<実施の形態1>
(図面情報)
実施の形態1の図面情報抽出装置では、図面から開発に必要な情報を作業者が抽出する図面情報抽出作業の実行時において、過去の図面情報抽出作業から取得した過去図面に関する過去蓄積情報を活用し、抽出対象となる対象図面に対して、抽出しようとしている図面情報に関する所在や候補値を指示する抽出支援情報を作業者に提供する、図面情報抽出装置について説明する。
なお、本明細書中において、「図面」は、電子化された設計書や仕様書等の文書を指し、文字情報、図表、論理回路のような回路図を含む。「図面情報」は、図面から抽出しようとしている情報そのもの、あるいは情報を抽出するにあたって閲覧する必要のある情報等の情報を含む。
図1は図面情報の一例を示す説明図である。同図において、図面情報で指示される図面80内に入力信号名T1及びT2、識別番号B1及びB2、頁名P及びANDゲート82を入力信号名T1及びT2の入力からANDゲート82への信号線等が示されている。
図面80は、作業者が現在、抽出しようとしている情報が存在する図面の頁部分を示している。各図面は少なくとも一つの頁で構成され、少なくとも一つの頁それぞれは分類用の頁名Pを有しており、図1では頁名Pとして「入力回路図」が示されている。
例えばここで、作業者が図面80から入力信号の識別番号と名前を抽出する必要があるとする。この場合、入力信号名T1及びT2である「入力A」及び「入力B」、並びに識別番号B1及びB2である“00”及び“01”が必要な図面情報となる。なお、入力信号名及び識別番号は少なくとも同一頁内では固有の内容(値)を示している。以下、説明の都合、入力信号名及び識別番号は固有の内容を示しているとする。
なお、求める図面情報が、頁名Pが「入力回路図」の図面80内に明記されておらず、他の頁の図面を参照し、図面情報を抽出しなければならない場合もある。このような場合において、最終的に求める図面情報を抽出するために、参照しなければならない情報もまた、「図面情報」に含まれる。
(ハードウェア構成)
以下、本発明の実施の形態1のハードウェア構成について図面を参照して説明する。
図2は、この発明の実施の形態1である図面情報抽出装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、図面情報抽出装置100は、中央演算処理装置101、主記憶装置102及びハードディスク等の外部記憶装置103を含むコンピュータシステム106と、キーボード、作業者の動作を取得するためのカメラ、アイトラッカー等を含む入力装置104と、ディスプレイ等の表示装置105(出力装置)とを主たる構成要素として備えている。なお、アイトラッカーとは、表示画面などを見るときの作業者の眼の動きを調べるアイトラッキング機能を有する既存の入力装置を意味する。
また、図面情報抽出装置100の各機能を実現させるためのコンピュータプログラムは、中央演算処理装置101により主記憶装置102上に展開され、処理が行われる。当該コンピュータプログラムは主記憶装置102に記憶されていてもよいし、外部記憶装置103に記憶されていてもよい。なお、主記憶装置102としてはRAM,ROM等の半導体メモリが一般的に考えられ、外部記憶装置103としてハードディスク等の大容量記憶が可能な記憶装置が一般的に考えられる。
なお、図2で示したハードウェア構成に代えて、他のハードウェア構成を用いてもよい。図3は、この発明の実施の形態1である図面情報抽出装置100と異なる他のハードウェア構成で実現される図面情報抽出装置100Xのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、図面情報抽出装置100Xでは、入力装置104及び表示装置105は通信ネットワーク回線205と介してコンピュータシステム106と同等の機能を備えるコンピュータシステム204と接続される。コンピュータシステム204は図3に示すように1単位のコンピュータで構成(サーバ・クライアント環境)しても良く、コンピュータシステム204の機能を複数単位のコンピュータで構成(クラウド環境)しても良い。なお、主記憶装置202としてはRAM,ROM等の半導体メモリが一般的に考えられ、外部記憶装置203としてハードディスク等の大容量記憶が可能な記憶装置が一般的に考えられる。
図4は、図2で示した図面情報抽出装置100、あるいは図3で示した図面情報抽出装置100Xのハードウェア構成によって実現される図面情報抽出装置100(100X)の各機能を実現する構成部を示すブロック図である。
同図に示すように、図面情報抽出装置100(100X)は、過去図面格納部1、過去閲覧情報格納部2、及び過去抽出結果格納部3を備える過去情報蓄積部8と、抽出規則作成部4と、抽出規則格納部5と、対象図面格納部6と、入力装置104と、抽出規則適用部7と、表示装置105とを備えている。
上述した過去情報蓄積部8、抽出規則格納部5及び対象図面格納部6は、例えば、外部記憶装置103によって実現され、抽出規則作成部4及び抽出規則格納部5は、例えば、中央演算処理装置101,201によるコンピュータプログラムの実行によって実現される。
過去情報蓄積部8内の過去図面格納部1は、過去の図面情報抽出作業で抽出の対象となった複数の(少なくとも一つの)過去図面を指示する過去図面情報D1を格納する。複数の過去図面はそれぞれ識別用の図面名を有し、複数の過去図面はそれぞれ図面種別によって分類される。また、複数の過去図面はそれぞれ、少なくとも一つの頁で構成され、少なくとも一つの頁それぞれは分類用の頁名を有する。
以下、過去図面格納部1に格納される過去図面情報D1について説明する。過去図面情報D1が指示する「過去図面」とは、過去に作業者が行った図面情報抽出作業で、作業者が閲覧した図面である。
図5は過去図面格納部1に格納される過去図面情報D1が指示する過去図面例を示す説明図である。同図において、頁名P2が「入力回路図」の過去図面20の頁部分を示している。過去図面20は、回路図の構成要素であるANDゲート22、入力信号名T21及びT22である「入力A」及び「入力B」、識別番号B21及びB22である“00”及び“01”を有している。
なお、入力信号名T21及びT22には、矩形から成るという構造情報を含んでいる。また、図5で示した過去図面20に関連する様々な情報を過去図面情報D1は有している。以下、この点について説明する。
図6は過去図面情報D1として含まれる図面名、図面種別及び頁名を指示する情報を表形式で示す説明図である。説明の都合上、図5で示した過去図面20は、設計書A、頁名「入力回路図」に対応する図面であったとする。
図面種別は図面の用途に沿った性質を示している。図6で示す例では、設計書A及び設計書Bは異なる図面名であるが、共通の性質である「設計書」としての図面種別を有している。
また、設計書Aは5頁で構成され、各頁を識別するための頁名(表紙、入力回路図、パラメータ情報、その他頁X、その他頁Y)が与えられている。
図7は設計書Aの頁名「パラメータ情報」の内容を表形式で示す説明図である。同図に示すように、頁名PGに該当する図面情報として、番号、名前、値、単位で分類されるパラメータ情報の表Gとしての情報を有している。すなわち、過去図面情報D1として、図7で示した表形式の情報も存在する。
図4に戻って、過去情報蓄積部8内の過去閲覧情報格納部2は、過去図面情報D1が指示する複数の過去図面に関連して、図面情報抽出作業における分類単位である抽出対象種別、図面種別、及び頁名を指示する過去閲覧情報D2を格納している。過去閲覧情報D2は、図面の少なくとも一つの頁において、作業者が過去に注目した注目領域を指示する注目領域情報、及び、過去の図面抽出作業を行った作業者に関する情報を指示する作業者情報をさらに有している。
以下、過去閲覧情報格納部2に格納される過去閲覧情報D2について説明する。過去閲覧情報D2は、過去に行った図面情報抽出作業での、作業者の図面の閲覧内容を示す情報である。過去閲覧情報D2には、前述したように、図面の閲覧がいずれの抽出種別の図面情報を抽出するために行われたかを示す抽出対象種別を指示する情報と、作業を行った作業者を示す作業者情報を含んでいる。
図8は過去閲覧情報D2の内容例を表形式で示す説明図である。図8に示すように、過去閲覧情報D2には、抽出対象種別、図面名、図面種別、頁名、注目領域、作業者を指示する情報を含んでいる。抽出対象種別は、図面情報抽出作業における分類単位であり、抽出しようとしている図面情報が、いずれの分類に属するかを示している。
図8において、「図面名」は、図面の識別情報であり、図面情報を抽出するために閲覧した図面を一意に識別する。「図面種別」は上述したように図面の分類を示す。「頁名」は、上述したように、図面中の各頁の識別情報であり、当該図面で注目した頁を一意に識別する。「注目領域」は、作業者が、頁単位で表示される図面の頁内のどの領域を注目したかを示す領域である。図8では、一例として、注目領域は、座標(x1,y1)を中心とした半径r1の円で示す領域を、(x1,y1,r1)と表す。作業者は、作業者の識別情報であり、図面情報抽出を行った作業者を一意に識別する。なお、上述した座標は、図5で示したような過去図面20を表示装置105上に表示した際の表示画面上における座標あるいはそれに関連した座標(過去図面20内での座標を含む)を意味する。
図9は過去図面における注目領域の一例を示す説明図である。同図に示すように、図8で示した設計書Aの頁名「入力回路図」の(x1,y1,r1)によって、過去図面20内のXY座標空間において円状の注目領域C2を認識することができる。したがって、過去閲覧情報D2によって、過去図面20の注目領域C2を過去において作業者が閲覧したことを認識することができる。
図4に戻って、過去情報蓄積部8内の過去抽出結果格納部3は、過去の図面情報抽出作業で抽出された図面情報内の文字情報を指示する過去抽出結果情報D3を格納している。
上述した過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3の集合体が過去蓄積情報D8となる。
以下、過去抽出結果格納部3に格納される過去抽出結果情報D3について説明する。過去抽出結果情報D3は、過去に行った図面情報抽出作業の結果、抽出した図面情報の文字列、数値等の値を指示する情報、すなわち、文字情報である。
図10は過去抽出結果情報D3で指示される文字情報の内容例を表形式で示す説明図である。図10に示すように、抽出対象種別が「入力信号」であり、抽出すべき図面情報が入力信号の識別番号(“00”及び“01”)と、入力信号の名前(「入力A」及び「入力B」)である。これら入力信号の識別番号(図5,図9の識別番号B21及びB22に相当)及び名前(図5,図9の入力信号名T21及びT22に相当)を指示する文字情報が過去抽出結果情報D3となる。
図4に戻って、抽出規則作成部4は、過去情報蓄積部8に格納された過去蓄積情報D8(過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3)に基づいて、抽出対象種別毎に、抽出すべき図面の抽出規則を指示する抽出規則情報D4を作成する。抽出規則格納部5は、抽出規則作成部4より作成された抽出規則情報D4を格納する。
一方、対象図面格納部6は少なくとも一つの対象図面を指示する対象図面情報D6を格納している。
次に、対象図面格納部6に格納される対象図面情報D6が指示する対象図面について説明する。「対象図面」とは、現在行っている図面情報抽出作業で、作業者が抽出しようとしている図面情報が、存在する可能性のある図面であり、すなわち、現在の図面情報抽出作業において、抽出の対象となりうる図面である。なお、対象図面が複数あってもよく、過去図面と同じ図面が含まれていてもよい。
図11は対象図面情報D6が指示する対象図面の例を示す説明図である。図11において、頁名P3(「入力回路図」)の対象図面30を示している。対象図面30は、回路図の構成要素である、ANDゲート32、入力信号の識別番号B31及びB32(“00”及び“01”)、入力信号名T31及びT32(「入力A」及び「入力C」)の情報を有している。
なお、入力信号名T31及びT32には、矩形から成る構造情報を含んでいる。また、対象図面30に関連した情報として、図7で示したような表形式の情報も含んでいる。また、以下では図5で示した過去図面20と、図11で示した対象図面30とは、同一の図面種別(例えば、「設計図」)であるとする。
図4に戻って、抽出規則適用部7は、過去蓄積情報D8、抽出規則情報D4、対象図面情報D6、及び操作関連情報取得部として機能する入力装置104から得られる作業者操作関連情報D104を受け、作業者操作関連情報D104に基づき作業者が現在抽出対象としている抽出対象種別である現在抽出対象種別を認識し、過去蓄積情報D8を参照しつつ、対象図面情報D6が指示する少なくとも一つの対象図面内で、現在抽出対象種別において抽出規則情報D4が指示する抽出規則を満足する情報を、抽出支援情報D7として抽出する。
抽出支援情報D7には、抽出しようとしている抽出対象種別の、図面情報の所在情報である第1所在情報D71及び第2所在情報D72(第1及び第2の所在情報)と、候補値を示す文字情報である図面情報候補値D73(候補値情報)とが含まれる。
そして、抽出規則適用部7は、抽出支援情報D7を含む出力表示情報D105を表示装置105に出力する。表示装置105は、出力表示情報D105に基づき、作業者が視覚認識できる態様で抽出支援情報D7の内容を表示(出力)する出力装置である。
図12は抽出規則作成部4と抽出規則適用部7との関係を模式的に示す説明図である。抽出規則作成部4では、抽出規則情報D4として、図面抽出時に閲覧した図面・頁・領域に関する第1抽出規則情報D41(第1の抽出規則情報)と、注目領域内に共通して現れる構造情報に関する第2抽出規則情報D42(第2の抽出規則情報)と、抽出結果の傾向に関する第3抽出規則情報D43(第3の抽出規則情報)を作成する。
そして、抽出規則情報D4が指示する抽出規則として、第1抽出規則情報D41が指示する第1の抽出規則、第2抽出規則情報D42が指示する第2の抽出規則、第3抽出規則情報D43が指示する第3の抽出規則が含まれる。
第1抽出規則情報D41は抽出規則適用部7による第1所在情報D71の作成の際に用いられ、第2抽出規則情報D42は抽出規則適用部7による第2所在情報D72の作成の際に用いられ、第3抽出規則情報D43は抽出規則適用部7による図面情報候補値D73の作成の際に用いられる。
図13は第1抽出規則情報D41の内容例を表形式で示す説明図である。第1抽出規則情報D41は、抽出対象種別毎に、過去閲覧情報D2から、図面種別及び頁名の組み合わせにより分類された頁別図面情報である。したがって、第1抽出規則情報D41が指示する第1の抽出規則は、第1抽出規則情報D41内の図面種別及び頁名と同一または類似関係を有することを規定する規則となる。
図13で示す第1抽出規則情報D41の例では、図面種別及び頁名の組み合わせに対応して作業者重みを示す作業者重み情報がさらに設けられる。
図面種別は設計書等の図面の分類を示すものであり、図面がいずれの分類に属するかを示す。頁名は、例えば、図13では、図面中の各頁の識別情報であり、当該図面で注目した頁を一意に識別する。
作業者重みは、閲覧された図面の頁に求める図面情報を抽出するための情報があるかどうかを示す指標であり、例えば、作業者の熟練度と頁を閲覧した作業者の数によって決定する等、作業者情報の指示する作業者数及び熟練度に基づき設定される。図13に示す例では、頁名「入力回路図」は、重み「1.0」の作業者と、重み「0.5」の作業者が過去に閲覧したことに基づき、1.5(=1.0+0.5)に設定されている。
次に、第2抽出規則情報D42について説明する。第2抽出規則情報D42が指示する構造とは、図面に含まれる回路図の構成要素等の構造上の特徴である。より多くの作業者が注目した構造は、図面情報を抽出するための有力な手掛かりとなり得る。第2抽出規則情報D42は、過去閲覧情報D2を用いて、抽出対象種別単位に、図面種別と頁名について同一であるものに対し、作業者毎の注目領域内で、共通して現れる構造情報を指示する情報である。
例えば、図9で示した過去図面20の注目領域C2内に含まれる、入力信号名T21及びT22における矩形から成る構造と類似した構造が、この過去図面20と図面種別が同一であり、頁名が「入力回路図」となる他の過去図面における頁の注目領域内にも存在する場合、抽出規則作成部4は、この矩形状の構造を指示する情報を第2抽出規則情報D42として抽出する。
このように、第2抽出規則情報D42は、抽出対象種別単位に、第1抽出規則情報D41内の図面種別及び頁名の組み合わせに合致する頁別図面情報において、過去閲覧情報D2における注目領域情報が指示する注目領域内に、過去図面間で共通して現れる構造を指示する構造情報である。そして、過去閲覧情報D2の指示する第2の抽出規則は、過去閲覧情報D2の指示する構造情報が同一または類似関係にあることを規定する規則となる。
次に、第3抽出規則情報D43について説明する。第3抽出規則情報D43の指示する抽出結果の傾向とは、過去抽出結果格納部3に格納された過去抽出結果情報D3について、抽出対象種別毎に、抽出された図面情報の値のパターン(文字規則情報)を解析したものである。
以下、図10で示した過去抽出結果情報D3を例に挙げて説明する。抽出対象種別が「入力信号」であるとき、抽出すべき図面情報は、「入力信号」に対応する識別番号(図9の識別番号B21及びB22に相当)及び名前(図9の入力信号名T21及びT22に相当)の2種類の文字情報であることがわかる。
第3抽出規則情報D43では、これらの文字情報のそれぞれについて、抽出結果の傾向(文字規則)を推測する。例えば、識別番号について、抽出結果が“00”や“01”のように、2桁の数値となっていることや、名前について、「入力A」や「入力B」のように、「入力」という文字と記号から成る3文字の文字列である等、共通して表れる文字の規則性である共通パターンを抽出し、この共通パターン(文字規則情報)を第3抽出規則情報D43とする。
このように、第3抽出規則情報D43は、抽出対象種別単位に、過去抽出結果情報D3に共通して現れる文字規則情報である。
そして、第3抽出規則情報D43の指示する第3の抽出規則は、過去抽出結果情報D3内の文字規則情報(共通パターン)と同一または類似関係を有することを規定した規則となる。例えば、「入力」という文字と記号から成る3文字の文字列であるという文字の規則性を指示する文字規則情報を第3抽出規則情報D43が有する場合、「入力C」「入力X」との文字列は、第3の抽出規則を満足することになる。
抽出規則適用部7は、第1抽出規則情報D41によって、対象図面から、図面・頁・領域レベルでの図面情報である第1所在情報D71を抽出する。第1所在情報D71は、対象図面情報D6が指示する少なくとも一つの対象図面内で、第1抽出規則情報D41の指示する第1の抽出規則を満足する図面上において、過去閲覧情報D2における注目領域情報が指示する注目領域に対応する抽出注目領域を指示する情報である。なお、対象図面情報D6が指示する少なくとも一つの対象図面内で第1抽出規則情報D41を満足する図面を指示する第1規則満足図面情報は、頁別図面情報に対応する情報となる。
抽出規則作成部4は第1抽出規則情報D41から第2抽出規則情報D42を作成しているため、抽出規則適用部7は、第2抽出規則情報D42と第1所在情報D71によって、第1規則満足図面情報の抽出注目領域から、第2抽出規則情報D42の指示する第2の抽出規則を満足する第2所在情報D72を抽出する。さらに、抽出規則適用部7は、第3抽出規則情報D43と、第1所在情報D71とによって、第1規則満足図面情報の抽出注目領域から、図面情報候補値D73の指示する文字規則情報を満足する図面情報候補値D73を抽出する。
図14は表示装置105に表示する抽出結果の図面情報抽出結果画面61の例を示す説明図である。図14では、一例として、タイトルバーに抽出結果の抽出対象種別「入力信号」を表示している。図面情報抽出結果画面61は、図面情報が存在する可能性のある第1規則満足図面情報の、図面名・頁名・頁内容の一覧を表示した対象図面表示エリア62と、対象図面表示エリア62から選択した頁内容の頁内容拡大表示エリア63と、図面情報候補値D73を表示するための図面情報候補値表示エリア68を有している。図面情報抽出結果画面61内に表示する頁内容には、注目領域を示す注目領域表示エリア64及び65と、注目領域内に共通して現れる構造情報を指示する構造強調表示66及び67が行われている。
(内部処理)
次に、図15、図16、図19及び図23に示すフローチャートを用いて、実施の形態1の図面情報抽出装置100(100X)による内部処理手順を説明する。
なお、実施の形態1の図面情報抽出装置100では、過去情報蓄積部8内には既に過去蓄積情報D8(過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3)は作成済みであるとする。
図15は、図面情報抽出装置100の内部処理手順の全体動作を示すフローチャートである。図15に示すように、図面情報抽出装置100が起動されると、まずは、ステップS1において、過去の抽出作業で蓄積された過去蓄積情報D8に基づいて、抽出規則作成部4による抽出規則作成処理を行う。
そして、ステップS2において、抽出規則適用部7による抽出規則適用処理によって、作業者が抽出しようとしている図面情報に関して抽出支援情報D7(所在情報D71及びD72並びに図面情報候補値D73)を抽出して、抽出支援情報D7を含む出力表示情報D105を表示装置105に出力する。その結果、表示装置105にて出力表示情報D105に基づく画面表示がなされる、すなわち、表示装置105は、出力表示情報D105に含まれる抽出支援情報D7を作業者が認識可能に出力する。
その後、ステップS3において、作業者による図面情報抽出作業の終了の有無が確認され、終了が確認された場合(YES)は処理を終了し、確認されない場合(NO)はステップS2に戻る。以降、ステップS3がYESとなるまで、ステップS2,S3の処理が繰り返される。
図16は図15のステップS1で示した抽出規則作成部4による抽出規則作成処理の詳細を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、抽出規則作成処理の詳細を説明する。
ステップS1による抽出規則作成処理は、過去情報蓄積部8に格納された過去蓄積情報D8に基づいて、抽出対象種別毎に、第1抽出規則情報D41(ステップS11、S12)、第2抽出規則情報D42(ステップS13)、及び第3抽出規則情報D43(ステップS14)の作成を行い、第1抽出規則情報D41、第2抽出規則情報D42及び第3抽出規則情報D43を抽出規則情報D4として抽出規則格納部5に格納する処理である。
まず、ステップS11において、抽出対象種別毎に図面種別と頁名との関連付け処理を実行する。すなわち、過去閲覧情報格納部2に格納された過去閲覧情報D2に基づき、抽出対象種別毎に図面種別と頁名の組み合わせにより分類された頁別図面情報として一つにまとめる処理を行う。
続く、ステップS12において、ステップS11の頁別図面情報毎に作業者重み情報を設定する作業重者みの計算処理を実行する。
以下、先に示した図8及び図13を例に挙げて、ステップS11及びS12による第1抽出規則情報D41の作成内容について説明する。
図8で示した過去閲覧情報D2では、過去に、抽出対象種別のうち「入力信号」について、「作業者01」が、「設計図A」から図面情報を抽出したことを示している。同様に「作業者02」が、「設計図B」から同じ抽出対象種別の「入力信号」の図面情報を抽出したことも示している。なお、図8では「入力信号」を抽出するために各作業者が一つの図面(図面名が同じ図面)のみを閲覧しているが、複数の図面を閲覧しても構わない。図8では、設計書Aと設計書Bとは同一の図面種別「設計書」とされているため、第1抽出規則情報D41の作成に際し、ひとまとめにして扱う。
図面種別に加えて頁名(「入力回路図」)までが同一となるものについては、第1抽出規則情報D41上では同じ頁別図面情報として一つにまとめる。図13で示す第1抽出規則情報D41は、図8で示す過去閲覧情報D2のうち、頁名が「入力回路図」であるものについて、図面種別が同一であることから、重複しているとみなし、一つの頁別図面情報(図13の1行分の情報)としてまとめている。
ここで、例えば同一の図面種別(設計書)となる複数の図面(設計図A,設計図B)の頁名に着目した場合、それぞれ本質的には同じ内容を記載した頁であるにも関わらず、頁名が異なることがあり得る。したがって例えば、頁名であれば、頁名が完全に一致せずとも、頁名の類似度や、頁内容を解析した結果得られる類似度等を別途計算し、類似しているものについて同一とみなしてもよい。
図面種別についても、例えば、図8の過去閲覧情報D2で示した図面種別のように、設計図Aと設計図Bとの図面種別が「設計書」として同一であることを予め指定しておいてもよいし、別途、図面内容を解析した結果得られる類似度等を計算し、類似しているものを同一とみなすようにしてもよい。
次に、抽出した図面種別と頁名の組み合わせよりなる頁別図面情報毎に、作業者重みを計算し、第1抽出規則情報D41に追加する(ステップS12)。作業者重み情報は、例えば、作業者の熟練度と、頁を閲覧した作業者の数によって決定する。図13で示す例は、作業者01の熟練度を「1.0」、作業者02の熟練度を「0.5」として、作業者重みの計算を行っている。ここで、熟練度の値が大きいほど、専門知識や経験が豊富な作業者であることを示す。ステップS12の作業者重みの計算は、当該頁別図面情報を閲覧した作業者の熟練度の和によって決定する。なお、当該頁別図面情報を閲覧していない作業者については、熟練度を加算しない。
図8で示す過去閲覧情報D2により、図13で示す第1抽出規則情報D41の頁名が「入力回路図」である頁別図面情報(に対応する図面)における作業者重みは、作業者01及び作業者02ともに同じ頁別図面情報を閲覧しているため、それぞれの熟練度を加算した結果、「1.5」となる。頁名が「その他頁X」の頁別図面情報については、作業者01のみが閲覧しているため、作業者重みは「1.0」となる。頁名が「その他頁Y」となる頁別図面情報については、作業者02のみが閲覧しているため、作業者重みは「0.5」となる。このように、作業者重みは、頁別図面情報を閲覧した作業者数が多く、閲覧した作業者の熟練度が高いほど、大きな値となる。
図16に戻って、抽出規則作成部4は、ステップS13において、第2抽出規則情報D42を作成するため、過去図面格納部1の過去図面情報D1と、過去閲覧情報格納部2に格納された過去閲覧情報D2と、第1抽出規則情報D41とに基づいて、第1抽出規則情報D41として抽出した頁別図面情報毎に、注目領域内に共通して現れる構造を検出する。
すなわち、ステップS13では、まず、第1抽出規則情報D41における頁別図面情報毎に、注目領域内に存在する構造情報を取得する。なお、構造情報とは、例えば論理回路の回路図を構成する部品等(ANDゲート、NORゲート、インバータ等)や図7の入力信号名T21及びT22として示される矩形形状等である。ここで、頁別図面情報が、過去閲覧情報D2において複数の(頁単位の)図面を一つにまとめたものである場合、注目領域は複数となるため、それぞれの注目領域について構造情報の取得を行う。
この際、同一の頁別図面情報内に複数ある注目領域内について、共通して現れる構造情報が存在する場合、この構造情報を指示する情報を第2抽出規則情報D42として、第1抽出規則情報D41と関連付けて生成する。頁別図面情報において注目領域が一つしか存在しない場合、または複数ある注目領域について共通して現れる構造情報が存在しない場合は、第2抽出規則情報D42は作成されない。
図17は過去図面情報D1における部品情報D51の例を表形式で示す説明図である。以下、図5で示した過去図面20と対応づけて部品情報D51について説明する。
同図に示すように、部品情報D51内において、部品番号“0”(入力信号名T21に対応)の構造情報を指示する部品種別として「矩形」が示されている。同様にして、部品番号“1”(入力信号名T22に対応)の構造情報を指示する部品種別として「矩形」が示されている。また、部品番号“2”(ANDゲート22に対応)の構造情報を指示する部品種別として論理機能「AND」が示されている。
したがって、抽出規則作成部4は、過去図面情報D1内の部品情報D51を参照することにより、頁別図面情報毎に、注目領域内に共通して現れる構造を検出することができる。なお、図17で示した部品情報D51と同様な情報を対象図面情報D6も有している。
例えば、同一の頁別図面情報において複数の注目領域が存在し、複数の注目領域内にANDゲートが2回以上存在した場合、論理機能「AND」を頁別図面情報に対応する構造情報として第2抽出規則情報D42を検出することができる。
なお、同一の頁別図面情報において複数の注目領域が存在する可能性として以下の2つが考えられる。
(1)例えば、図8の過去閲覧情報D2の1行目「入力信号、設計書A、設計書、入力回路図、作業者01」の組において、複数の注目領域が既に存在する場合が考えられる。つまり、作業者01が頁名「入力信号」の複数の領域を注目した場合が考えられる。
(2)前述したように、図8の過去閲覧情報D2の1行目と3行目に着目すると、第1抽出規則情報D41として見た場合、1行目及び3行目の情報は同一抽出対象種別における同一頁別図面情報「入力信号、設計書、入力回路図」の組としてまとめられる。この組について、注目領域が(x1,y1,r1)と(x3,y3,r3)のように、複数の注目領域が存在する。つまり、作業者01と作業者02が共に、頁名「入力回路図」に注目した場合が考えられる。
図16に戻って、次に、抽出規則作成部4は、ステップS14において、第3抽出規則情報D43を作成するため、過去図面格納部1の過去図面情報D1と、過去閲覧情報格納部2の過去閲覧情報D2と、過去抽出結果格納部3に格納された過去抽出結果情報D3とに基づいて、過去抽出結果情報D3の傾向を解析する。
例えば、過去抽出結果情報D3に対し、(数字と区別する意味での)文字か数字か、あるいは文字と数字のどちらも含むのか、含むのであればどのような順序であるか、文字数あるいは桁数はいくつか、共通して現れる文字あるいは数字はあるか、等の判断基準を予め定めておき、抽出結果情報を多角的に解析することによって、判断基準を満足する傾向があれば、これを抽出する。
図18は過去図面情報D1における文字情報D52の例を表形式で示す説明図である。以下、図5で示した過去図面20と対応づけて文字情報D52について説明する。文字情報D52で指示される文字には、広義の意味での文字(文字及び数字を共に含む)を意味する。
同図に示すように、文字情報D52において、文字番号“0”(入力信号名T21に対応)の文字情報を指示する文字列内容として「入力A」が示されており、文字番号“1”(識別番号B21に対応)の文字情報を指示する文字列内容として“00”が示されている。
同様にして、文字情報D52において、文字番号“2”(入力信号名T22に対応)の文字情報を指示する文字列内容として「入力B」が示されており、文字番号“3”(識別番号B2に対応)の文字情報を指示する文字列内容として“01”が示されている。そして、全ての文字番号において表示位置を示す座標情報も付加されている。
なお、図18で示した文字情報D52と同様な情報を対象図面情報D6も有している。
例えば、図10で示す過去抽出結果情報D3において、数字だけで構成された抽出結果をパターンA、「入力」から始まる抽出結果をパターンB、というように事前に傾向のパターンを定義しておく。したがって、図10で示す過去抽出結果情報D3から、抽出対象種別「入力信号」において、識別番号(“00”及び“01”)については、パターンAは該当するが、パターンBには該当しないことが検出され、名前については、パターンAには該当しないが、パターンBに該当することを検出することができる。
したがって、抽出規則作成部4は、図10で示した過去抽出結果情報D3から、抽出結果「識別番号」はパターンA、「名前」はパターンBに該当する可能性が高いと判断し、このパターンA,バターンBの傾向を指示する文字規則情報を第3抽出規則情報D43として生成する。
図16に戻って、その後、ステップS15において、全ての抽出対象種別について抽出規則情報D4を作成したか否かの有無が確認され、作成が確認された場合(YES)は処理を終了し、確認されない場合(NO)はステップS11に戻る。以降、ステップS15がYESとなるまで、ステップS11〜S15処理が繰り返される。
図19は図15のステップS2で示した抽出規則適用部7による抽出規則適用処理の詳細を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、抽出規則適用処理の詳細を説明する。
抽出規則適用処理は、過去閲覧情報格納部2の過去閲覧情報D2と、抽出規則格納部5の抽出規則情報D4と、対象図面格納部6に格納された対象図面情報D6と、入力装置104から得られる作業者操作関連情報D104に基づいて、抽出規則適用部7が抽出規則情報D4を対象図面情報D6に適用し、作業者が現在抽出しようとしている図面情報を得るための手掛かりとなる抽出支援情報D7を取得し、抽出支援情報D7を含む出力表示情報D105を表示装置105に表示する処理である。
まず、抽出規則適用部7は、ステップS21において、操作関連情報取得部である入力装置104から得られる作業者操作関連情報D104に基づいて、作業者が現在抽出しようとしている抽出対象種別である現在抽出対象種別を認識する。
現在抽出対象種別の認識は、マウスやキーボード等の入力装置104によって得ることができる、作業者の作業中の入力内容や選択内容等を含む作業者操作関連情報D104を利用して行われる。
図20は図面情報抽出作業中における操作画面例を模式的に示す説明図である。図20において、抽出作業者が操作するGUI(Graphical User Interface)例である操作画面50内に対象図面表示エリア62A,62B、頁内容拡大表示エリア63が表示されている。頁内容拡大表示エリア63内には注目領域表示エリア64,65、構造強調表示66,67がなされている。また、操作画面50の右側に規則適用選択ラジオボタン71、規則更新選択ラジオボタン72、図面名入力エリア73、作業者入力エリア74、(作業者)重み入力エリア75、抽出対象種別入力ボタン76、図面表示ボタン515、候補値表示画面選択ボタン510及び抽出結果入力画面選択エリア520が設けられている。なお、図20で示したGUIは抽出作業者が必要に応じて表示することができる。
また、図面名入力エリア73を利用して対象図面名を入力する必要なく、対象図面格納部6の対象図面情報D6から第1の抽出規則情報を満足する対象図面を抽出することができる(複数の図面種別から抽出され得る)。しかし、図面名入力エリア73を利用して対象図面名を入力する場合は、その対象図面に限定して抽出規則情報を適用する(一つの図面種別から抽出される)等の特殊利用が考えられる。
抽出対象種別入力ボタン76内の入力内容を作業者操作関連情報D104に含めることにより、例えば、現在抽出対象種別が「入力信号」であることを容易に認識することができる。また、複数の抽出対象種別から現在抽出対象種別を選択する選択用リストを予め準備し、選択用リストを操作画面50上に設け、選択用リストを用いた作業者による選択結果を作業者操作関連情報D104に含めることにより、現在抽出対象種別を認識できるにようにしても良い。
図21は図20の候補値表示画面選択ボタン510を選択した後の候補値表示画面51を示す説明図である。同図に示すように、候補値表示画面51において、抽出対象種別を「入力信号」とした場合の識別番号候補値情報511(“00”及び“01”)、入力名前候補値情報512(「入力A」及び「入力C」)が表示される。
図22は図20の抽出結果入力画面選択エリア520を選択した後の抽出結果入力画面52を示す説明図である。同図に示すように、入力装置104を用いて、抽出結果入力画面52上で、作業者が識別番号(“00”,“01”)や名前(「入力AX」,「入力C」)を入力することにより、作業者が抽出対象種別を「入力信号」とした場合の抽出結果の入力処理が行える。
図19に戻って、抽出規則適用部7は、ステップS22において、抽出規則格納部5から、抽出規則情報D4(第1抽出規則情報D41、第2抽出規則情報D42及び第3抽出規則情報D43)のうち、ステップS21に認識した現在抽出対象種別に該当する情報を選択的に取得する。
次に、抽出規則適用部7は、ステップS23において、ステップS22で取得した抽出規則情報D4を適用するため、抽出規則適用部7は、対象図面格納部6から、対象図面情報D6を取得する。
次に、抽出規則適用部7は、ステップS24において、過去蓄積情報D8を参照しつつ、ステップS23で取得した対象図面情報D6の指示する少なくとも一つの対象図面に対して、まずは第1抽出規則情報D41を適用し、図面・頁・領域レベルの図面情報として第1所在情報D71を抽出する。
すなわち、ステップS24の処理によって、第1抽出規則情報D41の指示する第1の抽出規則を満足する頁別図面情報を有する第1規則満足図面情報を抽出し、抽出された第1規則満足図面情報内において、過去閲覧情報D2における注目領域情報が指示する注目領域に対応する抽出注目領域を抽出し、図面種別及び頁名に関連付けて抽出注目領域を指示する図面・頁・領域レベルの情報を第1所在情報D71として抽出する。
なお、図面種別及び頁名の類似関係に関しては、第1抽出規則情報D41内に類似情報を設けたり、抽出規則適用部7に図面種別及び頁名の類似関係に判断する基準を持たせたりすることにより、抽出規則適用部7が判断することができる。
また、対象図面情報D6の指示する少なくとも一つの対象図面が図面種別等の情報を含んでいてもよいし、対象図面の図面種別や頁名等を、別途管理しておいても構わない。抽出した第1規則満足図面情報の当該頁における注目領域は、第1抽出規則情報D41の図面種別と頁名に基づいて、上述したように、過去閲覧情報格納部2の過去閲覧情報D2から取得することができる。この際、第1抽出規則情報D41が指示する一つの頁別図面情報に対し、抽出注目領域が複数存在しても構わない。
次に、ステップS25において、第2抽出規則情報D42を適用して、構造レベルのより詳細な所在情報である第2所在情報D72を抽出する。
すなわち、ステップS25の処理によって、ステップS24で抽出したそれぞれの第1規則満足図面情報の抽出注目領域に対応して、第2抽出規則情報D42が作成されている場合、第1規則満足図面情報の抽出注目領域内において、第2抽出規則情報D42の指示する第2の抽出規則を満足する図面の構造情報である抽出構造情報が存在する場合、当該抽出構造情報を指示する第2所在情報D72を抽出する。
なお、構造情報の類似関係に関しては、第2抽出規則情報D42に類似情報を設けたり、抽出規則適用部7に構造情報の類似関係に判断する基準を持たせたりすることにより、抽出規則適用部7が判断することができる。
なお、第1規則満足図面情報に含まれる頁別図面情報に対応して抽出注目領域が複数ある場合は、全ての抽出注目領域内について、抽出構造情報を探索する。
このように、第2所在情報D72は、第1抽出規則情報D41の指示する第1の抽出規則を満足する第1規則満足図面情報の抽出注目領域内において、第2抽出規則情報D42の指示する第2の抽出規則を満足する図面の構造情報である抽出構造情報を指示している。
次に、抽出規則適用部7は、ステップS26において、第3抽出規則情報D43の適用によって、抽出注目領域内の図面情報候補値D73を抽出する。
すなわち、ステップS26の処理によって、ステップS24で抽出した頁別図面情報毎に、第3抽出規則情報D43の指示する文字規則情報と照らし合わせ、抽出注目領域内で第3抽出規則情報D43の第3の抽出規則を満足する文字情報が検出された場合、これを図面情報候補値D73として抽出する。なお、頁別図面情報に抽出注目領域が複数ある場合は、全ての抽出注目領域内について、図面情報候補値D73を抽出する処理を行う。
このように、図面情報候補値D73は、第1規則満足図面情報の抽出注目領域内において、第3抽出規則情報D43の指示する第3の抽出規則を満足する図面の文字情報である。
なお、文字情報の類似関係に関しては、第3抽出規則情報D43に類似情報を設けたり、抽出規則適用部7に文字情報の類似関係に判断する基準を持たせたりすることにより、抽出規則適用部7が判断することができる。
次に、抽出規則適用部7は、ステップS27の表示処理において、ステップS24〜26で抽出した、第1規則満足図面情報における、図面情報の所在情報D71及びD72と図面情報候補値D73のうち、少なくとも第1所在情報D71を含む抽出支援情報D7に基づく出力表示情報D105を表示装置105に出力し、表示装置105に出力表示情報D105に基づく表示処理を行わせる。
図23は図19のステップS27の表示処理の詳細を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、ステップS27の表示処理の詳細について説明する。
まず、ステップS271において、表示装置105上での表示に必要な表示必要情報の取得を行う。ここで、表示必要情報とは、ステップS21で取得した現在抽出対象種別と、ステップS24〜S26で取得した抽出支援情報D7(図面情報の所在情報D71及びD72と図面情報候補値D73)と、第1抽出規則情報D41の作業者重み情報とがある。このように、表示必要情報は、抽出支援情報D7に加え、現在抽出対象種別の情報、及び作業者重み情報が含まれる。
次に、ステップS272において、注目領域の可視化や、図面の頁中の注目領域内に共通して現れる構造情報の強調表示を含む、ステップS271で取得した表示必要情報を加工する処理を行う。注目領域の可視化の一例として、図14や図20で示す例では注目領域表示エリア64及び65のように、注目領域毎に色を分けて表示している(図14,図20上では砂地ハッチングで示している)。これら注目領域表示エリア64及び65によって、抽出された第1規則満足図面情報が指示する頁と同種の過去図面の頁との関係から、過去の作業者がどの領域を注目したかを作業者が認識することができる。
また、構造情報の強調表示の一例として、図14で示す例では構造強調表示66及び67の枠部分を太く表示し、図20で示す例では構造強調表示66及び67に付近に強調部分を示すマーク「!」を表示している。これら構造強調表示66及び67によって、抽出された結果の図面の頁と同一種別の図面の頁において、過去の作業者が注目した領域の中で、共通して現れる構造情報を容易に見分けることが可能となる。
さらに、抽出規則適用部7は、第1規則満足図面情報が複数存在する場合、表示必要情報に含まれる作業者重み情報に基づき、複数の第1規則満足図面情報における閲覧すべき表示順序を指示する第1規則満足図面情報表示情報を生成する。例えば、作業者重み情報の指示する作業者重みが大きい第1規則満足図面情報から優先的に表示されることを指示する第1規則満足図面情報表示情報を生成する。
このように、ステップS272において、ステップS271で得た表示必要情報の一部を加工する。
次に、抽出規則適用部7は、ステップS273において、ステップS271で得た表示必要情報を、ステップS272で得た加工内容で加工して得られる出力表示情報D105表示装置105に出力する。したがって、出力表示情報D105内に第1規則満足図面情報表示情報が含まれる。
その結果、例えば、図14に示すように、出力表示情報D105に基づき表示装置105上で表示された図面情報抽出結果画面61のタイトルバーに、ステップS21で取得した抽出対象種別を表示している。さらに、図面情報抽出結果画面61内において、図面情報が存在する可能性のある第1規則満足図面情報の、図面名・頁名・頁内容の一覧表示である対象図面表示エリア62と、対象図面表示エリア62から選択した頁内容の頁内容拡大表示エリア63と、図面情報の候補値の図面情報候補値表示エリア68とを含む表示を行っている。
対象図面表示エリア62及び頁内容拡大表示エリア63では、注目領域(砂地ハッチングで示す領域)の可視化と、構造情報の強調表示(太枠表示)を実施している。対象図面表示エリア62では、第1規則満足図面情報表示情報に沿って、作業者重み情報が指示する作業者重みが大きい図面の頁から順番に、上から下へと表示している。なお、必ずしも作業者重み情報を抽出結果の複数の第1規則満足図面情報の表示順序の決定に使用する必要はない。
以上、図15のステップS2の抽出規則適用処理は、作業者が図面情報抽出作業を終えるまで、繰り返し行われる。
図19に戻って、ステップS27で表示処理を終了すると、ステップS21に戻り、再び作業者が抽出しようとしている現在抽出対象種別の判断を行う。ここで、作業者が抽出しようとしている現在抽出対象種別に変化があった場合、ステップS22以降の処理を改めて実行する。
(効果等)
以上説明したように、実施の形態1の図面情報抽出装置100(100X)は、図面情報を抽出するための手掛かりとなる抽出支援情報D7が抽出規則適用部7により取得され、抽出支援情報D7に基づく出力表示情報D105が表示装置105で表示されるため、作業者の経験が少なくとも、抽出作業の時間が短縮され、効率的な図面情報抽出作業が可能となる。
すなわち、図面情報抽出作業をする際の手掛かりとなる抽出支援情報D7を抽出規則適用部7によって修得し、抽出支援情報D7を含む出力表示情報D105を出力装置である表示装置105上に表示(作業者が視覚認識できる態様で出力)することにより、経験が少ない作業者においても、抽出支援情報D7を参照しつつ図面情報抽出作業を行うことができるため、図面情報抽出作業の時間が短縮され、効率的な図面情報抽出作業が可能となる。
また、過去に行われた図面情報抽出作業の過程と結果の情報である過去蓄積情報D8として、過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3を過去情報蓄積部8(過去図面格納部1、過去閲覧情報格納部2、及び過去抽出結果格納部3)に蓄積することにより、抽出規則作成部4は、より有益な抽出支援情報D7を得るための抽出規則情報D4を作成することができる。
加えて、抽出規則情報D4として、図面情報抽出作業で必要とする図面情報が存在する可能性の高い図面種別及び頁名の組み合わせにより分類された頁別図面情報を有する第1抽出規則情報D41(第1の第1抽出規則情報)を用いている。このため、第1抽出規則情報D41に基づく第1の抽出規則(図面種別及び頁名の組み合わせが同一または類似)を満足する、対象図面情報D6が指示する少なくとも一つの対象図面内における抽出注目領域を、抽出支援情報D7の第1所在情報D71として現在の作業者に提供できる。このため、閲覧すべき図面の頁と、当該頁内における着目すべき領域が限定され、効率的な図面情報抽出作業が可能となる。
すなわち、抽出規則適用部7は、抽出支援情報D7として、図面情報が存在する可能性のある図面・頁の情報と過去の作業者が同種の図面の頁中のいずれの領域を注目したかという情報とを第1所在情報D71として取得できるため、閲覧する図面・頁と、頁中の領域を限定することが可能となる。
さらに、抽出規則情報D4として、図面情報抽出作業で必要とする図面情報が存在する可能性の高い構造情報を含む第2抽出規則情報D42(第2の抽出規則情報)を用いている。このため、第2抽出規則情報D42の指示する第2の抽出規則を満足する図面の構造情報である抽出構造情報を抽出支援情報D7の第2所在情報D72として現在の作業者に提供できる。その結果、現在の作業者が注視すべき図面中の構造を認識することにより、より効率的な図面情報抽出作業が行える。
すなわち、抽出規則適用部7は、抽出支援情報D7として、過去の作業者が注目した頁中に共通して現れる構造情報である第1所在情報D71を取得できるため、作業者が注意深く見るべき構造を知ることが可能となる。
また、抽出規則情報D4として、図面情報抽出作業で必要とする図面情報が存在する可能性の高い文字規則情報を指示する第3抽出規則情報D43(第3の抽出規則情報)を用いている。このため、第3抽出規則情報D43の指示する第3の抽出規則を満足する図面の文字情報を抽出支援情報D7の図面情報候補値D73として現在の作業者に提供できるため、現在の作業者が注視すべき図面中の文字を認識することにより、より効率的な図面情報抽出作業が行える。
すなわち、抽出規則適用部7は、抽出支援情報D7として図面情報の候補値である図面情報候補値D73を取得できるため、抽出時間の短縮が可能となる。
さらに、抽出規則適用部7は、第1規則満足図面情報が複数存在する場合、複数の第1規則満足図面情報における閲覧すべき表示順序を指示する第1規則満足図面情報表示情報を出力表示情報D105に含めることにより、作業者は複数の第1規則満足図面情報間における作業者重みを反映した優先準位を表示順序から容易に認識することができるため、図面抽出作業の時間が短縮され、より効率的な図面情報抽出作業が可能となる。
<実施の形態2>
(構成)
実施の形態1では、過去情報蓄積部8に予め格納された固定の過去蓄積情報D8に基づいて、抽出規則作成処理や抽出規則適用処理を実行したが、実施の形態2においては、過去蓄積情報D8を適宜更新していくことによって、次回以降の作業では、より多くの図面情報抽出作業の結果を基に、抽出規則作成処理を実行するようにしている。実施の形態2では、過去情報蓄積部8に格納する過去蓄積情報D8の作成及び更新する機能を設けたことを特徴としている。
実施の形態2の図面情報抽出装置200は、図2のブロック図に示す図面情報抽出装置100と同様なハードウェア構成であってもよいし、図3のブロック図に示す図面情報抽出装置100Xと同様なハードウェア構成であってもよい。
図24は、図2で示した図面情報抽出装置100、あるいは図3で示した図面情報抽出装置100Xと同様なハードウェア構成によって実現される、実施の形態2の図面情報抽出装置200の各機能を実現する構成部を示すブロック図である。
以下、図4で示した実施の形態1の図面情報抽出装置100と同様な構成部は同一符号を付して説明を適宜省略し、特徴部分を中心に説明する。
同図に示すように、実施の形態2の図面情報抽出装置200は新たに過去情報更新部9を設けたことを特徴とする。過去情報更新部9は対象図面格納部6より対象図面情報D6、入力装置104より作業者操作関連情報D104を受ける。そして、過去情報更新部9は、対象図面情報D6及び作業者操作関連情報D104に基づき、作業者の現在の図面情報抽出作業の作業内容に反映させて過去蓄積情報D8を更新する。なお、過去情報更新部9は、例えば、中央演算処理装置101,201によるコンピュータプログラムの実行によって実現される(図2,図3参照)。また、過去情報更新部9においても、抽出規則適用部7が用いたGUIを利用する態様も考えられる。
このように、過去情報更新部9は、対象図面情報D6及び作業者操作関連情報D104に基づいて、現在行われている図面情報抽出作業において、作業者が注目した図面・頁・領域の情報と、作業者が抽出した図面情報の結果と、図面情報の抽出に用いた対象図面を取得し、過去情報蓄積部8に格納する新たな追加データの作成を行い、追加データによって過去蓄積情報D8を更新する。
(内部処理)
次に、図15、図25、図26に示すフローチャートを用いて、実施の形態2の図面情報抽出装置200の内部処理手順を説明する。
実施の形態2では、一部の態様について、過去情報蓄積部8が蓄積されていない状態での動作も考えられる。
(態様1)
実施の形態2でも、図15の実施の形態1と同様、ステップS1〜S3のみを実行する態様が考えられる。
(態様2)
図25は、実施の形態2の図面情報抽出装置200において、過去情報の更新のみ行う態様の内部処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して過去情報の更新処理を説明する。
図25で示す態様2は、ステップS41において、入力装置104から得られる作業者操作関連情報D104に基づいて、作業者が現在抽出しようとしている抽出対象種別である現在抽出対象種別を取得する。ステップS41の処理は、実施の形態1における、図19のフローチャートのステップS21と同様である。
そして、ステップS42において、作業者操作関連情報D104に基づき、作業者が注目した図面・頁・注目領域の情報と、作業者によって抽出された図面情報を含む、更新用図面情報を取得する。
図面情報の抽出作業中に作業者が注目した図面・頁・領域の情報を取得するために、対象図面に対する作業者の操作や関心領域を含む情報等を利用する。例えば、図20に示すGUIの規則更新選択ラジオボタン72を選択し、図面表示ボタン515を実行する事で、対象図面表示エリア62Bに表示される対象図面から、どの図面・頁を選択したかを、マウス等の入力装置104によって取得する等が考えられる。
また、注目領域を取得するために、例えば、既存のアイトラッカー等の入力装置104によって作業者の視線情報を取得し、図20に示す対象図面表示エリア62中のどの領域がよく注目されたかを、円形の領域として取得する等が考えられる。作業者が一定時間以上注視した座標を円の中心座標(x,y)とし、半径をrとすると、注目領域は(x,y,r)と表すことができる。なお、例えば半径rには固定値を利用する等が考えられる。
加えて、入力装置104を用いて、図22で示した抽出結果入力画面52上で、作業者が識別番号(“00”,“01”)や名前(「入力A」,「入力C」)を入力することにより、作業者が抽出対象種別を「入力信号」とした場合の抽出結果の入力処理が行えるため、この抽出結果から過去抽出結果情報D3に必要な情報を得ることもできる。
さらに、注目領域における構造情報及び文字情報は、対象図面情報D6に含まれる部品情報D51(図17参照)及び文字情報D52(図18参照)から自動的に取得することもできる。
なぜなら、部品情報D51及び文字情報D52はそれぞれ座標情報を有しており、過去図面情報D1内の部品情報D51及び文字情報D52を参照することにより、該当頁名の図面のどの座標位置にどのような構造情報及び文字情報が存在するかを検出することができるからである。
したがって、ステップS42で得られる更新用図面情報として、過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3それぞれの更新に必要な情報を含めることができる。
その後、ステップS3において、作業者による図面情報抽出作業の終了の有無が確認され、終了が確認された場合(YES)はステップS44に移行し、確認されない場合(NO)はステップS41に戻る。以降、ステップS3がYESとなるまで、ステップS41,S42及びS3の処理が繰り返される。
作業者の図面情報抽出作業が終了すると、過去情報更新部9は、ステップS44において、過去蓄積情報D8の更新が可能か否かをチェックする。例えば、更新が不可能な場合は、更新可能となるまで処理を中断する等が考えられる。更新が可能となれば、以降のステップS45〜47によって、過去情報更新処理を行う。
過去情報更新処理において、まずは、ステップS45で、過去図面格納部1の過去図面情報D1を更新する。ステップS42で取得した更新用図面情報に基づき、作業者が注目した対象図面を過去図面格納部1に保存する。
次に、ステップS46で、過去閲覧情報格納部2の過去閲覧情報D2を更新する。ステップS41で取得した現在抽出対象種別と、ステップS42で取得した作業者が注目した図面・頁・領域の情報と、作業者重み情報を関連付け、過去閲覧情報格納部2に保存する。
なお、図20の操作画面50に示すように、図面情報抽出作業中に作業者入力エリア74及び重み入力エリア75に作業者の識別情報及び作業者重みを作業者が入力することにより、作業者が注目した図面・頁・領域の情報と、作業者重み情報の関連付けが可能である。
次に、ステップS47で、過去抽出結果格納部3の過去抽出結果情報D3を更新する。ステップS41で取得した現在抽出対象種別と、ステップS42で取得した、作業者によって抽出された図面情報を関連付け、過去抽出結果格納部3に保存する。
以上説明したように、実施の形態2の図面情報抽出装置200の図25で示す態様2では、過去情報更新部9による過去蓄積情報D8の更新が可能であり、過去蓄積情報D8が蓄積されていない場合でも、新たに過去蓄積情報D8を作成できる。
(態様3)
図26は、実施の形態2の図面情報抽出装置200において、抽出規則適用処理の後に過去情報の更新を行う態様の内部処理手順を示すフローチャートである。以下、図15,図25と同じ処理に関して、図26において同一符号を付して説明を適宜省略しつつ、特徴部分を中心に説明する。
図26で示す態様3では、まずステップS1の抽出規則作成処理と、ステップS2の抽出規則適用処理を行う。そして、ステップS41Xにおいて、入力装置104から得られる作業者操作関連情報D104に基づいて、現在抽出対象種別を認識する。なお、ステップS41Xの処理は、ステップS2内のステップS21の処理で得られた現在抽出対象種別を利用することにより省略することができる。
そして、ステップS42Xにおいて、図25のステップS42と同様、作業者操作関連情報D104に基づき、作業者が図面情報抽出作業時に注目した図面・頁・注目領域の情報と、作業者によって抽出された図面情報を含む更新用図面情報を取得する。この際、実図26で示す態様3では、抽出支援情報D7(第1所在情報D71、第2所在情報D72及び図面情報候補値D73)が提供される環境下で更新用図面情報を取得することができる。
例えば、図20に示すGUIの表示エリア62Aに、抽出規則適用部7の抽出支援情報D7が指示する図面情報に対応する第1規則満足図面情報の一覧が表示され、対象図面表示エリア62Bに、抽出支援情報D7が指示する図面情報に対応しない対象図面の一覧が表示された状態で、ステップS42Xを行うことが可能である。この状態で、図20に示すGUIの規則更新選択ラジオボタン72を選択し、対象図面表示エリア62A,62Bから、どの図面・頁を選択したかを、マウス等の入力装置104によって取得する等が考えられる。
注目領域、過去抽出結果情報D3、注目領域における構造情報及び文字情報の取得については、図25の態様と同様である。したがって、ステップS42Xで得られる更新用図面情報として、過去図面情報D1、過去閲覧情報D2及び過去抽出結果情報D3それぞれの更新に必要な情報を含めることができる。
その後、ステップS3において、作業者による図面情報抽出作業の終了の有無が確認され、終了が確認された場合(YES)はステップS44に移行し、確認されない場合(NO)はステップS2に戻る。以降、ステップS3がYESとなるまで、ステップS2,S41X,S42X及びS3の処理が繰り返される。
ステップS44以降は、図26で示したステップS44〜S47と同様の処理が実行される。
以上説明したように、実施の形態2の図面情報抽出装置200の図26で示す態様3では、抽出規則を適用しながら過去情報の更新を行うことより、作業者による図面情報抽出作業を容易にする環境下で過去蓄積情報D8を更新することがきるため、より適切な内容で過去蓄積情報D8を更新することが期待できる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。