JP6404075B2 - 生体情報検出レーダ装置 - Google Patents

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本発明は、生体情報検出レーダ装置に関する。
従来、UWB(Ultra Wide Band)信号を送信して、壁やがれき等の障害物越しに、救助者等の生体を検出する生体検出レーダ装置が公知である。
特開2006−194716号公報
しかし、従来のレーダ装置は、生体の呼吸による胸郭や腹部の挙動、心拍等の生体情報を検知するために、高い解像度を求め、処理すべきデータ量が複雑かつ膨大となり、高性能CPU等の演算処理部や大容量の記憶部が必要で、非常に高価で大型であった。
つまり、寝室や病室、車内といった限られた範囲の狭い空間毎に、従来のようなレーダ装置を設置することは、多大な費用と手間がかかり、実用的でないといった問題があった。
そこで、本発明は、検出対象の生体情報を十分に検出可能としながらも、安価で小型に製造可能な生体情報検出レーダ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の生体情報検出レーダ装置は、M系列のPN符号をもったインパルス列のUWB信号を発信して、検出対象とする生体を含む複数の反射箇所からの反射信号を受信する生体情報検出レーダ装置であって、スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせて上記UWB信号を送信して、又は、スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせて上記反射信号を受信して、上記検出対象とする生体及び該検出対象とする生体以外の反射箇所を区別することなく反射時間を集計し、所定反射時間毎に上記反射信号が有りを意味する検知データと無しを意味する未検知データとを有する検出結果データを作成し、レーダ検出開始前に入力されて記憶されているマスクデータと上記検出結果データとを比較して所定距離範囲の上記検出結果データを抽出結果データとし、該抽出結果データの上記検知データと上記未検知データ夫々に1刻みの擬似値を反射時間順に対応させて上記検知データに対応する擬似値を合算した値である擬似合計値と、上記抽出結果データの上記検知データの数を数えた検知合計値と、を算出し、上記擬似合計値を上記検知合計値で割った擬似平均値を求め、さらに、次々と受信する上記反射信号に対して上記擬似平均値を算出し、所定セット検出時間内の複数の上記擬似平均値の平均値である比較用平均値を算出して1セットの検出として記憶し、複数セット分の上記比較用平均値を、夫々、比較して変動を検出して、上記検出対象とする生体の正常・異常を検知するものである。
本発明によれば、小ビットのA/D変換器、もしくは、単なる1ビットの比較器といった安価なものであっても高感度を実現できる。高速なサンプリングにもかかわらずデータ量を少なくできる。大きなバッファを必要とせず、長距離からの反射信号を検出できる。安価なFPGAやマイクロコンピュータといった集積回路(LSI)で十分な解像度が得られ、容易かつ安価に製造できると共に小型化を実現できる。距離変化だけでなく反射強度、反射角度の変化にも対応できる。
本発明のレーダ装置の実施形態を示す構成図である。 処理を説明するためのブロック図である。 処理を説明するためのフロー図である。 検出結果データを説明するための図である。 検出結果データを説明するための図である。 処理を説明するためのフロー図である。 別の検出結果データを説明するための図である。 他の実施形態のブロック図である。 レーダ本体の一例を示す全体図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
以下、図示の実施形態に基づき本発明の生体情報検出レーダ装置を詳説する。
図1に示すように、生体が異常か否かを検知するためのレーダ本体1は、UWB信号Taを発信するための送信部11と、送信部11から送信したUWB信号Taが検出対象とする生体を含む複数の反射箇所Zにより反射した反射信号Waを受信するための受信部12と、送信部11及び受信部12にデータを送受信可能に接続されると共にMPUやFPGA等によって構成され制御部と演算部と記憶部を有する処理部(デジタル処理)16と、処理部16に接続されパーソナルコンピュータ(PC)等のレーダ用情報処理装置(外部機器)9とデータを送受信するためのデータ入出力部(インターフェース)17と、を備えている。
図示省略するが、レーダ本体1は、病室や寝室の壁や天井、ベットの枠体、車内のダッシュボードや天井等の所定位置に配設され、検出対象とする生体の呼吸による胸郭や腹部の挙動や心拍等の生体情報を検出して、生体が異常か否かを検知するためのものである。
図2に示すように、レーダ本体1は、タイミング発生部21からのスタートタイミング(スタート命令)によってM系列のPN符号を発生させるための擬似乱数発生部22と、タイミング発生部21からのスタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせてUWB信号Taを送信するための送信可変遅延部23と、M系列のPN符号をUWB信号Taにするためのインパルス発生部24と、送信用増幅部25と、UWB信号Taを送信するための送信アンテナ26と、を備えている。
ここで、説明を容易にするために、ビット数や周波数等を一例として具体的な数値で説明する。
レーダ本体1の処理部16は、図2及び図3に示すように、タイミング発生部21からのスタートタイミング(命令)により擬似乱数発生部22にてM系列のPN符号のビット列を31ビット生成する(PN符号生成処理)。
送信可変遅延部(プログラマブル遅延素子)23にてタイミング発生部21からのスタートタイミングよりも、後述のサンプリング周期よりも小さい所定遅延時間遅らせる(ディレイ付与処理)。
スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせた(ディレイを付与した)M系列のPN符号のビット列をインパルス発生部24にて、M系列のPN符号をもったUWBインパレス列信号にし、送信用増幅部25にて増幅し、送信アンテナ26からM系列のPN符号をもったUWB信号Ta(アナログ)として送信する(UWB信号送信処理)。
UWB信号Taは、ビットレートが50MHz(パルスの最小間隔が20nsのインパルス列)のUWBインパルス列である。
そして、検出対象とする生体を含む複数の反射箇所Z(図1乃至図3及び図8に於ては1つの円として図示する)によって、UWB信号Taが反射した反射信号Waを、受信部12の受信アンテナ31で受信し、受信用増幅部32で増幅した後、検波部33で復調し、再度、変換用増幅部34で増幅させる。
その後、受信した反射信号WaをA/D変換部(小ビットのA/D変換器、又は、1ビットの比較器)35にて、所定閾値と比較し、「1」と「0」の受信デジタルデータに変換し、FPGAやMPUといった集積回路等で構成される処理部16(制御部と演算部と記憶部を有している処理部16)に送信する(受信デジタル変換処理)。
処理部16において、受信デジタルデータを、複数の固定遅延部51,51を介して、各固定遅延部51,51と対応するシフトレジスタに格納し、サンプリング部52にて各シフトレジスタから順次データを所定サンプリング周期(時間)で取り出す。所定サンプリング周期を3.2GHz(所定サンプリング時間を312.5ps)としてオーバーサンプリングを行い、その後、50MHzで復調する(受信サンプリング処理)。
このように、サンプリング時間よりも短い時間をもった固定遅延部51,51を用いて、受信側で複数のサンプリングを行うことにより、解像度を向上させ、安価なLSI等の処理部16でも十分なサンプリングを行うことを可能としている。この固定遅延部51は厳密な遅延値を持つものが好ましい。
図3に示すように、サンプリング部52の64ビットシフトレジスタに、受信デジタルデータを格納(記憶)し、64本の信号(データ)を取り出して64ビットレジスタに格納して、312.5ps(1/3.2GHz)ずつサンプル時間のずれた64本の50MHz信号として処理を行う。そして、64本の信号を、夫々、0番から63番の31ビットシフトレジスタに送る(受信サンプリング処理)。
処理部16の擬似乱数相関計算部53にて、各31ビットシフトレジスタに格納した受信デジタルデータを、検出対象の生体及び検出対象の生体以外の反射箇所Zを区別することなく、演算処理する(M系列のPN符号を用いてPN相関計算を行う)。一致か否か(不一致)を判定し、一致を「1」とする検知データと、不一致を「0」とする未検知データを有する検出結果データを算出する。
0番から63番までの31ビットシフトレジスタをPN相関計算し、50MHzを一周期として処理することで、20ns(1/50MHz)の遅延間隔を312.5ps(1/3.2GHz)刻みで計測することになる。
さらに、0番〜63番の検出結果データを64ビットレジスタに格納し、50MHzで二周期の計測を行って、一周期遅れた信号(データ)、即ち、20ns前に検出されたデータとする。この変換データを64番〜127番の検出結果データとする。
つまり、タイミング発生部21からのスタートタイミング(タイミング発生時刻)を基準として、サンプリングするまでにかかった時間を反射時間とし、64番〜127番の検出結果データを反射時間が0ns〜20nsまでの間で312.5ps刻みで計測した反射信号Waの検出結果データとし、0番〜63番の検出結果データを反射時間が20nsを越え40nsまでの間で312.5ps刻みで計測した反射信号Waの検出結果データとして、検出対象の生体及び検出対象の生体以外の反射箇所Zを区別することなく、反射時間順に、集計し、検出結果データ保持部54(128ビットシフトレジスタ)に格納する(検出結果データ作成処理)。この手法を繰り返せば、より計測距離を拡張できる。
図4に示すように、検出結果データ保持部54に記憶(格納)された「1」と「0」の検出結果データ(列)は、312.5psで刻んだ反射時間を有する反射信号Wa(所定反射時間毎に反射信号Wa)があるか否かを意味する。「1」は反射信号Waが「有り」を意味し、「0」は反射信号Waが「無い」を意味する。
検出結果データ保持部54の格納室を1〜128の番号で呼ぶと、反射時間の速い順に検出結果データを並べている。
1番格納室に格納した検出結果データは、スタートタイミングを基準としてサンプリングするまでに312.5psかかった反射信号Wa(反射時間が312.5psの反射信号Wa)があったか否かを意味し、図4において未検知データなので「無し」を意味する。
128番格納室に格納した検出結果データは、反射時間が40000ps(40ns)の反射信号Waがあるか否かを意味し、図4に於て検知データなので「有り」を意味する。
そして、反射時間は、レーダ本体1から反射箇所Zまでの距離データと同じ意味をもつため、図5に示すように、検出結果データ保持部54に格納した検出結果データは、レーダ本体1から、4.6875cm刻みに、反射箇所Zがあるか否かを意味するビット列となる。反射箇所Zの個数ではなく、有無を意味する(距離を示す横軸に投影して現われた数のような意味をもつ)。
1番格納室に格納した検出結果データは、レーダ本体1から4.6875cmの位置に反射箇所があるか否かを意味し、図5に於て未検知データなので反射箇所が「無し」を意味する。
128番の格納室に格納した検出結果データは、レーダ本体1から600cmの位置に反射箇所Zがあったか否かを意味し、図5に於て検知データなので反射箇所Zが「有り」を意味する。
さらに、図5に示すように、検出結果データに対して、反射時間の速い(レーダ本体1から近い)ことを意味する検出結果データ順に、1刻みで擬似値を対応させている。
この擬似値は、312.5刻み(所定検知時間刻み)の反射時間を1刻み(整数)に置き換えた擬似反射時間値と言える。あるいは、4.6875cm刻み(所定検知距離刻み)のレーダ本体1からの距離を、1刻み(整数)に置き換えた擬似距離値とも言える。
ここで、図2及び図3に於て、処理部16のマスクデータ保持部(記憶部)55は、検出結果データから必要なものだけを取り出すための128ビットのマスクデータを、予め(レーダ検出開始前に)、記憶している(マスクデータ記憶処理)。
処理部16は、マスクデータと検出結果データを比較して、所望距離範囲の検出結果データを取り出すデータ抽出処理(結果データ抽出処理)を行う。
例えば、レーダ検出開始前に、レーダ本体1から4.0m〜4.3mの所定距離範囲に検出対象とする生体が存在することを意味するレーダ測定範囲の設定情報を、データ入出力部17を介して処理部16に入力する。つまり、レーダ本体1から4.0m未満の距離範囲に対応する検出結果データと、4.3mを越える距離範囲に対応する検出結果データと、を不要とし(マスクし)、4.0m〜4.3mの距離範囲に対応する検出結果データが必要であるというマスクデータが入力される(マスクデータ入力処理)。
マスクデータを設定(記憶)可能とすることで、所定距離範囲からの反射信号Taを抽出でき、処理を迅速かつ効率よく行える。
そして、結果データ抽出処理にて、図5に示すように、レーダ本体1から4.0m〜4.3mの距離範囲に対応する86番〜91番格納室の検出結果データを取り出し抽出結果データとする(レーダ本体1から4.0m未満の距離範囲に対応する1番〜85番格納室の検出結果データと、4.3mを越える距離範囲に対応する92番〜128番格納室の検出結果データと、を除外する)。
なお、レーダ測定範囲の設定情報を入力しない場合は、全ての検出結果データを抽出結果データとする。
そして、図6に示すように、抽出結果データを用いて、検知データの数を数えた値である検知合計値eを求める検知合計算出処理と、検知データに対応する擬似値を合算した値である擬似合計値fを求める擬似値合計処理と、を行い、さらに、擬似合計値fを検知合計値eで割った(除算した)値である擬似平均値Gを求めて、記憶する(擬似平均値演算処理)。擬似平均値Gは、反射時間の平均時間と同じ意味である。言い換えると、レーダ本体1から複数の反射箇所Zまでの平均距離と同じ意味である。
なお、検出結果データや抽出結果データを、データ入出力部17を介して、情報処理装置9に出力(送信)しても良い。
ここで、図5に示す検出結果データを、第1UWB信号Ta1の反射である第1反射信号Wa1のデータとすると、検知データは4つなので、検知合計値eは「4」となる。擬似合計値fは、「86+87+89+91=353」となる。擬似平均値Gは「353÷4=88.25」となる。
ここで、送信アンテナ26から、UWB信号Taが所定遅延時間をもって、次々と送信されている(相互に異なるディレイが送信可変遅延部23により付与されたUWB信号Taが次々送信されている)。受信アンテナ31は、次々と、反射信号Waを受信する。
図1に於て、処理部16の擬似平均値演算部56は、次々と受信する反射信号Waに対して、擬似平均値処理をおこなって擬似平均値Gを算出する。
そして、処理部16は比較用平均値演算部57にて、所定セット検出時間内に算出した複数の擬似平均値Gの平均値である比較用平均値Jを算出する(比較用平均値算出処理)を行う。
処理部16は、所定セット検出時間内において、送信可変遅延部23により付与されたディレイが異なる複数回(例えば100回)のUWB信号Taの送信に対応する夫々の(例えば1000個の)反射信号Waの検出結果データについて、夫々、擬似平均値Gを算出し、算出した複数(例えば1000個)の擬似平均値Gの平均値である比較用平均値Jを求めるまでを、1セットの検出として記憶している(比較用平均値算出処理)。複数回のレーダ検出を行って平均値を求めることで測定距離を収束させている。
その後、処理部16は、複数セットの検出を行って(所定セット検出時間内の比較用平均値算出処理を複数回行って)、複数セット毎に比較用平均値Jを算出し、算出した複数セット分の比較用平均値Jを、変動検出部58にて、夫々比較して変動を検出している(変動検出処理)。
例えば、図5の検出結果データの擬似平均値Gを求める(第1回目の擬似平均値演算処理)。
そして、図7に示す検出結果データを、第1UWB信号Ta1と異なる所定遅延間をもった(送信可変遅延部23により付与した)第2UWB信号Ta2の反射である第2反射信号Wa2のデータとする。マスクデータは同じとする。また、図5においてZaで示す反射箇所が、図においてはレーダ本体1から離れた位置に移動している。
検知合計値eは「5」、擬似合計値fは「86+87+89+90+91=443」で、擬似平均値Gは「443÷5=88.6」である(第2回目の擬似平均値演算処理)。
また、図示省略するが、第1UWB信号Ta1及び第2UWB信号Ta2と異なる所定遅延時間をもった第3UWB信号Ta3の反射である第3反射信号Wa3のデータが、図の検出結果データと同じであると、擬似平均値Gは88.25である(第3回目の擬似平均値演算処理)。
例えば、所定セット検出時間内で第1〜第3回の擬似平均値演算処理を行ったとし、算出した3つ擬似平均値Gの平均値である比較用平均値J(265.1÷3)を1セットの検出結果として求めて記憶する(比較用平均値算出処理)。
そして、処理部16は、所定セット検出時間内で得た比較用平均値J(1回目のセット検出)と、その後の所定セット検出時間内で得た比較用平均値J(2回目のセット検出)と、を比較し、変動を検出する(変動検出処理)。
さらに、比較用平均値Jの変動は、複数の反射箇所Z内の検出対象となる生体の動き、(呼吸による胸郭や腹部の変化や挙動、心拍等の生体情報)として現われたもの(同じ意味のもの)であり、処理部16の異常検知部59にて、この変動の衰退、停止、急変、閾値を外れる変動、等の変化を読み取って、検出対象の生体が正常か異常かを検知している(異常検知処理)。
ここで、図8に示す他の実施形態では、受信アンテナ31とサンプリング部52の間に受信可変遅延部60を設け、受信側で、タイミング発生部21のスタートタイミングとの同期をずらしているものである(上述の実施形態の送信可変遅延部23は省略している)。
また、サンプリング周期を3.2GHzとして、1回のレーダ検出では距離に換算して4.6875cm刻みで生体情報を検出していても、図1乃至図7の実施形態のように送信可変遅延部23によってタイミング発生部21のスタートタイミングに対して所定遅延時間ずらしつつ次々送信することで、又は、図8の他の実施形態のようにタイミング発生部21のスタートタイミングに合わせて次々送信したUWB信号Taが反射箇所Zによって次々と戻ってくる反射信号Waをタイミング発生部21のスタートタイミングに対して受信可変遅延部60にて所定遅延時間ずらしつつサンプリング(受信)することで、レーダ本体1と反射箇所Zとの距離を擬似的に変化させ、4.6875cm(サンプリング間隔)の間を細かく区切って検出する(4.6875cmの間を埋めるように検出する)ことと同じ検出結果を得ている。
つまり、送信側又は受信側に、サンプリング周期よりも短い遅延(ディレイ)を意図的に設定可能な可変遅延部(プログラマブルな遅延部)を介設し、送信側と受信側のクロックを意図的にずらして非同期にし、検出の繰り返しごとに遅延時間を調整し(順次ずらし)、準モンテカルロ的な確立で真の距離値に近づくようにしている。
UWB信号Taの送信、又は、受信(サンプリングのタイミング)の際に、タイミング発生部21からのスタートタイミングに対して意図的にディレイを付与する(所定遅延時間ずらす)ことで、レーダ本体1と反射箇所Zとの距離を擬似的に変化させ、付与したデイレイが異なる複数の検出結果データを得ている。小さいディレイにするほど、4.6875cmの間を細かく区切って検知していることと同じ効果が得られ0.1mm近い解像度を得て、生体情報を検出している。
また、半導体の熱雑音による内部遅延の変化はランダムと考えられるため、固定遅延部や可変遅延部の遅延ステップを、熱雑音による内部遅延よりも小さく設定して、モンテカルロ的なさらなる収束が得られる。また、解像度をさらに向上させることができる。
また、アナログ回路は小規模なフロントエンドのみで、あとはデジタル処理で実現しているため、容易に小型化できると共に低コストで製造が可能となる。例えば、図9に示すように、レーダ本体1の基板(盤)ケーシング10は、高さ寸法Hが70mm〜75mm、前後寸法Lが20mm〜25mm、横寸法Kが115mm〜135mmで製造可能である。言い換えると161000mm〜253125mmの空間に収まるように、非常にコンパクトに製造可能である(高さ寸法H×前後寸法L×横寸法Kが小さい)。しかも、重量も100gと軽量である。また、小電力(30V未満の電力)で作動可能で、例えば、5V、500mA(USBバスパワー)や、車両の12Vソケット電源からの電力であっても十分に作動させることができる。
また、検出対象となる生体の距離(位置)が分かっている場合、マスクデータによって、反射信号Waの絞り込みができる。したがって、算出される平均値(擬似平均値Gや比較用平均値J)の変動が顕著になり、感度(S/N)が向上する。また、複数のマスクデータを設定・記憶可能とすれば、使い分けにより、レーダ検出(測定)回数を増加させることなく、検出対象となる複数の生体に対して、個別に正常・異常を検知できる。
ここで、本発明の生体情報検出レーダ装置に用いる最適な制御方法(言い換えると、生体情報検出方法)を説明する。
検出対象とする生体の正常・異常を検知するための方法であって、スタートタイミングによってM系列のPN符号をもったデジタルデータ発生させるPN符号生成工程と、M系列のPN符号をもったデジタルデータをM系列のPN符号をもったアナログのインパルス列のUWB信号Taを送信するUWB送信工程と、検出対象とする生体を含む複数の反射箇所ZによってUWB信号Taが反射した反射信号Waを受信して受信デジタルデータに変換する受信デジタル変換工程と、変換した受信デジタルデータを所定サンプリング周期でオーバーサンプリングする受信サンプリング工程と、を有し、スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせてUWB信号Taを送信させる、又は、スタートタイミングよりも所定時間遅延させて反射信号Waをサンプリング(受信)させるためのディレイ付与工程を有している。
また、受信デジタルデータを、検出対象とする生体及び生体以外の反射箇所を区別することなく、演算処理して、(所定時間刻みの)所定反射時間毎に反射信号Waが有りを意味する検知データと無しを意味する未検知データとを有する検出結果データを作成する検出結果データ作成工程を有している。
また、予め(レーダ検出開始前に)入力されて記憶されているマスクデータと検出結果データを比較して所望距離範囲の検出結果データを抽出結果データとして取り出す結果データ抽出工程と、を有している。
また、抽出結果データの検知データの数を数えて検知合計数eを求める検知合計演算工程と、抽出結果データの検知データと未検知データ夫々に擬似値を対応させて検知データに対応する擬似値を合算した値である擬似合計値fを求める擬似値合計演算工程と、擬似合計値fを検知合計値eで割った値である擬似平均値Gを求める擬似平均値演算工程と、を有している。
また、次々と受信する反射信号Waに対して擬似平均値Gを算出し、所定セット検出時間内に算出した複数の擬似平均値Gの平均値である比較用平均値Jを算出し、1セットの検出として記憶する比較平均値演算工程を有している。
また、算出した複数セット分の比較用平均値Jを、夫々、比較して変動を検出する変動検出工程と、変動検出工程で検出した変動の変化を読み取って検出対象の生体が正常か否かを検知する異常検知工程を有している。
なお、本発明は、設計変更可能であって、レーダ本体1に、生体の異常を検知すると、音声や光等で警告する警告手段を設けても良い。また、レーダ本体1からの検出結果データ、抽出結果データ、擬似平均値G、比較用平均値J、変動結果データや、異常検知データを、データ入出力部17を介して、レーダ用情報処理装置9のCPU等の演算処理部とRAM、ROM、ハードディスク等の記憶部とを有する処理機本体90に送信して、レーダ用情報処理装置9の液晶モニタ等の表示手段92に変動検知表示や変動グラフ表示、あるいは、スピーカ等の音声出力手段93による音声出力を行なって、レーダ本体1から離れた、ナースセンタ等の(レーダ本体1の設置空間と異なる)別の空間に居る監視者に、異常を伝達するように構成するも良い。
以上のように、本発明の生体情報検出レーダ装置は、M系列のPN符号をもったUWB信号Taを発信して、検出対象とする生体を含む複数の反射箇所Zからの反射信号Waを受信して、検出対象とする生体及び検出対象とする生体以外の反射箇所Zを区別することなく反射時間を集計し、かつ、平均値を算出し、算出した平均値の変動を検出して、検出対象とする生体の正常・異常を検知するので、小ビット、もしくは安価な単なる1ビットの比較部でも高感度を実現できる。高速なサンプリングにもかかわらずデータ量を少なくできる。大きなバッファを必要とせず、長距離からの反射信号を検出できる。安価なFPGAやマイクロコンピュータといった集積回路(LSI)で十分な解像度が得られ、容易かつ安価に製造できると共に小型化を実現できる。距離変化だけでなく反射強度、反射角度の変化にも対応できる。
検知合計値
擬似合計値
擬似平均値
比較用平均値
Ta UWB信号
Wa 反射信号
Z 反射箇所

Claims (1)

  1. M系列のPN符号をもったインパルス列のUWB信号(Ta)を発信して、検出対象とする生体を含む複数の反射箇所(Z)からの反射信号(Wa)を受信する生体情報検出レーダ装置であって、
    スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせて上記UWB信号(Ta)を送信して、又は、スタートタイミングよりも所定遅延時間遅らせて上記反射信号(Wa)を受信して、上記検出対象とする生体及び該検出対象とする生体以外の反射箇所(Z)を区別することなく反射時間を集計し、所定反射時間毎に上記反射信号(Wa)が有りを意味する検知データと無しを意味する未検知データとを有する検出結果データを作成し、レーダ検出開始前に入力されて記憶されているマスクデータと上記検出結果データとを比較して所定距離範囲の上記検出結果データを抽出結果データとし、該抽出結果データの上記検知データと上記未検知データ夫々に1刻みの擬似値を反射時間順に対応させて上記検知データに対応する擬似値を合算した値である擬似合計値(f)と、上記抽出結果データの上記検知データの数を数えた検知合計値(e)と、を算出し、上記擬似合計値(f)を上記検知合計値(e)で割った擬似平均値(G)を求め、さらに、次々と受信する上記反射信号(Wa)に対して上記擬似平均値(G)を算出し、所定セット検出時間内の複数の上記擬似平均値(G)の平均値である比較用平均値(J)を算出して1セットの検出として記憶し、複数セット分の上記比較用平均値(J)を、夫々、比較して変動を検出して、上記検出対象とする生体の正常・異常を検知することを特徴とする生体情報検出レーダ装置。
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