JP6414780B2 - 電流検出装置 - Google Patents

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本発明は、電流検出装置に関し、より詳細には、測定対象の導体に流れる電流を導体と非接触で検出する電流検出装置に関する。
従来、この種の電流検出装置としては、例えば、フラックスゲート方式の磁束検知方法を採用した電流検出装置が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載された電流検出装置は、磁心および巻線それぞれを1つずつしか備えていないので、小型化を図ることができる。
国際公開番号WO2014/010187
フラックスゲート方式の電流検出装置は、磁心を励磁させて使用するため、常に磁心内部にて磁束変化が起きている。一方で、測定対象の電流が流れる導体は、通常、閉回路を形成しており、閉回路に磁束変化が起こると、電磁誘導により、誘導電流が流れてしまう。特許文献1に記載された電流検出装置では、磁心を励磁させて使用するため、導体を含む閉回路に対し、磁束変化を発生させ、その結果として閉回路にノイズ(雑音端子電圧)を重畳してしまう。
本発明の目的は、測定対象の導体を含む閉回路に重畳される雑音端子電圧を抑制することが可能な電流検出装置を提供することにある。
本発明の電流検出装置は、磁心と前記磁心に巻かれたコイルとを含む磁気回路ユニットと、前記コイルへ前記磁心を磁気飽和させる交流電圧を印加する励磁回路と、を備える。本発明の電流検出装置は、前記磁心の近くに配置された導体に流れる電流によって前記磁心に生じる磁束をキャンセルするためのフィードバック電流を出力するフィードバック回路を備える。また、本発明の電流検出装置は、前記励磁回路から出力される励磁電流と前記フィードバック電流とを加算する加算回路と、前記導体に流れる電流に応じた前記フィードバック電流を検出する検出回路と、を備える。前記磁気回路ユニットが、前記磁気回路ユニットの外部への漏れ磁束を低減する磁気シールドを備える。前記磁気シールドが、前記磁心と前記コイルとを囲んで配置されている。前記磁気シールドは、磁性体により形成されている。前記磁気回路ユニットでは、前記磁心が第1エアギャップを有し、前記磁気シールドが前記第1エアギャップに対応する箇所に第2エアギャップを有する。
本発明の電流検出装置においては、測定対象の導体を含む閉回路に重畳される雑音端子電圧を抑制することが可能となる。
図1は、実施形態の電流検出装置の概略構成図である。 図2Aは、実施形態における磁気回路ユニットの概略平面図である。図2Bは、図2AのX−X概略断面図である。 図3は、実施形態における磁気ユニットの要部概略平面図である。 図4は、実施形態における磁気回路ユニットの要部説明図である。 図5A〜5Fは、実施形態における磁気回路ユニットの製造工程の説明図である。 図6は、実施形態における磁気回路ユニットに生じる磁束の説明図である。 図7は、実施形態の電流検出装置の模式的な動作説明図である。 図8は、実施形態における磁気回路ユニットの要部説明図である。
下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各構成要素の大きさの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
以下では、本実施形態の電流検出装置1について、図1〜8に基づいて説明する。
電流検出装置1は、フラックスゲート(flux gate)方式の電流センサである。電流検出装置1は、測定対象の導体10に流れる電流i10を導体10と非接触で検出することができるように構成されている。具体的には、電流検出装置1は、図1で模式的に示すように、磁心21の近くに導体10を配置した状態で使用される。
電流検出装置1は、例えば、直流漏電検出器、交流漏電検出器、電動車両の蓄電池を充電する充電システムなどに用いることができる。電動車両としては、例えば、電気自動車、プラグインハイブリッド車などがある。
電流検出装置1は、磁心21と磁心21に巻かれたコイル22とを含む磁気回路ユニット2と、コイル22へ磁心21を磁気飽和させる交流電圧v3を印加する励磁回路3と、を備える。電流検出装置1は、磁心21の近くに配置された導体10に流れる電流i10によって磁心21に生じる磁束φ10をキャンセルするためのフィードバック電流i4を出力するフィードバック回路4を備える。また、電流検出装置1は、励磁回路3から出力される励磁電流i3とフィードバック電流i4とを加算する加算回路5と、導体10に流れる電流i10に応じたフィードバック電流i4を検出する検出回路6と、を備える。磁気回路ユニット2が、磁気回路ユニット2の外部への漏れ磁束を低減する磁気シールド25を備える。磁気シールド25が、磁心21とコイル22とを囲んで配置されている。磁気回路ユニット2では、磁気シールド25が磁性体により形成されている。磁心21が、第1エアギャップ210を有する。また、磁気シールド25が、第1エアギャップ210に対応する箇所に第2エアギャップ250を有する。
交流電圧v3の周波数が10kHz以上の場合、雑音端子電圧の規制対象となる。しかしながら、特許文献1に記載の電流検出装置では、巻線の巻き数をnとすると、磁心と巻線と導体とで、巻き数比がn対1のトランスを構成するので、導体を含む閉回路に誘導起電圧が発生してしまう。このため、特許文献1に記載の電流検出装置では、励磁信号の周波数を10kHzよりも高周波にすると、雑音端子電圧が大きくなりすぎることがあった。
これに対して、電流検出装置1は、測定対象の導体10を含む閉回路(主回路)に重畳される雑音端子電圧を抑制することが可能となる。これにより、電流検出装置1は、交流電圧v3の周波数の選択の自由度が高くなる。コイル22に流れる電流i22は、励磁電流i3とフィードバック電流i4とを重ね合わせた電流であり、フィードバック電流i4が流れていない場合(フィードバック電流i4がゼロの場合)には、励磁電流i3のみとなる。電流検出装置1では、検出回路6によりフィードバック電流i4を検出することによって、導体10に流れる電流i10を間接的に検出することができる。導体10を含む閉回路は、例えば、上述の直流漏電検出器、交流漏電検出器、電動車両の蓄電池を充電する充電システムなどにおいて導体10を含む閉回路である。電流検出装置1は、例えば、直流漏電検出器に用いる場合、直流の漏電電流を電流i10として検出することができる。
励磁回路3は、交流電源31と、交流電源31に直列接続された限流用抵抗R32と、を備える。励磁回路3は、交流電源31の一端が限流用抵抗R32を介して加算回路5の2つの入力端のうちの一方の入力端に接続され、交流電源31の他端がグラウンドに接続されている。交流電源31は、正弦波状の交流電圧v31を発生する正弦波発振回路により構成されている。よって、励磁回路3は、コイル22へ正弦波状の交流電圧v3を印加することができる。
測定対象の電流i10が直流あるいは周波数が30kHz以下の交流の場合、交流電圧v3の周波数は、例えば、1kHz〜300kHzの範囲で適宜設定するのが好ましい。電流i10が交流電流の場合、交流電圧v3の周波数は、電流i10の周波数の10倍程度の周波数に設定するのが好ましい。
電流検出装置1は、励磁回路3からコイル22へ磁心21を磁気飽和させる交流電圧を印加する。これにより、電流検出装置1は、コイル22に電流i22が流れる。導体10に電流i10が流れていない場合、磁心21に発生する磁界の大きさHと磁心21中の磁束密度Bとの関係を示す磁化曲線(B−H曲線)は、図7中に実線M1で示すようなヒステリシスループとなる。磁心21では、磁界の大きさHを増加しても磁束密度Bがある程度の大きさに達すると、さらに磁界の大きさHを増加しても磁束密度Bがほとんど増加しない磁気飽和が起こる。実線M1で示すヒステリシスループは、磁束密度Bがゼロかつ磁界の大きさHがゼロの原点に対して点対称な形である。コイル22に流れる電流i22は、例えば、図7中に実線N1で示すような非正弦波の交流電流である。導体10に電流i10が流れていない場合、電流検出装置1では、磁心21が周期的に磁気飽和する。電流検出装置1では、磁心21が磁気飽和するとコイル22のインピーダンスが急激に減少するので、コイル22に流れる電流が急激に増加する。このため、電流i22の波形には、半周期毎に、急峻な電流パルス波形が現れる。導体10に電流i10が流れていない場合、電流パルス波形は、交流電圧v3の周期をTとすると、周期Tの2分の1の周期(つまり、T/2)で現れる。導体10に電流i10が流れていない場合、電流i22の波形は、電流i22の極性が正のときの波形と、電流i22の極性が負のときの波形と、が一方の波形の位相をπ〔rad〕だけずらしてみると対称となる。コイル22のインピーダンスは、コイル22の抵抗とインダクタンスとキャパシタンスと角周波数とで決まるが、インダクタンスが比透磁率に比例するので、磁心21が磁気飽和するとコイル22のインピーダンスが急激に減少する。磁心21中の磁束は、交流電圧v3よりもπ/2〔rad〕だけ位相が遅れて変化する。なお、電流検出装置1では、励磁電流i3が最大値となるタイミングを、磁心21が磁気飽和するタイミングと略一致させるように、励磁回路3から印加する交流電圧v3、コイル22の巻き数などを設計してあるのが好ましい。
導体10に電流i10が流れると、導体10の周囲に、磁界が発生する。この磁界の方向は、アンペールの右ねじの法則によって定まる方向である。したがって、導体10に電流i10が流れると、導体10の近くで導体10を囲んでいる磁心21に、電流i10によって磁束が発生する。磁心21のB−H曲線は、図7中に一点鎖線M2で示すヒステリシスループとなる。一点鎖線M2で示すヒステリシスループは、磁束密度Bが飽和するときの磁界の大きさHが実線M1のヒステリシスループから変化しており、原点に対して点対称の形とはなっていない。コイル22に流れる電流i22は、例えば、図7中に一点鎖線N2で示すような交流電流となる。磁束密度Bが飽和するときの磁界の大きさHの変化量は、導体10を流れる電流i10の大きさに応じて変化する。このため、導体10に電流i10が流れていない場合、電流パルス波形は、交流電圧v3の周期Tの2分の1の周期(つまり、T/2)で現れる。導体10に電流i10が流れていない場合、電流i22の波形は、電流i22の極性が正のときの波形と、電流i22の極性が負のときの波形と、が一方の波形の位相をπ〔rad〕だけずらしてみると対称となる。
励磁電流i3が正の向きのときには、電流i10により生じる磁束φ10の向きが励磁電流i3により生じる磁束φ3の向きと同じであり、コイル22が磁気飽和するタイミングが早くなる。一方、励磁電流i3が負の向きのときには、電流i10により生じる磁束φ10の向きが励磁電流i3により生じる磁束φ3の向きと逆であり、コイル22が磁気飽和するタイミングが遅くなる。
フィードバック回路4は、コイル22に流れる電流i22を電流電圧変換する第1抵抗R1と、第1抵抗R1の両端電圧v1を交流のPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換するPWM回路41と、を備える。また、フィードバック回路4は、PWM回路41から出力されるPWM信号を平均化して出力する平均化回路42と、平均化回路42の出力を増幅するアンプ43と、を備える。また、フィードバック回路4は、アンプ43と加算回路5との間に接続されフィードバック電流i4が流れる第2抵抗R2を備える。検出回路6は、第2抵抗R2の両端電圧v2からフィードバック電流i4を検出する。これにより、電流検出装置1は、電流i10の検出精度を向上させることが可能となる。第1抵抗R1の両端電圧v1の瞬時値は、コイル22に流れる電流i22の瞬時値に比例する。電流検出装置1は、フィードバック電流i4を第2抵抗R2で電圧に変換することにより、電流i10に比例した出力を得ることが可能となる。
PWM回路41は、第1抵抗R1の両端電圧v1(以下、「入力電圧v1」ともいう)と第1比較基準電圧とを比較する第1コンパレータと、入力電圧v1と第2比較基準電圧とを比較する第2コンパレータと、を備える。第1比較基準電圧と第2比較基準電圧とは、絶対値が同じであり、かつ、極性が互いに異なる。PWM回路41は、入力電圧v1が第1比較基準電圧を超えたときに出力が立ち上がり、入力電圧v1が第2比較基準電圧を超えたときに出力が立ち下がるように構成されている。より詳細には、PWM回路41では、入力電圧v1が第1比較基準電圧を超えたときときに出力が変化して変化後の状態を維持し、その後、第2比較基準電圧を超えたときに出力が変化して変化後の状態を維持する。第1比較基準電圧は、図7に示す電流i22の極性が正の期間において電流パルス波形が発生し始める第1閾値電流Ith1の電流値と抵抗R1の抵抗値との積である。第2比較基準電圧は、図7に示す電流i22の極性が負の期間において電流パルス波形が発生し始める第2閾値電流Ith2の電流値と抵抗R1の抵抗値との積である。要するに、PWM回路41では、コイル22に流れる電流が急激に増加するタイミング(電流パルス波形が出るタイミング)を検出するように構成されている。
PWM回路41から出力される交流のPWM信号は、正の期間の振幅の絶対値と負の期間の振幅の絶対値とが同じである。PWM信号の極性が正(PWM信号がハイレベル)である第1期間T1と極性が負(PWM信号がローレベル)である第2期間T2との比(=T1/T2)は、導体10に電流i10が流れているか流れていないかで異なる。いずれもT/2となる。交流電圧v3の周期をTとすると、導体10に電流i10が流れていない場合、第1期間T1および第2期間T2は、いずれもT/2となる。一方、導体10に電流i10が流れている場合、第1期間T1と第2期間T2とが異なる。図7の例では、第1期間T1が、T/2+ΔTであり、第2期間T2が、T/2−ΔTである。T1/T2と電流i10との関係には、線形性がある。より詳細には、T1/T2が1の場合には、電流i10がゼロであり、T1/T2が大きくなるほど電流i10が大きくなる。
平均化回路42は、PWM回路41から出力されるPWM信号を交流電圧v3の周期Tで時間平均するように構成されている。平均化回路42は、一例として、積分回路により構成されている。平均化回路42の出力は、導体10に電流i10が流れているか流れていないかで異なる。導体10に電流i10が流れていない場合、平均化回路42の出力は、ゼロとなる。導体10に電流i10が流れていない場合、平均化回路42の出力は、図7に示すような波形となる。より詳細には、平均化回路42の出力は、第1期間T1の波形と時間軸とで囲まれた第1領域の第1面積と、第2期間T2の波形と時間軸とで囲まれた第2領域の第2面積との差分を、平均化した出力となる。
検出回路6は、第2抵抗R2の両端電圧v2からフィードバック電流i4を検出し、フィードバック電流i4から電流i10を演算するように構成されている。
加算回路5は、2つの入力端のうちの一方の入力端に励磁回路3が接続され、他方の入力端にフィードバック回路4が接続されている。また、加算回路5は、出力端がコイル22の一端に接続されている。したがって、電流検出装置1では、コイル22に流れる電流i22の波形が、励磁電流i3とフィードバック電流i4とを加算した波形となる。
加算回路5は、反転形加算回路である。「反転形加算回路」とは、反転増幅回路を用いて加算演算を行う回路である。より詳細には、加算回路5は、オペアンプ51と、抵抗R51と、抵抗R52と、を備える。加算回路5は、オペアンプ51の出力端子と反転入力端子との間に、抵抗R52が接続されている。加算回路5は、オペアンプ51の非反転入力端子とグラウンドとの間に抵抗R53が接続されている。加算回路5の抵抗R52および抵抗R53とフィードバック回路4の第2抵抗R2とは、抵抗値が同じである。
電流検出装置1では、加算回路5において電流i22にフィードバック電流i4が加算されることにより、ΔTを略ゼロとするような動作が行われることになる。要するに、電流検出装置1では、平均化回路42の出力をゼロにするような動作が行われることになる。なお、「ΔTを略ゼロとする」とは、ΔTをゼロにする場合に限らず、ΔTをT/2の10分の1以下とする場合でもよく、ΔTをT/2の20分の1以下とする場合が好ましく、ΔTをゼロにするのがより好ましい。
磁気回路ユニット2の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
磁気回路ユニット2は、磁心21が第1磁気抵抗を構成し、磁気シールド25が第2磁気抵抗を構成する。
磁心21は、軟磁性材料により形成されているのが好ましい。軟磁性材料としては、例えば、コバルト基アモルファス合金が好ましい。これにより、電流検出装置1は、磁心21の軟磁性材料としてパーマロイを採用する場合に比べて、磁心21の磁化曲線の周波数依存性を低下させることが可能となり、より高い周波数で使用することが可能となる。軟磁性材料としては、フェライトなどを採用してもよい。
磁心21は、C字状に形成されている。より詳細には、磁心21は、仮想円の円周から、中心角が20度の円弧に相当する部分をカットしたC字状に形成されている。磁心21は、厚さ20μm程度のシート状である。磁心21に生じる磁束は、励磁電流i3によって生じる磁束φ3と、電流i10によって生じる磁束φ10と、フィードバック電流i4によって生じる磁束φ4と、がある。
コイル22は、銅線によって形成されている。コイル22は、一端が加算回路5の出力端に接続され、他端が抵抗R1を介してグラウンドに接続されている。
磁気回路ユニット2は、図2Bに示すように、磁心21を収納する第1ケース23を備えるのが好ましい。第1ケース23は、C字状に形成されている。磁気回路ユニット2は、コイル22が第1ケース23の外周面に巻かれているのが好ましい。言い換えれば、磁気回路ユニット2は、コイル22が第1ケース23を介して磁心21に巻かれているのが好ましい。第1ケース23は、コイル22が巻かれるボビンを構成する。第1ケース23は、ボディ231とカバー232とを結合して構成されている。ボディ231およびカバー232の材料は、非磁性材料であるのが好ましい。非磁性材料としては、例えば、ABS樹脂などを採用することができる。第1ケース23は、ボディ231とカバー232とが同じ材料により形成されているのが好ましい。ボディ231は、一面に凹部241(図2Bおよび5B参照)を有する。カバー232は、ボディ231の凹部241を覆う形状に形成されている。第1ケース23は、ボディ231とカバー232とを、接着剤を用いて固定してある。磁気回路ユニット2では、第1ケース23を備えることにより、コイル22の形状を安定させることが可能となり、また、コイル22によって磁心21が変形するのを防止することができる。
磁気回路ユニット2では、磁気シールド25が磁性体により形成されている。磁心21が、第1エアギャップ210(図3参照)を有する。また、磁気シールド25が、第1エアギャップ210に対応する箇所に第2エアギャップ250(図3参照)を有する。これにより、電流検出装置1では、磁心21の第1端211と第2端212とのうちの一方から出た磁束が磁気シールド25を通り第1端211と第2端212とのうちの他方へ入る。よって、電流検出装置1では、磁気シールド25において、励磁回路3からコイル22に流れる電流i3によって磁心21に生じる磁束φ3を、磁気シールド25を通る磁束φ25によりキャンセルすることが可能となる。第1エアギャップ210の第1ギャップ長G1および第2エアギャップ250の第2ギャップ長G2を大きくしすぎると、導体10の位置による検出精度のばらつきが生じやすくなる。導体10の位置による検出精度のばらつきを小さくする観点からは、第1ギャップ長G1および第2ギャップ長G2は、小さいほうが好ましい。
磁気シールド25を形成する磁性体は、例えば、フェライトである。磁気シールド25は、第1端251と第2端252とを有する。磁気回路ユニット2では、図3に示すように、磁心21の厚さ方向において、磁心21の第1端211と磁気シールド25の第1端251とが重なり、磁心21の第2端212と磁気シールド25の第2端252とが重なっている。磁気シールド25は、磁心21の厚さ方向に沿った深さ方向の寸法が、磁気シールド25の第1端251および第2端252において、第1端251と第2端252との間の部位よりも小さい。
磁気回路ユニット2では、コイル22が磁心21の第1端211から第2端212にかけて巻かれているのが好ましい。これにより、電流検出装置1では、コイル22の巻き数を多くでき、コイル22を磁気飽和させるために必要な励磁電流i3の大きさを低減することが可能となり、低消費電力化を図ることが可能となる。
ところで、磁気回路ユニット2では、磁心21が、C字状に形成され、互いに対向する第1端面2111と第2端面2122とを有する。また、磁気回路ユニット2では、磁気シールド25が、C字状に形成され、互いに対向する第1端面2511と第2端面2522とを有する。これにより、電流検出装置1は、磁気回路ユニット2に対する導体10の相対的な位置のずれによる検出精度の低下を抑制することが可能となる。より詳細には、電流検出装置1は、図1に示す導体10が、磁心21により囲まれた空間の中心OX(図6参照)を通るように配置して使用するのが好ましいが、中心OXからずれた場合でも検出精度の低下を抑制する
磁気回路ユニット2は、磁心21の第1端面2111が磁気シールド25の第1端面2511よりも後退し、磁心21の第2端面2122が磁気シールド25の第2端面2522よりも後退している。これにより、磁気回路ユニット2は、励磁電流i3によって磁心21を通る磁束φ3(図6参照)の大きさと磁気シールド25を通る磁束φ25(図6参照)の大きさとがほぼ等しく、かつ、磁束φ3と磁束φ25との向きが反対になるように構成することが可能となる。要するに、電流検出装置1では、磁気回路ユニット2全体としてみたときに、見かけ上、磁束φ3を磁束φ25でキャンセルすることが可能となり、雑音端子電圧を低減することが可能となる。また、電流検出装置1では、第1エアギャップ210および第2エアギャップ250への漏れ磁束を低減することが可能となり、磁心21を磁気飽和させるために必要な励磁電流i3の増大を抑制することが可能となるので、低消費電力化を図ることが可能となる。
磁気シールド25は、長さ方向に直交する断面形状がU字状である。磁気回路ユニット2は、磁気シールド25を覆う第2ケース26を備えるのが好ましい。第2ケース26は、C字状に形成されているのが好ましい。第2ケース26は、長さ方向に直交する断面形状がU字状である。第2ケース26の材料は、非磁性材料であるのが好ましい。非磁性材料としては、例えば、ABS樹脂などを採用することができる。磁気回路ユニット2は、全体としてC字状に形成されている。
以下では、磁気回路ユニット2の製造工程について、図5A〜5Fを参照しながら簡単に説明する。
磁気回路ユニット2の製造工程は、下記の第1工程、第2工程、第3工程、第4工程、第5工程および第6工程を順次行う。
第1工程では、C字状の磁心21を準備する(図5A)。
第2工程では、磁心21をボディ231の凹部241に収納する(図5B)。磁心21とボディ231とは、例えば、非磁性材料の接着剤により接着するのが好ましい。
第3工程では、ボディ231にカバー232を非磁性材料の接着剤により接着することによって第1ケース23を形成する(図5C)。
第4工程では、第1ケース23にコイル22を巻く(図5D)。
第5工程では、磁心21と第1ケース23とコイル22とを囲むように磁気シールド25を配置する(図5E)。磁気シールド25と第1ケース23との間の空間には、非磁性材料の封止材を充填するのが好ましい。封止材としては、例えば、ポリイミドを採用することができる。
第6工程では、磁気シールド25を覆うように第2ケース26を配置する(図5F)。磁気シールド25と第2ケース26とは非磁性材料の接着剤により接着するのが好ましい。
磁気回路ユニット2は、磁心21と磁気シールド25との距離G3(図8参照)が、第1エアギャップ210の第1ギャップ長G1(図3参照)および第2エアギャップ250の第2ギャップ長G2(図3参照)よりも短いのが好ましい。これにより、電流検出装置1では、漏れ磁束を低減でき、磁心21を通る磁束φ3の大きさと磁気シールド25を通る磁束φ25の大きさとの差をより小さくすることが可能となる。距離G3は、磁心21の厚さ方向における距離である。距離G3は、1000μm以下であるのが好ましく、500μm以下であるのがより好ましい。
実施形態に記載した材料、数値等は、好ましい例を示しているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。
例えば、励磁回路3からコイル22に印加する交流電圧v3の波形は、正弦波に限らず、方形波、三角波などでもよい。交流電圧v3の波形方形波の場合、交流電源31は、例えば、方形波の交流電圧を発生する方形波発振回路により構成すればよい。また、交流電圧v3の波形が三角波の場合、交流電源31は、例えば、三角波の交流電圧を発生する三角波発振回路により構成すればよい。また、励磁回路3は、限流用抵抗R32を備えず交流電源31のみを備えた構成としてもよい。
また、フィードバック回路4は、PWM回路41を備えない構成として、第1抵抗R1の両端電圧v1を平均化回路42で平均化するように構成してもよい。また、フィードバック回路4は、平均化回路42を積分回路により構成する代わりに、実効値演算回路と、減算回路と、で構成してもよい。この場合には、実効値演算回路は、第1抵抗R1の両端電圧v1が正の期間のときに第1実効値を演算する。また、実効値演算回路は、第1抵抗R1の両端電圧v1が負の期間のときに第2実効値を演算する。減算回路は、第1実効値から第2実効値を減算する。この場合、フィードバック回路4は、減算回路の出力からフィードバック電流Ifを生成する。
また、加算回路5の構成は、オペアンプ51を用いた反転形加算回路に限定されない。
1 電流検出装置
2 磁気回路ユニット
3 励磁回路
4 フィードバック回路
5 加算回路
6 検出回路
10 導体
21 磁心
22 コイル
25 磁気シールド
41 PWM回路
42 平均化回路
43 アンプ
210 第1エアギャップ
211 第1端
212 第2端
250 第2エアギャップ
2111 第1端面
2122 第2端面
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
i3 励磁電流
i4 フィードバック電流
φ3 磁束
φ4 磁束
φ10 磁束
G1 第1ギャップ長
G2 第2ギャップ長
G3 距離

Claims (6)

  1. 磁心と前記磁心に巻かれたコイルとを含む磁気回路ユニットと、前記コイルへ前記磁心を磁気飽和させる交流電圧を印加する励磁回路と、前記磁心の近くに配置された導体に流れる電流によって前記磁心に生じる磁束をキャンセルするためのフィードバック電流を出力するフィードバック回路と、前記励磁回路から出力される励磁電流と前記フィードバック電流とを加算する加算回路と、前記導体に流れる電流に応じた前記フィードバック電流を検出する検出回路と、を備え、
    前記磁気回路ユニットが、前記磁気回路ユニットの外部への漏れ磁束を低減する磁気シールドを備え、
    前記磁気シールドが、前記磁心と前記コイルとを囲んで配置されており、
    前記磁気シールドは、磁性体により形成され、
    前記磁心が第1エアギャップを有し、
    前記磁気シールドが前記第1エアギャップに対応する箇所に第2エアギャップを有する、
    ことを特徴とする電流検出装置。
  2. 前記磁心と前記磁気シールドとの距離が、前記第1エアギャップの第1ギャップ長および前記第2エアギャップの第2ギャップ長よりも短い、
    ことを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  3. 前記磁心は、C字状に形成され、互いに対向する第1端面と第2端面とを有し、
    前記磁気シールドは、C字状に形成され、互いに対向する第1端面と第2端面とを有する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電流検出装置。
  4. 前記磁気回路ユニットは、前記磁心の第1端面が前記磁気シールドの第1端面よりも後退し、前記磁心の第2端面が前記磁気シールドの第2端面よりも後退している、
    ことを特徴とする請求項3記載の電流検出装置。
  5. 前記コイルが前記磁心の第1端から第2端にかけて巻かれている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電流検出装置。
  6. 前記フィードバック回路は、前記コイルに流れる電流を電流電圧変換する第1抵抗と、前記第1抵抗の両端電圧を交流のPWM信号に変換するPWM回路と、前記PWM回路から出力されるPWM信号を平均化して出力する平均化回路と、前記平均化回路の出力を増幅するアンプと、前記アンプと前記加算回路との間に接続され前記フィードバック電流が流れる第2抵抗と、を備え、前記検出回路は、前記第2抵抗の両端電圧から前記フィードバック電流を検出する、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の電流検出装置。
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