JP6411093B2 - 電気化学式ガスセンサおよびガス検知器 - Google Patents

電気化学式ガスセンサおよびガス検知器 Download PDF

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Description

本発明は、電気化学式ガスセンサおよびガス検知器に関する。
ガルバニ電池式ガスセンサや定電位電解式ガスセンサといった電気化学式ガスセンサは、例えば、ケーシング内において電解液を介して配置された2つの電極間に流れる電流を、各々の電極に係るリード部材を介して検出する構成とされている。
このような電気化学式ガスセンサにおいては、複数の電極が電解液を介して配置される構造上、各々の電極に係るリード部材もその一部が電解液と接触することになる。従って、リード部材としては、電解液に対して耐蝕性を有する材料、例えば白金などの貴金属や、ステンレス鋼などよりなるリード線またはリードピン、あるいは、電解液に対して耐蝕性を有するメッキ線などが用いられている。
一方、リード部材は、ケーシングに形成されたリード部材導出用貫通孔を介して外部に導出されるが、封入された電解液が外部に漏れることを防止するために、リード部材の導出部が液密に封止された構造とされることが必要とされる。例えば特許文献1には、定電位電解式ガスセンサにおいて、各電極に係るリード部材の導出部を、例えばエポキシ樹脂接着剤を用いて、液密に封止することが記載されている。
特開2007−248313号公報
而して、リード部材を構成する金属材料と、封止用の接着剤に係る樹脂材料とは、互いに化学的な結合(接着)がないことから、例えばセンサ使用時において熱的ストレス(リード部材の熱収縮など)を受けると、リード部材と樹脂接着剤との接着性が大きく低下し、所期の液密封止構造を保持することができなくなる。そのため、リード部材の導出部を単に樹脂接着剤によって封止する構造では、電解液が外部に漏れ出すことがあるという問題があった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、電解液の漏れを確実に防止することのできる電気化学式ガスセンサを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、電解液の漏れに起因する誤動作や機器の損傷が生ずることを防止することができ、所期の動作状態を維持することのできるガス検知器を提供することにある。
本発明の電気化学式ガスセンサは、電解液が収容される電解液収容空間を内部に有するケーシングと、当該ケーシング内において電解液を介して配置された少なくとも2つの電極とを具えており、
当該ケーシングには、前記電極の各々のリード部材を当該電解液収容空間から当該ケーシングの外部に導出するためのリード部材導出用開口部が形成されていると共に、当該ケーシングの内部における当該リード部材導出用開口部に近接した位置にリード部材配置用空間部が形成されており、
当該リード部材の各々は、金属素線が立体形状をなすよう加工された立体形状部を有し、当該立体形状部は、金属素線同士が互いに接触せず、湾曲した輪郭線をその断面に有する形態とされており、
当該リード部材の立体形状部が前記リード部材配置用空間部内に配置されており、当該立体形状部の内部空間を含む当該リード部材配置用空間部内に、硬化されて封止用樹脂材料層を形成する封止用樹脂接着剤が充填されて液密封止構造が形成されていることを特徴とする。
本発明の電気化学式ガスセンサにおいては、前記リード部材における立体形状部が、金属素線が螺旋状に巻回されて構成されていることが好ましい。
このような構成のものにおいては、前記リード部材における立体形状部は、軸線に直交する任意の断面における外周輪郭形状が円形であることが好ましく、また、前記リード部材における立体形状部の軸方向における一方の端部が前記リード部材導出用開口部内に位置された構成とされていることが好ましい。
本発明の電気化学式ガスセンサは、前記電解液がアルカリ性の電解液であって、前記リード部材がステンレス鋼よりなり、前記封止用樹脂接着剤がエポキシ樹脂接着剤よりなる構成のものとすることができる。
本発明の電気化学式ガスセンサにおいては、各々導電性材料よりなる外装体本体および外装体キャップが、相互に絶縁された状態で、カシメにより固定されてなる外装体を具えており、
一の電極のリード部材が当該外装体本体に電気的に接続されていると共に、他の電極のリード部材が当該外装体キャップに電気的に接続された構成とされていることが好ましい。
本発明のガス検知器は、上記の電気化学式ガスセンサを具えてなることを特徴とする。
本発明の電気化学式ガスセンサによれば、リード部材の立体形状部を構成する金属素線の周面が、その長さ方向の全域において封止用樹脂接着剤との接着範囲とされるので、リード部材と封止用樹脂材料層との間に十分に高い密着性を得ることができる。従って、使用時において熱的ストレスを受けた場合であっても、所期の液密封止構造を確実に保持することができ、電解液が外部に漏れ出すことを防止することができる。
本発明のガス検知器によれば、電気化学式ガスセンサにおける電解液の漏れに起因する誤動作や機器の損傷が生ずることを防止することができるので、所期の動作状態を安定して維持することができる。
本発明の電気化学式ガスセンサに係るガルバニ電池式ガスセンサの一構成例を示す断面図である。 図1に示すガルバニ電池式ガスセンサにおける陰極リード部材の封止構造を示す部分拡大図である。 図1に示すガルバニ電池式ガスセンサにおけるケーシングの構成を示す斜視図である。 本発明のガス検知器の一構成例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の電気化学式ガスセンサに係るガルバニ電池式ガスセンサの一構成例を示す断面図である。図2は、図1に示すガルバニ電池式ガスセンサにおける陰極リード部材の封止構造を示す部分拡大図である。図3は、図1に示すガルバニ電池式ガスセンサにおけるケーシングの構成を示す斜視図である。
このガルバニ電池式ガスセンサ10は、例えば酸素を検知対象ガスとするものであって、全体が略円柱型の外装体11を具えている。
外装体11は、端壁の中央部にガス導入用貫通孔12aが形成された略有底円筒型の外装体本体12と、開口端に鍔部13aを有する有底円筒型の外装体キャップ13とにより構成されている。外装体キャップ13は、外装体本体12内の開口縁部に嵌挿されており、外装体本体12の開口縁部がカシメられて、外装体本体12および外装体キャップ13の両者が、鍔部13aの他面(外面)側に装着された電気絶縁性を有するリング状のパッキン15が介在されて相互に絶縁された状態で固定されている。外装体本体12および外装体キャップ13は、例えばステンレス鋼、真鍮などの導電性材料により構成されている。
外装体11内には、全体が略円筒型に構成されたガスセンサ本体20が配置されている。
ガスセンサ本体20は、端壁の中央部に形成された貫通孔によってガス取入口22が構成された、例えばABS樹脂などの樹脂材料よりなる有底円筒型のケーシング21を具えている。
ケーシング21の周壁には、各々径方向に延びる貫通孔よりなる2つのリード部材導出用開口部24a,24bが互いに対向して形成されている。また、ケーシング21の内部には、電解液が収容される電解液収容空間Sが形成されていると共に、各々のリード部材導出用開口部24a,24bに近接した位置に、各々電解液収容空間Sと区画された2つのリード部材配置用空間部23a,23bがケーシング21の周壁の一部が利用されて形成されている。電解液としては、例えば水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性の電解液を用いることができる。
ケーシング21の端壁の外面には、当該ケーシング21におけるガス取入口22を覆うよう、陰極35が設けられている。
陰極35は、接ガス部を形成する円板状の電極体35aとこの電極体35aの周縁部より径方向外方に向かって例えば直線状に伸びる端子片部分35bを有する陰極形成材料の、電極体35aが球面状に成形されて構成されている。陰極形成材料は、例えばステンレス鋼よりなる基材の表面に金が付着されてなるものである。
陰極35は、電極体35aが外方に向かって凸となる状態で配置されており、陰極35の端子片部分35bが、ケーシング21の端壁の肉厚中を当該端壁に沿って径方向に延び、先端部が軸方向に屈曲されてケーシング21の一方のリード部材配置用空間部23a内に導出されている。
ケーシング21の端壁の外面には、さらに撥水性を有するガス透過性隔膜55が設けられており、これにより、ケーシング21におけるガス取入口22が液密に封止されている。具体的には、ガス透過性隔膜55は、ケーシング21が内部に嵌挿された状態で装着される有底円筒型のキャップ25によって陰極35の電極体35aの外面に押し付けられた状態で、張設されている。
キャップ25には、端壁における陰極35の電極体35aに対向する位置に、ガス導入用貫通孔26が形成されており、陰極35の電極体35aが当該ガス導入用貫通孔26に嵌め込まれた状態とされている。
ガス透過性隔膜55は、例えばFEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂により構成されている。ここに、ガス透過性隔膜55の厚みは、例えば13〜25μmである。
ケーシング21の端壁の内面には、2つの柱状の陽極支持部28が互いに離間した位置において軸方向に延びるよう垂立して形成されており、当該陽極支持部28によって、全体が板状の陽極30がケーシング21の中心軸に垂直な方向に延びる姿勢で支持されている。
陽極30は、電解液に対して耐蝕性を有する導電材料例えばステンレス鋼よりなる板状の保持部材31と、この保持部材31の一面および他面の各々に設けられた、電極層を構成する鉛よりなる一面側電極板32aおよび他面側電極板32bとにより構成されている。
ケーシング21の端壁の内面には、例えばビニロン不織布56がガス取入口22を構成する貫通孔を覆うよう設けられている。このビニロン不織布56は、センサの使用に伴う鉛の溶解によって、陰極35の電極体35aに鉛カスが付着することを防止するためのものである。
ケーシング21の周壁における開口端面には、段部27が形成されている。この段部27の平坦面上には、撥水性を有する圧気膜(圧力調整膜)57が張設されており、これにより、ケーシング21内に電解液が収容される電解液収容空間Sが形成されている。この圧気膜57は、例えば軟質塩化ビニル樹脂により構成されており、周縁部が例えば超音波溶着によりケーシング21に固定されている。
また、ケーシング21における段部27の平坦面上において、圧気膜57の外面上には、O−リングよりなるシール部材19が配設されており、当該シール部材19を介して、円板状の回路基板18が外装体11の中心軸に対して垂直に延びるよう配置されている。
回路基板18には、一面(ガスセンサ本体20と対向する面)に、後述する陰極35のリード部材40および陽極30のリード部材45が接続される導電パターン(図示せず)が形成されており、他面(外装体キャップ13と対向する面)に、陽極30に接続する陽極用導電パターン(図示せず)および陰極35に接続する陰極用導電パターン(図示せず)が形成されている。そして、他面に形成された陰極用導電パターンに、外装体キャップ13の鍔部13aの一面(内面)が弾接されている。
而して、このガルバニ電池式ガスセンサ10においては、陰極35のリード部材(以下、「陰極リード部材」ともいう。)40および陽極30のリード部材(以下、「陽極リード部材」ともいう。)45は、いずれも、例えばステンレス鋼よりなる金属素線が、金属素線同士が互いに接触せず、湾曲した輪郭線をその断面に有する形態とされた立体形状をなすよう、加工された立体形状部41,46を有する。
この例におけるリード部材40,45の立体形状部41,46は、例えば、金属素線が螺旋状に巻回されて円筒型のコイル形状をなすよう構成されている。また、各々のリード部材40,45における、後述する封止用樹脂接着剤との接着面には、脱脂処理が施されている。
陰極リード部材40は、その立体形状部41が一方のリード部材配置用空間部23a内において、一端部(図1において右端部)がリード部材導出用開口部24a内に位置された状態で、配置されている。そして、立体形状部41の他端に連続する他端側素線部(リード線部)43が、一方のリード部材配置用空間部23a内に導出された陰極35の端子片部分35bに例えば溶接されて電気的に接続されている。
ケーシング21の外部に導出された、立体形状部41の一端に連続する一端側素線部(リード線部)42は、ケーシング21の周壁における外周面とキャップ25の周壁における内周面との間を、ケーシング21の周壁に沿って軸方向外方に延び、他端側部分が径方向内方に向かって折り曲げられてケーシング21の開口端面に沿って延びるよう配設されており、その先端部が、回路基板18の一面に形成された導電パターンに接続されている。
陽極リード部材45は、その立体形状部46が他方のリード部材配置用空間部23b内において、他端部(図1において左端部)がリード部材導出用開口部24b内に位置された状態で、配置されている。そして、立体形状部46の一端に連続する一端側素線部(リード線部)47は、他方のリード部材配置用空間部23bを区画する隔壁を貫通して延び、その先端部が陽極30の保持部材31に接続固定されている。
ケーシング21の外部に導出された、立体形状部46の他端に連続する他端側素線部(リード線部)48は、ケーシング21の周壁における外周面とキャップ25の周壁における内周面との間を、ケーシング21の周壁に沿って軸方向外方に延び、他端側部分が径方向内方に向かって折り曲げられてケーシング21の開口端面に沿って延びるよう配設されており、その先端部が、回路基板18の一面に形成された導電パターンに接続されている。
また、円環板状の接触端子部50aおよび接触端子部50aの外周縁位置より延びる線状のリード線部(図示せず)を有する接続端子50が、接触端子部50aが外装体本体12の端壁とケーシング21の端壁との間に介在されると共にリード線部が外装体本体12の周壁とケーシング21の周壁との間を軸方向外方に延びる状態で、設けられている。そして、リード線部の先端部は、陽極リード部材45と接続されており、従って、陽極リード部材45は、外装体本体12と電気的に接続されている。上述したように、陰極リード部材40は、回路基板18における陰極用導電パターンを介して外装体キャップ13に電気的に接続されており、従って、このガルバニ電池式ガスセンサ10においては、センサ出力(電極間に流れる電流)を、回路基板18を介して電圧変換して、外装体本体12と外装体キャップ13から取り出すことが可能とされている。
このガルバニ電池式ガスセンサ10においては、各々のリード部材40,45における立体形状部41,46の内部空間を含むリード部材配置用空間部23a,23b内に、封止用樹脂接着剤が充填されており、この封止用樹脂接着剤が硬化されてなる封止用樹脂材料層52によって、ケーシング21における各々のリード部材導出用開口部24a,24bが封止されてリード部材導出部について液密封止構造が形成されている。ここに、「立体形状部41,46の内部空間」は、立体形状部41,46を構成する金属素線間の間隙を含む。
封止用樹脂接着剤としては、例えばエポキシ樹脂接着剤を用いることができる。
上記のガルバニ電池式ガスセンサ10の一構成例を示すと、最大外径寸法がφ15mm、軸方向寸法(高さ寸法)が6.9mmである。また、リード部材導出部の一構成例を示すと、ケーシング21におけるリード部材導出用開口部24a,24bを構成するリード部材導出用貫通孔の孔径dがφ0.8mmであり、リード部材40,45を構成する金属素線の素線径がφ0.1mm、円筒型コイル状の立体形状部41,46の外径がφ0.6mm、コイルピッチが0.2mm、コイル軸方向長さLが2mm、コイル巻数が10である。
以上のように、上記のガルバニ電池式ガスセンサ10における陰極リード部材40および陽極リード部材45は、いずれも、金属素線が円筒型のコイル形状をなすよう螺旋状に巻回されてなる立体形状部41,46を有する。そして、陰極リード部材40の立体形状部41および陽極リード部材45の立体形状部46が、対応するリード部材配置用空間部23a,23b内に配置された状態において、封止用樹脂接着剤が立体形状部41,46の内部空間を含むリード部材配置用空間部23a,23b内に充填されてリード部材導出部についての液密封止構造が形成されている。
従って、上記構成のガルバニ電池式ガスセンサ10によれば、陰極リード部材40の立体形状部41を構成する金属素線の周面が、その長さ方向の全域において封止用樹脂接着剤との接着範囲とされるので、陰極リード部材40と封止用樹脂接着剤が硬化されてなる封止用樹脂材料層52との間に十分に高い密着性を得ることができる。例えば、単にリード線を直線的にケーシングの外部に導出する構成のものに比して、接着距離(封止用樹脂材料層52との接着面を形成する金属素線の長さ)を約10倍以上の大きさとすることができる。また、立体形状部41が、湾曲した輪郭線をその断面に有する形態、いわば「角のない」形態とされていることによっても、陰極リード部材40と封止用樹脂材料層52との間に高い密着性を得ることができる。また、陽極リード部材45についても、陰極リード部材40と同一の構成を有することから、陽極リード部材45と封止用樹脂材料層52との間に高い密着性を得ることができる。
従って、使用時において熱的ストレスを受けた場合であっても、所期の液密封止構造を確実に保持することができ、電解液が外部に漏れ出すことを防止することができる。
また、立体形状部41,46がコイル状とされていることにより、センサ製造時における封止用樹脂接着剤の硬化収縮などによる内部ストレスが立体形状部41,46のバネ作用によって吸収されて緩和されるので、リード部材40,45と封止用樹脂材料層52との密着性が低下することを回避することができる。さらにまた、上記のガルバニ電池式ガスセンサ10においては、外装体本体12と外装体キャップ13とが例えばカシメにより固定されるが、このカシメ工程においてリード部材導出部(封止部)に作用される外的ストレスによっても、リード部材40,45と封止用樹脂材料層52との密着性が低下することを回避することができて、所期の液密封止構造を保持することができる。
さらにまた、立体形状部41,46の一方の端部がリード部材導出用開口部24a,24b内に位置された構成とされていることにより、封止用樹脂接着剤を充填するに際して、当該封止用樹脂接着剤がケーシング21の外部に漏れ出すことを確実に防止することができ、所期の液密封止構造を一層確実に形成することができる。
さらにまた、例えば封止用樹脂接着剤として特別なものを用いる必要がなく、リード部材40,45を構成する金属材料(例えばステンレス鋼)との化学的な結合(接着)のない例えばエポキシ樹脂接着剤といった一般的な樹脂接着剤を用いることができるので、所期の性能を有するガルバニ電池式ガスセンサ10を有利に製造することができる。
さらにまた、上記構成のガルバニ電池式ガスセンサ10においては、次のような効果を得ることができる。
陰極リード部材40と陰極35の端子片部分35bとの異種金属の接合部(溶接部)が一方のリード部材配置用空間部23a内において封止用樹脂材料層52によってモールドされて、当該接合部が電解液に接しない構造とされているので、局部電池が形成されることによって異常な電流が発生することを回避することができ、信頼性の高いガス検知を行うことができる。
以下、上記のガルバニ電池式ガスセンサ10を具えてなる本発明のガス検知器について説明する。
図4は、本発明のガス検知器の一構成例を示す断面図である。
このガス検知器は、裏面側ハウジング部材61と、この裏面側ハウジング部材61にリング状パッキングを介して連結固定される表面側ハウジング部材62とにより構成される、全体が扁平なハウジングを具えている。表面側ハウジング部材62の左側領域には、ブザー配置部62aが形成されており、このブザー配置部62a内に収容された状態で警報用ブザー63がその発音部が上面側となるよう配置されている。そして、表面側ハウジング部材62の右側領域には、図4において上端が開口する円筒状のセンサ配置部62bが形成されており、このセンサ配置部62b内に収容された状態で、上記のガルバニ電池式ガスセンサ10が、センサ配置部62bに着脱自在に嵌合されたセンサキャップ62cにより固定された状態で保持されている。図4において、65は平板状の制御用回路基板、66はパネル状表示機構、68は駆動用電源を構成するいわゆるボタン型の電池である。
而して、上記のガス検知器によれば、ガルバニ電池式ガスセンサ10における電解液の漏れに起因する誤動作や機器の損傷が生ずることを防止することができるので、所期の動作状態を安定して維持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、リード部材における立体形状部は、金属素線同士が互いに接触せず、湾曲した輪郭線をその断面に有する形態とされていれば、円筒型のコイル形状に限定されるものではない。例えば渦巻き型のコイル形状などの形態を有していてもよい。
また、本発明に係る液密封止構造は、ガルバニ電池式ガスセンサに限定されず、例えば定電位電解式ガスセンサなどにも適用することができる。さらにまた、本発明の電気化学式ガスセンサは、2つの電極を具えた構成(2極式)のものに限定されず、3つまたは4つの電極を具えた構成(3極式、4極式)のものであってもよい。
10 ガルバニ電池式ガスセンサ
11 外装体
12 外装体本体
12a ガス導入用貫通孔
13 外装体キャップ
13a 鍔部
15 パッキン
18 回路基板
19 シール部材
20 ガスセンサ本体
21 ケーシング
22 ガス取入口
23a,23b リード部材配置用空間部
24a,24b リード部材導出用開口部
25 キャップ
26 ガス導入用貫通孔
27 段部
28 陽極支持部
30 陽極
31 保持部材
32a 一面側電極板(電極層)
32b 他面側電極板(電極層)
35 陰極
35a 電極体
35b 端子片部分
40 リード部材(陰極リード部材)
41 立体形状部
42 一端側素線部
43 他端側素線部
45 リード部材(陽極リード部材)
46 立体形状部
47 一端側素線部
48 他端側素線部
50 接続端子
50a 接触端子部
52 封止用樹脂材料層
55 ガス透過性隔膜
56 ビニロン不織布
57 圧気膜(圧力調整膜)
S 電解液収容空間
61 裏面側ハウジング部材
62 表面側ハウジング部材
62a ブザー配置部
62b センサ配置部
62c センサキャップ
63 警報用ブザー
65 制御用回路基板
66 パネル状表示機構
68 電池

Claims (7)

  1. 電解液が収容される電解液収容空間を内部に有するケーシングと、当該ケーシング内において電解液を介して配置された少なくとも2つの電極とを具えており、
    当該ケーシングには、前記電極の各々のリード部材を当該電解液収容空間から当該ケーシングの外部に導出するためのリード部材導出用開口部が形成されていると共に、当該ケーシングの内部における当該リード部材導出用開口部に近接した位置にリード部材配置用空間部が形成されており、
    当該リード部材の各々は、金属素線が立体形状をなすよう加工された立体形状部を有し、当該立体形状部は、金属素線同士が互いに接触せず、湾曲した輪郭線をその断面に有する形態とされており、
    当該リード部材の立体形状部が前記リード部材配置用空間部内に配置されており、当該立体形状部の内部空間を含む当該リード部材配置用空間部内に、硬化されて封止用樹脂材料層を形成する封止用樹脂接着剤が充填されて液密封止構造が形成されていることを特徴とする電気化学式ガスセンサ。
  2. 前記リード部材における立体形状部が、金属素線が螺旋状に巻回されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学式ガスセンサ。
  3. 前記リード部材における立体形状部が円筒型であることを特徴とする請求項2に記載の電気化学式ガスセンサ。
  4. 前記リード部材における立体形状部の、軸方向における一方の端部が、前記リード部材導出用開口部内に位置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電気化学式ガスセンサ。
  5. 前記電解液がアルカリ性の電解液であって、前記リード部材がステンレス鋼よりなり、前記封止用樹脂材料層がエポキシ樹脂接着剤の硬化物よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気化学式ガスセンサ。
  6. 各々導電性材料よりなる外装体本体および外装体キャップが、相互に絶縁された状態で、カシメにより固定されてなる外装体を具えており、
    一の電極のリード部材が当該外装体本体に電気的に接続されていると共に、他の電極のリード部材が当該外装体キャップに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電気化学式ガスセンサ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電気化学式ガスセンサを具えてなることを特徴とするガス検知器。
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