JP6414857B2 - 柔軟性を有する耐火シート、積層型耐火シート及びこれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般構造物、原子力発電所の構造物及び構成部品、航空機、電車、自動車等の車両、船舶、エレベーター、配管、電線、配線装置等の被着材に貼付して使用する、火災発生時に加熱により発泡して炭化層を形成し、被着材の温度上昇を抑制する発泡性耐火組成物からなる柔軟性を有する耐火シートに関する。
一般構造物、航空機、電車、自動車等の車両、船舶等に用いられる壁紙、合板、木材、無機質ボード、コンクリート、モルタル、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)、プラスチック、セラミックス、ガラス、金属等の構成材料を、火災から保護する材料として、火災発生時に発泡して炭化層を形成する発泡性耐火塗料が知られている。
例えば、特許文献1には、発泡剤としてリン酸塩系、炭火層生成剤として多糖類・多価アルコール類、無機質粉末、メラミン樹脂とアクリル樹脂を添加してなる発泡耐火塗料が開示されている。
また、特許文献2には、自己架橋型水性樹脂、リン系難燃剤、発泡剤、多糖類及び/又は多価アルコール類を主成分とする発泡剤型耐火塗料組成物が開示されている。
さらに、特許文献3にはアクリル樹脂系エマルション、リン系難燃剤、被覆剤、炭化剤及び難燃性充填剤を含有する発泡性耐火塗料組成物が開示されている。
しかし、これら従来の発泡性耐火塗料を用いて耐火性を付与する方法は、塗料を複数回塗布する必要があるため塗膜の乾燥に時間がかかり、施工期間が長期化するとともにコストが増大するという問題があった。
このような問題を回避するべく、特許文献4には、アクリル系ブロック共重合体とリン化合物、多官能アルコールを含有する発泡型防火性組成物からなる柔軟性を有するシート状成形体が開示されているが、シート状成形体を被覆対象物の表面に固定するときは、接着剤やネジ、ボルト、ビス等で物理的に被覆対象物に固定する方法を取る必要があり、シート状成形体を被覆対象物の表面に貼付するに際し手間がかかるという問題があった。
また、発泡性耐火組成物から成形される耐火シートは、火災時に発泡して炭化層を形成し、この炭化層が断熱層の役割を果たすことで一般構造物等の被着材の温度上昇を抑制する。従って、炭化層の厚みが厚いと温度上昇を抑制する効果が高くなるが、炭化層の厚みが厚くなると耐火シートを貼付する一般構造物等を設計するとき、加熱により形成される炭化層の厚みを考慮して一般構造物等に隙間を開けておく等の炭化層の厚みを考慮した設計を行う必要性が生じる。従って、炭化層の厚みが薄く、かつ、断熱効果に優れた耐火シートが求められている。
特開平7−331124号公報 特開2012−158770号公報 特開2014−136744号公報 特開2011−52192号公報
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、原子力発電所や一般建造物の柱、壁、梁、扉等、又は、航空機、電車、自動車等の車両、あるいは、船舶、エレベーター等の構造物及びそれらの構成部品、又は、配管、電線、配線装置等の被着材に接着剤やネジ、ボルト、ビス等を用いることなく容易に貼付することが可能であって、火災発生時に加熱により発泡して炭化層を形成し、被着材の温度上昇を抑制することができる、曲面を有する被着材へ追従可能な柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートを提供することを目的とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、表面と裏面を有しており、被着材に少なくとも一方の面を貼付して、該被着材を耐火処理するための発泡性耐火組成物からなる耐火シートであって、
(A)アクリル系樹脂、及び、
該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、
(B)リン系難燃剤としてマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムを50〜200重量部、
(C)メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、尿素、グアナミン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、ジシアンアミド、ジシアンジアミドから選ばれる被覆剤を10〜60重量部、
(D)グルコース、蔗糖、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペンタエリスルトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、トリエチレングリコール、ソルビトール、レゾルシノール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングルコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イノシトールから選ばれる炭化剤を15〜100重量部、
(E)難燃性充填剤を15〜60重量部含有し、
前記(A)アクリル系樹脂は、該(A)アクリル系樹脂が水中に分散した、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以上−30℃未満であり、粘度が400mPa・s〜1200mPa・sのアクリル系樹脂エマルションである。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、室温における前記耐火シートの最大伸度が300%以上であることを特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、さらに(F)水を含有し、該(F)水が電解水であることを特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、200℃における前記耐火シートの最大伸度が50%以上であることを特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、半年後の水に対する膨潤率が10%以下であることを特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、加熱により形成される炭化層の厚みが15mm以下であること特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、前記耐火シートを直角に折り曲げた際、シートの割れを生じないことを特徴とする。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に剥離シートが積層され、該剥離シートを剥離して前記被着材に貼付することができる。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に繊維シートが積層された、柔軟性を有する積層型耐火シートであってもよい。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、他方の面に剥離シートが積層された、柔軟性を有する積層型耐火シートであってもよい。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上に剥離シートが積層された、柔軟性を有する積層型耐火シートであってもよい。
本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートにおいて、前記繊維シートの繊維はガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、又は金属繊維から選ばれる1種又は2種以上であり得る。
本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートにおいて、前記繊維シートの表面はアクリル系樹脂が塗布されていてもよい。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートの製造方法は、(A)アクリル系樹脂、(B)リン系難燃剤、(C)被覆剤、(D)炭化剤、及び(E)難燃性充填剤を含有する発泡性耐火組成物からなる耐火シートの製造方法であって、
前記(A)アクリル系樹脂と、該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程と、
剥離シートを準備する工程と、
前記剥離シート上に前記発泡性耐火組成物を塗布する工程と、
前記剥離シート上に塗布された前記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、該剥離シートと該発泡性耐火組成物の積層シートを成形する工程と、
前記積層シートを乾燥する工程と、を含む。
本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートの製造方法は、(A)アクリル系樹脂、(B)リン系難燃剤、(C)被覆剤、(D)炭化剤、及び(E)難燃性充填剤を含有する発泡性耐火組成物からなる積層型耐火シートの製造方法であって、
前記(A)アクリル系樹脂と、該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程と、
剥離シート及び繊維シートを準備する工程と、
前記剥離シート上に前記発泡性耐火組成物を塗布する工程と、
前記剥離シート上に塗布された前記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、該剥離シートと該発泡性耐火組成物の積層シートを成形する工程と、
成形された前記積層シートを乾燥する乾燥工程と、
乾燥された前記積層シートの上に、前記繊維シートを積層し、該積層シートと該繊維シートを圧着する工程と、を含む。
本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、曲面を有する被着材への追従性及び柔軟性が著しく向上しため、木材、コンクリート、モルタル、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)、プラスチック、セラミックス、ガラス、金属、紙、繊維、合成樹脂、ゴム、シリコーン等の被着材に好適に用いることができる。また、原子力発電所や一般建造物の柱、壁、梁、扉等、又は、航空機、電車、自動車等の車両、あるいは、船舶、エレベーター等の構造物及びそれらの構成部品、又は、配管、電線、配線装置等の被着材への耐火性の付与に特に有用である。
また、本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、予め工場で製造されたシートを被着材へ貼付するだけで施工に用いることができるため、施工期間の短期化及びコストの軽減を図ることができるとともに、接着剤やネジ、ボルト、ビス等を用いる必要がないため、施工の容易化も図ることができる。
さらに、本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、水に対する膨潤率が低いため、結露や湿気のある場所にも使用することができる。
また、本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、火災発生時に加熱により発泡して形成される炭化層の厚みが薄く断熱性能に優れているため、一般構造物等に使用する場合に好適に用いることができる。
(a)本発明に係る一方の面のみに剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートの正面図。(b)本発明に係る両面に剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートの正面図。(c)本発明に係る一方の面に剥離シートが積層され、他方の面に繊維シートが積層された柔軟性を有する積層型耐火シートの正面図。(d)本発明に係る一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上に剥離シートが積層された柔軟性を有する積層型耐火シートの正面図。 (a)本発明に係る一方の面に剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートの製造工程の概略図。(b)本発明に係る両面に剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートの製造工程の概略図。 (a)本発明に係る柔軟性を有する耐火シートを複数枚積層する場合における積層方法の実施形態の一例。(b)本発明に係る柔軟性を有する耐火シートを複数枚積層する場合における積層方法の他の実施形態の一例。 (a)本発明に係る柔軟性を有する耐火シートの一方の面に剥離シートが積層され、他方の面に繊維シートが積層された柔軟性を有する積層型耐火シートの製造工程の概略図。(b)本発明に係る柔軟性を有する耐火シートの一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上にさらに剥離シートが積層された柔軟性を有する積層型耐火シートの製造工程の概略図。 (a)燃焼試験装置の概略図。(b)燃焼試験装置の断面図。(c)燃焼試験の測定箇所を示す図。 本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートの燃焼試験の結果を示す図。
I.耐火シート
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、表面と裏面を有しており、被着材に少なくとも一方の面を貼付して、該被着材を耐火処理するための発泡性耐火組成物からなる耐火シートである。
そして、本発明の柔軟性を有する耐火シートは、成分として、(A)アクリル系樹脂、及び、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、(E)難燃性充填剤を15〜60重量部含有し、室温における前記耐火シートの最大伸度が200%以上であることを特徴とし、曲面を有する被着材に追従可能な柔軟性を有する。
〔1〕成分材料
このような本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(A)アクリル系樹脂としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等のアクリル系モノマーから生成されるホモポリマー又はコポリマー、あるいは、前記アクリル系モノマーと他のモノマーとのコポリマーが挙げられる。他のモノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、コポリマーを用いるのが好ましい。また、本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、水性アクリル系樹脂を用いるのが好ましい。
上記(A)アクリル系樹脂は、粉末状態、粒状態等の固体状態であっても、エマルション等の液体状態であっても使用することができるが、アクリル系樹脂が水中に分散したアクリル系樹脂エマルションを好適に用いることができる。上記アクリル系樹脂エマルションにおけるアクリル系樹脂の含有量は、30〜70重量%であるのが好ましい。
上記アクリル系樹脂エマルションの粘度は400mPa・s〜1200mPa・sであることが好ましい。上記アクリル系樹脂エマルションの粘度が400mPa・s以下である場合は、本発明の柔軟性を有する耐火シートに厚みをだすのが困難になり、上記アクリル系樹脂エマルションの粘度が1200mPa・s以上の場合は、発泡性耐火組成物を均一に混ぜ難くなるため本発明の柔軟性を有する耐火シートを製造するのが困難になる。
また、上記アクリル系樹脂エマルションのガラス転移温度(Tg)は−50℃〜−30℃であることが好ましい。さらに、上記アクリル系樹脂エマルションのpHは、pH1.5〜pH5.0であることが好ましく、粒子径は0.05μm〜0.4μmであることが好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(B)リン系難燃剤としては、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム、発泡性リン・アルミニウム系化合物等が好ましく、耐水性及び耐火性の点からリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムを樹脂によりコーティングしたマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムを用いるのが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、リン系難燃剤は、発泡剤としての役割をも果たすものである。
上記(B)リン系難燃剤は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して50〜200重量部含有するのが好ましく、70〜130重量部含有するのが特に好ましい。(A)アクリル系樹脂100重量部に対してリン系難燃剤が50重量部以下の場合は本発明の柔軟性を有する耐火シートの耐火性能が低下し、200重量部以上の場合は柔軟性が低下する。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(C)被覆剤としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、尿素、グアナミン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、ジシアンアミド、ジシアンジアミド等を挙げることができる。メラミン樹脂はメラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により得られる樹脂及びその各種誘導体であれば特に限定されない。例えば、メチルエーテル化メラミン樹脂、エチルエーテル化メラミン樹脂、プロピルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂等のアルキルエーテル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、エチル化メラミン樹脂、プロピル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂等のアルキル化メラミン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。被覆剤は、(B)リン系難燃剤や(E)難燃性充填剤を被覆して、湿気を吸収するのを妨げる役割を果たす。
上記(C)被覆剤は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して10〜60重量部含有するのが好ましく、20〜45重量部含有するのが特に好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(D)炭化剤としては、多糖類、多価アルコール類等が好ましく、例えば、グルコース、蔗糖等の多糖類、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペンタエリスルトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、トリエチレングリコール、ソルビトール、レゾルシノール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングルコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イノシトール等の多価アルコール類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(D)炭化剤は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して15〜100重量部含有するのが好ましく、30〜80重量部含有するのが特に好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(E)難燃性充填剤は、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウム等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(E)難燃性充填剤は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して15〜60重量部含有するのが好ましく、25〜50重量部含有するのが特に好ましい。
上述した本発明の柔軟性を有する耐火シートは、(F)水を含有することが好ましい。本発明に使用することができる(F)水としては、一般に使用されるものであれば特に限定されるものではない。例えば、工業用水、水道水、井戸水、電解水、イオン交換水、純水等が挙げられる。これらの中でも電解水を用いるのが好ましく、アルカリ電解水を用いるのがより好ましく、pH10〜14のアルカリ電解水を用いるのが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(F)水は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対し30〜200重量部加えるのが好ましい。なお、(F)水の温度は、約20℃〜80℃が好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、前記成分の他に、必要に応じて(G)顔料を含有することができる。顔料としては、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等が挙げられ、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(G)顔料は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して3〜15重量部含有するのが好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、さらに必要に応じて増粘剤、消泡剤、分散剤、防腐剤、防かび剤を含有してもよい。
本発明に用いられる増粘剤としては、水性の増粘剤であればいずれも使用することができるが、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、水性セルロース、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等の有機系増粘剤、ベントナイト等の無機系増粘剤が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる消泡剤としては、例えば、低級アルコール類、高級アルコール類、油脂類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、リン酸エステル類、金属石けん系、鉱物油系等の低分子消泡剤や、ポリエーテル系、シリコーン系の高分子消泡剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる分散剤としては、エポキシ樹脂、ポリアミン、顔料等の分散安定性を向上させるものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〔2〕調製・製造方法
(製造の実施形態1)
本発明に係る柔軟性を有する耐火シート(以下、「耐火シート」ともいう。)は、室温における最大伸度が200%以上であることを特徴とし、その製造方法は、例えば、
(型枠準備工程)型枠を準備する工程、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程、
(塗布工程)上記型枠内に上記発泡性耐火組成物を塗布する工程、
(成形工程)上記型枠内に塗布された上記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、当該発泡性耐火組成物のシートを成形する工程、
(乾燥工程)上記発泡性耐火組成物のシートを乾燥する工程、
を含む。
上記(調製工程)においては、(A)アクリル系樹脂、(B)リン系難燃剤、(C)被覆剤、(D)炭化剤、(E)難燃性充填剤、及び、必要に応じて(F)水、(G)顔料、増粘剤、消泡剤、防腐剤、防かび剤、分散剤等を、従来公知の混合方法で均一に混合して発泡性耐火組成物を調製すればよい。
このような発泡性耐火組成物を調製する方法の例として、例えば(F)水に(A)アクリル系樹脂、(B)リン系難燃剤、(C)被覆剤、(D)炭化剤、(E)難燃性充填剤等を一括又は別々に添加し、次いで撹拌等により混合、均一分散させればよい。あるいは(A)アクリル系樹脂、(B)リン系難燃剤、(C)被覆剤、(D)炭化剤、(E)難燃性充填剤等に(F)水を添加し、次いで撹拌等により混合、均一分散させてもよい。
調製された上記発泡性耐火組成物は固形分率が45%〜85%であることが好ましい。また上記発泡性耐火組成物の粘度は4000mPa・s〜25000mPa・sであることが好ましい。
上記(成形工程)においては、調整した上記発泡性耐火組成物は、例えば、射出成形、押出成形、カレンダー成形、圧縮成形、熱成形等の従来公知の方法を用いて、シート状に成形することができる。
上記の例では、本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、数ミリの厚みのマスキングテープで長方形の型枠を作製し(型枠準備工程)、上記調製した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し(塗布及び成形工程)、室温で約2日間自然乾燥させた後(乾燥工程)、マスキングテープを取り外して乾燥させた発泡性耐火組成物のシートを型枠から取り出して、本発明の柔軟性を有する耐火シートを製造することができる。
以上のように成形した本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、室温環境における最大伸度が200%以上であり、好ましくは室温での最大伸度が300%以上であり、さらに好ましくは室温での最大伸度が350%以上であって、曲面を有する被着材に追従可能な柔軟性を有する耐火シートである。最大伸度は、例えば、島津製作所(株)製のオートグラフ AG−100kNX(ロードセル 5kN)を用い、試験片寸法:25×150mm、つかみ具間距離:50mm、試験速度:100mm/分、試験温度23℃(室温)で測定することができる。
また、本発明の柔軟性を有する耐火シートは、200℃での環境における最大伸度が50%以上であり、好ましくは200℃での最大伸度が70%以上であり、さらに好ましくは200℃での最大伸度が100%以上であって、200℃の環境においても曲面を有する被着材に追従可能な柔軟性を有する耐火シートである。200℃での最大伸度も、島津製作所(株)製のAG−100kNX(ロードセル 5kN)を用い、試験片寸法:25×150mm、つかみ具間距離:50mm、試験速度:100mm/分、試験温度200℃で測定することができる。
すなわち、本発明の柔軟性を有する耐火シートは、室温での最大伸度が200%以上であって、200℃での最大伸度が50%となるように調整することができる。また、好ましくは室温での最大伸度が300%以上であって、200℃での最大伸度が70%以上となるように調整することができ、さらに好ましくは室温での最大伸度が350%以上であって、200℃での最大伸度が100%以上となるように調整することができる。
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、非常に高い柔軟性を有することから、シートを直角に折り曲げた際にシートの割れ、剥離、破壊等を生じない。従って、本発明の柔軟性を有する耐火シートは曲面を有する被着材に対して好適に用いることができる。
本発明の柔軟性を有する耐火シートの厚みには特に制限はないが、好ましくは約0.1mmから10mm、さらに好ましくは約1mmから6mmであるのがよい。また、上記耐火シートの幅及び長さも特に制限はないが、幅は約20cmから1m、長さは約20cmから30mであることが好ましい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、水に対する半年後の膨潤率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。耐火シートが結露や湿気等により膨潤すると、剥離し易くなるためである。
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、火災発生時に加熱により発泡して形成される炭化層の厚みが20mm以下であることが好ましく、15mm以下であることがさらに好ましい。火災発生時に加熱により発泡して形成される炭化層の厚みが厚いと、耐火シートを貼付する構造物を設計するときに、加熱により形成される炭化層の厚みを考慮して構造物に隙間を開けておく等の炭化層の厚みを考慮した設計を行う必要性が生じるからである。なお、炭化層は断熱層の役割を果たすことから、炭化層の厚みは5mm以上20mm以下であることが好ましく、7mm以上15mm以下であることがさらに好ましい。
(製造の実施形態2)・・・剥離シートの積層
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、上記耐火シートの少なくとも一方の面に剥離シートが積層された形態を有しているのが好ましい。少なくとも一方の面に剥離シートが積層されている形態とは、図1(a)に示すように、一の面のみに剥離シート4が積層されている形態であってもよく、図1(b)に示すように両面に剥離シート4が積層されている形態であってもよい。
本発明に使用することのできる剥離シートとしては、特に制限はなく慣用のものを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート等の合成樹脂フィルム、上質紙、グラシン紙、コート紙、不織布、布、発泡シートや金属箔、およびこれらのラミネート体等の基材に、剥離性を高めるためのシリコーン系樹脂処理、長鎖アルキル系樹脂処理、オレフィン系樹脂処理、フッ素系樹脂処理などの剥離処理が施されているものを用いることができる。
図1(a)のように、少なくとも一方の面に剥離シート4が積層された柔軟性を有する耐火シート1の製造方法としては、従来公知の方法を使用することができる。例えば、一方の面に剥離シート4が積層された柔軟性を有する耐火シート1は、図2(a)に示すように、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シート4と該発泡性耐火組成物5の積層シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記積層シートを乾燥する工程、
を含む。
また、図1(b)のような両面に剥離シート4が積層された柔軟性を有する耐火シート1は、上記(成形工程)に続いて剥離シート4を積層する工程を行えばよく、図2(b)に示すように、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シート4と該発泡性耐火組成物5の積層シートaを成形する工程、
(積層工程)上記(成形工程)にて成形された積層シートaの上に、さらに剥離シート4を積層した積層シートbを成形する工程、
(乾燥工程)上記積層シートbを乾燥する工程、
を含む製造方法により製造することができる。
なお、本発明に係る柔軟性を有する耐火シート1の製造方法においては、図2(a)、(b)に示すように、(乾燥工程)にて積層シート(あるいは積層シートb)が乾燥されてなる柔軟性を有する耐火シート1を、巻取機にて巻取る工程(巻取工程)を有してもよい。
本発明の少なくとも一方の面に剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートは、接着剤やネジ、ボルト、ビス等を用いることなく剥離シートを剥離するだけで被着材に貼付することができるため、施工が容易であり、施工期間の短期化及びコストの軽減を図ることができる。また、本発明の少なくとも一方の面に剥離シートが積層された柔軟性を有する耐火シートは、耐火シートに別途粘着層を設ける必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
(製造の実施形態3)・・・複数の耐火シートの積層
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、上記耐火シートが複数枚積層された形態としてもよい。例えば耐火シートの厚みを0.5mmとした場合、0.5mmの場合は30分耐火、0.5mmの耐火シートを2枚積層して総厚みを1.0mmとした場合は1時間耐火とすることができるため、必要とされる耐火時間に合わせて積層する耐火シートの枚数を調製することが可能である。このような耐火シートにおいて、積層されるシートの枚数に特に制限はないが、シートの総厚みが10mmを超えると耐火シートの燃焼時に耐火シートが発泡して剥落するため好ましくない。
耐火シートを複数枚積層する方法としては、例えば、積層する枚数が2枚の場合は図3(a)に示すように、一方の面に剥離シート4が積層された耐火シート1を2枚用意し、一の耐火シート1に積層された剥離シート4を剥離し、剥離シート4を剥離した面を他の一の耐火シート1の耐火シート面と貼り合わせる方法が挙げられる。また、図3(b)に示すように、両面に剥離シート4が積層された耐火シート1の一方の面の剥離シート4を剥離し、剥離した面を耐火シート1と貼り合わせる方法により積層することも可能である。
上記耐火シートを複数枚積層するに際しては、工場で予め積層してもよいが、施工現場でも簡単に積層することができる。
II.積層型耐火シート
上述した本発明の柔軟性を有する耐火シートに、柔軟性を有する繊維シートを積層することにより柔軟性を有する積層型耐火シートを成形することができる。柔軟性を有する積層型耐火シートとすることにより、製造工程において柔軟性を有する積層型耐火シートを巻取るとき、あるいは一般構造物等の被着材に柔軟性を有する積層型耐火シートを貼付するときに、繊維シートにより柔軟性を有する耐火シートの伸びが抑えられるため、柔軟性を有する耐火シートの厚みを一定に保つことができる。また、柔軟性を有する積層型耐火シートとすることにより、積層された繊維シートにより耐火シート自体の膨潤を抑えることもできる。
このような本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートは、積層される耐火シート及び繊維シートの枚数には特に制限はなく、例えば耐火シートの上に繊維シートが積層されたものであってもよく、あるいは、耐火シートの上に繊維シートが積層され、さらにその上に耐火シートが積層されたものであってもよい。
本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート2は、上記(製造の実施形態1及び2)で示した製造工程において、繊維シートを積層する工程を追加することにより製造することができる。例えば、5ミリの厚みのマスキングテープで長方形の型枠を作製し(型枠準備工程)、上記(調製工程)により調整した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し(塗布・成形工程)、室温で約2日間自然乾燥させた後(乾燥工程)、耐火シートの上に繊維シート3を積層して耐火シートと繊維シートとを圧着させ、マスキングテープを取り外して圧着された柔軟性を有する積層型耐火シートを型枠から取り出すことにより製造することができる。
このような本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート2は、図1(c)に示すように、柔軟性を有する耐火シート1の一方の面に剥離シート4が積層され、他方の面に繊維シート3が積層された形態を有することができる。
また、本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート2は、図1(d)に示すように、柔軟性を有する耐火シート1の一方の面に繊維シート3が積層され、該繊維シート3の上にさらに剥離シート4が積層された形態を有することも可能である。このような形態は、本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート2の剥離シート4を剥離して該積層型耐火シートを一般構造物等の被着材に貼付する場合、繊維シートの面を被着材に貼付することになるため繊維シートが隠れることになる。従って、柔軟性を有する耐火シート1の一方の面に繊維シート3が積層され、該繊維シート3の上に剥離シート4が積層された形態は、目視できる箇所に使用する場合や見栄えをよくしたい箇所に使用する場合等に好適に使用することができる。なお、積層される剥離シート4は、特に制限はなく慣用のものを用いることができ、上述した剥離シート4が積層された柔軟性を有する耐火シート1と同種の剥離シートを用いることができる。
本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シートに用いる繊維シート3の繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、金属繊維、バイオ繊維等が挙げられ、これらの中でもガラス繊維を用いるのが好ましい。これら繊維シートは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、繊維シートの厚みは特に制限はないが、0.01mm以上2mm未満のものを使用するのが好ましい。
本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート2において、上記繊維シート3の表面はアクリル系樹脂が塗布されていてもよい。塗布されるアクリル系樹脂としては、積層型耐火シート2の柔軟性を損なわないものであれば特に制限されず、従来公知のものを利用することができ、刷毛、コテ、ローラー、スプレー等の慣用されている一般の塗布方法で塗布することができる。繊維シートの表面にアクリル系樹脂を塗布することにより、繊維の強度強化及び耐候性の向上を図ることができる。
本発明の柔軟性を有する耐火シートの一方の面に剥離シート4が積層され、他方の面に繊維シート3が積層された柔軟性を有する積層型耐火シート2の製造方法は、従来公知の方法を使用することができる。例えば、図4(a)に示すように、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4及び繊維シート3を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シートと該発泡性耐火組成物5の積層シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記(成形工程)にて成形された積層シートを乾燥する乾燥工程、
(圧着工程)上記(乾燥工程)にて乾燥された積層シートの上に繊維シート3を積層し、積層シートと繊維シート3を圧着する工程、
を含む製造方法により製造することができる。
本発明の柔軟性を有する耐火シートの一方の面に繊維シート3が積層され、該繊維シート3の上にさらに剥離シート4が積層された柔軟性を有する積層型耐火シート2の製造方法は、従来公知の方法を使用することができる。例えば、図4(b)に示すように、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4及び繊維シート3を準備する工程、
(塗布工程)上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、該発泡性耐火組成物5の耐火シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記(成形工程)にて成形された耐火シートを乾燥する乾燥工程、
(圧着工程)上記(乾燥工程)にて乾燥された耐火シートの上に準備した繊維シート3を積層し、耐火シートと繊維シート3を圧着して、その上に剥離シート4を積層する工程
を含む製造方法により製造することができる。
なお、本発明に係る柔軟性を有する積層型耐火シート2の製造方法においては、(圧着工程)にて圧着されてなる柔軟性を有する積層型耐火シート2を、巻取機にて巻取る工程(巻取工程)を有してもよい。
本発明の柔軟性を有する耐火シートの一方の面に剥離シートが積層され、他方の面に繊維シートが積層された柔軟性を有する積層型耐火シート、または、柔軟性を有する耐火シートの一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上に剥離シート4が積層された柔軟性を有する耐火シートは、接着剤やネジ、ボルト、ビス等を用いることなく剥離シートを剥離するだけで被着材に貼付することができるため、施工が容易であり、施工期間の短期化及びコストの軽減を図ることができる。また、上記積層型耐火シートは、耐火シートに別途粘着層を設ける必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
なお、本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、剥離シートを剥離して被着材に貼付することができるが、例えば一般構造物の天井等に貼付する場合は、接着性を高めるために慣用されている接着剤、塗料等を用いてもよい。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限を受けるものではない。
本実施例1では、本発明に係る柔軟性を有する耐火シート(製造例1)と積層型耐火シート(製造例2)、及び従来の耐火シート(比較例1)を、以下のような工程で作製した。
(製造例1)
柔軟性を有する耐火シートの作製
アクリル系樹脂を22重量部、リン系難燃剤を22重量部、被覆剤を7重量部、炭化剤を13重量部、難燃性充填剤を9重量部に水を27重量部加えて均一に攪拌して発泡性耐火組成物を製造した。2mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、上記調製した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで、長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの耐火シートを作製した。
(製造例2)
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
製造例1の発泡性樹脂組成物を1.95mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、製造例1の上記発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、上記発泡性耐火組成物のシートの上に繊維シートとして長さ300mm、幅300mm、厚み0.5mmのバサルト繊維シートを積層して圧着し、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの積層型耐火シートを作製した。
(比較例1)
従来の耐火シートの作製
ダイヤ着色仕上材E速乾(株式会社ダイフレックス社製)を41.67重量部、リン系難燃剤20.83重量部、被覆剤7.29重量部、炭化剤8.33重量部、難燃性充填剤5.21重量部に水を16.67重量部加えて均一に攪拌して、発泡性耐火組成物を作成した。2mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、上記調製した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの耐火シートを作製した。
本実施例2では、実施例1で作製した製造例1と製造例2の本発明に係る柔軟性を有する耐火シートと積層型耐火シート、及び比較例1の従来の耐火シートを用いて、それぞれのシートの耐折り曲げ性、耐火性、発泡性について比較実験を行った。比較実験の結果を表1に示す。
(実験方法)
耐折り曲げ性
製造例1及び2と比較例1の耐火シートを直角に折り曲げ、折り曲げ部の外観を目視観察することにより耐折り曲げ性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・問題なし
×・・・シートの割れ、剥離などの外観異常が発生した
耐火性
製造例1及び2と比較例1の耐火シートをそれぞれ段ボールに貼り付け、耐火シートの面をカートリッジタイプのガスバーナー(先端温度約1300℃)で10分間加熱し、耐火シートの裏に貼り付けた段ボールが燃焼するか否かで耐火性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・耐火性に問題なし
×・・・段ボールが燃焼した。
発泡性
製造例1及び2と比較例1の耐火シートをそれぞれ段ボールに貼り付け、耐火シートをカートリッジタイプのガスバーナー(先端温度約1300℃)で10分間加熱した後の、耐火シートの外観を目視観察することにより発泡性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・発泡し、炭化層を形成した
×・・・発泡しなかった、または、炭化層を形成しなかった
Figure 0006414857
(結果)
比較実験の結果は上記表1の通りである。製造例1及び製造例2の耐火シートはシートを直角に折り曲げても、シートの割れ、剥離などは生じなかったが、比較例1の耐火シートはシートを直角に折り曲げようとすると、シートが割れて複数の断片に破壊された。また、耐火性、発泡性については製造例1及び2、比較例1ともに問題はなかった。
本実施例3では、実施例1で作製した製造例1と製造例2の本発明に係る柔軟性を有する耐火シートと積層型耐火シート、及び比較例1の従来の耐火シートを用いて、それぞれのシートの最大伸度及び引張強さについて、温度を変えて比較実験を行った。比較実験の結果を表2に示す。
(実験方法)
最大伸度
製造例1及び比較例1の最大伸度を測定することにより、各耐火シートの柔軟性の評価を行った。
最大伸度は、島津製作所(株)製のオートグラフ AG−100kNX(ロードセル 5kN)を用い、試験片寸法:25×150mm、つかみ具間距離:50mm、試験速度:100mm/分、試験温度23℃(室温)及び200℃の条件で測定した。また、同条件により引張強さを測定した。
Figure 0006414857
(結果)
比較実験の結果は上記表2の通りである。製造例1の耐火シートは室温(23℃)において非常に高い柔軟性を示し、また、200℃という高温においても高い柔軟性を示した。なお、200℃で最大伸度が低下したのは、高温により耐火シートが硬化したためと考えられる。また、製造例2の積層型耐火シートは、非常に高い引張強さを示した。なお製造例2の伸度が低いのは、バサルトシート自体の伸度が低いため全体として伸度が低くなったものと考えられる。
本実施例4では、実施例1で作製した製造例2の積層型耐火シート(繊維シート:バサルト繊維シート)を用いて燃焼試験を行った。
燃焼試験
図5(a)に示す装置を用い、図5(b)に示すように長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの積層型耐火シート(製造例2)を、グローケミカル(株)製のテリフィックGC−110を用いて長さ330mm、幅330mmのアルミニウム板の下面に貼り付け、トーチにより1時間炎を吹き込み、10分経過ごとにアルミニウム板加熱面(1ch、2ch)、アルミニウム板非加熱面(3ch、4ch)(図5(b)、(c)参照。)の温度を測定した。
結果を図6に示す。炉内温度は、トーチにより炎を吹き込んでから10分経過後にはアルミニウムの溶融温度である約660℃を超え、1時間で900℃を超えている。一方、製造例2の積層型耐火シートを貼付着したアルミニウム板は溶融することなく、また、アルミニウム板の非加熱面は試験開始1時間経過時において約340℃にとどまっている。
燃焼試験
(製造例3)
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
1mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、型枠の中に長さ300mm、幅300mmのガラス繊維シートを載置した後、製造例1の発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた。マスキングテープを取り外して乾燥した積層型耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み1mmの積層型耐火シートを作製した。
また、厚み1mmの積層型耐火シート2枚を積層して厚み2mmの積層型耐火シートを作製した。
(試験方法)
トーチをプロパンガスバーナーに、アルミニウム板を鋼板に変更して、実施例4の燃焼試験と同様の方法により行った。すなわち、図5(a)に示す装置を用い、最高温度1400℃のプロパンガスバーナーを用いて、図5(b)に示すように長さ300mm、幅300mm、厚み1mm及び2mmの積層型耐火シート(製造例3)を、グローケミカル(株)製のテリフィックGC−110を用いて長さ330mm、幅330mm、厚み2mmの鋼板の下面に貼り付け、プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込み、30分経過後の鋼板の非加熱面の温度を測定した。
Figure 0006414857
(結果)
結果は上記表3の通りである。
プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、鋼板非加熱面5箇所の温度を測定したところ、厚みが1mmの積層型耐火シートの鋼板非加熱面の温度は、100℃から150℃であり、厚みが2mmの積層型耐火シートの鋼板非加熱面の温度は、50℃から70℃であった。
プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、炉内5箇所の温度を測定したところ、800℃から1000℃であった。なお、鋼板の非加熱面の状態を観察したところ、溶融、変形等は見られなかった。
また、プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、10分間放置した。その後、発泡により形成された炭化層の厚みを測定したところ、厚み1mm及び2mmの積層型耐火シート共に形成された炭化層の厚みは10mmであった。
膨潤性試験
(製造例4)
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
1mmの厚みのマスキングテープで長さ100mm、幅39mmの正方形の型枠を作製し、型枠の中に長さ100mm、幅39mm、厚み0.1mmのガラス繊維シートを載置した後、製造例1の発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた。マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出して、長さ100mm、幅39mm、厚み1mmの積層型耐火シートを作製した。
(試験方法)
上記積層型耐火シートを室温で放置した水道水の中に浸漬し、室温で6ヶ月放置した。
Figure 0006414857
(結果)
結果は上記表4の通りである。水に浸漬して半年後、積層型耐火シートの厚みの水に対する膨潤率は3%であり、幅の水に対する膨潤率は0.77%であった。幅の膨潤率が厚みの膨潤率に比べて低かったのは、積層されたガラス繊維シートによって耐火シート自体の膨潤が抑えられるものと考えられる。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明の柔軟性を有する耐火シート及び柔軟性を有する積層型耐火シートは、曲面を有する被着材への追従性及び柔軟性が著しく向上しため、原子力発電所や一般建造物の柱、壁、梁、扉等、又は、航空機、電車、自動車等の車両、あるいは、船舶、エレベーター等の構造物及びそれらの構成部品、又は、配管、電線、配線装置等の被着材への耐火性の付与に好適に用いることができ、火災による延焼を防ぐことができる。
1:本発明の柔軟性を有する耐火シート
2:本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート
3:繊維シート
4:剥離シート
5:発泡性耐火組成物
6:ブレード
7:乾燥機
8:ローラー

Claims (13)

  1. 表面と裏面を有しており、被着材に少なくとも一方の面を貼付して、該被着材を耐火処理するための発泡性耐火組成物からなる耐火シートであって、
    (A)アクリル系樹脂、及び、
    該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、
    (B)リン系難燃剤としてマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムを50〜200重量部、
    (C)メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、尿素、グアナミン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、ジシアンアミド、ジシアンジアミドから選ばれる被覆剤を10〜60重量部、
    (D)グルコース、蔗糖、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペンタエリスルトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、トリエチレングリコール、ソルビトール、レゾルシノール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングルコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イノシトールから選ばれる炭化剤を15〜100重量部、
    (E)難燃性充填剤を15〜60重量部含有し、
    前記(A)アクリル系樹脂は、該(A)アクリル系樹脂が水中に分散した、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以上−30℃未満であり、粘度が400mPa・s〜1200mPa・sのアクリル系樹脂エマルションである、
    柔軟性を有する耐火シート。
  2. 室温における前記耐火シートの最大伸度が300%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  3. さらに(F)水を含有し、該(F)水が電解水であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  4. 200℃における前記耐火シートの最大伸度が50%以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  5. 前記耐火シートは、半年後の水に対する膨潤率が10%以下であることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  6. 前記耐火シートは、加熱により形成される炭化層の厚みが15mm以下であること特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  7. 前記耐火シートを直角に折り曲げた際、シートの割れを生じない請求項1からのいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート
  8. 前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に剥離シートが積層され、該剥離シートを剥離して前記被着材に貼付することができる、請求項1から7のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に繊維シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、他方の面に剥離シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
  11. 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上に剥離シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
  12. 前記繊維シートの繊維はガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、又は金属繊維から選ばれる1種又は2種以上である、請求項から11のいずれか1項に記載の柔軟性を有する積層型耐火シート。
  13. 前記繊維シートの表面はアクリル系樹脂が塗布されている、請求項または10に記載の柔軟性を有する積層型耐火シート。
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