JP6406167B2 - パッチアレイアンテナおよび送電システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナ素子が並べられて成るパッチアレイアンテナ、およびパッチアレイアンテナを備える送電システムに関する。
平面アンテナにおいて、単一のアンテナ素子を同一面に並べて配置して高い指向性を実現したパッチアレイアンテナがある。パッチアレイアンテナは一般的に知られた半導体製造プロセスを用いて比較的安価に且つ大量に生産することが可能であるうえ、平面という形状特性から狭所への設置が可能である。したがって、近年、例えば車両や衛星などの移動体に供される通信用のアンテナあるいはレーダーとして注目されている。
ところで、特許文献1記載の送電装置のように、非接触による電力伝送が研究されている。非接触による電力伝送は送電のためのワイヤーハーネスを不要とすることができ、送電システムの重量の軽減やコストダウンに有利である。
特開2012−175798号公報
特許文献1記載の送電装置は、電力を送電する送電部と、パラメータ情報を通信する通信部がそれぞれ独立した通信装置として機能している。このような送電装置では、送電に用いられる無線機と、通信に用いられる無線機とを別個に用意しなければならず、限られた空間に無線機を配置する場合の妨げとなっていた。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、送電とデータの通信の両方を可能としつつ省スペース化が可能なパッチアレイアンテナを提供すること、ならびに、該パッチアレイアンテナを備える送電システムを提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、基板(10)と、複数のアンテナ素子(11)とを備え、複数のアンテナ素子が基板上に配列したパッチアレイアンテナであって、各々のアンテナ素子に対応して設けられ、アンテナ素子の受電量をそれぞれ計測する複数の電力計(13)と、アンテナ素子が受信した通信用電波に含まれる情報を処理する通信モジュール(14)と、電力計に接続されアンテナ素子の受電量に基づいて、電力計および通信モジュールと、アンテナ素子と、の間の相互接続のオンオフを制御する制御部(15)と、をさらに備え、制御部は、複数のアンテナ素子のうち受電量が相対的に少ないアンテナ素子を通信モジュールに接続し、残りのアンテナ素子を電力計に接続することを特徴としている。
これによれば、ひとつのパッチアレイアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、一部を通信用のアンテナに割り当て、残りを送電用のアンテナに割り当てることができる。このため、単一のパッチアレイアンテナにおいて、送電とデータの通信の両方を行うことができる。したがって、アンテナ設置の際の省スペース化を実現することができる。
また、開示された別の発明は、上記パッチアレイアンテナを備える受電アンテナ(100)と、受電アンテナと対をなし、複数のアンテナ素子が配列して成る送電アンテナ(200)と、を備えることを特徴とする送電システムであり、送電アンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも一つが通信用電波を出力することが好ましい。
これによれば、送電とデータの通信の両方を、一対のパッチアレイアンテナだけで行うことができるので、受電アンテナと送電アンテナのいずれもが省スペース化の効果を奏する。
第1実施形態に係る送電システムの概略構成を示すブロック図である。 送受電およびデータ通信に用いる電波におけるアンテナ利得スペクトルと、周波数フィルタの透過特性を示す図である。 送電システムの動作を示すフロー図である。 第2実施形態に係る送電アンテナの概略構成を示すブロック図である。 送電システムの動作を示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1および図2を参照して、本実施形態に係る送電システムの概略構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態における送電システム1000は、受電アンテナ100と送電アンテナ200とを備えた非接触電力伝送システムである。この送電システム1000は送電アンテナ200から受電アンテナ100へ無線方式による電力の供給を行うシステムであると同時に、後述するように同一のアンテナ100,200との間でデータの通信を行う。
図1に示す受電アンテナ100に接続される負荷とは、例えば車載の圧力センサや温度センサである。また、送電アンテナ200に接続される電源は、例えば車載のバッテリやソーラーパネルである。すなわち、この送電システム1000においては、電源から供給されるエネルギーが電磁波(電波)に変換されて送電アンテナ200から受電アンテナ100に出力され、受電アンテナ100が受信した電磁波がふたたびエネルギーに変換されて負荷に供給されている。
同時に、受電アンテナ100および送電アンテナ200にそれぞれ接続された外部ECUの間で電波によるデータ通信が可能になっている。このような送電システム1000は、例えばエンジンルーム内に配置されたバッテリとセンサとをワイアレスで通信可能かつ給電可能に相互に接続するものである。
以下、受電アンテナ100および送電アンテナ200の構成について説明する。
本実施形態における受電アンテナ100は、図1に示すように、基板10と基板10上に規則正しく配列したアンテナ素子11と、を備えている。アンテナ素子11は例えば銅製であり、所定の形状にパターニングされている。アンテナ素子11は基板10上に例えば4×4の行列状に配置されており、パッチアレイアンテナを構成している。図1においてはそのうち4つのアンテナ素子11a〜11dを図示している。アンテナ素子11は後述の送電アンテナ200が送信する送電用電波を受信して電力を負荷に供給するとともに、データ通信用の通信用電波を受信可能になっている。アンテナ素子11の形状や大きさ、隣り合うアンテナ素子11との間隔および配線パターンは、この送電システム1000が用いられる状況に応じて最適化されているものとし、ここでは詳細の説明を省略する。
さらに受電アンテナ100は、三路スイッチSW、整流回路12、電力計13、受電側通信モジュール14および制御部15を備えている。
三路スイッチSWは各アンテナ素子11に接続されている。三路スイッチSWはアンテナ素子11の接続先を整流回路12あるいは受電側通信モジュール14のいずれかに切り替えるスイッチであり、一般的に知られたリレーを採用しても良いし、半導体基板上にXORゲートを構成することで実現しても良い。なお、図1においては、アンテナ素子11a〜11dに三路スイッチSW1〜SW4がそれぞれ対応している。
整流回路12は、三路スイッチSWを介して、各アンテナ素子11にそれぞれ接続されている。三路スイッチSWはアンテナ素子11が電波を受けて生じる電流を整流する回路であり、一般的に知られた回路として構成することができる。
電力計13は、整流回路12の後段に取り付けられ、対応した各アンテナ素子11が受電した受電量を計測している。電力計13も一般的に知られたものを採用することができるので、回路に関する詳しい説明を省略する。すべての電力計13は後述する制御部15に通信可能に接続されており、対応するアンテナ素子11が受電した受電量を制御部15に対して出力している。センサ等の負荷は、三路スイッチSW、整流回路12および電力計13を介してアンテナ素子11に接続されつつ電力が供給されている。
受電側通信モジュール14は、三路スイッチSWを介してすべてのアンテナ素子11に接続されている。三路スイッチSWは、アンテナ素子11を整流回路12と受電側通信モジュール14のいずれとを接続するかを切り替えるスイッチであり、アンテナ素子11が整流回路12に接続されている場合、受電側通信モジュール14はアンテナ素子11との接続が切断されている。逆にいえば、アンテナ素子11が受電側通信モジュール14に接続されている場合、整流回路12はアンテナ素子11との接続が切断されている。
受電側通信モジュール14とアンテナ素子11とが接続されているとき、受電側通信モジュール14は、アンテナ素子11が受信した通信用電波に含まれる情報を処理して外部のECUに出力している。なお、本実施形態における受電側通信モジュール14は、単体のモジュールとして構成され、すべてのアンテナ素子11から延びた配線がひとつの受電側通信モジュール14に入力されている。受電側通信モジュール14が特許請求の範囲に記載の通信モジュールに相当する。
制御部15は三路スイッチSWのオンオフを制御している。具体的には、電力計13により計測される各アンテナ素子11に対応する受電量に基づいて、アンテナ素子11の接続先を、整流回路12と受電側通信モジュール14とで切り替えている。制御部15はすべての電力計13と通信可能に接続され、電力計13により計測された各アンテナ素子11の受電量を保持する。そして、すべてのアンテナ素子11のうち、最も受電量が少ないアンテナ素子11に対応する三路スイッチSWについて、アンテナ素子11の接続先を受電側通信モジュール14に設定する。一方、残りのアンテナ素子11の接続先は整流回路12に接続する。
これにより、受電アンテナ100にあっては、各アンテナ素子11の受電量が計測された所定条件において、最も受電量が少ないアンテナ素子11は受電側通信モジュール14に接続されて通信用アンテナとして機能する。残りのアンテナ素子11は整流回路12や電力計13を介して負荷に接続されて送電に供される。図1においてはアンテナ素子11dに接続された三路スイッチSW4が受電側通信モジュール14側にオンされており、アンテナ素子11a〜11cに接続された三路スイッチSW1〜3が整流回路12側にオンされている。つまり、アンテナ素子11dが通信用アンテナとして機能している。
一方、本実施形態における送電アンテナ200は、図1に示すように、基板20と基板20上に規則正しく配列したアンテナ素子21と、を備えている。アンテナ素子21は例えば銅製であり、所定の形状にパターニングされている。アンテナ素子21は基板20上に例えば4×4の行列状に配置されており、パッチアレイアンテナを構成している。図1においてはそのうち4つのアンテナ素子21a〜21dを図示している。アンテナ素子21は受電アンテナ100に向けて送電用電波を送信して電力を非接触で供給するとともに、データ通信用の通信用電波を送信可能になっている。アンテナ素子21の形状や大きさ、隣り合うアンテナ素子21との間隔および配線パターンは、この送電システム1000が用いられる状況に応じて最適化されているものとし、ここでは詳細の説明を省略する。
なお、本実施形態における送電アンテナ200では、送電用電波を出力するアンテナ素子21は固定であり、図1に示すアンテナ素子21a〜21cが送電用のアンテナ素子21に割り当てされている。換言すれば、通信用電波を出力するアンテナ素子21も固定であって、図1に示すアンテナ素子21dがデータ通信用のアンテナ素子21に割り当てられている。
送電アンテナ200は、発振器22、アンプ23、送電側通信モジュール24および周波数フィルタ25を備えている。
発振器22はバッテリ等の電源に接続され、所定の周波数Fでアンテナ利得が最大値となる高周波を生成している。発振器22は一般的に知られた種々の発振器を採用することができる。例えば水晶振動子やセラミック発振子を利用して発振させる固体振動型の発振器を用いても良いし、CR回路やLC回路により発振を実現しても良い。発振周波数は送電システム1000の用途によって適宜設定されるべきであるが、例えばSバンドのマイクロ波を採用する場合には、F≒2.45GHzである。
アンプ23は発振器22に接続され、発振された電源電圧を増幅している。増幅された電圧はアンテナ素子21a〜21cに入力され、送電用電波としてアンテナ素子21から出力される。
一方、アンテナ素子21dには周波数フィルタ25を介して送電側通信モジュール24が接続されている。送電側通信モジュール24は、図1に示すように、外部ECUに接続されており、アンテナ素子21dから出力すべき通信用電波に重畳させるデータを生成している。送電側通信モジュール24により生成されたデータは、周波数フィルタ25において、発振器22により発振した電圧に重畳された後にアンテナ素子21dに入力され、通信用電波として出力される。
ここで、周波数フィルタ25は、発振器22が規定するアンテナ利得が最大となる周波数Fを除く周波数のいずれかを抽出するナローバンドフィルタの機能を有している。具体的には、図2に示すように、発振器22により生成される信号のスペクトルは、周波数Fをアンテナ利得のピークをとる周波数としつつ裾を引くような形状となる。すなわち、周波数Fを中心にアンテナ利得が比較的高い周波数が存在する。送電用電波には利得が最大となる周波数Fを用いるが、通信用電波としては、図2に示す通史可能利得以上を確保できればよいから、周波数の下限X以上、上限Y以下であれば良い。周波数フィルタ25は、周波数Fを除く、X以上Y以下の所定の周波数を選択的に透過させるナローバンドフィルタである。送電側通信モジュール24によって生成された通信用のデータは、周波数フィルタ25によって所定周波数に設定された通信用電波に重畳してアンテナ素子21から出力される。
次に、図3を参照して、本実施形態にかかる送電システム1000の動作フローについて説明する。
まず、図3に示すように、ステップS10が実行される。ステップS10は、送電アンテナ200が例えばSバンドの送電用電波を、アンテナ素子21dを除くすべてのアンテナ素子21から出力するステップである。
次いで、ステップS11が実行される。ステップS11は、受電アンテナ100における制御部15が、送電アンテナ200から送電終了の旨を通知する送電終了通知を受信しているか否かを判定するステップである。送電アンテナ200がデータ通信用のアンテナ素子21dから送電終了通知を出力している場合はステップS11においてYES判定となる。この場合、送電アンテナ200は送電用電波の出力を停止して本フローは終了する。
一方、NO判定の場合はステップS12が実行される。ステップS12は、制御部15が、受電アンテナ100におけるすべての三路スイッチSWを、整流回路12側にオンするステップである。すなわち、ステップにより、受電アンテナ100におけるすべてのアンテナ素子11が整流回路12ひいては電力計13に接続される。
次いで、ステップS13が実行される。ステップS13は、送電アンテナ200が出力する送電用電波を受電アンテナ100におけるすべてのアンテナ素子11で受信し、電力計13がその各アンテナ素子11における受電量を計測するステップである。
次いで、ステップS14が実行される。ステップS14は、制御部15が、受電量の最小になるアンテナ素子11を決定するステップである。制御部15にはすべての電力計13が接続されており、各電力計13に対応するアンテナ素子11が受電する電力量に関する情報が入力されている。制御部15は、最小の受電量が計測された電力計13を割り出し、対応するアンテナ素子11を決定する。この説明では、例えば図1に示すアンテナ素子11dにおいて、最小の受電量が計測されたと仮定する。
次いで、ステップS15が実行される。ステップS15は、受電量が最小になるアンテナ素子11(この例ではアンテナ素子11dに相当する)の接続先を受電側通信モジュール14に切り替えるステップである。具体的には、制御部15が、ステップS12において整流回路12側にオンされていた三路スイッチSW4を、受電側通信モジュール14側にオンするように制御する。これにより、アンテナ素子11dは受電側通信モジュール14に接続された状態となり、受電用電波を受信できる状態となる。
次いで、ステップS16が実行される。ステップS16は送電アンテナ200が通信用電波を出力するステップである。なお、ステップS16は必ずしもステップS5の後に実行されるべきステップではなく、ステップS11と同時であっても良い。ステップS15において受電アンテナ100が通信用電波を受信できる状態になっていればステップS16に示す通信用電波の出力はどのタイミングで実行されても良い。
次いで、ステップS17が実行される。ステップS17は、制御部15が、ステップS15の実行後の経過時間を計測し、所定の時間が経過したか否かを判定するステップである。ステップS17実行時に、ステップS15終了後、予め決められた一定の時間が経過していない場合にはNO判定となるステップS17を繰り返す。一方、一定の時間が経過している場合にはステップS10に戻る。ステップS12〜S15が実行されることによって、再び受電量が最小になるアンテナ素子11が決定されて、該当するアンテナ素子11がデータ通信用のアンテナ素子11として選択されることになる。
次に、本実施形態に係る送電システム1000を採用することによる作用効果について説明する。
この送電システム1000においては、受電アンテナ100および送電アンテナ200において、ひとつのパッチアレイアンテナを構成する複数のアンテナ素子11,21のうち、一部を通信用のアンテナに割り当て、残りを送電用のアンテナに割り当てることができる。このため、単一のパッチアレイアンテナにおいて、送電とデータの通信の両方を行うことができる。したがって、アンテナ設置の際の省スペース化を実現することができる。
また、この送電システム1000においては、通信用に割り当てられるアンテナ素子11について、一定時間の経過毎に改めて受電量の最小となるアンテナ素子11を選定するようになっている。換言すれば、制御部15は、アンテナ素子11の受電量を定期的に取得し、受電量が最小となるアンテナ素子11を都度選択して、該当するアンテナ素子11を受電側通信モジュール14に接続する。
各アンテナ素子11における受電量は、外乱ノイズや送電システム1000が置かれる状況によって一定しないことが普通である。本実施形態における送電システム1000では、受電量が最小となるアンテナ素子11を都度選択して通信用に切り替えるので、状況に応じて通信用のアンテナ素子11を選択できる。換言すれば、送電システム1000の受電量を最大に維持しつつデータ通信と送受電の両方を行うことができる。
また、この送電システム1000においては、送電用電波の周波数として、アンテナ利得が極大となる周波数Fを選択する。そして、通信用電波の周波数として、図2に示す周波数Fを除くX以上Y以下の周波数が選択される。これによれば、送電には最大のアンテナ利得を確保しつつ、通信においてもアンテナ利得が通信可能利得以上を確保することができるので、送電システム1000の受電量を最大に維持しつつデータ通信と送受電の両方を行うことができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、送電アンテナ200について、予めデータ通信に用いられるアンテナ素子21dが決められた例を説明したが、受電アンテナ100と同様に、送電システム1000が置かれた状況によって都度選択されるようにしても良い。
具体的には、本実施形態における送電アンテナ210は、図4に示すように、各アンテナ素子21a〜21dにそれぞれ対応する三路スイッチRL5〜RL8を有している。この三路スイッチRLは、アンテナ素子21の接続先として、アンプ23と周波数フィルタ25のいずれかが選択されるように構成されている。三路スイッチRLのオンオフの切り替えは図示しないマイコンにより制御される。マイコンは自身が有するプログラムもしくは外部ECUからの指令により三路スイッチRLのオンオフの制御と送電側通信モジュール24の動作の制御を行う。アンテナ素子21がアンプ23に接続される状態では該当するアンテナ素子21は送電用であり、アンテナ素子21が周波数フィルタ25ひいては送電側通信モジュール24に接続される状態では該当するアンテナ素子21は通信用となる。なお、受電アンテナ100は第1実施形態と同一の構成である。
図5を参照して送電アンテナ210を備える送電システム1100の動作フローを説明する。
まず、図5に示すように、ステップS20が実行される。ステップS20は、第1実施形態におけるステップS11に相当し、受電アンテナ100における制御部15が、送電アンテナ210から送電終了の旨を通知する送電終了通知を受信しているか否かを判定するステップである。送電アンテナ210がデータ通信用のアンテナ素子21dから送電終了通知を出力している場合はステップS20においてYES判定となる。この場合、送電アンテナ210は送電用電波の出力を停止して本フローは終了する。
一方、ステップS20がNO判定の場合は、ステップS21が実行される。ステップS21は送電アンテナ210の有するアンテナ素子21のうち、任意のひとつを送電側通信モジュール24に接続して通信用に設定するステップである。例えば図4に示すように、アンテナ素子21dに対応する三路スイッチRL8が周波数フィルタ25側にオンしてアンテナ素子21dと送電側通信モジュール24とを接続する。
次いで、ステップS22が実行される。ステップS22は、第1実施形態において図3で説明したステップS12およびステップS13に相当する。
次いで、ステップS23が実行される。ステップS23は、第1実施形態において図3で説明したステップS14に相当する。ステップS23の終了時点において、ステップS21で任意のひとつのアンテナ素子を通信用に設定した状態において、受電量が最小になる受電アンテナ100におけるアンテナ素子11が決定される。
次いで、ステップS24が実行される。ステップS24は、送電アンテナ210におけるアンテナ素子21の全てについて、各アンテナ素子21がそれぞれ通信用に設定された状態での受電アンテナ100の受電量の計測が、全アンテナ素子21に対して完了したか否かを判定するステップである。
全てのアンテナ素子21に対して受電量の計測が完了していない場合はNO判定となり、ステップS25に進む。ステップS25は送電アンテナ210における通信用のアンテナ素子21を別のアンテナ素子21に切り替えるステップである。具体的には、図4に示すようにアンテナ素子21dが通信用に設定されているところを、三路スイッチRLが制御されて、例えばアンテナ素子21aが通信用に設定されつつ、アンテナ素子21dは送電用に切り替わる。そしてステップS22に戻って受電量の計測が実行される。
ステップS24において、受電量の計測が、全アンテナ素子21に対して完了している場合はYES判定となり、ステップS26に進む。
ステップS26は、送電アンテナ210における各アンテナ素子21が通信用に設定された状態での受電量の値のうち、最小となるアンテナ素子11,21の組み合わせを決定するステップである。ステップS23において決定された受電アンテナ100側のアンテナ素子11は、通信用に設定された送電アンテナ210側の各アンテナ素子21に対応して1つずつ存在する。ステップS26は、これら全ての組み合わせにおいて、最も受電量が小さくなる受電アンテナ100側のアンテナ素子11と送電アンテナ210側のアンテナ素子21との組み合わせを決定するステップである。
次いで、ステップS27が実行される。ステップS27は、ステップS26により決定された組み合わせに該当するアンテナ素子11,21を通信用に切り替えるステップである。具体的には、受電アンテナ100側の該当するアンテナ素子11の接続先を受電側通信モジュール14に切り替え、且つ、送電アンテナ210側の該当するアンテナ素子21の接続先を送電側通信モジュール24に切り替えるステップである。
次いで、ステップS28が実行される。ステップS28は送電アンテナ210が通信用電波を出力するステップである。
次いで、ステップS29が実行される。ステップS29は、制御部15が、ステップS27の実行後の経過時間を計測し、所定の時間が経過したか否かを判定するステップである。ステップS29実行時に、ステップS27終了後、予め決められた一定の時間が経過していない場合にはNO判定となるステップS29を繰り返す。一方、一定の時間が経過している場合にはステップS20に戻る。一定時間ごとにステップS20〜S27が繰り返し実行されることによって、再び受電量が最小になるアンテナ素子11,21の組み合わせが決定されて、該当するアンテナ素子11,21がデータ通信用のアンテナ素子として選択されることになる。
このような構成では、送電アンテナ200側において通信用に設定されるアンテナ素子21を固定した態様である第1実施形態に比較して、本実施形態における送電システムの置かれた状況に応じて、柔軟に受電量が最小となるようなアンテナ素子11,21の組み合わせを選択することができる。換言すれば、受電量が最大となるように送電用のアンテナ素子を組み合わせて送電を行うことができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記した第1実施形態では、受電量が最小となるアンテナ素子11を一つ選んで通信用とする例を示したが、通信用とするアンテナ素子11は必ずしも一つでなくても良い。例えば、受電量が相対的に小さくなる2つあるいは3つのアンテナ素子11を通信用に選択するようにしても良い。同様に、第2実施形態では、受電量が最小となるアンテナ素子11および21の組み合わせを選択する例を示したが、受電アンテナ100および送電アンテナ210それぞれにおいて選択されるアンテナ素子11,21は一つでなくても良い。
また、上記した各実施形態では、送電システム1000がエンジンルーム内に設置される例について説明したが、この例に限定されない。例えば、送電アンテナ200,210は車両内に設置されており、受電アンテナ100は携帯電話やタブレット端末などの携帯機器に搭載されていても良い。さらに、例えばこの送電システム1000を電子料金収受システムに採用できる。送電アンテナ200,210は車両外部に設置され、受電アンテナ100を電子料金収受システムにおける車載器に搭載するようにできる。また、一つの車両に送電アンテナ200,210と受電アンテナ100を備えて、他の車両との間でデータを通信する車車間通信や、道路に設置された所定の情報端末との間でデータを通信する路車間通信にも適用することができる。さらに、車両に限定されず、例えばパッチアレイアンテナとして、受電アンテナ100をICカードによる決済システムにも適用することができる。
また、送受電およびデータ通信に利用する電波はSバンドに限定されるものではなく、アンテナ利得が極大となる2.45GHzもあくまで一例である。
10…基板,11…アンテナ素子,12…整流回路,13…電力計,14…受電側通信モジュール,15…制御部,22…発振器,23…アンプ,24…送電側通信モジュール,25…周波数フィルタ,100…受電アンテナ(パッチアレイアンテナ),200…送電アンテナ

Claims (10)

  1. 基板(10)と、複数のアンテナ素子(11)とを備え、複数の前記アンテナ素子が前記基板上に配列したパッチアレイアンテナであって、
    各々の前記アンテナ素子に対応して設けられ、前記アンテナ素子の受電量をそれぞれ計測する複数の電力計(13)と、
    前記アンテナ素子が受信した通信用電波に含まれる情報を処理する通信モジュール(14)と、
    前記電力計に接続され前記アンテナ素子の受電量に基づいて、前記電力計および前記通信モジュールと、前記アンテナ素子と、の間の相互接続のオンオフを制御する制御部(15)と、をさらに備え、
    前記制御部は、複数の前記アンテナ素子のうち受電量が相対的に少ない前記アンテナ素子を前記通信モジュールに接続し、残りの前記アンテナ素子を前記電力計に接続することを特徴とするパッチアレイアンテナ。
  2. 前記制御部は、前記アンテナ素子の受電量を定期的に取得し、受電量が相対的に少ない前記アンテナ素子を都度選択して、該当する前記アンテナ素子を前記通信モジュールに接続することを特徴とする請求項1に記載のパッチアレイアンテナ。
  3. 前記通信用電波の周波数は、
    電力の送受信に供される電力用電波の周波数Fをピークとするアンテナ利得スペクトルにおいて、アンテナ利得が予め決められた通信可能利得以上となる範囲であって、且つ、周波数Fを除く周波数が選択されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパッチアレイアンテナ。
  4. 車両に搭載されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパッチアレイアンテナ。
  5. 携帯機器に搭載されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパッチアレイアンテナ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッチアレイアンテナを備える受電アンテナ(100)と、前記受電アンテナと対をなし、複数のアンテナ素子が配列して成る送電アンテナ(200,210)と、を備えることを特徴とする送電システム。
  7. 前記送電アンテナを構成する複数の前記アンテナ素子のうち、少なくとも一つが前記通信用電波を出力することを特徴とする請求項6に記載の送電システム。
  8. 前記送電アンテナにおいて前記通信用電波を出力するアンテナ素子は、予め設定されていることを特徴とする請求項7に記載の送電システム。
  9. 前記通信用電波を出力する前記送電アンテナにおけるアンテナ素子と、
    前記通信用電波を受信する前記受電アンテナにおけるアンテナ素子と、の組み合わせは、
    前記送電アンテナおよび前記受電アンテナにおけるそれぞれの前記アンテナ素子のすべての組み合わせにおいて、受電量が相対的に最小となる組み合わせが選択されることを特徴とする請求項7に記載の送電システム。
  10. 前記受電アンテナと前記送電アンテナの少なくとも一方が車両に搭載されることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の送電システム。
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