JP6404605B2 - グランドスクリュー及びそのスペーサー及びその施工方法 - Google Patents

グランドスクリュー及びそのスペーサー及びその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、地盤に螺入して用いるグランドスクリュー及びそのスペーサー及びその施工方法に関し、殊に、太陽光パネル等の構造物を地盤の上方で支持するための基礎杭として使用されるグランドスクリュー、及びその連結体と構造物の間に介装するグランドスクリューのスペーサー、及びこれらを用いて構造物を地盤上に支持して固定するためのグランドスクリューの施工方法に関する。
近年、環境意識の高まりやソーラーパネルの価格の低下、さらには再生可能エネルギーの固定価格買取制度の施行等を背景に、太陽光エネルギーを利用して発電を行う太陽光発電システムが急速に普及しており、殊に、余剰土地の活用と施工の容易さの観点から、ソーラーパネルを地盤の上方に直接設置する方式のものが広く採用されている。
この地盤設置型の太陽光発電システムでは、鋼管をねじ状に形成した基礎杭としてのグランドスクリューを、所定の打ち込み装置を用いながら所定深さまで地盤中にねじ込み、その杭頭側の連結部を太陽光パネルの架台等に連結して地盤の上で支持する施工方法が一般的であり、グランドスクリューをコンクリートによる基礎打ちなしで地盤に直接螺入して配設することで、施工費用の低減と施工期間の短縮、及び撤収時の原状回復の容易さを実現可能なものとしている。
このような施工方式で用いられるグランドスクリューは、図8に示すグランドスクリュー1Bや特開2013―204227号公報に記載のもののように、先端が尖った鋼管の周囲に螺旋羽根を設けたねじ状とされていることから、これを地盤に螺入するには、所定の打ち込み装置で杭頭を下向きに押圧しながら螺旋羽根の傾斜角度に合致した横回転を与え、地盤に対して螺旋状に進入させる必要がある。
しかし、グランドスクリューの螺旋羽根は、図示したように比較的小さなピッチで軸体に巻回されており傾斜角度が緩やかであることから、打ち込み装置で単に下向きに打ち込む場合は、螺旋羽根の傾斜面による抗力で横回転を生じさせるのに大きな押圧力を要することとなり、押圧力が強すぎると螺旋羽根が回転せずに周囲の地盤を崩すことになって、設置後に基礎杭としての安定性を低下させてしまう結果となりやすい。
そのため、重機のアームとドリラーを組み合わせる等して下向きの押圧と横回転の2つの動作を同時に行う機能を有した大がかりな打ち込み装置を用いることも多い。ところが、このような装置を用いた場合でも、地盤の硬さが様々に異なる状況においては、圧入速度と横回転速度のバランスを合致させることが容易ではなく、基礎杭としての安定性を確保しにくいものとしている。さらに、上述したものを含め、従来のグランドスクリューは、螺旋羽根の突出幅が杭本体部分である軸体の径に比して幅狭であり、配置後の引き抜き強度も充分とは言い難い。
加えて、上述したグランドスクリューを用いて傾斜地に構造物を設置する場合は、構造物を水平に支持するために長さの異なる複数のグランドスクリューを用いて調整をする必要があることから、複数種類のグランドスクリューを用意するためにコスト高になりやすく、また長尺のグランドスクリューを地盤に対し高精度で垂直に螺入することも技術的に容易なことではない。
特開2013―204227号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、グランドスクリューについて、過剰な手間やコストを要することなく様々な地盤に対し安定的に配設できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、円柱状部材の先端側をテーパー状に尖らせた軸体の外周面に先端側から長手方向所定範囲に亘って螺旋羽根を設けて螺子状に形成してなり、軸体基端側に設けた連結体に所定の打ち込み装置の連結部を連結した状態で地盤中にねじ込まれて基礎杭として使用される金属製のグランドスクリューにおいて、前記螺旋羽根は、軸体の地盤中に埋設される部分の3分の2以上に亘って設けられているとともに、長手方向に並列する羽根のピッチがその配設位置における軸体の直径よりも大きいものとされ、且つ、軸体外周面から遠心方向への突出幅が前記直径の4分の1以上とされている、ことを特徴とするものとした。
このように、螺子状に形成された基礎杭としてのグランドスクリューにおいて、その螺旋羽根を設ける範囲と羽根幅を従来よりも大きくしたことで固定力に優れたものとなるが、その羽根間のピッチを大きくしたことにより圧入動作がスムーズに回転動作に変換されるため、圧入された螺旋羽根で地盤をくずしてしまう不都合を最小限に抑えながら、打ち込み作業を容易に行えるものとなる。
また、上述したグランドスクリューにおいて、その連結体は、軸体基端面の開口部を塞ぐようにその中心軸線を中心として遠心方向に形成された円盤状部材からなり、その周縁側で軸体基端部よりも大径の円環状部分において、遠心方向に長い同形状・同サイズの複数のボルト孔が放射状に等間隔で形成されており、前記ボルト孔に打ち込み装置の連結部を連結して打ち込み作業を行ってから、前記ボルト孔に構造物の連結部を連結した状態で使用される、ことを特徴としたものとすれば、打ち込み装置への連結時にその回転動作のセンター出しが容易になることに加え、配設後の構造物への連結の際には、放射状に形成して遠心方向に長いボルト孔の形状により、構造物側のボルト孔との間で多少の位置ずれがあっても、これを容易に吸収して対応可能なものとなる。
さらに、上述したグランドスクリューにおいて、その軸体先端側のテーパー状の部分は、その外周面の軸体の中心軸線に対する傾斜角で1.5度以上の部分が、軸体の地盤に埋設される部分の2分の1以上を占める、ことを特徴としたものとすれば、先端側の螺旋羽根で形成した地盤への切り込みにより形成した螺子溝を遠心方向に広げながら螺入する範囲が大きくなるため、前記螺子溝の崩れを最小限に抑えながら大きな固定力を発揮しやすいものとなる。
さらにまた、上述したグランドスクリューにおいて、前記螺旋羽根は、その基端側の面が軸体の中心軸線に対し直角又は鋭角とされている、ことを特徴としたものとすれば、基礎杭として引き抜き方向への抵抗力に優れたものとなる。
加えて、管状部材の上下両端側を塞ぐように平板状の連結体を対で備えており、前記グランドスクリューの連結体と構造物との間に介装されてそのグランドスクリューの長さを調整しながら構造物を水平に支持するためのスペーサーであって、その上下の連結体のうち少なくとも下側の連結体がグランドスクリューの連結体に連結するための所定形状のボルト孔を複数有しており、その中心軸線を前記グランドスクリューの中心軸線に対して一致した位置と所定範囲ずらした位置との間で位置調整して連結可能とされている、ことを特徴とする上述したグランドスクリューのスペーサーとすれば、傾斜地上に構造物を支持する際に低い位置のグランドスクリューの高さを容易に調整できることに加え、短いグランドスクリューを配設した後でスペーサーを連結して延長することで、長いグランドスクリューが必要な位置の配設作業が極めて容易なものとなり、且つ、位置調整を可能にするボルト孔を有した連結体を連結させる方式としたことで、水平方向の調整代が一層大きなものとなる。
この場合、その上下両端側の連結体は、連結対象であるグランドスクリューの連結体と同一の構成とされていることを特徴としたものとすれば、スペーサーを連結しないグランドスクリューの連結体とスペーサーを連結したグランドスクリューの連結体の構成が共通することになり、構造物に対する連結部分の構成が統一されるため、連結作業を容易に行えるとともに外観上も好ましいものとなる。
そして、前記グランドスクリューの複数本を地盤の所定位置に螺入して配設した後、配設したグランドスクリュー毎に、上述した複数種類の長さのスペーサーのうち構造物を最も水平に近い状態にて支持可能な長さのものを選択し、その上側の連結体が構造物の連結位置に最も近くなるようにその水平位置を調整しながら、下側の連結体をグランドスクリューの連結体に連結する、ことを特徴とするグランドスクリューの施工方法とすれば、様々な状態の傾斜地に対応しながら過剰な手間やコストを要さずに、構造物を水平な状態に支持可能な状態にて正確且つ安定的に配設できるものとなる。
従来よりも螺旋羽根の突出幅とピッチを大きくした本発明により、過剰な手間やコストを要することなく様々な地盤に対し安定的に配設できるものとした。
本発明における実施の形態のグランドスクリューの正面図である。 (A)は図1A−A線による断面図、(B)は(A)のグランドスクリューの連結体の構成を示す側面図、(C)は従来例における連結体の構成を示す側面図である。 図1のグランドスクリューを配設した状態を示す正面図(地盤は断面で示す)である。 図1のグランドスクリュー(試験例)と従来のグランドスクリュー(対象例)による機能の比較試験を実施している状況を示す図面代用写真であって、左が対象例の引き抜き試験、右が試験例の引き抜き試験である。 (A)は打ち込み用のアダプタを図1のグランドスクリューの連結部に連結する状況を示す部分正面図、(B)は(A)のアダプタを連結して図示しない打ち込み手段で打ち込んでいる状況を示す部分正面図である。 (A)は図1のグランドスクリューを地盤に打ち込む際にこれを地盤上で垂直に支持するための支持具の正面図、(B)は(A)の平面図、(C)は(A)の支持具を開いた状態を示す左側面図である。 (A)は図6の支持具の応用例を示す正面図、(B)は(A)の平面図である。 従来例を示す正面図である。 図1のグランドスクリューに高さ調整のためのスペーサーを連結した状態を示す正面図である。 図10のスペーサーの詳細を示す斜視図である。 図10のスペーサーを用いて傾斜地に図1のグランドスクリューを配設した状態を示す正面図(地盤は断面で示す)である。 図11のスペーサーの連結体及び架台の脚側を連結するための接続アダプタの詳細を示す部分斜視図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態であるグランドスクリュー1を示している。このグランドスクリュー1は、例えば太陽光発電システムの施工時に地盤にねじ込んで配設されてソーラーパネルの架台を地盤上で支持する等の目的で使用されるものであり、円柱状部材の先端側をテーパー状に尖らせた軸体20の外周面に先端側から長手方向ほぼ中央部までの範囲に亘って螺旋羽根22を設けてなる本体部2と、軸体20基端側でフランジ状に形成されて打ち込み装置への連結体となる頭部3からなり、全体として螺子状に形成された金属製の基礎杭である。
その本体部2の螺旋羽根22は、軸体20の全長wのうち、地表から突出する部分を除いた埋設部分aの3分の2以上の範囲に亘って設けられているとともに、長手方向に並列している羽根のピッチpが軸体20大径部の直径dよりも大きくなっており、且つ、図2(A)の断面図に示すように、その軸体20外周面から遠心方向への突出幅eが直径dの4分の1以上の大きさとされており、斯かる点が本発明における特徴部分となっている。
即ち、図8に示した従来のグランドスクリュー1Bと比較して、その螺旋羽根22を設けた範囲をやや大きくしたことに加え、その突出幅を約1.5倍以上に広げたことにより、基礎杭としての固定力に優れたものとなっている。また、螺旋羽根22のピッチを従来の約2倍まで大きくしたことで、その傾斜角度が大きくなって施工時における圧入動作がスムーズに回転動作に変換されるものとなり、打ち込み装置で圧入された螺旋羽根で地盤を崩してしまう従来の問題点を解消しやすいものとしている。
尚、上述した従来例に対する各変更量は、様々な条件で実施した実験結果から効果と施行のしやすさのバランスの観点から決定したものである。尚、ピッチpが直径dの1.5倍を超えると螺旋羽根22による面の傾斜が強くなりすぎて安定性に欠けるものとなり、羽根の突出幅eが直径dの2分の1を超えるとねじ込み時の抵抗が強くなりすぎて配設の容易さを損なうことが判明していることから、前記各サイズを上限とすることが好ましい。
さらに、本実施の形態のグランドスクリュー1は、打ち込み装置に対する連結体である頭部3にも特徴を有している。図2(B)の側面図を参照して、この頭部3は、管状の軸体20基端面の開口部を塞ぐようにその中心軸線を中心として遠心方向に形成された円盤状部材からなり、その周縁側で軸体20基端部の直径dよりも大径になる円環状部分において、遠心方向に長い同形状・同サイズの複数のボルト孔31,31,31,・・が放射状に等間隔で形成されており、その中央に開口したボルト孔32とともに菊花状の孔模様を構成している。
そのため、この頭部3は、ボルト孔310,310,310,・・・が円形の図2(C)の従来のグランドスクリューで採用されている頭部3Bとは、形態的且つ機能的に大きく異なっている。即ち、遠心方向に長く延びて放射状に配置されたボルト孔31,31,31,・・により、頭部3に打ち込み装置の連結部を連結する際の回転動作のセンター出しが容易になるとともに、打ち込み後に構造物側に連結する際においても、様々な形状の構造物側の連結部に対応できるようになり、且つ、構造物側のボルト孔との間で多少の位置ずれがあっても、これを容易に吸収して対応可能なものとなっている。
また、本実施の形態では、上述した特徴部分に加え、その軸体20先端側のテーパー状部分cは、その外周面の軸体20中心軸線に対する傾斜角fが1.5度以上とされているとともに、軸体20の埋設部分aの2分の1以上を占めている。これにより、その配設作業時に先端側の螺旋羽根22で形成した地盤への切り込みによる螺子溝を遠心方向に広げながら螺入する部分が大きくなるため、その螺子溝の崩れを最小限に抑えながら大きな固定力を発揮可能なものとなっている。
これに加え、図2(A)に示すように、螺旋羽根22は、その基端側面(打ち込み時の上面)の軸体20中心軸線に対する角度gが、90°以下とされており、中心軸線に対し直角又は鋭角となっている点も特徴としている。このように、螺旋羽根の基端側面がやや下向きの従来のものとは異なり、これを直角または上向きにしたことで、前述した突出幅の拡大と相まって基礎杭としての引き抜き方向への抵抗力が格段に増強されており、設置後の安定性においても一層優れたものとなっている。
図3は、本実施の形態のグランドスクリュー1を地盤に配設した使用状態を示している。このように、グランドスクリュー1の頭部3はソーラーパネル8の架台7の連結部になる脚71の先端側をボルトで固定・連結して、ソーラーパネル8及び架台7を地盤の上方で安定的に支持したものとなっており、極めて簡潔な構成を実現しながら容易な施行手順で太陽光ソーラーシステムを構築可能としている。
以下に、上述した実施の形態による作用・効果について、実験結果に基づきながら説明する。図4は実験中の状況を示す2枚の写真であるが、各写真において2本並んだグランドスクリューは、右が図1のグランドスクリュー1と同様に作成されたもの(試験例)、左が従来例とほぼ同様の構成による対象例である(頭部は共通、軸体の長さ1200mm・大径部の径76mm・テーパー部の長さ560mmの両者同一条件とした。螺旋羽根は、試験例で幅20mm、ピッチ93mm、対象例で幅12mm、ピッチ46mmとし、その他は同一条件とした)。
左の写真は、これらを同じ打ち込み装置で地盤中に900mmの深さまで打ち込んだ状態から、対象例をパワーショベルで引き抜きながら引き抜き強度を測定している状況を示しており、右の写真は試験例を同様にして引き抜いている状況を示している。先ず、ドリラーによる横回転と重機アームによる圧入を同時に行う一般的な打ち込み装置で両者を地盤に打ち込むのに要した時間は、対象例が6分36秒であったのに対し、試験例が1分46秒であった。そして、引き抜き強度は、写真に示すように対象例が573kgで脱抜されたのに対し、試験例では1020kgでも脱抜されなかった。
以上の結果から、本実施の形態によるグランドスクリュー1は、従来例と比べて打ち込みに要する時間が3分の1以下まで大きく短縮され、その引き抜き強度は2倍に増強されていることが分かった。この打ち込み時間の短縮は、螺旋羽根のピッチを大きくしたことで圧入動作がスムーズに横回転に変換されて適切なスパイラル動作を実現しやすくなったことが要因と推定され、引き抜き強度の増強は、その螺旋羽根の幅の大きさと角度がピッチの大きさと相まって、基礎杭としての安定性向上に繋がったことが要因と推定される。
図5は、上述したグランドスクリュー1を地盤に打ち込む際に用いるアダプタ4を示しており、図(A)はアダプタ4をグランドスクリュー1の頭部3に連結する前の状態、図(B)は連結したアダプタを介して図示しない打ち込み手段でグランドスクリュー1を打ち込んでいる状態であるが、上述した圧入動作と横回転動作を行う打ち込み装置を用いなくても、ハンマーや圧入動作だけの打ち込み装置を用いてもスムーズな打ち込み作業を実現可能とした点を特徴としている。
このアダプタ4は、円盤状の1対の噛み合い部材41,42が上下に重ねられて、相互に離間・密着方向の上下動作及び周方向の回転動作が所定範囲で可能な状態で連結されているとともに、これらによる内側空間にコイルバネ45が圧縮状態で収装されており、上側の噛み合い部材42をコイルバネ45の弾性反発力に抗して下向きに押下することで、その下面側が下側の噛み合い部材41の上面側を押圧し、押圧を解除するとこれらが所定距離まで弾性的に離間するようになっている。
斯かるアダプタ4を使用する際には、図5(A)に示すように下側の噛み合い部材41底面に設けた連結バー41b,41b,・・を、グランドスクリュー1の頭部3のボルト孔31の外縁側に挿通して連結することで、その中心軸線が軸体20の中心軸線に一致するようになっている。そして、下側の噛み合い部材41の上面外縁側には、平面視放射状に刻まれて側面視鋸歯状に見える噛み合い歯41aが形成され、上側の噛み合い部材41の下面外縁側にも噛み合い歯41aと対称形でこれと噛み合う形状の噛み合い歯42aが形成されている。
そして、図5(B)に示すように、図示しない打ち込み手段を用いて上側の組み合わせ部材42の上面を下向きに押圧又は打撃することにより、内蔵したコイルバネ45を圧縮しながら噛み合い歯42aの傾斜面が下側の組み合わせ部材41の噛み合い歯41aの傾斜面を押圧しながらこれを横回転させ、グランドスクリュー1に横回転を与える。
このように、グランドスクリュー1を地盤に打ち込む際に、下向きの圧入(打撃)動作の初期に僅かな横回転を与えることにより、螺旋羽根22の傾斜角度が大きいことと相俟ってスパイラル動作にスムーズに移行させることが可能となる。そのため、大がかりな打ち込み装置を用いなくてもハンマーのような打撃器具でも比較的容易にグランドスクリュー1を配設できるようになり、且つ、地盤へのスムーズな螺入により配設後の安定性も確保しやすいものとなる。
図6は、上述したグランドスクリュー1を地盤に打ち込む際に、その下部を垂直に支持しながらその正確なスパイラル動作を実現させるための打ち込み支持具5を示している。図(A)の正面図及び図(B)の平面図を参照して、この打ち込み支持具5は、金属製の器具であってC字状の鋼板からなる基台板50と、その中央に立設されてグランドスクリュー1を上下に挿通した状態で指示する支持筒55からなる。
その支持筒55は、図6(B)に示すように中央に挿通孔550を有した円筒状の部材であるが、基台板50に固定された樋状部品55bに樋状部品55aが蝶番55cで開閉可能に連結されてなるものであり、円筒状にした状態で鈎55dを掛けることでロックされるようになっており、そのロックを解除すれば図(C)に示すように樋状部品55aを開くことができ、基台板50の切り欠き部53を介して地盤に配設したグランドスクリュー1から取り外せるようになっている。
また、図6(C)に示すように、その挿通孔550の内周側にはグランドスクリュー1の螺旋羽根22の下面側形状に対応した螺子山551が螺旋状に形成されている。そのため、図(C)に示すようにグランドスクリュー1を上から挿通すれば、これを垂直に支持したままスパイラル動作をしながら先端が地盤表面に達し、その状態で頭部3に下向きの打撃・押圧を与えることで、そのままスパイラル動作を行いながら地盤の崩れを招くことなくスムーズに螺入させることができる。尚、この打ち込み支持具5に前述したアダプタ4を併用することで、打撃初期における螺子山551への衝撃を減少させることが可能となり、そのスパイラル動作が一層スムーズに行われるものとなる。
図7は、前述した打ち込み支持具5の応用例としての打ち込み支持具6を示している。この例では、基台板6を四角形にして四隅にレベル調整脚61a,61b,61c,61dを設けてあり、打ち込み支持具6を地盤上で鉛直に配置できるようにした点を特徴としている。即ち、図(B)に示すように、基台板6には2つの水準器64a,64bが互いに直角な向きで配設されており、これらを見ながら四隅の調整ツマミ62a,62b,62c,62dを回して基台板6を鉛直線に対し直角な状態に調整できるようになっている。
これにより、支持筒65の挿通孔650は鉛直な状態となるため、これに挿通したグランドスクリュー1は鉛直な状態で支持され、螺子山651に案内されて鉛直の状態で地盤に螺入されるものとなる。尚、図7(A)に記載の下孔用アダプタ69は、外径が螺子山651の内径にほぼ一致しており挿通孔650に挿入できるようになっており、その状態で下孔用のドリルを挿通孔690に挿通することにより、鉛直な状態で下孔を穿設することを可能としている。
図9は、図1に示したグランドスクリュー1に、構造物の支持高さの調整を行うためのスペーサー24Aを連結した状態を示している。このスペーサー24Aは、管状部材240の両端側にその開口部を塞ぐように円盤状の連結体243,244を備えており、グランドスクリュー1の連結体である頭部3と構造物との間に介装されて、グランドスクリュー1の長さを調整しながら構造物を水平に支持するものである。
図10は、そのスペーサー24Aとその管状部材240の長さを段階的に変更したスペーサー24B,24Cを斜視図で示している。その連結体243,244は、グランドスクリュー1の円盤状部材による頭部3と同じ構成とされて、同じ形状・配置とされた複数のボルト孔243a,244aを各々有しており、その中心軸線をグランドスクリュー1の中心軸線に対し一致した位置から所定範囲内でずらした位置との間で適宜調整しながら頭部3側に連結可能とされている。
そのため、図のように段階的に異なる長さの複数種類のスペーサー24A,24B,24Cをグランドスクリュー1と適宜組み合わせて用いることにより、図11に示すような傾斜地であっても、構築物の支持高さを各グランドスクリュー1の配設位置に応じて容易に調整しながら、水平に配置することができる。
また、この場合、図のような傾斜地にグランドスクリュー1,1,1,・・を架台7の脚71の想定位置に螺入して配設した後、そのグランドスクリュー1毎に、ソーラーパネル8を最も水平に近い位置にて支持可能な長さのスペーサーを選択し、各スペーサー上側の連結体244が各脚71の連結位置に最も近くなるように放射状のボルト孔部分が上下に重なる範囲で水平位置を調整しながら、下側の連結体243をグランドスクリュー1の頭部3に連結する、という手順の施工方法が推奨される。
即ち、グランドスクリューの長さは通常サイズで1200mm〜1600mm程度であるが、傾斜地に対応するために例えば1800mm以上の長尺のものを組み合わせて使用するところ、この場合、その頭部に打ち込み装置を連結すると全長2600m〜3000mmにも達するため、高い位置での困難な作業を余儀なくされるとともに、不安定な傾斜地に脚立を立てて行うことで作業効率の悪化と転倒事故を招きやすかった。また、長尺のグランドスクリューを螺入した場合、どうしても上端側の傾き量が大きくなり、連結部分における水平位置のずれも大きくなりやすかった。
そこで、図10に示したように段階的に長さの異なる複数種類(例えば300mm,400mm,500mm等)のスペーサー1A,1B,1Cを用意しておき、傾斜地の状況毎に対応可能な長さのものを各々選択して用いることにより、傾斜地を平らに整地したり脚立を用いた危険な作業を伴ったりすることなく、過剰な手間やコストを要さずに正確且つ安定的な施工を実現可能としたものである。
図12は、図11におけるグランドスクリュー1の頭部3又はスペーサー24A,24Cの連結体244と、架台7の脚71との間に介装して用いる接続アダプタ250を示している。この接続アダプタ250は、底板251に長円状のボルト孔251a,251aを有して、頭部3又は連結体244の放射状のボルト孔に対して所定範囲で水平方向にずらした状態でボルト止めできるとともに、その垂直板252,253には縦方向に延びた長円状のボルト孔252a,252a,253a,253aを有して、脚71に対し所定範囲で上下方向にずらした状態でボルト止めを行えるようになっており、3次元方向の微調整を可能としたものである。
以上、述べたように、グランドスクリューについて、本発明により過剰な手間やコストを要することなく、様々な地盤に対して安定的に配設できるようになった。
1 グランドスクリュー、2 本体部、3 頭部、4 アダプタ、5,6 打ち込み支持具、7 架台、8 ソーラーパネル、20 軸体、22 螺旋羽根、24A,24B,24C スペーサー、31,32,243a,244a ボルト孔、243,244 連結体

Claims (4)

  1. 円柱状部材の先端側をテーパー状に尖らせた軸体の外周面に先端側から長手方向所定範囲に亘って螺旋羽根を設けて螺子状に形成してなり、前記軸体基端側に設けた連結体に所定の打ち込み装置の連結部を連結した状態で地盤中にねじ込まれて基礎杭として使用される金属製のグランドスクリューにおいて、前記螺旋羽根は、前記軸体の地盤中に埋設される部分の3分の2以上に亘って設けられているとともに、長手方向に並列する羽根のピッチがその配設位置における前記軸体の直径よりも大きいものとされ、且つ、前記軸体外周面から遠心方向への突出幅が前記直径の4分の1以上とされており、前記軸体先端側のテーパー状の部分は、その外周面の前記軸体の中心軸線に対する傾斜角で1.5度以上の部分が、前記軸体の地盤に埋設される部分の2分の1以上を占める、ことを特徴とするグランドスクリュー。
  2. 管状部材の上下両端側を塞ぐように平板状の連結体を対で備えており、前記グランドスクリューの連結体と構造物との間に介装されて前記グランドスクリューの長さを調整しながら構造物を水平に支持するためのスペーサーであって、その上下の前記連結体のうち少なくとも下側の連結体が前記グランドスクリューの連結体に連結するための所定形状のボルト孔を複数有しており、その中心軸線を前記グランドスクリューの中心軸線に対し一致した位置と所定範囲ずらした位置との間で位置調整して連結可能とされている、ことを特徴とする請求項1に記載したグランドスクリューのスペーサー。
  3. 前記上下両端側の連結体は、連結対象である前記グランドスクリューの連結体と同一の構成とされている、ことを特徴とする請求項2に記載したスペーサー。
  4. 前記グランドスクリューの複数本を地盤の所定位置に螺入して配設した後、配設した前記グランドスクリュー毎に、請求項2または3に記載した複数種類の長さのスペーサーのうち構造物を最も水平に近い状態にて支持可能なものを選択し、上側の前記連結体が前記構造物の連結位置に最も近くなるようにその水平位置を調整しながら、下側の前記連結体を前記グランドスクリューの連結体に連結する、ことを特徴とする請求項1に記載したグランドスクリューの施工方法。
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