JP6409537B2 - シート折り装置及び画像形成システム - Google Patents
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Description
尚、折り処理に供される記録媒体としては、前記した用紙に限らず、シート状記録媒体であればよく、転写紙、印刷紙、OHPシートなどが含まれる。以下、単にシートとも呼ばれるシート状記録媒体の一例として用紙を代表して説明する。
第2搬送路3は、用紙搬送方向下流側(排紙側)の端部3bが第1搬送路2の下流側で合流するようになっている。そして、第1搬送路2におけるレジストローラ対11a,11bの下流側の第2搬送部材群5の設置箇所で、第2搬送路3と連通経路23により繋がっている。
本実施形態では、第2駆動モータM2は正逆方向に回転駆動可能なDCモータからなり、回転方向を変更することにより、用紙Pを搬送し、また折り処理を行う。尚、第2搬送部材群5は、搬送ローラ対の構成例に限らず、粘着搬送ローラ対又は吸着ベルトで構成されてもよい。
第1正逆ローラ12、第1折りローラ13及び第3折りローラ15は、それぞれ加圧部材・弾性部材としての第2ないし第4圧縮ばね25,26,27によってそれぞれ第2折りローラ14側に向かって弾性力が付与され、第2折りローラ14との接触が保持される。これにより、第2折りローラ14から駆動力を得て、他の3つの第1正逆ローラ12、第1折りローラ13及び第3折りローラ15が従動する。
前記制御は、ROM52に格納されたプログラムコードや固定データをCPU51が読み込んでRAM53に展開し、RAM53をワークエリア及びデータバッファとして使用しながらプログラムコード定義されたプログラム(図8等参照)に基づいて実行される。
レジストローラ対11a,11bと、第1正逆ローラ12及び第2折りローラ14とによって用紙を保持した状態で、第1正逆ローラ12及び第2折りローラ14を逆方向に回転させて用紙を折る第3の搬送部材対は、第1折りローラ13及び第2折りローラ14で構成されている。
正逆ローラ対16a,16bは、第1折りローラ13及び第2折りローラ14によって折られた用紙(1回目の折りがなされた用紙)を搬送する第5の搬送部材対及び折り位置の位置決め手段として機能する。
何れの場合もZ折りの場合と動作自体は変わらないので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。ただし、用紙長や折り方によって決定される第1及び第2の突出量Δ1、Δ2と、第2搬送部材群5の第2折りローラ14と第3搬送部材群6の第2正逆ローラ対16a,16bの逆回転を開始するタイミングはそれぞれ異なる。
また、Z折りにおける第1折り部(折り目P3)から第2折り部(折り目P4)までの、及び外3つ折りにおける第1折り部(折り目P7)から第2折り部(折り目P8)までの理想的な第2の折り長さを第2折り長さL2とする。同様に、内3つ折りにおける第1折り部(折り目P5)から第2折り部(折り目P6)までの理想的な第2の折り長さを第2折り長さL2とする。
外3つ折りでは、第1折り部である折り目P7が用紙搬送方向Xaの先端P1から用紙搬送方向Xaの全長の1/3の位置であり(図6(b))、第1の突出量Δ1はこの折り位置に対応する。そして、この第1の突出量Δ1分突出した後、第2搬送部材群5は逆転する(上記特許文献1の図33参照)。また、第2折り部である折り目P6は用紙先端P1から全長の2/3の位置であり(図6(b))、第2の突出量Δ2はこの折り位置に対応する。この場合も同様に、第2の突出量Δ2分突出した後、第3搬送部材群6が逆転する(上記特許文献1の図36参照)。
同図において、横軸は時間(t)を、縦軸は図3に示した第2駆動モータM2に流れる駆動電流(I:単位(mA))を、それぞれ表している。図3で説明したとおり、第2駆動モータM2は、第2搬送部材群5の第2折りローラ14を駆動する第2の駆動源としてのDCモータでなる。ここで、DCモータは、負荷に応答して駆動電流が変化するため、第3搬送部材対を構成する第2折りローラ14に掛かる搬送負荷を駆動電流の大きさで観ることが可能である。
ここで、用紙を搬送するときの速度v及び区間B内の時間tBから、L1=V×tBにて折り長さL1が算出される。この算出されたL1を参照し、折り品位を向上させるための補正(例えば、Z折りであれば、L2=L1の関係に)するために、第2正逆ローラ対16a,16bによる逆回転のタイミングを補正する。このように、DCモータが消費する駆動電流値を電圧に変換し、制御部50にてアナログ監視することで、機械的な検出手段を設けることなく、1回目の折り長さを検出することができる。
換言すれば、第5の搬送部材対(第2正逆ローラ対16a,16b)が1回目に折られた用紙を保持した状態で搬送方向と逆方向に回転することにより、第4の搬送部材対によって、第3の搬送部材対により折られた用紙が更に折られる(2回目の折りがなされる)。
まず、第2折りローラ14の搬送負荷に対応した第2駆動モータM2の駆動電流値によって、図7に示す「区間B」の時間を取得する(ステップS1)。次いで、取得した区間Bの時間と搬送速度とから1回目の折り長さL1’を算出する(ステップS2)。算出された1回目の折り長さL1’に対して、予め設定された折り長さL1と比較し、結果に応じて補正の有無を判断するとともに補正量(L1との差分)と2回目の折り位置とを決める。そして、第3駆動モータM3の逆転駆動タイミング(第2正逆ローラ対16a,16bの逆転方向タイミング)に反映する(ステップS3)。反映された折り位置にて、2回目の折り処理を実行する(ステップS4)。
かかる第2の構成により、本実施形態によれば、折り位置の位置決め手段がシートサイズに関わらず巨大化することが防止されるので、後述の変形例1の折り機構と比べて、より省スペースであるシート折り装置を提供することができる。
かかる構成により、負荷検出手段としては、DCモータに流れる駆動電流の変動を検出する手段として、例えば一般的なDCモータに予め組み込まれている素子である、駆動電流値を電圧値に変換する電圧検出素子33などを利用することができる。従って、本実施形態によれば、負荷検出手段として機械的な検出手段を設けることなく、1回目の折り長さを簡単な構成で検出し算出することができる。
図9を用いて、図3〜図8に示した実施形態の実施例1を説明する(請求項3)。図9は、実施例1を説明する図である。
図9(a)に示すZ折り、図9(b)に示す外3つ折り、図9(c)に示す内3つ折りといった様々な折りの種類によって、ユーザが求める第1折り長さL1と第2折り長さL2との関係には差があり、ユーザの好みによりそれぞれ異なる。このように折り種によってユーザの求める高い折り品位条件が異なるため、それぞれで補正できる機能を有することが特徴となっている。
具体的には、様々な折りの種類によって、ユーザが希望する(ユーザに求められる)理想的な第1折り長さL1と第2折り長さL2とがあることを考慮して、初期設定値(デフォルト)として図4の制御部50のROM52に予め登録しておくものである。制御部50のCPU51は、ROM52から第1折り長さL1と第2折り長さL2の各データを呼び出して、必要な演算を行いながら上記実施形態の基本的な制御を行うこととなる。
かかる第3の構成により、本実施例1によれば、様々な折り種類に応じて折り品位の高いシート折り装置を提供することができる。
図10を用いて、図3〜図8に示した実施形態の実施例2を説明する(請求項4)。図10(a)はZ折りする場合の理想的な折り長さを説明する図、図10(b)は図10(a)の折り長さでZ折りされた状態を示す図である。図10(c)は実施例2の折り長さを説明する図、図10(d)は図10(c)の折り長さでZ折りされた状態を示す図である。尚、図10(a)、図10(c)を含め後述する各図において、括弧を付して示す折り目符号(P3、P4)はその用紙Pが折られたときに施される折り目を表し、符号P9は用紙Pの後端を表している。
図10(a)、図10(b)に示すように、用紙Pの全長をL、用紙Pの先端P1から第1折り部(折り目P3)までの第1折り長さをL1、第1折り部から第2折り部(折り目P4)までの第2折り長さをL2とする。Z折りの場合、理想的には、L1及びL2が用紙Pの全長Lの1/4であるべきであるため、予め定められた折り位置は、L1=1/4Lであり、L2=1/4Lである(L1=L2)。
そのため本実施例2では、前述の制御部50のCPU51により、第1折り長さとなるべきL1が予め定められた折り位置よりα分長く折られてしまったことを算出した場合は、第2折り長さとなるべきL2の長さもα分長く補正し折る。そうすることで、第2折り部からの用紙のはみ出しを回避することができので、Z折りの折り品位を高くすることが可能となる。尚、上記は第1折り長さとなるべきL1が長く折られてしまった場合だけではなく、α分短く折られてしまった際にも同様である。
かかる第4の構成により、本実施例2によれば、シート先端から第1折り部までの長さと、第1折り部から第2折り部までの長さが等しい条件にすることで、Z折りの折り品位が高くなる、という効果を奏する。
図11を用いて、図3〜図8に示した実施形態の実施例3を説明する(請求項5)。図11(a)は外3つ折りする場合の理想的な折り長さを説明する図、図11(b)は図11(a)の折り長さで外3つ折りされた状態を示す図である。図11(c)は実施例3の折り長さを説明する図、図11(d)は図11(c)の折り長さで外3つ折りされた状態を示す図である。
図11(a)、図11(b)に示すように、用紙Pの全長をL、用紙Pの先端P1から第1折り部(折り目P7)までの第1折り長さをL1、第1折り部から第2折り部(折り目P8)までの第2折り長さをL2、第2折り部から用紙Pの後端P9までの長さをL3とする。
外3つ折りの場合、理想的には、L1、L2、L3の各長さが用紙全長Lの1/3であるべきであるため、予め定められた折り位置は、L1=1/3Lであり、L2=1/3Lであり、L3=1/3Lである。
そのため本実施例3では、前述の算出手段により、L1が予め定められた折り位置よりα分長く折られてしまったことを算出した場合は、L2はその長さの2α(β=2α)分短く補正し折る(β=2α、L1=L3>L2)。
そうすることで、用紙Pの先端P1の第2折り部からの用紙のはみ出し、及び用紙Pの後端P9の第1折り部まで届かない状態を回避することができるので、外3つ折りの折り品位を高くすることが可能となる。
かかる第5の構成により、本実施例3によれば、外3つ折りの折り品位が高くなる、という効果を奏する。
図12を用いて、図3〜図8に示した実施形態の実施例4を説明する(請求項6)。図12(a)は実施例4において内3つ折りする場合の折り長さを説明する図、図12(b)は図12(a)の折り長さで内3つ折りされた状態を示す図である。
用紙Pの全長をL、用紙Pの先端P1から第1折り部までの長さをL1、第1折り部から第2折り部までの長さをL2、第2折り部から用紙Pの後端P9までの長さをL3とする。図6にも示したように、内3つ折りの場合、L1は折りの内側に位置するため、L1はL2、L3より線長が短い状態であるべきである。
そうすることで、L1を折りの内側に配置することができ、第2折り長さとなるL2と、第2折り部から用紙Pの後端P9までの長さとなるL3とが揃った形となるため、折り品位が高くなる。
かかる第6の構成により、本実施例4によれば、内3つ折りの折り品位が高くなる、という効果を奏する。
図13を用いて、図9に示した実施例1の別の実施例5を説明する。図13(a)は実施例5に係るZ折りを説明する図、図13(b)は実施例5に係る外3つ折り、内3つ折りを説明する図である。
図9に示した実施例1では用紙の折り種類によって、L1とL2とL3の線長はデフォルトで規定されているが、このL1とL2とL3の長さを、ユーザ等の設定で任意に変更できる機能を有することが特徴となっている。
かかる第7の構成により、本実施例5によれば、ユーザやサービス担当者による設定が可能になることにより、様々な折り品位を実現することができるので、さらなる顧客満足度の高いシート折り装置を提供することができる。
図14を用いて、図3〜図8に示した実施形態の変形例1を説明する。図14は、変形例1に係る折り処理装置の折り機構を示す簡略的な正面図である。
変形例1は、図3に示した折り処理装置100と比較して、第3搬送部材群6に代えて、第3搬送部材群6Aを用いる点が主に相違する。第3搬送部材群6Aは、第3搬送部材群6と比較して、正逆ローラ対16a,16b及び第3駆動モータM3に代えて、折り位置決め手段としてのストッパ部材である用紙先端ストッパ18及び駆動源としての駆動モータ19を用いる点が相違する。この相違点以外の変形例1の構成および動作は、図3〜図8に示した実施形態と同様である。
2回目の折り位置決めのための動作を行う機構としては、第3搬送部材群6Aに限らず、往復平行移動可能な機構であってもよい。
2 第1搬送路(第1の搬送路の一例)
3 第2搬送路(第2の搬送路の一例)
4 第1搬送部材群
5 第2搬送部材群
6 第3搬送部材群
11a,11b レジストローラ対(第1搬送部材群)
12 第1正逆ローラ(第2搬送部材対の構成要素)
13 第1折りローラ(第3搬送部材対の構成要素)
14 第2折りローラ(第2搬送部材対及び第3搬送部材対の構成要素)
15 第3折りローラ(第4搬送部材対の構成要素)
16a,16b 第2正逆ローラ対
17a,17b 排紙ローラ対
18 ストッパ部材
19 駆動モータ
23 連通経路
29 第1用紙検知センサ
30 第2用紙検知センサ
31 第3用紙検知センサ
32 モータドライバ
33 電圧検出素子(負荷検出手段の構成要素)
34 クロック(計時手段)
50 制御部(制御手段の一例)
51 CPU(算出手段、制御手段)
52 ROM(記憶手段)
53 RAM
54 I/Oインターフェイス
55 PROM
100 折り処理装置(シート折り装置の一例)
200 画像形成装置
200a 胴内排紙部
201 操作パネル
300 後処理装置
P 用紙(シート状記録媒体)
M1 第1駆動モータ(第1の駆動源)
M2 第2駆動モータ(第2の駆動源)
M3 第3駆動モータ(第3の駆動源)
N3 第3ニップ
N4 第4ニップ
Claims (9)
- シートを搬送する第1の搬送部材対と、
第1の搬送部材対によって搬送されるシートを受け取り、後段に搬送する第2の搬送部材対と、
第1の搬送部材対と第2の搬送部材対とによってシートを保持した状態で、第2の搬送部材対を逆方向に回転させてシートを折る第3の搬送部材対と、
第3の搬送部材対の下流側で、第3の搬送部材対によって折られたシートを更に折る第4の搬送部材対と、
第1の搬送部材対から第2の搬送部材対にシートを導く第1の搬送路と、
第3の搬送部材対によって折られたシートを導く第2の搬送路と、
第3の搬送部材対の搬送負荷を検出する負荷検出手段と、
前記負荷検出手段により検出された搬送負荷に基づいて、折られたシートの折り長さを算出する算出手段と、
を備えるシート折り装置であって、
前記算出手段により算出された折り長さに応じて、第4の搬送部材対によって折られるシートの折り位置を変更するシート折り装置。 - 第2の搬送路に配置され、第3の搬送部材対によって折られたシートを搬送する第5の搬送部材対を備え、
第5の搬送部材対が折られたシートを保持した状態で搬送方向と逆方向に回転することにより、第4の搬送部材対によって、第3の搬送部材対により折られたシートが更に折られることを特徴とする請求項1記載のシート折り装置。 - 第3の搬送部材対によって折られる、シートの先端から第1の折り部までの第1の折り長さ及び第4の搬送部材対によって折られる、第1の折り部から第2の折り部までの第2の折り長さが、シートの折り種類ごとに初期設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート折り装置。
- 前記算出手段により算出された折り長さは、第3の搬送部材対によって折られた、シートの先端から第1の折り部までの第1の折り長さであり、
Z折り動作が実行可能であり、
前記Z折り動作を実行するとき、前記算出手段により算出された第1の折り長さと、第4の搬送部材対によって折られる、第1の折り部から第2の折り部までの第2の折り長さとが等しくなるように折ることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載のシート折り装置。 - 前記算出手段により算出された折り長さは、第3の搬送部材対によって折られた、シートの先端から第1の折り部までの第1の折り長さであり、
外3つ折り動作が実行可能であり、
前記外3つ折り動作を実行するとき、前記算出手段により算出された第1の折り長さと、第4の搬送部材対によって折られる、第2の折り部からシートの後端までの折り長さとが等しく、且つ、第1の折り部から第2の折り部までの長さは、第1の折り長さ及び第2の折り部からシートの後端の折り長さより短くなるように折ることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載のシート折り装置。 - 前記算出手段により算出された折り長さは、第3の搬送部材対によって折られた、シートの先端から第1の折り部までの第1の折り長さであり、
内3つ折り動作が実行可能であり、
前記内3つ折り動作を実行するとき、第1の折り部から第4の搬送部材対によって折られる第2の折り部までの第2の折り長さと、第2の折り部からシートの後端までの長さとが等しく、且つ、第1の折り長さは、第2の折り長さ及び前記第2の折り部からシートの後端までの長さより短くなるように折ることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載のシート折り装置。 - 前記シートの折り種類ごとに初期設定されている第1の折り長さ及び第2の折り長さを変更設定する変更設定手段を備えていることを特徴とする請求項3記載のシート折り装置。
- 第3の搬送部材対を回転駆動する駆動源としてDCモータを有し、
前記負荷検出手段は、前記DCモータに流れる駆動電流の変動を検出する手段からなることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1つに記載のシート折り装置。 - 請求項1ないし8の何れか1つに記載のシート折り装置を備えたことを特徴とする画像形成システム。
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