JP6403096B2 - セラミックハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の内燃機関の排気ガス浄化に使用されるセラミックハニカム構造体の製造方法に関するものである。特に、セラミックハニカム構造体の外周壁部を形成する方法に関する。
自動車等の内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる有害物質を削減するため、セラミックハニカム構造体を使用した排気ガス浄化用の触媒コンバータや微粒子捕集用のフィルタとして、セラミックハニカム構造体1が使用されている。
セラミックハニカム構造体1は、図1(a)に示すように、各々直交する隔壁12により形成された多数の流路13と外周壁部14とからなる。
セラミックハニカム構造体は、セラミック原料(例えばコージェライト粉末)、成形助剤、造孔材等の原料と水を混合及び混練してセラミック坏土を作製する工程、セラミック坏土をハニカム形状口金から押出して、外周壁部と隔壁とが一体に形成されたセラミックハニカム成形体とする工程、前記成形体を乾燥及び焼成して焼成体とする工程、前記焼成体の外周部を加工により除去する工程、加工により除去された外周面にコート材を塗布し乾燥、もしくは焼成する工程で外周壁部14を形成して製造される。このような工程により、所定の形状と強度を有し、隔壁に微細な細孔を有するセラミックハニカム構造体が得られる。
上記した工程のうち、加工により除去された外周面にコート材を塗布する工程は、例えば、特許文献1に示すような方法で行われる。図5(a)は、特許文献1に記載された図1(a)を、その符号を修正して記載した図である。図5(a)に示すように、セラミックハニカム体10の両端面15a、15bを支持板81、82で挟持し、支持板の当接部81a、82aにスクレーパ83を当接させ、支持板81、82を回転させながらセラミックハニカム体10の外周面と支持板とスクレーパとで形成される空隙に、セラミックス粉末、コロイド状酸化物、バインダー、水を混練したコート材89を充填して塗布される。
そして、コート材が塗布されたセラミックハニカム体10は、支持板81、82から取り出して、コート材を乾燥、もしくは焼成する工程へ搬送される。
コート材を塗布されたセラミックハニカム体10を支持板から取り出す方法として、特許文献2には、次のことが記載されている。図6は特許文献2に記載された図6をその符号を修正して記載した図である。図6に示すように、特許文献2には、セラミックハニカム体10の外周面にコート材を塗布した後、セラミックハニカム体10が載置されている台座93を下降させ、台座の中央部に設けられた突き上げ板94で外周面をコート材で塗布されたセラミックハニカム体10を上昇させて、前記セラミックハニカム体10の端面を持ち上げ、その端面の下部に切欠きを有する板状の移載パレット95を移動させ、突き上げ板94を下降させて、セラミックハニカム体10を移載パレット95に載せ、次の工程の乾燥機台に移すことが記載されている。
WO2008/117729号公報 特開2004−141709号公報
しかしながら、セラミックハニカム体にコート材を塗布し、特許文献2に記載された方法を適用して、移載パレットに載せ、次の工程の乾燥機台に移す際に、次の問題を有していた。セラミックハニカム体の周縁部に形成されたコート材は十分な乾燥が行われていないため、コート材の端面が移載パレットに付着してしまい、セラミックハニカム体を移載パレットから取り出した際、セラミックハニカム体の端面15a、15bの外周壁角部に欠けが生じ易くなる。特に、外径が150mm以上で長さが200mm以上のような大口径かつ長尺な大型のセラミックハニカム体の場合、コート材が移載パレットに接触する面積が大きいため、セラミックハニカム体の端面の周縁部に形成されたコート材は、移載パレットに多く付着され易く、セラミックハニカム体を移載パレットから取り出し、乾燥した後、セラミックハニカム体の端面の外周壁角部がより欠け易くなる問題を有していた。セラミックハニカム体の端面の外周壁角部に欠けが生じると、欠けた部位を補修する工数が増えたり、欠けの程度によっては不良品として廃却する必要があり、製造歩留りが悪くなる問題があった。
したがって、本発明は、特に、外径が150mm以上、長さ200mm以上のような大口径かつ長尺な大型のセラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布した後、セラミックハニカム体を次の工程の乾燥工程に移す際に、セラミックハニカム体の端面の外周壁角部に欠けが生じ難いセラミックハニカム構造体の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記従来技術の問題点について検討を重ねた結果、外周面をコート材で塗布されたセラミックハニカム体の取出し方法を改善することで、セラミックハニカム体の端面の外周壁角部に欠けが生じ難くなることを見い出し本発明に想到した。
具体的に本発明は、第1及び第2の保持部材に挟持されたセラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布後、前記セラミックハニカム体の軸方向が略鉛直方向となるように配置して、前記保持部材から前記セラミックハニカム体を取り出し、塗布されたコート材を乾燥、もしくは焼成するセラミックハニカム構造体の製造方法において、
前記第1の保持部材は、外周保持部材と中央保持部材とから構成され、
前記保持部材から前記セラミックハニカム体の取り出しは、
(a)前記第1の保持部材を前記セラミックハニカム体の下端面側に配置し、
(b)前記中央保持部材を鉛直方向に上昇させ、もしくは、前記外周保持部材を鉛直方向に下降させて前記セラミックハニカム体の下端面と、前記外周保持部材との間に隙間を形成し、
(c)前記隙間に、前記中央保持部材の外径より大きな開口部を有し、且つ前記セラミックハニカム体の外径より小さな寸法の凸部を上面に形成した板状取出部材を挿入し、
(d)前記中央保持部材を鉛直方向に下降させ、もしくは、前記取出部材を鉛直方向に上昇させて、前記セラミックハニカム体の下端面を前記取出部材の上面に載置し、
(e)前記取出部材に載置された前記セラミックハニカム体を搬送台に載置することを特徴とする。
本発明において、前記取出部材の凸部表面は、前記セラミックハニカム体の下端面にのみ接する位置に配置されていることが好ましい。
本発明において、前記取出部材の凸部は、弾性部材で形成されていることが好ましい。
本発明において、前記取出部材の開口部の内側寸法Lが、前記中央保持部材の直径DI、前記セラミックハニカム体の外径DCに対して、1.05DI≦L≦0.95DCであることが好ましい。
本発明において、前記外周保持部材と前記中央保持部材とが前記セラミックハニカム体の軸方向に相対的に移動可能なように、前記中央保持部材は、板状の保持部と、前記保持部に接合された複数の棒状の押上部とを具備することが好ましい。
本発明において、前記中央保持部材は前記押上部を3箇所以上有することが好ましい。
本発明において、前記中央保持部材の保持部が円板状であり、前記保持部の外径DIと前記セラミックハニカム体の外径DCと比が、0.3≦DI/DC≦0.9であることが好ましい。
本発明において、前記押上部が前記保持部の中心と同心円状に配置されたことが好ましい。
本発明によれば、特に、外径が150mm以上、長さ200mm以上のような大口径かつ長尺な大型のセラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布した後、セラミックハニカム体を次の工程の乾燥工程に移す際に、セラミックハニカム体の端面の外周壁角部に欠けが生じ難いセラミックハニカム構造体の製造方法を提供することができる。このため、セラミックハニカム体の端面の外周壁角部の欠けを補修する必要もなく、不良品として廃却する必要もなくなるという効果を有する。
本発明に係るセラミックハニカム構造体を示した斜視図である。 本発明に係る、保持部材からセラミックハニカム体の取出しを示した模式図である。 本発明に係る第1の保持部材を示した模式図である。 本発明に係る取出部材を示した模式図である。 特許文献1の図1(a)(c)をその符号を修正して記載した図である。 特許文献2の図6をその符号を修正して記載した図である。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明の実施の形態を図2、図3、図4を用いて説明する。図2(a)に示すように、セラミックハニカム体10の端面15a、15bを第1の保持部材21と第2の保持部材22で挟持し、挟持されたセラミックハニカム体10の軸方向が略鉛直方向となるように回転させながら、外周面に塗布部材40でコート材を塗布する。尚、図2(a)では、セラミックハニカム体10の軸方向が略鉛直方向となるように回転させながら、外周面に塗布部材40でコート材を塗布しているが、セラミックハニカム体10の軸方向を略水平方向として回転させながら、外周面に塗布部材40でコート材を塗布することもできる[図2(f)]。
次に、図3(a)は第1の保持部材21の上面模式図であり、図3(b)は図3(a)でのA-A部の模式断面を示した図である。第1の保持部材21は、円板状の外周保持部材21-1と中央保持部材21-2とから構成されている。そして、外周保持部材21-1と中央保持部材21-2とが、セラミックハニカム体10の軸方向Xに相対的に移動可能なように、中央保持部材21-2は、板状の保持部21-2aと、保持部21-2aに接合された複数の棒状の押上部21-2bとを具備している。
コート材の塗布完了後、セラミックハニカム体10の上端面に配置されていた、第2の保持部材22を取り外す[図2(b)]。
そして、複数の棒状の押上部21-2bに鉛直上方の力を加えて、中央保持部材21-2を鉛直方向に上昇させ、セラミックハニカム体10の下端面15aと、外周保持部材21-1の上面との間に隙間Gを形成する[図2(c)]。尚、外周保持部材21-1を鉛直方向に下降させて、セラミックハニカム体10の下端面15aと、外周保持部材21-1の上面との間に隙間Gを形成しても良い。
次に、前記隙間Gに、前記中央保持部材の外径より大きな開口部を有し、且つ前記セラミックハニカム体の外径より小さな寸法の凸部35を上面に形成した板状取出部材30を挿入する[図2(d)]。図4(a)は取出部材30の上面模式図であり、図4(c)は図4(a)の側面模式図である。
ここで、前記取出部材30の開口部31とは、例えば、図4(a)(b)のように、取出部材30が、セラミックハニカム体10の下端面15aを載置可能な形状であり、かつ、セラミックハニカム体10の下端面15aと、外周保持部材21-1との間の隙間に挿入可能なように、取出部材30の一部がコの字状に開口された形状31を有することを言う。
また、前記取出し部材に形成された前記凸部35は図4(a)(b)に示すように、その外径はセラミックハニカム体10の外径より小さい外形状を有し、かつ前記開口部の開口形状とほぼ同一の内形状を有する。
図4(a)の場合、凸部35は同一高さのものが3つ形成されており、図4(b)の場合は、開口形状に沿って一様な高さのものが1つ形成されている。
前記取出部材30を前記隙間Gに挿入した後、中央保持部材21-2を鉛直方向に下降させ、セラミックハニカム体10の下端面15aを取出部材30のセラミックハニカム体の外径より小さな寸法の凸部35に載置する[図2(e)]。尚、セラミックハニカム体10の下端面15aを取出部材30に載置する方法としては、取出部材30を鉛直方向に上昇させても良い。
次に、取出部材30を搬送台60の上部へ移動し、取出部材30を下降させて取出部材30の凸部35に載置されたセラミックハニカム体10を搬送台60に載置し[図2(g)]、取出部材30をさらに下降させた後、取出部材30を横へ移動させる[図2(h)]。そして、セラミックハニカム体の外周面に塗布されたコート材を乾燥、若しくは焼成して、外周壁部14を有するセラミックスハニカム構造体を得る。
ここで、搬送台60は、セラミックハニカム体の端面が載置される面61が、セラミックハニカム体の外径よりも小さく形成されている。
このような製造方法を採用することにより、セラミックハニカム体の端面15aの周縁部に形成された乾燥が十分でないコート材端部が、取出部材30と直接接触しないので、セラミックハニカム体の端面15a、15bの外周壁角部に欠けが生じ難くなる。
前記取出部材30の凸部35は、その高さHが取出部材30の表面30aよりも、1.5mm以上で突出していると、コート材の端部が取出部材と直接接触することを確実に防止できるため好ましい。2.0mm以上がより好ましく、2.5mm以上がさらに好ましい。一方、凸部の高さHが高すぎる場合、セラミックハニカム体10の可端面15aと外周保持部材21-1の上面との間の隙間Gを大きくとる必要があるため、場合によっては、作業時間が増大することもある。そのため、凸部の高さHは10mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは8mm以下である。
また、前記取出部材30の凸部35は、セラミックハニカム体の外径よりも小さな寸法で形成されるが、凸部の側面部351とセラミックハニカム体の外径部との間隔Sの寸法は、セラミックハニカム体外径DCの1.0%以上であることが好ましい。好ましくは、1.2%以上、さらに好ましくは1.4%以上である。
前記取出部材30の凸部35の表面は、セラミックハニカム体10の下端面15aにのみ接する位置に配置されていることが好ましい。これにより、セラミックハニカム体が取出部材30に載置された際、セラミックハニカム体の端面15a付近のコート材が、取出部材30に接触し難くなり、コート材の乾燥後にセラミックハニカム体の端面15a、15bの外周壁角部に欠けがより生じ難くなるのである。
また、前記取出部材30の凸部35の材質は、セラミックハニカム体の下端面に接した際に、セラミックハニカム体の端面が破損しにくく、取出部材よりも軟質な弾性部材が好ましい。弾性部材としては例えば、ゴム、ウレタン、ウレタンゴム、スポンジ等を用いることができるが、なかでもウレタンゴムが好ましい。
一方、前記板状取出部材30は、セラミックハニカム体10を載置して移動できる強度を有すれば良く、ステンレス製のものを用いることができ、前記板状取出部材30の厚さは3〜15mmが好ましい。
また、前記開口部31の内側寸法Lが保持部21-2aの外径DI、セラミックハニカム体10の外径DCに対して、1.05DI≦L≦0.95DCで形成されていることが好ましい。これにより、取出部材30が隙間に容易に挿入可能となり、セラミックハニカム体10の下端面15aを取出部材30に安定して載置することができる。好ましくは、1.1DI≦L≦0.9DCである。
また、取出部材30を隙間Gに挿入する際、取出部材30に形成された凸部表面とセラミックハニカム体10の下端面15aとの最短間隔Tを、セラミックハニカム体の外径DCの0.8〜10%の範囲で取出部材を挿入することが好ましい。0.8%未満の範囲で取出部を挿入した場合、取出部材を挿入する動作の際の振動により、取出部材の先端部がセラミックハニカム体の端面に接触する場合があり、セラミックハニカム体の端面が破損し易くなる。一方、10%の範囲を超えて取出部を挿入した場合、セラミックハニカム体が載置されている保持部材を下降した際に、取出部材に載置する時間を要すため、生産効率が低下する。好ましくは、0.9〜7%の範囲であり、さらに好ましくは1〜5%の範囲である。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法において、中央保持部材を鉛直方向に上昇させるには、中央保持部材21-2aに固定されている複数の棒状の押上部21-2bに鉛直上方の力を加えて、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げる。
ここで、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げた際、セラミックハニカム体が安定し易くなるためには、中央保持部材は複数の棒状の押上部21-2bを、3箇所以上有していることが好ましい。好ましくは4箇所以上、更に好ましくは6箇所以上である。
また、中央保持部材21-2の保持部21-2aが板状であり、保持部の外径DIとセラミックハニカム体の外径DCと比が、0.3≦DI/DC≦0.9であることで、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げた際に、セラミックハニカム体がより安定し易くなるので好ましい。好ましくは、0.4≦DI/DC≦0.8である。ここで、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げた際、セラミックハニカム体が安定していれば、保持部21-2aの形状は、図3(b)に示すような保持部の上面全面がセラミックハニカム体に接する形状であっても良く、図3(c)(d)に示すような保持部の上面の一部がセラミックハニカム体に接する形状であっても良い。
また、前記押上部21-2bが保持部21-2aの中心と同心円状に配置されることで、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げた際に、セラミックハニカム体がより安定し易くなるので好ましい。
尚、本発明において、セラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布する工程は、外周壁部と隔壁とが一体に形成されたセラミックハニカム成形体を乾燥、焼成して焼成体とし、焼成体の外周部を加工により除去された外周面にコート材を塗布しても良く、また、焼成前のセラミックハニカム成形体の外周面に塗布しても良い。
また、本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法によれば、図5(b)に示すように、切り込み部Pを有した支持板81、82で挟持されたセラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布して、セラミックハニカム体の端面15a、15bの周縁部に所定の高さb1、b2、幅dの周縁壁部18が形成されたセラミックハニカム体を取出部材に載置する場合には、セラミックハニカム体の端面よりコート材が突出しているため、本発明の効果が大きく、好適に用いることができる。
(実施例1〜3)
カオリン、タルク、シリカ及びアルミナの粉末を調整し、50質量%のSiO2、35質量%のAl2O3、及び13質量%のMgOを含むコーディエライト生成原料粉末とし、バインダとしてメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、潤滑剤、及び造孔材としてグラファイトを添加し、乾式で十分混合した後、水を添加し、十分な混練を行って可塑化したセラミック杯土を作製した。このセラミック坏土を押出成形し、所定長さに切断し、周縁部と隔壁とが一体に形成されたハニカム構造を有する成形体を得た。この成形体の周縁部11aを加工により除去して外周面を形成し、乾燥及び焼成し、実施例1、2では外径266mm、全長300mm、隔壁厚が0.3mm、セルピッチが1.5mm、実施例3では外径228mm、全長254mm、隔壁厚が0.3mm、セルピッチが1.5mmのコージェライト質のセラミックハニカム体10を得た。
次に、図2(a)に示すように、セラミックハニカム体10の端面15a、15bを第1の保持部材21と第2の保持部材22で挟持し、挟持されたセラミックハニカム体10の軸方向が略鉛直方向となるように回転させながら、外周面に塗布部材40でコート材を塗布する。
第1の保持部材21と第2の保持部材22は、コート材の厚さが1.5mmとなるよう、セラミックハニカム体の外径DCよりも直径で3mm大きくなるよう実施例1、2では外径を269mmで、実施例3では外径を231mmで構成した。また、コート材は、コーディエライト粉末、コロイダルシリカと、バインダーとしてメチルセルロースを2%、イオン交換水を49%添加して作製して用いた。
この時、第1の保持部材21の中央保持部材21-2は、その保持部21-2aと押上部21-2bの構成を表1に示すようにして行った。
次に、コート材の塗布完了後、セラミックハニカム体10の上面に配置されていた第2の保持部材22を取り外す(図2(b))。図3に示す保持部の中心と同心円状に配置された複数の棒状の押上部21-2bを有する第1の保持部材21を用い、複数の棒状の押上部21-2bに押上補助部材25を介して鉛直上方の力を加えて、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げ、セラミックハニカム体10の下端面15aと、外周保持部材21-1との間に15mmの隙間を形成し(図2(c))、その隙間に取出部材30を挿入する(図2(d))。取出部材30は、図4(a)に示すように、ステンレス製の板状取出部材30(厚さ4mm)の表面30aよりも突出しており、ウレタンゴム製の同一高さの凸部35が3つ形成されている。この時、凸部35の高さ、及び、取出部材30に形成された凸部表面とセラミックハニカム体10の下端面15aとの最短間隔Tとセラミックハニカム体の外径DCとの関係を、表1に示すようにして行った。
そして、中央保持部材21-2を鉛直下方に下げてセラミックハニカム体10の下端面15aを取出部材30の凸部に載置し(図2(e))、取出部材30に載置されたセラミックハニカム体10を搬送台に載置する(図2(g)(h))。
次いで、セラミックハニカム体10を搬送台と共に150℃の熱風炉に入れて20分間乾燥させ、実施例1のセラミックハニカム構造体を同じ条件で各々30個製作した。
得られた実施例1のセラミックハニカム構造体に対して、セラミックハニカム体の端面の角部の破損の状況を目視で観察し、各実施例で製作した30個の試料のうち、次の基準で評価した。
角部に破損が生じているものが0個である場合を「優(◎)」、
角部に破損が生じているものが1個である場合を「良(○)」、
角部に破損が生じているものが2個である場合を「可(△)」、
角部に破損が生じているものが3個以上である場合を「不可(×)」
として評価し、表1に示した。
(比較例1)
実施例1と同様に外径266mm、全長300mm、隔壁厚が0.3mm、セルピッチが1.5mmのセラミックハニカム体を得た。そして、図2(a)に示すように、セラミックハニカム体10の端面15a、15bを第1の保持部材21と第2の保持部材22で挟持し、挟持されたセラミックハニカム体10の軸方向が略鉛直方向となるように回転させながら、外周面に塗布部材40でコート材を塗布する。第1の保持部材21と第2の保持部材22は、コート材の厚さが1.5mmとなるよう、セラミックハニカム体の外径DCよりも直径で3mm大きくなるよう外径を269mmで構成した。また、コート材は、実施例1と同様に作製して用いた。
第1の保持部材21の中央保持部材21-2は、その保持部21-2aと押上部21-2bの構成を表1に示すようにして行った。
次に、コート材の塗布完了後、図3に示すように保持部の中心と同心円状に配置された押上部21-2bに鉛直上方の力を加えて、中央保持部材21-2を鉛直上方に押上げ、セラミックハニカム体10の下端面15aと、外周保持部材21-1との間に隙間を形成し、その隙間に取出部材30を挿入する。この時、取出部材30とセラミックハニカム体10の下端面15aとの最短間隔Tとセラミックハニカム体の外径DCとの関係を、表1に示すようにして行った。
そして、中央保持部材21-2を鉛直下方に下げてセラミックハニカム体10の下端面15aを取出部材30に載置し、取出部材30に載置されたセラミックハニカム体10を搬送台に載置する。
次いで、150℃の熱風炉に入れて20分間乾燥させ、比較例1のセラミックハニカム構造体を同じ条件で各々30個製作した。
そして、実施例1と同様に比較例1のセラミックハニカム構造体を評価し、表1に示した。
Figure 0006403096
表の評価結果から、本発明の実施例1〜3は、セラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布した後、セラミックハニカム体を移載パレットに載せ、次の工程の乾燥機台に移し、乾燥後において、セラミックハニカム体の端面の角部に欠けが生じ難いことがわかる。一方、比較例1では、セラミックハニカム体の端面の角部に欠けが生じ易いことがわかる。
1:セラミックハニカム構造体
10:セラミックハニカム体
12:隔壁
13:流路
14:外周壁部
15a、15b:端面
16:境界
17:隙間
18:周縁壁部
21:第1の保持部材
22:第2の保持部材
21−1:外周保持部材
21−2:中央保持部材
21−2a:板状の保持部
21−2b:棒状の押上部
30:取出部材
30a:取出部材の表面
31:開口部
35:凸部
351:凸部の側面部
40:塗布部材
60:搬送台
81、82:支持板
81a、82b:支持板の当接部
83:スクレーパ
89:コート材
93:台座(保持部材)
94:突き上げ板(中央保持部材)
95:移載パレット(取出部材)
G:隙間
H:凸部の高さ
L:開口部の内形状寸法
S:凸部の側面部とセラミックハニカム体の外径部との間隔
T:取出部材とセラミックハニカム体の下端面との最短間隔


Claims (8)

  1. 第1及び第2の保持部材に挟持されたセラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布後、前記セラミックハニカム体の軸方向が略鉛直方向となるように配置して、前記保持部材から前記セラミックハニカム体を取り出し、塗布されたコート材を乾燥、もしくは焼成するセラミックハニカム構造体の製造方法において、
    前記第1の保持部材は、外周保持部材と中央保持部材とから構成され、
    前記保持部材から前記セラミックハニカム体の取り出しは、
    (a)前記第1の保持部材を前記セラミックハニカム体の下端面側に配置し、
    (b)前記中央保持部材を鉛直方向に上昇させ、もしくは、前記外周保持部材を鉛直方向に下降させて前記セラミックハニカム体の下端面と、前記外周保持部材との間に隙間を形成し、
    (c)前記隙間に、前記中央保持部材の外径より大きな開口部を有し、且つ前記セラミックハニカム体の外径より小さな寸法の凸部を上面に形成した板状取出部材を挿入し、
    (d)前記中央保持部材を鉛直方向に下降させ、もしくは、前記取出部材を鉛直方向に上昇させて、前記セラミックハニカム体の下端面を前記取出部材の上面に載置し、
    (e)前記取出部材に載置された前記セラミックハニカム体を搬送台に載置することを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記取出部材の凸部表面は、前記セラミックハニカム体の下端面にのみ接する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記取出部材の凸部は、弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記取出部材の開口部の内側寸法Lが、前記中央保持部材の直径DI、前記セラミックハニカム体の外径DCに対して、1.05DI≦L≦0.95DCであることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記外周保持部材と前記中央保持部材とが前記セラミックハニカム体の軸方向に相対的に移動可能なように、前記中央保持部材は、板状の保持部と、前記保持部に接合された複数の棒状の押上部とを具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記中央保持部材は前記押上部を3箇所以上有することを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記中央保持部材の保持部が円板状であり、前記保持部の外径DIと前記セラミックハニカム体の外径DCと比が、0.3≦DI/DC≦0.9であることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記押上部が前記保持部の中心と同心円状に配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
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