JP6403972B2 - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ブレーキ制御装置に関し、より詳しくは、車両が走行している路面の路面摩擦係数が左右で異なるスプリット路に対応したブレーキ制御に関する。
従来、車両用ブレーキ制御装置として、車両減速度に基づいて路面摩擦係数を推定し、推定された路面摩擦係数に基づいてアンチロックブレーキ制御における車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧制御することで、車輪ブレーキの制動力を減少させるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2011−105208号公報
ところで、車両が走行している路面の路面摩擦係数が左右で異なるスプリット路においては、高摩擦係数側の車輪に荷重がかかりやすくなるため、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力の増減がブレーキフィーリングに影響を及ぼすこととなる。このとき、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力の変動が大きくなると、ブレーキフィーリングが悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、スプリット路を走行しているときのブレーキフィーリングを向上させることができる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の車両用ブレーキ制御装置は、車輪のスリップ量もしくはスリップ率が制御介入閾値以上となった場合に減圧制御を実行するアンチロックブレーキ制御手段と、車両が走行している路面の路面摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との許容できる差圧を設定する差圧設定手段と、を備え、前記スプリット路判定手段は、スプリット路のレベルを判定し、前記アンチロックブレーキ制御手段は、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧が前記許容できる差圧を超えないように高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する差圧制御を実行し、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧が前記許容できる差圧内である場合において、高摩擦係数側の車輪のスリップ量もしくはスリップ率が前記制御介入閾値以上となった場合に高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させ、前記減圧制御開始時に車輪ブレーキのブレーキ液圧を所定の減圧量で減圧させ、前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記所定の減圧量を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さくし、前記スプリット路のレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記制御介入閾値を小さくすることを特徴とする。
このような構成によると、スプリット路を走行しているときのアンチロックブレーキ制御による減圧制御開始時の高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の急激な減圧を抑えることができる。これにより、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力の急激な変動を抑えることができるので、スプリット路を走行しているときのブレーキフィーリングを向上させることができる。また、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力の変動を抑えることができることで、スプリット路を走行しているときの車両の安定性を向上させることができる。また、このような構成によると、スプリット路を走行しているときの高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の減圧を、差圧制御の場合と、スリップ量が制御介入閾値以上となった場合のそれぞれで適切に制御することができる。これにより、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
前記した装置において、前記アンチロックブレーキ制御手段は、前記スプリット路のレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記所定の減圧量を小さくする構成とすることができる。
このような構成によると、スプリット路の度合いに応じて好適にブレーキ制御を行うことができるので、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
前記した装置は、各車輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧と、各車輪の車輪減速度とに基づいて各車輪に対応した路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段を備え、前記スプリット路判定手段は、前記路面摩擦係数推定手段によって推定された路面摩擦係数に基づいてスプリット路であるか否かを判定する構成とすることができる。
このような構成によると、アンチロックブレーキ制御によるブレーキ液圧の減圧後、ブレーキ液圧の増圧をし始めた後でなければ算出できない車両減速度に基づいて路面摩擦係数を推定する方法に比べ、迅速に路面摩擦係数を推定することができる。これにより、早いタイミングでスプリット路であるか否かを判定することができるので、より適切なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
前記した装置において、前記路面摩擦係数推定手段は、車輪毎に、前記ブレーキ液圧が小さいほど、路面摩擦係数を低摩擦係数側に推定し、前記車輪減速度の絶対値が大きいほど、路面摩擦係数を低摩擦係数側に推定する構成とすることができる。
前記した装置において、前記路面摩擦係数推定手段は、ブレーキ入力があるという第1条件と、車輪のスリップ量もしくはスリップ率が所定の閾値以上であるという第2条件と、車輪が減速中であるという第3条件と、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードがブレーキ液圧を減少させる減圧モードでないという第4条件を満たした場合に、路面摩擦係数を推定する構成とすることができる。
前記した装置において、前記路面摩擦係数推定手段は、前記第1条件を満たし、かつ、前記第2条件、前記第3条件および前記第4条件のうちいずれか1つの条件を満たさない場合には、路面摩擦係数の前回値を保持する構成とすることができる。
前記した装置において、前記スプリット路判定手段は、同軸上の左右の車輪に対応した2つの路面摩擦係数の差が第1閾値以上であり、かつ、複数の車輪に対応した複数の路面摩擦係数のうち2番目に小さな路面摩擦係数が第2閾値未満である場合に、スプリット路であると判定する構成とすることができる。
前記した装置において、前記アンチロックブレーキ制御手段は、車輪のスリップ量もしくはスリップ率が前記制御介入閾値以上となった場合において、基本減圧制御と漸減圧制御とを続けて行う減圧サイクルで車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させ、前記基本減圧制御においては、車輪ブレーキのブレーキ液圧を前記所定の減圧量で減圧させる制御を行い、前記漸減圧制御においては、所定時間、車輪ブレーキのブレーキ液圧を保持する一時保持制御と、当該一時保持制御の後、車輪速度が減少傾向にある場合には、前記基本減圧量よりも小さい量で車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させる微小減圧制御とを行う構成とすることができる。
このような構成によると、基本減圧制御で高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させた後、漸減圧制御で高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を調整することができるので、より適切なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
前記した装置において、前記アンチロックブレーキ制御手段は、前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記制御介入閾値を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さくする構成とすることができる。
このような構成によると、スプリット路を走行しているときには、高摩擦係数側の車輪のスリップ量が小さい段階で早めにアンチロックブレーキ制御を開始することができる。これにより、アンチロックブレーキ制御による高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の減圧がより小さくなるため、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力の急激な変動をより抑えることができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
前記した装置において、前記アンチロックブレーキ制御手段は、各車輪ブレーキの前記所定の減圧量を、車輪減速度に基づいて設定し、前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記車輪減速度に基づいて設定される前記所定の減圧量を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さく設定する構成とすることができる。
このような構成によると、車両の状態(車輪減速度)に応じて所定の減圧量をより適切に設定することができるので、より適切なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
本発明によれば、スプリット路を走行しているときのブレーキフィーリングを向上させることができる。
第1の実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係る制御部の構成を示すブロック図である。 車輪減速度と基本減圧量との関係を示すマップである。 第1の実施形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態における車両速度、左右の車輪の車輪速度および左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧を示すタイムチャート(a)と、高摩擦係数側のブレーキ液圧の一部を拡大して示すタイムチャート(b)である。 比較例における車両速度、左右の車輪の車輪速度および左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧を示すタイムチャートである。 第2の実施形態に係る制御部の構成を示すブロック図である。 車両減速度と制御介入閾値との関係を示すマップである。 第2の実施形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態における車両速度、左右の車輪の車輪速度および左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧を示すタイムチャート(a)と、高摩擦係数側のブレーキ液圧の一部を拡大して示すタイムチャート(b)である。
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置Aは、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ制御装置Aは、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪Wには、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダMCから供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダHが備えられている。マスタシリンダMCとホイールシリンダHとは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、通常時(液圧ユニット10の非制御時)には、ブレーキペダルBPの踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダMCで発生したブレーキ液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダHに供給される。
制御部100には、マスタシリンダMCの圧力を検出する圧力センサ91と、各車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ92とが接続されている。そして、この制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、各センサ91,92からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部100の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、マスタシリンダMCと車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとの間に配置されている。マスタシリンダMCの二つの出力ポートM1,M2は、液圧ユニット10の入口ポート10aに接続され、出口ポート10bが、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時は液圧ユニット10内の入口ポート10aから出口ポート10bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
液圧ユニット10には、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに対応して四つの入口弁1、四つの出口弁2、および四つのチェック弁1aが設けられている。また、液圧ユニット10には、マスタシリンダMCの出力ポートM1,M2に対応した各液圧路11,12のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、オリフィス5aが設けられている。また、液圧ユニット10には、各ポンプ4を駆動するための共通のモータ6が設けられている。
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMCとの間に設けられた常開型の比例電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により閉塞されることで、ブレーキペダルBPから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達する液圧を遮断する。
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとリザーバ3との間に設けられた常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により開放されることで、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに加わる液圧をリザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流れを許容する。
リザーバ3は、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する機能を有している。
ポンプ4は、リザーバ3とマスタシリンダMCとの間に設けられており、リザーバ3で貯溜されているブレーキ液を吸入し、そのブレーキ液をオリフィス5aを介してマスタシリンダMCに戻す機能を有している。
入口弁1および出口弁2は、制御部100により開閉状態が制御されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダHのブレーキ液圧を制御する。例えば、入口弁1が開、出口弁2が閉となる通常状態では、ブレーキペダルBPを踏んでいれば、マスタシリンダMCからの液圧がそのままホイールシリンダHへ伝達して増圧状態となり、入口弁1が閉、出口弁2が開となれば、ホイールシリンダHからリザーバ3側へブレーキ液が流出して減圧状態となり、入口弁1と出口弁2が共に閉となれば、ブレーキ液圧が保持される保持状態となる。
次に、制御部100の詳細について説明する。
制御部100は、液圧ユニット10を制御して各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに設定したブレーキ液圧を与えることにより車両を安定化させる制御を実行する装置である。このため、制御部100は、図3に示すように、車両速度取得手段111と、車輪減速度取得手段112と、ブレーキ液圧取得手段113と、路面摩擦係数推定手段120と、アンチロックブレーキ制御手段130と、スプリット路判定手段140と、差圧設定手段150と、記憶手段190とを主に備えて構成されている。
車両速度取得手段111は、車輪速センサ92から、車輪速度WSの情報(車輪速センサ92のパルス信号)を取得し、この車輪速度WSの情報に基づいて公知の手法により車両速度Vを算出して取得する手段である。算出した車両速度Vは、アンチロックブレーキ制御手段130に出力される。
車輪減速度取得手段112は、各車輪速センサ92から取得した車輪速度WSの情報に基づいて、各車輪Wの車輪減速度WDを算出して取得する手段である。詳しくは、車輪減速度取得手段112は、今回の車輪速度WSから前回の車輪速度WSを引いて車輪Wの車輪減速度WDを算出する。つまり、車両の減速時は、車輪減速度WDはマイナスの値となっている。そして、車輪減速度取得手段112は、車輪W毎に車輪減速度WDを算出すると、算出した各車輪減速度WDを路面摩擦係数推定手段120およびアンチロックブレーキ制御手段130に出力する。
ブレーキ液圧取得手段113は、各車輪Wに対応した車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダH内のブレーキ液圧Pbを取得する手段である。具体的に、ブレーキ液圧取得手段113は、圧力センサ91から取得するマスタシリンダ圧と、アンチロックブレーキ制御手段130から取得する各入口弁1および各出口弁2の制御履歴とに基づいて各ホイールシリンダH内のブレーキ液圧Pbを推定して取得している。そして、ブレーキ液圧取得手段113は、各ホイールシリンダ内のブレーキ液圧Pbを推定すると、推定した各ブレーキ液圧Pbを路面摩擦係数推定手段120に出力する。
路面摩擦係数推定手段120は、車輪減速度取得手段112から取得した各車輪Wの車輪減速度WDと、ブレーキ液圧取得手段113から取得した各ホイールシリンダH内のブレーキ液圧Pbとに基づいて、各車輪Wに対応した路面摩擦係数を推定する手段である。具体的に、路面摩擦係数推定手段120は、各車輪Wの車輪減速度WDと、各ホイールシリンダH内のブレーキ液圧Pbと、路面摩擦係数推定マップとに基づいて各車輪Wに対応した路面摩擦係数を推定している。
ここで、路面摩擦係数推定マップは、車輪減速度WDの大きさ(絶対値)と、ブレーキ液圧Pbと、路面摩擦係数とを関連付けるために予め設定されたマップであり、実験やシミュレーション等により予め設定されている。この路面摩擦係数推定マップでは、車輪減速度WDの大きさが大きくなるほど、路面摩擦係数が小さくなり(低摩擦係数側になり)、ブレーキ液圧Pbが小さくなるほど、路面摩擦係数が小さくなるように設定されている。
路面摩擦係数推定手段120は、ブレーキ液圧Pbや車輪減速度WDの大きさが路面摩擦係数推定マップに示す数値以外の数値である場合には、線形補間により路面摩擦係数を推定する。
また、路面摩擦係数推定手段120は、圧力センサ91から取得したマスタシリンダ圧と、アンチロックブレーキ制御手段130から取得したアンチロックブレーキ制御の液圧制御モードの情報およびスリップ量SLと、車輪減速度取得手段112から取得した各車輪Wの車輪減速度WDとに基づいて、路面摩擦係数の推定を行うか否かを判定する機能も有している。具体的に、路面摩擦係数推定手段120は、マスタシリンダ圧が0よりも大きい、つまりブレーキ入力があるという第1条件と、スリップ量SLが制御介入閾値TH1よりも小さな所定の閾値TH2以上であるという第2条件と、車輪減速度WDが負である、つまり車輪Wが減速中であるという第3条件と、液圧制御モードが減圧モードでないという第4条件のすべての条件を満たした場合に、路面摩擦係数推定マップに基づいた路面摩擦係数の推定を行っている。
ここで、所定の閾値TH2は、実験やシミュレーション等によって適宜設定することができる。
また、路面摩擦係数推定手段120は、前述した第1条件を満たし、かつ、第2条件、第3条件および第4条件のうちいずれか1つの条件を満たさない場合には、路面摩擦係数推定マップに基づいた路面摩擦係数の推定を行わずに、路面摩擦係数の前回値を保持するように構成されている。さらに、路面摩擦係数推定手段120は、前述した第1条件を満たさない場合には、路面摩擦係数を、ドライ路面に対応するような比較的大きな固定値である高μ用固定値に設定するように構成されている。
そして、路面摩擦係数推定手段120は、各車輪Wに対応した路面摩擦係数を推定すると、推定した各路面摩擦係数をスプリット路判定手段140に出力する。
スプリット路判定手段140は、アンチロックブレーキ制御を実行するときに、路面摩擦係数推定手段120によって推定された路面摩擦係数に基づいて、同軸上の左右の車輪Wの接地路面の路面摩擦係数が所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定する手段である。具体的に、スプリット路判定手段140は、左右の前輪に対応した2つの路面摩擦係数の差が第1閾値TH3以上であり(つまり、左右の車輪Wに対応した2つの路面摩擦係数の差がある程度大きく)、かつ、複数の車輪Wに対応した複数の路面摩擦係数のうち2番目に小さな路面摩擦係数が第2閾値TH4未満である(つまり、左右のうちの一方の車輪Wに対応した路面摩擦係数が低摩擦係数の路面であることを示している)場合には、車両CRが現在走行している路面の路面摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であると判定する。
ここで、第1閾値TH3および第2閾値TH4は、実験やシミュレーション等によって適宜設定することができる。
また、スプリット路判定手段140は、スプリット路のレベル(以下、「スプリットレベル」という。)を判定する機能も有している。具体的に、スプリット路判定手段140は、同軸上の左右の前輪に対応した2つの路面摩擦係数の差(以下、「同軸輪μ差)ともいう。)に基づいて、スプリットレベルを判定する。例えば、スプリット路判定手段140は、同軸輪μ差が小さい場合、スプリットレベルが低いと判定し、同軸輪μ差が中程度の場合、スプリットレベルが中程度であると判定し、同軸輪μ差が大きい場合、スプリットレベルが高いというように判定する。
そして、スプリット路判定手段140は、スプリット路であると判定すると、そのことを示す情報をアンチロックブレーキ制御手段130および差圧設定手段150に出力するとともに、スプリットレベルの情報をアンチロックブレーキ制御手段130に出力する。
差圧設定手段150は、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との許容できる差圧である許容差圧DPを設定する手段である。なお、許容差圧の設定方法は、公知の方法を採用すればよく、例えば、特開2007−55583号公報のように、車両速度や横加速度や低摩擦側ブレーキ液圧等に基づいて許容差圧を設定することができる。
そして、差圧設定手段150は、スプリット路判定手段140からスプリット路であることを示す情報を受け取ることにより許容差圧DPを設定すると、設定した許容差圧DPをアンチロックブレーキ制御手段130に出力する。
アンチロックブレーキ制御手段130は、公知の手法により液圧ユニット10を制御することで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を制御する手段である。
具体的に、アンチロックブレーキ制御手段130は、車輪速度WSと車両速度Vとに基づいて定まる各車輪Wのスリップ量SLが、制御介入閾値TH1以上となった場合にアンチロックブレーキ制御を実行する。詳しくは、アンチロックブレーキ制御手段130は、スリップ量SLが、制御介入閾値TH1以上となったか否かを判定して、制御介入閾値TH1以上となった車輪Wについて、アンチロックブレーキ制御を実行すると判定する。そして、アンチロックブレーキ制御手段130は、アンチロックブレーキ制御を実行すると判定した場合、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定し、決定した液圧制御モードに基づいて液圧ユニット10を制御して、具体的には、入口弁1および出口弁2に出力する電流を制御して、対応する車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を制御する。
より詳しく説明すると、アンチロックブレーキ制御手段130は、スリップ量SLが制御介入閾値TH1以上になり(図7の時刻t21参照)、かつ、車輪速度WSから算出される車輪加速度が0以下である(減速中である)ときに、車輪Wがロックしそうになったと推定できるので、アンチロックブレーキ制御を実行すると判定し、液圧制御モードを減圧モードに決定して、例えば、入口弁1を閉じ、出口弁2を開く減圧制御を実行する。また、アンチロックブレーキ制御手段130は、車輪加速度が0よりも大きくなったときに、液圧制御モードを保持モードに決定して入口弁1および出口弁2をともに閉じる。さらに、アンチロックブレーキ制御手段130は、スリップ量SLが制御介入閾値TH1未満となり、かつ、車輪加速度が0以下であるときに、液圧制御モードを増圧モードに決定して、入口弁1を開き、出口弁2を閉じる。
ここで、制御介入閾値TH1は、所定値とすることができ、車両速度などの他のパラメータに応じて変化させる場合は公知の方法により設定することができる。
アンチロックブレーキ制御手段130は、アンチロックブレーキ制御による減圧制御開始時において、基本減圧制御と漸減圧制御とを続けて行う減圧サイクルで車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を減圧させる。
基本減圧制御は、減圧モードの初期段階に実行される制御である。この基本減圧制御においては、図7(b)の時刻t23〜t24に示すように、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を、所定の減圧量としての基本減圧量Prで減圧させる制御を行う。なお、基本減圧制御では、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を、基本減圧量Prで一気に減圧させてもよいし(減圧勾配は任意である)、全体としての減圧量が基本減圧量Prと等しくなるように段階的に減圧させてもよい。基本減圧量Prの設定については、後述することとする。
漸減圧制御は、基本減圧制御に続けて実行される制御である。この漸減圧制御においては、一時保持制御と微小減圧制御とを行う。
具体的に、一時保持制御では、基本減圧制御の後、車輪速度WSが減少傾向にあることを条件として、図7(b)の時刻t24〜t25などに示すように、所定時間、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を保持する制御を行う。所定時間は、例えば、スリップ量SLの演算から入口弁1および出口弁2に制御信号を送るまでの1サイクルなどとすることができる。
また、微小減圧制御では、一時保持制御の後、車輪速度WSが減少傾向にあることを条件として、図7(b)の時刻t25〜t26などに示すように、基本減圧量よりも小さい微小減圧量で車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を減圧させる制御を行う。微小減圧量は、例えば、出口弁2に出力するパルス信号の時間的長さにより調整することができる。なお、微小減圧制御の後、アンチロックブレーキ制御手段130は、再度、一時保持制御を実行する(時刻t26〜t27など)。これにより、車輪速度WSが減少傾向にある間は、一時保持制御と微小減圧制御とが繰り返されることとなる。また、一時保持制御の後、車輪速度WSが減少傾向になかった場合には、アンチロックブレーキ制御手段130は、微小減圧制御を行わず、今回の減圧サイクルを終了する(時刻t29)。
また、アンチロックブレーキ制御手段130は、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差が許容差圧DPを超えないように高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する差圧制御を実行する。具体的に、差圧制御では、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が、低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧に、許容差圧DPを加算した値以下となるように、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する。これにより、差圧制御では、例えば、低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が減圧した場合において、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差が大きくなりすぎる(許容差圧DPを超える)ようであれば、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させる。
また、アンチロックブレーキ制御手段130は、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差が許容差圧DP内である場合において、高摩擦係数側の車輪Wのスリップ量SLが制御介入閾値TH1以上となり、かつ、車輪加速度が0以下であった場合には、アンチロックブレーキ制御の減圧モードを実行して、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させる。
つまり、車両CRがスプリット路を走行しているとき、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧は、差圧制御によって減圧する場合と、アンチロックブレーキ制御によって減圧する場合の2つの場合がある。
アンチロックブレーキ制御手段130は、減圧モード時の基本減圧制御において用いられる、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの基本減圧量Prを、車輪減速度WDに基づいて設定する。具体的に、アンチロックブレーキ制御手段130は、車輪減速度WDと、図4に示すようなマップとに基づいて基本減圧量Prを設定している。
ここで、図4に示すマップは、車輪減速度WDの大きさ(絶対値)と、基本減圧量Prとを関連付けるために予め設定されたマップであり、実験やシミュレーション等により予め設定されている。なお、図4における数値は、単に数値の大小関係を示すだけのものであり、実際の値とは異なっている。このマップでは、車輪減速度WDの大きさが小さくなるほど、基本減圧量Prが小さくなるように設定されている。
図4において、マップMP20は、スプリット路であると判定されていない場合に参照されるマップであり、マップMP21〜MP23は、スプリット路であると判定されたときにその車輪Wが高摩擦係数側の車輪である場合に参照されるマップである。マップMP21〜MP23は、所定の大きさの車輪減速度WDで比較した場合、スプリット路であると判定されていない場合に参照されるマップMP20よりも基本減圧量Prが小さくなるように設定されている。そのため、アンチロックブレーキ制御手段130は、スプリット路であると判定された場合、マップMP21〜MP23を参照して、高摩擦係数側の車輪ブレーキの車輪減速度WDに基づいて設定される基本減圧量Prを、スプリット路であると判定されていない場合(マップMP20を参照する場合)よりも小さく設定する。
また、図4において、例えば、マップMP21は、スプリットレベルが低い範囲の場合に参照されるマップであり、マップMP22は、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップであり、マップMP23は、スプリットレベルが高い範囲の場合に参照されるマップである。マップMP21〜MP23は、所定の大きさの車輪減速度WDで比較した場合、スリップレベルが高いほど、基本減圧量Prが小さくなるように設定されている。具体的には、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップMP22は、スプリットレベルが低い範囲の場合に参照されるマップMP21よりも基本減圧量Prが小さくなるように設定されており、スプリットレベルが高い範囲の場合に参照されるマップMP23は、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップMP22よりも基本減圧量Prが小さくなるように設定されている。そのため、アンチロックブレーキ制御手段130は、スプリットレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの基本減圧量Prを小さく設定する。
記憶手段190は、制御部100の動作に必要なプログラムや定数、マップ、計算結果などを適宜記憶する手段である。
次に、制御部100の動作について、図5および図6を参照しながら説明する。なお、図5および図6の処理は、制御サイクル毎に繰り返し行われる。また、以下においては、低摩擦係数側を「低μ側」ともいい、高摩擦係数側を「高μ側」ともいう。
図5に示すように、制御部100は、まず、各車輪Wの車輪速度WS、車両速度V、各車輪Wの車輪減速度WDおよび各ホイールシリンダHのブレーキ液圧Pbを取得する(S101)。次に、制御部100は、各車輪Wに対応した路面摩擦係数を推定する(S102)。そして、制御部100は、推定した路面摩擦係数に基づいて、車両CRが現在走行している路面がスプリット路であるか否かを判定する(S103)。
スプリット路でないと判定した場合(S103,No)、制御部100は、各車輪Wについて、車輪減速度WDと図4のマップMP20から、基本減圧量Prを設定する(S211)。その後、制御部100は、各車輪Wについて、制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S212)。そして、制御部100は、決定した液圧制御モードが、減圧モードの基本減圧制御である場合(S213,Yes)、設定した基本減圧量Prでブレーキ液圧を減圧させ(S215)、基本減圧制御以外である場合(S213,No)、決定した液圧制御モードに従って制御を実行する(S216)。
一方、ステップS103において、スプリット路であると判定した場合(Yes)、制御部100は、図6に示すように、スプリットレベルを判定する(S104)ととともに、許容差圧DPを設定する(S105)。なお、スプリットレベルの判定は、スプリット路であるか否かの判定と同時に行ってもよい。そして、制御部100は、低μ側について、車輪減速度WDと図4のマップMP20から、基本減圧量Pr(PrL)を設定するとともに、高μ側について、車輪減速度WDとスプリットレベルに応じて選択した図4のマップMP21〜MP23から、基本減圧量Pr(PrH)を設定する(S221)。
その後、制御部100は、低μ側について、制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S222)。そして、制御部100は、決定した液圧制御モードが、減圧モードの基本減圧制御である場合(S223,Yes)、設定した基本減圧量PrLでブレーキ液圧を減圧させ(S225)、基本減圧制御以外である場合(S223,No)、決定した液圧制御モードに従って制御を実行する(S226)。
また、制御部100は、高μ側について、制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S232)。そして、制御部100は、決定した液圧制御モードが、減圧モードであって(S233,Yes)、基本減圧制御である場合(S234,Yes)、設定した基本減圧量PrHでブレーキ液圧を減圧させ(S235)、基本減圧制御でない場合(S234,No)、漸減圧制御を実行する(S236)。また、制御部100は、決定した液圧制御モードが減圧モードでない場合(S233,No)、差圧制御を実行する(S237)。
以上説明した本実施形態の車両用ブレーキ制御装置Aの効果について、図7および図8を参照しながら説明する。図7は、スプリット路と判定された場合に高μ側の車輪ブレーキの基本減圧量PrHをスプリット路と判定されていない場合よりも小さくした本実施形態の場合であり、図8は、高μ側のアンチロックブレーキ制御の開始後(時刻t93〜t94)に基本減圧量PrHよりも大きな減圧量で高μ側のブレーキ液圧PHを一気に減圧させた比較例の場合である。
図7(a)および図8に示すように、車両CRがスプリット路を走行しているときに、運転者がブレーキペダルBPを踏むと(時刻t20,t90)、低μ側のブレーキ液圧PLと高μ側のブレーキ液圧PHがともに上昇していくとともに、各車輪Wの車輪速度WSが減速していき、車両速度Vが徐々に下がっていく。低μ側の車輪Wの車輪速度WSLに基づくスリップ量SLが制御介入閾値TH1以上になると(時刻t21,t91)、制御部100は、アンチロックブレーキ制御の減圧モードを開始し、低μ側のブレーキ液圧PLが減圧されていく。また、車両CRが現在走行している路面がスプリット路と判定されると(時刻t22,t92)、制御部100は、差圧制御によって、高μ側のブレーキ液圧PHと低μ側のブレーキ液圧PLとの差が、設定した許容差圧DPを超えないように、高μ側のブレーキ液圧PHを制御する。
図8に示すように、高μ側の車輪Wの車輪速度WSHの減速中にスリップ量SLが制御介入閾値TH1以上になると(時刻t93)、制御部100は、アンチロックブレーキ制御の減圧モードを開始する。これにより、高μ側のブレーキ液圧PHが減圧する。そして、ブレーキ液圧PHの減圧により高μ側の車輪Wの車輪速度WSHが加速傾向になると(時刻t94)、制御部100は、アンチロックブレーキ制御の減圧モードを終了し、保持モードと増圧モードをこの順で実行するように制御する。
図7(a)に示すように、本実施形態では、スプリット路と判定された場合、アンチロックブレーキ制御による減圧制御開始時の減圧量(基本減圧量PrH)が小さく設定されるため、スプリット路を走行しているときのアンチロックブレーキ制御による減圧制御開始時の高μ側のブレーキ液圧PHの急激な減圧を抑えることができる(時刻t23〜t24)。これにより、全体として高μ側のブレーキ液圧PHの急激な変動を抑えることができるので、スプリット路を走行しているときのブレーキフィーリングを向上させることができる。また、高μ側のブレーキ液圧PHの変動を抑えることができることで、スプリット路を走行しているときの車両CRの安定性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、図7(b)に示すように、減圧モードにおいて、ブレーキ液圧PHを基本減圧量PrHで減圧させる基本減圧制御(時刻t23〜t24)の後に、漸減圧制御(時刻t24〜t29)を実行するので、基本減圧制御で高μ側のブレーキ液圧PHを減圧させた後、漸減圧制御で高μ側のブレーキ液圧PHを調整することができる。これにより、高μ側のブレーキ液圧PHの急激な減圧をより抑えることができるので、より適切なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
また、本実施形態においては、スプリットレベルが高いほど高μ側の車輪ブレーキの基本減圧量PrHを小さくするので、スプリット路の度合いに応じて好適にブレーキ制御を行うことができる。補足すると、スプリットレベルが高い路面では、高μ側の車輪ブレーキで発生する制動力の増減がブレーキフィーリングにより影響を及ぼしやすくなるが、スプリットレベルが高いほど高μ側の車輪ブレーキの基本減圧量PrHを小さくすることで、スプリットレベルが高いほど高μ側のブレーキ液圧PHの急激な変動を好適に抑えることができる。これにより、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
また、本実施形態においては、基本減圧量Prを車輪減速度WDに基づいて設定するので、基本減圧量Prを車両CRの状態に応じて適切に設定することができ、適切なブレーキ制御を行うことができる。また、車両CRがスプリット路を走行しているときにおいて、高μ側のブレーキ液圧PHを、差圧制御によって減圧させることができるとともに、アンチロックブレーキ制御によっても減圧させることができるので、高μ側のブレーキ液圧PHを、それぞれの場合で適切に制御することができる。これらによっても、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
また、本実施形態においては、各車輪Wの車輪減速度WDと各ホイールシリンダH内のブレーキ液圧Pbとに基づいて各車輪Wに対応した路面摩擦係数を推定するので、アンチロックブレーキ制御によるブレーキ液圧の減圧後、ブレーキ液圧の増圧をし始めた後でなければ算出できない車両減速度に基づいて路面摩擦係数を推定する方法に比べ、迅速に路面摩擦係数を推定することができる。これにより、早いタイミングでスプリット路であるか否かを判定できるので、より適切なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキフィーリングを一層向上させることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は、前述した第1の実施形態に係る制御部100の一部の構成を変更したものであるため、第1の実施形態と略同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の制御部100は、車両速度取得手段111と、車輪減速度取得手段112と、ブレーキ液圧取得手段113と、車両減速度取得手段114と、路面摩擦係数推定手段120と、アンチロックブレーキ制御手段130と、スプリット路判定手段140と、差圧設定手段150と、記憶手段190とを主に備えている。
車両減速度取得手段114は、各車輪速センサ92から取得した車輪速度WSの情報に基づいて、車両CRにかかる車両減速度CDを算出して取得する手段である。詳しくは、車両減速度取得手段114は、各車輪速度WSに基づいて各車輪Wの車輪減速度WDを算出し、各車輪減速度WDの平均値を車両減速度CDとして算出する。そして、車両減速度取得手段114は、車両減速度CDを算出すると、算出した車両減速度CDをアンチロックブレーキ制御手段130に出力する。
本実施形態のアンチロックブレーキ制御手段130は、第1の実施形態で説明した機能に加えて、前述した各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの制御介入閾値TH1を、車両減速度CDに基づいて設定する。具体的に、アンチロックブレーキ制御手段130は、車両減速度CDと、図10に示すようなマップとに基づいて制御介入閾値TH1を設定している。
ここで、図10に示すマップは、車両減速度CDの大きさ(絶対値)と、制御介入閾値TH1とを関連付けるために予め設定されたマップであり、実験やシミュレーション等により予め設定されている。なお、図10における数値は、単に数値の大小関係を示すだけのものであり、実際の値とは異なっている。このマップでは、車両減速度CDの大きさが小さくなるほど、制御介入閾値TH1が小さくなるように設定されている。
図10において、マップMP10は、スプリット路であると判定されていない場合に参照されるマップであり、マップMP11〜MP13は、スプリット路であると判定されたときにその車輪Wが高摩擦係数側の車輪である場合に参照されるマップである。マップMP11〜MP13は、所定の大きさの車両減速度CDで比較した場合、スプリット路であると判定されていない場合に参照されるマップMP10よりも制御介入閾値TH1が小さくなるように設定されている。そのため、アンチロックブレーキ制御手段130は、スプリット路であると判定された場合、マップMP11〜MP13を参照して、高摩擦係数側の車輪ブレーキの車両減速度CDに基づいて設定される制御介入閾値TH1を、スプリット路であると判定されていない場合(マップMP10を参照する場合)よりも小さく設定する。
また、図10において、例えば、マップMP11は、スプリットレベルが低い範囲の場合に参照されるマップであり、マップMP12は、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップであり、マップMP13は、スプリットレベルが高い範囲の場合に参照されるマップである。マップMP11〜MP13は、所定の大きさの車両減速度CDで比較した場合、スリップレベルが高いほど、制御介入閾値TH1が小さくなるように設定されている。具体的には、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップMP12は、スプリットレベルが低い範囲の場合に参照されるマップMP11よりも制御介入閾値TH1が小さくなるように設定されており、スプリットレベルが高い範囲の場合に参照されるマップMP13は、スプリットレベルが中程度の範囲の場合に参照されるマップMP12よりも制御介入閾値TH1が小さくなるように設定されている。そのため、アンチロックブレーキ制御手段130は、スプリットレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制御介入閾値TH1を小さく設定する。
次に、制御部100の動作について、図11および図12を参照しながら説明する。
図11に示すように、制御部100は、まず、車輪速度WS、車両速度V、車輪減速度WD、ブレーキ液圧Pbおよび車両減速度CDを取得する(S101)。その後、制御部100は、ステップS102,S103の処理を実行する。
ステップS103において、スプリット路でないと判定した場合(No)、制御部100は、各車輪Wについて、車両減速度CDと図10のマップMP10から制御介入閾値TH1を設定するとともに、車輪減速度WDと図4のマップMP20から基本減圧量Prを設定する(S311)。その後、制御部100は、各車輪Wについて、設定した制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S312)。そして、制御部100は、減圧モードの基本減圧制御である場合(S313,Yes)、設定した基本減圧量Prでブレーキ液圧を減圧させ(S315)、基本減圧制御以外である場合(S313,No)、決定した液圧制御モードに従って制御を実行する(S316)。
ステップS103において、スプリット路であると判定した場合(Yes)、制御部100は、図12に示すように、スプリットレベルを判定する(S104)ととともに、許容差圧DPを設定する(S105)。そして、制御部100は、低μ側について、車両減速度CDと図10のマップMP10から制御介入閾値TH1(TH1)を設定するとともに、車輪減速度WDと図4のマップMP20から基本減圧量Pr(PrL)を設定する。また、高μ側について、車両減速度CDとスプリットレベルに応じて選択した図10のマップMP11〜MP13から制御介入閾値TH1(TH1)を設定するとともに、車輪減速度WDとスプリットレベルに応じて選択した図4のマップMP21〜MP23から基本減圧量Pr(PrH)を設定する(S321)。
その後、制御部100は、低μ側について、設定した制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S322)。そして、制御部100は、決定した液圧制御モードが、減圧モードの基本減圧制御である場合(S323,Yes)、設定した基本減圧量PrLでブレーキ液圧を減圧させ(S325)、基本減圧制御以外である場合(S323,No)、決定した液圧制御モードに従って制御を実行する(S326)。
また、制御部100は、高μ側について、設定した制御介入閾値TH1とスリップ量SLと車輪加速度から、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードを決定する(S332)。そして、制御部100は、決定した液圧制御モードが、減圧モードであって(S333,Yes)、基本減圧制御である場合(S334,Yes)、設定した基本減圧量PrHでブレーキ液圧を減圧させ(S335)、基本減圧制御でない場合(S334,No)、漸減圧制御を実行する(S336)。また、制御部100は、決定した液圧制御モードが減圧モードでない場合(S333,No)、差圧制御を実行する(S337)。
以上説明した本実施形態によれば、前述した第1の実施形態で説明した効果に加えて、以下のような効果を奏する。
図13に示すように、本実施形態では、スプリット路と判定された場合、制御介入閾値TH1が小さく設定されるため、高μ側の車輪Wの車輪速度WSHの減速中にスリップ量SLが小さい段階で早めにアンチロックブレーキ制御の減圧モードを開始することができる(時刻t43)。これにより、高μ側のブレーキ液圧PHが早めに減圧するので、高μ側の車輪Wの車輪速度WSHが早めに加速傾向となり(時刻t49)、図7に示した第1の実施形態の場合よりも早い段階でブレーキ液圧PHの減圧を終了することができる。その結果、アンチロックブレーキ制御による高μ側のブレーキ液圧PHの減圧がより小さくなるため、高μ側のブレーキ液圧PHの急激な変動をより抑えることができ、ブレーキフィーリングをより向上させることができる。
また、本実施形態においては、スプリットレベルが高いほど高μ側の制御介入閾値TH1を小さくするので、スプリット路の度合いに応じて好適にブレーキ制御を行うことができる。具体的には、スプリットレベルが高いほど高μ側のブレーキ液圧PHの急激な変動を好適に抑えることができる。これにより、ブレーキフィーリングを一層向上させることができる。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記各実施形態では、スプリット路を判定するために、左右の前輪に対応した2つの路面摩擦係数の差を第1閾値TH3と比較するようにしたが、本発明はこれに限定されず、例えば左右の後輪に対応した2つの路面摩擦係数の差を閾値と比較してもよい。
前記各実施形態では、車輪減速度をマイナスの値として扱ったが、本発明はこれに限定されず、車輪減速度をプラスの値として扱ってもよい。
前記第2の実施形態では、スプリット路であると判定された場合、図10に示したようなマップMP11〜MP13を参照して制御介入閾値としての制御介入閾値TH1を設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばスプリット路であると判定された場合、マップを参照して設定した値に所定の係数を乗じたり、マップを参照して設定した値から所定の値を減じたりすることなどによって、制御介入閾値を設定してもよい。
前記各実施形態では、スプリット路であると判定された場合、図4に示したようなマップMP21〜MP23を参照して所定の減圧量としての基本減圧量Prを設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばスプリット路であると判定された場合、マップを参照して設定した減圧量に所定の係数を乗じたり、マップを参照して設定した減圧量から所定の値を減じたりすることなどによって、所定の減圧量を設定してもよい。
前記各実施形態では、アンチロックブレーキ制御の減圧モードにおいて、基本減圧制御と漸減圧制御とを続けて行う構成であったが、本発明はこれに限定されず、例えば漸減圧制御を行わない構成であってもよい。
前記各実施形態では、スプリット路判定手段140が路面摩擦係数推定手段120によって推定された路面摩擦係数に基づいてスプリット路であるか否かを判定する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばスプリット路判定手段は、各車輪減速度のうち、最大値(最も車輪減速度が出ていない値)を示す車輪減速度が第6閾値以上であって、左右の車輪減速度の差が第7閾値以上であるときにスプリット路であると判定する構成とすることもできる。
前記各実施形態では、ブレーキ液を利用した車両用ブレーキ制御装置Aを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばブレーキ液を利用せずに電動モータによりブレーキ力を発生させる電動ブレーキ装置を制御するための車両用ブレーキ制御装置であってもよい。
前記各実施形態では、スリップ量で制御する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばスリップ率で制御してもよい。
100 制御部
111 車両速度取得手段
112 車輪減速度取得手段
113 ブレーキ液圧取得手段
120 路面摩擦係数推定手段
130 アンチロックブレーキ制御手段
140 スプリット路判定手段
150 差圧設定手段
A 車両用ブレーキ制御装置
FL,RR,RL,FR 車輪ブレーキ
W 車輪

Claims (10)

  1. 車輪のスリップ量もしくはスリップ率が制御介入閾値以上となった場合に減圧制御を実行するアンチロックブレーキ制御手段と、
    車両が走行している路面の路面摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、
    高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との許容できる差圧を設定する差圧設定手段と、を備え、
    前記スプリット路判定手段は、スプリット路のレベルを判定し、
    前記アンチロックブレーキ制御手段は、
    高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧が前記許容できる差圧を超えないように高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する差圧制御を実行し、
    高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧が前記許容できる差圧内である場合において、高摩擦係数側の車輪のスリップ量もしくはスリップ率が前記制御介入閾値以上となった場合に高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させ、
    前記減圧制御開始時に車輪ブレーキのブレーキ液圧を所定の減圧量で減圧させ、
    前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記所定の減圧量を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さくし、
    前記スプリット路のレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記制御介入閾値を小さくすることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 記アンチロックブレーキ制御手段は、前記スプリット路のレベルが高いほど、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記所定の減圧量を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  3. 各車輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧と、各車輪の車輪減速度とに基づいて各車輪に対応した路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段を備え、
    前記スプリット路判定手段は、前記路面摩擦係数推定手段によって推定された路面摩擦係数に基づいてスプリット路であるか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記路面摩擦係数推定手段は、車輪毎に、前記ブレーキ液圧が小さいほど、路面摩擦係数を低摩擦係数側に推定し、前記車輪減速度の絶対値が大きいほど、路面摩擦係数を低摩擦係数側に推定することを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  5. 前記路面摩擦係数推定手段は、ブレーキ入力があるという第1条件と、車輪のスリップ量もしくはスリップ率が所定の閾値以上であるという第2条件と、車輪が減速中であるという第3条件と、アンチロックブレーキ制御の液圧制御モードがブレーキ液圧を減少させる減圧モードでないという第4条件を満たした場合に、路面摩擦係数を推定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  6. 前記路面摩擦係数推定手段は、前記第1条件を満たし、かつ、前記第2条件、前記第3条件および前記第4条件のうちいずれか1つの条件を満たさない場合には、路面摩擦係数の前回値を保持することを特徴とする請求項5に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  7. 前記スプリット路判定手段は、同軸上の左右の車輪に対応した2つの路面摩擦係数の差が第1閾値以上であり、かつ、複数の車輪に対応した複数の路面摩擦係数のうち2番目に小さな路面摩擦係数が第2閾値未満である場合に、スプリット路であると判定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  8. 前記アンチロックブレーキ制御手段は、
    車輪のスリップ量もしくはスリップ率が前記制御介入閾値以上となった場合において、基本減圧制御と漸減圧制御とを続けて行う減圧サイクルで車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させ、
    前記基本減圧制御においては、車輪ブレーキのブレーキ液圧を前記所定の減圧量で減圧させる制御を行い、
    前記漸減圧制御においては、所定時間、車輪ブレーキのブレーキ液圧を保持する一時保持制御と、当該一時保持制御の後、車輪速度が減少傾向にある場合には、前記基本減圧量よりも小さい量で車輪ブレーキのブレーキ液圧を減圧させる微小減圧制御とを行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  9. 前記アンチロックブレーキ制御手段は、前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記制御介入閾値を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さくすることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  10. 前記アンチロックブレーキ制御手段は、
    各車輪ブレーキの前記所定の減圧量を、車輪減速度に基づいて設定し、
    前記スプリット路判定手段によってスプリット路であると判定された場合、高摩擦係数側の車輪ブレーキの前記車輪減速度に基づいて設定される前記所定の減圧量を、スプリット路であると判定されていない場合よりも小さく設定することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
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