JP6411586B2 - 骨代謝改善剤 - Google Patents

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Description

本発明は、バチルス属微生物の菌体及び/又はその培養物を含む骨代謝・骨密度改善剤、飲食品又は飼料、及び医薬組成物に関する。
ビタミンKは骨の基質となるオステオカルシンのカルボキシル化を促進することが知られている。例えば、健康な閉経後女性に360μgのビタミンK2(メナキノン)を1年間摂取させると、骨代謝マーカーである血中ucOC(非カルボキシル化オステオカルシン)濃度が改善することが報告されている(非特許文献1)。
また、大豆イソフラボンは骨吸収を行う破骨細胞を抑制することが知られている。例えば、健康な閉経後女性に54mgの大豆イソフラボンを1年間摂取させると、骨代謝マーカーである血中DPD(デオキシピリジノリン)濃度が改善することが報告されている(非特許文献2)。
しかし、これらの従来技術においては、骨代謝の改善には有効成分を長期間継続的に摂取する必要があった。また、有効成分を食品から摂取することは、摂取量の点から現実的ではないという問題もあった。
バチルス・ズブチリス C−3102株を鶏に摂取させることで、腸管からのカルシウム吸収が促進されることを報告した特許文献があるが(特許文献1)、この文献の目的はカルシウム吸収の増加により鶏の卵殻厚を増強することにある。鶏において、腸管から吸収されたカルシウムは一端大腿骨に蓄積されて、必要に応じて血中へ骨芽細胞の型で放出され卵殻形成に関与する。カルシウムの吸収代謝を促進することで鳥類の卵殻厚を増強していることから、結果として血中へのカルシウムの放出を促進する可能性を示唆するものと言える。
ビタミンKを10〜200mg/100g真空熱乾菌体含む枯草菌及び一日に45mg以上という多量のビタミンKの投与で骨量を増す効果があることが臨床試験により証明されていることが記載されている(特許文献2)。
また、ラクトバチルス・ガセリ SBT2055株の乳酸菌菌体及び/又は乳酸菌培養物を有効成分とする骨吸収抑制剤に関する特許文献もある(特許文献3)。本特許文献で使用される乳酸菌は生菌であることが必要と考えられるが、乳酸菌は熱に対して耐性が低いため、生菌で使用する場合、枯草菌(バチルス・ズブチリス)に比べてハンドリングが悪い。また、骨吸収マーカーの尿中NTxがガイドラインの薬効判断基準値(最少有意変化)を超えて動いておらず、効果が十分とは言えない。
骨粗鬆症は低骨量により骨の脆弱性が増加し、骨折の危険性が増大する疾患である。その患者数は年々増加しており、1300万人と推定される。骨粗鬆症は寝たきりや患者のQOLを著しく減少させる要因となるため、その治療は社会的に重要な課題である。通常、骨では古い骨が破骨細胞により吸収され、骨芽細胞が新しい骨を作り出す骨リモデリングが行われているが、典型的な高代謝回転型の骨粗鬆症はこの骨リモデリングのバランスが崩れることにより発症する。発症機序としては、血中の炎症性サイトカインが増加し、破骨細胞数および活性が大きくなり、骨形成を上回ることで骨量が減少していく。
骨粗鬆症の治療には、女性ホルモン薬、ビスホスホネート薬などが使用され、食品素材においては、大豆イソフラボン、ビタミンK、カルシウム等に骨代謝や骨密度改善作用が報告されている。しかし、骨代謝や骨密度の改善には長期間の服用が必要となる場合が多く、費用負担や副作用への不安、服薬の不便さから、1年以内にその45%が処方通りの服薬ができなくなり、5年以内に52%が脱落するとされる。また、骨代謝の改善は、骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版に定められる最少有意変化(有意な変化があったと判断するのに必要な最小の変化)を超えた改善がみられるかどうかで評価されるが、過去に短期間で最少有意変化を超えて骨代謝を改善する食品素材はなかった。
特開平10−108628号 特開2001−136959号 特開2004−315477号
N. Emaus, et al., Osteoporos Int. 2010 Oct;21(10):1731-40. H. Marini, et al., Ann Intern Med. 2007 Jun 19;146(12):839-47.
本発明の課題は、経口摂取等により、安全かつ簡便に骨代謝を改善し、骨密度を有意に改善するための手段を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討し、発明者らは、バチルス・ズブチリスの菌体及び/又は培養物を経口摂取することで、骨吸収が有意に改善され、骨密度が有意に増加することを見出した。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(12)を提供する。
(1)バチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を有効成分とする骨代謝又は骨密度改善剤。
(2)培養物が大豆培養物である、上記(1)に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(3)バチルス属微生物の芽胞を含む、上記(1)又は(2)に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(4)バチルス属微生物がバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)又はバチルス・アミロリクファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(5)バチルス属微生物がバチルス・ズブチリス C−3102株(FERM BP−1096)である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(6)経口摂取される、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(7)1日あたり2.0×108〜2.5×1011CFUのバチルス属菌体を摂取できるように製剤化されている、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
たとえば、本発明の骨代謝又は骨密度改善剤が錠剤(素錠でも、糖衣錠でもよい)である場合、1錠あたり2.0×108〜5.0×1010CFUのバチルス属微生物の菌体を含むことが好ましく、1錠あたり4.0×108〜9.0×109CFUのバチルス属微生物の菌体を含むことが、より好ましい。また、前記錠剤は1日あたり1〜5錠服用されることが好ましい。
(8)1日あたり2.0×109〜2.0×1010CFUのバチルス属菌体を摂取できるように製剤化されている、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
(9)ビタミンK含有量が1日あたりの摂取量として45mg未満となるように、例えば36mg未満、27mg未満、18mg未満、9mg未満、5mg以下、1mg以下、500μg以下、100μg以下となるように製剤化されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
たとえば、本発明の骨代謝又は骨密度改善剤が錠剤(素錠でも、糖衣錠でもよい)である場合、ビタミンK含有量は1錠あたり9mg未満、好ましくは5mg以下、1mg以下、500μg以下、100μg以下、あるいは70μg以下となるように製剤化される。
(10)バチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善作用を有する飲食品又は飼料。
(11)バチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善用の医薬組成物。
(12)過剰な骨吸収を抑制する、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の骨代謝又は骨密度改善剤、上記(10)に記載の飲食品又は飼料、あるいは上記(11)に記載の医薬組成物。
なお、上記(10)に記載の飲食品又は飼料、及び上記(11)に記載の医薬組成物は、上記(2)〜(9)に記載された骨代謝又は骨密度改善剤と同じ特徴を有し得る。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、微量かつ2か月という短期間で骨代謝を改善し、6か月で骨密度を改善することができる。有効成分であるバチルス属微生物は古くから食品等に使用されており、長期にわたって安全に経口摂取することができる。それゆえ、本発明によれば、経口摂取という簡便な方法で、しかも安全に骨代謝や骨密度を改善させることができる。
図1は、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む錠剤を投与した閉経後女性(N=13)における骨量変化(0週、4週、8週、13週)を示す。 図2は、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む錠剤を投与した閉経後女性(N=13)における血中TRACP−5bの濃度の変化(0週、4週、8週、13週)を示す。 図3は、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む錠剤を投与した閉経後女性(N=13)における(A)血中オステオカルシン、(B)血中ペントシジン、(C)血中総ホモシステインの濃度の変化(0週、4週、8週、13週)を示す。 図4は、各種バチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンス菌株の培養上清の細胞毒性(細胞生存率)を示す。縦軸は、コントロール(DMEM)の細胞生存率を100%とした場合の相対値(平均値±SE)を示す。 図5は、バチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンス各種菌株(培養上清)の破骨細胞分化に対する影響を示す。(A)分化用培地、コントロール、C−3102株(培養上清添加)の72時間培養後のTRAP染色像である。(B)顕微鏡下で計数した3核以上の破骨細胞数をコントロール群の破骨細胞数を100%とした場合の相対値(平均値±SE)を示すグラフである。 図6は、骨粗鬆症モデルラットにおけるC−3102株の骨代謝改善効果(血中CTx量、平均値±SE)を示す。グラフ左から、Sham群(N=8)、対照群(N=8)、C−3102群(N=8)。 図7は、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む素錠を投与した閉経後女性(N=76)における、(A)投与6か月後の腰椎の骨密度、及び(B)大腿骨近位部の骨密度を示す(平均値±SE)。左:プラセボ群(N=30)、右:C−3102株群(N=31)。 図8は、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む素錠を投与した閉経後女性(N=61)における(A)尿中NTx及び(B)血中TRACP−5bの変化(ベースライン、3か月後、6か月後)を示す(平均値±SE)。実線:C−3102株群(N=31)、破線:プラセボ群(N=30)。
1.本発明の骨代謝又は骨密度改善剤
1.1 有効成分
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、バチルス(Bacillus)属微生物の菌体又は培養物を有効成分として含む。バチルス属微生物は、酵素の生産や食品の生産など、古くからヒトの生活に深くかかわっており、その機能性についての情報は多いが、骨代謝や骨密度については、ビタミンK高含有の枯草菌が骨粗鬆症改善効果を有することについて報告されているにすぎない(前掲)。バチルス属微生物は、偏性好気性のグラム陽性細菌で、芽胞(胞子)を形成し、芽胞は高温や消化酵素に対して耐久性を有する。本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、このバチルス属微生物を芽胞状態で含み、それゆえ、経口摂取しても生きたまま腸に届き、その効果を発揮することができる。
バチルス属微生物としては、バチルス・ズブチリス(枯草菌)、バチルス・アミロリクファシエンス、バチルス・コアグランス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・プミルス、バチルス・クラウシー等が挙げられる。好ましいバチルス属微生物はバチルス・ズブチリス又はバチルス・アミロリクファシエンスである。
バチルス・ズブチリスの菌学的性質はバージーズ・マニュアル・オブ・バクテリオロジー Vol.11(1986)等に記載されており、具体的には例えば以下の特徴を有する。
(1)グラム陽性
(2)卵円形の芽胞を形成
(3)桿菌
(4)運動性:あり
(5)好気性
(6)カタラーゼ:陽性
(7)50℃における発育:+
(8)pH5.7における発育:+
(9)クエン酸塩の利用:+
(10)糖類からの酸生成の有無:アラビノース、グルコース、キシロース、マンニット:+
(11)VP反応:+
(12)デンプンの加水分解:+
(13)硝酸塩の還元性:+
(14)インドールの生成:−
(15)ゼラチンの加水分解:+
(16)カゼインの加水分解:+
(17)液体培地での被膜形成:+
(18)牛乳の凝固:−
(19)牛乳のペプトン化:+
本発明に用いるバチルス・ズブチリスとしては、例えば、バチルス・ズブチリス C−3102株(1985年12月25日付にて受託番号FERM BP−1096として生命工学工業技術研究所に寄託されている(現 独立行政法人製品評価技術基盤機構特許生物寄託センター:千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122室))を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
バチルス・ズブチリス C−3102株については、整腸作用(WO2011/111783号、脂質代謝改善作用(WO2008/23608号)、腎機能改善作用(特表2008−23607号)等、さまざまな有用な効果が知られている。すでに、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む食品も市販されており、長期摂取による安全性も確立されている。
バチルス・ズブチリス C−3102株の大豆培養物は、鳥類や家畜に対して、腸内細菌叢改善、増体、感染防御、卵殻強化、肉質改善、便臭改善等の効果があり、添加物(特公平4−24022)や、鳥類の卵殻強度増強剤(特開平10−108628号)などの飼料として利用されている。またこの株の保健効果として、整腸作用、腸内腐敗産物の減少などが知られている(腸内細菌学会誌 第18巻 第二号 93-99(2004))。
バチルス・ズブチリス C−3102株は、下記配列1及び配列2のPCRプライマーを用いてPCR反応を行うと約700bpsの断片が増幅するという特徴を持つ。この2つのPCRプライマーの両方で増幅が起こるバチルス・ズブチリスは他にはない。バチルス・ズブチリスC−3102株のゲノムをテンプレートとして増幅される約700bpsの断片は、アミラーゼの配列と相同性を有しないという特徴をもち、この点においてC−3102株はバチルス・ズブチリスの他の株と明確に識別される。
配列1:5'−GCCCCGCACATACGAAAAGACTGGCTGAAA−3'(配列番号1)
配列2:5'−GGATCCCACGTTGTGATTAAAAGCAGCGAT−3'(配列番号2)
さらに、バチルス・ズブチリス C−3102株は以下の性質を有する:
(1)プラスミドDNAを有しない。
(2)ゲノムDNAを調製し、制限酵素NotIまたはSfiIで消化してアガロース電気泳動により分離したときの消化パターンは、既報(WO2008/023607の図1、WO2008/023608の図1)に示されるとおりである。
(3)アンピシリン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネゾリド、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、リファムピン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン、トリメトプリム、バンコマイシンに対して耐性を有しない(いずれも最小阻害濃度0.03〜4μg/ml)。
バチルス・アミロリクファシエンスは、好気性のグラム陽性菌であり、遺伝子配列に基づいた分類ではバチルス・ズブチリスの近縁種にあたる(Front Microbiol. 2017, 8:22.)。生育上の至適温度は約30〜約40℃であり、αアミラーゼやプロテアーゼの生産に関与していることから、農業用途、洗剤等への応用が報告されているものもある(特表2013−524852号等)。また、味噌などの発酵食品や土壌からも検出される細菌である。
1.2 バチルス属微生物の培養物
バチルス属微生物は、培地として微生物培養に通常使用される炭素源、窒素源、無機物等を含む液体培地又は固体培地を用いて培養することができる。炭素源としては、バチルス属微生物が資化可能な炭素源であればよく、例えばグルコース、フルクトース、スクロース、スターチ、糖蜜等を、また窒素源としては、例えばペプトン、カゼイン加水分解物、肉エキス、硫安等を挙げることができる。更に、必要に応じて燐酸、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、鉄およびマンガン等の塩類、ビタミン類、アミノ酸類、界面活性剤等を添加することもできる。また、これらの合成培地の他、大豆油かすなどの天然物由来物質を用いて培養してもよい。培養条件としては、好気的条件が好ましく、培養装置としては例えばジャーファーメンターによる通気撹拌液体培養等が好ましい。培養温度は20〜50℃、特に30〜45℃が好ましく、培養時間は12時間〜7日間、培養初発pHはpH5〜9、特に好ましくはpH6〜8である。
このようにして得られた培養物は、バチルス属微生物の菌体、培地および発酵生成物を含む。培養物は、骨代謝又は骨密度改善剤としてそのまま用いてもよく、培養物を濃縮してもよく、またはこれらに賦形剤等を加えて乾燥粉末、顆粒、錠剤等の製剤として用いてもよい。また、培養物から分離した菌体を用いてもよく(例えば、芽胞)、培養物から菌体を除去して用いてもよく(例えば、培養上清)、菌体を含む形の培養物を用いてもよい。ある態様においては、バチルス属微生物は、大豆油かす、大豆煮豆、小豆煮豆、米飯、麦飯、小麦ふすま、煮とうもろこし、その他の穀類などの食用に適した天然物由来物質を用いて培養し、培養物から菌体を分離することなく、そのまま飲食品や飼料等に配合する。別な態様においては、バチルス属微生物の培養上清を分離して、これを食品や医薬品等に配合する。さらに別な態様においては、バチルス属微生物の菌体(芽胞)を食品や医薬品等に配合する。
1.3 効果及び用法用量
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、経口摂取により、安全かつ簡便に骨代謝・骨密度を改善する。
骨では、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収が常に繰り返されており(骨代謝)、この骨吸収と骨形成のバランスにより骨の正常な骨代謝が維持される。そして、そのバランスが乱れると、最終的に骨粗鬆症等の骨代謝異常疾患を生じる。本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、とくに骨吸収を行う破骨細胞の活性を抑制し、過剰な骨吸収を抑制することによって、骨代謝を改善し、骨密度を改善するものである。
本発明に係る「骨密度」とは、単位体積あたりの骨量を意味し、BMD(Bone Mineral Density)と表記されることもある。骨密度は、通常(g/cm2)で示されるが、若年成人平均値(YAM)を基準とした割合値(%)を指標として示されることもある。骨吸収が異常に活性化し、骨代謝が乱れ、吸収された骨量を骨形成によって十分補充できなくなると、骨密度が低下し、骨粗鬆症等の発症につながる。骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化により骨強度が低下する疾患であり、骨密度の改善はその治療に重要である。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、薬理学的に許容される担体や添加物とともに適宜製剤化され、液体、粉末、造粒物、カプセル剤、錠剤等の形で投与されてもよいし、あるいは飲食品や飼料に添加して用いてもよい。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤を、錠剤として製剤化する場合、使用される薬理学的に許容しうる担体としては、例えば賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、矯味剤等が挙げられるが、これらに制限されず、その他常用の担体が適宜使用できる。
賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステルやグリセリン脂肪酸エステルなどのシュガーエステル類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリルアルコール、粉末植物油脂などの硬化油、サラシミツロウなどのロウ類、タルク、ケイ酸、ケイ素、等が挙げられる。
結合剤としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
崩壊剤としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられ。また、抗酸化剤としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
着色剤としては、水溶性食用タール色素、水不溶性レーキ色素、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ等の天然色素が挙げられる。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
上記のほか、例えば、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、カテキンや甜茶などの茶抽出物、グルコサミン、コンドロイチン、ノコギリヤシやりんごなどの植物抽出物、ぶどうやりんごなどに含まれるポリフェノール類、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌、納豆菌、糖化菌、酵母、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、マンニトールやキシリトールなどの糖アルコール類、結晶セルロースやヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ゼラチン、グリセリン、発酵乳、ラクトフェリン、食物繊維、フレーバー等を含んでいてもよい。
特に、本発明の骨代謝又は骨密度改善剤を含む錠剤は、グルコースやフルクトースなどの単糖、スクロースやラクトースなどの二糖、イソマルトやシクロデキストリンなどのオリゴ糖、グラニュー糖、麦芽糖、乳糖などの糖類、及びでんぷんを含むことが好ましく、とくに麦芽糖及びでんぷんを含むことが好ましい。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、ビタミンKの含量が少なくてもよく、1日あたりの摂取量として、45mg未満となるように、例えば36mg未満、27mg未満、18mg未満、9mg未満、5mg以下、1mg以下、500μg以下、100μg以下となるように製剤化される。錠剤の場合には、1錠あたり9mg未満、好ましくは5mg以下、より好ましくは1mg以下、さらに好ましくは500μg以下、とくに好ましくは100μg以下、最も好ましくは70μg以下である。
錠剤は、糖衣錠であっても素錠であってもよい。糖衣錠は、素錠に比べて一般的には崩壊性は低いが、有効成分の風味や臭いを感じにくいという利点がある。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、1日あたり1.0×108〜2.5×1011CFU、好ましくは1日あたり1.0×109〜1.0×1011CFU、より好ましくは1日あたり1.0×109〜4.0×1010CFU、さらに好ましくは1日あたり2.0×109〜2.0×1010CFUのバチルス属微生物を摂取できるように服用され、好ましくは1日1回〜5回、より好ましくは1回〜4回、さらに好ましくは1日1回〜3回に分けて服用するか、あるいは1日1回服用することが好ましい。それゆえ、そのような服用に適した錠剤として製剤化されることが望ましい。
例えば、錠剤として製剤化する場合、1錠あたり2.0×107〜2.5×1011CFU、好ましくは1錠あたり2.0×108〜9.0×1010CFU、より好ましくは1錠あたり4.0×108〜4.0×1010CFU、さらに好ましくは1錠あたり4.0×108〜2.0×1010CFUのバチルス属微生物を含むように調製される。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤の対象は、本剤の服用を必要とする者、すなわち、骨代謝や骨密度の異常・乱れに伴う症状を有する者や、高齢や妊娠に伴う骨量減少予防・改善の必要のある者、急速な成長に伴い、骨がもろくなりやすい成長期の子供である。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤の有効成分であるバチルス属微生物、とくにバチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンスは微量かつ短期間で有効で、保存性と耐酸性にもすぐれ腸内に到達して増殖しやすく、持続的な骨代謝・骨密度改善作用が期待できる。一方、本発明のバチルス属微生物、とくにバチルス・ズブチリスは長期にわたって安全に摂取することができる。それゆえ、本発明の骨密度改善剤は2ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上、より好ましくは1年以上継続して使用するとよい。
2.骨代謝又は骨密度改善用の飲食品
本発明はバチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善作用を有する飲食品も提供する。飲食品の種類は特に限定されず、例えば、飲料、製菓錠菓、ペースト、パン、魚肉加工製品、乳製品、ゼリー、キャンディ、レトルト食品、クッキー、カステラ、ビスケット、チョコレートなどが挙げられる。あるいは、本発明の骨代謝又は骨密度改善剤をこれらの様々な食品素材に添加してもよい。本発明の飲食品は、健康飲料、健康食品あるいは機能性食品として提供することができる。
飲食品中に含まれるバチルス属微生物の菌体及び/又は培養物の量は、飲食品の種類や目的に応じて適宜決定される。飲食品の通常の摂取量から考慮して、1日あたり1.0×108〜2.5×1011CFU、好ましくは1日あたり1.0×109〜1.0×1011CFU、より好ましくは1日あたり1.0×109〜4.0×1010CFU、さらに好ましくは1日あたり2.0×109〜2.0×1010CFUのバチルス属微生物を摂取できるように配合されるとよい。
1日の摂取回数も、飲食品の種類や目的に応じて適宜決定されるが、健康食品や機能性食品の場合は、1日1回〜5回、好ましくは1回〜4回、より好ましくは1日1回〜3回に分けて摂取するか、あるいは1日1回摂取することが好ましい。本発明の飲食品は、継続して摂取することで、骨代謝を改善し、骨密度を改善することができる。
3.骨代謝又は骨密度改善用の飼料
本発明は、バチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善作用を有する飼料も提供する。飼料の対象としては、ニワトリなどの鳥類、牛、豚、羊、ヤギ等の哺乳動物、魚類等を挙げることができるが、特に限定されない。飼料は、前記した本発明の骨代謝又は骨密度改善剤を既存の飼料に添加して製造してもよい。
飼料中に含まれるバチルス属微生物の菌体及び/又は培養物の量は、飼料の対象や目的に応じて適宜決定される。たとえば、牛の場合であれば、1日あたり1×106CFU/Kg以上、とくに5×106〜6×108CFU/Kgとなるように添加・配合することが好ましい。鳥類の場合であれば、例えば103〜1011CFU/g、103〜107CFU/g、とくに104〜106CFU/gとなるように添加・配合することが好ましい。
飼料には、対象に応じて、適宜、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、香料、酸味料、重曹、乳化剤、安定剤等を適宜添加してもよい。本発明の飼料を、継続して家畜等に与えることで、その骨代謝を改善し、骨密度を改善することができる。
4.骨代謝又は骨密度改善用の医薬組成物
本発明は、バチルス属微生物の菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善用の医薬組成物も提供する。
本発明の医薬組成物は、過剰な骨吸収を抑制し、骨吸収と骨形成のバランスを正常化し(骨代謝を改善し)、骨密度を改善することで、骨量減少の防止や骨量増加を達成しうる。
本発明の医薬組成物は、骨代謝の異常を伴う種々の症状や疾患の予防または治療に使用される。たとえば、閉経、妊娠、高齢に伴う骨代謝の乱れ、骨量減少のほか、骨粗鬆症、高カルシウム血症、線維性骨炎、骨軟化症、慢性関節リウマチ、変形性腰椎症、変形性膝関節症等の骨代謝異常疾患の予防または治療に使用し得る。
本発明の医薬組成物の投与経路は特に限定されないが、前述したように、バチルス属微生物(とくにバチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンス)の菌体又はその培養物は、微量かつ短期間で有効で、経口投与での安全性も担保されており、保存性と耐酸性にもすぐれ腸内に到達して増殖しやすく、持続的な骨代謝改善作用と骨密度の改善が期待できるため、経口投与が簡便で好ましい。
経口投与する場合、本発明の医薬組成物は、薬理学的に許容される担体や添加物とともに適宜製剤化され、液体、粉末、造粒物、カプセル剤、錠剤等の形で投与される。使用される薬理学的に許容しうる担体としては、例えば賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、矯味剤等が挙げられるが、これらに制限されず、その他常用の担体も適宜使用できる。上記担体の具体例は、骨代謝又は骨密度改善剤において詳述したとおりである。
本発明の医薬組成物は、1日あたり1.0×108〜2.5×1011CFU、好ましくは1日あたり1.0×109〜1.0×1011CFU、より好ましくは1日あたり1.0×109〜4.0×1010CFU、さらに好ましくは1日あたり2.0×109〜2.0×1010CFUのバチルス属微生物を摂取できるように服用され、好ましくは1日1回〜5回、より好ましくは1回〜4回、さらに好ましくは1日1回〜3回に分けて服用するか、あるいは1日1回服用することが好ましい。
例えば、錠剤として製剤化する場合、1錠あたり2.0×107〜2.5×1011CFU、好ましくは1錠あたり2.0×108〜9.0×1010CFU、より好ましくは1錠あたり4.0×108〜4.0×1010CFU、さらに好ましくは1錠あたり4.0×108〜2.0×1010CFUのバチルス属微生物を含むように調製される。
本発明の医薬組成物の投与期間は特に限定されないが、2ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上、より好ましくは1年以上継続して使用するとよい。
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤、医薬組成物、飲食品は、他の骨代謝や骨密度改善用の医薬品・飲食品と併用されてもよい。併用可能な骨代謝や骨密度改善用医薬品としては、例えば、カルシウム製剤、活性型ビタミンD3剤(カルシトリオール、アルファカルシドール、エルデカルシトール)、カルシトニン製剤、ビスホスホネート製剤(アレンドロン酸、リセドロン酸、ミノドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸)、ビタミンK2製剤(メナテトレノン)、エストロゲン製剤(エストラジオール、エストリオール)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(ラロキシフェン、バゼドキシフェン)、副甲状腺ホルモン製剤(テリパラチド)、ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤(デノスマブ)等を挙げることができる。
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが,これらの実施例は本発明の範囲を制限するものではない。
実施例においては、バチルス属に属する細菌の例として、バチルス・ズブチリス C−3102株(1985年12月25日付にて受託番号FERM BP−1096として生命工学工業技術研究所に寄託されている(現 独立行政法人製品評価技術基盤機構特許生物寄託センター:千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122室))を用いた。
実施例1:バチルス・ズブチリスの骨吸収に対する効果
1.糖衣錠の調製
市販大豆油かす造粒品10kgに水5kgを加えて121℃、60分間殺菌し、予め前培養しておいたバチルス・ズブチリス C−3102株(生命工学工業技術研究所寄託番号 FERM BP−1096)の培養液を接種し、37℃程度で、60.5時間培養することにより、バチルス・ズブチリス C−3102株の大豆培養物を製造した。このようにして得られた培養物を乾燥粉砕し、下記の表に示す他の成分を配合して、糖衣錠を製造した。糖衣錠の組成を表1、2に示す。
2.試験方法・結果
健康な閉経後女性13名を対象とし、3錠あたり3.6×109CFUのバチルス・ズブチリス C−3102株を含む糖衣錠を1日3錠、13週間摂取させた。4週、8週、13週目に、骨量、骨吸収マーカーであるTRACP−5b、骨形成マーカーであるオステオカルシンおよび骨マトリックス関連マーカーであるペントシジン、ホモシステインの測定を実施した。
0週目と比較して摂取8週目および13週目において、骨量の有意な増加(図1)及び血中TRACP−5bの有意な減少(図2)が確認された。一方、0週目と比較して13週目において、骨形成マーカーのオステオカルシンおよび骨マトリックス関連マーカーであるペントシジン、ホモシステインに有意な変動は見られなかった(図3)。
なお、糖衣錠中に含まれる他の成分の影響を確認するため、骨代謝や骨密度への影響が報告されているビタミンK2、イソフラボン、カルシウムの含有量を財団法人日本食品分析センターにて分析したところ、下表のとおりであった。
ビタミンK2は、単独投与の場合、45mgの摂取が骨密度の上昇に必要であることが報告されている(Shinyaku to Rinsho 1992 41(6):1249-1279)。イソフラボンは、メタ解析の結果、87mgの摂取では骨密度に有意な影響を与えないことが報告されている(Bone. 2009 May;44(5):948-53)。カルシウムは、単独投与の場合、500mg、6か月の投与で骨密度が上昇することが報告されている(Osteoporos Int. 2013 Nov;24(11):2871-7)。したがって、骨量、骨吸収マーカーの改善は、糖衣錠に含まれるこれらの成分による効果ではないことが確認された。
TRACP−5bは骨を分解する破骨細胞が分泌する酵素であり、骨吸収の亢進に伴い血中に増加する。破骨細胞のみに由来し、日内変動が小さく、食事や腎機能の影響も受けないため、骨吸収の状態を特異的かつ正確に反映すると思われる。ガイドライン(骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015)によれば、投与開始3〜6か月後の骨吸収マーカーが最少有意変化を超えて変化すれば薬効ありと判断し、治療を継続することが記載されている。C−3102株を含む糖衣錠3か月投与により、TRACP−5bは21.1%の変化率を示し、ガイドラインのTRACP−5bの最少有意変化(12.4%)を超え、医薬品と同等の効果を有することが示唆された。
実施例2:複数菌株での骨代謝改善効果の検証結果
バチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンス菌株の骨代謝改善効果を、ラット破骨細胞初代培養系を用いて検証した。
1.バチルス・ズブチリス培養上清の調製
表4に示す各種バチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンスの菌株を3%(w/v)のBD BBLTMトリプチケースTMソイブロス(日本BD)液体培地(TS液体培地)にて、初期菌数1×108CFU/ml、37℃の好気条件下で8時間振盪培養した。培養後、培養液を遠心分離し、上清を0.20μmの滅菌フィルターを通した後、使用するまで−80℃下で凍結保存した。
2.細胞毒性試験
各培養上清の細胞毒性を確認するため、マウスマクロファージRAW264.7細胞(American Type Culture Collection)の生存率を測定した。10%(v/v)のFBS(Hyclone社)、1%(v/v)penicillin/streptomycin(Hyclone社)を含むDMEM培地(シグマアルドリッチ社)で前培養したRAW264.7細胞を5000cells/100μlとなるよう希釈し、96穴培養プレートに100μlずつ播種した。TS液体培地及び前記培養上清をそれぞれ0.01%(v/v)で添加し、37℃、5%CO2の条件で48時間培養した。水溶性のホルマザンを生成するテトラゾリウム塩WST−8を発色基質として含むCell Counting Kit−8(同仁化学研究所)を各ウェルに10μlずつ添加し、37℃、5%CO2の条件で2時間反応させた。マイクロプレートリーダーを用いて、各ウェルの450nmにおける吸光度を測定することにより細胞生存率を測定し、細胞毒性を評価した。コントロール(DMEM)の細胞生存率を100%とした場合の相対値を図4に示す。TS液体培地及び前記培養上清に細胞毒性は確認されなかった。
3.破骨細胞培養
SD(Sprague―Dawley)ラット由来の破骨細胞培養キット(コスモバイオ社)を用いた。破骨前駆細胞を10%(v/v)の血清、50ng/mlのM−CSF(マクロファージコロニー刺激因子)及び15ng/mlのRANKL(Receptor activator of nuclear factor kappa−B ligand)を含むα−MEM培地(分化用培地)に懸濁し、96穴培養プレートに2×105cells/wellとなるように分注した。37℃、5%CO2の条件で48時間前培養した後、各種バチルス・ズブチリスの培養上清を0.01%(v/v)添加した分化用培地に交換した。コントロール群は、TS液体培地を0.01%(v/v)添加した分化用培地に交換した。培地交換後、37℃、5%CO2の条件で72時間培養した。
4.破骨細胞の染色
細胞を1×PBSで洗浄し、Mildform(登録商標) 10N(和光純薬工業)で3分間固定した。超純水で3回洗浄した後、TRAP染色キット(コスモバイオ社)で破骨細胞を染色した。分化用培地群、コントロール群、C−3102株培養液添加群の染色像を図5Aに示す。分化用培地群、コントロール群では多核化し、TRAP染色陽性の破骨細胞が確認されたが、C−3102株培養液添加群においては明らかにその数が減少していた。また、顕微鏡下で3核以上の破骨細胞数を計数し、コントロール群の破骨細胞数を100%とした相対値を図5Bに示す。
コントロール群と分化用培地群の間に統計学的に有意な差はみられず、TS液体培地は破骨細胞の分化に影響を与えないことが確認された。一方、バチルス・ズブチリス C−3102株を含む各種バチルス・ズブチリス及びバチルス・アミロリクファシエンス菌株の培養上清は破骨細胞分化を有意に抑制することが確認された。
5.成分分析
細胞実験に用いたバチルス・ズブチリス C−3102株培養上清に既知の破骨細胞分化抑制因子であるメナキノン−4、メナキノン−7、ダイゼイン、ゲニステインが含まれるかどうかを検討するため、財団法人日本食品分析センターに定量を依頼した。その結果、C−3102株培養上清にはメナキノン−7が0.05μg/ml含まれることが確認された(表5)。破骨細胞培養時に培養上清は0.01%添加しているため、その濃度は5pg/mlである。メナキノン−7は、破骨細胞分化抑制能を有することが報告されているが、0.1μM(64.9ng/ml)の濃度においては効果を示さない(Food Funct. 2015 Oct;6(10):3351−8)。したがって、バチルス・ズブチリスの培養上清に含まれる破骨細胞分化抑制因子は新規の成分である可能性が示唆された。
実施例3:バチルス・ズブチリス C−3102株の骨代謝改善効果
バチルス・ズブチリス C−3102株の骨代謝改善効果を、卵巣摘出による骨粗鬆症モデルラットを用いて検証した。
1.材料・方法
動物
24匹の6週齢Wistar系雌性SPFラット(日本エスエルシー株式会社)を用いた。2週間の馴化期間後、卵巣摘出前日に、24匹の動物からSham群8匹と卵巣摘出モデル作製群16匹を選択した。更に、卵巣摘出モデル群は対照群及びバチルス・ズブチリス C−3102株摂取群(以下、C−3102株群と記す)に群分けした(1群8匹)。群分けは、体重層別化無作為抽出法により、各群の体重範囲が平均体重±20%以内になるように行った。
卵巣摘出モデルの作製
麻酔はキャリアーガスに純酸素を用いて、日本薬局方イソフルラン (マイラン製薬株式会社)をV1型吸入麻酔器 (VetEquip社)を用いて吸入麻酔を行った。左右側腹部の鎌部の周囲を中心とした広い範囲を電気バリカンで刈毛し、動物用イソジン及び消毒用エタノールで消毒した。卵巣摘出は、まず一方の腹部鎌部の皮膚,筋肉,腹膜を切開し,卵巣を外部に引き出し,卵管と血管をはさみ,鋏もしくはメスで卵巣を周囲の脂肪と共に摘出した。電気ゴテで止血を兼ねて術部を焼き,出血や卵巣の取り残しがないことを確認した後に、腹腔内に戻し、皮膚を縫合した。もう一方の卵巣を同じ方法で摘出した。Sham群の動物は麻酔後、卵巣摘出動物と同様の操作で皮膚を切開し、卵巣を外部に露出した後に卵巣を摘出せずに腹腔内にもどし、皮膚を縫合した。術後は化膿の防止のために術部を動物用イソジンで消毒し、プブレノルフィン(大塚製薬株式会社)を20μg/0.1mL/kgの用量で卵巣摘出モデル作製後から皮下投与した。手術翌日以降は、術野及び動物の状態を確認しながら3日間投与した。
飼育環境
試験期間中は、温度 24±3℃、湿度 50±20%、換気回数約12回/時間 (オールフレッシュエアー供給)及び照明時間 12時間/日(7:00点灯、19:00消灯)に設定された飼育室で1ケージ当たり1匹ずつ飼育した。
バチルス・ズブチリス C−3102株芽胞粉末の調製
予め前培養しておいたバチルス・ズブチリス C−3102株の培養液をトリプチケースソイ寒天培地(Becton,Dickinson and Company)に塗布し、37℃、72時間通気撹拌培養を行った。培養後、菌体をコンラージ棒でかき集め、50mLの滅菌水に溶解した。10,000rpmで10分間遠心した後、上清を除き、50μg/mLのリゾチーム溶液(50mM Tris−HCl、pH7.2)を20mL添加し、よく撹拌した。撹拌後、37℃で2時間インキュベートした。10,000rpmで10分間遠心した後、上清を除き、20mLの1M NaClを添加し、よく撹拌した。10,000rpmで10分間遠心した後、上清を除き、20mLの滅菌水を添加し、よく撹拌した。10,000rpmで10分間遠心した後、上清を除き、20mLの0.05%(w/v)のドデシル硫酸ナトリウムを添加し、よく撹拌した。10,000rpmで10分間遠心した後、上清を除き、20mLの滅菌水を添加し、よく撹拌した。この滅菌水による洗浄操作を3回繰り返したのち、5mLの滅菌水に菌体を希釈した。滅菌した金属製のバットに菌体の希釈液を滴下し、70℃で20時間乾燥させた。乾燥した芽胞粉末を滅菌した乳鉢に移してすりつぶし、466mgのバチルス・ズブチリス C−3102株芽胞粉末(4.15×1011CFU/g)を得た。
飼料及び飲用水
Sham群及び対照群は未滅菌のラット・マウス用実験動物用飼料(CE−2、日本クレア株式会社)を摂取させた。C−3102株群はバチルス・ズブチリス C−3102株芽胞粉末を2.48×105CFU/gとなるようにラット・マウス用実験動物用飼料に配合した飼料を8週間自由摂取させた。給餌は1週間に1回以上行い、容器は1週間に1回交換した。飲用水は、25μmフィルターで濾過した水道水を自動給水装置を用いて、それぞれ自由に摂取させた。
採血
卵巣摘出前日、8週目に頚静脈から約0.6mL採血後、血清を分離した。採血時は日本薬局方イソフルランによる軽麻酔下で頸静脈からディスポーザブル注射器を用いて採血した。採取した血液は15〜30分間室温に放置した後に、直ちに氷冷下に移し、3,000rpm、15min、4℃で遠心し、血清を分離した。分離した血清サンプルは、測定まで−60℃以下で保存した。
血中CTxの測定
採血した血清中のI型コラーゲンC末端テロペプチド(CTx)をRATLapsTM(CTX−1)EIA(Immunodiagnostic System Ltd.)を用いてELISA法によって測定した。I型コラーゲンは骨基質の90%以上を占める蛋白質であり、破骨細胞による骨吸収の際にその分解産物であるCTxが血中に放出される。そのため、血中CTx濃度は骨吸収量を反映する指標と考えられている。
2.結果
対照群はSham群と比較し、血中CTx値が有意に増加しており、OVXにより骨吸収が亢進していることが確認された。一方、C−3102株群では対照群と比較し、血中CTx値の有意な抑制がみられ、C−3102株芽胞による骨吸収抑制作用が確認された(図6)。
実施例4:バチルス・ズブチリスの骨密度に対する効果
1.素錠の調製
実施例1にしたがい、バチルス・ズブチリス C−3102株の大豆培養物を製造した。得られた培養物を乾燥粉砕し、下記の表に示す他の成分を配合して、糖衣を施さない素錠
を製造した。素錠の組成を表6に示す。
2.試験方法・結果
バチルス・ズブチリス C−3102株の骨密度への影響を調べるため、二重盲検ランダム化プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。被験者は、閉経後2年以上経過した50〜69歳の健康な女性から募集した。医師による診断、アンケート及び骨密度の測定を実施し、骨粗しょう症の診断基準(J Bone Miner Metab.2013 May;31(3):247−57)に当てはまらず、健康に問題のない76名を被験者として選抜した。被験者は骨密度、TRACP−5b、BAP、年齢、BMIが均一になるよう無作為にC−3102株群、プラセボ群に群分けした。
試験食品として、C−3102株群には、3錠あたり3.4×109CFUのバチルス・ズブチリス C−3102株を含む素錠を、プラセボ群には、発酵大豆粉末の代わりにデキストリンを配合したプラセボ錠をそれぞれ1日3錠、6か月間摂取させた。試験期間中、自己都合による脱落および抗生物質を摂取した被験者が見られたため、C−3102株群31名、プラセボ群30名を解析対象とした。
骨密度の測定
ベースライン及び6か月後の腰椎(L2−L4)、大腿骨近位部(Total hip)の骨密度をDiscovery DXA system(Hologic社)を用いて測定した。その結果、C−3102株群において大腿骨近位部骨密度の変化率がプラセボ群と比較して有意に増加していることが明らかになり、C−3102株の骨密度増加作用が確認された(図7A:腰椎、図7B:大腿骨近位部)。
骨代謝マーカーの測定
ベースライン、3か月後、6か月後において骨吸収マーカーである尿中NTx及び血中TRACP−5bについて測定した(図8A:尿中NTx、図8B:血中TRACP−5b)。その結果、C−3102株群において、摂取3か月後の尿中NTxの変化率がプラセボ群と比較して有意に改善していることが明らかとなった(図8A)。C−3102株群においては、12週後および24週後に尿中NTxの最少有意変化(27.3%)を超えて改善した被験者がそれぞれ7名、6名であったのに対し、プラセボ群においてはそれぞれ0名、1名のみであった。
摂取3か月後の血中TRACP-5b変化率についてはC−3102株群において、プラセボ群と比較して改善の傾向が見られた。また、プラセボ群については摂取6か月後のTRACP−5bがベースラインと比較して有意に増加しており、骨吸収の促進が示唆されたが、C−3102株群ではTRACP−5bの増加は見られなかった。(図8B)。C−3102株群においては、12週後および24週後にTRACP−5bの最少有意変化(12.4%)を超えて改善した被験者がそれぞれ10名、5名であったのに対し、プラセボ群においてはそれぞれ5名、1名のみであった。
素錠中に含まれる他の成分の影響
素錠中に含まれる他の成分の影響を確認するため、骨代謝や骨密度への影響が報告されているビタミンK2、イソフラボン、カルシウムの含有量を財団法人日本食品分析センターにて分析したところ、下表8のとおりであった。
実施例1に記載したとおり、ビタミンK2は、単独投与の場合、45mgの摂取が骨密度の上昇に必要であることが報告されている(前掲)。イソフラボンは、メタ解析の結果、87mgの摂取では骨密度に有意な影響を与えないことが報告されている(前掲)。カルシウムは、単独投与の場合、500mg、6か月の投与で骨密度が上昇することが報告されている(前掲)。したがって、骨量、骨吸収マーカーの改善は、素錠に含まれるこれらの成分による効果ではないことが確認された。
以上の結果から、C−3102株は骨吸収を抑制することで骨密度を増加させることが明らかになった。
製剤例1:カプセル剤
バチルス・ズブチリス C−3102株大豆培養物と食用油脂を混合し、常法により下記成分からなるソフトカプセル剤皮の中に充填し、1粒380mgのソフトカプセルを得た。
内容物
バチルス・ズブチリス C−3102株大豆培養物 100mg
食用油脂 150mg
剤皮
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
製剤例2:粉末剤
下記成分を配合し、常法に従って造粒し、5g入りスティック顆粒を製造した。
配合
バチルス・ズブチリス C−3102株大豆培養物 5%
CMCNa 適宜
デキストリン 適宜
製剤例3:液剤
下記成分を配合し、常法に従って、水10kgを加えて液剤を調製した。
配合
バチルス・ズブチリス C−3102株大豆培養物 100g
液糖 4000g
DL−酒石酸ナトリウム 1g
クエン酸 50g
ビタミンC 50g
ビタミンE 150g
シクロデキストリン 25g
塩化カリウム 5g
硫酸マグネシウム 2g
本発明の骨代謝又は骨密度改善剤は、微量かつ2か月という短期間で骨代謝を改善し、6か月で骨密度を改善することができる。有効成分であるバチルス属微生物は古くから食品等に使用されており、長期にわたって安全に経口摂取することができる。よって、本発明の骨密度改善剤は、医薬品のみならず、骨代謝又は骨密度改善を目的とした医薬部外品、食品として有用である。
配列番号1:合成DNA(フォワードプライマー)
配列番号2:合成DNA(リバースプライマー)
FERM BP−1096

Claims (11)

  1. バチルス・ズブチリスの菌体及び/又は培養物を有効成分とする骨代謝又は骨密度改善剤。
  2. 培養物が大豆培養物である、請求項1に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  3. バチルス・ズブチリスの芽胞を含む、請求項1又は2に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  4. バチルス・ズブチリスがバチルス・ズブチリス C−3102株(FERM BP−1096)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  5. 経口摂取される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  6. 1日あたり2.0×108〜2.5×1011CFUのバチルス・ズブチリスを摂取できるように製剤化されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  7. 1日あたり2.0×109〜2.0×1010CFUのバチルス・ズブチリスを摂取できるように製剤化されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  8. ビタミンK含有量が1日あたりの摂取量として45mg未満となるよう製剤化されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤。
  9. バチルス・ズブチリスの菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善用の飲食品又は飼料。
  10. バチルス・ズブチリスの菌体及び/又は培養物を含む、骨代謝又は骨密度改善用の医薬組成物。
  11. 過剰な骨吸収を抑制する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の骨代謝又は骨密度改善剤、請求項9に記載の飲食品又は飼料、あるいは請求項10に記載の医薬組成物。
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