JP6410298B2 - カートリッジ - Google Patents
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Description
カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
(A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
(B)多孔質吸着体
(C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
が順次積層されているカートリッジを提供するものである。
カートリッジ本体21は、円錐台形状を有しており、側壁部27、底壁部28と蓋体29から構成されているが、底壁部28及び蓋体29には開口が形成されていない。また、フィルタ22は、カートリッジ本体21の底壁部28に当接することなく、底壁部28の上方に一定の空間を保ちながら装着されている。
紙の材質としては、木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ、竹パルプ等の天然パルプ等が挙げられる。また、不織布としては、例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法等の直接製布法、エアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法等の乾式法、抄紙と同様の湿式法により製造される不織布が挙げられ、繊維間の結合方法としては、接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法等が挙げられる。不織布の材質としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリスチレン繊維等の合成繊維等を挙げることができる。なお、不織布はカートリッジ本体に熱融着させてもよい。
以下、カートリッジ本体内に収容される成分(A)〜(C)について説明する。
また、コーヒーエキスの乾燥物の形態は特に限定されず、例えば、粉末、顆粒、錠剤等を挙げることができる。乾燥方法としては、公知の方法を適宜採用することが可能であり、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。なお、当該乾燥物は、焙煎度の異なる焙煎コーヒー豆のコーヒーエキスから得られた乾燥物を2種以上使用しても、また豆種又は産地の異なる焙煎コーヒー豆のコーヒーエキスから得られた乾燥物を2種以上使用しても構わない。
また、成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量は、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、鼻抜けの香りの増強の観点から、0.005以上が好ましく、0.008以上がより好ましく、0.01以上が更に好ましく、そして雑味の抑制の観点から、0.3以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.07以下が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.005〜0.3、より好ましくは0.008〜0.1、更に好ましくは0.01〜0.07である。
なお、成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆とコーヒーエキスの乾燥物の混合物を使用する場合、その使用量は第2の焙煎コーヒー豆及びコーヒーエキスの乾燥物をそれぞれ上記質量比[(C)/(A)]の範囲内で嗜好性に応じて適宜選択することが可能であり、また第2の焙煎コーヒー豆とコーヒーエキスの乾燥物の混合割合も嗜好性に応じて適宜選択することができる。
本発明のコーヒー飲料の製造方法は、本発明のカートリッジに通水するものである。例えば、図1に示すカートリッジ10においては、先ずカートリッジ10をコーヒーカップに載置した後、カートリッジ本体11の開口部19から水を注入する。これにより、成分(A)及び成分(C)からコーヒー抽出液が順次抽出され、コーヒー抽出液は底壁部17の開口18からコーヒーカップに排出される。このようにしてコーヒー飲料を製造することができる。
カートリッジ本体に通水して一杯分のコーヒー飲料を製造するためのカートリッジであって、
カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
(A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
(B)多孔質吸着体
(C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
が順次積層されているカートリッジ。
成分(A)のL値が、好ましくは22以上、より好ましくは24以上、更に好ましくは26以上であって、好ましくは34以下、より好ましくは32以下、更に好ましくは30以下である、前記<1>記載のカートリッジ。
<3>
成分(A)のL値が、好ましくは22〜34、より好ましくは24〜32、更に好ましくは26〜30である、前記<1>又は<2>記載のカートリッジ。
<4>
成分(A)のコーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種及びリベリカ種から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<3>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<5>
成分(A)のコーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ及びベトナムから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<6>
成分(A)が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<7>
粉砕された成分(A)の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2.0mm以下、より更に好ましくは1.5mm以下である、前記<6>記載のカートリッジ。
<8>
粉砕された成分(A)の平均粒径が、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜2.5mm、更に好ましくは0.1〜2.0mm、より更に好ましくは0.2〜1.5mmである、前記<6>又は<7>記載のカートリッジ。
<9>
成分(B)が、好ましくは炭素質吸着材、シリカ・アルミナ系吸着材、高分子吸着材及びキトサン樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは炭素質吸着材であり、更に好ましくは活性炭であり、より更に好ましくは粉末状活性炭、粒状活性炭及び活性炭繊維から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<10>
活性炭の由来原料が、好ましくはオガコ、石炭及びヤシ殻から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはヤシ殻活性炭である、前記<9>記載のカートリッジ。
活性炭が、好ましくはガスにより賦活した活性炭であり、より好ましくは水蒸気賦活活性炭である、前記<9>又は<10>記載のカートリッジ。
<12>
活性炭繊維が、好ましくはポリアクリロニトリル、ピッチ、フェノール、セルロース及び綿花から選ばれる少なくとも1種を原料とするものである、前記<9>記載のカートリッジ。
<13>
成分(B)の細孔半径が、好ましくは1.0nm以下、より好ましくは0.7nm以下、更に好ましくは0.5nm以下であって、好ましくは0.1nm以上、より好ましくは0.2nm以上、更に好ましくは0.25nm以上である、前記<1>〜<12>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<14>
成分(B)の細孔半径が、好ましくは0.1〜1.0nm、より好ましくは0.2〜0.7nm、更に好ましくは0.2〜0.5nm、更に好ましくは0.25〜0.5nmである、前記<1>〜<13>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<15>
成分(B)の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下、更に好ましくは0.8mm以下、より更に好ましくは0.4mm以下である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<16>
成分(B)の平均粒径が、好ましくは0.01〜2mm、より好ましくは0.05〜1.5mm、更に好ましくは0.1〜0.8mm、より更に好ましくは0.2〜0.4mmである、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<17>
成分(B)が、好ましくは多孔質吸着体を繊維に練り込んで成形したものであるか、多孔質吸着体同士で成型したものであるか、又はセルロース、不織布若しくはバインダーを用いて成型したものである、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<18>
成分(B)の使用量が、成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上であって、好ましくは1以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下である、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<19>
成分(B)の使用量が、成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として、好ましくは0.2〜1、より好ましくは0.3〜0.9、更に好ましくは0.4〜0.8である、前記<1>〜<18>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<20>
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、第1の焙煎コーヒー豆のL値よりも、好ましくは3以上低い値のもの、より好ましくは5以上低い値のもの、更に好ましくは7以上低い値のものである、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載のカートリッジ。
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは13以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは15以上であって、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<22>
成分(C)の第2の焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは13〜24、より好ましくは14〜22、更に好ましくは15〜20である、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<23>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種及びリベリカ種から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<24>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ及びベトナムから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<23>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<25>
成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1>〜<24>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<26>
粉砕された成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であって、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2.0mm以下、より更に好ましくは1.5mm以下である、前記<25>記載のカートリッジ。
<27>
粉砕された成分(B)の第2の焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜2.5mm、更に好ましくは0.1〜2.0mm、より更に好ましくは0.2〜1.5mmである、前記<25>又は<26>記載のカートリッジ。
<28>
コーヒーエキスの乾燥物の形態が、好ましくは粉末、顆粒、錠剤又はこれらの混合物である、前記<1>〜<27>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<29>
コーヒーエキスの乾燥物の乾燥固形分が、好ましくは90.0質量%以上、より好ましくは93.0質量%以上、更に好ましくは96.0質量%以上であって、好ましくは100.0質量%以下、より好ましくは99.5質量%以下、更に好ましくは99.0質量%以下である、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<30>
コーヒーエキスの乾燥物の乾燥固形分が、好ましくは90.0〜100.0質量%、より好ましくは93.0〜99.5質量%、更に好ましくは96.0〜99.0質量%である、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のカートリッジ。
成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上であって、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下である、前記<1>〜<30>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<32>
成分(C)として第2の焙煎コーヒー豆を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.05〜0.7、より好ましくは0.1〜0.6、更に好ましくは0.15〜0.5である、前記<1>〜<31>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<33>
成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量が、成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.008以上、更に好ましくは0.01以上であって、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.07以下である、前記<1>〜<32>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<34>
成分(C)としてコーヒーエキスの乾燥物を使用する場合、その使用量が、好ましくは0.005〜0.3、より好ましくは0.008〜0.1、更に好ましくは0.01〜0.07である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<35>
カートリッジ本体内に収容された成分(A)の質量が、好ましくは3g以上、より好ましくは6g以上、更に好ましくは10g以上であって、好ましくは25g以下、より好ましくは23g以下、更に好ましくは20g以下である、前記<1>〜<34>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<36>
カートリッジ本体内に収容された成分(A)の質量が、好ましくは3〜25g、より好ましくは6〜23g、更に好ましくは10〜20gである、前記<1>〜<35>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<37>
カートリッジ本体の底壁部側にフィルタを備えるものである、前記<1>〜<36>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<38>
好ましくは筒状のカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の底壁部に当接するように装着されたフィルタと、底壁部の略中央部に開口とを備え、フィルタが開口を塞ぐように底壁部の上に張着されているものである、前記<1>〜<37>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<39>
好ましくは有底筒体からなるカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口部を塞ぐ蓋体と、カートリッジ本体内に底壁部側に装着されたフィルタとを備え、フィルタがカートリッジ本体の底壁部に当接することなく、底壁部の上方に一定の空間を保ちながら装着されているものである、前記<1>〜<37>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<40>
カートリッジ本体の材質が、好ましくは熱水により変質しないもの、より好ましくは合成樹脂(好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート)、該合成樹脂に無機系フィラーを配合したものである、前記<1>〜<39>のいずれか一に記載のカートリッジ。
蓋体の材質が、好ましくは合成樹脂(好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート)、該合成樹脂に無機系フィラーを配合したもの、又は該合成樹脂とアルミ箔を貼り合わせた複合フィルムである、前記<39>記載のカートリッジ。
<42>
フィルタの形状が、好ましくは平板形状、カートリッジ本体の底壁部から上方に向かって放射状に延びる錐体形状、又はカートリッジ本体の底壁部から側壁部に沿って延びる錐台形状である、前記<37>〜<41>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<43>
フィルタが、好ましくはカートリッジ本体内の各成分間のいずれか1以上、及び/又は第1の焙煎コーヒー豆上に更に備えるものである、前記<37>〜<42>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<44>
フィルタの材質が、好ましくは紙又は不織布である、前記<37>〜<43>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<45>
不織布が、好ましくは直接製布法(好ましくはスパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法)、乾式法(好ましくはエアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法)、又は抄紙と同様の湿式法により製造されるものである、前記<44>記載のカートリッジ。
<46>
不織布の繊維間の結合方法が、好ましくは接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、又はステッチボンド法である、前記<44>又は<45>記載のカートリッジ。
<47>
不織布の材質が、好ましくは合成繊維であり、より好ましくはポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維、及びポリスチレン繊維から選ばれる少なくとも1種である、前記<44>〜<46>のいずれか一に記載のカートリッジ。
<48>
紙の材質が、好ましくは天然パルプ、より好ましくは木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ及び竹パルプから選ばれる少なくとも1種である、前記<44>記載のカートリッジ。
前記<1>〜<48>のいずれか一に記載のカートリッジに通水する、コーヒー飲料の製造方法。
前記<1>〜<48>のいずれか一に記載のカートリッジに通水して得られる、コーヒー飲料。
水が、好ましくは水道水、蒸留水、イオン交換水、及び天然水から選ばれる少なくとも1種である、前記<49>記載のコーヒー飲料の製造方法、又は前記<50>記載のコーヒー飲料(以下、「コーヒー飲料の製造方法又はコーヒー飲料」を「コーヒー飲料等」と称する)。
<52>
水の温度が、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上、更に好ましくは80℃以上であって、好ましくは100℃以下、より好ましくは98℃以下、更に好ましくは97℃以下である、前記<49>〜<51>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<53>
水の温度が、好ましくは70〜100℃、より好ましくは75〜98℃、更に好ましくは80〜97℃である、前記<49>〜<52>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<54>
コーヒー飲料の固形分中のクロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上であって、好ましくは7質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である、前記<49>〜<53>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<55>
コーヒー飲料の固形分中のクロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.5〜7質量%、より好ましくは0.6〜6質量%、更に好ましくは0.7〜5質量%である、前記<49>〜<54>のいずれか一に記載のコーヒー飲料等。
<56>
クロロゲン酸類が、好ましくは3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは前記9種すべてである、前記<55>記載のコーヒー飲料等。
分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通りである。
・UV−VIS検出器:L−2420((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラムオーブン:L−2300((株)日立ハイテクノロジーズ)
・ポンプ:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ)
・オートサンプラー:L−2200((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・UV−VIS検出器設定波長:325nm
・カラムオーブン設定温度:35℃
・溶離液A:0.05M 酢酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液B:アセトニトリル
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
・モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点
・モノフェルラキナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点
・ジカフェオイルキナ酸:36.6、37.4、44.2の計3点。
ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、質量%を求めた。
試料を、色差計((株)日本電色社製 スペクトロフォトメーター SE2000)を用いて測定した。
各実施例及び比較例で得られたコーヒー飲料の「藁のような異臭」、「鼻抜けの香り」、「雑味」、及び「甘味」について、専門パネル5名により下記の基準で評価し、その後協議により最終スコアを決定して評価値とした。
実施例3のコーヒー飲料の藁臭さを評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の藁臭さを評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:藁臭さが全くない
4:藁臭さがない
3:藁臭さが殆どない
2:藁臭さがややある
1:藁臭さがある
実施例3のコーヒー飲料の鼻抜けの香りを評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の鼻抜けの香りを評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:鼻抜けの香りが非常に良い
4:鼻抜けの香りが良い
3:鼻抜けの香りがやや感じられる
2:鼻抜けの香りが弱い
1:鼻抜けの香りがない
実施例3のコーヒー飲料の雑味を評点5とし、比較例3のコーヒー飲料の雑味を評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:雑味がない
4:雑味がほとんどない
3:雑味がややある
2:雑味がある
1:雑味が強い
実施例3のコーヒー飲料の甘味を評点4とし、比較例3のコーヒー飲料の甘味を評点1として、下記の4段階で評価を行った。
4:甘味がある
3:甘味がややある
2:甘味がほとんどない
1:甘味がない
先ず、図1に示すような円錐台形状を有し、底壁部に開口を備えるカートリッジ本体を準備した。次に、カートリッジ本体の底壁部に当接するようにペーパーフィルタを敷いた。次に、ペーパーフィルタ上に、細挽きした第2の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5,平均粒径0.8mm)3.2gを仕込み、高さが均一になるように第2の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、活性炭(クラレケミカル株式会社製,クラレコールGW32/60,平均粒径0.34mm、細孔半径0.31nm)8gを、第2の焙煎コーヒー豆を覆うように仕込み、高さが均一になるように活性炭の上面を平らにならした。次に、細挽きした第1の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28,平均粒径0.8mm)16gを、活性炭を覆うように仕込み、高さが均一になるように第1の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならし、カートリッジを製造した。次に、カートリッジをコーヒーカップに載置し、カートリッジに約93℃のイオン交換水300gを注いで抽出し、コーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL32の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL24の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
活性炭の使用量を4gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
活性炭の使用量を16gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆の使用量を1.6gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆の使用量を4.8gに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きしたL28の焙煎コーヒー豆(ブラジル産アラビカ種,平均粒径0.8mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
活性炭として、クラレコールGW20/40(クラレケミカル株式会社製,平均粒径0.562mm、細孔半径0.31nm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
活性炭として、クラレコールGW10/32(クラレケミカル株式会社製,平均粒径1.154mm、細孔半径0.31nm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆に代えて、細挽きしたL15.5の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種)から得られたコーヒーエキスの乾燥物0.5gを使用したこと以外は、実施例1と同様の操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
図2に示すような蓋体を備えるカートリッジ本体として、EZ−Cup(Perfect Pod社製)を準備した。次に、カートリッジ本体の蓋体を開け、EZ−Cup用ペーパーフィルタを装着した。次に、ペーパーフィルタ上に、細挽きした第2の焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5,平均粒径0.8mm)0.8gを仕込み、第2の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、第2の焙煎コーヒー豆上にEZ−Cup用ペーパーフィルタを装着した。次に、ペーパーフィルタ上に、活性炭(クラレケミカル株式会社製,クラレコールGW32/60,平均粒径0.34mm、細孔半径0.31nm)2gを仕込み、活性炭の上面を平らにならした。次に、細挽きした第1の焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28、平均粒径0.8mm)4gを、活性炭を覆うように仕込み、第1の焙煎コーヒー豆の上面を平らにならした。次に、カートリッジ本体の開口部を蓋体で密閉してカートリッジを製造した。次に、カートリッジを市販のコーヒー抽出用マシン(キューリグ社製,トレビエBS-100)に装着して、カートリッジの蓋体及び底部に貫通口を設けた後、カートリッジに約90℃のイオン交換水70gを注入して抽出し、コーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L24、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L28、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第1の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種,L32、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。その結果を表1に示す。
活性炭を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
活性炭を使用しなかったこと以外は、実施例7と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第1の焙煎コーヒー豆及び活性炭を使用せずに、第2の焙煎コーヒー豆として、細挽きした焙煎コーヒー豆(グアテマラ産アラビカ種,L15.5、平均粒径0.8mm)16gのみを使用したこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
第2の焙煎コーヒー豆を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に操作にてコーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
11、21 カートリッジ本体
12、22、24 フィルタ
13、23 第2の焙煎コーヒー豆
14、25 多孔質吸着体
15、26 第1の焙煎コーヒー豆
16、27 側壁部
17、28 底壁部
18 底壁部の開口
19 開口部
29 蓋体
Claims (11)
- カートリッジ本体に通水して一杯分のコーヒー飲料を製造するためのカートリッジであって、
カートリッジ本体内に、通水方向に沿って、次の成分(A)〜(C);
(A)L値20〜35の第1の焙煎コーヒー豆
(B)多孔質吸着体
(C)第1の焙煎コーヒー豆よりもL値の低い第2の焙煎コーヒー豆、及び該第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物から選択される一種以上
が順次積層されているカートリッジ。 - 成分(B)の含有量が成分(A)に対する質量比[(B)/(A)]として0.2〜1である、請求項1記載のカートリッジ。
- 成分(C)が第2の焙煎コーヒー豆である、請求項1又は2記載のカートリッジ。
- 成分(C)の含有量が成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として0.05〜0.7である、請求項3記載のカートリッジ。
- 成分(C)が第2の焙煎コーヒー豆から得られたコーヒーエキスの乾燥物である、請求項1又は2記載のカートリッジ。
- 成分(C)の含有量が成分(A)に対する質量比[(C)/(A)]として0.005〜0.3である、請求項5記載のカートリッジ。
- 第1の焙煎コーヒー豆及び第2の焙煎コーヒー豆が粉砕されたものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
- カートリッジ本体の底壁部側にフィルタを備えるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
- 成分(B)の細孔半径が0.7nm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
- 成分(B)が活性炭である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のカートリッジに通水する、コーヒー飲料の製造方法。
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