JP5818576B2 - 電気化学式酸素センサおよびガス検知器 - Google Patents
電気化学式酸素センサおよびガス検知器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5818576B2 JP5818576B2 JP2011182259A JP2011182259A JP5818576B2 JP 5818576 B2 JP5818576 B2 JP 5818576B2 JP 2011182259 A JP2011182259 A JP 2011182259A JP 2011182259 A JP2011182259 A JP 2011182259A JP 5818576 B2 JP5818576 B2 JP 5818576B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- oxygen sensor
- temperature
- permeable diaphragm
- casing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Description
サーミスタ素子がガス透過性隔膜に近接した位置に配置されていない構成のものにおいては、例えば電源投入後に当該酸素センサを具えたガス検知器の内部の温度が次第に上昇するような場合に、ガス透過性隔膜とサーミスタ素子との間に温度差が生じ、温度補正を適正に行うことができなくなることがあり、その結果、ガス検知器の内部の温度変化とともに、センサ出力に変動が生じて、精確な測定を行うのに時間を要する、という問題がある。
このような問題は、ガルバニ電池式酸素センサだけでなく、拡散律速された酸素を供給するための手段としてガス透過性隔膜を具えた他の電気化学式酸素センサにおいても生ずる。
一方に開口するガス取入口がガス透過性隔膜により封止されて電解液が収容される電解液室が形成されるケーシングと、当該ケーシングの内部において前記電解液室と離間して形成された空間部に配置された温度補償用素子と、前記ガス透過性隔膜の周囲温度と、前記温度補償用素子の周囲温度との温度差を緩和する温度差緩和部材とを具えており、
当該温度差緩和部材はスリーブ状であって、前記ケーシングにおける少なくともガス透過性隔膜および温度補償用素子を囲撓する周側壁部分を覆うよう、当該ケーシングの外面に密着して設けられており、
当該温度差緩和部材を構成する材料が、アルミニウムおよびベリリウムより選ばれた金属またはその合金、あるいは窒化アルミニウムであることを特徴とする。
本発明のガス検知器においては、接触燃焼式センサをさらに具えた構成とされていることが好ましい。このような構成のものにおいては、前記電気化学式酸素センサのガス取入口の上方位置に、当該電気化学式酸素センサおよび前記接触燃焼式センサの各々に被検ガスを供給するガス流通路が形成された構成とされていることが好ましい。
図1は、本発明の電気化学式酸素センサに係るガルバニ電池式酸素センサの一例における構成の概略を示す断面図である。以下においては、便宜上、図1における上下方向を「上下方向」、図1における左右方向を「左右方向」と定義するが、使用形態等を限定するものではない。
このガルバニ電池式酸素センサ10は、略円柱状の上側ケーシング部材12および有底円筒状の下側ケーシング部材15がシール部材(図示せず)を介して気密に接合されてなるケーシング11を具えている。上側ケーシング部材12および下側ケーシング部材15は、いずれも、例えばABS樹脂などの樹脂材料により構成されている。
このガス透過性隔膜30は、周縁部が上側ケーシング部材12の上面に設けられたリング状の固定部材25の上面と、蓋体20における突部22の下面とによって挟持された状態で、固定されており、従って、ガス透過性隔膜30の一部が蓋体20におけるガス導入用貫通孔21を介して外部に露出した状態とされている。
ガス透過性隔膜30は、例えば、温度25℃における酸素透過度が8×103 〜16×103 〔ミリリットル/(m2 ・24h・atm〕の範囲内にあるものにより構成されている。
陰極40は、例えば白金、金などの貴金属の微粒子、または、これらの混合物や合金などがバインダーと共に焼成されてなる電極触媒層により構成されている。
また、下側ケーシング部材15の上壁には、上側ケーシング部材12において、電解液室S1と径方向に並んだ位置に形成された、軸方向に延びる貫通孔に連続する貫通孔17が形成されており、これにより、リード配置用空間部S2が形成されている。
回路基板50の上面には、センサ出力の温度補正を行うための例えばサーミスタ素子よりなる温度補償用素子51が、陰極40および陽極45の各々のリード線(図1においては、便宜上、陰極40に接続されたリード線41のみが示されている。)に電気的に接続された状態で、実装されており、従って、当該温度補償用素子51は外部に露出しない状態でケーシング11の内部に配置されている。
特に、例えば、接触燃焼式センサなどのいわゆる固体センサと共に用いられ、ガス取入口13Aの上方位置にガス流通路が形成されて例えばポンプなどのガス供給手段によって被検ガスが供給される構成のガス検知器などに搭載する場合において有用なものとなる。すなわち、このような構成のガス検知器においては、ガス透過性隔膜30が配置されたガルバニ電池式酸素センサの上方側部分はガス流通路における被検ガスの流通に伴って温度が低下する一方で、温度補償用素子51が配置されたセンサの下方側部分は例えば接触燃焼式センサにおけるヒータ等の影響を受けて温度が上昇することとなり、ガス透過性隔膜30と温度補償用素子51との温度差が生じてガルバニ電池式酸素センサのセンサ出力に変動が生じやすくなる。然るに、上記のガルバニ電池式酸素センサ10によれば、安定した出力を得ることができるので、信頼性の高いガス検知を行うことができる。
<実験例1>
図1に示す構成に従って、本発明に係るガルバニ電池式酸素センサを作製した。また、図1に示す構成のガルバニ電池式酸素センサにおいて、スリーブ部材を有さないことの他は図1に示す構成のものと同一の構成を有する比較用のガルバニ電池式酸素センサを作製した。これらの仕様を以下に示す。
ケーシング(11):材質;ABS樹脂、
ガス透過性隔膜(30):材質;FEP、厚み13μm、ガス透過度(温度25℃)15.38×103 〔ミリリットル/(m2 ・24h・atm〕
陰極(40):金メッキ電極
陽極(45):材質;鉛
電解液:水酸化カリウム水溶液
ケーシングの軸方向(図1の上下方向)における、ガス透過性隔膜の配置されるレベル位置と、温度補償用素子(サーミスタ素子)が配置されるレベル位置との差(離間距離)が約10mm、
スリーブ部材(60):材質;アルミニウム、内径:φ19.4mm、厚み;0.8mm、軸方向長さ;14mm、
例えば、本発明の電気化学式酸素センサは、ガルバニ電池式のものに限定されるものではない。
また、上記のガルバニ電池式酸素センサにおいて、スリーブ部材は、例えば切り欠きや開口を有するものであってもよい。
さらにまた、上記の実施の形態においては、ガス透過性隔膜に一方の電極が一体に形成されたガルバニ電池式酸素センサについて説明したが、ガス透過性隔膜と電極とが分離された構成のものであってもよい。
11 ケーシング
12 上側ケーシング部材
13 貫通孔
13A ガス取入口
14 電解液注入用貫通孔
15 下側ケーシング部材
16 円筒状部分
17 貫通孔
18 凹所
19 閉塞部材
20 蓋体
21 ガス導入用貫通孔
22 突部
25 固定部材
30 ガス透過性隔膜
36 シート
40 陰極
41 リード線
45 陽極
46 貫通孔
50 回路基板
51 温度補償用素子
55 外部接続端子
58 モールド部(樹脂充填部)
60 スリーブ部材
S1 電解液室
S2 リード配置用空間部
Claims (4)
- ガス透過性隔膜によって拡散律速された被検ガスが供給されることにより生ずる電気化学的酸化還元反応により2つの電極間に電解液を介して流れる電流を検出することにより当該被検ガス中の酸素濃度を検出する電気化学式酸素センサにおいて、
一方に開口するガス取入口がガス透過性隔膜により封止されて電解液が収容される電解液室が形成されるケーシングと、当該ケーシングの内部において前記電解液室と離間して形成された空間部に配置された温度補償用素子と、前記ガス透過性隔膜の周囲温度と、前記温度補償用素子の周囲温度との温度差を緩和する温度差緩和部材とを具えており、
当該温度差緩和部材はスリーブ状であって、前記ケーシングにおける少なくともガス透過性隔膜および温度補償用素子を囲撓する周側壁部分を覆うよう、当該ケーシングの外面に密着して設けられており、
当該温度差緩和部材を構成する材料が、アルミニウムおよびベリリウムより選ばれた金属またはその合金、あるいは窒化アルミニウムであることを特徴とする電気化学式酸素センサ。 - 請求項1に記載の電気化学式酸素センサを具えてなることを特徴とするガス検知器。
- 接触燃焼式センサをさらに具えていることを特徴とする請求項2に記載のガス検知器。
- 前記電気化学式酸素センサのガス取入口の上方位置に、当該電気化学式酸素センサおよび前記接触燃焼式センサの各々に被検ガスを供給するガス流通路が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス検知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011182259A JP5818576B2 (ja) | 2011-08-24 | 2011-08-24 | 電気化学式酸素センサおよびガス検知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011182259A JP5818576B2 (ja) | 2011-08-24 | 2011-08-24 | 電気化学式酸素センサおよびガス検知器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013044630A JP2013044630A (ja) | 2013-03-04 |
JP5818576B2 true JP5818576B2 (ja) | 2015-11-18 |
Family
ID=48008653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011182259A Expired - Fee Related JP5818576B2 (ja) | 2011-08-24 | 2011-08-24 | 電気化学式酸素センサおよびガス検知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5818576B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7165035B2 (ja) * | 2018-11-29 | 2022-11-02 | Koa株式会社 | ガスセンサおよびその製造方法 |
CN111537487B (zh) * | 2020-05-25 | 2021-04-02 | 清华大学 | 一种光学氧传感器的温度补偿方法及装置 |
JP7539337B2 (ja) | 2021-04-09 | 2024-08-23 | マクセル株式会社 | 電気化学式酸素センサ |
CN114577866B (zh) * | 2022-01-27 | 2024-09-06 | 广州奥松电子股份有限公司 | 一种气体传感器 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0679005B2 (ja) * | 1989-11-06 | 1994-10-05 | 日本電池株式会社 | ガルバニ電池式酸素センサ |
WO2004025665A1 (en) * | 2002-09-16 | 2004-03-25 | Aerocrine Ab | Sensor holder |
JP2004177163A (ja) * | 2002-11-25 | 2004-06-24 | Japan Storage Battery Co Ltd | ガルバニ電池式溶存酸素センサ |
-
2011
- 2011-08-24 JP JP2011182259A patent/JP5818576B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013044630A (ja) | 2013-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9513251B2 (en) | Gas sensor | |
JP5818576B2 (ja) | 電気化学式酸素センサおよびガス検知器 | |
JP5736344B2 (ja) | ガスセンサ | |
US20130019655A1 (en) | Gas sensor | |
US9719957B2 (en) | Gas sensor element and gas sensor | |
KR100474223B1 (ko) | 공연비 검출 장치 | |
JP4251970B2 (ja) | ガスセンサ | |
US10012611B2 (en) | Gas sensor element and gas sensor | |
JP2007248313A (ja) | 定電位電解式ガスセンサ | |
JP2008170316A (ja) | ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサ | |
KR20160077125A (ko) | 정전위 전해식 가스 센서 | |
JP4529140B2 (ja) | 水蒸気センサー | |
JP5977414B2 (ja) | ガスセンサ素子及びガスセンサ | |
CN108139352B (zh) | 氧传感器和检测氧的方法 | |
US10712305B2 (en) | Gas detection apparatus having an electrochemical gas sensor and gas detection method thereby | |
JP6777633B2 (ja) | 気相媒体用水素検出器 | |
JP3570666B2 (ja) | ガスセンサ、ガスセンサの測定値補正方法及び圧力センサユニット | |
RU187673U1 (ru) | Электрохимический сенсор для измерения водорода в металлическом расплаве | |
JP6330213B2 (ja) | 定電位電解式酸素ガスセンサ | |
CN217133028U (zh) | 一种电化学气体传感器 | |
CN114577866B (zh) | 一种气体传感器 | |
CN108680617B (zh) | 一种氢气传感器 | |
US10962502B2 (en) | Hydrogen detector for gas and fluid media | |
JP2017040562A (ja) | ガスセンサ | |
JP2019020378A (ja) | ガスセンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140723 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150316 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150407 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150915 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150929 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5818576 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |