JP6410298B2 - カートリッジ - Google Patents

カートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP6410298B2
JP6410298B2 JP2014135324A JP2014135324A JP6410298B2 JP 6410298 B2 JP6410298 B2 JP 6410298B2 JP 2014135324 A JP2014135324 A JP 2014135324A JP 2014135324 A JP2014135324 A JP 2014135324A JP 6410298 B2 JP6410298 B2 JP 6410298B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
component
roasted coffee
coffee beans
coffee
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014135324A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016013064A (ja
Inventor
雄介 岡村
雄介 岡村
草浦 達也
達也 草浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2014135324A priority Critical patent/JP6410298B2/ja
Publication of JP2016013064A publication Critical patent/JP2016013064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6410298B2 publication Critical patent/JP6410298B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Tea And Coffee (AREA)
  • Apparatus For Making Beverages (AREA)

Description

本発明は、カートリッジに関する。
コーヒー製品には、ポリフェノールの一種である、クロロゲン酸、カフェ酸、フェルラ酸等のクロロゲン酸類が含まれており、クロロゲン酸類は優れた生理活性を有することが知られている。この生理活性を十分に発現するには、クロロゲン酸類をより多く継続摂取することが有効である。例えば、焙煎度の低い浅焙煎コーヒー豆にはクロロゲン酸類が豊富に含まれているが、浅焙煎コーヒー豆から得られるコーヒー飲料は、藁のような異臭があるため、継続して摂取する上で障害となりやすい。そこで、浅焙煎コーヒー豆由来の異臭を低減する技術として、浅焙煎コーヒー豆の抽出物を有機溶媒及び水を一定の量比で含む混合液に溶解させ、その溶解液を薬品賦活活性炭と接触させる方法が提案されているが(特許文献1)、異臭成分とともに香味成分も除去されてしまう。
一方、焙煎度の高い深焙煎コーヒー豆から得られたコーヒー飲料は、鼻抜けの香りが良好であるが、焙煎によりクロロゲン酸類の相当量が分解するだけでなく、新たに生成する夾雑物により雑味が増強されやすい。
近年、抽出プロセスや廃棄物の処理等の煩雑さを改善するために、焙煎コーヒー豆やコーヒー抽出液の濃縮物等を充填した使い捨てのカートリッジや(特許文献2、3)、そのカートリッジを装着してコーヒー飲料を手軽に製造できるコーヒー抽出マシンが開発されている。
特開2009−77676号公報 特開2003−235733号公報 特表2013−537095号公報
本発明の課題は、高濃度のクロロゲン酸類を含み、豊かな甘味や鼻抜けの香りが感じられるとともに、雑味が抑制されて味と香りのバランスの良好なコーヒー飲料を手軽に製造できるカートリッジを提供することにある。
本発明者らは、通水方向の上流側から、焙煎度の低い第1の焙煎コーヒー豆、多孔質吸着体、第1の焙煎コーヒー豆よりも焙煎度の高い第2の焙煎コーヒー豆及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上を順に積層させ、それを収容したカートリッジとすることにより、浅焙煎コーヒー豆からのコーヒー抽出液を活性炭処理して得られたコーヒー飲料や、深焙煎コーヒー豆から得られたコーヒー飲料には存在しない、鼻抜けの香りや豊かな甘味が感じられるとともに、雑味が抑制されて味と香りのバランスの良いコーヒー飲料が手軽に得られることを見出した。
すなわち、本発明は、カートリッジ本体に通水して一杯分のコーヒー飲料を製造するためのカートリッジであって、
カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
(A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
(B)多孔質吸着体
(C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
が順次積層されているカートリッジを提供するものである。
本発明はまた、上記カートリッジに通水するコーヒー飲料の製造方法、上記カートリッジに通水して得られるコーヒー飲料を提供することにある。
本発明によれば、浅焙煎コーヒー豆を使用するにも拘らず、藁のような異臭がなく、しかも豊かな甘味や鼻抜けの香りが感じられるとともに、雑味が抑制されて味と香りのバランスの良好な高濃度クロロゲン酸類含有コーヒー飲料を手軽に製造できるカートリッジを提供することができる。
本発明のカートリッジの一例を示す断面図である。 本発明のカートリッジの他の例を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
図1は、本発明の第1実施形態に係るカートリッジを示す断面図である。カートリッジ10は、筒状のカートリッジ本体11と、カートリッジ本体11の底壁部17に当接するように装着されたフィルタ12と、フィルタ12上に積層された第2の焙煎コーヒー豆13と、第2の焙煎コーヒー豆13上に積層された多孔質吸着体14と、多孔質吸着体14上に積層された第1の焙煎コーヒー豆15とを備えるものである。カートリッジ本体11は、上方へ行くにしたがって大径となる円錐台形状を有しており、カートリッジ本体11は側壁部16と底壁部17とから構成されている。底壁部17の略中央部には、コーヒー飲料を排出するための開口18が形成されており、底壁部17の上には、開口18を塞ぐようにフィルタ12が張着されている。また、底壁部17は、コーヒーカップ等にカートリッジ10を載置できるように、開口18の外周に沿って略平坦な面で構成されている。なお、開口18の形状はコーヒー飲料を排出できれば特に限定されず、円形でも多角形でもよく、またスリット状や複数の孔で構成されてもよい。また、カートリッジ本体11の上方の開口部19及び底壁部17の開口18は、防塵等の観点から、使用時に取り外し可能なフィルム等で密閉されていてもよい。
また、図2は、本発明の他の実施形態に係るカートリッジを示す断面図である。カートリッジ20は、有底筒体からなるカートリッジ本体21と、カートリッジ本体21の開口部を塞ぐ蓋体29を備えるものである。カートリッジ本体21内には、底壁部28の上方に装着されたフィルタ22と、フィルタ22上に積層された第2の焙煎コーヒー豆23と、第2の焙煎コーヒー豆23上に積層されたフィルタ24と、フィルタ24上に積層された多孔質吸着体25と、多孔質吸着体25上に積層された第1の焙煎コーヒー豆26が収容されている。
カートリッジ本体21は、円錐台形状を有しており、側壁部27、底壁部28と蓋体29から構成されているが、底壁部28及び蓋体29には開口が形成されていない。また、フィルタ22は、カートリッジ本体21の底壁部28に当接することなく、底壁部28の上方に一定の空間を保ちながら装着されている。
本発明において、カートリッジ本体の形状は、前述の円錐台形状以外の任意の形状も採用することができる。また、カートリッジ本体の容量は、標準的なコーヒーカップの容量よりもやや大きく設定し、カートリッジ本体の設定位置まで水を注入することにより、一杯分のコーヒー飲料を製造できるようにしてもよいし、標準的なコーヒーカップの容量よりも小さな容量に設定して、複数回に分けて水を注入するようにしてもよい。
カートリッジ本体の材質は、熱水により変質しないものであれば特に制限されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート等の合成樹脂、これらの合成樹脂に無機系フィラーを配合したもの等を挙げることができる。カートリッジ本体は、例えば、材質が合成樹脂である場合、所望の形状に熱プレス成形して製造することができる。また、カートリッジ本体は市販品を使用することも可能であり、例えば、図2に示すような蓋体を備えるカートリッジ本体として、EZ−Cup(Perfect Pod社製)を挙げることができる。なお、蓋体の材質は、カートリッジ本体と同様の材質でも構わないが、ポリエステル等の合成樹脂とアルミ箔を貼り合わせた複合フィルムとしてもよい。
カートリッジ本体に装着されるフィルタの材質は、カートリッジ内の収容物とコーヒー飲料とを分離可能で、水を透過することができれば特に限定されないが、例えば、紙、不織布等を挙げることができる。
紙の材質としては、木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ、竹パルプ等の天然パルプ等が挙げられる。また、不織布としては、例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法等の直接製布法、エアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法等の乾式法、抄紙と同様の湿式法により製造される不織布が挙げられ、繊維間の結合方法としては、接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法等が挙げられる。不織布の材質としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリスチレン繊維等の合成繊維等を挙げることができる。なお、不織布はカートリッジ本体に熱融着させてもよい。
フィルタの形状としては、カートリッジ本体内の収容物とコーヒー飲料とを分離できれば特に限定されず、平板形状でも、カートリッジ本体の底壁部から上方に向かって放射状に延びる錐体形状でも、カートリッジ本体の底壁部から側壁部に沿って延びる錐台形状であってもよい。
また、フィルタは、カートリッジ本体の底壁部側だけでなく、カートリッジ本体内の各収容物が接触しないように各成分間のいずれか1以上において装着してもよい。例えば、図2においては、第2の焙煎コーヒー豆と多孔質吸着体との間にフィルタが装着されているが、多孔質吸着体と第1の焙煎コーヒー豆との間にもフィルタを装着してもよい。また、カートリッジ本体内の各収容物が移動しないように、例えば、第1の焙煎コーヒー豆の上にフィルタを装着してもよい。
図1及び2に示すカートリッジ本体内には、通水する上流側から順に、成分(A)として第1の焙煎コーヒー豆、成分(B)として多孔質吸着体、成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆が積層されているが、第2の焙煎コーヒー豆に代えて、成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物、又は該コーヒーエキスの乾燥物と第2の焙煎コーヒー豆との混合物が積層されていてもよい。
以下、カートリッジ本体内に収容される成分(A)〜(C)について説明する。
成分(A)はL値が20〜35の浅焙煎コーヒー豆であるが、クロロゲン酸類の含有量の観点から、L値は22以上が好ましく、24以上がより好ましく、26以上が更に好ましく、また雑味、異臭の低減の観点から、34以下が好ましく、32以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。成分(A)のL値の範囲としては、好ましくは22〜34、より好ましくは24〜32、更に好ましくは26〜30である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。なお、焙煎方法及び焙煎条件は特に限定されず、所望の焙煎度の焙煎コーヒー豆が得られるように適宜選択することが可能であり、焙煎度が上記範囲内であれば市販の焙煎コーヒー豆を使用しても構わない。
また、本発明においては、成分(A)として、焙煎度の異なる2種以上の焙煎コーヒー豆を使用することも可能である。2種以上の焙煎コーヒー豆を使用する場合、それらを混合して一つの層を形成しても、焙煎度ごとに層を形成してもよい。複数層形成する場合、焙煎コーヒー豆の積層順序は特に限定されず、適宜選択することができる。
コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種を挙げることができる。また、コーヒー豆の産地は特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ、ベトナム等が挙げられる。なお、焙煎コーヒー豆の豆種及び産地は嗜好性に応じて適宜選択することが可能である。また、豆種又は産地の異なる焙煎コーヒー豆を2種以上使用してもよく、その場合、それらを混合して一つの層を形成しても、豆種又は産地ごとに層を形成してもよい。複数層形成する場合、焙煎コーヒー豆の積層順序は特に限定されない。
成分(A)は、抽出効率の観点から、粉砕されたものが好ましい。粉砕方法は特に限定されず、公知の方法及び装置を用いることができるが、例えば、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を挙げることができる。
粉砕された成分(A)は、粗挽き、中挽き及び細挽きのいずれでもよいが、抽出効率の観点から、細挽きが好ましい。粉砕された成分(A)の平均粒径は、風味の観点から、0.01mm以上が好ましく、0.05mm以上がより好ましく、0.1mm以上が更に好ましく、0.2mm以上がより更に好ましく、また抽出効率の観点から、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が更に好ましく、1.5mm以下がより更に好ましい。粉砕された成分(A)の平均粒径の範囲としては、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜2.5mm、更に好ましくは0.1〜2.0mm、より更に好ましくは0.2〜1.5mmである。ここで、本明細書において「粉砕された焙煎コーヒー豆の平均粒径」は、レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置により測定することが可能であり、平均粒径は体積基準の累積粒度分布曲線において50%(d50)に相当する粒子径である。また、Tyler標準篩、ASTM標準篩、JIS標準篩等を用いて平均粒径が上記範囲内となるように分級することも可能である。
成分(B)は多孔質吸着体であるが、成分(B)は成分(A)の下層に配置されている。成分(A)は焙煎度が低いため、成分(A)から得られるコーヒー抽出液にはクロロゲン酸類が豊富に含まれるものの、雑味がある。成分(A)からのコーヒー抽出液はその下層に配置された成分(B)と速やかに接触することにより、雑味を低減することができる。
成分(B)としては、吸着技術便覧−プロセス・材料・設計−(平成11年1月11日、エヌ・ティー・エス発行、監修者:竹内 雍)に記載されているものを使用することができる。具体的には、炭素質吸着材、シリカ・アルミナ系吸着材、高分子吸着材、キトサン樹脂等が挙げられる。中でも、浅焙煎コーヒー豆特有の異臭低減の観点から、炭素質吸着材が好ましく、活性炭がより好ましく、粉末状活性炭、粒状活性炭、活性炭繊維が更に好ましい。
粉末状及び粒状活性炭の由来原料としては、例えば、オガコ、石炭、ヤシ殻等があるが、ヤシ殻由来のヤシ殻活性炭が好ましい。また、水蒸気等のガスにより賦活した活性炭が好ましく使用される。このような活性炭の市販品としては、白鷺WH2C(日本エンバイロケミカルズ社製)、太閣CW(二村化学工業社製)、クラレコールGW、クラレコールGW−H(以上、クラレケミカル社製)等を挙げることができる。
成分(B)の細孔半径は、浅焙煎コーヒー豆由来の異臭低減の観点から、1.0nm以下が好ましく、0.7nm以下がより好ましく、0.5nm以下が更に好ましく、そして0.1nm以上が好ましく、0.2nm以上がより好ましく、0.25nm以上が更に好ましい。成分(B)の細孔半径の範囲としては、好ましくは0.1〜1.0nm、より好ましくは0.2〜0.7nm、更に好ましくは0.2〜0.5nm、更に好ましくは0.25〜0.5nmである。ここで、本明細書において「細孔半径」とは、MP法により得られた細孔分布曲線のピークトップを示す細孔半径の値である。
また、成分(B)の平均粒径は、浅焙煎コーヒー豆由来の異臭低減の観点から、0.01mm以上が好ましく、0.05mm以上がより好ましく、0.1mm以上が更に好ましく、0.2mm以上がより更に好ましく、そして2mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、0.8mm以下が更に好ましく、0.4mm以下がより更に好ましい。成分(B)の平均粒径の範囲としては、好ましくは0.01〜2mm、より好ましくは0.05〜1.5mm、更に好ましくは0.1〜0.8mm、より更に好ましくは0.2〜0.4mmである。ここで、本明細書において「多孔質吸着体の平均粒径」とは、JIS K1474の6.3に基づき粒度を求め、次に6.4に基づき粒度分布を求め、更に同項b)の7)に基づいて算出された質量平均粒径を意味する。
活性炭繊維としては、ファインガード(東邦レーヨン社製)等のポリアクリロニトリル系、アドール(ユニチカ社製)等のピッチ系、クラクティブ(クラレ社製)等のフェノール系、Kフィルター(東洋紡績社製)等のセルロース系、その他フェノール系や綿花系等が挙げられる。
なお、成分(B)の形状は特に限定されず、通常の粉体、粒状はもとより多孔質吸着体を繊維に練り込んで成形したもの、多孔質吸着体同士で成型したもの、セルロース、不織布、バインダーを用いて成型したものでもよい。
成分(B)の使用量は、成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として、雑味の抑制の観点から、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.4以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、1以下が好ましく、0.9以下がより好ましく、0.8以下が更に好ましい。かかる質量比[(B)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.2〜1、より好ましくは0.3〜0.9、更に好ましくは0.4〜0.8である。
成分(C)は第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上であるが、成分(C)は成分(B)の下層に配置されている。成分(C)は、成分(A)よりも焙煎度が高い焙煎コーヒー豆に由来するものであるため、成分(C)から得られるコーヒー抽出液は鼻抜けの香りが豊かである。成分(B)と接触した成分(A)からのコーヒー抽出液に、成分(C)からのコーヒー抽出液が混合されることにより、クロロゲン酸類を豊富に含み、豊かな甘味や鼻抜けの香りが感じられるとともに、異臭、雑味が抑制されて味と香りのバランスの良好なコーヒー飲料とすることができる。
第2の焙煎コーヒー豆は、第1の焙煎コーヒー豆よりも焙煎度が高いものであれば特に限定されないが、雑味の抑制、鼻抜けの香りの増強の観点から、第2の焙煎コーヒー豆のL値は、第1の焙煎コーヒー豆のL値よりも3以上低い値であることが好ましく、5以上低い値であることがより好ましく、7以上低い値であることが更に好ましい。また、第2の焙煎コーヒー豆のL値は、雑味の抑制の観点から、L値は13以上が好ましく、14以上がより好ましく、15以上が更に好ましく、そして鼻抜けの香りの増強の観点から、24以下が好ましく、22以下がより好ましく、20以下が更に好ましい。第2の焙煎コーヒー豆のL値の範囲としては、好ましくは13〜24、より好ましくは14〜22、更に好ましくは15〜20である。なお、第2の焙煎コーヒー豆の焙煎方法及び焙煎条件は、第1の焙煎コーヒー豆と同様に特に限定されず、所望の焙煎度の焙煎コーヒー豆が得られるように適宜選択することが可能であり、焙煎度が上記範囲内であれば市販の焙煎コーヒー豆を使用しても構わない。
第2の焙煎コーヒー豆においても焙煎度の異なる2種以上の焙煎コーヒー豆を使用してもよく、また豆種又は産地の異なる焙煎コーヒー豆を2種以上使用しても構わない。なお、焙煎コーヒー豆の豆種及び産地は嗜好性に応じて適宜選択することが可能であり、豆種及び産地の具体例としては第1の焙煎コーヒー豆と同様のものを挙げることができる。2種以上の焙煎コーヒー豆を使用する場合、それらを混合して一つの層を形成しても、焙煎度、豆種又は産地ごとに層を形成してもよい。複数層形成する場合、焙煎コーヒー豆の積層順序は特に限定されず、適宜選択することができる。
第2の焙煎コーヒー豆は、コーヒー風味の増強の観点から、粉砕されたものが好ましい。粉砕方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。粉砕された第2の焙煎コーヒー豆は、粗挽き、中挽き及び細挽きのいずれでもよいが、抽出効率の観点から、細挽きが好ましい。なお、第2の焙煎コーヒー豆の平均粒径は、第1の焙煎コーヒー豆において説明した平均粒径と略同一の範囲を採用することができる。
第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物は、第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスを乾燥したものである。コーヒーエキスは、第2の焙煎コーヒー豆から抽出されたものであればよく、抽出方法及び抽出条件は、公知の方法及び条件を採用することができる。また、抽出の際には、焙煎度、豆種又は産地の異なる第2の焙煎コーヒー豆を2種以上使用しても構わない。
また、コーヒーエキスの乾燥物の形態は特に限定されず、例えば、粉末、顆粒、錠剤等を挙げることができる。乾燥方法としては、公知の方法を適宜採用することが可能であり、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。なお、当該乾燥物は、焙煎度の異なる焙煎コーヒー豆のコーヒーエキスから得られた乾燥物を2種以上使用しても、また豆種又は産地の異なる焙煎コーヒー豆のコーヒーエキスから得られた乾燥物を2種以上使用しても構わない。
また、コーヒーエキスの乾燥物は、乾燥固形分が90.0質量%以上であることが好ましく、93.0質量%以上がより好ましく、96.0質量%以上が更に好ましく、そして100.0質量%以下が好ましく、99.5質量%以下がより好ましく、99.0質量%以下が更に好ましい。かかる乾燥固形分の範囲としては、好ましくは90.0〜100.0質量%、より好ましくは93.0〜99.5質量%、更に好ましくは96.0〜99.0質量%である。ここで、「乾燥固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分をいう。
成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆を使用する場合、その使用量は、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、鼻抜けの香りの増強の観点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.15以上が更に好ましく、そして雑味の抑制の観点から、0.7以下が好ましく、0.6以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.05〜0.7、より好ましくは0.1〜0.6、更に好ましくは0.15〜0.5である。
また、成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量は、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、鼻抜けの香りの増強の観点から、0.005以上が好ましく、0.008以上がより好ましく、0.01以上が更に好ましく、そして雑味の抑制の観点から、0.3以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.07以下が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.005〜0.3、より好ましくは0.008〜0.1、更に好ましくは0.01〜0.07である。
なお、成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆とコーヒーエキスの乾燥物の混合物を使用する場合、その使用量は第2の焙煎コーヒー豆及びコーヒーエキスの乾燥物をそれぞれ上記質量比[(C)/(A)]の範囲内で嗜好性に応じて適宜選択することが可能であり、また第2の焙煎コーヒー豆とコーヒーエキスの乾燥物の混合割合も嗜好性に応じて適宜選択することができる。
カートリッジを製造する際には、例えば、先ずカートリッジ本体にフィルタを装着し、次いで成分(C)を仕込み、高さが均一になるように成分(C)の上面を平らにならし、次いで成分(C)を覆うように成分(B)を仕込み、高さが均一になるように成分(B)の上面を平らにならし、そして成分(B)を覆うように成分(A)を仕込み、高さが均一になるように成分(A)の上面を平らにならすという操作を行う積層方法を採用することができる。
本発明のカートリッジは、基本的には使い捨てが可能な簡易のカートリッジであり、カートリッジ本体内には、通常コーヒーカップ一杯分のコーヒー飲料を製造できる分量の焙煎コーヒー豆が充填されている。例えば、カートリッジ本体内に収容された成分(A)の質量は、クロロゲン酸類の含有量の観点から、3g以上が好ましく、6g以上がより好ましく、10g以上が更に好ましく、雑味、異臭の低減の観点から、25g以下が好ましく、23g以下がより好ましく、20g以下が更に好ましい。かかる成分(A)の質量の範囲としては、好ましくは3〜25g、より好ましくは6〜23g、更に好ましくは10〜20gである。
次に、本発明のコーヒー飲料の製造方法について説明する。
本発明のコーヒー飲料の製造方法は、本発明のカートリッジに通水するものである。例えば、図1に示すカートリッジ10においては、先ずカートリッジ10をコーヒーカップに載置した後、カートリッジ本体11の開口部19から水を注入する。これにより、成分(A)及び成分(C)からコーヒー抽出液が順次抽出され、コーヒー抽出液は底壁部17の開口18からコーヒーカップに排出される。このようにしてコーヒー飲料を製造することができる。
また、図2に示すカートリッジ20は、ドリップ抽出用マシン、エスプレッソ抽出用マシン等の市販のコーヒー抽出マシンに装着して使用することが可能である。カートリッジ20は、前記マシンに装着する際に、例えば、マシンのカートリッジ装着部に設けられた突起部により、有底筒体の底壁部28及び蓋体29に貫通口が形成される。次に、蓋体29の貫通口から水がカートリッジ本体21内に注入される。これにより、成分(A)及び成分(C)からコーヒー抽出液が順次抽出され、コーヒー抽出液は底壁部27の貫通口からコーヒーカップに排出される。このようにしてコーヒー飲料を製造することができる。
カートリッジに注入される水としては、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜選択して使用することができる。水の温度は、通常70〜100℃であるが、固形分及びクロロゲン酸類の増量の観点から、75℃以上が好ましく、80℃以上が更に好ましく、また風味の観点から、98℃以下が好ましく、97℃以下が更に好ましい。水の温度の範囲としては、好ましくは75〜98℃、更に好ましくは80〜97℃である。
このようにして得られた本発明のコーヒー飲料には、クロロゲン酸類が豊富に含まれている。具体的には、コーヒー飲料の固形分中のクロロゲン酸類の含有量は、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上がより好ましく、0.7質量%以上が更に好ましく、そして7質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。かかる固形分中のクロロゲン酸類の含有量の範囲としては、好ましくは0.5〜7質量%、より好ましくは0.6〜6質量%、更に好ましくは0.7〜5質量%である。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸を併せての総称であり、本発明においては上記9種のうち少なくとも1種を含有すればよいが、すべて含有するのが好ましい。また、「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分をいう。
上記実施形態に関し、本発明は更に以下のカートリッジ、コーヒー飲料の製造方法及びコーヒー飲料を開示する。
<1>
カートリッジ本体に通水して一杯分のコーヒー飲料を製造するためのカートリッジであって、
カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
(A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
(B)多孔質吸着体
(C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
が順次積層されているカートリッジ。
<2>
成分(A)のL値が、好ましくは22以上、より好ましくは24以上、更に好ましくは26以上であって、好ましくは34以下、より好ましくは32以下、更に好ましくは30以下である、前記<1>記載のカートリッジ。
<3>
成分(A)のL値が、好ましくは22〜34、より好ましくは24〜32、更に好ましくは26〜30である、前記<1>又は<2>記載のカートリッジ。
<4>
成分(A)のコーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種及びリベリカ種から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<3>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<5>
成分(A)のコーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ及びベトナムから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<6>
成分(A)が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<7>
粉砕された成分(A)の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2.0mm以下、より更に好ましくは1.5mm以下である、前記<6>記載のカートリッジ。
<8>
粉砕された成分(A)の平均粒径が、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜2.5mm、更に好ましくは0.1〜2.0mm、より更に好ましくは0.2〜1.5mmである、前記<6>又は<7>記載のカートリッジ。
<9>
成分(B)が、好ましくは炭素質吸着材、シリカ・アルミナ系吸着材、高分子吸着材及びキトサン樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは炭素質吸着材であり、更に好ましくは活性炭であり、より更に好ましくは粉末状活性炭、粒状活性炭及び活性炭繊維から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<10>
活性炭の由来原料が、好ましくはオガコ、石炭及びヤシ殻から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはヤシ殻活性炭である、前記<9>記載のカートリッジ。
<11>
活性炭が、好ましくはガスにより賦活した活性炭であり、より好ましくは水蒸気賦活活性炭である、前記<9>又は<10>記載のカートリッジ。
<12>
活性炭繊維が、好ましくはポリアクリロニトリル、ピッチ、フェノール、セルロース及び綿花から選ばれる少なくとも1種を原料とするものである、前記<9>記載のカートリッジ。
<13>
成分(B)の細孔半径が、好ましくは1.0nm以下、より好ましくは0.7nm以下、更に好ましくは0.5nm以下であって、好ましくは0.1nm以上、より好ましくは0.2nm以上、更に好ましくは0.25nm以上である、前記<1>〜<12>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<14>
成分(B)の細孔半径が、好ましくは0.1〜1.0nm、より好ましくは0.2〜0.7nm、更に好ましくは0.2〜0.5nm、更に好ましくは0.25〜0.5nmである、前記<1>〜<13>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<15>
成分(B)の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下、更に好ましくは0.8mm以下、より更に好ましくは0.4mm以下である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<16>
成分(B)の平均粒径が、好ましくは0.01〜2mm、より好ましくは0.05〜1.5mm、更に好ましくは0.1〜0.8mm、より更に好ましくは0.2〜0.4mmである、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<17>
成分(B)が、好ましくは多孔質吸着体を繊維に練り込んで成形したものであるか、多孔質吸着体同士で成型したものであるか、又はセルロース、不織布若しくはバインダーを用いて成型したものである、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<18>
成分(B)の使用量が、成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上であって、好ましくは1以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下である、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<19>
成分(B)の使用量が、成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として、好ましくは0.2〜1、より好ましくは0.3〜0.9、更に好ましくは0.4〜0.8である、前記<1>〜<18>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<20>
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、第1の焙煎コーヒー豆のL値よりも、好ましくは3以上低い値のもの、より好ましくは5以上低い値のもの、更に好ましくは7以上低い値のものである、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<21>
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは13以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは15以上であって、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<22>
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは13〜24、より好ましくは14〜22、更に好ましくは15〜20である、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<23>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種及びリベリカ種から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<24>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ及びベトナムから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<23>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<25>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1>〜<24>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<26>
粉砕された成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2.0mm以下、より更に好ましくは1.5mm以下である、前記<25>記載のカートリッジ。
<27>
粉砕された成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜2.5mm、更に好ましくは0.1〜2.0mm、より更に好ましくは0.2〜1.5mmである、前記<25>又は<26>記載のカートリッジ。
<28>
コーヒーエキスの乾燥物の形態が、好ましくは粉末、顆粒、錠剤又はこれらの混合物である、前記<1>〜<27>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<29>
コーヒーエキスの乾燥物の乾燥固形分が、好ましくは90.0質量%以上、より好ましくは93.0質量%以上、更に好ましくは96.0質量%以上であって、好ましくは100.0質量%以下、より好ましくは99.5質量%以下、更に好ましくは99.0質量%以下である、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<30>
コーヒーエキスの乾燥物の乾燥固形分が、好ましくは90.0〜100.0質量%、より好ましくは93.0〜99.5質量%、更に好ましくは96.0〜99.0質量%である、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<31>
成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上であって、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下である、前記<1>〜<30>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<32>
成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.05〜0.7、より好ましくは0.1〜0.6、更に好ましくは0.15〜0.5である、前記<1>〜<31>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<33>
成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.008以上、更に好ましくは0.01以上であって、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.07以下である、前記<1>〜<32>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<34>
成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量が、好ましくは0.005〜0.3、より好ましくは0.008〜0.1、更に好ましくは0.01〜0.07である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<35>
カートリッジ本体内に収容された成分(A)の質量が、好ましくは3g以上、より好ましくは6g以上、更に好ましくは10g以上であって、好ましくは25g以下、より好ましくは23g以下、更に好ましくは20g以下である、前記<1>〜<34>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<36>
カートリッジ本体内に収容された成分(A)の質量が、好ましくは3〜25g、より好ましくは6〜23g、更に好ましくは10〜20gである、前記<1>〜<35>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<37>
カートリッジ本体の底壁部側にフィルタを備えるものである、前記<1>〜<36>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<38>
好ましくは筒状のカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の底壁部に当接するように装着されたフィルタと、底壁部の略中央部に開口とを備え、フィルタが開口を塞ぐように底壁部の上に張着されているものである、前記<1>〜<37>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<39>
好ましくは有底筒体からなるカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口部を塞ぐ蓋体と、カートリッジ本体内に底壁部側に装着されたフィルタとを備え、フィルタがカートリッジ本体の底壁部に当接することなく、底壁部の上方に一定の空間を保ちながら装着されているものである、前記<1>〜<37>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<40>
カートリッジ本体の材質が、好ましくは熱水により変質しないもの、より好ましくは合成樹脂(好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート)、該合成樹脂に無機系フィラーを配合したものである、前記<1>〜<39>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<41>
蓋体の材質が、好ましくは合成樹脂(好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート)、該合成樹脂に無機系フィラーを配合したもの、又は該合成樹脂とアルミ箔を貼り合わせた複合フィルムである、前記<39>記載のカートリッジ。
<42>
フィルタの形状が、好ましくは平板形状、カートリッジ本体の底壁部から上方に向かって放射状に延びる錐体形状、又はカートリッジ本体の底壁部から側壁部に沿って延びる錐台形状である、前記<37>〜<41>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<43>
フィルタが、好ましくはカートリッジ本体内の各成分間のいずれか1以上、及び/又は第1の焙煎コーヒー豆上に更に備えるものである、前記<37>〜<42>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<44>
フィルタの材質が、好ましくは紙又は不織布である、前記<37>〜<43>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<45>
不織布が、好ましくは直接製布法(好ましくはスパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法)、乾式法(好ましくはエアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法)、又は抄紙と同様の湿式法により製造されるものである、前記<44>記載のカートリッジ。
<46>
不織布の繊維間の結合方法が、好ましくは接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、又はステッチボンド法である、前記<44>又は<45>記載のカートリッジ。
<47>
不織布の材質が、好ましくは合成繊維であり、より好ましくはポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維、及びポリスチレン繊維から選ばれる少なくとも1種である、前記<44>〜<46>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<48>
紙の材質が、好ましくは天然パルプ、より好ましくは木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ及び竹パルプから選ばれる少なくとも1種である、前記<44>記載のカートリッジ。
<49>
前記<1>〜<48>のいずれか一に記載のカートリッジに通水する、コーヒー飲料の製造方法。
<50>
前記<1>〜<48>のいずれか一に記載のカートリッジに通水して得られる、コーヒー飲料。
<51>
水が、好ましくは水道水、蒸留水、イオン交換水、及び天然水から選ばれる少なくとも1種である、前記<49>記載のコーヒー飲料の製造方法、又は前記<50>記載のコーヒー飲料(以下、「コーヒー飲料の製造方法又はコーヒー飲料」を「コーヒー飲料等」と称する)。
<52>
水の温度が、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上、更に好ましくは80℃以上であって、好ましくは100℃以下、より好ましくは98℃以下、更に好ましくは97℃以下である、前記<49>〜<51>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<53>
水の温度が、好ましくは70〜100℃、より好ましくは75〜98℃、更に好ましくは80〜97℃である、前記<49>〜<52>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<54>
コーヒー飲料の固形分中のクロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上であって、好ましくは7質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である、前記<49>〜<53>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<55>
コーヒー飲料の固形分中のクロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.5〜7質量%、より好ましくは0.6〜6質量%、更に好ましくは0.7〜5質量%である、前記<49>〜<54>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<56>
クロロゲン酸類が、好ましくは3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは前記9種すべてである、前記<55>記載のコーヒー飲料等。
1.クロロゲン酸類の分析
分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通りである。
・UV−VIS検出器:L−2420((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラムオーブン:L−2300((株)日立ハイテクノロジーズ)
・ポンプ:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ)
・オートサンプラー:L−2200((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))
分析条件は次の通りである。
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・UV−VIS検出器設定波長:325nm
・カラムオーブン設定温度:35℃
・溶離液A:0.05M 酢酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液B:アセトニトリル
濃度勾配条件
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
HPLCでは、試料1gを精秤後、溶離液Aにて10mLにメスアップし、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A,孔径0.45μm,ジーエルサイエンス(株))にて濾過後、分析に供した。
クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)9種のクロロゲン酸類
・モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点
・モノフェルラキナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点
・ジカフェオイルキナ酸:36.6、37.4、44.2の計3点。
ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、質量%を求めた。
2.L値の測定
試料を、色差計((株)日本電色社製 スペクトロフォトメーター SE2000)を用いて測定した。
3.官能評価
各実施例及び比較例で得られたコーヒー飲料の「藁のような異臭」、「鼻抜けの香り」、「雑味」、及び「甘味」について、専門パネル5名により下記の基準で評価し、その後協議により最終スコアを決定して評価値とした。
1)藁のような異臭(藁臭さ)
実施例3のコーヒー飲料の藁臭さを評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の藁臭さを評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:藁臭さが全くない
4:藁臭さがない
3:藁臭さが殆どない
2:藁臭さがややある
1:藁臭さがある
2)鼻抜けの香り
実施例3のコーヒー飲料の鼻抜けの香りを評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の鼻抜けの香りを評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:鼻抜けの香りが非常に良い
4:鼻抜けの香りが良い
3:鼻抜けの香りがやや感じられる
2:鼻抜けの香りが弱い
1:鼻抜けの香りがない
3)雑味
実施例3のコーヒー飲料の雑味を評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の雑味を評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:雑味がない
4:雑味がほとんどない
3:雑味がややある
2:雑味がある
1:雑味が強い
4)甘味
実施例3のコーヒー飲料の甘味を評点4とし、比較例3のコーヒー飲料の甘味を評点1として、下記の4段階で評価を行った。
4:甘味がある
3:甘味がややある
2:甘味がほとんどない
1:甘味がない
実施例1
先ず、図1に示すような円錐台形状を有し、底壁部に開口を備えるカートリッジ本体を準備した。次に、カートリッジ本体の底壁部に当接するようにペーパーフィルタを敷いた。次に、ペーパーフィルタ上に、細挽きした第2の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5,平均粒径0.8mm)3.2gを仕込み、高さが均一になるように第2の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、活性炭(クラレケミカル株式会社製,クラレコールGW32/60,平均粒径0.34mm、細孔半径0.31nm)8gを、第2の焙煎コーヒー豆を覆うように仕込み、高さが均一になるように活性炭の上面を平らにならした。次に、細挽きした第1の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28,平均粒径0.8mm)16gを、活性炭を覆うように仕込み、高さが均一になるように第1の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならし、カートリッジを製造した。次に、カートリッジをコーヒーカップに載置し、カートリッジに約93℃のイオン交換水300gを注いで抽出し、コーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例2
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL32の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例3
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL24の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例4
活性炭の使用量を4gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例5
活性炭の使用量を16gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例6
第2の焙煎コーヒー豆の使用量を1.6gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例7
第2の焙煎コーヒー豆の使用量を4.8gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例8
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL28の焙煎コーヒー豆(ブラジル産アラビカ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例9
活性炭として、クラレコールGW20/40(クラレケミカル株式会社製,平均粒径0.562mm、細孔半径0.31nm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例10
活性炭として、クラレコールGW10/32(クラレケミカル株式会社製,平均粒径1.154mm、細孔半径0.31nm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例11
第2の焙煎コーヒー豆に代えて、細挽きしたL15.5の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種)から得られたコーヒーエキスの乾燥物0.5gを使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例12
図2に示すような蓋体を備えるカートリッジ本体として、EZ−Cup(Perfect Pod社製)を準備した。次に、カートリッジ本体の蓋体を開け、EZ−Cup用ペーパーフィルタを装着した。次に、ペーパーフィルタ上に、細挽きした第2の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5,平均粒径0.8mm)0.8gを仕込み、第2の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、第2の焙煎コーヒー豆上にEZ−Cup用ペーパーフィルタを装着した。次に、ペーパーフィルタ上に、活性炭(クラレケミカル株式会社製,クラレコールGW32/60,平均粒径0.34mm、細孔半径0.31nm)2gを仕込み、活性炭の上面を平らにならした。次に、細挽きした第1の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28、平均粒径0.8mm)4gを、活性炭を覆うように仕込み、第1の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、カートリッジ本体の開口部を蓋体で密閉してカートリッジを製造した。次に、カートリッジを市販のコーヒー抽出用マシン(キューリグ社製,トレビエBS-100)に装着して、カートリッジの蓋体及び底部に貫通口を設けた後、カートリッジに約90℃のイオン交換水70gを注入して抽出し、コーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L24、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例2
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。その結果を表1に示す。
比較例3
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L32、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。その結果を表1に示す。
比較例4
活性炭を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例5
活性炭を使用しなかったこと以外は、実施例7と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例6
第1の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第2の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例7
第2の焙煎コーヒー豆を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
表1から、通水方向の上流側から、成分(A)、成分(B)、成分(C)を順に積層させ、それを収容したカートリッジとすることにより、鼻抜けの香りや豊かな甘味が感じられ、味と香りのバランスの良いコーヒー飲料が手軽に得られることがわかる。
10、20 カートリッジ
11、21 カートリッジ本体
12、22、24 フィルタ
13、23 第2の焙煎コーヒー豆
14、25 多孔質吸着体
15、26 第1の焙煎コーヒー豆
16、27 側壁部
17、28 底壁部
18 底壁部の開口
19 開口部
29 蓋体

Claims (11)

  1. カートリッジ本体に通水して一杯分のコーヒー飲料を製造するためのカートリッジであって、
    カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
    (A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
    (B)多孔質吸着体
    (C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
    が順次積層されているカートリッジ。
  2. 成分(B)の含有量が成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として0.2〜1である、請求項1記載のカートリッジ。
  3. 成分(C)が第2の焙煎コーヒー豆である、請求項1又は2記載のカートリッジ。
  4. 成分(C)の含有量が成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として0.05〜0.7である、請求項3記載のカートリッジ。
  5. 成分(C)が第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物である、請求項1又は2記載のカートリッジ。
  6. 成分(C)の含有量が成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として0.005〜0.3である、請求項5記載のカートリッジ。
  7. 第1の焙煎コーヒー豆及び第2の焙煎コーヒー豆が粉砕されたものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  8. カートリッジ本体の底壁部側にフィルタを備えるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  9. 成分(B)の細孔半径が0.7nm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  10. 成分(B)が活性炭である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のカートリッジに通水する、コーヒー飲料の製造方法。
JP2014135324A 2014-06-30 2014-06-30 カートリッジ Active JP6410298B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135324A JP6410298B2 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 カートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135324A JP6410298B2 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 カートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016013064A JP2016013064A (ja) 2016-01-28
JP6410298B2 true JP6410298B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=55229866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014135324A Active JP6410298B2 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 カートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6410298B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017079618A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 花王株式会社 コーヒー抽出液の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6886280B2 (ja) * 2016-12-05 2021-06-16 花王株式会社 コーヒー抽出液の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4896863B2 (ja) * 2006-12-27 2012-03-14 花王株式会社 精製焙煎コーヒー豆
JP4012560B1 (ja) * 2007-02-02 2007-11-21 花王株式会社 容器詰コーヒー飲料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017079618A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 花王株式会社 コーヒー抽出液の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016013064A (ja) 2016-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2015278202B2 (en) Single serve beverage pod containing cannabis
JP5301637B2 (ja) ソリュブルコーヒー
JP6022707B2 (ja) クレマのないコーヒー飲料を生成するための1杯抽出用カプセル
US20160207696A9 (en) Single serve capsule for improved extraction efficiency and favor retention
CA2902231C (en) Single serve capsule for improved extraction efficiency and flavor retention
KR101832695B1 (ko) 크레마 함유 및 비함유 커피 음료를 생산하기 위한 일인용 캡슐
US20190177079A1 (en) Capsule for the preparation of a beverage containing pellets
CN102421300B (zh) 浓缩咖啡提取液
JP2010535076A (ja) 低コレステロールのエスプレッソを調製するシステムおよび方法
JP2014509532A (ja) 飲料物質、ポーションカプセル、および、飲料製造方法
US9155319B1 (en) Truncated gaussian distribution of coffee particles, cartridge assemblies, and uses thereof
JP6410298B2 (ja) カートリッジ
JP6208117B2 (ja) ソリュブルコーヒー
JP6280588B2 (ja) コーヒー抽出液の製造方法
JP2013042703A (ja) 循環式及び/又は多管式によるコーヒー抽出液の製造方法
JP5930830B2 (ja) インスタントコーヒーの製造方法
JP2017093375A (ja) ソリュブルコーヒー
JP6886280B2 (ja) コーヒー抽出液の製造方法
JP2013042709A (ja) バッチ式によるコーヒー抽出液の製造方法
JPWO2017057536A1 (ja) カフェイン含有飲料の通液用成形体およびその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180920

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6410298

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250