JP6410018B2 - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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この為、一旦折り処理をした二つ折りシートの折り目に対して再度シート束をその表裏から押圧する、いわゆる増し折り処理が広く知られている。
これによれば、最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、シート押圧部材を離間した状態でシート幅方向に移動して折り目をつくり、次の押圧はシート押圧部材の離間間隔を狭めて幅方向に移動して最初の位置とは異なる新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目はシート厚さ方向の内側に向くようになる。従って、シート束みずからが閉じ方向に向くことになり折りの完了後シート束が開くことが少なくなる。これにより折りシート束の集積量が多くでき整列性も安定させることができる。
また、最初のシート幅方向にからのシート押圧部材の搬入は相互が最も離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができるシート処理装置及びこれを備える画像形成装置並びにシート増し折り方法の提供をその課題している。
請求項1に記載の発明は、折り処理が施されたシートの折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対(71・72、73・74、75・76)と、前記複数列設けられた押圧ローラ対を支持する支持部材(59a・59b、95・96、62a・62b・62c、86a・86b、87a・87b、88a・88b)と、前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に移動する移動手段(69、67、66、64、63、65)と、前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材(82a・82b、83a・83b、84a・84b)と、前記最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士を圧接する弾性部材(93a・93b)とを備えたシート処理装置である。
これによれば、最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、シート押圧対を離間した状態でシート幅方向に移動して折り目をつくり、次の押圧はシート押圧対の離間間隔を狭めて幅方向に移動して新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目は内側に向くようになる。従って、シート束みずからが綴じ方向に向き、折りの完了後シート束が開くことが少なくなり、これらをより多く集積することができる。また、最初のシート幅方向にからのシート押圧対の搬入は相互が最も離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができる処理装置が提供できる。さらに、移動手段内に相互の間隔が段階的に狭くなるシート押圧部材を支持しているので、移動手段の一回のシート幅方向への移動で段階的な増し折りができより効率的な装置となる。さらに剛体が強いシートである場合にはシート押圧対が上昇して折り位置を設定できるとともに、下方側には間隔規制部材で規定されているので折り目を同じ位置に設定することが防げるシート処理装置が提供できる。
これによれば、複数列の押圧ローラその対ごとにはシート折り目位置を中央としてほぼ等しい対向位置に配置してあるので、シートの厚さ方向に等しく間隔を狭くすることになり、このシート押圧部材により付与される折り線も折り目を挟んで略等しい位置に形成され見栄えの良い折り束冊子が作成できるシート処理装置が提供可能となる。
これによれば、シート幅方向より長い距離を移動しながら順次折り目を構成できるので、より増し折り効果のある折り冊子が製作できるシート処理装置が提供可能となる。
これによれば、折り目に対して増し折り処理を2度実施するので、更に折り効果を高めることができる。
これによれば、支持部材をホームポジションに戻すという必然の動作によって、2度目の増し折り処理を実施することができるので動作に無駄がない。
これによれば、比較的厚い、例えば20枚から30枚のシートの折りシートを増し折りしても、間隔が段階的に狭くなる3列の押圧ローラ対で増し折りするので、折りシートの折り合せが開いてしまうことが軽減でき、集積性や整列性が向上できるシート処理装置を提供ができる。
これによれば、折り目に沿って移動する移動手段のフレーム内に移動方向に段階的に間隔が狭くなる複数列の押圧ローラ対を配置したので、段階的に折りシーシート束が開くことが少なくなり、集積した後折りシートが開いてしまうことによることが低減できる。従って折りシートの集積性や整合性が向上できる。さらに、移動手段のフレーム内に相互の間隔が段階的に狭くなる押圧ローラ対を複数列支持しているので、移動手段のシート幅方向への一回の移動で段階的な増し折りができる効率的なシート処理装置が提供できる。さらに剛体が強いシートである場合にはシート押圧対が上昇して折り位置を設定できるとともに、下方側には間隔規制部材で規定されているので折り目を同じ位置に設定することが防げるシート処理装置が提供できる。
これによれば、複数列の押圧ローラその対ごとにはシート折り目位置を中央としてほぼ等しい対向位置に配置してあるので、シートの厚さ方向に等しく間隔を狭くすることになり、このシート押圧部材により付与される折り線も折り目を挟んで略等しい位置に形成され見栄えの良い折り束冊子が作成できるシート処理装置の提供ができる。
請求項9の発明は、前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置である。
これによれば、シート幅方向より長い距離を移動しながら順次折り目を構成できるので、より増し折り効果のある折り冊子が製作できるシート処理装置が提供可能となる。
前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対が前記他方のシート束端部を乗り越えてから最初の列の押圧ローラが前記一方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向と逆の方向に復移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置である。
これによれば、折り目に対して増し折り処理を2度実施するので、更に折り効果を高めることができる。
請求項11の発明は、前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項10記載のシート処理装置。
これによれば、支持部材をホームポジションに戻すという必然の動作によって、2度目の増し折り処理を実施することができるので動作に無駄がない。
これによれば、比較的厚い、例えば20枚から30枚のシートの折りシートを増し折りしても、間隔が段階的に狭くなる3列の押圧ローラ対で増し折りするので、折りシートの折り合せが開いてしまうことが軽減でき、集積性や整列性が向上できるシート処理装置が提供できる。
請求項13の発明は、シート上に画像形成する画像形成手段と、前記画像形成手段からのシートに所定のシート処理を施すシート処理装置とを備え、前記シート処理装置は上記請求項1乃至請求項12の何れかに記載のシート処理装置を含む画像形成装置である。
これによれば、上記各項に記載した作用効果を持つシート処理装置を含む画像形成装置が提供できる。
最初のシート折り目の厚さ方向からの押圧は、シート押圧部材を離間した状態でシート幅方向に移動して折り目をつくり、次の押圧はシート押圧部材の離間間隔を狭めて幅方向に移動して新たな折り目を作るようにしているので、折りシートの折り目は内側に向くようになる。従って、シート束みずからが綴じ方向に向き折りの完了後シート束が開くことが少なくなり、これらにより整列性よく、より多く集積することができる。
また、最初のシート幅方向にからのシート押圧部材の搬入は最も相互が離間しているので、シートの端部のダメージも極力抑えることができ、さらには移動ユニットがシート折り目方向を一度横切るだけで段階的な増し折り処理が可能なで処理速度に優れたシート処理装置及びこれを備える画像形成装置並びにシート増し折り方法を提供することがでる。
そこで、図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置Bで構成され、シート処理装置Bにはシート増し折り装置50が組み込まれている。
図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後、本体排紙口3から搬出される。
上述の画像形成装置Aに連結されたシート処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ下記のシート処理が可能なように設定されている。
まず、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する(前述の「プリントアウトモード」)。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えして、端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する(前述の「ステープル綴じモード」)。(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する(前述の「シート束中綴じ束折りモード」)。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目でシートループを増し折りして、第2排紙トレイに22に収納する(前述の「折りシート増し折りモード」。)などが指定可能なように構成されている。
図2に示されるようにシート搬入経路P1の下流側(装置後端部)に配置された第1スイッチバック搬送路SP1は次のように構成されている。シート搬入経路P1にはその出口端に排紙ローラ25が設けられ、この排紙ローラ25のシートを積載支持する処理トレイ29が設けられている。この処理トレイ29の上方には正逆転ローラ30がトレイ上のシートと接する位置と離間した待機位置との間で昇降自在に配置されている。この正逆転ローラ30が連結され処理トレイ29上にシートが進入する際は同図時計方向に回転し、シート後端が排紙ローラ25から排紙されトレイ上に進入した後は反時計方向に回転するように制御される。従って処理トレイ29上に第1スイッチバック搬送路SP1が構成されている。
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。この第2スイッチバック搬送路SP2は、図2に示すようにシートが排紙ローラ25にニップされた状態で正転から逆転してスイッチバック搬送されてくるシートを案内する搬送路である。この搬送路は、図2に示すようにケーシング20に略々鉛直方向に配置され、経路入口に搬送ローラ36が、経路出口に出口搬送ローラ37が配置されている。また第2スイッチバック搬送路SP2の下流側にはこの搬送路から送られたシートを部揃えし一時集積する第2の処理トレイを構成するスタッカ部35が設けられている。図示のスタッカ部35はシートを移送する搬送ガイドで構成されている。このスタッカ部35には中綴じステープラ40と折りローラ45が配置されている。以下順次これらの構成について説明する。
まずスタッカ部35はシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示のスタッカ部35は第2スイッチバック搬送路SP2に連なり、ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。このスタッカ部35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、特に図示のものは後述する中綴じステープラ40と折りローラ45を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。
次に、このスタッカ部35の上方に位置する中綴じステープラ40は、ステープル針をシート束に打ち込むドライバーユニット41と打ち込まれたステープル針の脚部を互いに向き合う方向に折り曲げるクリンチャユニット42で構成され、それぞれのユニットはスタッカ部35を挟んで対向する位置に構成され、通常シート長さの2分の1となる図示Xの綴じ位置でシートを綴じる。尚、この中綴じステープラはシート束の綴じるスープル針として金属の針を用いるほか紙製からなる紙製針や針を使用しない圧着や切り込みをシートに入れて綴じてもよい。
次に、折りローラ45の構成について説明する。上述の中綴じステープラ40の下流側に配置された折位置Yには、図2に示すようにシート束を折り合わせる折りローラ45とこの折りローラ45のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード46が備えられている。図3も参照すると、折りローラ45は互いに圧接した上圧接ローラ45aと下圧接ローラ45bで構成され、この上圧接ローラ45a下圧接ローラ45bは略々最大シートの幅長さより多少長く形成されている。この折りローラ45は、図示されていない圧縮スプリングで互いに圧接方向に付勢されている。上記一対の折りローラ45はゴムローラなどの比較的摩擦係数の大きい材料で形成されている。
ところで、折り目でのループの発生は、シート束自らが折り目位置で外側に開こうする力が働くためである。従って、折りシート束BSの枚数が多ければ多いほど開いて広がろうとする力が強く、このままは排出するとシート束が開いてしまうことになるので、本願のものは以下に述べる増し折りを行っている。
尚、この折りローラ45はシートを折りこまない状態と折りシート束BSを折り込んだ状態とで、互いに圧接する上圧接ローラ45aと下圧接ローラ45bの軸間を測定することで折りシート束BSの厚さを検知することにも利用してもよい。
ここから、折り処理をおこなった折りシート束BSが開いてしまうのを防止するための本発明に係わるシート処理装置の一部となるシート増し折り装置をこの装置の排出側から見た斜視図である図4、折りローラ側から見た斜視図である図5、また、増し折りユニットについて折りローラからの斜視図である図6と正面図である図7を参照してその構成について説明する。その後に図8から図10までによりその動作を説明する。
シート増し折り装置50は、図2に示す様に上述した折りローラ45の下流側の折りシート搬送パスBPを横断するように配置されている。より詳しくは、このシート増し折り装置50は、折りローラ45が折りシート束BSを二つ折り状態で搬送して折り処理する。このシート増し折り装置50は、シート幅方向に折り目を有し一定のループを有する折りシート束BSの折り目に対峙している。
なお、図2のシート増し折り装置50は折りローラ45と機外に排出する束排出ローラ49の間に設置されているが、折りシート搬送パスBPを横切るようにすれば、束排出ローラ49の下流側に装置することもできる。
したがって、この駆動モータ69の駆動回転方向の選択により、増し折りユニット56も装置奥側(右側)から手前側(左側)に、逆に手前側(左側)から奥側(右側)に選択的に移動することができる。なお、増し折りユニット56の右側板53側の上方端部付近には、右側板53寄りに位置するホームポジション位置にあることを示すユニットフラグ107が設けてある。このユニットフラグ107をホームポジションセンサ108で検出すると増し折りユニット56はホームポジションに位置していることになる。そして、このホームポジション位置から図示左側に増し折りユニット56が移動すると図示しない駆動モータ69に内蔵されたパルス発生機よりその位置が判別され、左側板54寄りの折り返しポジションに位置していることが判別される。この折り返しポジションでは駆動モータ69を逆回転させて、今度はホームポジションに向かって増し折りユニット56が移動するように制御する。従って、増し折りユニット56は、移動ベルト65等によって移動される移動部材となる。
次に、図示左右に移動する増し折りユニット56について説明する。図5は折りローラ45側から見たものであるが、増し折りユニット56はこのユニットの背面側を構成するユニットベース板62aと上下に分割されたフロント上ベース板62bとフロント下ベース板62cと、この側方を先行ユニット側板95と後行ユニット側板96と、その上下をユニット天板59aと、ユニット底板59bで囲われている。尚、先行ユニット側板95には比較的大きく開口した先行側板開口97と後行ユニット側板には先行側板開口より狭く設定した後行側板開口98が設けられている。これらの開口はシートの折り目を増し折りユニット56が挟んで移動するために設けられている。
すなわち、二列目のローラは第2上押えローラ73とこれに対向位置で所定間隔離れた位置に第2下押えローラ74が配置されている。このローラはそれぞれ第2上押えローラ軸79aと第2下押えローラ軸79bを有し、これらの軸は第2上押えローラブラケット87aと第2下押えローラブラケット87bによって支持されている。そして、第2上押えローラブラケット87aは、ユニット天板59aに昇降可能に、第2下押えローラブラケット87bはユニット底板59bに昇降可能に支持されている。
これによって、第2上押えローラ73と第2下押えローラ74は常時近づく方向の付勢力が働いている。一方、第2上押えローラ軸79aを支持するユニットベース板62aとフロント上ベース板62bには第2上押えローラ軸長穴83aがそれぞれ設けられている。従って、第2上押えローラ押圧バネ92aの付勢力は、この第2上押えローラ軸長穴83aによって規制され、第2上押えローラ73の下方への移動も規制されている。また、第2下押えローラ押圧バネ92bの付勢力も、第2下押えローラ軸長穴83bで規制され、第2下押えローラ74の上方への移動も規制されている。これにより図7によく示されているように、第2上押えローラ73と第2下押えローラ74とのローラ相互の間隔L2は常時一定に保たれている。本実施例においては、このL2は、略7ミリメートルに設定してある。また、第2上押えローラ押圧バネ92a及び第2下押えローラ押圧バネ92bは両ローラの接触時で各4.0キログラムの荷重が与えられるように設定されている。
しかし三列目の第3上押えローラ75と第3下押えローラ76とは常時圧接可能に弾性付勢されている。これは、ローラ間隔L3=0になるように、第3上押えローラ軸長穴84aと第3下押えローラ軸長穴84bを設定している。なお、第3上押えローラ押圧バネ93a及び第3下押えローラ押圧バネ93bはローラ接触位置で各4.0キログラムの荷重が与えられるように設定されている。これより、折りシート束BSの折り目には両側に4キログラムを超える荷重が与えられながら、増し折りを行うことになる。
ここからは図8から図10によりシート増し折り装置50のへの折りシート束BSの搬入、段階的な押圧に動作について説明する。図8は増し折りユニット56がホームポジションに位置し折りシート束BSの搬入に備え待機している状態を示している。図9は増し折りユニット56が折りシート束BSの幅方向中程まで移動し3列のローラよる段階的な増し折りを行っている状態を示している。図10は、3列ローラによる段階的な増し折りが完了し増し折りユニットが折り返しポジションに位置している状態を示している。以下各状態について説明する。
この図8では、3列の押えローラを有する増し折りユニット56のユニットフラグ107が右側板53に取り付けられたホームポジションセンサ108に検出され、増し折りユニット56はホームポジションに位置している。この位置で、先に述べた「折りシート増し折りモード」が設定されている場合は、折りローラ45の折り処理され折りシート搬送パスBPを搬送されてくる折りシート束BSの搬入を待つ。
ところで、このホームポジションに位置する増し折りユニットは、移動方向から順に相互の間隔が狭くなり、最終列は圧接する押圧ローラ70が設けられている。既に説明しているように本実施例にあっては1列目の第1上押えローラ71と第1下押えローラ72が略14ミリメートルの間隔を持って配置されている。また、2列目の第2上押えローラ73と第2下押えローラ74が略7ミリメートルの間隔を有している。さらに3列目の第3上押えローラ75と第3下押えローラ76は相互に圧接している。さらにこれらのローラ相互の離間及び圧接の中心は折りシート束BSの中心である折りシートループ先端(折り目)BL1に一致しするように配置されている。
これに引き続き、3列目のローラである第3上押えローラ75と第3下押えローラ76にその折り目BL1が増し折りされる。すなわち、第3上押えローラ75と第3下押えローラ76は、その間隔は0として略圧接状態となっているので、折り目のシート厚さ方向の分シートを第3上押えローラ押圧バネ93aと第3下押えローラ押圧バネ93bに押圧されながら増し折りされることになる。
通過して増し折りを行う。この通過後、増し折りユニット56が図示の左側板54側の折り返しポジションに到達する。この状態が図10に示されている。この折り返しポジションに到達すると駆動モータ69の駆動を停止する。その後、増し折りを施した折りシート束BSが折りローラ45及び束排出ローラ49の排出方向への回転により排出されるのをまつ。増し折りされた折りシート束BSの排出が完了するのが、図示されないシートセンサーで検出されると、折り返しポジションからホームポジションに復帰させ、図8の位置で次の折りシート束BSの搬入に備える。
これまで説明してきたように、本発明のシート押圧部材70としての第1上押えローラ71と第1下押えローラ72で折りシート束BSの折り目厚さ方向(折り目で折りシート束BS搬送方向と交差する上下方向)から、折りローラ45で折り目がつけられループ生じた箇所を折り目方向に移動して複数の折り目を付けている。既に説明したように、第1段階の第1上押えローラ71と第1下押えローラ72の間隔を折りループよりもやや狭い間隔 (本実施例にあってはループ高さ22ミリメートルに対して略14ミリメートル) に規定して、折りローラ45によって付けられた折り目に沿って移動して第1段階の折り目をつける。これが、図11では折りシート束BSに薄いラインで第1折り線100としてあらわれている。
最終の段階としてシート押圧部材70としての第3上押えローラ75と第3下押えローラ76は、第3上押えローラ押圧バネ93aと第3下押えローラ押圧バネ93bとの弾性力で押圧している。この最終列階では、第1段階、第2段階のように第3上押えローラ75と第3下押えローラ76の間隔をあけていない。(本実施例にあっての規制間隔は0ミリメートル)。従って、最終列階での押圧は折りシート束BSの押圧した厚さの位置を、第3上押えローラ75と第3下押えローラ76で押圧しながら折り目方向に移動する。この最終列階の折り目は折りシート束BSに比較的濃いラインで最終折り線102として表れている。
なお、折りシート束BSの幅方向端部には、折りローラ45及び押圧ローラ70の圧接状態からシートに乗り上げる際の端部折り目103が形成されている。
これまで、説明したシート増し折り装置50を備えるシート処理装置B及びこのシート処理装置を含む画像形装置Aの制御構成を図12のブロック図により説明する。画像形成手段を備える画像形成装置制御部110は、コントロールパネルに設けられた入力手段111から所望の処理を入力する。この入力はモード設定手段によって、シート処理装置Bのシート処理装置制御部115を制御する。
すなわち、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する「プリントアウトモード」。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃ええしてー端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する「ステープル綴じモード」(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する「シート束中綴じ折りモード」。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目のループを増し折りして、第2排紙トレイに22に収納する「折りシート増し折りモード」。これらのモードが指定可能なように構成されている。
本発明に特に関連する、折りシート増し折り制御については、これまで各機構の説明及び図8から図10までの各動作状態説明図で説明したので、ここでの説明は省略するが、その内容で増し折り方法を実行するようにシート増し折り装置50を制御する。
B シート処理装置
X 接着剤塗布位置
Y 折り位置
BS 折りシート束
BL 折りシート束ループ
BL1 折りシート束ループ先端(折り目)
35 スタッカ部
40 中綴じステープラ
45 折りローラ
49 束排出ローラ
50 シート増し折り装置
53 右側板
54 左側板
55 連結アングル
56 増し折りユニット(移動部材)
57 上ガイドレール
58 下ガイドレール
60 上スライドブロック
61 下スライドブロック
62 増し折りベース板
63 右プーリ
64 左プーリ
65 移動ベルト
66 伝達ギア
67 モータ出力ギア
68 モータギアユニット
69 駆動モータ
70 押圧ローラ(シート押圧部材)
71 第1上押えローラ
72 第1下押えローラ
73 第2上押えローラ
74 第2下押えローラ
75 第3上押えローラ
76 第3下押えローラ
77 押えローラ軸
78a 第1上押えローラ軸
78b 第1下押えローラ軸
79a 第2上押えローラ軸
79b 第2下押えローラ軸
80a 第3上押えローラ軸
80b 第3下押えローラ軸
81 ローラ軸長穴
82a 第1上押えローラ軸長穴
82b 第1下押えローラ軸長穴
83a 第2上押えローラ軸長穴
83b 第2下押えローラ軸長穴
84a 第3上押えローラ軸長穴
84b 第3下押えローラ軸長穴
85 押えローラブラケット
86a 第1上押えローラブラケット
86b 第1下押えローラブラケット
87a 第2上押えローラブラケット
87b 第2下押えローラブラケット
88a 第3上押えローラブラケット
88b 第3下押えローラブラケット
90 押えローラ押圧バネ
91a 第1上押えローラ押圧バネ
91b 第1下押えローラ押圧バネ
92a 第2上押えローラ押圧バネ
92b 第2下押えローラ押圧バネ
93a 第3上押えローラ押圧バネ
93b 第3下押えローラ押圧バネ
95 先行ユニット側板
96 後行ユニット側板
97 先行側板開口
98 後行側板開口
100 第1折り線
101 第2折り線
102 最終折り線
103 端部折り目
107 ユニットフラグ
108 ホームポジションセンサ
123 折りシート増し折り制御部(制御手段)
Claims (13)
- 折り処理が施されたシートの折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対と、
前記複数列設けられた押圧ローラ対を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に移動する移動手段と、
前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材と、
前記最後の列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士を圧接する弾性部材と、
を備えたシート処理装置。 - 前記間隔規制部材は、前記複数列配列された押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士を、前記折り目を中央としてほぼ等しく対向する位置に規制する請求項1記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラ対が他方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項1又は2に記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向に往移動した後、
前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対が前記他方のシート端部を乗り越えてから最初の列の押圧ローラが前記一方のシート端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向と逆の方向に復移動する請求項1又は2に記載のシート処理装置。 - 前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項4記載のシート処理装置。
- 前記支持部材は、少なくとも3列の前記押圧ローラ対を支持する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のシート処理装置。
- シートを集積してシート束を形成するスタッカ部と、
前記スタッカ部で形成された前記シート束に所定の折り処理を施す折りローラ対と、
前記折りローラ対によって前記折り処理を施された前記シート束の折り目に沿って複数列設けられ、前記折り目を厚さ方向から押圧して増し折り処理を施す押圧ローラ対と、
前記複数列設けられた前記押圧ローラ対を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記折り目に沿った所定の移動方向に移動する移動手段と、
前記押圧ローラ対を構成する押圧ローラ同士の間隔を前記移動方向の下流側の列から上流側の列に向かって段階的に狭くし、且つ前記移動方向の最終列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士の間隔を無くす間隔規制部材と、
前記最終列の前記押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士を圧接する弾性部材と、
を備えたシート処理装置。 - 前記間隔規制部材は、前記複数列配列された押圧ローラ対を構成する押し圧ローラ同士を、前記折り目を中央としてほぼ等しく対向する位置に規制する請求項7記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置。
- 前記移動手段は、前記移動方向の最初の列の前記押圧ローラ対が一方のシート束端部を乗り越えてから最後の列の押圧ローラが他方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向に往移動した後、
前記移動方向の最後の列の前記押圧ローラ対が前記他方のシート束端部を乗り越えてから最初の列の押圧ローラが前記一方のシート束端部を乗り越えるまで前記支持部材を前記移動方向と逆の方向に復移動する請求項7又は8に記載のシート処理装置。 - 前記移動手段は、前記往移動により前記支持部材をホームポジションから移動し、前記復移動により前記支持部材をホームポジションに移動する請求項10記載のシート処理装置。
- 前記支持部材は、少なくとも3列の前記押圧ローラ対を支持する請求項7乃至請求項11に記載のシート処理装置。
- シート上に画像形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段からのシートに所定のシート処理を施すシート処理装置とを備え、前記シート処理装置は上記請求項1乃至請求項12の何れかに記載のシート処理装置を含む画像形成装置。
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