JP6410350B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は電源装置に関し、特に高電圧を必要とする電気集塵機等に適用して有用なものである。
電気集塵機用の高圧電源装置においては、特有の出力特性が要求される。すなわち、電気集塵機はコロナ放電によって粒子を荷電する荷電部(アイオナイザ)と粒子を捕集する集塵部(コレクタ)で構成される結果、アイオナイザ通過時の粒子電荷量を確保するには、一定のコロナ放電電流が必要である。また、コレクタは集塵効率確保のため、一定のコレクタ電圧が必要である。
しかしながら、電気集塵装置の電極を高圧電源の負荷として見た場合、通常の負荷の場合に比べ、経時変動幅が大きいのが特徴で、定格電圧・定格電流の1点で動作する状態は電極をほとんど使用していない初期のみである。実際に使用していくと、集塵対象としてのダスト、ミスト等が集塵部に堆積するのみならず、アイオナイザの放電電極、電極支持部などにも汚れが付着していく。これによってアイオナイザではコロナ放電が起きづらくなり、放電電流を維持するための電圧は高くなる。一方、コレクタではリーク電流が増加し、端子電圧は低下ぎみになる。
かかる集塵条件の変化の中で集塵効率を維持していくには、アイオナイザは定電流特性、コレクタは定電圧特性の電源が要求される。しかも電極汚れ使用期間中に連続的に進行していき、どの時点でも性能維持が必要なため、出力は1点ではなく電圧・電流の変化に応じた関数の特性(2次元的特性)が電気集塵機用の高圧電源の出力特性に要求される。
さらに、一定電流維持のために無制限に電圧を上げていくと、支持部その他で絶縁が維持できなくなるので、ある程度の制限も必要となる。また一定電圧維持のために無制限に電流を流すと、ジュール熱などの発生によって発煙発火が生じる恐れがあり、同様にコレクタ電流の制限も必要である。こうした特性を加味して電気集塵装置が最も性能を発揮しやすい高圧電源の出力特性は、電圧・電流の2次元平面で箱型形状を示す、定電圧・定電流特性である。ここで、箱型形状とは、X軸方向の出力電流Iが零から最大値まで増加する間は、電圧は所定の定電圧を維持し、電流が最大値に達した時点で、Y軸方向の出力電圧Vが増減しても電流は所定の一定電流を維持する特性であって電圧電流の両方の最大値を示す点を含む。かかる箱型形状の出力特性に関しては、実施の形態とともに、後に詳述する(図9参照)。
一方、この種の従来技術に係る高圧電源装置としては、例えば特許文献1に開示するものが存在する。これは、リンギングチョークコンバータを代表例とする、自励発振式の高圧電源で、電気集塵機や空気清浄機に使用されており、3次巻き線からフィードバックされた信号を利用して発振回路が形成されるというアナログ回路である。
しかしながら、特許文献1では、発振周波数が温度によって変化し、条件によって可聴域に入る異常発振が起きたり、周囲温度が低すぎると発振せず高圧出力しない等の問題があった。出力の電流・電圧はいわゆるフの字特性を示すが、定電圧・定電流特性を得るためには、制御用部品がそれぞれ必要で、回路部品点数も増え、コストアップの要因になる。また、出力電圧・出力電流のわずかな仕様変更に対しても各部品定数をトライアンドエラー的に決めていかねばならず、開発に時間がかかるばかりでなく、仕様変更に即座に対処できない等の問題もある。
一方、専用ICを使用した他励式高圧電源及びマイコンを使用した、例えば特許文献2に示す高圧電源では、PWM制御(パルス幅制御)で、定電圧制御もしくは定電流制御を行っているが、2次元特性を得る関数制御に至っていない。その為、特許文献1と同様に、制御用部品がそれぞれ必要で、回路部品点数も増え、コストアップ要因となり、出力電圧・電流のわずかな仕様変更に対しても各部品定数決めに時間がかかるばかりでなく、仕様変更に即座に対処できない等の問題もある。
他にも関連する公知文献として、特許文献3(特開2003−143845号公報)、特許文献4(特開2003−199338号公報)、特許文献5(特開2008−109820号公報)等が存在する。これらの文献は、いずれも出力目標値の制御は行っているが、関数制御の概念(2次元出力特性)は開示ないし示唆されていない。また、電気集塵機では出力特性の形状が重要であるが、出力特性の形状を問題にしたものがなく、さらには出力特性を運転中に、高速に、連続的に変化させているものは存在しない。
特開2002―273267号公報 特開2000−156373号公報 特開2003−143845号公報 特開2003−199338号公報 特開2008−109820号公報
本発明は、上記従来技術に鑑み、出力電圧・電流の任意の2次元出力特性を関数制御により容易に実現することができ、電気集塵機に良好に適用し得る電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の第1の態様は、
負荷に対する出力電圧Vおよび出力電流Iを同時に検出するとともに、検出した出力電圧Vおよび出力電流Iを制御手段に供給することにより前記制御手段で、前記負荷が接続された他励式変換装置によるPWM制御のためのデューティ制御を行うように構成した電源装置であって、
前記制御手段は、前記出力電圧Vと前記出力電流Iとの対としての2次元的な関係を表すとともに、目的とする2次元出力特性と交差し、かつデューティを一定に固定し、負荷抵抗を零から無限大まで変化させた場合に得られる前記出力電圧Vおよび前記出力電流Iの2次元的な関係を表すネイティブ特性曲線を使用し、前記2次元出力特性の形状から一意に定まるアトラクタ関数Rに、検出した前記出力電圧Vおよび前記出力電流Iを同時に代入し、得られた前記アトラクタ関数Rの正負の符号から、前記アトラクタ関数R=0の場合である境界線に集まる方向に前記PWM制御のためのデューティを一定時間ごとに増減させ、所定の前記2次元出力特性をまたぐように動的制御を行うプログラムにより機能することを特徴とする電源装置にある。
本態様によれば、アトラクタ関数を単独または複数を適宜組み合わせることで、任意の2次元出力特性を容易に作成することができる。
なお、本発明におけるアトラクタ関数とは、次のように定義される。すなわち、アトラクタ関数Rの共通の属性として、目標値としての出力電圧Vの値および出力電流Iの値を内包しており、実測値としての出力電圧Vの値および出力電流Iの値をAD変換器を介してセットとして同時にCPUに取り込み、次にアップまたはダウンのいずれの処理をしたら良いかを指示するプログラム上の評価関数であり、1次式や2次式で表す場合もあるが、NOR/NAND等の論理式で表現される場合もある。その制御結果は、どの負荷抵抗であっても、目標値としての出力曲線に集まるように処理が進む。しかし、同時に動的平衡を指向するものであるから、常に目標出力を跨ぎながら微小変動を繰り返し、目標値に集まりつつも厳密な意味で一定値に落ち着くことはない。これらのことは負荷の変動に対し速やかに応答しやすくなるという効果をもたらし、2次元制御にとって不可欠な特性となる。
本発明の第2の態様は、
第1の態様に記載する電源装置において、
準電圧Vに対する前記出力電圧Vの差および基準電流Iに対する前記出力電流Iの差の両方が負であるときのみ、前記デューティを1デジットアップさせ、それ以外はすべて1デジットダウンさせる制御を前記一定時間ごとに実施することで、前記2次元出力特性が箱型2次元定電圧・定電流出力特性となるようにしたことを特徴とする電源装置にある。
本態様によれば、箱型2次元定電圧・定電流出力特性を容易に作成することができる。
本発明の第3の態様は、
第1の態様に記載する電源装置において、
前記アトラクタ関数Rが1次式で表されるアトラクタ関数R=VI+IV−V であり、R>0の場合には、デューティ制御において1デジットダウンさせ、R<0の場合には、デューティ制御において1デジットアップさせ、さらにR=0の場合には、直前の状態を継続するという制御を、前記一定時間ごとに実施することで得られた前記2次元出力特性が、直線的傾斜電圧特性であることを特徴とする電源装置にある。
本態様によれば、2次元出力特性の直線的傾斜電圧特性を容易に作成することができる。
本発明の第4の態様は、
第1の態様に記載する電源装置において、
前記制御手段による制御により生成された前記2次元出力特性が、所定の電流以下では定電圧特性を示し、前記電流を超える範囲では、電流増加とともに電圧が低下する定電圧・傾斜電圧特性であることを特徴とする電源装置にある。
本態様によれば、定電圧・傾斜電圧特性の2次元出力特性を容易に作成することができる。
本発明によれば、他励式変換装置のデューティ制御を制御手段によって行い、電気集塵機等の負荷に必要な高圧電源の電圧・電流の任意の2次元出力特性が、瞬時出力電圧および出力電流の値の情報が入ったアトラクタ関数によって実現される。この際、必要最小限の部品にして大幅なコスト削減を達成することができ、出力特性が自由に変えられるという特性によって、負荷としての電気集塵機に搭載した場合、特にその特徴が生かされる。すなわち、火花放電自体の抑制、着火性放電の消滅、集塵運転の継続性確保、長期運転を実現し得る。
本発明の実施の形態に係る電源装置を示すブロック図である。 2次元出力特性を生成する所定の基準電圧Vおよび基準電流Iで分割される領域を示す説明図である。 ネイティブ特性曲線の一例を示す特性図である。 各種アトラクタを示す図で、(a)は定電圧ラインアトラクタを示す説明図、(b)は定電流ラインアトラクタを示す説明図、(c)は箱型アトラクタを示す説明図、(d)はL型アトラクタを示す説明図である。 傾斜型の2次元出力特性を形成するアトラクタ関数を示す説明図である。 放物線型の2次元出力特性を形成するアトラクタ関数を示す特性図である。 双曲線型の2次元出力特性を形成するアトラクタ関数を示す特性図である。 傾斜型の2次元出力特性を示す特性図である。 箱型の2次元出力特性を示す特性図である。 定電力の2次元出力特性を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る電源装置を示すブロック図である。本形態に係る電源装置は電気集塵機のアイオナイザおよびコレクタを負荷I,IIとして有している。ただ、負荷をアイオナイザおよびコレクタに限定する必要はない。チョッパの出力をトランスで昇圧して高電圧を得る用途であれば、同様の作用・効果を発揮させることができる。
また、本形態に係る電源装置は、他励式変換装置を有している。さらに詳言すると、商用電源50/60Hzの交流から一旦直流に変換する整流平滑回路または直流電源(図1に図示せず)から印加される直流電圧を、周波数20kHz〜100kHzでスイッチング動作するスイッチング素子である電界効果トランジスタTrでチョッピングして昇圧トランス1に印加する。昇圧トランス1は、所定の高電圧を得るための1次および2次巻線を有しており、その1次巻線1Aには、並列に共振コンデンサCが接続されている。また、2次巻線1Bには、2次電圧を直流に変換する整流倍圧回路2が接続してある。かくして、昇圧トランス1で昇圧され、整流倍圧回路2で整流されることにより生成される所定の直流高電圧が負荷I(アイオナイザー)および負荷II(コレクタ)に印加される。ここで、負荷IIには、電圧分割用の抵抗R1,R2を介して負荷Iの印加電圧よりも降圧した電圧が印加される。両者の定格電圧に合わせるためである。
電圧検出回路3は、負荷Iに印加される電圧を検出し、このときの電圧値を表す電圧信号S1をオペアンプ4を介して主制御装置5に送出する。一方、電流検出回路6は、負荷Iおよび負荷IIに供給される電流を検出し、このときの電流値を表す電流信号S2をオペアンプ7を介して主制御装置5に送出する。
主制御装置5は、A/D変換器8,CPU9,PWM信号生成部10を有している。ここで、A/D変換器8は、アナログ信号である電圧信号S1および電流信号S2をデジタル信号に変換してCPU9に供給する。CPU9は、電圧信号S1および電流信号S2に基づくデジタル信号を所定通りに処理してPWMのデューティを決定し、PWM信号生成部10を介して所定のデューティを有するPWM信号S3を発生させる(CPU9における信号処理に関しては後に詳述する)。スイッチング回路11は、PWM信号S3に基づき電界効果トランジスタTrを所定の間隔でON/OFF制御する。
かくして、当該電源装置の電源の投入と同時に主制御装置5のCPU9が立ち上がることで初期立ち上げルーチンに入る。このとき電界効果トランジスタTrはカットオフになっており昇圧トランス1には電流は流れていない。
一方、CPU9では、モニター回路を通じて得られるモニター用の電圧信号(VDD信号)S1および電流信号(IDD信号)S2に基づく電圧値および電流値を一定時間T1ごとに検出しながら、目標電圧に達していなければデューティを1デジットづつ上げていく。本形態では、T1=10msecとしているが、必要に応じさらに短くすることもできる。また、1デジット上がるごとに1/400(=0.25%)づつデューティが増加する。
かかる本形態において、初期立ち上げルーチンに入れば昇圧トランス1の1次電流が常にカットオフから始まることは電気集塵機用の高圧電源装置の場合、特に相性がよい。何らかの負荷異常があった場合、多くは過電流、負荷短絡などが想定され、異常検出後に初期立ち上げルーチンに入ることができ、次の処理に移行しやすくなるからである。
刻々と変化する当該電源装置の出力電圧Vおよび出力電流Iは、電圧検出回路3および電流検出回路6を介してCPU9に取込まれる。ここで、横軸を電流I、縦軸を電圧Vとする2次元平面を考える。図2に示すように、当該電気集塵機の定格等に基づき予め決定する所定の基準電圧V、基準電流Iに基づき前記2次元平面を4つの領域に分けると、右上の領域(1)の出力電圧Vは、常に基準電圧Vより高く、出力電流Iは基準電流Iより常に大きい。そこで出力電圧Vと基準電圧Vの差、出力電流Iと基準電流Iの差を採ると、領域(1)では(V−V)および(I−I)がともに正となる。同様の手法で領域(2)、(3)、(4)において、(V−V)および(I−I)の正負を調べた結果を表1に示す。
Figure 0006410350
領域(1)〜(4)の各々に対してデューティの1デジット分のアップ(前記差が負の場合)またはダウン(前記差が正の場合)の2通りのCPU9での処理があり、本例の場合、全体で16通り(2)のモードが考えられる。
ここで、デューティを一定に固定した場合の出力電圧Vおよび出力電流Iの2次元的な関係を表すネイティブ特性曲線を考える。このネイティブ特性曲線は、デューティを固定し、負荷抵抗を0から∞まで連続的に変化させたとき得られる出力電圧と出力電流の対応関係を表すグラフで、図3に示すような双曲線的形状となり、デューティが1デジット(0.25%)増加するごとに変化する。したがって、本形態では、全体で400本ある。図3には、その内の2例を示している。
かくして、CPU9はPWM制御により一定時間T1ごとにパルス幅を増加または減少させ、その都度ネイティブ特性曲線を次々に乗り代える。仮に、領域(1)で1デジットアップの処理をすると、1本上のネイティブ特性曲線に移り、出力電圧Vおよび出力電流Iがともに増加するが、(V−V)および(I−I)がともに正の為、アップする度に差は止めどもなく大きくなり発散する。したがって、領域(1)におけるアップの処理は使用できない。
次に、領域(4)においてダウンの処理を行うと、(V−V)および(I−I)がともに負にしかなりえず、出力電圧Vおよび出力電流Iが、ともに0に向かうので、この領域(4)に入ると出力停止になる。また通常、初期立ち上げ時は0から始まるので、この領域(4)から立ち上ることができなくなる。したがって、領域(4)におけるダウン処理の実用性は薄い。
以上により、領域(1)ではダウン処理、領域(4)ではアップ処理に限られるので、実用性のある組み合わせは次の4通りに絞られる。これを纏めて表2に示す。
Figure 0006410350
表2中のNOT・A列において、基準電圧Vを超えた領域では出力を下げ、基準電圧Vに満たない領域では上げる処理をする。その結果、どの領域にあっても出力電圧V=基準電圧Vの直線に集まっていく。つまり直線で表されるV=Vは、図4(a)に示すように、定電圧ラインのアトラクタになっている。同様に、出力電流I=基準電流Iは、図4(b)に示すように、定電流ラインのアトラクタになる。
次に、領域(4)に入った場合のみアップ処理を行い、それ以外はダウン処理を行うと、箱型定電圧定電流特性が得られ、これが、図4(c)に示すような箱型アトラクタとなる。
正を1、負を0、アップを1、ダウンを0に対応させると箱型定電圧定電流特性はA・NOR・Bに対応する。一方、A・NAND・Bは、図4(d)に示すようなL型出力特性となる。
上述の4通りは、0からの立ち上げが可能で、発散・消滅がない出力特性を与えるが、図4(c)に示すような箱型定電圧定電流特性が最も実用性が高い。但し、ネイティブ特性曲線は2次元出力特性曲線と交差していることが必要である。この場合、アトラクタ関数Rは、I<IでR=V-V、V<VでR=I−Iである。
この種のアトラクタ関数の一例は、次のように纏めることができる。
<傾斜型出力アトラクタ(図5参照)>
必要な出力特性の式を変形し、左辺−右辺=0として整理し、アトラクタ関数R=IV+VI−Vを作る。そして、R>0の場合には、PWM制御のデューティを1デジット(0.25%)ダウンし、R<0の場合には、1デジット(0.25%)アップし、R=0の場合には、何もしない、という処理を一定時間T1ごとCPU9に行わせると、どこからスタートしても、どんな負荷抵抗であっても、出力動作点はラインアトラクタに向かい、その後負荷が変動しても±1デジットの誤差で、出力電圧V=−V/I(I−I)の線上を跨ぎアップ・ダウンを繰り返す。出力電圧Vは負荷電流の増加とともに直線的に減少し、出力電流Iは短絡時に基準電流Iでリミットされる特性が必要なとき用いられる。この場合、従来行われていた負荷直列抵抗は不要になる。
<放物線型出力アトラクタ(図6参照)>
アトラクタ関数RをR=V/V+(I/I)−2I/Iとし、R>0の場合、ダウン、R<の場合アップ、R=0の場合には何もしない、という処理をすることで、動作点は放物線形状のカーブドアトラクタに集まって、放物線型出力特性を得ることが出来る。
<双曲線型出力アトラクタ(図7参照)>
アトラクタ関数RをR=VI−P(ただし、Pは基準電力)とし、R>0の場合、ダウン、R<0の場合、アップの処理をすることで双曲線型出力特性が得られる。これは、出力電力を一定に保ちたい場合に用いられる。
ここで、上述の如きアトラクタ関数を適宜組み合わせることによりCPU9で生成される2次元出力特性の一例に関して説明する。
<傾斜型2次元出力特性>
これは、図8に示すような2次元出力特性であるが、図5に示す傾斜型出力アトラクタを単独に用いることで生成し得る。
かかる傾斜型特性を得るため、従来は高圧抵抗を出力端子に直列に挿入することで、負荷ショート時にも出力電圧Vと前記高抵抗の値で決まる電流値を超えないようにしていたが、高圧抵抗の絶縁のため大きさが大きくなるばかりでなく、発熱のため周囲の部品から離さなければならない等の問題が生起していた。これに対し、同様の特性は、本形態の傾斜型の2次元出力特性で簡単に得ることができる。すなわち、リアルタイムの出力電圧Vおよび出力電流Iの値と、無負荷電圧である基準電圧Vと負荷短絡電流である基準電流Iから決まる上述の如き、所定の1次式を計算することで、所定の操作を一定時間T1ごとに実施することで、出力は傾斜直線を跨ぎ上下動を繰り返す。この結果、いつまで経っても一定値になることはないが、負荷も時間変動があることと、1デジットの変化幅を小さく抑えることで、平均として実質的な動的制御を十分行うことができる。
<箱型定電圧定電流出力特性>
これは、図9に示すような2次元出力特性であるが、図4(c)に示す箱型出力アトラクタを単独に用いることで生成し得る。すなわち、表2の「A・NOR・B」に従う処置を、一定時間T1ごとにCPU9でデューティを1デジット上下することで実現される。
当該箱型定電圧定電流出力特性は、定常状態だけでなく電源投入時の立ち上がり時期からでもそのまま使用できる。この場合でも出力電圧Vおよび出力電流Iは静的に一定ではなく、目標値をまたぎ常に変化しながら平均値としての制御を実現する。あえて一定値にこだわらないのは、電気集塵機の荷電特性と関係があり、変化している方が却って荷電性能が良いという特性のためである。かかる動的制御は電気集塵機に向いた電源の制御方式として有用である。
コレクタ(負荷II)の場合は変動している方が有利であるという特性はないが、その代わり、一般にコレクタの集塵面積は大きく静電容量が極めて大きいため十分に平滑されておのずと一定になる為、電源としてことさらリップルを皆無にする必要はなく、負荷変動に速やかに応答する動的平衡制御を指向する本方式においては、出力電圧の微小なリップルを常に含むことになるが、あえてそれを除去せず、むしろその特性を有効に利用している。その意味でも、電気集塵機用として、アイオナイザ用のみならず、コレクタ用電源としても適している。
<定電力出力特性>
これは、図10に示すような2次元出力特性であるが、図4(c)に示す箱型出力アトラクタと図7の双曲線型出力アトラクタとを組み合わせることにより生成し得る。すなわち、箱型出力アトラクタの図4(c)中の右上の角部(定電圧特性と定電流特性曲線とが交差する領域)を図7の双曲線型出力アトラクタを使用して置き換えたものである。
放電特性と電源出力の交点(動作点)は、通常は、定電流領域からスタートし、時間の経過とともに放電特性が変化し、定電圧領域に移る。この間に箱型出力特性の場合、電圧・電流がともに最大値を示す出力電力が最大となる角点を通る。この角点を基準に全体熱設計が決められていくため、時間的には短時間であるこの点を少し削るだけで余裕ある設計にすることができる。
本例の定電力出力特性によれば、デューティ=X%以下とする条件を加えるだけで簡単にこの出力特性が実現する。途中でXの値を変更したい場合でも直ちに対応可能である。デューティ一定の出力特性は左肩上がりの双曲線に近い特性で、出力電力一定の曲線とも近いからである。
上述の如く本形態によれば、電気集塵機の集塵運転が進行するに伴い、放電特性自体が負荷の変化により変化するので、動作点は2次元出力特性曲線上のみを変化するように、出力電圧Vおよび出力電流Iの瞬時値を電圧検出回路3および電流検出回路6から速やかに取り込み、PWM制御のデューティに即、反映させ、前記2次元出力特性曲線上を逸脱しないように、負荷変化のスピードによってデューティ更新のタイミングを決定しなければならない。1デジットの変化に対しても最終出力電圧・電流の変化分は動作点によっても違ってくるので、どのような負荷であっても準定常的に、動的バランスをとって、動作点が、見かけ上、定電圧・定電流特性曲線上の値しか取っていないかのように運転している。すなわち、常に2次元出力特性曲線を跨いで運転している。このようにすることで、負荷の変化に瞬時に対応できるばかりでなく、目標値変化に対しても素早く対応でき、2次元出力特性曲線自体を瞬時に変更できる。定電流特性の電流値を変更する場合は、目標数値を変更するだけで実施され、電圧傾斜特性の場合は式の変更だけで実施されるので、プログラムの動作中でも可能である。このことは電気集塵用の高圧電源に適用する場合、使用中に負荷状態が変化していき、この変化に応じて負荷特性が変えられ、制御できるので好適である。すなわち、動的2次元出力特性で運転することができる。
ちなみに、従来のアナログ型の場合には、電源自体を交換するか、別の部品を用意しておき、リレーで切り替える等、切り替えは容易ではなかった。
上記実施の形態に記載する電源装置において、万一の制御系の暴走に備え、主制御系とは別に、装置全体を制御する別の制御系を搭載しても良い。これにより他方が制御不能になった場合でも、もう一方からのリセットにより回復が確保され信頼性の向上に資することができる。
本発明は電気集塵機等、高電圧の電源を使用する機器の製造販売等を行う産業分野において有効に利用することができる。
V 出力電圧
I 出力電流
基準電圧
基準電流
I,II 負荷
Tr 電界効果トランジスタ
1 昇圧トランス
2 整流倍圧回路
3 電圧検出回路
5 主制御装置
6 電流検出回路
9 CPU
10 PWM信号生成部

Claims (4)

  1. 負荷に対する出力電圧Vおよび出力電流Iを同時に検出するとともに、検出した出力電圧Vおよび出力電流Iを制御手段に供給することにより前記制御手段で、前記負荷が接続された他励式変換装置によるPWM制御のためのデューティ制御を行うように構成した電源装置であって、
    前記制御手段は、前記出力電圧Vと前記出力電流Iとの対としての2次元的な関係を表すとともに、目的とする2次元出力特性と交差し、かつデューティを一定に固定し、負荷抵抗を零から無限大まで変化させた場合に得られる前記出力電圧Vおよび前記出力電流Iの2次元的な関係を表すネイティブ特性曲線を使用し、前記2次元出力特性の形状から一意に定まるアトラクタ関数Rに、検出した前記出力電圧Vおよび前記出力電流Iを同時に代入し、得られた前記アトラクタ関数Rの正負の符号から、前記アトラクタ関数R=0の場合である境界線に集まる方向に前記PWM制御のためのデューティを一定時間ごとに増減させ、所定の前記2次元出力特性をまたぐように動的制御を行うプログラムにより機能することを特徴とする電源装置。
  2. 請求項1に記載する電源装置において、
    準電圧Vに対する前記出力電圧Vの差および基準電流Iに対する前記出力電流Iの差の両方が負であるときのみ、前記デューティを1デジットアップさせ、それ以外はすべて1デジットダウンさせる制御を前記一定時間ごとに実施することで、前記2次元出力特性が箱型2次元定電圧・定電流出力特性となるようにしたことを特徴とする電源装置。
  3. 請求項1に記載する電源装置において、
    前記アトラクタ関数Rが1次式で表されるアトラクタ関数R=VI+IV−V であり、R>0の場合には、デューティ制御において1デジットダウンさせ、R<0の場合には、デューティ制御において1デジットアップさせ、さらにR=0の場合には、直前の状態を継続するという制御を、前記一定時間ごとに実施することで得られた前記2次元出力特性が、直線的傾斜電圧特性であることを特徴とする電源装置。
  4. 請求項1に記載する電源装置において、
    前記制御手段による制御により生成された前記2次元出力特性が、所定の電流以下では定電圧特性を示し、前記電流を超える範囲では、電流増加とともに電圧が低下する定電圧・傾斜電圧特性であることを特徴とする電源装置。
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