JP6110752B2 - 車両用ブレーキ圧保持制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、坂道発進時等においてブレーキ圧を保持する車両用ブレーキ圧保持制御装置に関する。
近年、坂道発進時において車両が後ずさりしてしまうのを抑制するために、ブレーキ圧を保持するブレーキ圧保持制御を実行可能な装置が知られている。このような装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
特開2009−202665号公報
ところで、上記の坂道におけるブレーキ圧保持制御は、加速度センサで路面勾配を推定し、所定勾配以上の上り坂の場合に実行されるが、車両の停止時に車両が前後に振動すると、実際には所定勾配に満たない路面であっても、ブレーキ圧保持制御が開始されることがある。そのため、ブレーキ圧保持制御の開始後に、加速度センサの出力値に基づいて所定勾配以上の上り坂でないことが判定された場合には、ブレーキ圧保持制御を解除することが望まれる。
しかし、例えば、路面勾配の基準がかろうじて満たされるような路面でブレーキ圧保持制御が開始されると、その後、振動等の外乱で加速度センサの出力値が変動して、予期せずブレーキ圧保持制御が解除されてしまうことが懸念される。
そこで、本発明は、外乱による予期せぬブレーキ圧保持制御の解除を抑制することができる車両用ブレーキ保持制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、車両の停止時に車両が停止状態を維持するためブレーキ圧を保持するブレーキ圧保持制御を実行可能な車両用ブレーキ圧保持制御装置であって、車両の前後方向の加速度を検出する加速度センサの出力値を取得する加速度取得手段と、前記加速度取得手段から出力された加速度の絶対値が第1の所定値以上であることを条件として前記ブレーキ圧保持制御を開始し、前記加速度取得手段から出力された前記加速度の絶対値が第2の所定値未満である場合に前記ブレーキ圧保持制御を解除するように構成された保持制御手段と、前記保持制御手段によるブレーキ圧保持制御中に前記出力値が安定したか否かを判定する安定判定手段とを備え、前記保持制御手段は、前記安定判定手段によりブレーキ圧保持制御中に前記出力値が安定したことが判定された後は、前記出力値に基づいて前記ブレーキ圧保持制御を解除するのを禁止するように構成されたことを特徴とする。
このような構成によれば、ブレーキ圧保持制御中に、安定判定手段により加速度センサの出力値が安定したことが判定された後は、加速度センサの出力値に基づいてはブレーキ圧保持制御が解除されないので、ブレーキ圧保持制御中に振動等により加速度センサの出力値が変動してもブレーキ圧保持制御は解除されない。このため、路面勾配の基準をかろうじて満たす路面でブレーキ圧保持制御が開始された場合でも、これらの外乱により予期せぬブレーキ圧保持制御の解除がなされることを抑制することができる。
前記したブレーキ圧保持制御装置において、前記保持制御手段は、前記安定判定手段によりブレーキ圧保持制御の開始後に前記出力値が安定したことが判定された場合に、前記第2の所定値と比較する前記加速度の値を固定するように構成することができる。
このような構成によれば、簡単に予期せぬブレーキ圧保持制御の解除を抑制することができる。
本発明によれば、外乱による予期せぬブレーキ圧保持制御の解除を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 HSA制御の全体処理を示すフローチャートである。 HSA制御の開始判定処理を示すフローチャートである。 加速度の安定判定処理を示すフローチャートである。 HSA制御の解除判定処理を示すフローチャートである。 ブレーキ圧保持制御を説明するタイムチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、車両用ブレーキ圧保持制御装置の一例としての車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ液圧制御装置100は、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部20とを主に備えている。
各車輪Wには、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダMCから供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダHが備えられている。マスタシリンダMCとホイールシリンダHとは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、ブレーキペダルBPの踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダMCで発生したブレーキ液圧が、制御部20および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダHに供給されている。
制御部20には、マスタシリンダ圧PM(マスタシリンダMC内の液圧)を検出する圧力センサ91と、各車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ92と、車両CRに加わる前後方向の加速度を検出する加速度センサ93と、シフトポジションセンサ94と、アクセルペダルAPの操作を検出するアクセルペダルセンサ95が接続されている。そして、この制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、各センサ91〜95からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部20の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、運転者がブレーキペダルBPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する液圧源であるマスタシリンダMCと、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLとの間に配置されている。液圧ユニット10は、ブレーキ液が流通する油路(液圧路)を有する基体であるポンプボディ10a、油路上に複数配置された入口弁1、出口弁2等から構成されている。マスタシリンダMCの二つの出力ポートM1,M2は、ポンプボディ10aの入口ポート121に接続され、ポンプボディ10aの出口ポート122が、各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに接続されている。そして、通常時はポンプボディ10a内の入口ポート121から出口ポート122までが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
ここで、出力ポートM1から始まる油路は、前輪左側の車輪ブレーキFLと後輪右側の車輪ブレーキRRに通じており、出力ポートM2から始まる油路は、前輪右側の車輪ブレーキFRと後輪左側の車輪ブレーキRLに通じている。なお、以下では、出力ポートM1から始まる油路を「第一系統」と称し、出力ポートM2から始まる油路を「第二系統」と称する。
液圧ユニット10には、その第一系統に各車輪ブレーキFL,RRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられており、同様に、その第二系統に各車輪ブレーキRL,FRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられている。また、この液圧ユニット10には、第一系統および第二系統のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、オリフィス5a、調圧弁(レギュレータ)R、吸入弁7が設けられている。また、液圧ユニット10には、第一系統のポンプ4と第二系統のポンプ4とを駆動するための共通のモータ9が設けられている。なお、本実施形態では、第二系統にのみ圧力センサ91が設けられている。
なお、以下では、マスタシリンダMCの出力ポートM1,M2から各調圧弁Rに至る油路を「出力液圧路A1」と称し、第一系統の調圧弁Rから車輪ブレーキFL,RRに至る油路および第二系統の調圧弁Rから車輪ブレーキRL,FRに至る油路をそれぞれ「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路A1からポンプ4に至る油路を「吸入液圧路C」と称し、ポンプ4から車輪液圧路Bに至る油路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る油路を「開放路E」と称する。
制御弁手段Vは、マスタシリンダMCまたはポンプ4側から車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側(詳細には、ホイールシリンダH側)への液圧の行き来を制御する弁であり、ホイールシリンダ圧(ホイールシリンダH内の圧力)を増加、保持または低下させることができる。そのため、制御弁手段Vは、入口弁1、出口弁2、チェック弁1aを備えて構成されている。
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMCとの間、すなわち車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、制御部20により適宜閉塞されることで、ブレーキペダルBPから各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに伝達するブレーキ液圧を遮断する。
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRと各リザーバ3との間、すなわち車輪液圧路Bと開放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、制御部20により適宜開放されることで、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに作用するブレーキ液圧を各リザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に、入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ3は、開放路Eに設けられており、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を貯留する機能を有している。また、リザーバ3とポンプ4との間には、リザーバ3側からポンプ4側へのブレーキ液の流れのみを許容するチェック弁3aが介設されている。
ポンプ4は、出力液圧路A1に通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、リザーバ3で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。
オリフィス5aは、ポンプ4から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記する調圧弁Rが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
調圧弁Rは、通常時に出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容するとともに、ポンプ4が発生したブレーキ液圧によりホイールシリンダH側の圧力を増加するときには、この流れを遮断しつつ、吐出液圧路D、車輪液圧路Bおよび制御弁手段V(ホイールシリンダH)側の圧力を設定値以下に調節する機能を有し、切換弁6およびチェック弁6aを備えて構成されている。
切換弁6は、マスタシリンダMCに通じる出力液圧路A1と各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設された常開型のリニアソレノイド弁である。そして、後述する登坂路で車両CRが停止する場合においては、制御部20によって、切換弁6が閉状態にされることで、ホイールシリンダH内の圧力が保持されるようになっている。
チェック弁6aは、各切換弁6に並列に接続されている。このチェック弁6aは、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容する一方向弁である。
吸入弁7は、吸入液圧路Cに設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。
圧力センサ91は、出力液圧路A1のブレーキ液圧を検出するものであり、その検出結果は制御部20に入力される。
次に、制御部20の詳細について説明する。
制御部20は、液圧ユニット10を制御して車両CRの停止時に車両CRが停止状態を維持するため、ブレーキ圧を保持するブレーキ圧保持制御を実行可能な装置であり、特に、本実施形態では、前進時の上り坂で停止した時に車両CRのずり下がりを抑制するHSA(Hill Start Assist)制御を一例として説明する。なお、以下の説明においては、前進時の説明しかしていないが、後退時における上り坂においても各種の値の正負を、適宜、逆にすることで同様に制御することができる。
図3に示すように、制御部20は、停車判定手段21、加速度取得手段22、安定判定手段24、ギア位置判定手段25、保持制御手段28および記憶部29を備えて構成されている。
停車判定手段21は、車輪速センサ92からの車輪速情報を取得し、車輪速に基づいて車両CRが停車したか否かを判断する機能を有している。そして、停車の判定をした場合には、保持制御手段28に停車したことを示す信号を出力する。
加速度取得手段22は、加速度センサ93から、制御サイクルごとに加速度情報を取得する手段である。加速度取得手段22は、フィルタ23を有する。
フィルタ23は、加速度取得手段22から加速度の値を取得し、値が急に小さくなるのを制限する公知のフィルタである。このフィルタ23により処理された加速度をフィルタ後加速度Aとする。また、本明細書および図面において、下付き文字nは、今回の計算値または取得値であることを示し、下付き文字n−1は、前回の計算値または取得値であることを示す。
フィルタ後加速度Aは安定判定手段24および保持制御手段28に出力され、記憶部29に記憶される。フィルタ23は任意的に設けられ、車両CRの特性等に応じて他の種類のフィルタを用いてもよい。
なお、本実施形態においては、車両CRが後方へ引かれるような加速度、すなわち、車両CRが前進して加速するときや上り坂で停止しているとき等に発生する加速度を正とし、車両CRが前方へ引かれるような加速度、すなわち、車両CRが後退して加速するときや下り坂で停止しているとき等に発生する加速度を負とする。もっとも、この正負の関係は、逆に設定されていてもよい。
安定判定手段24は、保持制御手段28によるHSA制御中、すなわち、後述するHSAフラグFHが1の場合に、加速度センサ93の出力値が安定したか否かを判定する機能を有する。本実施形態においては、加速度センサ93の出力値が安定を判定するため、加速度取得手段22から出力されたフィルタ後加速度Aが安定したか否かを判定するように構成されている。
このため、安定判定手段24は、前回のフィルタ後加速度An−1と今回のフィルタ後加速度Aとの差の絶対値から加速度の変化率RAを計算し、変化率RAが所定値RAth未満である場合に、安定時間TSをインクリメントする。そして、安定時間TSが所定のしきい値Th3を超えた場合に、フィルタ後加速度Aの値が安定したと判定する。フィルタ後加速度Aの安定は、加速度安定フラグFSの値を0から1にすることで記録する。なお、加速度安定フラグFSは、HSA制御を終了するときに0にリセットされる。
ギア位置判定手段25は、シフトポジションセンサ94からギア位置(シフトポジション)の信号を受信し、前進ギアか後退ギアかを判定して保持制御手段28に出力する手段である。例えば、車両CRにオートマチック変速機が搭載されていた場合には、シフトポジションセンサ94が取得したギア位置がL(ロー)、2ND、D(ドライブ)等の車両CRが前進するポジションにあったなら前進ギアであると判定し、R(リバース)のポジションにあったなら後退ギアであると判定する。
保持制御手段28は、加速度取得手段22から出力された加速度の絶対値が第1の所定値の一例としての開始しきい値Th1以上であることを少なくとも1つの条件(必要条件)としてHSA制御を開始し、また、加速度取得手段22から出力された加速度の絶対値が第2の所定値の一例としての解除しきい値Th2未満である場合にHSA制御を解除するように構成されている。なお、本実施形態では、上り坂におけるHSA制御において、加速度は正の値で出力されるので、計算上の絶対値化の処理はしていない。
そして、保持制御手段28は、安定判定手段24によりHSA制御中に加速度センサの出力値が安定したことが判定された後は、当該出力値に基づいてHSA制御を解除するのを禁止するように構成されている。このため、本実施形態において、開始しきい値Th1または解除しきい値Th2と比較する値は、加速度取得手段22から出力されたフィルタ後加速度Aそのものではなく、制御用加速度Gである。
ここで、保持制御手段28が行う制御用加速度Gの計算について説明すると、制御用加速度Gは、安定判定手段24によりフィルタ後加速度Aの安定が判定されていないとき、すなわち、FS=0の場合には、フィルタ後加速度Aの値に設定され、安定判定手段24によりフィルタ後加速度Aの安定が判定されているとき、すなわち、FS=1の場合には、前回の制御用加速度Gn−1の値に設定することで算出する。このように、保持制御手段28は、安定判定手段24によりHSA持制御の開始後に加速度センサ93の出力値が安定したことが判定された場合に、解除しきい値Th2と比較する加速度の値(制御用加速度G)を固定するように構成されている。
保持制御手段28は、制御用加速度Gが、開始しきい値Th1以上であること、つまり、路面勾配がある程度急であることのほかに、一例として、停車判定手段21により車両CRの停車が判定されていること、ギア位置判定手段25によりシフトポジションが前進ギアにあると判定されていること、ブレーキペダルBPがOFFとなっていることのすべてが満たされている場合にHSA制御の開始を判定する。ブレーキペダルBPのOFFは、本実施形態において圧力センサ91によって検出されたマスタシリンダ圧PMが所定のしきい値Th4より低くなったか否かで判定することとするが、ブレーキペダルBPのON/OFFのセンサまたはストロークセンサによって検出してもよい。HSA制御の開始は、HSAフラグFHを0から1にすることで記録する。
一方、保持制御手段28は、制御用加速度Gが解除しきい値Th2未満である場合には、HSA制御の解除を判定する。解除しきい値Th2は、HSA制御の解除が不必要に起こらないように、開始しきい値Th1よりも少し小さい値に設定されている。また、保持制御手段28は、アクセルペダルセンサ95からアクセルペダルAPのONが出力された場合にも、HSA制御の解除を判定する。HSA制御の解除は、HSAフラグFHを1から0にリセットすることで記録する。
このように、保持制御手段28は、HSA制御の解除を、加速度の安定後は変動しない制御用加速度Gと解除しきい値Th2とを比較して判定することで、安定判定手段24によりHSA制御中に加速度センサ93の出力値が安定したことが判定された後は、その出力値に基づいてHSA制御を解除するのを禁止するように構成されている。
そして、保持制御手段28は、ホイールシリンダ圧の目標液圧であるHSA制御圧を、路面勾配から換算して決定し、決定したHSA制御圧に応じて切換弁6に電流を流すことでHSA制御を実行する。路面勾配は、制御用加速度Gから推定でき、この路面勾配から予め記憶部29に記憶しておいたマップを参照してHSA制御圧に換算することができる。
記憶部29には、HSA制御を実行するための各種のしきい値やマップ、センサから取得した値や計算した値等が記憶される。
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置100の動作について、図4から図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図4の処理は、繰り返し行われる。
図4に示すように、制御部20は、まず、車輪速センサ92、加速度センサ93、シフトポジションセンサ94およびアクセルペダルセンサ95から測定値を取得し(S1)、フィルタ23で加速度の値にフィルタをかけてフィルタ後加速度Aを算出する(S2)。
そして、保持制御手段28は、加速度安定フラグFSが1か否か判定し、1でない場合、つまり、安定判定手段24によりフィルタ後加速度Aの安定が判定されていない場合は(S3,No)、制御用加速度Gをフィルタ後加速度Aの値に設定する(S4)。一方、加速度安定フラグFSが1の場合、つまり、安定判定手段24によりフィルタ後加速度Aの安定が判定されている場合は(S3,Yes)、今回の制御用加速度Gを前回の制御用加速度Gn−1の値に設定する(S5)。
次に、保持制御手段28は、HSA制御中か、つまり、HSAフラグFHが1か否か判定し、1でない場合は(S6,No)、HSAの開始を判定する(S100)。
図5に示すように、HSAの開始の判定は、車両CRが停車中であるか(S101)、シフトポジションが前進ギアであるか(S102)、制御用加速度Gが開始しきい値Th1以上であるか(S103)、マスタシリンダ圧PMがしきい値Th4より小さいか(S104)を順次判定し、これらのすべてを満たす場合(S101〜S104のすべてでYes)、HSAの開始を判定し、HSAフラグFHを1とする(S105)。
一方、ステップS101〜S103のいずれか1つだけでもNoの場合には、HSAフラグを変更せずに、判定処理を終了する。
図4に戻り、HSA開始の判定処理(S100)の後、HSAフラグFHが1か否か判定し、1でない場合には(S7,No)、処理を終了し、次の制御サイクルでステップS1からの処理を繰り返す。一方、HSAフラグFHが1であった場合には(S7,Yes)、ステップS200に進む。
ステップS6またはS7でYesと判定され、HSAフラグFHが1である場合、ステップS200で安定判定手段24により加速度の安定が判定される。
図6に示すように、加速度の安定の判定は、まず、加速度の変化率RAを
RA=|A−An−1
で計算する(S201)。
そして、変化率RAが、所定値RAthよりも小さいか否かを判定し、変化率RAが所定値RAthよりも小さい場合には(S202,Yes)、その瞬間に加速度の変動が小さいので安定時間TSをインクリメントする(S203)。一方、変化率RAが所定値RAthよりも小さくない場合には(S202,No)、その瞬間に加速度の変動が大きいので安定時間TSを0にリセットする(S204)。
次に、安定判定手段24は、安定時間TSが所定のしきい値Th3よりも大きいか判定し、安定時間TSが所定のしきい値Th3よりも大きい場合には(S205,Yes)、加速度安定フラグFSを1とし(S206)、安定時間TSが所定のしきい値Th3よりも大きくない場合には(S205,No)、加速度安定フラグFSを変更することなく処理を終了する。
図4に戻り、加速度の安定判定の後、保持制御手段28は、HSA制御の解除を判定する(S300)。
図7に示すように、HSAの解除の判定は、アクセルペダルAPがONか否か(S301)、制御用加速度Gが解除しきい値Th2未満か否か(S302)を判定し、これらのうち、一つでも満たせば(S301またはS302でYes)、HSA制御を解除すると判定する。すなわち、HSAフラグFHを0とする(S304)。また、加速度安定フラグFSも0にし(S305)、処理を終了する。一方、ステップS301およびS302のすべての条件を満たさない場合には、HSA制御を解除することを判定せず、HSAフラグFHを変更することなく処理を終了する。
図4に戻り、HSA制御の解除の判定の後、保持制御手段28は、HSAフラグFHが1か否か判定し、HSAフラグFHが1でなければ(S8,No)、保持制御を実行することなく、処理を終了する。すなわち、切換弁6に電流を流さずに開放する。
一方、ステップS8でHSAフラグFHが1である場合には(S8,Yes)、保持制御手段28は、制御用加速度Gに基づいて、HSA制御圧を決定する(S9)。そして、保持制御手段28は、決定したHSA制御圧に基づいて切換弁6に電流を流し、保持制御を実行する(S10)。
以上のような処理が行われると、車両CRおよび各種の変数は、例えば、図8のように変化する。図8に示すように、車両CRは、登坂走行中に時刻t1で制動を開始し、例えば、時刻t2で停止する。このとき、車両CRは、急制動で前のめりになった反動で前後に振動する(加速度のグラフを参照)。
この振動が終わる頃になって、時刻t3で運転者がブレーキペダルBPを離すと、HSA制御の条件が満たされてHSAフラグFHが1となり、加速度の値の安定性が判定され始める。そして、時刻t4で安定時間TSがしきい値Th3よりも大きくなると、加速度の値の安定が判定されて加速度安定フラグFSが1とされ、その後、制御用加速度Gの値が固定される。このため、時刻t5において、車体の振動等により車両CRが揺れてフィルタ後加速度Aの値が大きく振れたとしても、制御用加速度Gの値は、変化せずに一定のままとなる。
そして、時刻t6においてアクセルペダルAPが踏み込まれて車両CRの発進が開始されるときに、HSA制御が解除され、加速度安定フラグFSも0にリセットされる。
このようにして、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置100によれば、HSA制御中に、安定判定手段24により加速度センサ93出力値が安定したことが判定された後は、加速度センサ93の出力値に基づいてはHSA制御が解除されないので、HSA制御中に振動等の外乱により加速度センサ93の出力値が変動してもHSA制御は解除されない。このため、路面勾配の基準をかろうじて満たす路面でHSA制御が開始された場合でも、これらの外乱により予期せぬHSA制御の解除がなされることを抑制することができる。
特に本実施形態においては、安定判定手段24により加速度の値の安定が判定された後、制御用加速度Gの値を固定するという簡単な構成で予期せぬHSA制御の解除を抑制することができる。
以上に本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で実施できる。
前記実施形態では、安定判定手段24により加速度の値の安定が判定された後、制御用加速度Gの値を固定するという構成により、安定判定手段24によりHSA制御中に加速度センサ93の出力値が安定したことが判定された後の前記出力値に基づくブレーキ圧保持制御の解除を禁止したが、加速度の安定を条件として、加速度に基づくHSAの解除の判定をスキップするように構成してもよい。例えば、図7のHSA解除判定の処理において、加速度安定フラグFSが1である場合に、ステップS302をスキップして処理を終了するように構成してもよい。もしくは、ステップS302において、実質的にYesと判断されないように、加速度安定フラグFSが1である場合には、しきい値Th2の値を小さい値に変更するように構成してもよい。
前記実施形態においては、HSAの開始の判定のために開始しきい値Th1と比較する値を制御用加速度Gとしたが、加速度センサ93からの出力値そのものと比較してもよいし、フィルタ後加速度Aと比較しても構わない。
前記実施形態において、安定判定手段24は、フィルタ後加速度Aが安定したか否かを判定する構成とされていたが、加速度センサ93が出力した生の加速度が安定したか否かを判定してもよい。
前記実施形態においては、車両停止時のブレーキ圧の保持制御についてのみ説明したが、車両用ブレーキ液圧制御装置100において、アンチロックブレーキ制御や車両安定化制御等を行うように構成してもよい。もちろん、アンチロックブレーキ制御等の他の機能を備えずにホイールシリンダ圧の保持だけを実行可能な装置であってもよい。
前記実施形態においては、液圧ユニット10による電磁弁の制御によりブレーキ液圧を保持するように構成していたが、本発明の車両用ブレーキ液圧制御装置は、電動モータによりブレーキ液を加圧してブレーキ力を発生する、いわゆるバイ・ワイヤ式のブレーキ装置において、電動モータにより発生するブレーキ液圧を利用して、ブレーキ液圧の保持を実行するように構成することもできる。
6 切換弁
10 液圧ユニット
10a ポンプボディ
20 制御部
21 停車判定手段
22 加速度取得手段
23 フィルタ
24 安定判定手段
25 ギア位置判定手段
28 保持制御手段
29 記憶部
91 圧力センサ
92 車輪速センサ
93 加速度センサ
94 シフトポジションセンサ
95 アクセルペダルセンサ
100 車両用ブレーキ液圧制御装置
AP アクセルペダル
BP ブレーキペダル
CR 車両

Claims (2)

  1. 車両の停止時に車両が停止状態を維持するためブレーキ圧を保持するブレーキ圧保持制御を実行可能な車両用ブレーキ圧保持制御装置であって、
    車両の前後方向の加速度を検出する加速度センサの出力値を取得する加速度取得手段と、
    前記加速度取得手段から出力された加速度の絶対値が第1の所定値以上であることを条件として前記ブレーキ圧保持制御を開始し、前記加速度取得手段から出力された前記加速度の絶対値が第2の所定値未満である場合に前記ブレーキ圧保持制御を解除するように構成された保持制御手段と、
    前記保持制御手段によるブレーキ圧保持制御中に前記出力値が安定したか否かを判定する安定判定手段とを備え、
    前記保持制御手段は、前記安定判定手段によりブレーキ圧保持制御中に前記出力値が安定したことが判定された後は、前記出力値に基づいて前記ブレーキ圧保持制御を解除するのを禁止するように構成されたことを特徴とする車両用ブレーキ圧保持制御装置。
  2. 前記保持制御手段は、前記安定判定手段によりブレーキ圧保持制御の開始後に前記出力値が安定したことが判定された場合に、前記第2の所定値と比較する前記加速度の値を固定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ圧保持制御装置。
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