JP6410148B2 - 衝撃記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外部からの衝撃を記憶するための衝撃記憶装置に関する。
特許文献1は、電子機器とそれが受けた衝撃を検出する衝撃検出方法を開示している。図14は、特許文献1に開示された電子機器のブロック図を示す。図14に示されるように、特許文献1に開示された電子機器は、CPU921、負荷92〜95、電源931、メモリ922、外部接続端子97、衝撃検知器99、および報知器923を具備している。外部接続端子97には、測定器924が接続され得る。
図15は、特許文献1に開示された電子機器に含まれる衝撃検知器99の回路図を示す。図15に示されるように、特許文献1に開示された衝撃検知器99は、衝撃検知素子911、FET912、抵抗913、電源端子918、抵抗919、および出力端子920を具備している。衝撃検知器99に衝撃が印加されると、FET912のゲート電極に電圧が印加される。このようにして、FET912がオンになり、かつ電源端子918から出力端子920に電流が流れる。この電流は、CPU921を介してメモリ922に衝撃検出信号として記憶される。
特開2002−243754号公報
本発明は、簡単な構造を有する衝撃記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のみからなる衝撃記憶装置を提供する:
電源部、
第1電極および第2電極を具備し、かつ衝撃のエネルギーを前記第1電極および第2電極の間の電位差に変換するための衝撃発電素子、
第1ゲート電極、第1ソース電極、および第1ドレイン電極を具備し、さらに強誘電体層、および半導体層の積層体を具備する第1トランジスタ、および
第2ゲート電極、第2ソース電極、および第2ドレイン電極を具備する第2トランジスタ、
ここで、
前記第2ゲート電極は、前記第1電極に電気的に接続されており、
前記第2ドレイン電極は、前記電源部に電気的に接続されており、
前記第2ソース電極は、前記第1ゲート電極に電気的に接続されており、かつ
前記第1ソース電極は、前記第2電極に電気的に接続されている。
本発明は、簡単な構造を有する衝撃記録装置を提供する。
図1は、第1実施形態による衝撃記憶装置1の概念的な構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図3Aは、強誘電体トランジスタ5の断面図を示す。 図3Bは、強誘電体トランジスタ5の上面図を示す。 図4は、衝撃発電素子3の側面図を示す。 図5は、衝撃発電素子3で発生した電圧の一例のグラフ、および当該電圧に基づいてゲート電極Gに印加される電圧の一例のグラフを示す。 図6は、第2実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図7は、第3実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図8は、第4実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図9は、第5実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図10は、第5実施形態におけるCMOSインバータ22および強誘電体トランジスタ5の断面図を示す。 図11は、第6実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。 図12Aは、実施例1において、衝撃発電素子3が発生した電圧および時間の関係を示すグラフである。 図12Bは、実施例1において、強誘電体トランジスタ5のゲート電極Gに印加された電圧および時間の関係を示すグラフである。 図13は、実施例1において、ゲート電極Gに電圧が印加された時間および強誘電体トランジスタ5の抵抗値(すなわち、半導体層57の抵抗値)の間の関係を示すグラフである。 図14は、特許文献1に開示された電子機器のブロック図を示す。 図15は、特許文献1に開示された電子機器に含まれる衝撃検出器99の回路図を示す。
以下、本発明の実施形態が、図面を参照しながら説明される。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による衝撃記憶装置1の概念的な構成を示すブロック図である。図1に示されるように、第1実施形態による衝撃記憶装置1は、スイッチング素子2、衝撃発電素子3、電源部、および不揮発性メモリ5を備えている。衝撃発電素子3は、外部からの衝撃により電圧を発生するように構成される。スイッチング素子2は、衝撃発電素子3で生じた電圧に基づいて動作し、電源部4および不揮発性メモリ5の間の接続および切断を制御する。例えば、スイッチング素子2に所定の電圧Vs以上の電圧が印加されると、電源部4はスイッチ素子2を介して不揮発性メモリ5に電気的に接続される。
一方、スイッチング素子2に電圧Vs未満の電圧が印加されると、電源部4は不揮発性メモリ5から電気的に絶縁される。電源部4は、所定の定電圧Vcを供給する。スイッチング素子2を介して電源部4が不揮発性メモリ5に電気的に接続された場合、電源部4から供給された電圧Vcは、不揮発性メモリ5に印加される。不揮発性メモリ5に電圧Vcが印加されると、電圧Vcの印加時間に応じて、不揮発性メモリ5の状態が変化する。このようにして、情報が不揮発性メモリ5に記憶される。
衝撃記憶装置1に外部から衝撃が加わると、衝撃発電素子3が発電する。衝撃発電素子3で発生した電圧が電圧Vs以上であると、スイッチング素子2が接続状態に切り替えられる。これにより、電源部4から供給された電圧Vcが、不揮発性メモリ5に印加される。これにより、不揮発性メモリ5の状態が変化する。一方、衝撃発電素子3で発生した電圧が電圧Vs未満である場合には、電源部4は不揮発性メモリ5に電気的に接続されていないので、不揮発性メモリ5の状態は変化しない。
このように、衝撃が印加された衝撃発電素子3が発生した電圧が電圧Vsを超える場合には、不揮発性メモリ5に電圧Vcが印加される。このようにして、衝撃の有無および衝撃の回数を含む衝撃情報が不揮発性メモリ5に適切に記録される。しかも、不揮発性メモリ5に記憶された衝撃情報が読み出されたかどうかに拘わらず、衝撃記憶装置1は繰り返し使用される。電源部4から供給される電圧Vcは、スイッチング素子2が接続状態の間のみ消費される。そのため、衝撃記憶装置1は、良好な省電力特性を有する。
図2は、第1実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。図2に示されるように、衝撃記憶装置1は、スイッチング素子2、衝撃発電素子3、電源部4、および不揮発性メモリ5を備えている。
スイッチング素子2は、一対の主電極および制御電極Cを有している。一対の主電極は、第1主電極M1および第2主電極M2から構成される。不揮発性メモリ5は、ドレイン電極D、ソース電極S、およびゲート電極Gから構成される3端子を有する。ドレイン電極Dおよびソース電極Sは一対の主電極として機能する。ゲート電極Gは、制御電極として機能する。衝撃発電素子3は圧電体を有する。衝撃発電素子3は、衝撃によりその両端の端子の間に電圧を発生する。電源部4は、所定の定電圧Vcを供給する。第1主電極M1が電源部4に電気的に接続されている。第2主電極M2がゲート電極Gに電気的に接続されている。衝撃発電素子3は、第1電極3aおよび第2電極3bを具備する。制御電極Cは第1電極3aに電気的に接続されている。ソース電極Sが第2電極3bに電気的に接続されている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dには、それぞれ、第1の端子7および第2の端子8が接続されている。
不揮発性メモリ5のドレイン電極Dおよびソース電極Sは機能的に互いに同等であるため、ドレイン電極Dが第2電極3bと電気的に接続され、かつドレイン電極Dおよびソース電極Sには、それぞれ、第1の端子7および第2の端子8が接続され得る。
不揮発性メモリ5は、例えば、強誘電体ゲート電界効果トランジスタ(以下、「強誘電体トランジスタ」という)である。強誘電体トランジスタは、強誘電体から形成されたゲート絶縁膜を有する。従来の衝撃記憶装置に用いられている強誘電体メモリは、強誘電体キャパシタである。強誘電体キャパシタは、供給された電力を消費する機能しか有さない受動素子である。一方、強誘電体トランジスタは、供給された電力により電圧または電流が変化する能動素子である。
不揮発性メモリ5が強誘電体トランジスタである場合には、不揮発性メモリ5に記憶された衝撃情報を取得するために必要なことは、第1端子7および第2端子9間の抵抗値を測定することのみである。一方、強誘電体キャパシタが用いられた場合、強誘電体キャパシタの抵抗値を測定することによって不揮発性メモリ5に記憶された衝撃情報は取得されない。従って、強誘電体キャパシタが用いられた場合とは異なり、不揮発性メモリ5が強誘電体トランジスタである場合には、不揮発性メモリ5に記憶された衝撃情報が容易に取得される。
不揮発性メモリ5の他の例は、3つの端子を有する不揮発性メモリである。3つの端子を有する不揮発性メモリの例は、フラッシュメモリである。不揮発性メモリ5のさらに他の例は、2つの端子を有する素子である不揮発性メモリである。2つの端子を有する素子の例は、抵抗変化メモリ、相変化メモリ、または磁気メモリである。
以下、第1実施形態において、不揮発性メモリ5が強誘電体トランジスタ5である場合が詳細に説明される。
(強誘電体トランジスタの構造および作用)
図3Aは、強誘電体トランジスタ5の断面図を示す。図3Bは、強誘電体トランジスタ5の上面図を示す。
図3Aおよび図3Bに示されるように、強誘電体トランジスタ5は、基板51、基板51上に形成された電極層53、電極層53上に形成された強誘電体層55、強誘電体層55上に形成されたゲート電極G、強誘電体層55上に形成された半導体層57、半導体層57上に形成されたドレイン電極D、および半導体層57上に形成されたソース電極Sを備えている。ゲート電極Gは、強誘電体層55に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグ59を介して電極層53と電気的に接続されている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dは、一定の間隔をおいて半導体層57上に配置されている。
次に、このような構造を有する強誘電体トランジスタ5に衝撃情報が記憶される仕組みが説明される。以下、「上方向」とは、電極層53から半導体層57に向かう方向を意味する。「下方向」とは半導体層57から電極層53へ向かう方向を意味する。
ソース電極Sに対して負の電圧がゲート電極Gを介して電極層53に印加された場合、強誘電体層55の一部分に下方向の分極が生じる。そのため、強誘電体層55のその一部分の上に配置されている部分の半導体層57は高い抵抗値を有する。言い換えれば、そのような負の電圧が印加された場合、半導体層57のその部分の状態は、高抵抗状態に変化する。電圧が0ボルトに戻された後であっても、半導体層57のその部分は高抵抗状態を維持する。
一方、ソース電極Sに対して正の電圧がゲート電極Gを介して電極層53に印加された場合、強誘電体層55の一部分に上方向の分極が生じる。そのため、強誘電体層55のその一部分の上に配置されている部分の半導体層57は低い抵抗値を有する。言い換えれば、そのような正の電圧が印加された場合、半導体層57のその部分は、低抵抗状態に変化する。電圧が0ボルトに戻された後であっても、半導体層57のその部分は低抵抗状態を維持する。
ソース電極Sおよびドレイン電極Dの間の抵抗値は、ソース電極Sおよびドレイン電極Dの間に挟まれた半導体層57の領域の抵抗値である。したがって、半導体層57の領域の下方に位置する強誘電体層55の分極の割合に応じて、ソース電極Sおよびドレイン電極Dの間の抵抗値が連続的に変化する。強誘電体トランジスタ5は、電圧が印加されなくなった後でも、抵抗値を保持する。
衝撃記憶装置1に外部から衝撃が加えられると、衝撃発電素子3は電圧を発生する。衝撃発電素子3が発生した電圧が所定の電圧Vs以上である場合、スイッチング素子2は、電源部4およびゲート電極Gの間を電気的に接続する。これにより、電源部4から供給される所定の定電圧Vc(図2においては、正の定電圧)がゲート電極Gに印加される。このようにして、ドレイン電極Dおよびソース電極Sの間の抵抗値が変化する。
一方、衝撃発電素子3が発生した電圧が電圧Vs未満である場合、スイッチング素子2は、電源部4およびゲート電極Gとの間の電気的接続を遮断する。この場合、ゲート電極Gには電圧が印加されず、かつドレイン電極Dおよびソース電極Sの間の抵抗値は変化しない。
第1の端子7および第2の端子8の間の抵抗値が変化したかどうかを検出することで、衝撃記憶装置1が、衝撃を受けたか否かが判定される。
(強誘電体トランジスタの製造方法)
以下、強誘電体トランジスタ5の製造方法の一例が、図3Aおよび図3Bを参照しながら説明される。まず、シリコン単結晶基板のような基板51が、摂氏1100度の温度下で酸素雰囲気中で熱処理に曝される。このようにして、基板51の表面に、100ナノメートルの厚みを有する酸化シリコン層が形成される。次に、白金層のような貴金属層が室温下においてスパッタ法により基板51上に堆積させる。このようにして、30ナノメートルの厚みを有する電極層53が形成される。
次に、基板51の温度が摂氏700度程度に維持されながら、450ナノメートルの厚みを有するジルコニウム酸チタン酸鉛(Pb(Zr、Ti)O、以下、「PZT」という)層がパルスレーザ堆積法(以下、「PLD法」という)により電極層53上に堆積される。このようにして、強誘電体層55が形成される。
次に、基板51の温度が摂氏400度に維持されながら、強誘電体層55上に30ナノメートルの厚みを有する酸化亜鉛層が堆積される。パターニングされたレジストが酸化亜鉛層上に形成される。次いで、硝酸を用いて酸化亜鉛層がウェットエッチングされ、強誘電体層55上の所定領域に半導体層57を形成する。レジストが除去された後、半導体層57が形成されていない強誘電体層55の領域をエッチングするために用いられるレジストが強誘電体層55および半導体層上に形成される。そして、塩酸を用いて強誘電体層55をウェットエッチングして、強誘電体層55を貫通するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールの底部には、電極層53が露出している。その後、レジストが除去される。
次に、ドレイン電極Dおよびソース電極Sが半導体層57上に形成される。コンタクトホールが埋められるように、強誘電体層55上にゲート電極Gが形成される。具体的には、半導体層57および強誘電体層55上に、パターニングされたレジストが形成される。その後、5ナノメートルの厚みを有するチタン膜および30ナノメートルの厚みを有する白金膜が、室温下で電子ビーム蒸着法によって堆積される。このようにして電極積層体が形成される。同時に、コンタクトホール内にも電極材料が堆積される。このようにして、コンタクトプラグ59が形成される。電極層53は、ゲート電極Gにコンタクトプラグ59を介して電気的に接続される。その後、リフトオフ法を用いて、ドレイン電極D、ソース電極S、およびゲート電極Gが形成される。
このようにして、第1実施形態による衝撃記憶装置1に用いられる強誘電体トランジスタ5が形成される。
(衝撃発電素子3)
以下、衝撃発電素子3の構造および製造方法が図4を参照しながら説明される。図4は、衝撃発電素子3の側面図を示す。図4に示されるように、衝撃発電素子3は、カンチレバー構造を有している。具体的には、衝撃発電素子3は、基板81、基板81上に形成された第1電極層83、第1電極層83上に形成された圧電体層85、および圧電体層85上に形成された第2電極層87を備えた積層体を有している。衝撃発電素子3は、さらに支持体89を具備する。支持体89は、断面視において積層体の一端を挟むように、支持体89は積層体を支持する。第1電極層83は、第1電極3aとして機能する。第2電極層87は、第2電極3bとして機能する。
次に、図4を参照しながら、衝撃発電素子3の製造方法の一例が説明される。基板81は、0.5mmの厚さを有するステンレス板である。この基板81上に、スパッタ法により、0.5μmの厚みを有する白金層が堆積される。このようにして、第1電極層83が形成される。次に、スパッタ法により酸素雰囲気下で3μmの厚みを有するチタン酸ジルコン酸鉛層が堆積される。このようにして、圧電体層85が形成される。スパッタ法により、0.5μmの厚さを有する白金層が堆積される。このようにして、第2電極層87が形成される。こうして形成された積層体の一端が、樹脂製の支持体89に挟まれる。このようにして、衝撃発電素子3が得られる。
衝撃は、衝撃発電素子3の厚み方向Tに沿って印加される。衝撃が印加されても、支持体89に支持された一端は振動しない。一方、衝撃が印加されると、支持体89に支持されていない他端は衝撃発電素子3の厚み方向に沿って揺動する。衝撃発電素子3は、この揺動を第1電極層83および第2電極層87の間に電位差として生じる電気エネルギーに変換する。
具体的には、衝撃発電素子3は、例えば、6mmの長さおよび3mmの幅のカンチレバー構造を有する。衝撃発電素子3を30mmの高さから落下させた場合、第1電極層83および第2電極層87の間には、約20ボルトの電位差が発生する。電位差は、支持体89の形状、積層体のサイズおよび形状を変更することで調整され得る。電位差はまた、支持体89に支持されない積層体の他端に重りを設けること、およびその重りの重さを変更することにより調整され得る。
外部からの衝撃のエネルギーが第1電極3aおよび第2電極3bの間の電位差に変換される限り、衝撃発電素子3の構造は、圧電カンチレバー構造に限定されない。他の衝撃発電素子3の例は、(i)振動発電に用いられるエレクトレット、(ii)コイル内に挿通された棒磁石が衝撃によって揺動する振動子装置である。
(スイッチング素子2の動作)
衝撃発電素子3が発生した電圧Vsはゲート電極Gに直接、印加されない。衝撃発電素子3が発生した電圧Vsに基づいて、スイッチング素子2の状態が接続状態および切断状態の間で切り替わる。スイッチング素子2が接続状態にある場合には、電源部4から供給される定電圧Vcがゲート電極Gに印加される。以下、このことがより詳細に説明される。
図5は、衝撃発電素子3で発生した電圧の一例のグラフ、および当該電圧に基づいてゲート電極Gに印加される電圧の一例のグラフを示す。
衝撃発電素子3に外部からの衝撃が印加されると、衝撃発電素子3の両端の間に電圧が発生する。ここで発生する電圧は、図5の上側のグラフに示すように、時間とともに減衰する正弦波のように振る舞いをする。言い換えれば、衝撃発電素子3が発生する電圧は、正の電圧および負の電圧が時間と共に減衰しながら交互に繰り返されるような波形を有する。
第1実施形態による衝撃記憶装置1では、図5の上側のグラフに示すような電圧が衝撃発電素子3の両端の間に発生しても、この電圧が不揮発性メモリ5に直接的には印加されない。衝撃発電素子3が発生した電圧は、スイッチング素子2に印加される。所定の電圧Vs以上の電圧がスイッチング素子2に印加された場合に、スイッチング素子2を介して電源部4がゲート電極Gに電気的に接続される。
これにより、図5の下側のグラフに示されるように、電圧Vs以上の電圧を衝撃発電素子3が発生した期間だけ、電源部4から供給される電圧Vcがゲート電極Gに印加される。電源部4から供給される電圧Vcが印加されている時間に応じて、強誘電体トランジスタ5の抵抗状態が変化する。このように、第1実施形態では、衝撃発電素子3が発生した電圧がスイッチング素子2に印加される際には、電源部4から常に同じ極性を有する定電圧Vcがゲート電極Gに印加される。このため、強誘電体トランジスタ5には、正の電圧および負の電圧が繰り返し印加されない。従って、衝撃の有無および衝撃の回数が強誘電体トランジスタ5に的確に記憶される。
外部から衝撃記憶装置1に加えられる衝撃の大きさが増加するに伴って、図5の上側および下側に示されるグラフに示される振幅が大きくなり、かつ時間も長くなる。このため、電源部4から供給される電圧Vcがゲート電極Gに印加される期間も長くなる。この期間の増加に伴い、強誘電体トランジスタ5の抵抗値の変化量も大きくなる。言い換えれば、第1の端子7および第2の端子8の間の抵抗値の変化量も大きくなる。この変化量に基づいて、衝撃記憶装置1に印加された衝撃の強さが判定される。
電源部4の例は、電池である。前述のように、スイッチング素子2が動作する間のみ、電源部4から供給される電力が消費される。このため、衝撃記憶素子1において消費される電力は小さい。そのため、電源部4として電池が用いられ得る。
第1実施形態においては、衝撃発電素子3がスイッチング素子2に直接的に接続されている。しかし、抵抗素子が衝撃発電素子3およびスイッチング素子2の間に設けられてもよい。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。図6に示される衝撃記憶装置1は、リセット電圧発生回路19が付加されていること以外は、図2に示される衝撃記憶装置1と同様である。
リセット電圧発生回路19は、直流電源25およびスイッチ27を具備する。直流電源25の正極は、ノード17を介してドレイン電極Dに電気的に接続されている。直流電源25の負極は、ノード15を介して、ゲート電極Gに電気的に接続されている。スイッチ27は、ノード15(またはノード17)および直流電源25の間に電気的に挟まれている。
強誘電体トランジスタ5がリセットされる場合、スイッチ27がオンにされる。ドレイン電極Dおよびゲート電極Gにそれぞれ正の電圧および負の電圧が直流電源25から印加される。このため、半導体層57は、高抵抗状態にセットされる。このようにして、半導体層57の状態が、初期状態、すなわち、高抵抗状態に戻される。これに代えて、直流電源25の正極および負極は、それぞれ、ゲート電極Gおよびドレイン電極Dに電気的に接続され、かつスイッチ27により半導体層57は低抵抗状態にセットされ得る。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。第3実施形態においては、スイッチング素子2はトランジスタ21である。トランジスタ21を強誘電体トランジスタ5から区別するために、第3実施形態では、以下、トランジスタ21は第2トランジスタ21と呼ばれる。同様の理由により、第3実施形態では、以下、強誘電体トランジスタ5は第1トランジスタ5と呼ばれる。同様に、第2トランジスタ21のゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極は、第1トランジスタ5(すなわち、強誘電体トランジスタ5)のゲート電極G、ソース電極S、およびドレイン電極Dから区別するために、第2ゲート電極C、第2ソース電極M21、および第2ドレイン電極M2と呼ばれる。
図7に示されるように、第3実施形態による衝撃記憶装置1は、電源部4、衝撃発電素子3、第1トランジスタ5、および第2トランジスタ21のみからなる。「のみからなる」とは、「図14に示されるようなCPU921を介さずに」という意味である。言い換えれば、第3実施形態による衝撃記憶装置1は、電源部4、衝撃発電素子3、第1トランジスタ5、および第2トランジスタ21の4つの要素から構成される。このように、第3実施形態による衝撃記憶装置1は、極めて簡単な構造を有する。言い換えれば、第3実施形態は、CPUのような複雑な構造を有する電子機器を使わない極めて簡単な構造を有する衝撃記憶装置1を提供する。
第2ゲート電極Cは、第1電極3aに電気的に接続されている。第2ドレイン電極M1は、電源部4に電気的に接続されている。第2ソース電極M2は、第1ゲート電極Gに電気的に接続されている。第2ソース電極M21は、第2電極3bに電気的に接続されている。
第2実施形態において説明されたリセット電圧発生回路19が、第3実施形態による衝撃記憶装置1に付加され得る。
(第4実施形態)
図8は、第4実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。第4実施形態においては、スイッチング素子2はリレー素子29である。図8に示されるように、第4実施形態による衝撃記憶装置1は、電源部4、衝撃発電素子3、リレー素子29、および強誘電体トランジスタ5のみからなる。第3実施形態の場合と同様に、「のみからなる」とは、「図14に示されるようなCPU21を介さずに」という意味である。言い換えれば、第4実施形態による衝撃記憶装置1は、電源部4、衝撃発電素子3、リレー素子29、および強誘電体トランジスタ5の4つの要素から構成される。このように、第4実施形態による衝撃記憶装置1は、極めて簡単な構造を有する。言い換えれば、第3実施形態と同様に、第4実施形態は、CPUのような複雑な構造を有する電子機器を使わない極めて簡単な構造を有する衝撃記憶装置1を提供する。
リレー素子29は、コイル291およびスイッチ292から構成される。コイル291は、衝撃発電素子3に電気的に接続されている。スイッチ292は、電源部4およびゲート電極Gの間に電気的に挟まれている。より詳細には、コイル291の一端は、第1電極3aに電気的に接続されている。コイル291の他端は、第2電極3bに電気的に接続されている。スイッチ292の一端は、電源部4に電気的に接続されている。スイッチ292の他端は、ゲート電極Gに電気的に接続されている。
第2実施形態において説明されたリセット電圧発生回路19が、第4実施形態による衝撃記憶装置1に付加され得る。
(第5実施形態)
図9は、第5実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。第5実施形態においては、トランジスタ21がCMOSインバータ22から構成される。CMOSインバータ22は、少なくとも1つのpMOSトランジスタおよび少なくとも1つのnMOSトランジスタが相補的に配置されたゲート構造を有する。図9では、CMOSインバータ22は、2つのpMOSトランジスタおよび2つのnMOSトランジスタが相補的に配置された2段ゲート構造を有する。
CMOSインバータ22に所定の負電圧(例えば−5V)以下の電圧が印加された場合に、電源部4および強誘電体トランジスタ5がCMOSインバータ22を介して電気的に接続される。一方、CMOSインバータ22に所定の負電圧を超える電圧が印加されると、電源部4は強誘電体トランジスタ5から電気的に絶縁される。強誘電体トランジスタ5のゲート電極Gに負の電圧が印加されるように、電源部4は構成される。
CMOSインバータ22がスイッチング素子2として用いられる場合には、電源部4を強誘電体トランジスタ5に電気的に確実に接続または絶縁することができる。CMOSインバータ22のようなスイッチング素子2を用いることによって、スイッチング素子2がオンになったときのみ、電流が電源部4からゲート電極Gに流れるので、小さな消費電力で動作する衝撃記憶装置1が実現される。言うまでもないが、第5実施形態による衝撃記憶装置1は、第3実施形態による衝撃記憶装置1と同様の技術的効果を有する。
(CMOSインバータ22の具体的態様)
以下、CMOSインバータ22の具体的態様が説明される。図10は、CMOSインバータ22および強誘電体トランジスタ5の断面図を示す。図10は、CMOSインバータ22に含まれる4つのトランジスタのうち、2つのMOSトランジスタのみを示している。
CMOSインバータ22は、少なくとも1つのpMOSトランジスタ64Aおよび少なくとも1つのnMOSトランジスタ64Bを含む。pMOSトランジスタ64AおよびnMOSトランジスタ64Bは、基板61上に形成されている。基板61の表面は、複数の素子形成領域63A,63Bを有している。隣接する2つの素子形成領域63A,63Bは、素子分離領域62を間に挟むようにして互いに分離されている。pMOSトランジスタ64Aは、第1p型拡散領域66A、第2p型拡散領域67A、ゲート絶縁膜68A、およびゲート電極69Aを具備している。nMOSトランジスタ64Bは、第1n型拡散領域66B、第2n型拡散領域67B、ゲート絶縁膜68B、およびゲート電極69Bを具備している。
pMOSトランジスタ64AおよびnMOSトランジスタ64Bを被覆するように、基板61上に絶縁層65が形成されている。強誘電体トランジスタ5は、絶縁層65上に形成されている。強誘電体トランジスタ5は、電極層53、強誘電体層55、半導体層57、ソース電極S、およびドレイン電極Dを具備している。電極層53は、ゲート電極Gとして機能する。強誘電体層55は、電極層53および半導体層57の間に挟まれている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dは、半導体層57上に形成されている。
電極層53は、第1p型拡散領域66Aおよび第1n型拡散領域66Bにコンタクトプラグ66を介して電気的に接続されている。コンタクトプラグ66は、絶縁層65に形成されたコンタクトホールに金属材料を充填されることにより形成されている。強誘電体トランジスタ5およびCMOSインバータインバータ22は、一般的な半導体プロセスを用いて形成される。
以下、図10に示されるCMOSインバータ22および強誘電体トランジスタ5Aを製造する方法がより具体的に説明される。
まず、シリコン単結晶から形成される基板61が用意される。浅溝分離法(以下、「STI法」という)により複数の素子分離領域62が基板61の表面に形成される。このようにして、複数の素子形成領域63A、63Bが形成される。各素子形成領域は、隣接する2つの素子分離領域62の間に形成される。各素子形成領域63Aにn型ドーパントがドープされる。各素子形成領域63Bにp型ドーパントがドープされる。
次に、各素子形成領域63A,63Bの表面上に、酸化シリコンから形成されたゲート絶縁膜68A,68Bが形成される。ゲート絶縁膜68A,68Bの上にゲート電極69A,69Bが形成される。
各素子形成領域63Aにp型ドーパントがゲート電極69A上からドープされ、第1p型拡散領域66Aおよび第2p型拡散領域67Aが形成される。同様に、各素子形成領域63Bにn型ドーパントがゲート電極69B上からドープされ、第1n型拡散領域66Bおよび第2n型拡散領域67Bが形成される。このようにして、CMOSインバータ22が形成される。
次に、酸化シリコンから形成される絶縁層65が、CMOSインバータ22および基板61を被覆するように形成される。レジスト膜のフォトリソグラフィー法および異方性エッチング法(以下、「RIE法」という)により絶縁層65を貫通するコンタクトホールが形成される。タングステンのような導電材料がコンタクトホールに充填され、コンタクトプラグ66を形成する。
絶縁層65およびコンタクトプラグ66の上面を化学機械研磨法(以下、「CMP法」という)で研磨する。
その後、電極層53が形成される。具体的には、5ナノメートルの厚みを有するチタン膜および30ナノメートルの厚みを有する白金膜がスパッタ法により堆積される。次に、白金膜の表面が研磨される。さらに、SrRuOを含む導電膜がPLD法により堆積される。導電膜は、10ナノメートルの厚みを有することが望ましい。PLD法における基板61の温度は摂氏700度であることが望ましい。
その後、第1実施形態の場合と同様、強誘電体層55、半導体層57、ドレイン電極D、およびソース電極Sが形成される。
さらに、電極層70が形成される。電極層70は、コンタクトプラグ66の一部を介して、第2p型拡散領域67Aまたは第2n型拡散領域67Bに電気的に接続されている。電極層70は例えばアルミニウムにより構成される。電極層53は、他のコンタクトプラグ66を介して第1p型拡散領域66Aまたは第1n型拡散領域66Bに電気的に接続されている。
酸化シリコンから形成される絶縁層71が、絶縁層65、電極層70、および強誘電体トランジスタ5を被覆するように形成される。コンタクトプラグが絶縁層71を貫通するように形成される。ドレイン電極Dおよびソース電極Sにコンタクトプラグを介して電気的に接続されるように、電極層72が絶縁層71上に形成される。電極層72は、例えば、アルミニウムから形成される。最後に、表面保護層73が、絶縁層71および電極層72上に形成される。
以上のように、第5実施形態では、1枚の基板61上にCMOSインバータ22および強誘電体トランジスタ5が積層される。これにより、衝撃記憶装置1を構成する素子の数を少なくすることができる。CMOSコンバータ22を強誘電体トランジスタ5に電気的に接続するための電極を別途設ける必要がなくなる。したがって、衝撃に対する強度が高まり、かつ衝撃記憶装置1の信頼性を高めることができる。また、衝撃記憶装置1の製造コストを下げることができる。
第5実施形態では、CMOSインバータ22および強誘電体トランジスタ5が1枚の基板61上に形成される。これに代えて、CMOSインバータ22が形成される基板は、強誘電体トランジスタ5が形成される基板とは異なっていても良い。
(第6実施形態)
図11は、第6実施形態による衝撃記憶装置1の回路図を示す。第6実施形態においては、不揮発性メモリ5が、一対の主電極を有する2端子不揮発性メモリ素子である。不揮発性メモリ5は、第1端子T1および第2端子T2を具備している。
具体的には、図11に示されるように、主電極M1が電源部4に電気的に接続されている。主電極M2は、第1端子T1と電気的に接続されている。制御電極Cは、第1電極3aに電気的に接続されている。第2端子T2は、第2電極3bに電気的に接続されている。
二端子不揮発性メモリ素子の抵抗値(すなわち、第1端子T1および第2端子T2の間の抵抗値)は、第1端子T1および第2端子T2の間に印加される電圧の大きさおよび電圧の印加時間に応じて変化する。このような二端子不揮発性メモリ素子の例は、抵抗変化メモリ、相変化メモリ、または磁気メモリである。第6実施形態においても、衝撃の有無を検出するために、第1の端子7および第2の端子8の間の抵抗値が測定される。
第6実施形態においては、スイッチング素子2は、トランジスタ21、リレー素子29、またはCMOSインバータ22であり得る。
(実施例)
以下の実施例を参照しながら、本発明がさらに詳細に説明される。
(実施例1)
実施例1では、図9に示される電気回路を有する衝撃記憶装置1が作製された。
(衝撃発電素子3の作製)
まず、衝撃発電素子3を製造する方法が、以下、説明される。
0.1ミリメートルの厚みを有するステンレス板から、レーザー加工法により、2ミリメートル×7ミリメートルの大きさを有する基板81が得られた。
基板81が摂氏400度に維持されながら、アルゴン雰囲気下でスパッタ法により白金層が基板81上に形成された。このようにして、500ナノメートルの厚みを有する第1電極層83が形成された。
基板81が摂氏600度に維持されながら、PZTから形成された圧電体層85が、酸素雰囲気下でスパッタ法により形成された。このようにして、3マイクロメートルの厚みを有する圧電体層85が形成された。
室温下においてアルゴン雰囲気下でスパッタ法により白金層が基板81上に形成された。このようにして、100ナノメートルの厚みを有する第2電極層87が形成され、基板81/第1電極層83/圧電体層85/第2電極層87の積層体が得られた。
樹脂から形成された支持体89が、積層体の一端に固定された。積層体の他端に30ミリグラムの重りが固定された。このようにして、カンチレバーの形状を有する衝撃発電素子3が得られた。
この衝撃発電素子3に衝撃が印加されると、第1電極層83および第2電極層87を介して、250Hzの周波数を有する交流が出力された。
(強誘電体トランジスタ5の作製)
次に、強誘電体トランジスタ5を製造する方法が、以下、説明される。
まず、シリコン単結晶から形成される基板が、摂氏1100度の温度下で酸素雰囲気下に曝された。このようにして、100ナノメートルの厚みを有する酸化シリコン層が、シリコン単結晶基板の表面に形成された。
次に、基板が摂氏400度に加熱されながら、白金がスパッタ法により基板上に堆積された。このようにして、白金から形成される電極層53が形成された。電極層53は、30ナノメートルの厚みを有していた。
基板が摂氏700度に加熱されながら、化学式Pb(Zr,Ti)Oにより表されるジルコニウム酸チタン酸鉛(PZT)が、パルスレーザ堆積法(以下、「PLD法」という)により電極層53上に形成された。このようにして、PZTから形成される強誘電体層55が形成された。強誘電体層55は、450ナノメートルの厚みを有していた。
基板が摂氏400度に加熱されながら、化学式ZnOにより表される酸化亜鉛が、強誘電体層55の上に形成された。このようにして、酸化亜鉛層が形成された。酸化亜鉛層は、30ナノメートルの厚みを有していた。さらに、酸化亜鉛層は、硝酸を用いてパターニングされた。このようにして、酸化亜鉛から形成される半導体層57が形成された。
塩酸を用いて強誘電体層55をパターニングすることによって、強誘電体層55を貫通するコンタクトホールが形成された。コンタクトホールの底面では、電極層53が露出していた。
5ナノメートルの厚みを有するチタン膜および30ナノメートルの厚みを有する白金膜を含む積層体が、半導体層57上に蒸着された。積層体をパターニングすることによって、ソース電極Sおよびドレイン電極Dが形成された。積層体は、コンタクトホールの内部にも蒸着され、チタンおよび白金から形成されたコンタクトプラグ59が形成された。このようにして、強誘電体トランジスタ5が得られた。強誘電体トランジスタ5は、平面視において、2ミリメートル×2ミリメートルの大きさを有していた。
実施例1においては、図3Bに示されるゲート幅Wおよびゲート長Lは、それぞれ、100マイクロメートルおよび3マイクロメートルに等しかった。
最後に、衝撃発電素子3および強誘電体トランジスタ5が、CMOSインバータ22が形成されている回路基板(図示せず)上に配置され、実施例1による衝撃記憶装置1が得られた。電源部4としては、−5ボルトの電池が用いられた。CMOSインバータ22のオン電圧は−5ボルトであった。言い換えれば、CMOSインバータ22のゲート電極Cに−5ボルト以下の電圧(例えば、−6ボルト)が印加されると、CMOSインバータ22はオンになった。一方、CMOSインバータ22のゲート電極Cに−5ボルトを超える電圧(例えば、−3ボルト、0ボルトを含む)が印加されると、CMOSインバータ22はオフになった。
実施例1による衝撃記憶装置1が使用される前に、ゲート電極Gにソース電極Sに対して+5ボルトの電圧が印加され、衝撃記憶装置1をリセットした。リセット後、第1端子7および第2端子8の間の抵抗値は2.68×10オームであった。言い換えれば、このリセット操作により、半導体層57は低抵抗状態にされた。
(衝撃印加)
次に、実施例1による衝撃記憶装置1を、10mmの高さから落下させた。このようにして、実施例1による衝撃記憶装置1に衝撃が印加された。落下前後で、半導体層57の抵抗値が第1端子7および第2端子8を介して電流計を用いて測定された。以下の表1は、その結果を示す。
Figure 0006410148
表1から明らかなように、衝撃が印加された後の抵抗値は、衝撃が印加される前の抵抗値よりもずっと大きい。従って、半導体層57の抵抗値を元に、衝撃記憶装置1に衝撃が印加されたかどうかを判定することができる。
図12Aは、実施例1において、衝撃発電素子3が発生した電圧および時間の関係を示すグラフである。図12Bは、実施例1において、強誘電体トランジスタ5のゲート電極Gに印加された電圧および時間の関係を示すグラフである。衝撃発電素子3はカンチレバー形状を有するため、衝撃の作用により衝撃発電素子3は上下方向に振動する。この結果、図12Aに示されるように、衝撃発電素子3が発生した電圧は正負に振動している。一方、図12Bに示されるように、衝撃発電素子3が−5ボルト以下の電圧(例えば、−6ボルトの電圧)を発生させたときだけ、電源部4から供給される−5ボルトの電圧がゲート電極Gに印加される。
図13は、ゲート電極Gに電圧が印加された時間および強誘電体トランジスタ5の抵抗値(すなわち、半導体層57の抵抗値)の間の関係を示すグラフである。図13から明らかなように、ゲート電極Gに電圧が印加される時間の増加に伴い、抵抗値が増加する。衝撃の大きさの増加に伴い、ゲート電極Gに電圧が印加される時間が長くなることは明らかであるから、実施例1による衝撃記憶装置1は、衝撃の大きさも記憶する。言い換えれば、衝撃の大きさの増加に伴い、抵抗値も増加する。
本発明による衝撃記憶装置1は、例えば、携帯電話、スマートフォン、またはタブレットのような電子機器に組み込まれる。電子機器の故障のときに、衝撃記憶装置1に含まれる半導体層の抵抗値を測定することによって、電子機器に衝撃が印加されていたかどうかを判定することができる。具体的には、電子機器のユーザが電子機器を判定者に引き渡す。このようにして、電子機器が判定者によって用意される。次に、判定者は、ドレイン電極およびソース電極を介して半導体層の抵抗値を測定する。最後に、判定者は、抵抗値に基づいて電子機器に含まれる衝撃記憶装置に衝撃が印加されたかどうかを判定する。
1 衝撃記憶装置
2 スイッチング素子
C 制御電極
M1 第1主電極
M2 第2主電極
21 トランジスタ
22 CMOSインバータ
3 衝撃発電素子
3a 第1電極
3b 第2電極
4 電源部
5 不揮発性メモリ
D ドレイン電極
S ソース電極
G ゲート電極
7 第1の端子
8 第2の端子
15、17 ノード
19 リセット電圧発生回路
25 直流電源
27 スイッチ
29 リレー素子
291 コイル
292 スイッチ
51,61,81 基板
53,70,72 電極層
55 強誘電体層
57 半導体層
59,66 コンタクトプラグ
62 素子分離領域
63A,63B 素子形成領域
64A,64B MOSトランジスタ
65,71 絶縁層
66A,67A,66B,67B 拡散領域
68A,68B ゲート絶縁膜
69A,69B ゲート電極
73 表面保護層
83 第1の電極層
85 圧電体層
87 第2の電極層
89 支持体

Claims (8)

  1. 衝撃記憶装置であって、以下のみからなる:
    電源部、
    第1電極および第2電極を具備し、かつ衝撃のエネルギーを前記第1電極および第2電極の間の電位差に変換するための衝撃発電素子、
    第1ゲート電極、第1ソース電極、および第1ドレイン電極を具備し、さらに強誘電体層、および半導体層の積層体を具備する第1トランジスタ、および
    第2ゲート電極、第2ソース電極、および第2ドレイン電極を具備する第2トランジスタ、
    ここで、
    前記第2ゲート電極は、前記第1電極に電気的に接続されており、
    前記第2ドレイン電極は、前記電源部に電気的に接続されており、
    前記第2ソース電極は、前記第1ゲート電極に電気的に接続されており
    前記第1ソース電極は、前記第2電極に電気的に接続されており、
    前記第2トランジスタは、CMOSインバータである
  2. 衝撃記憶装置であって、以下のみからなる:
    電源部、
    第1電極および第2電極を具備し、かつ衝撃のエネルギーを前記第1電極および第2電極の間の電位差に変換するための衝撃発電素子、
    ゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極を具備し、さらに強誘電体層、および半導体層の積層体を具備する強誘電体トランジスタ、および
    コイルおよびスイッチを具備するリレー素子、
    ここで、
    前記コイルの一端は、前記第1電極に電気的に接続されており、
    前記コイルの他端は、前記第2電極に電気的に接続されており、
    前記スイッチの一端は、前記電源部に電気的に接続されており、
    前記スイッチの他端は、前記ゲート電極に電気的に接続されている。
  3. 衝撃記憶装置に衝撃が印加されたかどうかを判定する方法であって、以下を具備する:
    (a) 請求項1に記載の衝撃記憶装置を用意する工程、
    (b) 前記第1ドレイン電極および前記第1ソース電極を介して前記半導体層の抵抗値を測定する工程、および
    (c) 前記抵抗値に基づいて前記衝撃記憶装置に衝撃が印加されたかどうかを判定する工程。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    工程(c)においては、前記抵抗値に基づいて前記衝撃記憶装置に印加された衝撃の大きさも判定される。
  5. 請求項3に記載の方法であって、工程(a)の前にさらに以下の工程を具備する
    (z1) 直流電源およびスイッチを直列に具備するリセット電圧発生回路を、前記直流電源の一端および前記スイッチの一端がそれぞれ前記第1ドレイン電極および前記第1ゲート電極に電気的に接続されるように、前記衝撃記録装置に電気的に接続する工程、および
    (z2) 前記スイッチをオンにして、前記第1ドレイン電極および前記第1ゲート電極の間に電圧差を印加する工程。
  6. 衝撃記憶装置に衝撃が印加されたかどうかを判定する方法であって、以下を具備する:
    (a) 請求項2に記載の衝撃記憶装置を用意する工程、
    (b) 前記ドレイン電極および前記ソース電極を介して前記半導体層の抵抗値を測定する工程、および
    (c) 前記抵抗値に基づいて前記衝撃記憶装置に衝撃が印加されたかどうかを判定する工程。
  7. 請求項6に記載の方法であって、
    工程(c)においては、前記抵抗値に基づいて前記衝撃記憶装置に印加された衝撃の大きさも判定される。
  8. 請求項6に記載の方法であって、工程(a)の前にさらに以下の工程を具備する:
    (z1) 直流電源およびスイッチを直列に具備するリセット電圧発生回路を、前記直流電源の一端および前記スイッチの一端がそれぞれ前記ドレイン電極および前記ゲート電極に電気的に接続されるように、前記衝撃記録装置に電気的に接続する工程、および
    (z2) 前記スイッチをオンにして、前記ドレイン電極および前記ゲート電極の間に電圧差を印加する工程。
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