JP6414857B2 - 柔軟性を有する耐火シート、積層型耐火シート及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
(A)アクリル系樹脂、及び、
該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、
(B)リン系難燃剤としてマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムを50〜200重量部、
(C)メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、尿素、グアナミン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、ジシアンアミド、ジシアンジアミドから選ばれる被覆剤を10〜60重量部、
(D)グルコース、蔗糖、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペンタエリスルトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、トリエチレングリコール、ソルビトール、レゾルシノール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングルコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イノシトールから選ばれる炭化剤を15〜100重量部、
(E)難燃性充填剤を15〜60重量部含有し、
前記(A)アクリル系樹脂は、該(A)アクリル系樹脂が水中に分散した、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以上−30℃未満であり、粘度が400mPa・s〜1200mPa・sのアクリル系樹脂エマルションである。
前記(A)アクリル系樹脂と、該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程と、
剥離シートを準備する工程と、
前記剥離シート上に前記発泡性耐火組成物を塗布する工程と、
前記剥離シート上に塗布された前記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、該剥離シートと該発泡性耐火組成物の積層シートを成形する工程と、
前記積層シートを乾燥する工程と、を含む。
前記(A)アクリル系樹脂と、該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程と、
剥離シート及び繊維シートを準備する工程と、
前記剥離シート上に前記発泡性耐火組成物を塗布する工程と、
前記剥離シート上に塗布された前記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、該剥離シートと該発泡性耐火組成物の積層シートを成形する工程と、
成形された前記積層シートを乾燥する乾燥工程と、
乾燥された前記積層シートの上に、前記繊維シートを積層し、該積層シートと該繊維シートを圧着する工程と、を含む。
本発明に係る柔軟性を有する耐火シートは、表面と裏面を有しており、被着材に少なくとも一方の面を貼付して、該被着材を耐火処理するための発泡性耐火組成物からなる耐火シートである。
このような本発明の柔軟性を有する耐火シートにおける(A)アクリル系樹脂としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等のアクリル系モノマーから生成されるホモポリマー又はコポリマー、あるいは、前記アクリル系モノマーと他のモノマーとのコポリマーが挙げられる。他のモノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、コポリマーを用いるのが好ましい。また、本発明の柔軟性を有する耐火シートにおいては、水性アクリル系樹脂を用いるのが好ましい。
(製造の実施形態1)
本発明に係る柔軟性を有する耐火シート(以下、「耐火シート」ともいう。)は、室温における最大伸度が200%以上であることを特徴とし、その製造方法は、例えば、
(型枠準備工程)型枠を準備する工程、
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物を調製する工程、
(塗布工程)上記型枠内に上記発泡性耐火組成物を塗布する工程、
(成形工程)上記型枠内に塗布された上記発泡性耐火組成物の厚みを均一化し、当該発泡性耐火組成物のシートを成形する工程、
(乾燥工程)上記発泡性耐火組成物のシートを乾燥する工程、
を含む。
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、上記耐火シートの少なくとも一方の面に剥離シートが積層された形態を有しているのが好ましい。少なくとも一方の面に剥離シートが積層されている形態とは、図1(a)に示すように、一の面のみに剥離シート4が積層されている形態であってもよく、図1(b)に示すように両面に剥離シート4が積層されている形態であってもよい。
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シート4と該発泡性耐火組成物5の積層シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記積層シートを乾燥する工程、
を含む。
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シート4と該発泡性耐火組成物5の積層シートaを成形する工程、
(積層工程)上記(成形工程)にて成形された積層シートaの上に、さらに剥離シート4を積層した積層シートbを成形する工程、
(乾燥工程)上記積層シートbを乾燥する工程、
を含む製造方法により製造することができる。
本発明の柔軟性を有する耐火シートは、上記耐火シートが複数枚積層された形態としてもよい。例えば耐火シートの厚みを0.5mmとした場合、0.5mmの場合は30分耐火、0.5mmの耐火シートを2枚積層して総厚みを1.0mmとした場合は1時間耐火とすることができるため、必要とされる耐火時間に合わせて積層する耐火シートの枚数を調製することが可能である。このような耐火シートにおいて、積層されるシートの枚数に特に制限はないが、シートの総厚みが10mmを超えると耐火シートの燃焼時に耐火シートが発泡して剥落するため好ましくない。
上述した本発明の柔軟性を有する耐火シートに、柔軟性を有する繊維シートを積層することにより柔軟性を有する積層型耐火シートを成形することができる。柔軟性を有する積層型耐火シートとすることにより、製造工程において柔軟性を有する積層型耐火シートを巻取るとき、あるいは一般構造物等の被着材に柔軟性を有する積層型耐火シートを貼付するときに、繊維シートにより柔軟性を有する耐火シートの伸びが抑えられるため、柔軟性を有する耐火シートの厚みを一定に保つことができる。また、柔軟性を有する積層型耐火シートとすることにより、積層された繊維シートにより耐火シート自体の膨潤を抑えることもできる。
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4及び繊維シート3を準備する工程、
(塗布工程)上記剥離シート4上に上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)上記剥離シート4上に塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、当該剥離シートと該発泡性耐火組成物5の積層シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記(成形工程)にて成形された積層シートを乾燥する乾燥工程、
(圧着工程)上記(乾燥工程)にて乾燥された積層シートの上に繊維シート3を積層し、積層シートと繊維シート3を圧着する工程、
を含む製造方法により製造することができる。
(調製工程)(A)アクリル系樹脂と、当該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、(B)リン系難燃剤を50〜200重量部、(C)被覆剤を10〜60重量部、(D)炭化剤を15〜100重量部、及び(E)難燃性充填剤を15〜60重量部、とを混合して発泡性耐火組成物5を調製する工程、
(シート準備工程)剥離シート4及び繊維シート3を準備する工程、
(塗布工程)上記発泡性耐火組成物5を塗布する工程、
(成形工程)塗布された上記発泡性耐火組成物5の厚みをブレード6等により均一化し、該発泡性耐火組成物5の耐火シートを成形する工程、
(乾燥工程)上記(成形工程)にて成形された耐火シートを乾燥する乾燥工程、
(圧着工程)上記(乾燥工程)にて乾燥された耐火シートの上に準備した繊維シート3を積層し、耐火シートと繊維シート3を圧着して、その上に剥離シート4を積層する工程
を含む製造方法により製造することができる。
柔軟性を有する耐火シートの作製
アクリル系樹脂を22重量部、リン系難燃剤を22重量部、被覆剤を7重量部、炭化剤を13重量部、難燃性充填剤を9重量部に水を27重量部加えて均一に攪拌して発泡性耐火組成物を製造した。2mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、上記調製した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで、長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの耐火シートを作製した。
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
製造例1の発泡性樹脂組成物を1.95mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、製造例1の上記発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、上記発泡性耐火組成物のシートの上に繊維シートとして長さ300mm、幅300mm、厚み0.5mmのバサルト繊維シートを積層して圧着し、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの積層型耐火シートを作製した。
従来の耐火シートの作製
ダイヤ着色仕上材E速乾(株式会社ダイフレックス社製)を41.67重量部、リン系難燃剤20.83重量部、被覆剤7.29重量部、炭化剤8.33重量部、難燃性充填剤5.21重量部に水を16.67重量部加えて均一に攪拌して、発泡性耐火組成物を作成した。2mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、上記調製した発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた後、マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの耐火シートを作製した。
耐折り曲げ性
製造例1及び2と比較例1の耐火シートを直角に折り曲げ、折り曲げ部の外観を目視観察することにより耐折り曲げ性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・問題なし
×・・・シートの割れ、剥離などの外観異常が発生した
製造例1及び2と比較例1の耐火シートをそれぞれ段ボールに貼り付け、耐火シートの面をカートリッジタイプのガスバーナー(先端温度約1300℃)で10分間加熱し、耐火シートの裏に貼り付けた段ボールが燃焼するか否かで耐火性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・耐火性に問題なし
×・・・段ボールが燃焼した。
製造例1及び2と比較例1の耐火シートをそれぞれ段ボールに貼り付け、耐火シートをカートリッジタイプのガスバーナー(先端温度約1300℃)で10分間加熱した後の、耐火シートの外観を目視観察することにより発泡性の評価を行った。表1において、○と×は、それぞれ以下の評価を示す。
○・・・発泡し、炭化層を形成した
×・・・発泡しなかった、または、炭化層を形成しなかった
比較実験の結果は上記表1の通りである。製造例1及び製造例2の耐火シートはシートを直角に折り曲げても、シートの割れ、剥離などは生じなかったが、比較例1の耐火シートはシートを直角に折り曲げようとすると、シートが割れて複数の断片に破壊された。また、耐火性、発泡性については製造例1及び2、比較例1ともに問題はなかった。
最大伸度
製造例1及び比較例1の最大伸度を測定することにより、各耐火シートの柔軟性の評価を行った。
最大伸度は、島津製作所(株)製のオートグラフ AG−100kNX(ロードセル 5kN)を用い、試験片寸法:25×150mm、つかみ具間距離:50mm、試験速度:100mm/分、試験温度23℃(室温)及び200℃の条件で測定した。また、同条件により引張強さを測定した。
比較実験の結果は上記表2の通りである。製造例1の耐火シートは室温(23℃)において非常に高い柔軟性を示し、また、200℃という高温においても高い柔軟性を示した。なお、200℃で最大伸度が低下したのは、高温により耐火シートが硬化したためと考えられる。また、製造例2の積層型耐火シートは、非常に高い引張強さを示した。なお製造例2の伸度が低いのは、バサルトシート自体の伸度が低いため全体として伸度が低くなったものと考えられる。
図5(a)に示す装置を用い、図5(b)に示すように長さ300mm、幅300mm、厚み2mmの積層型耐火シート(製造例2)を、グローケミカル(株)製のテリフィックGC−110を用いて長さ330mm、幅330mmのアルミニウム板の下面に貼り付け、トーチにより1時間炎を吹き込み、10分経過ごとにアルミニウム板加熱面(1ch、2ch)、アルミニウム板非加熱面(3ch、4ch)(図5(b)、(c)参照。)の温度を測定した。
(製造例3)
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
1mmの厚みのマスキングテープで長さ300mm、幅300mmの正方形の型枠を作製し、型枠の中に長さ300mm、幅300mmのガラス繊維シートを載置した後、製造例1の発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた。マスキングテープを取り外して乾燥した積層型耐火シートを型枠から取り出すことで長さ300mm、幅300mm、厚み1mmの積層型耐火シートを作製した。
また、厚み1mmの積層型耐火シート2枚を積層して厚み2mmの積層型耐火シートを作製した。
トーチをプロパンガスバーナーに、アルミニウム板を鋼板に変更して、実施例4の燃焼試験と同様の方法により行った。すなわち、図5(a)に示す装置を用い、最高温度1400℃のプロパンガスバーナーを用いて、図5(b)に示すように長さ300mm、幅300mm、厚み1mm及び2mmの積層型耐火シート(製造例3)を、グローケミカル(株)製のテリフィックGC−110を用いて長さ330mm、幅330mm、厚み2mmの鋼板の下面に貼り付け、プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込み、30分経過後の鋼板の非加熱面の温度を測定した。
結果は上記表3の通りである。
プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、鋼板非加熱面5箇所の温度を測定したところ、厚みが1mmの積層型耐火シートの鋼板非加熱面の温度は、100℃から150℃であり、厚みが2mmの積層型耐火シートの鋼板非加熱面の温度は、50℃から70℃であった。
プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、炉内5箇所の温度を測定したところ、800℃から1000℃であった。なお、鋼板の非加熱面の状態を観察したところ、溶融、変形等は見られなかった。
また、プロパンガスバーナーにより30分間炎を吹き込んだ後、10分間放置した。その後、発泡により形成された炭化層の厚みを測定したところ、厚み1mm及び2mmの積層型耐火シート共に形成された炭化層の厚みは10mmであった。
(製造例4)
柔軟性を有する積層型耐火シートの作製
1mmの厚みのマスキングテープで長さ100mm、幅39mmの正方形の型枠を作製し、型枠の中に長さ100mm、幅39mm、厚み0.1mmのガラス繊維シートを載置した後、製造例1の発泡性耐火組成物を型枠の中に左官コテで均一に塗布し、室温で約2日間自然乾燥させた。マスキングテープを取り外して乾燥した耐火シートを型枠から取り出して、長さ100mm、幅39mm、厚み1mmの積層型耐火シートを作製した。
上記積層型耐火シートを室温で放置した水道水の中に浸漬し、室温で6ヶ月放置した。
結果は上記表4の通りである。水に浸漬して半年後、積層型耐火シートの厚みの水に対する膨潤率は3%であり、幅の水に対する膨潤率は0.77%であった。幅の膨潤率が厚みの膨潤率に比べて低かったのは、積層されたガラス繊維シートによって耐火シート自体の膨潤が抑えられるものと考えられる。
2:本発明の柔軟性を有する積層型耐火シート
3:繊維シート
4:剥離シート
5:発泡性耐火組成物
6:ブレード
7:乾燥機
8:ローラー
Claims (13)
- 表面と裏面を有しており、被着材に少なくとも一方の面を貼付して、該被着材を耐火処理するための発泡性耐火組成物からなる耐火シートであって、
(A)アクリル系樹脂、及び、
該(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、
(B)リン系難燃剤としてマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムを50〜200重量部、
(C)メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、尿素、グアナミン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、ジシアンアミド、ジシアンジアミドから選ばれる被覆剤を10〜60重量部、
(D)グルコース、蔗糖、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペンタエリスルトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、トリエチレングリコール、ソルビトール、レゾルシノール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングルコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イノシトールから選ばれる炭化剤を15〜100重量部、
(E)難燃性充填剤を15〜60重量部含有し、
前記(A)アクリル系樹脂は、該(A)アクリル系樹脂が水中に分散した、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以上−30℃未満であり、粘度が400mPa・s〜1200mPa・sのアクリル系樹脂エマルションである、
柔軟性を有する耐火シート。 - 室温における前記耐火シートの最大伸度が300%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- さらに(F)水を含有し、該(F)水が電解水であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- 200℃における前記耐火シートの最大伸度が50%以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- 前記耐火シートは、半年後の水に対する膨潤率が10%以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- 前記耐火シートは、加熱により形成される炭化層の厚みが15mm以下であること特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- 前記耐火シートを直角に折り曲げた際、シートの割れを生じない請求項1から6のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート
- 前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に剥離シートが積層され、該剥離シートを剥離して前記被着材に貼付することができる、請求項1から7のいずれか1項に記載の柔軟性を有する耐火シート。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面の少なくとも一方の面に繊維シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、他方の面に剥離シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火シートにおいて、前記表面と前記裏面のいずれか一方の面に繊維シートが積層され、該繊維シートの上に剥離シートが積層されたことを特徴とする、柔軟性を有する積層型耐火シート。
- 前記繊維シートの繊維はガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、又は金属繊維から選ばれる1種又は2種以上である、請求項9から11のいずれか1項に記載の柔軟性を有する積層型耐火シート。
- 前記繊維シートの表面はアクリル系樹脂が塗布されている、請求項9または10に記載の柔軟性を有する積層型耐火シート。
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