JP2015170762A - 電気化学デバイス - Google Patents

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ゆり子 伊藤
Yuriko Ito
ゆり子 伊藤
直人 萩原
Naoto Hagiwara
直人 萩原
和徳 江原
Kazunori Ebara
和徳 江原
裕樹 河井
Hiroki Kawai
裕樹 河井
海樹 高橋
Hiroki Takahashi
海樹 高橋
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Abstract

【課題】電解腐食を防止することが可能な電気化学デバイスを提供する。【解決手段】本発明に係る電気化学デバイスは、リッドと、ケースと、蓄電素子と、配線と、メッキ層とを具備する。上記ケースは、上記リッドとの間に液室を形成する。上記蓄電素子は、電解液を有し、上記液室に収容される。上記配線は、端部と、第1のビア部と、第2のビア部とを有し、上記蓄電素子と上記ケースの外部とを接続可能に配設される。上記端部は、上記液室の底面から湾曲した凸面を含み上記液室の底面上に第1の径で形成される。上記第1のビア部は、テーパ状の周面を含み上記端部から上記ケースの内部に向かって形成される。上記第2のビア部は、上記第1のビア部から上記端部とは反対側に向かって延び上記第1の径よりも小さい第2の径で上記ケースの内部に形成される。上記メッキ層は、上記凸面を被覆して形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、充放電可能な蓄電素子を備える電気化学デバイスに関する。
充放電が可能な蓄電素子を備える電気化学デバイスは、バックアップ電源等に広く利用されている。このような電気化学デバイスは、例えば、蓄電素子と電解液が絶縁性のケースに封入された構造となっている。絶縁性のケースには配線が施され、封入された蓄電素子とケース外とを電気的に接続するように構成されている。
このような電気化学デバイスにおいては、蓄電素子の充放電に伴う電解腐食から配線を保護する必要がある。例えば特許文献1には、液室に露出された配線のビア部32aの上端が凸状に形成され、ビア部32a上に、電解腐食からビア部32aを保護するためのメッキ層M1,M2を形成する構成が記載されている。
特許第5202753号(段落[0062][0063]、図5(b))
しかしながら、ビア部32a上にメッキ層M1,M2を形成する際、ビア部32aの外周においてメッキの成長速度が遅く、外周のメッキ層の厚さが薄くなるという問題があった。この結果、特にビア部32aの外周において、ビア部32aを構成する金属の保護が不十分となり、電解腐食を生じるおそれがあった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、電解腐食を防止することが可能な電気化学デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電気化学デバイスは、リッドと、ケースと、蓄電素子と、配線と、メッキ層とを具備する。
上記ケースは、上記リッドとの間に液室を形成する。
上記蓄電素子は、電解液を有し、上記液室に収容される。
上記配線は、端部と、第1のビア部と、第2のビア部とを有し、上記蓄電素子と上記ケースの外部とを接続可能に配設される。上記端部は、上記液室の底面から湾曲した凸面を含み上記液室の底面上に第1の径で形成される。上記第1のビア部は、テーパ状の周面を含み上記端部から上記ケースの内部に向かって形成される。上記第2のビア部は、上記第1のビア部から上記端部とは反対側に向かって延び上記第1の径よりも小さい第2の径で上記ケースの内部に形成される。
上記メッキ層は、上記凸面を被覆して形成される。
本発明の第1の実施形態に係る電気化学デバイスの外観を示す斜視図である。 上記電気化学デバイスの断面図である。 上記電気化学デバイスの配線を示す図であり、Aは図2の拡大断面図、Bは上記電気化学デバイスの液室の底面の拡大平面図である。 第1の実施形態の比較例に係る電気化学デバイスを説明する模式図であり、Aは図3Aに対応する拡大断面図、Bはメッキ層を形成するメッキ工程を示す断面図である。 第1の実施形態に係る電気化学デバイスのメッキ層を形成するメッキ工程を示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電気化学デバイスの断面図である。 上記電気化学デバイスの配線、保護層及びケースの一部を示す図であり、Aは図6の拡大断面図、Bは保護層を取り除いた液室の底面の拡大平面図である。
本発明の一実施形態に係る電気化学デバイスは、リッドと、ケースと、蓄電素子と、配線と、メッキ層とを具備する。
上記ケースは、上記リッドとの間に液室を形成する。
上記蓄電素子は、電解液を有し、上記液室に収容される。
上記配線は、端部と、第1のビア部と、第2のビア部とを有し、上記蓄電素子と上記ケースの外部とを接続可能に配設される。上記端部は、上記液室の底面から湾曲した凸面を含み上記液室の底面上に第1の径で形成される。上記第1のビア部は、テーパ状の周面を含み上記端部から上記ケースの内部に向かって形成される。上記第2のビア部は、上記第1のビア部から上記端部とは反対側に向かって延び上記第1の径よりも小さい第2の径で上記ケースの内部に形成される。
上記メッキ層は、上記凸面を被覆して形成される。
上記構成によれば、第1のビア部がテーパ状の周面を含むことで、第2のビア部から端部の外周部までの電流経路を短縮することができる。これにより、メッキ層を形成するために配線に電流を流した場合、端部の外周部に至る電流経路の抵抗値を低減することができ、メッキがされにくい外周部を十分にメッキすることが可能となる。したがって、端部の凸面全体に均一にメッキ層を形成することができ、端部の電解腐食を防止することができる。
上記電気化学デバイスは、上記メッキ層を被覆して上記液室の底面上に形成された導電性の保護層をさらに具備してもよい。
上記構成によれば、より確実に電解腐食を防止することができる。
さらに、上記ケースは、上記液室の底面に形成され上記端部が配置された凹部を有し、
上記保護層は、上記凹部に形成されてもよい。
上記構成によれば、導電性樹脂を塗布して保護層を形成する場合、凹部により未硬化の導電性樹脂の流出を抑制することができる。これにより、保護層の厚みを確保し、保護層が確実にメッキ層を被覆することが可能となる。また比較的少ない量の導電性樹脂を用いた場合でも十分な厚みの保護層を形成することができ、導電性樹脂の使用量を低減することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気化学デバイス10の外観を示す斜視図であり、図2は電気化学デバイス10の断面図である。これらの図に示すように、電気化学デバイス10は、ケース11、リッド12、結合リング13、蓄電素子14、正極配線(配線)15、メッキ層16、保護層17、正極接着層18、正極端子19、負極接着層20、負極配線21及び負極端子22とを有する。
電気化学デバイス10は、ケース11とリッド12が結合リング13を介して接合され、それによって形成された液室11aに蓄電素子14が封入されて構成される。
ケース11は、絶縁性材料からなり、リッド12と共に液室11aを形成する。ケース11は液室11aを構成する凹部を有する形状とすることが可能であり、例えば図1に示すような直方体形状や、円柱形状等、他の形状とすることも可能である。以下、ケース11の液室11aの底面にあたる面を底面11bとする。
ケース11は、底面11bの反対側の裏面(一表面)11cを有する。裏面11cには、後述する正極端子19及び負極端子22が配置され得る。
ケース11は、特に限定されないが、HTCC(High Temperature Co-fired Ceramics:高温焼成セラミックス)プロセスやLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温焼成セラミックス)プロセスによって製造することができる。HTCCプロセスやLTCCプロセスにおいては、複数のセラミックシートを成型し、これらを積層して焼成する。この際、所定のセラミックシートに、後述する第1のビア部151及び第2のビア部152に対応するビア孔を形成し、このビア孔に金属材料を充填し、焼成することで、ケース11、正極配線15等を同時に形成することが可能となる。当該ビア孔の形成方法は特に限定されず、例えば打ち抜きや機械加工等を適用することができる。
リッド12は、結合リング13を介してケース11と接合され、液室11aを封止する。リッド12は、任意の導電性材料からなるものとすることができ、例えばコバール(鉄−ニッケル−コバルト合金)からなるものとすることができる。また、リッド12は、電解腐食を防止するため、コバール等の母材がニッケル、白金、銀、金あるいはパラジウム等の耐腐食性の高い金属からなる被膜によって被覆されたクラッド材とすることも可能である。
リッド12は、液室11aの内部に蓄電素子14が配置された後に、結合リング13を介してケース11に接合され、液室11aを封止する。結合リング13に対するリッド12の結合には、シーム溶接やレーザー溶接等の直接接合法を利用できる他、導電性接合材を介した間接接合法を利用することができる。
結合リング13は、ケース11とリッド12を接続して液室11aを封止すると共に、リッド12と負極配線21とを電気的に接続する。結合リング13は、コバール(鉄−ニッケル−コバルト合金)等の導電性材料を適用することができる。また、結合リング13の表面には、耐食性膜(例えば、ニッケル膜及び金膜等)が形成されてもよい。結合リング13は、ロウ付け等によってケース11及びリッド12に配設されてもよく、もしくは導電性材料の印刷等によってケース11上に配設されてもよい。なお、電気化学デバイス10は、結合リング13を有さず、リッド12とケース11とが直接接合されていてもよい。
蓄電素子14は、液室11aに収容され、電荷を蓄積し(蓄電)あるいは放出(放電)する。図2に示すように蓄電素子14は、正極電極シート14a、負極電極シート14b、セパレートシート14c及び電解液Lを有し、正極電極シート14a及び負極電極シート14bによってセパレートシート14cが挟まれた構成となっている。
正極電極シート14aは、活物質を含むシートである。活物質は電解質イオン(例えばBF )をその表面に吸着させ、電気二重層を形成させる物質であり、例えば活性炭やPAS(Polyacenic Semiconductor:ポリアセン系有機半導体)であるものとすることができる。正極電極シート14aは、上記活物質、導電助剤(例えばケッチェンブラック)及びバインダ(例えば、PTFE(polytetrafluoroethylene))の混合物を圧延してシート状に形成し、それを裁断したものとすることができる。
負極電極シート14bは、正極電極シート14aと同様に活物質を含むシートであり、活物質、導電助剤及びバインダの混合物を圧延してシート状に形成し、それを裁断したものとすることができる。負極電極シート14bは正極電極シート14aと同一の材料からなるものとすることもでき、異なる材料からなるものとすることもできる。
セパレートシート14cは、電極同士を電気的に絶縁するシートである。セパレートシート14cは、ガラス繊維、セルロース繊維、プラスチック繊維等からなる多孔質シートであるものとすることができる。
電解液Lは、任意に選択することが可能であり、例えば、水系電解液として、硫酸水溶液(HSO/HO)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)、塩化亜鉛(ZnCl/HO)を用いることができる。また、非水系電解液としては、BF (四フッ化ホウ酸イオン)、PF (六フッ化リン酸イオン)、(CFSO(TFSAイオン)等のアニオンを含むものを用いることができ、具体的には、5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン−BFやエチルメチルイミダゾリウムノナン−BFの溶液等を用いることができる。
正極配線15は、正極接着層18を介して、蓄電素子14とケース11の外部とを接続可能に配設され、例えば蓄電素子14の正極電極シート14aと正極端子19とを電気的に接続する。正極配線15は、任意の導電性材料からなるものとすることができる。詳細は後述するが、端部153が電解液Lの接触による電解腐食から保護されているため、正極配線15の材料は耐食性に関わらず幅広い材料から選択することが可能であり、例えば、融点の高いタングステンとすることができる。
図3は、正極配線15の一部を示す図であり、Aは図2の拡大断面図、Bは底面11bの拡大平面図である。これらの図に示すように、正極配線15は、第1のビア部151、第2のビア部152、端部153及び帯状部154を有する。第1のビア部151、第2のビア部152及び帯状部154は、ケース11の内部にそれぞれ形成される。端部153は、底面11b上に形成される。
端部153は、底面11bから湾曲した凸面153aを含み、液室11aの底面11b上に第1の径D1(図3B参照)で形成される。端部153の概略構成は、例えば、底面11b上から見た形状が略円形状であり、全体としてドーム状に構成され、底面11b側で第1のビア部151に接続される。
端部153を上記形状で構成することにより、端部153が直方体形状など角部を有する場合と比較して、保護層17との間に隙間ができることを防止することができる。このため、このような隙間から電解液Lが浸入して端部153を腐食することを防止することができる。また、端部が角部を有する場合には、保護層の厚みが角部上において他の部分よりも薄く形成され得るが、上記構成により、保護層の厚みをより均一に形成することが可能となる。これによっても、端部の腐食を防止することができる。
端部153の第1の径D1は、端部153を底面11b上から見た場合の平面形状における径である。第1の径D1は、上記平面形状が円形状であれば直径、楕円形状の場合は長径とすることができ、例えば数十〜数百μmとすることができる。また端部153の底面11bから最も高い部分の高さH(図3A参照)は、第1の径D1の1/2の長さ以下とすることができる。高さHを第1の径D1の1/2の長さ以下に設定することで、後述する保護層17の厚みを低減し、正極端子19と蓄電素子14の正極(正極電極シート14a)との接続抵抗を低減することができる。
端部153は、後述するように、ケース11の焼成プロセス(HTCCプロセスやLTCCプロセス)においてケース11の構成材料が収縮し、正極配線15の材料が押し出されることによって製造され得る。
第1のビア部151は、テーパ状の周面151aを含み、端部153からケース11の内部に向かって形成される。第1のビア部151は、端部153と第2のビア部152とを接続し、略円錐台形状で構成され得る。ここで周面151aが「テーパ状」とは、端部153から第2のビア部152に向かうに従い、第1のビア部151の径が後述する第1の径D1から漸減し、後述する第2の径D2に至るような形状をいうものとする。なお、第1のビア部151及び第2のビア部152における「径」とは、第2のビア部152の延在方向と直交する断面(例えば底面11bと平行な断面)における径であり、上記形状が円形状であれば直径、楕円形状の場合は長径とすることができる。
第2のビア部152は、第1のビア部151から端部153とは反対側に向かって延び、第1の径D1よりも小さい第2の径D2(図3B参照)でケース11の内部に形成される。ここで「第1のビア部151から端部153とは反対側に向かって延びる」とは、第1のビア部151から裏面11cに向かって延びることをいうものとする。例えば、第2のビア部152は、底面11bと直交する方向に延在する。第2のビア部152は、第1のビア部151と帯状部154とを接続し得るが、帯状部154を有さず、ケース11の裏面11cに連通していてもよい。
帯状部154は、ケース11の内部を通過して正極端子19に接続される。帯状部154の構成は特に限定されず、底面11bと平行に走行するものであってもよい。
メッキ層16は、端部153の凸面153aを被覆して形成される。メッキ層16は、後述するように、略均一な厚みを有する。このようなメッキ層16を設けることにより、端部153を確実に被覆し、電解液Lによる腐食から端部153を保護することが可能となる。
メッキ層16は、図3Aに示すように、例えば、第1のメッキ層161と第2のメッキ層162とを有していてもよい。メッキ層161の材料は、耐腐食性や凹面153aとの密着性を鑑みて選択することができ、例えば、第1のメッキ層161は、ニッケル(Ni)で構成され、第2のメッキ層162は、金(Au)で構成され得る。
メッキ層16は、例えば電解メッキにより形成することができる。具体的には、ケース11に正極配線15等が配設された構造体をメッキ液に浸漬し、正極配線15に電流を流すことで、メッキ層16を形成することができる。
保護層17は、メッキ層16を被覆して底面11b上に形成される。保護層17は、メッキ層16に被覆された端部153を電解液Lから保護するとともに、蓄電素子14と端部153との電気的な接続を担う。保護層17は、導電性材料で構成され、例えば導電性樹脂を含んでいてもよい。「導電性樹脂」とは、導電性粒子を含有する合成樹脂をいうものとする。導電性粒子は、化学的安定性が高いものが好適であり、例えばグラファイト粒子を利用することができる。合成樹脂は、電解液Lに対する膨潤性が小さく、耐熱性が高く、化学的安定性が高いものが好適であり、例えばフェノール樹脂を利用することができる。
正極接着層18は、正極接着層18は、保護層17上に形成される。正極接着層18は、正極電極シート14aをケース11に接着するとともに、正極電極シート14aと正極配線15の端部153とを電気的に接続する。正極接着層18は、保護層17上に塗布された導電性接着材が硬化したものであってもよく、例えば導電性樹脂を適用することができる。正極接着層18は、保護層17と同一の材料を用いてもよく、この場合は、保護層17と正極接着層18が一体となり一つの保護層を構成していてもよい。
正極端子19は、ケース11の外表面に配設される端子であり、正極配線15、メッキ層16、保護層17及び正極接着層18を介して蓄電素子14の正極(正極電極シート14a)と接続される。正極端子19は、電気化学デバイス10の外部、例えば実装基板と電気化学デバイス10との接続に用いられる。正極端子19は、任意の導電性材料からなるものとすることができ、その配置や形状は特に限定されない。
負極接着層20は、負極電極シート14bをリッド12に固定するとともに、負極電極シート14bとリッド12を電気的に接続する。負極接着層20は、導電性接着材が硬化したものであってもよく、導電性接着材は正極接着層18のものと同様に、導電性樹脂を適用することができる。なお負極接着層20と正極接着層18は、同種の導電性接着材により構成されてもよく、他種の導電性接着材により構成されてもよい。
負極配線21は、負極接着層20、リッド12及び結合リング13を介して蓄電素子14の負極電極シート14bと負極端子22とを電気的に接続する。具体的には、負極配線21は、結合リング13からケース11の外周に沿って形成され、負極端子22に接続される構成とすることができる。負極配線21は任意の導電性材料からなり、配置や形状は特に限定されない。
負極端子22は、ケース11の外表面に配設される端子であり、負極配線21、結合リング13、リッド12及び負極接着層20を介して蓄電素子14の負極(負極電極シート14b)と接続される。負極端子22は、正極端子19と同様に、電気化学デバイス10の外部、例えば実装基板と電気化学デバイス10の接続に用いられる。負極端子22は、任意の導電性材料からなるものとすることができ、その配置や形状は特に限定されない。
本実施形態に係る電気化学デバイス10は以上のような構成を有する。
[電気化学デバイスの効果]
電気化学デバイス10の効果を説明するにあたり、比較例に係る電気化学デバイスと比較する。
図4は、比較例に係る電気化学デバイス30を説明する模式図であり、Aは図3Aに対応する拡大断面図、Bはメッキ層36を形成するメッキ工程を示す断面図である。図示は省略するが、電気化学デバイス30は本実施形態に係る電気化学デバイス10と同様の蓄電素子やリッド等を備えるものとする。
図4Aに示すように、電気化学デバイス30は、正極配線35がビア部351と端部353と帯状部354とを有し、メッキ層36が第1のメッキ層361と第2のメッキ層362とを有する。端部353は、端部153と同様に、底面31bから湾曲した凸面353aを含む。一方で、正極配線35は、テーパ状の周面を含む第1のビア部151に対応する構成を有さず、第2のビア部152と同様の略一定の径を有するビア部351のみを有する。
図4Bに示すように、メッキ層36は、ケース31及び正極配線35が形成された構造体をメッキ液Mに浸漬し、正極配線35に電流を流すことで形成される。同図中の矢印E31は、端部353の中心部へ向かう電流経路を示し、矢印E32及び矢印E33は、それぞれ、端部353の外周部へ向かう電流経路をそれぞれ示す。また、符号Meは、メッキ液M中のメッキ層36の原料となり得る金属粒子を模式的に示す。ここで端部353,153の中心部とは、凸面353a,153aにおいて第1のビア部151及び第2のビア部152の中心軸上の部分をいい、端部353,153の外周部とは、凸面353a,153aにおいて底面31b,11bとの境界をなす部分をいう。
図4Bに示すように、電流経路E32,E33は、電流経路E31よりも長い。これにより、外周部へ向かう電流経路E32,E33の抵抗が、中心部へ向かう電流経路E31の抵抗よりも高くなり、外周部へ電流が流れにくくなる。その結果、外周部が中心部よりもメッキされにくくなる。加えて、メッキ液Mは、端部153の隆起が障害となり、端部153の外周部付近において流動性が低下し、メッキ液M中の金属粒子Meの濃度が、中心部付近よりも外周部付近において低下し得る。これによっても、外周部が中心部よりもメッキされにくくなる。
したがって、図4Aに示すように、メッキ層36は、端部153の外周部において中心部よりも薄く形成される。このため、メッキ層36は、仮に電解液Lが浸潤した場合、端部353の外周部の保護が十分になされず、端部353が外周部から腐食される可能性が高い構成となり得る。
図5は、本実施形態に係る電気化学デバイス10のメッキ層16を形成するメッキ工程を示す拡大断面図である。メッキ層16は、上述のメッキ層36と同様に形成される。同図中の矢印E11は、端部153の中心部へ向かう電流経路を示し、矢印E12及び矢印E13は、それぞれ、端部153の外周部へ向かう電流経路をそれぞれ示す。
電気化学デバイス10は、正極端子19がテーパ状の第1のビア部151を有することから、端部153の外周部へ向かう電流経路E12,E13がいずれも、電流経路E32,E33よりも大幅に短縮される。したがって、端部153の外周部付近と中心部付近とでの金属粒子Meの濃度に差がある場合であっても、メッキ層16は、凸面153a上に略均一な厚みで形成され、端部153の腐食を防止することが可能となる。
特に、電解液Lとして水系の電解液を採用した場合、電解液Lと端部153が接触することにより腐食が生じ得る。本実施形態によれば、端部153(凸面153a)の外周部においても十分な厚みのメッキ層16を形成することができるため、電解液Lの接触による腐食のリスクを低減することが可能となる。
加えて、本実施形態によれば、電気化学デバイス10が保護層17を有することで、より確実に端部153の腐食を防止することが可能となる。したがって、耐久性に優れた不具合の少ない電気化学デバイス10を提供することが可能となる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態に係る電気化学デバイス40の断面図である。同図に示すように、電気化学デバイス40は、電気化学デバイス10と同様の構成のリッド12、結合リング13、蓄電素子14、正極配線15、メッキ層16、正極接着層18、正極端子19、負極接着層20、負極配線21及び負極端子22を有するとともに、電気化学デバイス10と異なる構成のケース41及び保護層47を有する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を用いて、その説明を省略する。
図7は、正極配線15、保護層47及びケース41の一部を示す図であり、Aは図6の拡大断面図、Bは保護層47を取り除いた底面41bの拡大平面図である。なお、図7において、第1のメッキ層161及び第2のメッキ層162の図示を省略している。図7に示すように、ケース41は、液室41aの底面41bに形成され、正極配線15の端部153が配置された凹部411を有する。凹部411の深さは、例えば数十μm〜数百μmとすることができる。凹部411は、例えば、陥没面411a、及び陥没面411aに連接する内壁面411bを有する。
陥没面411aは、凹部411の底面を構成する面であり、略平坦な面で構成され得る。陥没面411aの形状は特に限定されないが、例えば図7Bに示すように円形状で構成されてもよい。陥没面411aには、正極配線15の端部153が配置される。
内壁面411bは、陥没面411aに連接し、陥没面411aが円形状で構成される場合には円筒周面で構成され得る。内壁面411bが円筒周面等の曲面で構成されることにより、後述する保護層47が凹部411に形成された際、内壁面411bと保護層47との間に隙間が形成されにくい構成とすることができ、耐腐食性を高めることができる。
保護層47は、図6及び図7Aに示すように、保護層17と同様、メッキ層16を被覆して底面41b上に形成される。保護層47は、また、凹部411に形成される。保護層47は、保護層17と同様に、導電性材料で構成され、例えば導電性樹脂で構成され得る。すなわち、凹部411上に未硬化の導電性樹脂を塗布し、硬化させることで、保護層47を形成することができる。なお保護層47は、凹部411に加えて、底面41bにおける凹部411の外周の領域にも形成され得る。
本実施形態によれば、電気化学デバイス40のケース41が凹部411を有することにより、未硬化の導電性樹脂の流出を抑制することが可能となる。したがって、比較的少ない量の導電性樹脂を用いた場合であっても、凹部411が当該導電性樹脂を溜め込み、十分な厚さの保護層47を形成することができる。したがって、保護層47により、メッキ層16に被覆された端部153を確実に被覆することが可能となる。
本技術は上記各実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において変更することが可能である。
[変形例]
第1の実施形態において、端部153の底面11b内における配置は、端部153と正極電極シート14aとが電気的に接続されれば特に限定されない。
また、上述の実施形態において、リッドが結合リングを介してケースと接合されると説明したが、電気化学デバイスが、結合リングを有さない構成であってもよい。この場合には、リッドが直接ケースに接合される。
また、メッキ層は第1のメッキ層及び第2のメッキ層の2層からなる構成に限定されず、1層であってもよいし、3層以上であってもよい。
また、電気化学デバイスが保護層を有しない構成であってもよい。あるいは、正極接着層が保護層として機能してもよい。
以上の実施形態では、正極配線15を、端部、第1のビア部及び第2のビア部を有する「配線」として説明したが、上記配線は負極側の配線であってもよい。
端部の底面から見た場合における中心点と、第1のビア部及び第2のビア部の中心軸とは一致していなくてもよい。この場合であっても、テーパ状の周面を有する第1のビア部を有することで、メッキ層の厚みを均一化し、電解腐食防止の効果が得られる。
第2の実施形態において、凹部411の形状は上述の形状に限定されない。例えば、陥没面411aが多角形状、あるいは他の形状で構成されてもよい。あるいは、陥没面411a又は内壁面411bの表面に凹凸が形成されていてもよい。これにより、底面41bと保護層47との密着性を高めることができる。さらに、凹部411は、陥没面411aと内壁面411bとを有さず、全体が曲面の凹面で構成されてもよい。
10,40…電気化学デバイス
11,41…ケース
11a,41a…液室
11b,41b…底面
11c,41c…裏面(一表面)
411…凹部
12…リッド
14…蓄電素子
15…正極配線(配線)
151…第1のビア部
152…第2のビア部
153…端部
153a…凸面
16…メッキ層
17,47…保護層
D1…第1の径
D2…第2の径

Claims (3)

  1. リッドと、
    前記リッドとの間に液室を形成するケースと、
    電解液を有し、前記液室に収容された蓄電素子と、
    前記液室の底面から湾曲した凸面を含み前記液室の底面上に第1の径で形成された端部と、テーパ状の周面を含み前記端部から前記ケースの内部に向かって形成された第1のビア部と、前記第1のビア部から前記端部とは反対側に向かって延び前記第1の径よりも小さい第2の径で前記ケースの内部に形成された第2のビア部とを有し、前記蓄電素子と前記ケースの外部とを接続可能に配設された配線と、
    前記凸面を被覆して形成されたメッキ層と
    を具備する電気化学デバイス。
  2. 請求項1に記載の電気化学デバイスであって、
    前記メッキ層を被覆して前記液室の底面上に形成された導電性の保護層をさらに具備する
    電気化学デバイス。
  3. 請求項2に記載の電気化学デバイスであって、
    前記ケースは、前記液室の底面に形成され前記端部が配置された凹部を有し、
    前記保護層は、導電性樹脂を含み、前記凹部に形成される
    電気化学デバイス。
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