以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[写真シール作成装置の外観構成]
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール作成装置1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるが、主に2人または3人等の複数人である。
写真シール作成装置1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、背景や前景の画像となる合成用画像や手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に臨む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図示せず)により構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図示せず)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって、それぞれの下部が、例えば金属製の略コの字型の部材である連結部23A’によって連結される。また、撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって、それぞれの下部が、例えば金属製の略コの字型の部材である連結部23B’(図示せず)によって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。図示されないが、撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。撮影空間の内部には床材27が設置される。利用者は、撮影空間に入り、床材27の上に立って撮影を行うことになる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキー用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキー用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、撮影処理や編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、フラッシュとして撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に、蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集作業に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の右側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。斜面72の左側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。さらに、支持部73Aの右側には、板状の形状を有し、事後接客部13が連結して設けられる支持部73Cが設けられる。また、支持部73Cの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
図2は、写真シール作成装置1を別の角度から見た斜視図である。
事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、編集部12の右側面に接合されて設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
次に、各装置の構成について説明する。
[撮影部の構成]
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。
正面パネル41の中央からやや上側には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、レンズやCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ92には、適宜、撮影結果としての静止画像や、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
カメラ91の上側および左右を囲むように半円状の発光面(乳白アクリル板)が設けられた正面ストロボ93は、内蔵されたストロボがカメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の上方に右上ストロボ82および左上ストロボ83が設置される。右上ストロボ82は、内蔵されたストロボが発光することで、利用者を、利用者から見て右上前方から照射し、左上ストロボ83は、内蔵されたストロボが発光することで、利用者を、利用者から見て左上前方から照射する。
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ84も設けられる。右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、および正面ストロボ93の内部には、ストロボの他に、蛍光灯を設けるようにし、天井ストロボユニット24の内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられるようにしてもよい。各ストロボの発光量が調整されることによって、または、発光させるストロボの数が調整されることによって、利用者に照射される光が調整される。
足元ストロボ84の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口85が設けられる。
ベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
[背景部の構成]
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ103が取り付けられる。
[編集部の構成]
図6は、編集部12の背面側(編集空間A2−2側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。
[事後接客部の構成]
図7は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161は、利用者の指等を用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、事後接客処理に用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下にはスピーカ162が設けられ、スピーカ162の下にはシール紙排出口163が設けられる。
スピーカ162は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
シール紙排出口163には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
[写真シール作成装置の内部構成]
次に、写真シール作成装置1の内部構成について説明する。図8は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口85に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明装置223は、撮影空間A1内の各ストロボの内部に設けられるストロボ(フラッシュ)であり、制御部201より供給される照明制御信号に従って発光する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、正面ストロボ93、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面右ストロボ102、背面左ストロボ103が設けられている。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、スピーカ162、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。
プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口163に排出する。
[制御部の構成]
次に、制御部201について説明する。図9は、制御部201がROM206などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
制御部201は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理や利用者グループを撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部301、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部302、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部303、および、編集作業を終了した利用者グループを接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部304を有する。
このように、制御部201は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
[編集処理部の構成例]
図10は、編集処理部302の詳細な機能構成例を示すブロック図である。
編集処理部302は、撮影画像取得部321、表示制御部322、入力受付部323、加工処理部324、落書き編集部325、および分割数設定部326から構成される。
撮影画像取得部321は、撮影空間A1における撮影処理により得られる撮影画像を取得する。
表示制御部322は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。
入力受付部323は、タッチパネルモニタ92に表示される各種のGUIに対して利用者により行われる操作入力を受け付ける。
加工処理部324は、撮影画像に対して所定の加工を施す処理を行う。
落書き編集部325は、編集空間A2−1や編集空間A2−2において行われる、利用者による撮影画像に対する落書き編集作業に関する処理を行う。
分割数設定部326は、シールレイアウトを決定するシール紙の分割数の設定に関する処理を行う。シールレイアウトは、写真シール作成ゲームの一連の処理において最終的に出力されるシール紙における画像(編集済み画像)の配置を示すものである。
[写真シール作成装置の動作]
ここで、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、写真シール作成装置1の撮影処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、ステップS2において、撮影処理部301は、撮影部208を制御し、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を出力する撮影処理を行う。この撮影処理により得られた撮影画像は、記憶部202に記憶される。
撮影処理においては、例えば6回の撮影が行われ、撮影結果として、6枚の撮影画像が得られる。もちろん、撮影が行われる回数は6回に限られない。
ステップS3において、撮影処理部301は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ92に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
ステップS4において、編集処理部302は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部209を制御し、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、落書き編集が施された編集済み画像を出力する編集処理を行う。
ステップS5において、編集処理部302は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
ステップS6において、印刷処理部303は、撮影処理により得られた撮影画像、または編集処理により得られた編集済み画像を、印刷画像としてプリンタ241に出力してシール紙に印刷する印刷処理を行う(開始する)。
また、タブレット内蔵モニタ161に表示される、事後接客処理の開始ボタンが選択されると、ステップS7において、事後接客処理部304は、印刷終了待機中の利用者に対する事後接客処理を行う。具体的には、事後接客処理部304は、撮影画像や編集済みの画像を、携帯送信用画像として携帯端末に送信する携帯送信ゲーム処理を事後接客処理として行う。
印刷が終了すると、ステップS8において、事後接客処理部304は、印刷が終了した旨をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口163に排出し、処理を終了させる。
[編集処理の流れ]
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS4の編集処理の流れを説明する。
編集処理が開始されると、ステップS31において、撮影画像取得部321は、撮影処理部301により得られた、例えば6枚の撮影画像を、記憶部202から取得する。
ステップS32において、編集処理部302は、レタッチ処理を行う。レタッチ処理は、利用者の操作に基づいて、撮影画像における被写体(利用者)の所定の部分に対して加工を施す処理である。
ステップS33において、表示制御部322は、タブレット内蔵モニタ131にGUIを表示し、入力受付部323は、利用者からの指示を受け付け、利用者それぞれの名前(おなまえ)を入力させる。
ステップS34において、表示制御部322は、タブレット内蔵モニタ131にGUIを表示し、入力受付部323は、利用者からの指示を受け付け、背景画像を選択させる。
ステップS35において、落書き編集部325は、タブレット内蔵モニタ131やスピーカ231等を制御して、落書き作業の流れを案内する画像や音声を出力することにより、利用者に対して落書き作業のガイダンスを行う。
ステップS36において、表示制御部322は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示する。
ステップS37において、落書き編集部325は、編集部209Aまたは編集部209B(利用者が編集作業を行う方)の各部を制御して、利用者による撮影画像に対する落書き作業を受け付ける落書き編集処理を行う。すなわち、落書き編集部325は、利用者の編集入力によって、編集対象画像に合成用画像を合成する。
落書き作業が終了すると、ステップS38において、表示制御部322は、タブレット内蔵モニタ131にGUIを表示し、入力受付部323は、利用者からの指示を受け付け、シール紙の分割数を選択させる。そして、分割数設定部326は、利用者からの指示に応じて、シール紙の分割数を設定し、シールレイアウトを決定する。
その後、編集処理部302が、落書き編集処理の結果得られた編集済み画像を、記憶部202に保存(記憶)させると、図11のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。
[レタッチ処理の詳細]
ここで、図13のフローチャートを参照して、図12のステップS32におけるレタッチ処理の詳細について説明する。
ステップS51において、加工処理部324は、複数枚の撮影画像それぞれにおける利用者の目および顔を加工する。具体的には、加工処理部324は、複数枚の撮影画像それぞれにおける利用者の目の領域と顔の領域をそれぞれ抽出し、抽出したそれぞれの領域の画像に対して加工を施す。例えば、1枚の撮影画像について、目の領域が抽出された場合、加工処理部324は、その領域に含まれる目の大きさを例えば3段階で拡大し、それぞれの大きさに目が拡大された3枚の撮影画像を生成する。また、1枚の撮影画像について、顔の領域が抽出された場合、加工処理部324は、その領域に含まれる顔の大きさを例えば3段階で縮小し、それぞれの大きさに顔が縮小された3枚の撮影画像を生成する。
ここで、3段階で拡大される目のうちの1つは、拡大されていない目としてもよく、3段階で縮小される顔のうちの1つは、縮小されていない顔としてもよい。
また、上述した顔の加工では、顔の大きさを縮小するのみであったが、顔が整って見えるようになれば、顔を部分的に拡大したり縮小したりするようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、利用者が複数の場合、撮影処理部301は、1回の撮影により利用者毎の撮影画像を取得することができる。したがって、この場合、目および顔の加工は、利用者毎の撮影画像に対して行われる。
ステップS52において、表示制御部322は、利用者による、撮影画像における利用者の目および顔の加工の度合いの選択を受け付ける選択画面である、目および顔のレタッチ画面を表示する。
図14は、目および顔のレタッチ画面の例を示す図である。
図14に示されるように、レタッチ画面510には、主な構成が、左右に2つずつ設けられている。これにより、基本的に同じ組の2人の利用者が同時に、撮影画像における利用者の目および顔の加工の度合いを選択することができる。
加工対象画像表示領域511−1には、タブレット内蔵モニタ131に対して左側の利用者の撮影画像のうちの所定の1枚が表示され、加工対象画像表示領域511−2には、タブレット内蔵モニタ131に対して右側の利用者の撮影画像のうちの所定の1枚が表示される。
加工対象画像表示領域511−1の下側には、撮影画像における利用者の目の大きさを選択するための選択ボタン521−1乃至523−1、顔の大きさを選択するための選択ボタン531−1乃至533−1、および、選択された目の大きさおよび顔の大きさを確定するためのOKボタン541−1が設けられている。
選択ボタン521−1乃至523−1には、それぞれ大きさの異なる目の領域の画像が表示されている。具体的には、選択ボタン521−1には、拡大されていない目の領域の画像が表示され、選択ボタン522−1には、やや拡大された目の領域の画像が表示されている。さらに、選択ボタン523−1には、選択ボタン521−2に表示されている目の領域の画像より拡大された目の領域の画像が表示されている。
ここで、選択ボタン521−1乃至523−1に表示される画像は、ステップS51において生成された、3段階で目の大きさが拡大された3枚の撮影画像の目の領域部分であってもよいし、予め用意されたモデル画像について、3段階で目の大きさが拡大された画像の目の領域部分であってもよい。
そして、選択ボタン521−1乃至523−1のいずれかが選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目の領域が、ステップS51において生成された撮影画像のいずれかの目の領域部分に置き換わる。
具体的には、選択ボタン521−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目が、拡大されていない大きさの目(ナチュラルeye)となり、選択ボタン522−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目は、やや拡大された大きさの目(おすすめeye)となり、選択ボタン523−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目は、拡大された大きさの目(ボリュームeye)となる。
また、選択ボタン531−1乃至533−1には、それぞれ大きさの異なる顔の領域の画像が表示されている。具体的には、選択ボタン531−1には、縮小されていない顔の領域の画像が表示され、選択ボタン532−1には、やや縮小された顔の領域の画像が表示されている。さらに、選択ボタン533−1には、選択ボタン531−2に表示されている顔の領域の画像より縮小された顔の領域の画像が表示されている。
ここで、選択ボタン531−1乃至533−1に表示される画像は、ステップS51において生成された、3段階で顔の大きさが縮小された3枚の撮影画像の顔の領域部分であってもよいし、予め用意されたモデル画像について、3段階で顔の大きさが縮小された画像の顔の領域部分であってもよい。
そして、選択ボタン531−1乃至533−1のいずれかが選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の顔の領域が、ステップS51において生成された撮影画像のいずれかの顔の領域部分に置き換わる。
具体的には、選択ボタン531−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の顔が、縮小されていない大きさの顔(ナチュラルface)となり、選択ボタン532−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の顔は、やや縮小された大きさの顔(おすすめface)となり、選択ボタン533−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の顔は、縮小された大きさの顔(超小顔face)となる。
タブレット内蔵モニタ131に対して左側の利用者は、選択ボタン521−1乃至523−1のいずれかを選択し、さらに、選択ボタン531−1乃至533−1のいずれかを選択し、OKボタン541−1を押下することで、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目の大きさおよび顔の大きさを変更することができる。
一方、加工対象画像表示領域511−2の下側には、撮影画像における目の大きさを選択するための選択ボタン521−2乃至523−2、顔の大きさを選択するための選択ボタン531−1乃至533−2、および、選択された目の大きさおよび顔の大きさを確定するためのOKボタン541−2が設けられているが、これらの機能は、基本的には、選択ボタン521−1乃至523−1、選択ボタン531−1乃至533−1、およびOKボタン541−1と同様である。
つまり、タブレット内蔵モニタ131に対して右側の利用者は、選択ボタン521−2乃至523−2のいずれかを選択し、選択ボタン531−2乃至533−2のいずれかを選択し、OKボタン541−2を押下することで、撮影画像における利用者の目の大きさおよび顔の大きさを変更することができる。
このようにして、利用者の目の大きさおよび顔の大きさが変更された撮影画像が生成される。
なお、OKボタン541−1およびOKボタン541−2のいずれかが押下されないで所定の時間が経過した場合、すなわち、タイムアウトした場合、対応する利用者の撮影画像における目の大きさおよび顔の大きさは、それぞれ所定の大きさ(例えば、おすすめeyeとおすすめface)に変更されるようになる。
そして、OKボタン541−1およびOKボタン541−2が押下されるか、または、OKボタン541−1およびOKボタン541−2のいずれかが押下されないで所定の時間が経過する等した後、ステップS53において、加工処理部324は、複数枚の撮影画像それぞれにおける利用者のまつ毛部分を加工する。具体的には、加工処理部324は、利用者の目の大きさおよび顔の大きさが変更された撮影画像における利用者の目近傍の領域を抽出し、抽出した領域に含まれるまつ毛の量を例えば2段階で増量し、それぞれの量にまつ毛が増量された2枚の撮影画像を生成する。
なお、まつ毛は、目の輪郭に沿ってその輪郭に対して略垂直に発達した体毛とされる。
[まつ毛加工処理の詳細]
ここで、図15のフローチャートを参照して、まつ毛加工の処理の詳細について説明する。
ステップS71において、加工処理部324は、撮影画像に対して顔認識を行う。
ステップS72において、加工処理部324は、撮影画像において顔認識された顔の領域から、目近傍の領域を抽出する。例えば、加工処理部324は、目の輪郭点を特定することで、目を含む矩形領域を抽出する。
ステップS73において、加工処理部324は、抽出した領域において、エッジ検出処理等を施すことにより、まつ毛部分を推測し、まつ毛のマスク画像(まつ毛マスク画像)を生成する。まつ毛部分の推測に際しては、例えば、目の輪郭近傍で黒色の色情報が抽出された複数の線分が並ぶ領域(線分領域)をまつ毛部分とする。
ステップS74において、加工処理部324は、生成したまつ毛マスク画像を用いて、撮影画像における利用者のまつ毛部分を加工する。具体的には、加工処理部324は、撮影画像において、まつ毛マスク画像に対応する領域に対して、所定の画像処理(コントラスト、明るさ、色調の変更、トーンカーブ補正等)を施すことにより、撮影画像におけるまつ毛部分を強調する(色を濃くする)。
上述した処理によれば、まつ毛部分である線分領域の線分それぞれが拡大され、まつ毛1本1本を太くする加工が施される。
なお、撮影画像のまつ毛マスク画像に対応する領域において、まつ毛マスク画像を、まつ毛部分である線分領域の線分が並ぶ方向に所定回数ずらして用いることで、まつ毛の本数を増やす加工が施されるようにしてもよい。
さらに、まつ毛1本1本を太くする加工と、まつ毛の本数を増やす加工の両方が施されるようにしてもよい。
このような処理により、撮影画像におけるまつ毛の量を増やす加工をことができる。
さて、図13のフローチャートに戻り、ステップS54において、表示制御部322は、撮影画像における利用者のまつ毛の加工の度合いの選択を受け付ける選択画面である、まつ毛のレタッチ画面を表示する。
図16は、まつ毛のレタッチ画面の例を示す図である。
図16に示されるように、レタッチ画面550には、レタッチ画面510と同様、主な構成が、左右に2つずつ設けられている。これにより、基本的に同じ組の2人の利用者が同時に撮影画像における利用者のまつ毛の加工の度合いを選択することができる。
また、レタッチ画面550においては、レタッチ画面510と同様、加工対象画像表示領域511−1および加工対象画像表示領域511−2が表示される。
加工対象画像表示領域511−1の下側には、撮影画像における利用者のまつ毛の量を選択するための盛れるボタン551−1,552−1、および、加工前のまつ毛と加工後のまつ毛の見本となるサンプル画像が表示されるサンプル表示領域561−1が設けられている。
盛れるボタン551−1は、撮影画像における利用者のまつ毛部分に加工を施す(まつ毛の量を増やす)ときに選択されるボタンであり、盛れるボタン552−1は、撮影画像における利用者のまつ毛部分に加工を施さないときに選択されるボタンである。
そして、盛れるボタン551−1,551−2のいずれかが選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目の領域が、ステップS53において生成された撮影画像のいずれかの目の領域部分に置き換わる。
具体的には、盛れるボタン551−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者のまつ毛が増量された(ON)状態となり、選択ボタン552−1が選択されると、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者のまつ毛が増量されていない(OFF)状態となる。
タブレット内蔵モニタ131に対して左側の利用者は、盛れるボタン551−1,552−1のいずれかを選択することで、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者のまつ毛の量を変更する(まつ毛1本1本を太くしたり、まつ毛の本数を増やす)ことができる。
なお、表示制御部322は、加工対象画像表示領域511−1に、まつ毛部分に加工が施されていない撮影画像を表示した状態で、まつ毛部分に対する加工の度合いの選択を受け付ける。すなわち、レタッチ画面550が最初に表示されたときには、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像は、まつ毛部分に加工が施されていない状態(選択ボタン552−1が選択された状態)で表示される。
これにより、利用者によって盛れるボタン551−1が選択されたときに、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像が、まつ毛部分に加工が施されていない状態からまつ毛部分に加工が施された状態に変化するようになり、利用者に対して、加工が施されることによるまつ毛部分の変化を強く印象づけることができるようになる。
一方、加工対象画像表示領域511−2の下側には、撮影画像におけるまつ毛の量を選択するための盛れるボタン551−2,552−2、および、加工前のまつ毛と加工後のまつ毛の見本となるサンプル画像が表示されるサンプル表示領域561−2が設けられているが、これらの機能は、基本的には、盛れるボタン551−1,552−1、およびサンプル表示領域561−1と同様である。
タブレット内蔵モニタ131に対して右側の利用者は、盛れるボタン551−2,552−2のいずれかを押下することで、撮影画像における利用者のまつ毛の量を変更することができる。
このようにして、利用者のまつ毛の量が変更された撮影画像が生成される。
そして、盛れるボタン551−2または552−2が押下されてから、所定の時間が経過する等した後、処理は、図12のステップS32に戻り、それ以降の処理が行われる。
従来は、撮影画像において目を強調するために、図17に示される目領域画像571に含まれる目の大きさを拡大することで、目強調画像572を生成することが行われていたが、撮影画像における利用者の顔の中で、目だけが極端に大きくなってしまうと、いかにも加工を施したような、不自然な印象を与えてしまうことがあった。
一方、以上の処理によれば、目領域画像571のまつ毛部分に対して加工が施された目強調画像573が生成されるので、いかにも加工を施したような、不自然な印象を与えることなく、より自然に、目が強調された画像を提供することが可能となる。
また、以上の処理においては、目および顔の加工が行われた後に、まつ毛の加工が行われるので、利用者は、それぞれの加工において、どのような画像処理が施されるかを把握することができる。したがって、最終的に得られる画像において、その画像処理の内容を意識することが可能となり、結果として、利用者にとって印象に残る加工が施された、見栄えのよい画像を提供することが可能となる。
以上においては、目および顔のレタッチ画面が表示された後に、まつ毛のレタッチ画面が表示されるようにしたが、この順番は逆であってもよい。
また、以上においては、レタッチ処理において、目および顔の加工と、まつ毛部分の加工とを、異なるレタッチ画面を表示させることで行わせるようにしたが、これらの加工を同一のレタッチ画面を表示させることで行わせるようにしてもよい。
[レタッチ処理の他の例]
ここで、図18のフローチャートを参照して、目および顔の加工と、まつ毛部分の加工とを、同一のレタッチ画面を表示させることで行わせるようしたレタッチ処理の例について説明する。
ステップS91において、加工処理部324は、撮影画像における利用者の目、顔、およびまつ毛部分を加工する。これにより、例えば、3段階で目領域が拡大された3枚の撮影画像、3段階で顔領域が縮小された3枚の撮影画像、そして、2段階でまつ毛が増量された2枚の撮影画像が生成される。
ステップS92において、表示制御部322は、利用者による撮影画像における利用者の目、顔、およびまつ毛の加工の度合いの選択を受け付ける選択画面である、目、顔、およびまつ毛のレタッチ画面を表示する。
図19は、目、顔、およびまつ毛のレタッチ画面の例を示す図である。
なお、図19のレタッチ画面580において、図14のレタッチ画面510に設けられている構成と同様の構成については、その説明を省略する。すなわち、図19のレタッチ画面580において、図14のレタッチ画面510と異なる点は、加工対象画像表示領域511−1の左側に、盛れるボタン581−1,582−1、および案内表示領域583−1が新たに設けられ、加工対象画像表示領域511−2の右側に、盛れるボタン581−2,582−2、および案内表示領域583−2が新たに設けられている点である。
なお、盛れるボタン581−1,582−1,581−2,582−2は、それぞれ、盛れるボタン551−1,552−1,551−2,552−2と同様の機能を有する。さらに、案内表示領域583−1,583−2には、盛れるボタン581−1,581−2が選択されることで、撮影画像における利用者のまつ毛部分が強調されることを案内する文言「“盛れるボタン”でもっと盛れる!」が表示されている。
タブレット内蔵モニタ131に対して左側の利用者は、選択ボタン521−1乃至523−1のいずれかを選択し、選択ボタン531−1乃至533−1のいずれかを選択し、さらに、盛れるボタン581−1,582−1のいずれかを選択することで、加工対象画像表示領域511−1に表示される撮影画像における利用者の目の大きさおよび顔の大きさ、およびまつ毛の量を変更することができる。
同様に、タブレット内蔵モニタ131に対して右側の利用者は、選択ボタン521−2乃至523−2のいずれかを選択し、選択ボタン531−2乃至533−2のいずれかを選択し、さらに、盛れるボタン581−2,582−2のいずれかを選択することで、加工対象画像表示領域511−2に表示される撮影画像における利用者の目の大きさおよび顔の大きさ、およびまつ毛の量を変更することができる。
このようにして、利用者の目の大きさ、顔の大きさ、およびまつ毛の量が変更された撮影画像が生成される。
そして、OKボタン541−2および541−2が押下されるか、または、所定の時間が経過する等した後、処理は、図12のステップS32に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上の処理によれば、1つのレタッチ画面において、目、顔、およびまつ毛部分の加工を行わせるようにしたので、利用者は、加工対象画像表示領域に表示される撮影画像を確認しながら目、顔、およびまつ毛をバランスよく変更することができ、結果として、利用者の所望する見栄えの画像を提供することが可能となる。
なお、レタッチ画面580における案内表示領域583−1,583−2に、図20に示されるように、加工前のまつ毛と加工後のまつ毛の見本となるサンプル画像が表示されるようにしてもよい。
また、上述した処理においては、目の大きさの3段階の変更と、まつ毛の量の2段階の変更とをあわせて、撮影画像における利用者の目に対して、6段階の加工を施すことが可能となり、利用者の所望する撮影画像を提供することができる。
さらに、まつ毛の加工の度合いを2段階ではなく、3段階以上にしてもよい。これにより、撮影画像における利用者の目に対して、より多くの段階の加工を施すことが可能となり、より一層、利用者の所望する撮影画像を提供することができるようになる。
また、上述した処理においては、目、顔、およびまつ毛部分に対する加工の度合いを、それぞれ利用者に選択させるようにしたが、目、顔、およびまつ毛部分それぞれに対する加工の度合いが予め組み合わされた加工パターンを用意し、利用者に選択させるようにしてもよい。
例えば、図19のレタッチ画面580上に、加工パターンとして、「クール」や「かわいい」等のジャンルを選択させる選択ボタンを設けるようにする。そして、例えば「クール」のボタンが選択された場合には、目の大きさ“ナチュラルeye”、顔の大きさ“ナチュラルface”、まつ毛“OFF”となるように、撮影画像における利用者の目、顔、およびまつ毛に対する加工が施され、「かわいい」のボタンが選択された場合には、目の大きさ“おすすめeye”、顔の大きさ“超小顔”、まつ毛“ON”となるように、撮影画像における利用者の目、顔、およびまつ毛に対する加工が施されるようにする。
これにより、加工パターンとしての「クール」や「かわいい」等のジャンルで表されるイメージに合わせた加工を撮影画像に施すことができるとともに、利用者による選択の手間を低減し、操作時間の短縮を図ることができるようになる。
なお、このとき、レタッチ画面580においては、加工パターンによって選択されている加工の度合いに対応する選択ボタン(例えば、「クール」のボタンが選択された場合、選択ボタン521−1,531−1,582−1)をアクティブにするようにする。これにより、利用者に、どのような加工が撮影画像に施されるかを把握させることができる。
また、以上においては、目の大きさや顔の大きさ、まつ毛の有無を選択させる選択ボタンが選択される前に、目や顔、まつ毛の加工が施されるものとしたが、目の大きさや顔の大きさ、まつ毛の有無を選択ボタンが選択された後に、その選択ボタンに対応する加工が目や顔、まつ毛の加工が施されるようにしてもよい。
さらに、以上においては、レタッチ画面において、目、顔、およびまつ毛に対する加工の度合いを受け付けるようにしたが、これらに限らず、チークの大きさや色味、肌の質感、鼻および唇の色や形状、大きさ、髪の毛の色味等を変更する加工の度合いを受け付けるようにしてもよい。
さらに、以上においては、まつ毛に対する加工として、まつ毛の量を増やす加工が行われるものとしたが、まつ毛の色を、例えば、黒、グレー、ブラウン、ブルー等に変更する加工が行われるようにしてもよい。
[唇を加工するレタッチ処理について]
以上においては、レタッチ処理として、利用者の操作に基づいて、撮影画像における利用者の目および顔を加工する処理について説明したが、他の部分を加工するようにしてもよい。
例えば、利用者の唇を加工するレタッチ処理が行われるようにする。このレタッチ処理においては、撮影画像に写る利用者が個々に識別され、識別された利用者毎に、その唇が加工される。
[識別撮影]
まず、撮影処理において、撮影処理部301は、利用者を被写体とした複数回の撮影のうちの少なくとも1回の撮影として、利用者を識別するための識別撮影を行う。ここでは、複数回の撮影のうちの1回目の撮影として、識別撮影が行われるものとするが、複数回の撮影のうちのいずれの回の撮影として、識別撮影が行われるようにしてもよい。
識別撮影は、被写体となる利用者が複数の場合には、利用者それぞれの顔を識別し、さらに利用者の顔の各パーツ(目、口など)を認識するために行われる撮影である。この撮影により得られた撮影画像(以下、識別用画像という)は、編集処理において編集対象とされたり、印刷処理においてシール紙に印刷されることはなく、顔の識別や顔の各パーツの認識のためだけに利用される。
このような目的から、上述した識別撮影のガイダンスでは、利用者に対して、正面を向いて撮影することを促す画面の表示や音声の出力が行われる。
ガイダンスが終了すると、撮影制御部301によって、カメラ91による動画像の撮影が開始され、撮影によって得られた利用者が映る動画像が、タッチパネルモニタ92上のライブビュー表示画面に表示される。
図21は、識別撮影のライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の上方には、「最初にひとりひとりの顔を登録するよ!枠の中に入って前を向いて撮影してね!」のメッセージが表示される。そのメッセージの下に設けられた画像表示領域511,512には、2人の利用者それぞれが映る動画像がリアルタイムで表示される。また、画像表示領域511,512の下には、「登録した画像はシールに印刷されないよ!」のメッセージが表示される。
カメラ91により撮影された動画像のうち、所定の範囲が切り出されて、画像表示領域511,512の表示に用いられる。2人の利用者は、画像表示領域511,512の表示を確認しながら、それぞれの顔が画像表示領域511,512に収まるように、顔の位置を調整する。
このようなライブビュー画像が所定の時間表示された後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影のタイミングになったとき、撮影制御部301は、識別用画像としての静止画像を取得する撮影を行い、識別撮影の撮影結果をタッチパネルモニタ92に表示させる。
以上のようにして、識別撮影が行われた後、通常の撮影が所定回数行われる。
識別撮影によって得られた識別用画像は、編集処理において、利用者の唇を加工するレタッチ処理に用いられる。なお、このレタッチ処理は、上述したレタッチ処理とは異なり、編集画面が操作されることで行われる。
[編集画面の例]
図22は、利用者の唇を加工するレタッチ処理が実行される編集画面の例を示している。
編集画面は、基本的に、主な構成が左右対象に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域であり、右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。このような構成により、2人の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
以下においては、編集画面の左半分の領域について説明する。なお、編集画面の右半分の領域には、後述する左半分の領域に配置される構成と同じ構成が、位置を対称にして配置される。
編集画面の左半分の領域の中央上方には、サムネイル画像表示領域711が設けられる。
サムネイル画像表示領域711は、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者(タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者)は、サムネイル画像表示領域711に表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択することができる。
編集画面の左半分の領域のほぼ中央には、編集領域712が形成される。
編集領域712は、編集対象として選択された撮影画像(編集対象画像)の表示領域である。利用者は、タッチペン132Aを用いて編集ツールを選択し、編集領域712に表示された撮影画像の編集を行うことができる。
編集領域712の左側には、ペンパレット表示領域713が設けられる。
ペンパレット表示領域713は、手書き入力に用いられる合成用画像であるペン画像の選択に用いられるペンパレットの表示領域である。ペンパレット表示領域713には、ペン画像の線の種類、太さ、色の選択に用いられるボタンが複数表示される。ペンパレット表示領域713のペンパレットは、編集画面が表示されている間、常時表示される。
編集領域712の下方には、編集用パレット表示領域714が設けられる。
編集用パレット表示領域714は、スタンプ画像を主とした合成用画像の選択に用いられる編集用パレットの表示領域である。編集用パレットに表示される合成用画像はカテゴリ毎に分かれており、それぞれのカテゴリ名が付されたタブを選択することによって、編集用パレット表示領域714に表示させる合成用画像を切り替えることができるようになされている。
具体的には、図22の例では、スタンプ画像は、"RECOMMEND","STAMP","MESSAGE","MAKE"、および"PATTERN"の5つのカテゴリに分かれており、そのうちの"RECOMMEND"のカテゴリ名が付されたタブが選択されている。
さらに、図22の例では、"RECOMMEND"のカテゴリに分類されているスタンプ画像は、「スタンプ1」、「スタンプ2」、「おなまえ」、および「日付」の4つの小カテゴリにさらに分かれており、そのうちの「スタンプ1」の小カテゴリ名が付されたボタンが選択されている。
ところで、図22の例では、編集用パレットにおいて"MAKE"のカテゴリ名が付されたタブが選択されることで、利用者の唇を加工するレタッチ処理が行われる。
[編集用パレットの例]
図23は、利用者の唇を加工するレタッチ処理が行われる際の編集用パレットの例を示している。
図23の例では、"MAKE"のカテゴリに分類されているスタンプ画像は、「リップ」、「チーク&つけま」、「なりきり」、および「変身」の4つの小カテゴリにさらに分かれており、そのうちの「リップ」の小カテゴリ名が付されたボタンが選択されている。
図23に示される編集用パレットには、上述した識別撮影により得られた識別用画像において識別された利用者それぞれの顔画像721−1,721−2が、互いに間隔を空けて左右に並んで表示される。
顔画像721−1,721−2それぞれの下方には、顔画像721−1,721−2それぞれに対応する利用者の唇の色を選択させるための選択領域722−1,722−2が設けられる。
選択領域722−1,722−2には、識別された利用者それぞれの唇の色を個別に選択させるための複数のアイコンが表示される。具体的には、選択領域722−1,722−2には、各種の唇の色(リップカラー)を示すアイコンが表示される。
例えば、選択領域722−1において、リップカラーがピンク色のアイコンが選択された場合、編集領域712に表示されている編集対象画像において、顔画像721−1に対応する利用者の唇の色が、ピンク色に変更される。また、選択領域722−2において、リップカラーが赤色のアイコンが選択された場合、編集領域712に表示されている編集対象画像において、顔画像721−2に対応する利用者の唇の色が、赤色に変更される。
このようにして、選択領域においてリップカラーのアイコンが選択される度に、編集対象画像において、アイコンが選択された選択領域に対応する利用者の唇の色が、選択されたアイコンで示される色に変更される。
なお、編集用パレットに表示される顔画像は、編集領域712に表示される編集対象画像と比べて小さい。したがって、利用者は、編集作業を行う際、より大きい編集対象画像を見ることになる。そこで、選択領域においてリップカラーのアイコンが選択されても、その選択領域に対応する顔画像の唇の色は変更されないものとする。
なお、選択領域においてリップカラーのアイコンが選択されることで、その選択領域に対応する顔画像の唇の色が変更されるようにしてもよい。この場合、利用者は、編集用パレット内での視線の移動だけで、変更後の唇の色を確認することができる。
また、編集用パレットに表示される顔画像を、識別用画像において識別された利用者それぞれの顔画像ではなく、編集領域712に表示される編集対象画像から抽出された利用者それぞれの顔画像としてもよい。これにより、利用者は、編集領域712に表示される編集対象画像と、編集用パレットに表示される顔画像のいずれでも、変更後の唇の色を確認することができる。
さて、リップOFFボタン723−1が操作されると、編集領域712に表示されている編集対象画像において、顔画像721−1に対応する利用者の唇の色が最初の状態(色が変更される前の状態)に戻る。同様に、リップOFFボタン723−2が操作されると、編集領域712に表示されている編集対象画像において、顔画像721−2に対応する利用者の唇の色が最初の状態(色が変更される前の状態)に戻る。
また、リップ消しゴム724が操作され、編集対象画像において色が変更されている唇の部分がタッチペンでなぞられると、利用者の区別なく、その部分の色が最初の状態(色が変更される前の状態)に戻る。
[リップカラー変更処理について]
ここで、図24のフローチャートを参照して、上述したリップカラーが変更される処理の詳細について説明する。
この処理は、表示制御部322の制御により、編集対象画像として選択された撮影画像が編集領域712に表示され、図23に示される編集用パレットが編集用パレット表示領域714に表示された状態で実行される。
まず、ステップS111において、編集処理部302は、識別撮影により得られた識別用画像に基づいて、編集対象画像に写る利用者それぞれを識別する。
次に、ステップS112において、入力受付部323は、編集用パレット(図23)において、識別された利用者に対応する選択領域に表示されるリップカラーのアイコンのいずれかが選択されたか否かを判定する。
リップカラーのアイコンのいずれかが選択されるまで、ステップS112の処理は繰り返される。そして、リップカラーのアイコンのいずれかが選択されたと判定されると、処理はステップS113に進む。
ステップS113において、加工処理部324は、編集対象画像において、選択されたアイコンに対応する利用者の唇の色を、選択されたアイコンで示される色に変更する。
具体的には、加工処理部324は、編集対象画像において、対応する利用者の唇の形状や位置を認識する。そして、加工処理部324は、認識された形状で、選択されたアイコンで示される色の合成用画像を、編集対象画像において認識された位置に合成することで、唇の色を変更する。なお、単に、編集対象画像において認識された唇の領域の色情報を変更することで、唇の色が変更されるようにしてもよい。
以上の処理によれば、編集対象画像に写る利用者毎に、唇の色を選択された色に変更することができる。
なお、以上においては、編集用パレットにおいて、利用者それぞれの唇の色を個別に選択させるようにしたが、利用者それぞれの唇の色を一括して選択させるようにしてもよい。
[編集用パレットの他の例]
図25は、利用者それぞれの唇の色を一括して選択させるようにした編集用パレットの例を示している。
図25に示される編集用パレットには、利用者の唇の色を選択させるための選択領域731が設けられる。
選択領域731には、識別された利用者それぞれの唇の色を一括して選択させるための複数のアイコンが表示される。具体的には、選択領域731には、識別用画像において識別された2人の利用者それぞれのリップカラーの組み合わせを示す正方形が左右に2つ並んで構成されるアイコンが表示される。
例えば、選択領域731において、左側の正方形がピンク色で、右側の正方形が赤色のアイコンが選択された場合、編集領域712に表示されている編集対象画像において、識別用画像において識別された2人の利用者のうち、左側の利用者の唇の色がピンク色に変更され、右側の利用者の唇の色が赤色に変更される。
このとき、編集対象画像における利用者の配置(左右の位置)に関わらず、識別用画像において識別された利用者毎に、その唇の色がアイコンで示されるそれぞれの色に変更される。
このようにして、選択領域においてリップカラーの組み合わせを示すアイコンが選択される度に、編集対象画像における利用者それぞれの唇の色が、選択されたアイコンで示されるそれぞれの色に一括して変更される。
利用者それぞれの唇の色が個別に選択されるようにした場合、利用者は、自身の唇の色のみを選択し、一緒に写る他の利用者の唇の色を選択しないおそれがある。そこで、利用者それぞれの唇の色を一括で選択させることで、利用者に、自身の唇の色とともに、一緒に写る他の利用者の唇の色を選択させることができる。
なお、図25に示される編集用パレットには、識別用画像において識別された利用者それぞれの顔画が表示されない分、より多くのアイコンが表示されるようにできる。これにより、唇の色を、より一層様々な色に変更することができる。
さて、入れ替えボタン732が操作されると、選択領域731に表示される全てのアイコンにおけるリップカラーの組み合わせが、左右で入れ替わる。
また、リップOFFボタン733が操作されると、編集領域712に表示されている編集対象画像において、利用者それぞれの唇の色が最初の状態(色が変更される前の状態)に戻る。
さらに、リップ消しゴム734が操作され、編集対象画像において色が変更されている唇の部分がタッチペンでなぞられると、利用者の区別なく、その部分の色が最初の状態(色が変更される前の状態)に戻る。
なお、以上においては、利用者が2人であるものとして説明してきたが、利用者の人数によって、選択領域731に表示されるアイコンの形態が変わるようにしてもよい。
例えば、利用者が3人の場合、識別用画像において識別された3人の利用者それぞれのリップカラーの組み合わせを示す正方形が左右に3つ並んで構成されるアイコンが表示されるようにする。
通常、編集作業に用いられるタッチペンは2本であるので、利用者が3人の場合、そのうちの1人は編集作業に参加できず、他の2人の編集作業の様子を見るだけとなる。そこで、上述したように、3人の利用者それぞれのリップカラーの組み合わせを示すアイコンを用意することで、タッチペンを操作しない利用者に対して、編集作業に参加した印象を与え、その利用者が、編集作業を行っている他の利用者とともに編集作業を楽しむことができる。
なお、利用者が3人以上の場合には、識別用画像において識別された利用者それぞれのリップカラーの組み合わせを示す正方形が人数分並んで構成されるアイコンが表示されるものとする。
さらに、図示はしないが、上述した編集用パレットに、ランダムボタンが設けられるようにしてもよい。ランダムボタンが押下されると、選択領域に表示されているいずれかのアイコンが無作為的に選択されて、編集対象画像における利用者それぞれの唇の色が、無作為に選択されたアイコンに示される色に変更される。これにより、意外性があり面白味のある画像を利用者に提供することができる。
以上においては、編集用パレットの選択領域に、リップカラーを示すアイコンのみが表示されるようにしたが、唇のつやの具合を選択させるリップグロスアイコンが、さらに表示されるようにしてもよい。例えば、リップグロスアイコンとして、唇をつやつやした印象にするためのアイコン(つやアイコン)と、逆に唇のつやを抑えてマットな印象にするためのアイコン(マットアイコン)とが表示されるようにする。この場合、リップカラーを示すアイコンが選択された後、つやアイコンまたはマットアイコンが選択されるようにする。
また、編集用パレットの選択領域に、リップカラーを示すアイコンに代えて、カラーパレットが表示されるようにしてもよい。カラーパレットは、円状のものであっても、マトリクス状のものであってもよい。この場合、編集対象画像における利用者の唇の色が、カラーパレットにおいて利用者に指定された色に変更される。
また、以上においては、利用者の唇を加工するレタッチ処理として、唇の色を変更する処理が行われるものとしたが、唇の大きさや形状(口角の上がり具合、上唇や下唇の形状等)、位置を変更する処理が行われるようにしてもよい。
さらに、以上においては、識別撮影により識別された利用者それぞれの唇の色が、利用者毎に選択された色に変更されるものとしたが、唇以外の顔の各パーツ(目、頬、鼻等)に合成される合成用画像が、利用者毎に選択された色、大きさ、形状等に変更されるようにしてもよい。
例えば、合成用画像として、つけまつ毛やマスカラ、頬紅、さらには、顔に施されるハイライトやシェーディング、ノーズシャドウを模したスタンプ画像が、利用者毎に選択された色、大きさ、形状等に変更されるようにする。
[編集用パレットのさらに他の例]
ところで、以上においては、利用者の唇を加工するレタッチ処理が行われる際の編集用パレットの例について説明したが、ここでは、図26を参照して、さらに他の編集用パレットの例について説明する。
図26の例では、"MAKE"のカテゴリ名が付されたタブが選択され、さらに、「なりきり」の小カテゴリ名が付されたボタンが選択されている。
図26に示される編集用パレットの左端には、利用者の撮影画像741が表示される。撮影画像741は、例えば、識別された2人の利用者のうち、編集画面の左右それぞれに表示される編集用パレットを操作する利用者自身が写る画像とされる。
撮影画像741の右方には、選択領域742が設けられる。選択領域742には、3種類のセットスタンプ画像が表示されている。セットスタンプ画像は、利用者の顔の各パーツに対応するスタンプ画像のセットである。
選択領域742の右方には、選択領域743が設けられる。選択領域743には、3種類のセットスタンプ画像に対応するデザインのスタンプ画像が表示されている。
ここで、選択領域742において、3種類のセットスタンプ画像のうちのいずれかが選択されると、編集領域712に表示されている編集対象画像において、撮影画像741に対応する利用者(すなわち、セットスタンプ画像を選択した利用者)の顔の各パーツ(具体的には、鼻、頬、および頭の部分)に、選択されたセットスタンプ画像が合成される。なお、セットスタンプ画像を構成する、顔の各パーツに対応するスタンプ画像それぞれは、編集対象画像において利用者の顔認識処理が行われることで、顔の各パーツに合成される。
このとき、編集領域712に表示されている編集対象画像において、撮影画像741に対応しない利用者の顔には、セットスタンプ画像は合成されない。
このようにして、識別された利用者毎に、選択されたセットスタンプ画像が合成される。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。