品質推定方法。 - 請求項1に記載の信号品質推定方法において、
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアの利得偏差があるときに、該利得偏差で補正した前記雑音電力を用いて前記信号電力対雑音電力比を推定する
ことを特徴とする信号品質推定方法。 - 受信信号が時間ごとに信号の有無が決められており、各時間の受信信号にそれぞれ振幅制御値を乗算して規定の振幅レベルに調整する復調回路を備え、受信信号の信号電力対雑音電力比を推定する信号品質推定方法において、
前記復調回路から複数の異なるタイミングで前記振幅制御値を取得し、
信号がない第1の時間の前記振幅制御値から雑音電力を推定し、
信号がある第2の時間の前記振幅制御値から信号電力と前記雑音電力との和を推定し、 前記雑音電力と前記信号電力から前記信号電力対雑音電力比を推定する
ことを特徴とする信号品質推定方法。 - 請求項3に記載の信号品質推定方法において、
前記複数の異なるタイミングで取得した振幅制御値のうち、最大値付近の複数の振幅制御値の平均値から前記雑音電力を推定し、最小値付近の複数の振幅制御値の平均値から前記信号電力と前記雑音電力との和を推定する
ことを特徴とする信号品質推定方法。 - 請求項3に記載の信号品質推定方法において、
前記受信信号がバースト信号であるときに、バースト信号の未検出タイミングで取得した前記振幅制御値から前記雑音電力を推定し、バースト信号の検出タイミングで取得した前記振幅制御値から前記信号電力と前記雑音電力との和を推定する
ことを特徴とする信号品質推定方法。 - 受信信号がキャリアごとに信号の有無が決められており、キャリアごとにそれぞれ振幅制御値を乗算して規定の振幅レベルに調整する復調回路を備え、受信信号の信号電力対雑音電力比を推定する信号品質推定装置において、
前記復調回路から各キャリアの前記振幅制御値を取得する手段と、
信号がない第1のキャリアの前記振幅制御値から雑音電力を推定する手段と、
信号がある第2のキャリアの前記振幅制御値から信号電力と前記雑音電力との和を推定する手段と、
前記雑音電力と前記信号電力から前記信号電力対雑音電力比を推定する手段と
を備えたことを特徴とする信号品質推定装置。 - 受信信号が時間ごとに信号の有無が決められており、各時間の受信信号にそれぞれ振幅制御値を乗算して規定の振幅レベルに調整する復調回路を備え、受信信号の信号電力対雑音電力比を推定する信号品質推定装置において、
前記復調回路から複数の異なるタイミングで前記振幅制御値を取得する手段と、
信号がない第1の時間の前記振幅制御値から雑音電力を推定する手段と、
信号がある第2の時間の前記振幅制御値から信号電力と前記雑音電力との和を推定する手段と、
前記雑音電力と前記信号電力から前記信号電力対雑音電力比を推定する手段と
を備えたことを特徴とする信号品質推定装置。
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